JPH11233245A - ガス体昇温装置 - Google Patents

ガス体昇温装置

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JPH11233245A
JPH11233245A JP4436598A JP4436598A JPH11233245A JP H11233245 A JPH11233245 A JP H11233245A JP 4436598 A JP4436598 A JP 4436598A JP 4436598 A JP4436598 A JP 4436598A JP H11233245 A JPH11233245 A JP H11233245A
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gas
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暸平 難波
Takeshi Yamanaka
剛 山中
Taizo Kawamura
泰三 川村
Yoshitaka Uchibori
義隆 内堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁誘導加熱により発熱体を800°C以上
の高温域に昇温させてガス体と接触させる。 【解決手段】 ガス体が通るように非磁性体で形成され
た通路2 中に電磁誘導により発熱する発熱体3 を設置
し、電磁誘導加熱した発熱体に通路内を通るガス体を接
触させるガス体昇温装置において、発熱体を、炭素・セ
ラミックス複合材料で構成する。別の構成では、発熱体
とそのコイルとで構成する加熱段を、ガス体の移動方向
に複数段設け、最初の加熱段の発熱体を金属で構成し、
次の加熱段以降の加熱段の発熱体を炭素・セラミックス
複合材料で構成する。炭素・セラミックス複合材料が、
カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素を複
合させたものである。炭素・セラミックス複合材料が、
800〜3500μΩcmの電気比抵抗を有するもので
ある。このガス体昇温装置を、ガス体の脱臭装置に適用
したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導加熱によ
り発熱した発熱体に、ガス体を接触させて高温にする、
例えば脱臭装置に利用できるガス体昇温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の技術としては、特開平7
−35413号公報に記載のものがある。その概略の構
成は、コイルが巻かれたケースに発熱体となる金属体を
設置してあり、金属体の設置状態は加熱される液体、気
体中に浸かる様にしてあり、コイルに交流電流を流して
金属体を発熱させ、液体、気体を加熱するようになって
いる。この他にも、電磁誘導加熱を利用して気体を加熱
する技術を含む装置として、特開平8−326522号
公報、特開平9−168773号公報等に記載のものが
ある。前者はガス中の可燃性微粒子を燃焼させる用途の
電磁誘導加熱技術を含むものであり、後者は異臭成分を
分解させる用途の電磁誘導加熱技術を含むものである。
これらの技術における発熱体はいずれも金属である。
【0003】また、脱臭に注目すると、従来の熱による
ガスの脱臭処理は、灯油、重油、ガス等の燃料を燃焼さ
せ、その火炎中に脱臭しようとするガスを導入して0.
5〜0.3秒間程度滞留させて行うのが一般的である。
これによりガス中の悪臭成分は殆どが可燃性であるか
ら、火炎による650〜800°Cの雰囲気にさらされ
ると、燃焼して脱臭状態となる。これは燃焼脱臭方式で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電磁誘導加熱を利用し
てガス体を高温に昇温させる装置は、燃料の燃焼熱を直
接利用するものに比べて、小型の装置となり、急速加熱
が可能であり、電力使用であるからクリーンである点で
好ましいものである。しかし、従来の電磁誘導加熱を利
用した装置は、いずれも発熱体が金属であるから、ガス
体を500°C程度までに昇温させる装置は容易に製作
可能であるが、600°C以上になると発熱体を少なく
とも650〜800°Cに維持する必要があり、発熱体
の耐久性の面で実用可能なものを製作することは非常に
困難である。特に酸素を含むガス体の昇温においては、
金属製発熱体の酸化による劣化が大きな問題となる。
【0005】また、ガス体昇温装置の用途の一つに脱臭
装置がある。一般的な脱臭装置に適用するときは、分解
に比較的高温を要する臭気成分、例えば、アンモニア、
フェノール、アニリン等は650〜700°Cで分解す
るから、これらの脱臭作用が可能であることが必要であ
る。従って、発熱体を少なくとも750°C以上に保持
する必要があり、更に確実、迅速な処理を行うためには
発熱体をより高温に保持することが望まれ、金属発熱体
を用いると、前述したように耐久性の面で実用性の高い
ものは得られない。
【0006】また、従来の燃焼脱臭方式は、脱臭効果が
極めて優れている。すなわち、高濃度の悪臭の場合、吸
着法や薬液洗浄法では脱臭処理が困難であるのに対し
て、燃焼脱臭方式では、アンモニアや硫化水素などの広
範囲の悪臭成分の確実な分解が可能である。しかしなが
ら、燃料を燃焼させるために、燃料のみならず燃焼炉、
バーナ、燃料容器等の装置が必要であるから、装置が大
型になると共にエネルギー効率が悪く、燃料の燃焼によ
り環境に悪影響を与えるCO2 、CO、NOx 、SOx
等のガスの発生があり、この対策が別に必要である点で
問題があり、必ずしも適切な方法ではない。本発明は、
電磁誘導加熱を利用して、発熱体を800〜1200°
Cの高温域に昇温させてガス体と接触させることができ
るガス体昇温装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、ガス体
が通るように非磁性体で形成された通路中に電磁誘導に
より発熱する発熱体を設置し、電磁誘導加熱した前記発
熱体に前記通路内を通るガス体を接触させるガス体昇温
装置において、前記発熱体を、炭素・セラミックス複合
材料で構成したことを特徴とする(請求項1)。
【0008】この手段では、発熱体が、炭素・セラミッ
クス複合材料であり、必要な耐熱性、機械的強度、電気
比抵抗を備えたものを使用すると、電磁誘導加熱により
発熱させてその温度を大気中で800〜1200°Cと
することが可能であり、その温度に長時間維持しても殆
ど劣化がない。従って、この最高温度に発熱させた発熱
体にガス体を接触させることによって1100°C程度
にまでは昇温させることができる。なお、炭素・セラミ
ックス複合材料及び製造方法は公知の技術であり、例え
ば、特開昭56−140075号公報に記載されてい
る。
【0009】また別の本発明の手段は、ガス体が通るよ
うに非磁性体で形成された通路中に電磁誘導により発熱
する発熱体を設置し、電磁誘導加熱した前記発熱体に前
記通路内を通るガス体を接触させるガス体昇温装置にお
いて、前記発熱体とそのコイルとで構成する加熱段を、
前記ガス体の移動方向に複数段設け、最初の加熱段の発
熱体を金属で構成し、次の加熱段以降の加熱段の発熱体
を炭素・セラミックス複合材料で構成したことを特徴と
する(請求項2)。
【0010】この手段では、最初の加熱段の発熱体を金
属としたから、この段の発熱体の温度は、金属発熱体の
耐久性を考慮するとその材質に応じた限界温度があり、
例えば、その限界温度が500°C程度であるとする
と、この温度以下に保持されるように昇温を制御し、次
の加熱段以降で、炭素・セラミックス複合材料の発熱体
が800〜1200°Cに昇温するように使用する。こ
れによって比較的安価に容易に製作できる最初の加熱段
において耐久性に無理のない範囲で金属発熱体を発熱作
用させ、所定温度までガス体を加熱しておくことができ
るから、多量のガス体の昇温処理においては、次の加熱
段以降の負荷がその分低減し、最初の加熱段で一挙に最
高温度に昇温する構成よりは装置を製作しやすい。ま
た、加熱段を複数とすることにより、ガス体の昇温処理
が短時間で可能になる。
【0011】前記請求項1、又は請求項2に記載のガス
体昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料
が、カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素
を複合させたものであることを特徴とする(請求項
3)。この構成では、炭化硼素および炭化珪素の配合比
を変えることによって電気比抵抗と熱衝撃に対する強さ
が変化するから、ガス体昇温装置の目的とする性能に応
じた特性のものを使用してより耐久性や電気的効率のよ
いガス体昇温装置とすることができる。
【0012】前記請求項1、請求項2、又は請求項3に
記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミック
ス複合材料が、800〜3500μΩcmの電気比抵抗
を有するものであることを特徴とする(請求項4)。電
気比抵抗を800μΩcm以上としたのは、これよりも
小さい抵抗値の発熱体に用いると、共振回路を流れる電
流値が高くなるため、電磁誘導加熱を行うための電気的
効率が低下し、その結果目的とする温度までの昇温が困
難となるからであり、また、3500μΩcm以下とし
たのは、炭素・セラミックス複合材料の比抵抗の値を単
純に上げるには炭化硼素、炭化窒素の配合比を増加させ
ればよいが、増加させすぎると加工性が悪くなり、また
熱衝撃にも弱くなる傾向があるためである。
【0013】請求項1、請求項2、請求項3、又は請求
項4に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラ
ミックス複合材料で構成した発熱体を、前記通路内周に
嵌合する外周を有し前記ガス体通過用の孔を有する部材
に形成したことを特徴とする(請求項5)。この構成で
は発熱体の外周が通路内周に嵌合しているからその間を
ガス体が殆ど通過しないで、ガス体通過用の穴を通過す
るから、ガス体が均一に加熱される。
【0014】請求項1、請求項2、請求項3、又は請求
項4に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラ
ミックス複合材料で構成した発熱体が、複数の部材から
なり、ガス通過路を形成するように前記通路内に非磁性
体で支持されていることを特徴とする(請求項6)。こ
の構成では、ガス通過路を、屈曲させて形成したり、ガ
ス通過路内面に凹凸を設けたりすることが可能で、ガス
体通過路を通るガス体を発熱体に十分に接触させること
ができ、所定通路長さに対して効果的に昇温させること
ができる。
【0015】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、又は請求項6に記載のガス体昇温装置
を、ガス体の脱臭装置に適用したことを特徴とする(請
求項7)。発熱体は臭気成分の分解温度以上に確実に加
熱されるから、これに臭気を含むガス体を接触させて昇
温することにより脱臭できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
を用いて説明する。このガス体昇温装置1は、ガス体の
通路2、発熱体3、コイル4、高周波電源5等で構成さ
れている。通路2は、非磁性体で耐熱性に優れたセラミ
ックス製のパイプで、その内孔が通路2であり、例え
ば、窒化珪素で形成してある。発熱体3は、電磁誘導過
熱により発熱して高温になり且つ形を保持できる物質で
形成され、電気比抵抗が800〜3500μΩcm程度
の特殊セラミックス、例えば、電気比抵抗が2400μ
Ωcm、カーボン約60%、炭化珪素約30%、炭化硼
素約10%の炭素・セラミックス複合材料で形成され、
通路2中に設置してあり、通路2を通るガス体が十分に
接触するように、外周をパイプの内孔に嵌合させて設置
され、ガス体の通過路として軸方向に貫通した多数の穴
10を穿設されている。従って、通路2内を通るガス体
は、殆どが穴10を通るようになっているから、発熱体
3と十分に接触する。コイル4は、通路2を形成してい
るパイプの外周にコイル保護用の断熱材11、例えば、
セラミックファイバーを介して設けてある。高周波電源
5は、従来周知の構成のもの(高周波インバータ)であ
り、コイル4に接続してある。
【0017】コイル4に高周波電源5から電力が供給さ
れると、電磁誘導により発熱体3に渦電流が発生し、発
熱体3が発熱する。発熱体3は、比抵抗が大きいため発
熱して1200°C程度にまで昇温可能であり、耐熱性
に優れているので大気中でもほとんど劣化がなく、通路
2内に一端からガス体を適当な流速で供給すると、ガス
体は発熱体3の穴10を通り抜ける間に十分に加熱さ
れ、他端から1100°C程度に昇温して出てくる。
【0018】第2の実施の形態を図2を用いて説明す
る。この実施の形態は、ガス体を段階的に昇温させるよ
うに構成したもので、第1の実施の形態のガス体昇温装
置1と同様なガス体昇温装置1aを後段とし、その前段
に別のガス体昇温装置20を連結したものである。ガス
体昇温装置1aは第1の実施の形態と同じ構成であるの
で同等部分に同一図面符号を付して説明を省略し、ガス
体昇温装置20について説明する。ガス体昇温装置20
は、ガス体を最終目的の温度(例えば1100°C)よ
りも低い適当な温度(例えば500°C)に加熱して後
段へ供給する構成であり、ガス体の通路22、発熱体2
3、コイル24、高周波電源5a等で構成されている。
通路22は、非磁性体で耐熱性を有するセラミックス製
のパイプで、その内孔が通路22であり、例えば、アル
ミナで形成してある。発熱体23は、前段の加熱である
から、電磁誘導に都合のよい強磁性体で、且つ耐熱性を
備えた金属としてある。すなわち、電磁誘導過熱により
発熱して600°C程度の温度になり且つ長期間劣化し
ない金属、例えば、マルテンサイト系ステンレス、ニッ
ケル合金、クロム合金等の中のいずれかで形成されてい
る。発熱体23は、通路22中に設置してあり、通路2
2を通るガス体が十分に接触するように、ガス体の通過
路として多数の小孔25を軸方向に略沿い貫通状態に穿
設してあり、外周をパイプの内孔に嵌合させて設置され
ている。従って、通路22内を通るガス体は殆どが小孔
25を通るようになっていて、発熱体23と十分に接触
する。コイル24は、通路22を形成しているパイプの
外周に設けてある。高周波電源5aは、従来周知の構成
のものであり、コイル4及びコイル24の各々に電力を
供給するように設けてある。
【0019】コイル4、24に高周波電源5aから電力
が供給されると、電磁誘導により発熱体3、23に渦電
流が発生し、発熱体3、23が発熱する。発熱体3は、
1200°C程度にまで昇温し、発熱体23は、600
°C程度にまで昇温する。前段の通路22内に一端から
ガス体を適当な流速で供給すると、ガス体は発熱体23
の穴25を通り抜ける間に加熱され、他端から500°
C程度に昇温して出てくる。そして後段の通路2の一端
に供給され、発熱体3の穴10を通り、1100°C程
度に昇温して他端から出てくる。
【0020】この実施の形態では、ガス体を段階的に加
熱するので、一挙に加熱する第1の実施の形態のものよ
りも最終目的の温度に昇温させる部分の、すなわち後段
の、負荷を軽減できる。これにより、確実に目的温度に
昇温できる、あるいはより多くのガス体を昇温処理でき
る装置となる。
【0021】第3の実施の形態を図3を用いて説明す
る。この実施の形態は、ガス体の昇温によりガス体に含
まれる臭気成分を加熱分解する構成の脱臭装置としたも
のである。この脱臭装置は、3個の加熱段を構成するガ
ス体昇温装置20、1a、1を順次連結したもので、ガ
ス体昇温装置20、1a、1は前述した実施の形態にお
けるものと同じであるから、同じ部分を同一図面符号で
示して説明を省略する。図中、30は被加熱ガス源で、
つまり悪臭発生源で、例えば、醗酵乾燥機等である。こ
の被加熱ガス源30の排気口にガス体昇温装置20側の
一端を接続し、必要に応じてファン及び風量調節ダンパ
ーを適所に設置して適当な風圧と風量で被加熱ガス体を
供給できるようにしてあり、そしてガス体が最終段のガ
ス体昇温装置1を通過する所要時間が臭気成分の加熱分
解所要時間以上となるように風量を制限してある。ま
た、各ガス体昇温装置20、1a、1の出口側には温度
センサー31、32、33を設置し、ガス体の温度を検
出できるようにしてあり、この検出温度に基いて高周波
電源5、5aからの供給電力量、被加熱ガス源30から
のガス体供給量等を調節し、各加熱段から出る加熱され
たガス体の温度を、温度センサー31で400〜500
°C、温度センサー32で800〜1100°C、温度
センサー33で800〜1100°Cが検出されるよう
に制御する。
【0022】この実施の形態では、2段目のガス体昇温
装置1aから出る昇温したガス体の温度が800°C以
上であり、最終加熱段のガス体昇温装置1から出るガス
体の温度が800°C以上であるから、最終段では確実
に800°C以上に維持されて確実に脱臭される。
【0023】前記実施の形態において、炭素・セラミッ
クス複合材料からなる発熱体3の形態として、円柱体の
軸方向に複数の穴を穿設したものを示したが、他の形態
であってもよく、ガス体の昇温目的によって適切なもの
を選択使用するのが良いが、要は、発熱効率がある程度
良く、通路を通過するガス体が十分に接触できる構成で
あればよい。このような発熱体の形態を通路2と共に例
示すると、図4、図5に示すようになる。図4(a)の
発熱体3a、その穴10aは第1の実施の形態における
ものと同等である。図4(b)の発熱体40、40は前
記発熱体3aを軸方向に直角な面で分断した形状であ
り、軸方向に少し離して設置したものである。分断して
軸方向に短くした形状は、貫通穴の加工が技術的に困難
である場合に有効である。また位置関係を、一方の発熱
体40に対して他方の発熱体40を回転変位させて穴4
0の位置が軸方向に見て一致しないようにすると、ガス
体の流れが乱されるから、接触時間を長くできる。
【0024】図4(c)の発熱体41は所定厚さの板状
体42の大きさの異なるものを通路2の軸方向に沿うよ
うに間隔を隔てて複数設置したものである。板状体42
に代えて、図4(d)に示す穴38を有する板状体42
a、図4(e)に示す溝37を有する板状体42bとし
てもよく、更に図示していないが板面に任意形状の凹凸
を有するものとしてもよい。図4(f)の発熱体43は
チップであり、通気孔を有するように耐熱性の非磁性体
で形成された適当な容器に収容して通路2に設置する。
図4(g)の発熱体44は丸棒がフィン46を有する構
成である。図4(g)の発熱体47は発熱体44を軸方
向に分断し、間隔を隔てて配置した構成である。
【0025】また、図4のものに比べてより単純な比較
的製作しやすい形態のものとしては図5のようになる。
図5(a)の発熱体50は1本の丸棒であり、通路2の
内周面との間にガス体の通過路が形成されるように耐熱
性の非磁性体で形成された適当な支持体を介して設置す
る。図5(b)の発熱体52は複数の丸棒で構成されて
おり、この場合も適当な支持体を介して設置するのが良
いが、丸棒をまとめた状態で丁度通路2内に収まる外径
寸法として支持体を省略してもよい。複数本の丸棒は1
本よりも表面積が大きいから、熱伝達面積が大きい点で
ガス体昇温に有利である。図5(c)の発熱体53は1
本の角棒であり、各角部が通路2の内周面と丁度当接し
て支持されるようにしてもよいが、支持体を用いて支持
してもよい。図5(d)の発熱体55は間隔を隔てて配
置した複数本の角棒で構成されており、適当な支持体を
介して設置する。図示していないが、角棒に貫通孔を穿
設したものであっても良く、また角棒を多角形のものと
してもよい。図5(e)の発熱体56は1本の円筒体で
あり、必要に応じて通路2の内周面との間及び円筒体の
内孔によりガス体の通過路が形成されるように耐熱性の
非磁性体で形成された適当な支持体を介して設置し、場
合によっては支持体を省略して嵌合状態に設置してガス
体の通過路が円筒体の内孔で形成されるように設置して
もよい。図5(f)の発熱体58は複数本の円筒体で構
成されており、この場合も適当な支持体を介して設置す
るのが良いが、円筒体をまとめた状態で丁度通路2内に
収まる外径寸法として支持体を省略してもよい。図5
(g)の発熱体59は異径の円筒体を同軸的に通路2内
に支持したものであり、熱伝達面積はより大きくなる。
【0026】図4、図5に示した発熱体の形態の中、貫
通穴を有するものは、その穴の内周面に軸方向の溝ある
いは螺旋溝等を設けた形態であっても、丸棒、角柱、円
筒等で構成されるものは、その外表面に軸方向の溝ある
いは螺旋溝等を設けた形態であってもよい。これによっ
て熱伝達面積が大きくなる。そして更に別の形態とし
て、丸棒、角柱、円筒等のブロック状に形成して、ラン
ダムに組み合わせて構成してもよい。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、電磁誘導加熱
により発熱させる発熱体に、炭素・セラミックス複合材
料を用いたから、その温度を800〜1200°Cとす
ることが可能であり、電磁誘導加熱により従来よりもガ
ス体を高温に昇温させることができる効果を奏する。請
求項2に記載の発明は、電磁誘導加熱により発熱させる
加熱段を複数段設けたから、各段に昇温負荷を分散で
き、加熱段が1のときに比べて短時間により多くのガス
体を昇温処理可能であり、また、最初の加熱段の発熱体
を金属で形成したから、その分安価に製作でき、次の加
熱段以降の発熱体を炭素・セラミックス複合材料で形成
したから、高温に昇温できて最終的には電磁誘導加熱に
より従来よりもガス体を高温に昇温させることができる
効果を奏する。請求項3に記載の発明は、ガス体昇温装
置に応じた特性のものを使用して、より耐久性や電気的
効率のよいガス体昇温装置とすることができる効果を奏
する。請求項4に記載の発明は、発熱体である炭素・セ
ラミックス複合材料が、800°Cを越える昇温が可能
で、必要な加工性、耐熱衝撃性を備えたものとなる効果
を奏する。請求項5に記載の発明は、ガス体が均一に加
熱される効果を奏する。請求項6に記載の発明は、ガス
体通過路を通るガス体を発熱体に十分に接触させること
ができ、所定通路長さに対して効果的に昇温させること
ができる効果を奏する。請求項7に記載の発明は、従来
の燃料燃焼熱を直接利用した脱臭装置と比べて、クリー
ンで、急速な立ち上がりができ、小型に形成できる利点
があり、従来の電磁誘導加熱を利用した脱臭装置と比べ
て、従来不可能であった高温域でガス体を加熱できて確
実な脱臭が可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略の構成を示
し、(a)は主要部縦断正面図、(b)は(a)のA−
A断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の概略の構成を示す
主要部縦断正面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の概略の構成を示す
説明図である。
【図4】(a)、(b)、(c)、(f)、(g)、
(h)は夫々本発明のガス体昇温装置に使用できる異な
る発熱体の形態を通路と共に示す概略斜視図、(d)、
(e)は(c)の発熱体を構成する部材の異なる変形例
を示す斜視図である。
【図5】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、
(f)、(g)は夫々本発明のガス体昇温装置に使用で
きる異なる発熱体の形態を通路と共に示す概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ガス体昇温装置 1a ガス体昇温装置 2 通路 3 発熱体 4 コイル 5 高周波電源 5a 高周波電源 10 穴 10a 穴 11 断熱材 20 ガス体昇温装置 22 通路 23 発熱体 24 コイル 25 小孔 30 被加熱ガス源 31 温度センサー 32 温度センサー 33 温度センサー 39 穴 40 発熱体 41 発熱体 42 板状体 43 発熱体 44 発熱体 45 部材 46 部材 47 部材 50 発熱体 51 円柱部材 52 発熱体 53 発熱体 54 角柱部材 55 発熱体 56 発熱体 57 円筒部材 58 発熱体 59 発熱体
フロントページの続き (72)発明者 川村 泰三 大阪府摂津市学園町1−7−3 瀬田興産 化工株式会社内 (72)発明者 内堀 義隆 大阪府摂津市学園町1−7−3 瀬田興産 化工株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス体が通るように非磁性体で形成され
    た通路中に電磁誘導により発熱する発熱体を設置し、電
    磁誘導加熱した前記発熱体に前記通路内を通るガス体を
    接触させるガス体昇温装置において、前記発熱体を、炭
    素・セラミックス複合材料で構成したことを特徴とする
    ガス体昇温装置。
  2. 【請求項2】 ガス体が通るように非磁性体で形成され
    た通路中に電磁誘導により発熱する発熱体を設置し、電
    磁誘導加熱した前記発熱体に前記通路内を通るガス体を
    接触させるガス体昇温装置において、前記発熱体とその
    コイルとで構成する加熱段を、前記ガス体の移動方向に
    複数段設け、最初の加熱段の発熱体を金属で構成し、次
    の加熱段以降の加熱段の発熱体を炭素・セラミックス複
    合材料で構成したことを特徴とするガス体昇温装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は請求項2に記載のガス体
    昇温装置において、前記炭素・セラミックス複合材料
    が、カーボンを主体としこれに炭化硼素および炭化珪素
    を複合させたものであることを特徴とするガス体昇温装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2、又は請求項3に記
    載のガス体昇温装置において、前記炭素・セラミックス
    複合材料が、800〜3500μΩcmの電気比抵抗を
    有するものであることを特徴とするガス体昇温装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、又は請
    求項4に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セ
    ラミックス複合材料で構成した発熱体を、前記通路内周
    に嵌合する外周を有し前記ガス体通過用の孔を有する部
    材に形成したことを特徴とするガス体昇温装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、又は請
    求項4に記載のガス体昇温装置において、前記炭素・セ
    ラミックス複合材料で構成した発熱体が、複数の部材か
    らなり、ガス通過路を形成するように前記通路内に非磁
    性体で支持されていることを特徴とするガス体昇温装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、又は請求項6に記載のガス体昇温装置
    を、ガス体の脱臭装置に適用したことを特徴とするガス
    体昇温装置。
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