JPH11233396A - 半導体装置の製造方法および露光装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および露光装置

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JPH11233396A
JPH11233396A JP10030835A JP3083598A JPH11233396A JP H11233396 A JPH11233396 A JP H11233396A JP 10030835 A JP10030835 A JP 10030835A JP 3083598 A JP3083598 A JP 3083598A JP H11233396 A JPH11233396 A JP H11233396A
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JP
Japan
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laser
wavelength
exposure
light
dye
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JP10030835A
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English (en)
Inventor
Kiwamu Takehisa
究 武久
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低ランニングコストで、真空紫外域の波長の
露光光を用いたフォトリソグラフィを実現する。 【解決手段】 KrFエキシマレーザ101からの励起
光K1(波長248nm)は、ビームスプリッタ110
aにて一部が反射して色素レーザ発振器102を励起す
る。色素レーザ発振器102ではエタロン116により
狭帯域化が行われ、色素レーザ発振器102からは狭帯
域化された波長386nmのレーザ光L1が取り出さ
れ、色素レーザ増幅器103を経て、波長変換部104
の非線形光学結晶117に入る。これにより、その第2
高調波である波長193nmのレーザ光L3が発生し、
注入同期型のArFエキシマレーザ105内にシード光
として注入され、ArFエキシマレーザ105内では狭
帯域化素子を用いることなく、露光に必要なパワーを有
する狭帯域化された波長193nmの露光光L4が発生
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
技術および露光技術に関し、特に、真空紫外域の波長の
紫外線等をフォトリソグラフィの露光光として用いる技
術等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ技術として露光装置
(ステッパと呼ばれることもある。)に要求される性能
としては、解像度、アライメント精度、処理能力、装置
信頼性など種々のものが存在する。その中でも、パター
ンの微細化に直接つながる解像度Rは、R=k・λ/N
A(k:定数、λ:露光波長、NA:投影レンズの開口
数)によって表される。したがって良好な解像度を得る
ためには、露光波長λという光学パラメータが重要なフ
ァクターになる。
【0003】従来の露光装置では、おもに水銀ランプの
g線(波長:435nm)やi線(波長:365nm)
が露光光源として利用されてきたが、より微細な加工線
幅を実現するための一層の短波長な露光光源として、波
長248nmのKrFエキシマレーザが利用されるよう
になってきた。なお、KrFエキシマレーザが光源とし
て利用される露光装置を、以下、KrF露光機と呼ぶ。
【0004】露光光源としてのKrFエキシマレーザに
要求される性能としては、発振するレーザ光の波長幅を
狭くする(以下、狭帯域化と呼ぶ。)必要がある。その
理由としては、露光装置の縮小投影レンズの色収差を抑
えるためである。これを達成するために、KrFエキシ
マレーザには波長の狭帯域化素子が用いられている。な
お、実際には約0.8pm程度まで狭帯域化する必要があ
る。
【0005】そして次世代のフォトリソグラフィとして
さらに微細な加工を行うための露光光源として、波長1
93nmのArFエキシマレーザを用いた露光装置(一
般にArF露光機と呼ばれる。)の利用も検討されてい
る。ArF露光機の技術的課題としては、波長193n
mでは波長248nmよりも石英ガラスにおける波長分
散が大きくなることから、露光レンズを石英のみの単色
レンズで構成することが困難になるため、色消しレンズ
を用いることが検討されている。しかし、それでも要求
される波長幅は約1pm以下と、露光用KrFエキシマ
レーザと同等の狭帯域化が必要になる。なお、これに関
しては、例えば、OPTRONICS、1997年、N
o.9、第106頁から第111頁において説明されて
いる。
【0006】一方、露光装置を用いて特に面積の大きな
集積回路を製造する場合に、回路パターンが描画された
レチクルと、ウェハとを移動しながら露光するスキャン
型の露光装置(スキャナと呼ばれることがある。)が用
いられることがある。スキャン型のKrF露光機では、
露光光であるKrFエキシマレーザのレーザ光を照射さ
せながら、ウェハ上の露光部分を移動させるため、レー
ザ光のパルス安定性が高い必要がある。すなわち、パル
スエネルギーにばらつきが大きいと、多数のパルスを同
じ部分に照射して、積算されるレーザ光のエネルギーを
増やすことで、露光エネルギーを均一化する必要があ
り、その結果、スキャンのスピードを高くとれないから
である。なお、スキャン型露光機に関しては、例えば、
電子材料、1995年3月、第107頁から第111頁
において説明されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】露光用ArFエキシマ
レーザでは、KrFエキシマレーザよりも狭帯域化がさ
らに困難であり、1pm程度に狭帯域化すると、レーザ
出力が大きく低下することが問題であった。しかも、露
光用ArFエキシマレーザで用いられる狭帯域化素子
が、KrFエキシマレーザの場合に比べてさらに短期間
で劣化することも問題であった。ArFエキシマレーザ
用の狭帯域化素子はフッ化カルシウムなどの材質を使う
場合があり、KrFエキシマレーザの場合よりもさらに
高価になるため、劣化によりこれを頻繁に交換すること
から、ランニングコストが高くなるからである。その理
由として、ArFエキシマレーザのレーザ光の波長19
3nmは真空紫外域であるため、一般に多くの光学材で
は吸収率が高くなる。そのため狭帯域化素子自体が、発
振したレーザ光を吸収して、短期間でダメージが生じる
からである。
【0008】なお、ArFエキシマレーザを発振器と増
幅器とで構成し、発振器において十分な狭帯域化を行
い、増幅器でレーザ出力を高めることができる。これは
発振増幅器と呼ばれることがある。また、この増幅器の
代わりにもう一段発振器を設けて、一段目の発振器から
のレーザ光を二段目の発振器へ注入する方式が用いられ
ることもある。これは注入同期と呼ばれる構成であり、
二段目の発振器へ注入する一段目の発振器のレーザ光は
シード光と呼ばれることがある。これら発振増幅器や注
入同期の場合には、狭帯域化と高出力化とを両立できる
が、発振器で必要な狭帯域化素子は、やはり波長193
nmの真空紫外光が直接通過することから、短期間で劣
化することがあった。なお、ArFエキシマレーザの注
入同期に関しては、例えば、第41回応用物理学関係連
合講演会、講演予稿集、第928頁、29a−E−1、
1994年において説明されている。
【0009】また、ArF露光機の第2の問題点とし
て、露光用ArFエキシマレーザが、通常、露光用Kr
Fエキシマレーザよりもパルスエネルギーのばらつきが
大きくなることから、スキャン型のArF露光機では、
より多数のパルスの露光光を同じ部分に照射させなけれ
ばならなくなる。したがって、スキャン速度を高くでき
ず、スループットが低くなることが問題であった。
【0010】また、以上のようにスキャン型のArF露
光機では、露光光のパルスエネルギーのばらつきが小さ
いことが望まれていたが、光源として、前述したような
ArFエキシマレーザの注入同期を用いる場合、パルス
エネルギーのばらつきが大きくなることもあった。すな
わち、注入同期においては、露光光のパルスエネルギー
ばらつきは、シード光のパルスエネルギーばらつきが増
幅されて大きくなる場合があるからである。
【0011】本発明の目的は、低ランニングコストで、
真空紫外域の波長の露光光を用いたフォトリソグラフィ
によるパターン転写を行うことが可能な半導体装置の製
造技術を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、パルスエネルギーの
ばらつきの小さい真空紫外域の波長の露光光を用いるこ
とにより、高スループットで、スキャン方式のフォトリ
ソグラフィによるパターン転写を行うことが可能な半導
体装置の製造技術を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、低ランニングコスト
で露光光のエネルギーばらつきの小さい安定な露光を行
うことが可能な露光技術を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、スキャン方式の露光
におけるスループットの向上を実現することが可能な露
光技術を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、露光光学系の低コス
ト化および長寿命化を実現することが可能な露光技術を
提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、低コストで半導体装
置を大量に製造することが可能な露光技術を提供するこ
とである。
【0017】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0019】すなわち、本発明では、露光原版を経由す
る露光光にて前記露光原版上の所望のパターンを半導体
ウェハに転写するフォトリソグラフィを用いて半導体装
置を製造する半導体装置の製造方法において、狭帯域化
手段を備えた第1のレーザ発生部から出力される一つま
たは複数の第1のレーザを、波長変換手段にて、より波
長の短い第2のレーザに変換し、得られた前記第2のレ
ーザをシード光として注入同期型の第2のレーザ発生部
に入力し、前記第2のレーザ発生部から出力される第3
のレーザを前記露光光として用いる。
【0020】また、本発明では、露光光を発生する露光
光源と、前記露光光をレチクルを経由して露光対象物に
照射する露光光学系とを含む露光装置において、前記露
光光源は、狭帯域化手段を備え狭帯域化された一つまた
は複数の第1のレーザを出力する第1のレーザ発生部
と、前記第1のレーザを、より波長の短い第2のレーザ
に変換する波長変換手段と、前記第2のレーザをシード
光として動作する注入同期型の第2のレーザ発生部から
なり第3のレーザを出力する第2のレーザ発生部と、を
含む構成としたものである。
【0021】より具体的には、一例として、ArF露光
機等の露光装置の光源として、狭帯域化された波長19
3nmのレーザ光をシード光とした注入同期型のArF
エキシマレーザを用い、かつ該シード光として、KrF
エキシマレーザあるいはXeClエキシマレーザを励起
光源とした色素レーザ(以下、KrFエキシマレーザ励
起色素レーザと呼ぶ。)を波長変換した高調波、あるい
は半導体レーザを励起光源としたNd:YLFレーザ
(以下、半導体励起Nd:YLFレーザと呼ぶ。)等の
固体レーザをベースとした波長変換を用いたものであ
る。なお、本発明においては、特にArFエキシマレー
ザの構成に依らず、単に波長193nmの露光光を用い
る露光装置のことをArF露光機と呼ぶ。
【0022】半導体レーザは、それ自体の温度によって
レーザ光の波長が変化する。一方、固体レーザでは、一
般に用いられる結晶の吸収スペクトルが波長によって大
きく変化する。従って、本発明では、Nd:YLFレー
ザ等の固体レーザを励起する半導体レーザは温度制御さ
れる。これにより、周囲の温度変化によらず固体レーザ
の結晶を常に同じ強度で励起することができることか
ら、安定したエネルギのシード光を生成し、このシード
光を注入同期型のArFエキシマレーザのシード光とし
て用いることができる。
【0023】また、前記色素レーザを波長変換した高調
波としては、特に前記色素レーザから取り出されたレー
ザ光の第2高調波を用いたものである。あるいはまた、
前記色素レーザを少なくとも2台用いて、一方の色素レ
ーザからのレーザ光の第2高調波と、もう一方の色素レ
ーザからのレーザ光との和周波数を用いたものである。
【0024】あるいはまた、前記Nd:YLFレーザ等
の第1の固体レーザをベースとした波長変換としては、
前記Nd:YLFレーザの第4高調波と、前記Nd:Y
LFレーザの第2高調波を励起光源としたチタンサファ
イアレーザ等の第2の固体レーザのレーザ光との和周波
数を用いたものである。
【0025】ところで、色素セルを用いた一般の色素レ
ーザにおいて、エキシマレーザのレーザ光(すなわち励
起光)をレーザ光と直交する横方向から照射する構成を
とる場合に、KrFエキシマレーザを色素レーザの励起
光源として用いると、一般に色素レーザの励起に使われ
る波長308nmのXeClエキシマレーザよりも波長
が短いことから、励起光は色素溶液中で強く吸収を受け
てしまう。その結果、色素溶液中での吸収長が短くな
り、色素セル中の色素溶液全体に励起光が浸透できず、
レーザ発振が困難になる。そこで、本発明における色素
レーザ発振器として、それに使われる色素溶液をジェッ
ト方式で循環させたものである。
【0026】前記色素レーザ、あるいは前記Nd:YL
Fレーザを波長変換した高調波を狭帯域化するために
は、前記色素レーザ、及び前記Nd:YLFレーザを狭
帯域化すればよいが、それらは全て波長約386nm以
上になるため、193nmに比べて遥かに長く、狭帯域
化素子は劣化しにくくなり、その寿命はArFエキシマ
レーザの共振器内に配置される狭帯域化素子に比べて大
幅に長くなる。
【0027】しかも、本発明の露光光源から得られる露
光光のパルスエネルギーの安定性に関しては、本発明で
は注入同期の構成をとっていることから、シード光のエ
ネルギー安定性に依存することになる。すなわちシード
光を発生するシステムのベースとなるレーザのエネルギ
ー安定性に依存することになる。そこで本発明ではKr
Fエキシマレーザ、あるいはNd:YLFレーザのエネ
ルギー安定性に左右される。
【0028】ところで、第1のレーザ発生部を構成する
KrFエキシマレーザあるいはXeClエキシマレーザ
では、第2のレーザ発生部を構成するArFエキシマレ
ーザに比べて、レーザエネルギーのばらつきが小さいこ
とが知られている。たとえば、KrFエキシマレーザあ
るいはXeClエキシマレーザのエネルギばらつきは約
7%(3σ値)以下に対して、ArFエキシマレーザで
は約10%前後と報告されている。
【0029】したがって、エネルギばらつきの大きなA
rFエキシマレーザを単独で露光光源として用いる場合
よりも、本発明のように、エネルギばらつきのより小さ
いKrFエキシマレーザあるいはXeClエキシマレー
ザから得られたレーザを、シード光として注入同期型の
ArFエキシマレーザ等の第2のレーザ発生部に入力す
る構成のほうが、ArFエキシマレーザ等の第2のレー
ザ発生部から得られる露光光のパルスエネルギーが安定
する。
【0030】また、Nd:YLFレーザ等の固体レーザ
では、励起光源として通常の高出力半導体レーザを用い
ると、パルスエネルギーの安定性を高くできることが知
られている。その理由としては、例えばNd:YAGレ
ーザに比べて、通常の高出力半導体レーザの発振波長で
ある803nm前後における吸収率の変化が小さいた
め、半導体レーザの発振波長が温度変化等により多少変
動しても、Nd:YLFの励起への影響が小さいからで
ある。したがって室温の変動によるレーザエネルギーの
変動を小さくできる。
【0031】なお、KrFエキシマレーザ励起色素レー
ザでは、色素の種類を変えることによって、波長約34
0nm以上約1μm以下で、ほぼ連続的にレーザ発振波
長を定められることが知られている。すなわち波長約3
86nmで発振させることができるため、その第2高調
波によって波長193nmを発生でき、ArFエキシマ
レーザのシード光として用いることができる。
【0032】また同様に、前記色素レーザを少なくとも
2台用いて、一方の色素レーザの第2高調波と、もう一
方の色素レーザのレーザ光との和周波数も、波長193
nmを発生できる。
【0033】また、前記Nd:YLFレーザからなる第
1の固体レーザの第2高調波では波長約524nmのグ
リーン光であるため、チタンサファイアレーザ等の第2
の固体レーザを励起することができる。このチタンサフ
ァイアレーザは波長約700nmから900nmに亘る
任意な波長でレーザ動作できるため、波長約740nm
でレーザ発振できる。一方、前記Nd:YLFレーザの
第4高調波は波長約262nmであることから、波長約
740nmのレーザ光と波長約262nmのレーザ光の
和周波数によって波長193nmのシード光を発生でき
る。
【0034】しかも前記色素レーザの励起光源であるK
rFエキシマレーザとして、露光機として一世代前の不
要になったKrF露光機のKrFエキシマレーザを利用
することができる。
【0035】また、色素溶液をジェット方式で循環させ
ると、色素溶液の厚みを1mm以下にすることが容易で
あるため、励起光の吸収長が短くなっても、励起領域と
レーザ光の通過領域とを一致させることが容易になる。
【0036】また、ArFエキシマレーザを不安定共振
器で構成すると、取り出されるレーザ光はリング状のビ
ーム断面を有するようになることから、このレーザ光を
用いれば、特別な光学系を利用しなくても、輪帯照明を
適用したことになり、より高解像度を実現することがで
きる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0038】図1は、本発明の一実施の形態である半導
体装置の製造方法および露光装置に用いられる露光光源
の構成の一例を示す概念図である。露光光源100は、
大別してKrFエキシマレーザ101と、色素レーザ発
振器102と、色素レーザ増幅器103と、波長変換部
104と、ArFエキシマレーザ105と、パルス同期
装置107とで構成される。
【0039】KrFエキシマレーザ101から取り出さ
れた波長248nmのレーザ光K1(以下、励起光と呼
ぶ。)は、ビームスプリッタ110aに当たり、そのパ
ワーの約30%がここで反射し、反射した励起光K2は
色素レーザ発振器102の方へ進み、その励起光として
用いられる。色素レーザ発振器102は、出力鏡113
と回折格子114とで共振器が構成されている。励起光
K2は、レンズ112aを通り、色素レーザ発振器10
2のレーザ媒質である色素溶液115aに集光する。こ
れによって色素レーザ発振器102は発振し、レーザ光
L1が出力鏡113から共振器外部に取り出される。
【0040】なお色素溶液115aとしてはBBQなど
の色素が適しており、これらの色素を用いれば波長38
0〜390nmでレーザ動作できる。なおこれに関して
は、例えば、内野修、他3名「XeClレーザー励起高
効率色素レーザー」レーザー研究 第6巻 第4号 昭
和54年3月、第57頁から第59頁において説明され
ている。したがって色素レーザ発振器102では、回折
格子114によって、ここでは波長386nmで発振す
るように設定されている。
【0041】また色素レーザ発振器102には狭帯域化
素子であるエタロン116が共振器中に挿入されてお
り、これにより波長幅約0.2pmの狭帯域にレーザ発振
するようになっている。
【0042】色素レーザ発振器102から取り出された
レーザ光L1は、ビームスプリッタ110bに当たり、
ここで数%程度のパワーが反射して、波長モニター10
6に入り、ここで波長と波長幅をモニターしている。
【0043】ビームスプリッタ110bを通過したレー
ザ光L1は、色素レーザ増幅器103中の色素溶液11
5bに入射する。なお、色素溶液115a、115b
は、薄膜状になって図1の紙面に垂直な方向に循環して
いる。
【0044】一方、KrFエキシマレーザ101から取
り出された励起光K1の内、ビームスプリッタ110a
を透過した約70%のパワーの励起光K3はミラー11
1aで反射して色素レーザ増幅器103へ進み、レンズ
112bを通り、色素溶液115bに集光する。その結
果、レーザ光L1は増幅して、レーザ光L2が得られ
る。レーザ光L2は、波長変換部104内に進み、レン
ズ112cを通り、非線形光学結晶117中で集光す
る。これにより、その第2高調波である波長193nm
のレーザ光L3が発生し、レンズ112dを通って、波
長変換部104を出射する。
【0045】なお非線形光学結晶117としては、例え
ば、Sr2 Be2 2 7 結晶(SBBOと略され
る。)など第2高調波で波長193nmを発生できるも
のが適する。なお、SBBOに関しては、例えば、NA
TURE、第373巻、第26号、1995年、第32
2頁から第324頁において説明されている。なおレー
ザ光L3の波長幅としては、レーザ光L2の波長幅の半
分の約0.1pmになる。
【0046】このレーザ光L3は反射鏡111b、及び
111cで反射して、ArFエキシマレーザ105内に
注入される。すなわち、レーザ光L3はArFエキシマ
レーザ105のシード光となる。したがって、ArFエ
キシマレーザ105から取り出されたレーザ光L4は、
波長と波長幅はシード光であるレーザ光L3と同等であ
り、パワーだけが増加したものとなる。すなわち、この
レーザ光L4は、波長幅が0.1pmと十分に狭く、波長
193nmのDUV光であり、露光光として利用され
る。
【0047】ここで、ArFエキシマレーザ105の構
造に関して、図6を用いて説明する。図6に示したよう
に、ArFエキシマレーザ105では、レーザ管120
の両側に、出力鏡121と穴付反射鏡122とが配置さ
れ、また出力鏡121の内側に小さな凸面鏡123が配
置されている。シード光であるレーザ光L3は、穴付反
射鏡122の穴からレーザ管120の中に進み、凸面鏡
123で反射して、レーザ管120内を再び進み、穴付
反射鏡122で反射して、さらにレーザ管120内を再
び進んで、出力鏡121から取り出される。したがっ
て、ArFエキシマレーザ105では、狭帯域化素子は
用いられていない。なお、図6に示されたArFエキシ
マレーザ105の共振器構成は、一般に不安定共振器と
呼ばれるものであり、出力鏡121から取り出されるレ
ーザ光は中空のリング形状になる。なお、このリング形
状の寸法は、凸面鏡123の口径や、穴付反射鏡122
の曲率等を適宜設定することで、後述の露光装置におけ
る縮小投影光学系にて必要とされる輪帯照明の仕様に随
意に適合させることが可能である。
【0048】なお、ArFエキシマレーザ105を動作
させる際に、レーザ発振のタイミングをKrFエキシマ
レーザ101と同期させる必要があるため、KrFエキ
シマレーザ101とArFエキシマレーザ105とはパ
ルス同期装置107によって制御されている。
【0049】以上のように、本発明では露光光の波長幅
を定めるのが、色素レーザ発振器102であり、そこで
は狭帯域化素子である回折格子114とエタロン116
とが用いられていることから、DUV光L4も狭帯域化
されることになる。
【0050】すなわち、ArFエキシマレーザ105に
おいて狭帯域化素子を用いなくても、取り出されるDU
V光L4が狭帯域化されることになる。これに対して、
従来の露光用ArFエキシマレーザ発振器では、図12
に示されたArFエキシマレーザ発振器600の構成図
からわかるように、レーザ管601を挟むように配置さ
れた出力鏡602と回折格子603とによって共振器が
組まれ、出力鏡602からDUV光L601を取り出す
ようになっていた。ところが、回折格子603や、狭帯
域化するためのプリズム604などが利用されるが、特
に特殊な反射膜がコーティングされた回折格子603に
は、DUV光が直接照射されることから、劣化しやすく
なり、頻繁に交換する必要が生じることから、高ランニ
ングコストになることが問題であった。
【0051】なお、本実施の形態で用いられるKrFエ
キシマレーザ101としては、ここでは、露光用KrF
エキシマレーザを利用している。ただし、KrFエキシ
マレーザを露光光源として用いる従来の露光装置では、
KrFエキシマレーザに狭帯域化素子が必要であった。
これに対して、本実施の形態では、KrFエキシマレー
ザ101を色素レーザの励起光源として用いているが、
色素レーザのレーザ媒質である色素は、一般に波長幅数
十nm以上もの広い吸収スペクトルを有している。した
がって励起光源であるKrFエキシマレーザ101を狭
帯域化する必要はなく、狭帯域化素子を構成するプリズ
ムや回折格子を外して、通常の全反射鏡に置き換えれば
よい。
【0052】また、本実施の形態では、露光光として用
いるDUV光の波長や波長幅を直接モニターする代わり
に、色素レーザ発振器102のレーザ光L1をモニター
している。したがって波長モニター112として波長3
86nmと紫外域でも比較的長い波長を測定することか
ら、短期間で劣化することがなく、波長モニター交換に
よるランニングコストも低減できるようになった。
【0053】また、本実施の形態では、色素レーザ発振
器102と色素レーザ増幅器103の励起光源としてK
rFエキシマレーザ101が用いられているが、励起光
K2、K3は波長248nmであるため、波長308n
mのXeClエキシマレーザとは異なり、色素溶液11
5a、及び115bにおいて励起光K2、及びK3は強
く吸収され、吸収長は通常1mm以下と短くなる。そこ
で、図1に示されているように、露光光源100を構成
する色素レーザ発振器102、及び色素レーザ増幅器1
03では、色素溶液115a、115bをジェット方式
で循環させている。そのため色素溶液115a、115
bの厚みを、吸収長程度まで短くできるようになり、励
起光K2、K3による励起領域と色素レーザのレーザ光
の通過領域とをほぼ一致させることができる。なお、こ
れとは反対に、広く利用されている色素セルを用いる方
式では、ガラス製の色素セルの内部に色素溶液を流すた
め、色素溶液の厚みが小さくなると、流体損失が増え
て、色素溶液を流しにくくなる問題が生じる。
【0054】次に本実施の形態の露光装置の構成の一例
を、図2を用いて説明する。露光装置200は、露光装
置本体150と、図1で示した露光光源100とで構成
されている。露光装置200はクリーンルーム内のグレ
ーチング210bの上に設置されており、露光光源10
0はクリーンルームのグレーチング210bの下のフロ
アー(一般に床下と呼ばれる。)の床210aの上に設
置されている。すなわち、本実施の形態ではクリーンル
ームはダウンフローと呼ばれる方式になっており、清浄
化された空気が上から下へ流れており、グレーチング2
10bを通って、床下へ抜けるようになっている。
【0055】露光光源100から取り出された波長19
3nmの露光光L4は、ミラー201aで反射して、グ
レーチング210bを抜けて、レンズ201cを通り、
カライドスコープ202に入射する。これにより、内部
で全反射を繰り返すことで、露光光L4aはその強度分
布が均一化される。また、図に示してあるように、入射
したレーザ光が内部で全反射を繰り返しても、出射する
レーザ光を構成する各光線の進行方向は変わらない。す
なわちリング状の露光光L4aをレンズ201cで集光
すると、光軸にほぼ平行な成分の光線が存在しなくな
る。しかし本実施の形態ではカライドスコープを用いて
いるため、露光光がカライドスコープ202から出射し
ても(露光光L4b)、光軸にほぼ平行な成分の光線は
存在しないため、輪帯照明に利用できる。なお、カライ
ドスコープ202は、ここではフッ化カルシウム(Ca
2 )製のガラス棒が用いられている。すなわちフッカ
カルシウムは紫外光を良く通すからである。ただし本発
明の露光光源から十分に均一な強度分布のレーザ光が取
り出される場合には、本発明の露光装置において、カラ
イドスコープなどの均一化光学系を利用しなくてもよ
い。
【0056】カライドスコープ202を出射した均一な
強度分布を有する露光光L4bは、ミラー201bで反
射して、ビーム拡大器203によりビームが拡げられ、
ミラー201cで反射してからランダム位相板204を
通る。ここで露光光のスペックルノイズが除去され、コ
ンデンサレンズ205を通ってレチクル206に照射さ
れる。レチクル206を出射したレーザ光は石英レンズ
から成る縮小投影レンズ207を通り、ステージ208
に乗せられたウェハ209上に当たる。これによってレ
チクル206でのパターンがウェハ209上に縮小投影
される。
【0057】以上より、本実施の形態ではArFエキシ
マレーザ105の出力である193nmの露光光の波長
幅を十分小さくできるため、従来のKrF露光機と同様
に石英レンズを用いた縮小投影レンズ207を用いるこ
とができるようになった。すなわち高価な色消しレンズ
が不要となり、露光装置の製造コストを低減できるよう
になった。
【0058】また、露光光源100では、前述したよう
に、図6に示された不安定共振器型のArFエキシマレ
ーザ105が用いられているため、露光光L4はリング
状になっている。一方、露光装置本体150では、露光
光L4aの強度分布を均一化させるためにカライドスコ
ープ202を用いているため、カライドスコープ202
から出射した露光光L4bもリング状になる。したがっ
て本実施の形態では輪帯照明を行うようになり、高い解
像度で露光処理が行える。
【0059】なお、カライドスコープ202では、入射
されるレーザ光の強度分布を均一化する機能を有するこ
とで知られているが、これだけでなく、入射されるレー
ザ光を構成する各光線の拡がり角度が保たれる。すなわ
ち、カライドスコープ202から出射するレーザ光も、
平行ビームに戻すとリング状になる。したがって本実施
の形態では、レーザ光の強度分布を均一化する手段とし
て、特にカライドスコープを用いたものである。なお本
実施の形態におけるカライドスコープとは、露光光であ
るレーザ光を高く透過するガラス製の棒状部材のことを
示し、その内部にレーザ光を入射させると、内面で全反
射を繰り返すことで、出射したレーザ光の強度分布が均
一化される機能を有するものであれば、どのような形
状、材質であってもよい。また、カライドスコープに関
しては、例えば、レーザー研究、第22巻、第11号、
平成6年、第67頁から74頁において説明されてい
る。
【0060】なお、輪帯照明に関しては、例えば、UL
SIリソグラフィ技術の革新、株式会社サイエンスフォ
ーラム発行、第45から47頁において説明されてい
る。これに対して、従来の一般な露光装置において輪帯
照明を用いるには、露光光の中心部をカットしていたこ
とから、照度(正確には、ウェハに照射される露光光の
全パワー)が低くなり、スループットが低下することが
あった。
【0061】なお、露光装置としては、図2に例示され
るステッパ方式に限らず、図7に例示されるようなスキ
ャン方式の露光装置にも適用することができる。
【0062】すなわち、スキャン方式の場合には、通常
のX−Y、チルト、回動、上下動等の変位が可能なステ
ージ208aの上に、所定の1軸方向に往復動するとと
もにウェハ209が載置されるウェハスキャンステージ
208bが設けられ、一方、レチクル206は、ウェハ
スキャンステージ208bと同一の軸方向に往復動する
レチクルスキャンステージ206aに載置される構成で
あるところが、図2の露光装置と異なっている。
【0063】すなわち、ウェハスキャンステージ208
bおよびレチクルスキャンステージ206aは、往復動
モータ500aおよび往復動モータ500bを介して、
同期制御部500にて同期して互いに逆方向に移動する
構成となっている。
【0064】これにより、図8に例示されるように、レ
チクル206上のウェハ209上の単位チップに対する
露光領域550が、縮小投影レンズ207等の投影光学
系の露光フィールド551に内接し、露光領域550の
短辺に1辺が等しい矩形露光フィールド552によって
長辺方向(図8の左右方向)に走査されることにより、
露光領域550の全体のパターンがウェハ209上に転
写される。
【0065】このスキャン方式の露光装置において、前
述のArFエキシマレーザ105から出力される露光光
としてのレーザ光L4を露光光として使用する場合、当
該レーザ光L4は、より安定なKrFエキシマレーザ1
01から得られるレーザをシード光とする注入同期で動
作するのでパルス出力が安定しており、したがって、た
とえば、当該パルス出力のばらつきを考慮してスキャン
速度を遅くして露光領域の単位面積当たりの光量の積算
値を均一化する等の配慮が不要となり、より高速なスキ
ャンによるスループットの向上を実現することができ
る。
【0066】次に本実施の形態の露光装置に用いられる
露光光源の第2実施の形態を図3で説明する。図3は、
露光光源300の構成図である。露光光源300は、大
別してKrFエキシマレーザ101と、色素レーザ発振
器102´(構成は図1に示された色素レーザ発振器1
02と同様であるが、発振波長が異なる。)と、色素レ
ーザ増幅器103´(構成は図1に示された色素レーザ
増幅器103と同様であるが、増幅波長が異なる。)
と、波長変換部104´(構成は図1に示された波長変
換部104と同様であるが、変換する波長が異なる。)
と、色素レーザ発振器301と、波長合成器302と、
ArFエキシマレーザ105と、パルス同期装置107
とで構成される。
【0067】KrFエキシマレーザ101から取り出さ
れた波長248nmの励起光K1は、ビームスプリッタ
110aに当たり、そのパワーの約20%がここで反射
し、反射したレーザ光K2は色素レーザ発振器102´
の方へ進み、励起光として用いられる。色素レーザ発振
器102´では、レーザ媒質としてはCoumarin
500などの色素が適しており、この色素を用いれば波
長500nm前後で効率よくレーザ動作できる。ここで
は波長約510nmで発振するように内部の回折格子
(図3では省略してあるが、図1の114に相当。)で
設定される。
【0068】色素レーザ発振器102´から取り出され
たレーザ光L1´は、ビームスプリッタ110bに当た
り、ここで数%程度のパワーが反射して、波長モニター
106に入り、ここで波長と波長幅をモニターしてい
る。
【0069】ビームスプリッタ110bを通過したレー
ザ光L1´は、色素レーザ増幅器103´中に入射す
る。
【0070】一方、KrFエキシマレーザ101から取
り出された励起光K1の内、ビームスプリッタ110a
を透過した約80%のパワーの励起光K3の内、約60
%はビームスプリッタ110cで反射して、色素レーザ
増幅器103´へ進み、増幅作用に寄与する。その結
果、レーザ光L1´は増幅して、レーザ光L2´が得ら
れる。レーザ光L2´は、波長変換部104´内に進
み、その第2高調波である波長約255nmのレーザ光
L3´が発生する。
【0071】なお波長変換部104´で用いられる非線
形光学結晶としては、例えば、β−BaB2 4 結晶
(一般にBBOと略される。)など第2高調波で波長約
255nmを効率よく発生できるものが適する。
【0072】レーザ光L3´はダイクロイックミラー3
03に当たる。ダイクロイックミラー303は、波長約
255nm近傍において高い反射率を有し、波長約80
0nm近傍において、高い透過率となる特性を有してい
る。したがって、レーザ光L3´はここで反射して波長
合成器302へ向かう。
【0073】ビームスプリッタ110cを透過した励起
光K5は、色素レーザ発振器301内に進み、励起光源
として利用される。その結果、色素レーザ発振器301
が発振して、レーザ光L5が取り出される。
【0074】色素レーザ発振器301では、色素とし
て、波長約800nm前後で効率よくレーザ動作可能な
色素が必要であり、ここではDOTCと呼ばれる色素が
用いられている。
【0075】レーザ光L5は、ダイクロイックミラー3
03を透過するため、波長合成器302に向かい、アク
ロマティックレンズ304aによって非線形光学結晶3
05内に集光される。また、ダイクロイックミラー30
3を反射したレーザ光L3´も、アクロマティックレン
ズ304aを通ることで非線形光学結晶305内で同一
地点に集光されることから、非線形光学結晶305内で
は、波長約255nmのレーザ光と波長約800nmの
レーザ光とが合成され、それらの和周波数である波長1
93nmのレーザ光が発生する。これはアクロマティッ
クレンズ304bを通り、波長合成器302から外部へ
取り出される。なお、非線形光学結晶305としては、
和周波数によって193nmを発生できるBBO結晶な
どが適する。BBOを用いた和周波発生に関しては、例
えば、Applied Optics、第36巻、第1
8号、1997年、第4159頁から第4162頁にお
いて説明されている。
【0076】波長193nmのレーザ光L7はミラー1
11cで反射して、ArFエキシマレーザ105内に注
入される。すなわち、レーザ光L7はArFエキシマレ
ーザ105のシード光となる。これにより、第1実施の
形態と同様に、波長193nmの増幅されたレーザ光L
4が取り出される。これが露光光として利用される。
【0077】第2実施の形態の特徴としては、第1実施
の形態とは異なり、2台の色素レーザ発振器102´、
及び301から、それぞれ波長510nm、及び800
nmでレーザ発振させている。これらは可視域及び近赤
外域であるため、それらで利用される狭帯域化素子など
がさらに長期間に渡って利用できる。ただし、狭帯域化
は2台の色素レーザ発振器102´及び301のどちら
か一方で行えば良い。
【0078】次に本発明の露光光源の第3実施の形態を
図4および図5、等を参照して説明する。図4は、露光
光源400の構成図であり、図5は、その構成の一部を
さらに詳細に例示した概念図である。露光光源400
は、半導体励起Nd:YLFレーザ401、波長変換部
402と403、チタンサファイアレーザ404、及び
波長合成器405と、ArFエキシマレーザ406と、
パルス制御装置408とで構成される。
【0079】本実施の形態の半導体励起Nd:YLFレ
ーザ401は、たとえば、図5に例示されるように、N
d:YLF結晶からなる固体レーザ401aと、その両
端部に臨んで配置され、共振器を構成する全反射鏡40
1b、出力鏡401c、超音波Qスイッチ401e、さ
らには、この共振器内の光路上に配置されたエタロン等
の狭帯域化素子401d、固体レーザ401aを励起す
るための励起光401fを発生する複数の半導体レーザ
401g、等で構成されている。
【0080】複数の半導体レーザ401gは、図示しな
い温度制御機構等により、稼働中の温度が所定の範囲内
に制御される。
【0081】固体レーザ401aの励起を行う半導体レ
ーザ401gは、たとえば、発振波長が約0.8μm帯で
あるAlGaAs(アルミニウム・ガリウム・砒素)混
晶からなる高出力タイプのものを用いることができる。
【0082】半導体励起Nd:YLFレーザ401から
取り出された波長1047nmのレーザ光L41は、ビ
ームスプリッタ410aをほぼ透過して、波長変換部4
02に入射し、波長約523nmの第2高調波のレーザ
光L42が取り出される。レーザ光L42は、ビームス
プリッタ410bに入射し、ここでほば50%が透過し
て、波長変換部403に入射する。その結果、レーザ光
L42の第2高調波、すなわちレーザ光L41の第4高
調波である波長約262nmのレーザ光L44が取り出
される。
【0083】波長変換部402において用いるべき非線
形光学結晶として、例えば、KTP結晶などが適する。
また、波長変換部403では、用いるべき非線形光学結
晶として、例えば、BBO結晶などが適する。
【0084】なお、半導体励起Nd:YLFレーザ40
1では上述のように超音波Qスイッチ401eが用いら
れており、これにより繰返し数1kHzのパルス動作を
している。すなわちレーザ光L41は1kHzの繰り返
しのパルスレーザ光になっている。
【0085】本実施の形態において、固体レーザの一例
として半導体励起Nd:YLFレーザ401を用いた理
由を以下に説明する。Nd:YLF結晶は蛍光寿命が5
20μsecと、Nd:YAG結晶に比較して約2倍も
長いため、特に、AO−Qスイッチ(超音波Qスイッ
チ)による繰り返し動作において、約1kHz以下の場
合、図11に例示されるように、Nd:YAG結晶の約
2倍のレーザ出力を得ることができることが知られてい
る。一方、本実施の形態の場合には、Nd:YLFレー
ザからのレーザ光を波長変換したレーザ光を、ArFエ
キシマレーザのシード光として用いるが、一般にエキシ
マレーザは1kHz以下の繰返し周波数で動作し、これ
以上にすることは困難である。
【0086】従って、これらのことを考慮すると、エキ
シマレーザの繰返し周波数である1kHz程度で、N
d:YAG結晶よりも高出力が得られるNd:YLF結
晶を用いたほうが、高いエネルギのシード光を得るのに
好都合であり、本実施の形態では、Nd:YLF結晶を
採用している。なお、Nd:YLFレーザのレーザエネ
ルギーに関しては、例えば、日経技術図書株式会社、発
行、「先端レーザーテクノロジー」、第473頁等の文
献において説明されている。
【0087】レーザ光L42のうち、ビームスプリッタ
410bで反射したレーザ光L43は、ミラー411a
で反射してから、チタンサファイアレーザ404に入射
し、その励起光として利用される。その結果、チタンサ
ファイアレーザ404が発振し、波長約740nmのレ
ーザ光L45が取り出される。
【0088】波長約262nmのレーザ光L44は、ダ
イクロイックミラー412で反射し、一方、波長約74
0nmのレーザ光L45はダイクロイックミラー412
を透過するようになっている。その結果、これらのレー
ザ光は重ね合わさった一本のレーザ光L46になり、波
長合成器405に入り、それらの和周波数が発生し、波
長193nmのレーザ光L47が取り出される。なお、
波長合成器405では、用いるべき非線形光学結晶とし
て、例えば、BBO結晶やCLBO結晶などが適する。
【0089】レーザ光L47はミラー411bで反射し
てから、ArFエキシマレーザ406のシード光として
利用される。これにより、増幅された波長193nmの
レーザ光L48が得られ、露光光として用いられる。な
お、ArFエキシマレーザ406も1kHzの繰返し数
で動作している。
【0090】本実施の形態では、半導体励起Nd:YL
Fレーザ401が、狭帯域化素子401dにて狭帯域化
されている。また、取り出されるレーザ光L41の一部
がビームスプリッタ410aで反射して、波長モニター
407に入射し、ここで波長が常時モニターされる。こ
れによって常時安定した波長に設定される。
【0091】また、1kHzで動作している半導体励起
Nd:YLFレーザ401とArFエキシマレーザ40
6とは、パルス制御装置408によってそれらの発振タ
イミングの同期がとられている。
【0092】本実施の形態では、シード光L47の発生
のベースとなるレーザが半導体励起Nd:YLFレーザ
401であるが、半導体励起Nd:YLFレーザ401
において励起光源として用いられている半導体レーザ4
01gには、発振波長803nmの通常の高出力タイプ
が用いられている。一方、Nd:YLF結晶の吸収スペ
クトルは図10に示したように、波長803nm前後で
はほとんど一定である。これに対して、固体レーザとし
て広く使われているYAGレーザのNd:YAG結晶で
は、波長800から805nmにおいて吸収率が大きく
変化する。
【0093】また、Nd:YLF結晶の吸収スペクトル
はNd:YAG結晶に比べて、波長の変化に対して比較
的ゆるやかなカーブを示すため、半導体レーザ401g
の励起光401fの波長の温度変化による影響が小さく
なる。
【0094】したがって周囲の温度変化により、半導体
レーザ401gの発振波長が変化しても、Nd:YAG
結晶に比べて、Nd:YLF結晶の励起率の変化は小さ
い。これにより、半導体励起Nd:YLFレーザ401
では、パルス安定性が特に高くなるため、シード光L4
7のパルス安定性も高くなる。したがって露光光として
使われるレーザ光L48のパルス安定性が高くなる。
【0095】このため、前述のように、このレーザ光L
48をスキャン方式の露光装置の露光光に用いた場合に
スキャン速度の高速化によるスループットの向上を実現
できる。
【0096】次に本発明の半導体装置の製造方法の一実
施の形態を図9を用いて説明する。すなわち、図9の
(1)〜(5)は、本実施の形態の半導体装置の製造方
法の一例を工程順に例示した断面図である。
【0097】この実施の形態の半導体装置の製造方法の
場合、例えば図2に示した露光装置200を用いて半導
体装置を製造する場合について説明する。
【0098】図9では、フォトリソグラフィによる加工
を施す工程の一例として、シリコン基板1001の表面
に堆積(デポジション)された二酸化珪素(SiO2
の薄膜1002に微少な穴(コンタクトホール)を空け
る場合を簡単に示してある。
【0099】フォトリソグラフィ加工では、先ず始めに
図9(1)に示したように、シリコン基板1001の上
に堆積されたSiO2 等の薄膜1002にレジスト10
03が塗布される。
【0100】次に、図9(2)に示したように露光光L
6a(多数の矢印で示したもの)をシリコン基板100
1の表面のレジスト1003に照射することによって露
光処理が行われる。すなわちレチクル206(図2)を
経由することによって光軸に垂直な平面内における照射
分布が所定のパターンとなった露光光がレジスト100
3に照射される。ここでは直径ΔWの穴に相当する領域
には露光光L6aは照射されない。
【0101】なお本実施の形態では、レジスト1003
はネガレジストと呼ばれるものであり、露光後に現像す
ると、図9(3)に示したように露光光L6aが照射さ
れなかった直径ΔWの穴のところのみが現像液に溶けて
除去され、開口1003aが形成される。
【0102】そこで、図9(4)に示したように、エッ
チングを施すとレジスト1003の開口1003aから
露出した薄膜1002がエッチングにより除去される。
【0103】最後に、図9(5)に示したようにアッシ
ングなどによりレジスト1003を除去することで、直
径ΔWのコンタクトホール1002aを有する薄膜10
02がシリコン基板1001上に残ることになる。
【0104】本実施の形態では、露光光の波長が193
nmとなっているため、通常の露光によっても、最小約
0.19μmの直径の穴(コンタクトホールなど)や、幅
0.19μmの線の加工を施すことができる。さらに本実
施の形態の露光装置では照度を低下させずに、輪帯照明
を構成できるため、露光波長の約60%の波長0.12μ
mの直径の穴や線を高いスループットで加工することが
できる。
【0105】なお、本実施の形態の半導体装置の製造方
法にて半導体メモリ素子や半導体論理素子等の半導体装
置を製造する場合、各工程に要求される寸法精度に応じ
て、旧来のi線(波長365nm)やKrFエキシマレ
ーザ(波長248nm)を露光光とする露光装置と、本
実施の形態のようなArFエキシマレーザ(波長193
nm)を露光光とする露光装置とを使い分けることがで
きる。
【0106】たとえば、半導体メモリ素子等では、特に
微細加工が必要な素子分離工程、ゲート層形成工程、コ
ンタクトホール形成工程、キャパシタ形成工程、などの
工程に本実施の形態のArFエキシマレーザを露光光と
する露光装置を用い、それ以外の工程には、旧来のi線
やKrFエキシマレーザを露光光とする露光装置を用い
ることが考えられる。
【0107】ただし、たとえば1Gビット以上のDRA
M等の半導体装置では、上記工程以外の比較的寸法精度
の制限が緩やかな配線層形成工程等においても、要求さ
れる寸法精度が旧来のi線やKrFエキシマレーザを露
光光とする露光装置では実現できないので、その場合に
は、本実施の形態のArFエキシマレーザを露光光とす
る露光装置を全ての工程に適用してもよい。
【0108】以上説明したように、本発明では、上述の
ように、ArFエキシマレーザ自体に狭帯域化素子を設
けなくても、十分狭帯域化されたDUV光が得られる。
しかも本発明の露光光源において使用する狭帯域化素子
には、波長約386nm以上のレーザ光が照射されるだ
けであるため、狭帯域化素子が劣化しにくい。したがっ
て従来の露光用ArFエキシマレーザに比べて低ランニ
ングコストを実現できる。
【0109】また、シード光を発生させるレーザとし
て、KrFエキシマレーザ、あるいは半導体励起方式の
Nd:YLFレーザ等の固体レーザをベースとすること
から、パルスの安定性が高くなった。これによって本発
明の露光光源を図7等に例示したスキャン型のArF露
光機に用いると、スループットが高くなる。
【0110】また、本発明の露光光源として、特にKr
Fエキシマレーザを用いて構成する場合、そのKrFエ
キシマレーザに、露光装置として一世代前のKrF露光
機のKrFエキシマレーザを再び利用することができ
る。したがって新たにKrFエキシマレーザを購入する
必要がない。これによって露光光源本体も低コストで構
成できるようになった。
【0111】また、本発明の露光光源を構成するArF
エキシマレーザを不安定共振器で構成することで、輪帯
照明になる。したがって照度を低下させることなく、輪
帯照明を適用できる。
【0112】さらにまた、本発明では、露光装置の光学
系の寿命も長くなる効果がある。すなわち、露光用Ar
Fエキシマレーザは、KrFエキシマレーザに比べて、
パルス幅が10ns程度と短いため、ピークパワーが高
くなり、露光装置の光学系を構成する石英ガラスにコン
パクション等の劣化が生じやすくなることも問題であっ
た。これに対して、本発明の露光光源の露光光のパルス
幅は、シード光のパルス幅にほぼ等しくなるが、シード
光のパルス幅はベースとなるレーザであるKrFエキシ
マレーザ、あるいは半導体励起Nd:YLFレーザのパ
ルス幅にほぼ等しくなることから、ArFエキシマレー
ザよりもパルス幅を長くすることが容易であり、ピーク
パワーを下げられ、縮小投影レンズ等の光学系の寿命を
長くすることが可能になる。
【0113】さらにまた、本発明をフッ素レーザに適用
することもできる。すなわち、本発明を構成するArF
エキシマレーザの代わりにフッ素レーザを用いること
で、注入同期されたフッ素レーザを構成できる。これに
よりフッ素レーザの波長を狭帯域化することも可能であ
る。
【0114】また、本発明の露光光源では、既に述べた
ように、従来のArFエキシマレーザよりも波長幅を狭
くできるようになったが、これによると、本発明の露光
光源を用いた露光装置を構成する際に、より大きな開口
比(NA)を有する縮小投影レンズを適用することが可
能になった。その結果、従来のArF露光機よりも解像
度を高めることができ、より微細な加工が可能になっ
た。なおこの理由として、露光光に要求される波長幅は
NAの自乗に反比例するからである。
【0115】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0116】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0117】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
低ランニングコストで、真空紫外域の波長の露光光を用
いたフォトリソグラフィによるパターン転写を行うこと
ができる、という効果が得られる。
【0118】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、パルスエネルギーのばらつきの小さい真空紫外域
の波長の露光光を用いることにより、高スループットで
スキャン方式のフォトリソグラフィによるパターン転写
を行うことができる、という効果が得られる。
【0119】本発明の露光装置によれば、低ランニング
コストで露光光のエネルギーばらつきの小さい安定な露
光を行うことができる、という効果が得られる。
【0120】本発明の露光装置によれば、スキャン方式
の露光におけるスループットの向上を実現することがで
きる、という効果が得られる。
【0121】本発明の露光装置によれば、露光光学系の
低コスト化および長寿命化を実現することができる、と
いう効果が得られる。
【0122】本発明の露光装置によれば、低コストで半
導体装置を大量に製造することができる、という効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造
方法および露光装置に用いられる露光光源の構成の一例
を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造
方法に用いられる露光装置の構成の一例を示す概念図で
ある。
【図3】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造
方法および露光装置に用いられる露光光源の構成の他の
例を示す概念図である。
【図4】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造
方法および露光装置に用いられる露光光源の構成のさら
に他の例を示す概念図である。
【図5】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造
方法および露光装置に用いられる露光光源を構成する固
体レーザの構成の一例を示す概念図である。
【図6】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造
方法および露光装置に用いられる露光光源を構成するA
rFエキシマレーザの構成の一例を示す概念図である。
【図7】本発明の一実施の形態であるスキャン方式の露
光装置の構成の一例を示す概念図である。
【図8】本発明の一実施の形態であるスキャン方式の露
光装置の作用の一例を示す概念図である。
【図9】(1)〜(5)は、本発明の一実施の形態であ
る半導体装置の製造方法の一例を工程順に例示した断面
図である。
【図10】本発明の一実施の形態である半導体装置の製
造方法および露光装置に用いられる露光光源を構成する
固体レーザの作用の一例を示す線図である。
【図11】本発明の一実施の形態である半導体装置の製
造方法および露光装置に用いられる露光光源を構成する
固体レーザの作用の一例を示す線図である。
【図12】考えられる従来のArFエキシマレーザの構
成の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
100 露光光源 101 KrFエキシマレーザ 102、102´ 色素レーザ発振器 103、103´ 色素レーザ増幅器 104、104´ 波長変換部 105 ArFエキシマレーザ 106 波長モニター 107 パルス同期装置 110a、110b、110c ビームスプリッタ 111a、111b、111c ミラー 112a、112b、112c、112d レンズ 113 出力鏡 114 回折格子 115a、115b 色素溶液 116 エタロン 117 非線形光学結晶 120 レーザ管 121 出力鏡 122 穴付反射鏡 123 凸面鏡 L1、L2 レーザ光(波長386nm) L3 レーザ光(波長193nmのDUV光) L4、L4a、L4b レーザ光(波長193nmの
DUV光であり、露光光になる。) K1、K2、K3 励起光(KrFエキシマレーザ発振
器101からのレーザ光) 150 露光装置本体 200 露光装置 201a、201b、201c ミラー 202 カライドスコープ 203 ビーム拡大器 204 ランダム位相板 205 コンデンサーレンズ 206 レチクル 206a レチクルスキャンステージ 207 縮小投影レンズ 208 ステージ 208a ステージ 208b ウェハスキャンステージ 209 ウエハー 210a クリーンルーム床下の床 210b グレーチング 300 露光光源 301 色素レーザ発振器 303 ダイクロイックミラー 304a、304b アクロマティックレンズ 305 非線形光学結晶 400 露光光源 401 半導体励起Nd:YLFレーザ 402、403 波長変換部 404 チタンサファイアレーザ 405 波長合成器 406 ArFエキシマレーザ 407 波長モニター 408 パルス制御装置 410a、410b ビームスプリッタ 411a、411b ミラー 412 ダイクロイックミラー L41 レーザ光(波長1047nm) L42、L43 レーザ光(波長約524nm) L44 レーザ光(波長約262nm) L45 レーザ光(波長約740nm) L47 レーザ光(波長193nmのシード光) L48 露光光(波長193nm) L1´、L2´ レーザ光(波長約510nm) L3´ レーザ光(波長約255nm) L5 レーザ光(波長約800nm) L6 レーザ光(波長約255nmと波長約800n
mとを含む) L7 レーザ光(波長193nmのDUV光を含む) 500 同期制御部 500a 往復動モータ 500b 往復動モータ 550 露光領域 551 露光フィールド 552 等しい矩形露光フィールド 600 ArFエキシマレーザ発振器 601 レーザ管 602 出力鏡 603 回折格子 604 プリズム L401 レーザ光(DUV光) 1001 シリコン基板 1002 薄膜 1002a コンタクトホール 1003 レジスト 1003a 開口

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光原版を経由する露光光にて前記露光
    原版上の所望のパターンを半導体ウェハに転写するフォ
    トリソグラフィを用いて半導体装置を製造する半導体装
    置の製造方法であって、 狭帯域化手段を備えた第1のレーザ発生部から出力され
    る一つまたは複数の第1のレーザを、波長変換手段に
    て、より波長の短い第2のレーザに変換し、得られた前
    記第2のレーザをシード光として注入同期型の第2のレ
    ーザ発生部に入力し、前記第2のレーザ発生部から出力
    される第3のレーザを前記露光光として用いることを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1のレーザ発生部は、KrFエキシマレーザまた
    はXeClエキシマレーザを励起光源とし、狭帯域化素
    子を含む色素レーザからなり、 前記第2のレーザ発生部は、ArFエキシマレーザから
    なり、 前記波長変換手段は、前記色素レーザから出力される狭
    帯域化された前記第1のレーザの第2高調波として前記
    第2のレーザを出力する非線形光学結晶からなることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1のレーザ発生部は、KrFエキシマレーザまた
    はXeClエキシマレーザを励起光源とし、少なくとも
    どちらか一方が狭帯域化素子を含む互いに異なる波長の
    レーザを前記第1のレーザとして出力する複数の色素レ
    ーザからなり、 前記第2のレーザ発生部は、ArFエキシマレーザから
    なり、 前記波長変換手段は、複数の前記色素レーザの各々から
    出力される異なる波長の前記レーザからなる第1のレー
    ザの和周波数の第2のレーザを生成する波長合成器から
    なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1のレーザ発生部は、半導体レーザにて励起され
    る第1の固体レーザと、前記第1の固体レーザの出力か
    ら第2高調波を生成する第1の波長変換素子と、前記第
    2高調波から第4高調波を生成する第2の波長変換素子
    と、第1の波長変換素子から得られる前記第2高調波の
    一部を用いて励起される第2の固体レーザとからなり、
    前記第1のレーザは、前記第1の固体レーザの出力の第
    4高調波および前記第4高調波とは波長の異なる前記第
    2の固体レーザの出力からなり、 前記第2のレーザ発生部は、ArFエキシマレーザから
    なり、 前記波長変換手段は、前記第1の固体レーザの出力の第
    4高調波および前記第2の固体レーザの出力の和周波数
    の第2のレーザを生成する波長合成器からなることを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の半導体
    装置の製造方法において、 前記第2のレーザ発生部は不安定共振器で構成され、前
    記第2のレーザ発生部から出力される前記第3のレーザ
    は、光路に直交する平面内での光量の空間分布がリング
    状を呈し、前記第3のレーザによる輪帯照明にて前記露
    光原版上の所望のパターンを半導体ウェハに転写するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3または4記載の半導体
    装置の製造方法において、 前記露光光を前記露光原版を経由して前記半導体ウェハ
    に照射させる露光光学系の光軸に直交する方向に、露光
    中に前記露光原版と前記半導体ウェハを、互いに逆方向
    に走査させるスキャン露光を行うことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 露光光を発生する露光光源と、前記露光
    光を前記露光原版を経由して露光対象物に照射する露光
    光学系とを含む露光装置であって、 前記露光光源は、狭帯域化手段を備え狭帯域化された一
    つまたは複数の第1のレーザを出力する第1のレーザ発
    生部と、前記第1のレーザを、より波長の短い第2のレ
    ーザに変換する波長変換手段と、前記第2のレーザをシ
    ード光として動作する注入同期型の第2のレーザ発生部
    からなり第3のレーザを出力する第2のレーザ発生部
    と、を含むことを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の露光装置において、 前記第1のレーザ発生部は、KrFエキシマレーザまた
    はXeClエキシマレーザを励起光源とし、狭帯域化素
    子を含む色素レーザからなり、 前記第2のレーザ発生部は、ArFエキシマレーザから
    なり、 前記波長変換手段は、前記色素レーザから出力される狭
    帯域化された前記第1のレーザの第2高調波として前記
    第2のレーザを出力する非線形光学結晶からなる第1の
    構成、 前記第1のレーザ発生部は、KrFエキシマレーザまた
    はXeClエキシマレーザを励起光源とし、少なくとも
    どちらかが狭帯域化素子を含む互いに異なる波長のレー
    ザを前記第1のレーザとして出力する複数の色素レーザ
    からなり、 前記第2のレーザ発生部は、ArFエキシマレーザから
    なり、 前記波長変換手段は、複数の前記色素レーザの各々から
    出力される異なる波長の前記レーザからなる第1のレー
    ザの和周波数の第2のレーザを生成する波長合成器から
    なる第2の構成、 前記第1のレーザ発生部は、半導体レーザにて励起され
    る第1の固体レーザと、前記第1の固体レーザの出力か
    ら第2高調波を生成する第1の波長変換素子と、前記第
    2高調波から第4高調波を生成する第2の波長変換素子
    と、第1の波長変換素子から得られる前記第2高調波の
    一部を用いて励起される第2の固体レーザとからなり、
    前記第1のレーザは、前記第1の固体レーザの出力の第
    4高調波および前記第4高調波とは波長の異なる前記第
    2の固体レーザの出力からなり、 前記第2のレーザ発生部は、ArFエキシマレーザから
    なり、 前記波長変換手段は、前記第1の固体レーザの出力の第
    4高調波および前記第2の固体レーザの出力の和周波数
    の第2のレーザを生成する波長合成器からなる第3の構
    成、 のいずれかの構成を備えたことを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の露光装置におい
    て、 前記露光光源の前記第2のレーザ発生部は不安定共振器
    で構成され、前記第2のレーザ発生部から出力される前
    記第3のレーザは光路に直交する平面内での光量の空間
    分布がリング状を呈し、前記第3のレーザを露光光とす
    る輪帯照明が行われることを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項7または8記載の露光装置にお
    いて、 前記露光原版および前記半導体ウェハを、前記露光光学
    系の光軸に直交する方向に、露光中に互いに逆方向に同
    期して走査させるスキャン露光機構を備えたことを特徴
    とする露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001060550A (ja) * 1999-06-30 2001-03-06 Lambda Physik G Zur Herstellung Von Lasern Mbh レーザビームのスペックル低減方法及びその装置、及びリソグラフィ装置
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