JPH11233142A - 固体電解質電池 - Google Patents
固体電解質電池Info
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- JPH11233142A JPH11233142A JP10031821A JP3182198A JPH11233142A JP H11233142 A JPH11233142 A JP H11233142A JP 10031821 A JP10031821 A JP 10031821A JP 3182198 A JP3182198 A JP 3182198A JP H11233142 A JPH11233142 A JP H11233142A
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Abstract
上歩留まりが向上される固定電解質電池を提供する。 【解決手段】 正極集電体4上に正極膜5と固体電解質
からなる正極側分離膜6とが積層されてなる正極側電極
積層体7と、負極集電体8上に負極膜9と正極側分離膜
6に対向して配される固体電解質からなる負極側分離膜
10とが積層されてなる負極側電極積層体11とを備え
る。正極側電極積層体7の外形が、負極側電極積層体1
1の外形よりも小さくなされているとともに、正極側分
離膜6の厚さが負極側分離膜10の厚さよりも薄くなさ
れている。
Description
活物質とを含有する正極膜と、固体電解質と負極活物質
とを含有する負極膜と、それらの間に配された固体電解
質を主体とする分離膜とを備える固体電解質電池に関す
る。
ダ、携帯電話、携帯用コンピュータ等のポータブル電子
機器が数多く登場し、その小型軽量化が図られている。
そして、これらの電子機器のポータブル電源となる電
池、特に二次電池についての研究が盛んに行われてい
る。
オン電池については、薄型電池や折り曲げ可能な電池と
して研究開発が活発に進められている。このような形状
自在な電池の電解質としては、電解液を固体化してなる
固体電解質が研究されている。具体的には、この固体電
解質として、高分子材料にリチウム塩を溶かし込んだ高
分子固体電解質や、膨潤溶媒を含んだゲル状の固体電解
質(以下、ゲル状電解質と称する。)が挙げられる。
質を用いた電池40としては、例えば、図6に示すよう
に、正極集電体41、正極膜42、固体電解質を主体と
する分離膜43、負極膜44、負極集電体45がこの順
で形成されたものがある。
は、米国特許第5456000号等にも示されるよう
に、正極集電体41、正極膜42、分離膜43、負極膜
44及び負極集電体45をこの順に重ね合わせて積層体
とし、この積層体を微小な隙間をもって回転する2つの
ローラの間に通して、これらの各膜を相互に圧着するこ
とによって電池40を形成する隙間圧着方式が採られ
る。
電体41や負極集電体45は、金属箔を裁断して製造さ
れるため、裁断面となる端部41a,45aにバリが生
じやすい。
製造される電池40は、両表面から厚み方向に向かっ
て、つまり図中矢印X,Y方向から、各膜が圧着される
ため、この圧着時に、正極集電体41や負極集電体45
の端部41a,45aに図6に示すようなバリが生じて
いると、正極集電体41側のバリと負極集電体45側の
バリとが互いに接触したり、正極集電体41側のバリが
負極膜44に接触したり、或いは負極集電体45側のバ
リが正極膜42に接触してしまい、その結果、電気的短
絡が生じてしまうことがある。また、この電池40で
は、圧着時に正極膜42の端部42aと負極膜44の端
部44aとが接触してしまうこともあり、この場合にも
電気的短絡が生じることがある。
案されたものであり、電気的短絡が効果的に極力抑えら
れて、生産上歩留まりが向上される固定電解質電池を提
供することを目的とする。
ために完成された本発明に係る固体電解質電池は、正極
膜上に固体電解質からなる第1の分離膜が積層されてな
る第1の電極体と、負極膜上に固体電解質からなる第2
の分離膜が積層されてなる第2の電極体とを備えるもの
である。
記第1の電極体と第2の電極体とのいずれか一方の電極
体の外形が、他方の電極体の外形よりも小さくなされる
とともに、外形が小さい方の電極体が他方の電極体上の
外周よりも内側に分離膜同士が互いに対向するように接
合されており、外形が小さい方の電極体の分離膜の厚さ
が、他方の電極体の分離膜の厚さよりも薄くなされてい
ることを特徴とするものである。
は、外形の小さい方の電極体が他方の電極体の分離膜上
の外周よりも内側に接合されることにより、外形の大き
い方の電極体の分離膜面の外周部が露呈されるととも
に、外形の大きい方の電極体の分離膜の膜厚が相対的に
厚くなされている。
は、第1の電極体及び第2の電極体が隙間圧着方式等に
より互いに圧着されて製造される際や製品時に厚さ方向
に力が加わって電極体がたわんだ際等に、外形が小さい
方の電極体の一部にバリが生じていても、外形が大きい
方の電極体の分離膜の厚みが厚くなされているので、こ
の分離膜によりバリが電池内へ進入するのが効果的に遮
断される。その結果、バリが当該他方の電極体の電極膜
に接触するのが極力回避されて、電気的短絡の発生が防
止される。
形が大きい方の電極体の一部にバリが生じていても、他
方の電極体の外形がより小さくなされているために、こ
のバリが電池内に進入して当該他方の電極体の電極膜に
接触するのが極力回避されて、結果的に電気的短絡の発
生が防止される。
によれば、第1の電極体及び第2の電極体が互いに圧着
される際や製品時に厚さ方向に力が加わってたわんだ際
等に、第1の電極体や第2の電極体の一部にバリが生じ
ていても、バリが電池内に進入して正極膜や負極膜に接
触するのを極力回避することができ、電気的短絡の発生
が効果的に防止される。
態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
を示す断面図である。
方体状の電極積層体2が一対の直方体状の外装フィルム
3により挟持されて密閉されてなる。この外装フィルム
3は、例えば、アルミニウム箔等から形成される。
5、固体電解質からなる正極側分離膜6が順次積層され
てなる正極側電極積層体7と、負極集電体8上に負極膜
9、固体電解質からなる負極側分離膜10が順次積層さ
れてなる負極側電極積層体11とが、分離膜6,10同
士が対向するように接合されてなる。
子12が接続されている。そして、正極端子12が外装
フィルム3の周縁部一端である封口部3aにより挟み込
まれている。また、負極集電体6にも、その一端部に負
極端子13が接続されている。そして、負極端子13が
外装フィルム3の周縁部他端である封口部3bにより挟
み込まれている。
拡大した断面図を示す。図3は、本発明に用いられる電
極積層体を示す斜視図である。
したように、正極集電体4、正極膜5及び正極側分離膜
6からなる正極側電極積層体7と、負極集電体8、負極
膜9及び負極側分離膜10とからなる負極側電極積層体
11とを備える。ここで、正極側分離膜6と負側分離膜
10とが互いに対向するように配されている。
箔、ニッケル箔、ステンレス箔等の金属箔が使用され
る。また、負極集電体8は、例えば、銅箔、ニッケル
箔、ステンレス箔等の金属箔が使用される。これらの金
属箔は、多孔性金属箔とすることが好ましい。金属箔を
多孔性金属箔とすることで、集電体と電極層との接着強
度を高めることができる。このような多孔性金属箔とし
ては、パンチングメタルやエキスパンドメタルの他、エ
ッチング処理によって多数の開口部を形成した金属箔等
を用いることができる。
質とを含有する。
応じて金属酸化物、金属硫化物又は特定の高分子を用い
ることができる。
合、正極活物質としては、TiS2、MoS2、NbSe
2、V2O5等の金属硫化物あるいは酸化物を使用するこ
とができる。また、LixMO2(式中Mは、1種以上の
遷移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異な
り、0.05以上、1.10以下である。)を主体とす
るリチウム複合酸化物等を使用することもできる。この
リチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、C
o、Ni、Mn等が好ましい。このようなリチウム複合
酸化物の具体例としては、LiCoO2、LiNiO2、
LiNiyCo1-yO2(式中、0<y<1である。)、
LiMn2O4等を挙げることができる。上述したような
リチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー
密度的に優れた正極活物質となる。なお、正極膜4に
は、これらの正極活物質の複数種をあわせて使用しても
よい。また、以上のような正極活物質を使用して正極膜
4を形成するには、公知の導電剤や結着剤を含有させて
も良い。
質とを含有する。
電池を構成する場合、リチウムをドープ、脱ドープでき
る材料を使用することが好ましい。リチウムをドープ、
脱ドープできる材料としては、難黒鉛化炭素系材料、黒
鉛系炭素材料等がある。
は、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素
繊維、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭等の
炭素材料が挙げられる。上記コークス類としては、例え
ば、ピッチコークス、ニートルコークス、石油コークス
等がある。また、上記有機高分子化合物焼成体とは、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素
化したものを示す。
プ、脱ドープできる材料としては、例えば、ポリアセチ
レン、ポリピロール等の高分子やSn02等の酸化物が
挙げられる。なお、負極膜9には、公知の結着剤を含有
させてもよいし、公知の添加剤等を添加してもよい。
電解質と高分子とを含有する固体電解質からなり、正極
側電極積層体7と負極側電極積層体11とを分離する。
5、負極膜9及び分離膜6,10に用いられる固体電解
質としては、膨潤溶媒を含有するゲル状のもの(以下、
ゲル状電解質と称する。)や高分子固体電解質がある。
中でも、このゲル状電解質は、電解質と活物質との接触
状態を改善することができる他、電池に可撓性を持たせ
ることができるので有用である。
媒とマトリクス高分子とを含有する。上記膨潤溶媒とし
ては、エステル類、エーテル類、炭酸エステル類等を、
単独又は可塑剤の一成分として用いることができる。こ
の膨潤溶媒の含有量は、ゲル状電解質の10重量%以
上、80重量%以下とすることが好ましい。膨潤溶媒の
含有量が80重量%より多ければイオン導電率は高い
が、機械強度が不十分となる。膨潤溶媒の含有量が10
重量%より少ないと機械強度は大きいが、イオン導電率
が低くなってしまう。
しては、通常の電池電解液に用いられる電解質を使用す
ることができる。具体的には、LiPF6、LiBF4、
LiAsF6、LiClO4、LiCF3FO3、LiN
(SO2CF3)2、LiC(SO2CF3)3、LiAlC
l4、LiSiF6等のリチウム塩を挙げることができ
る。その中でも、特に、LiPF6、LiBF4が酸化安
定性の点から望ましい。電解質の濃度は、膨潤溶媒に対
して0.1mol/l以上、3.0mol/l以下で使
用可能であるが、より好ましくは、0.5mol/l以
上、2.0mol/l以下とするのが良い。
分子としては、ゲル状電解質を構成するのに使用されて
いる種々の高分子が使用できる。具体的には、ポリビニ
リデンフルオライドや、ビニリデンフルオライドとヘキ
サフルオロプロピレンとの共重合体等のフッ素系高分
子、ポリエチレンオキサイドや、ポリエチレンオキサイ
ド架橋体等のエーテル系高分子、その他、メタクリレー
トエステル系高分子、アクリレート系高分子、ポリアク
リロニトリル等を単独、又は混合して使用できる。その
中でも特に、フッ素系高分子を用いることが望ましい。
このフッ素系高分子を用いることで、酸化還元安定性を
高めることができる。また、このマトリクス高分子は、
ゲル状電解質の10重量%以上、50重量%以下の割合
で含有させることが好ましい。
じて添加剤を添加しても良い。また、上述したように、
本発明に用いられる固体電解質としては、上述のゲル状
電解質の他に、以下に示す高分子固体電解質を用いても
良い。
溶解する高分子化合物からなる。この高分子化合物とし
ては、例えば、ポリエチレンオキシドやその架橋体等の
エーテル系高分子、ポリメタクリレート等のポリエステ
ル系高分子、ポリアクリレート系等を単独、または混合
して用いることができる。なお、このとき用いられるリ
チウム塩としては、ゲル状電解質に用いられる上述のリ
チウム塩を使用することができる。
適用した固体電解質電池1は、図3に示すように、この
電極積層体2において、正極側電極積層体7の外形が負
極側電極積層体11の外形よりも小さくなされるととも
に、正極側電極積層体7が分離膜6,10同士が対向す
るように負極側分離膜10上の外周よりも内側に接合さ
れていることにより、負極側分離膜10の主面の外周部
10aが露呈されている。しかも、本発明を適用した固
体電解質電池1は、外形が小さい方の電極体の分離膜で
ある正極側分離膜6の厚さが、負極側分離膜10の厚さ
よりも薄くなされている。
負極側電極積層体11の外周11aより0.2mm〜
5.0mm内側に後退して配されていることが好まし
い。そして、これにより、負極側分離膜10は、その一
主面の外周11aから0.2mm〜5.0mm幅の領域
が露呈される。
電極積層体11の外周11aよりも0.2mm〜5.0
mm小さい大きさとなるように作製される。そして、正
極側電極積層体7が負極側電極積層体11上に接合され
る際において、正極側電極積層体7の長手方向の両端に
形成される正極側電極積層体7と負極側電極積層体11
との寸法差をそれぞれW1,W2とし、正極側電極積層体
7の幅方向の両端に形成される正極側電極積層体7と負
極側電極積層体11との寸法差をそれぞれW3,W4とす
ると、各寸法差W1,W2,W3,W4がそれぞれ0.2m
m〜5.0mmとなるように、正極側電極積層体7が負
極側電極積層体11上に接合される。
手方向及び幅方向の寸法が、負極側電極積層体11より
もそれぞれ0.4mm〜10.0mm小さくなされてお
り、しかも、この正極側電極積層体7が負極側電極積層
体11の外周11aより0.2mm〜5.0mm内側に
位置するように接合されている。
極積層体との長手方向及び/又は幅方向の寸法差、言い
換えれば長手方向の寸法差(W1+W2)及び/又は幅方
向の寸法差(W3+W4)が10.0mmより大きいと、
小さい方の電極積層体が他方の電極積層体に対して相対
的に小さくなりすぎるため、充放電容量が低下してしま
う。また、正極側電極積層体と負極側電極積層体との寸
法差W1,W2,W3,W4の少なくとも何れかが0.2m
mより小さいと、後述するような正極集電体や負極集電
体にバリが生じている場合の電気的短絡を防止する効果
が生じにくい。
固体電解質電池1では、正極側分離膜6の膜厚をt1と
し、負極側分離膜10の膜厚をt2とすると、t1≦t2
である。特に、1.5≦t2/t1≦100であることが
好ましい。しかも、このとき、正極側分離膜6の膜厚t
1が1μm以上、100μm以下であることが好まし
く、より好ましくは5μm以上、20μm以下であると
良い。ここで、t2/t1が1.5より小さすぎたり、t
1が1μmより小さすぎると、後述するバリ進入を防止
して電気的短絡を防ぐ効果が著しく現れない。また、t
2/t1が大きすぎたり、t1が100μmより大きすぎ
ると、分離膜自体の厚さが厚くなりすぎて、正極負極相
互間の単位面積当たりの活物質移動量が低下してしま
い、電池内の反応効率が低下する。
によって圧着されて製造される様子を示す断面図であ
る。
電池1では、正極側電極積層体7の外形が負極側電極積
層体11の外形よりも小さくなされるとともに、正極側
電極積層体7が負極側電極積層体11上の外周よりも内
側に接合されるので、負極側分離膜10の主面上の外周
部10aが露呈される。しかも、この固体電解質電非1
では、正極側分離膜6の厚みが負極側分離膜10の厚み
よりも薄くなされる。
電池1は、図4に示すように、両表面から厚み方向に向
かって、つまり図中A,B方向から隙間圧着方式により
圧着されて電極積層体2が製造される際や製品時に厚み
方向に力が加わって電極積層体2がたわんだ際等に、例
えば正極集電体4の一端部4aにバリが生じている場合
でも、負極側分離膜10の外周部10aが露呈してお
り、この負極側分離膜10の膜厚が十分厚くなされてい
るために、負極側分離膜10aにより正極周電体4上の
バリが電池内への進入するのを極力遮断することができ
る。その結果、正極周電体4上のバリが負極膜9に接触
するのが極力防がれて、電気的短絡を極力回避すること
ができる。
池1は、膜厚が相対的に厚くなされた負極側分離膜10
により正極集電体4の一端部4aに生じたバリが負極膜
9に接触することが回避されて、結果的に、電気的短絡
の発生を極力抑えることができる。
では、負極集電体8の一端部8aにバリが生じている場
合においても、負極側電極積層体11の方が正極側電極
積層体7よりも大きいため、負極集電体8に生じたバリ
が正極膜5に達することが効果的に回避される。その結
果、本発明を適用した固体電解質電池1は、負極集電体
8にバリが生じていても同様に電気的短絡を防ぐことが
可能である。
形が負極側電極積層体18の外形よりも小さくなされて
いるとともに、負極側分離膜16の厚みの方が正極側分
離膜15の厚さよりも薄くなされた固体電解質電池20
の断面図を示す。
式により電極積層体17,18が圧着されて製造される
際や製品として出荷された後に厚み方向に力が加わって
たわんだりした際等に、図5に示すように、正極集電体
4の一端部4aにバリが生じていると、負極側分離膜1
6の厚みが薄いために、正極集電体4のバリが負極側分
離膜16を突き破って負極膜9に達してしまい、電気的
短絡を生じる危険性がある。
体電解質電池は、正極側電極積層体と負極側電極積層体
のいずれかの一方が他方よりも外形が小さくなされると
ともに、外形が小さい方の電極体が互いに分離膜が対向
するように他方の電極体上の外周よりも内側に接合され
ており、しかも、外形が小さい方の電極体の分離膜の厚
さが、他方の電極体の分離膜の厚さよりも薄くなされて
いる。
電池によれば、正極側電極積層体及び負極側電極積層体
の圧着時や製品として出荷した後に厚さ方向の力が加わ
って電極積層体がたわんだ際等に、正極集電体や負極集
電体にバリが生じていても、バリが電池内に進入して正
極膜や負極膜に達するのを極力防ぐことができて、電気
的短絡の発生を効果的に回避することができる。その結
果、本発明を適用した固体電解質電池によれば、生産上
の歩留まりの向上を図ることが可能となり、生産性を向
上することができる。
解質電池としては、図1、図2及び図3に示すように正
極側電極積層体7の外形を負極側電極積層体11の外形
よりも小さくしたものに限らず、負極側電極積層体の外
形を正極側電極積層体の外形よりも小さくし、且つ負極
側分離膜の膜厚を正極側分離膜の膜厚よりも小さくした
ものであっても良い。
池では、正極側電極積層体と負極側電極積層体の外形を
互いに異なるものとし、且つ、外形の小さい方の分離膜
の膜厚を他方の分離膜の膜厚よりも薄くすれば良い。な
お、電極層の材料のコストを考慮すると、正極膜の構成
材料の方が負極膜の構成材料よりも高いため、実用上で
は図1、図2及び図3に示すように、正極側電極積層体
の外形を負極側電極積層体の外形よりも小さくなるよう
に形成した方が好ましい。
として、薄型電池を取り挙げたが、本発明を適用した固
体電解質電池はこれに限られるものではなく、角型、コ
イン型、ボタン型等の種々の形状に適用することが可能
である。但し、特に、本発明を適用した固体電解質電池
は、正極集電体や負極集電体に生じたバリにより電気的
短絡が起こりやすいといった欠点の顕著な薄型電池に適
用することがより効果的である。
質電池の製造方法について説明する。
形状に裁断して正極集電体4を作製し、この正極集電体
4上に正極塗料を塗布して、正極膜5を形成する。この
とき、正極塗料は、正極活物質と、電解質を含有する膨
潤溶媒と、マトリクス高分子とを溶媒に分散させて作製
される。
して正極側分離膜6を形成し、正極側電極積層体7が作
製される。このとき、分離膜塗料は、電解質を含有する
膨潤溶媒とマトリクス高分子とを溶媒に分散させて作製
される。
を所望の形状に裁断して負極集電体8を作製し、この負
極集電体8上に負極塗料を塗布して、負極膜9を形成す
る。このとき、負極塗料は、負極活物質と、電解質を含
有する膨潤溶媒と、マトリクス高分子とを溶媒に分散さ
せて作製される。
膜塗料を塗布して、負極側分離膜10を形成し、負極側
電極積層体11が作製される。このとき、負極側分離膜
10は、正極側分離膜6と同様な分離膜塗料を用いれば
良い。
積層体7を所定の大きさに裁断するとともに、負極側電
極積層体11をこの所定の大きさに裁断された正極側電
極積層体7よりも外形が大きい所定の大きさに裁断す
る。
極側電極積層体7との分離膜同士を対向させて、電極積
層体7,11が互いに上記所定の位置に接合し合うよう
に重ね合わせて、これら電極積層体7,11を90℃に
加熱したローラー間を通して加熱プレスにより張り合わ
せて、電極積層体2を形成する。
電体8の一端に短冊状のニッケル箔をそれぞれ接着させ
てリード線とし、真空アルミパックにより電極積層体2
を封入し、固体電解質電池1を得る。
結果に基づいて説明する。ここでは、正極側及び負極側
分離膜の膜厚が電池の特性に及ぼす影響を評価するため
に、以下に示すようなリチウム2次電池を作製した。
体を用意した。
を1重量部と、ビニリデンフルオライド及びヘキサフル
オロプロピレンの共重合体を2重量部と、炭酸エチレン
を3重量部と、炭酸プロピレンを2重量部と、LiPF
4を1重量部と、テトラヒドロフランを75重量部とを
混合して正極塗料を作製した。
布し、室温で3時間静置乾燥して、乾燥後の厚みが20
0μmの正極膜を形成した。
フルオロプロピレンの共重合体を10重量部と、炭酸エ
チレンを11重量部と、炭酸プロピレンを12重量部
と、LiPF6を2重量部と、テトラヒドロフランを6
5重量部とを混合して分離膜塗料を作製した。
して、室温で3時間静置乾燥して、乾燥後の厚みが10
μmの正極側分離膜を形成した。
銅箔からなる負極集電体を用意した。
ルオライド及びヘキサフルオロプロピレンの共重合体を
4重量部と、炭酸エチレンを4重量部と、炭酸プロピレ
ンを5重量部と、LiPF6を2重量部と、テトラヒド
ロフランを65重量部とを混合して負極塗料を作製し
た。
布し、室温で3時間静置乾燥して、乾燥後の膜厚が10
0μmの負極膜を作製した。
フルオロプロピレンの共重合体を10重量部と、炭酸エ
チレンを11重量部と、炭酸プロピレンを12重量部
と、LiPF6を2重量部と、テトラヒドロフランを6
5重量部とを混合して分離膜塗料を作製した。
して、室温で3時間静置乾燥して、乾燥後の膜厚が90
μmの負極側分離膜を形成した。
層体を所定の大きさに裁断するとともに、裁断された正
極側電極積層体よりも長手方向及び幅方向のそれぞれに
ついて2mm大きくなるように負極側電極積層体を裁断
した。
側電極積層体をそれぞれの分離膜が対向するように重ね
合わせた。このとき、負極側電極積層体の外周から1m
m幅の外周部が露呈するように、正極側電極積層体及び
負極側電極積層体を重ね合わせた。
側電極積層体を90℃に加熱したローラー間に通して加
熱プレスすることにより、電極積層体を作製した。
れ一端部に短冊状のニッケル箔を接着してリード線とし
た。
ックによって封入することにより、電池パックを作製し
た。
池パックを20個作製して、それぞれの電池パックにつ
いて充放電した。すると、これら20個の電池のうち、
充放電容量がほぼ設計通りになったものが13個、設計
よりも充電容量が大きく放電容量が小さくなったものが
3個、充電できなかったものが4個あった。ここで、設
計よりも充電容量が大きく放電容量が小さくなった電池
は、充放電効率が低い電池といえる。また、充電できな
かった電池は、電池内部で電気的短絡が生じた電池とい
える。
90μm、負極膜100μm、負極側分離膜10μmと
なるように塗布を行った以外は、実施例1と同様にして
電池パックを作製した。
池パックを15個作製して、それぞれの電池パックにつ
いて充放電した。すると、これら15個の電池のうち、
充放電容量がほぼ設計通りになったものが8個、設計よ
りも充電容量が大きく放電容量が小さくなったものが2
個、充電できなかったものが5個あった。ここで、設計
よりも充電容量が大きく放電容量が小さくなった電池
は、充放電効率が低い電池といえる。また、充電できな
かった電池は、電池内部で電気的短絡が生じた電池とい
える。
体電解質電池は、正極側電極積層体の外形が負極側電極
積層体の外形よりも小さくなされているとともに、正極
側分離膜の膜厚が負極側分離膜の膜厚よりも薄くなされ
ていることにより、充放電効率が向上し、電気的短絡が
より抑えられた高信頼性の得られた電池となる。
る固体電解質電池によれば、第1の電極体及び第2の電
極体が互いに圧着される際や製品時に厚さ方向に力が加
わってたわんだ際等に、第1の電極体や第2の電極体の
一部にバリが生じていても、バリが電池内に進入して正
極膜や負極膜に接触するのを極力回避することができ、
電気的短絡の発生が効果的に防止される。
断面図である。
電極積層体の長手方向における断面図である。
電極積層体を示す斜視図である。
方式によって圧着されて製造される様子を示す断面図で
ある。
の大きさよりも小さくなされているとともに、負極側分
離膜の厚みの方が正極側分離膜の厚さよりも薄くなされ
た固体電解質電池の断面図を示す。
である。
ィルム、 4 正極集電体、 5 正極膜、 6 正極
側分離膜、 7 正極側電極積層体、 8 負極集電
体、 9 負極膜、 10 負極側分離膜、 11 負
極側電極積層体
Claims (4)
- 【請求項1】 正極膜上に固体電解質からなる第1の分
離膜が積層されてなる第1の電極体と、 負極膜上に固体電解質からなる第2の分離膜が積層され
てなる第2の電極体とを備え、 上記第1の電極体と第2の電極体とのいずれか一方の電
極体の外形が、他方の電極体の外形よりも小さくなされ
るとともに、外形が小さい方の電極体が他方の電極体上
の外周よりも内側に分離膜同士が互いに対向するように
接合されており、 上記外形が小さい方の電極体の分離
膜の厚さが、上記他方の電極体の分離膜の厚さよりも薄
くなされていることを特徴とする固体電解質電池。 - 【請求項2】 上記固体電解質がゲル状であることを特
徴とする請求項1記載の固体電解質電池。 - 【請求項3】 上記第1の電極体及び第2の電極体のう
ちの外形が小さい方の電極体の分離膜の厚さをt1と
し、他方の電極体の分離膜の厚さをt2とすると、1.
5≦t2/t1≦100であり、且つ1≦t1≦100
[μm]であることを特徴とする請求項1記載の固体電
解質電池。 - 【請求項4】 上記第1の電極体及び第2の電極体のう
ちの外形が小さい方の電極体の外周が、他方の電極体の
外周よりも0.2mm〜5.0mm内側に位置すること
を特徴とする請求項1記載の固体電解質電池。
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---|---|---|---|
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JP03182198A JP4055234B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 固体電解質電池 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11233142A true JPH11233142A (ja) | 1999-08-27 |
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ID=12341760
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03182198A Expired - Fee Related JP4055234B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 固体電解質電池 |
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JP (1) | JP4055234B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001313068A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 極板ユニットおよび電池 |
JP2001325991A (ja) * | 2000-05-15 | 2001-11-22 | Nisshinbo Ind Inc | 電気部品及びその製造方法 |
JP2002110242A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-12 | Sharp Corp | リチウムポリマー二次電池 |
JP2013093241A (ja) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 非水電解質電池、及び非水電解質電池の製造方法 |
US20180090785A1 (en) * | 2014-11-18 | 2018-03-29 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Method for producing lithium solid state battery |
WO2018214919A1 (zh) * | 2017-05-23 | 2018-11-29 | 辉能科技股份有限公司 | 电池结构 |
-
1998
- 1998-02-13 JP JP03182198A patent/JP4055234B2/ja not_active Expired - Fee Related
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