JPH11232994A - 電子放出素子 - Google Patents

電子放出素子

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JPH11232994A
JPH11232994A JP3558198A JP3558198A JPH11232994A JP H11232994 A JPH11232994 A JP H11232994A JP 3558198 A JP3558198 A JP 3558198A JP 3558198 A JP3558198 A JP 3558198A JP H11232994 A JPH11232994 A JP H11232994A
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JP
Japan
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diamond
electron
thin film
conductive layer
diamond thin
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Application number
JP3558198A
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English (en)
Inventor
Makoto Kitahata
真 北畠
Masahiro Deguchi
正洋 出口
Hideo Kurokawa
英雄 黒川
Tetsuya Shiratori
哲也 白鳥
Toshifumi Sato
利文 佐藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 テ゛ィスフ゜レーなどに応用可能な高効率電子放出素
子の提供する。 【解決手段】 タ゛イヤモント゛薄膜14の電子放出表面と、タ゛
イヤモント゛薄膜14表面に沿って電子が移動するように設置
された2つの電極と、タ゛イヤモント゛表面から電子を引き出す
電界を印可するもう1つの電極を含む。タ゛イヤモント゛薄膜表
面が導電層を含み、タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿って電子が移
動するように設置された2つの電極のうち、一つは導電
層のない裏面側、もう一つは導電層のある表面側に形成
され上記導電層と電気的につながっている。タ゛イヤモント゛薄
膜表面に沿って電子が移動するように設置された2つの
電極がタ゛イヤモント゛薄膜の異なる部分と接しており、2つの
電極の間に間隙がありどちらの電極とも接していないタ゛
イヤモント゛薄膜の部分が存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自発光の平面テ゛ィス
フ゜レーとして期待されるフィールドエミッションテ゛ィスフ゜レ
ー、高周波・高パワー・雑音耐性マイクロエレクトロニ
クス素子用の、高効率のエミッタを実現可能とする電子
放出素子に関する。特に、ダイヤモンド表面からの高効
率電子放出を利用した電子放出素子の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高精細な薄型ディスプレィ用の電
子銃に代わる電子線源や、高速動作が可能な微小真空デ
バイスのエミッター部分として、ミクロンサイズの微小
電子放出素子が注目されている。このような電子放出素
子のタイプとしては様々なものがあるが、電界放出型
(FE型)、トンネル注入型(MIM型、MIS型)、表面伝導
型(SC型)などが知られている。
【0003】FE型電子放出素子は、ゲート電極に電圧を
かけて電子放出部分に電界を印加することにより、シリ
コン(Si)やモリブデン(Mo)で作製されたコーン状の
突起部分から電子を放出させるものである。
【0004】またMIM型、MIS型素子は、金属、絶縁体
層、半導体層等の積層構造を形成することにより、金属
側より注入された電子の一部を電子放出部より外部に取
り出すものである。
【0005】またSC型は、基板上に形成された薄膜の面
内方向に電流を流すことにより、予め形成された電子放
出部より電子を取り出すもので、一般的に薄膜の通電領
域中に存在する微細な亀裂部分より電子放出するもので
ある。
【0006】これらの素子構造は、微細加工技術を用い
ることによって小型化、集積化を図ることができるなど
の特徴を有したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般的に電子放出素子
の材料として要求される特性は、(1)比較的小さな電
界で電子を放出し易いこと、すなわちその物質の電子親
和力が小さいこと、(2)安定な電子放出特性を維持す
るために、エミッター部表面が化学的に安定なこと、
(3)耐摩耗性や耐熱性に優れていることなどがある。
【0008】そのような観点で従来技術をみた場合、電
界放出型素子は放出電流量のエミッター部形状依存性が
大きく、その作製、制御が非常に困難であると共に、用
いられている材料の表面安定性の点で課題があった。ま
たこの方式では、個々の素子は点の電子放出源であり、
面状の電子放出流を得ることは困難であった。
【0009】またアバランシェ増幅型は、一般的に非常
に大きな電流量を素子に印加する必要があるので素子の
発熱が起こり、そのため電子放出特性が不安定になった
り素子寿命が短くなったりするといった問題点があっ
た。またアバランシェ増幅型ではエミッター部表面にセ
シウム層等を設けることによって電子放出部分の仕事関
数量を小さくしているが、セシウム等の仕事関数が小さ
い材料は化学的に不安定であるため表面状態が安定でな
い、すなわち電子放出特性が安定でないといった問題点
もあった。以上のようにこれまで用いられてきた材料お
よび構造は、電子放出素子に要求される特性を十分に満
たすものではなかった。
【0010】これに対しダイヤモンドは、広禁制帯幅
(5.5eV)を有する半導体材料であり、その特性は
高硬度、耐磨耗性、高熱伝導率、化学的に不活性である
など電子放出素子材料として非常に適している。またダ
イヤモンドは、その表面状態を制御することによって、
伝導帯端のエネルギー準位が真空のエネルギー準位より
も高くなる、すなわち負の電子親和力の状態にすること
が可能である。すなわちダイヤモンド層の伝導帯に電子
を注入してやれば、容易に電子を放出させることが可能
になるといった利点を有している。加えてダイヤモンド
は一般に炭素系ガス種と水素ガスを原料ガスとした気相
合成法で容易に形成することが可能であり、製造的な面
でも優位性を持っている。
【0011】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、タ゛イヤモント゛薄膜の電子放出表面と、タ゛イヤモント゛
薄膜表面に沿って電子が移動するように設置された2つ
の電極と、上記タ゛イヤモント゛表面から電子を引き出す電界を
印可するもう1つの電極、よりなる構成要素を含むこと
により、高効率の電子放出素子を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電子放出素子の構成は、少なくとも、
タ゛イヤモント゛薄膜の電子放出表面と、タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿
って電子が移動するように設置された2つの電極と、上
記タ゛イヤモント゛表面から電子を引き出す電界を印可するもう
1つの電極、よりなる構成要素を含むことを特徴とす
る。
【0013】本発明に係るもう一つの構成は、ダイヤモ
ンド薄膜表面が導電層を含み、タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿っ
て電子が移動するように設置された2つの電極のうち、
一つは導電層のない裏面側、もう一つは導電層のある表
面側に形成され上記導電層と電気的につながっているこ
とを特徴とする。
【0014】上記構成において、ダイヤモンド薄膜表面
の導電層が水素化されたダイヤモンド層であることを特
徴とする。
【0015】また本発明に係るもう一つの構成は、タ゛イヤ
モント゛薄膜表面に沿って電子が移動するように設置された
2つの電極がダイヤモンド薄膜の異なる部分と接してお
り、2つの電極の間に間隙がありどちらの電極とも接し
ていないダイヤモンド薄膜の部分が存在することを特徴
とする。
【0016】また本発明に係るもう一つの構成は、ダイ
ヤモンド薄膜の厚さが10nm以上5μm以下であることを特
徴とする。
【0017】上記構成において、ダイヤモンド薄膜が気
相成長法によって成長され、気相成長の前処理として1x
1010cm-2以上の分布密度を有するダイヤモンド成長核を
分布させる行程を含むことを特徴とする。
【0018】また本発明に係るもう一つの構成は、タ゛イヤ
モント゛薄膜表面に沿って電子が移動するように設置された
2つの電極のうち、導電層のない裏面側の電極はダイヤ
モンドとショットキー接合、導電層のある表面側の電極は表面
導電層とオーミック接合していることを特徴とする。
【0019】上記構成において、電層のある表面側の電
極は少なくともTiを含む金属によって形成されているこ
とを特徴とする。
【0020】更に本発明に係るもう一つの構成は、ダイ
ヤモンド薄膜表面・裏面にそれぞれ互いに重ならないよ
うに櫛形電極を設置することを特徴とする。
【0021】また本発明に係るもう一つの構成は、タ゛イ
ヤモンド薄膜がn型の半導体特性を有する部分を含み、
ダイヤモンド薄膜に設置された2つの電極のうちの一つ
が前記n型の半導体特性を有するダイヤモンド薄膜の部
分とオーミック接合していることを特徴とする。
【0022】図1に本発明に係る電子放出素子の概念図
(断面図)を示す。絶縁性の基板11表面の一部に下部
の電極12を形成し、上記下部電極12と基板表面の露
出部13の上層に双方にまたがっる様にダイヤモンド薄
膜14を形成する。更に上記ダイヤモンド薄膜14の上
層に上記下部電極12上にかぶる部分がないように、間
隙15をあけて上部のもう一つの電極16を形成した。
ダイヤモンド薄膜14表面は導電層17を有し、上部電
極16と表面導電層17は等電位となり、下部電極12
と上部電極16に印可された電圧は下部電極12上のダ
イヤモンド薄膜14の厚み方向に集中的にかかることに
なる。この集中電界により下部電極12からダイヤモン
ド薄膜14に注入された電子18は表面導電層17に達
し、図1に示した矢印のようにダイヤモンド薄膜表面導
電層17に沿って上部電極16に向かって移動する。こ
の表面近傍を走る電子は、ダイヤモンドの導電層表面が
負の電子親和力(NEA)を有しているため、ダイヤモンド
薄膜の表面から真空に向かって非常に飛び出しやすい。
この場合、もう一つの第3の電極19を設置すると、こ
の第3の電極と表面導電層17の間の電位差によって、
電子18が真空中に引き出される。
【0023】この場合、ダイヤモンド薄膜表面の導電層
が水素化されたダイヤモンド層であると、表面が導電性
で負の電子親和力を示し、電子放出が効率的に起こり好
ましい。
【0024】上述の様に、タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿って電
子が移動するように設置された2つの電極がダイヤモン
ド薄膜の異なる部分と接しており、2つの電極の間に間
隙がありどちらの電極とも接していないダイヤモンド薄
膜の部分が存在すると、ダイヤモンド薄膜中に注入され
た電子がダイヤモンド薄膜表面を走り、その間に電界に
引かれて電子が真空中に放出し、電子放出が効率的に起
こり好ましい。
【0025】また、ダイヤモンド薄膜の厚さが10nm以上
であれば、下部電極12とダイヤモンド表面導電層17
の間の絶縁性が有る程度確保でき電圧の印可が可能とな
り、更に5μm以下であると、ダイヤモンド層の下部電極
12とダイヤモンド薄膜の表面導電層17の間に印可し
た電圧が十分な電界をダイヤモンド中に発生させ、下部
電極12からダイヤモンド層14へ電子が効率的に供給
され、電子放出が効率的に起こり好ましい。
【0026】上記構成において、ダイヤモンド薄膜が気
相成長法によって成長され、気相成長の前処理として1x
1010cm-2以上の分布密度を有するダイヤモンド成長核を
分布させる行程を含むと、上記膜厚レンジのダイヤモン
ド薄膜を再現性良く形成でき、下部電極12とダイヤモ
ンド表面導電層17の間の絶縁性が有る程度確保でき電
圧の印可が可能となり、下部電極12からダイヤモンド
層14へ電子が効率的に供給され、電子放出が効率的に
起こり好ましい。
【0027】また、タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿って電子が移
動するように設置された2つの電極のうち、導電層のな
い裏面側の電極がダイヤモンドとショットキー接合いると裏面
側の電極との間に高電界を印可することができダイヤモ
ンドに電子を注入することができ、導電層のある表面側
の電極が表面導電層とオーミック接合しているとダイヤモン
ド表面導電層に効率的に電位を与えることができ、下部
電極12とダイヤモンド表面導電層17の間への電圧の
印可が可能となり、下部電極12からダイヤモンド層1
4へ電子が効率的に供給され、電子放出が効率的に起こ
り、好ましい。上記構成において、導電層のある表面側
の電極は少なくともTiを含む金属によって形成されてい
ると、導電層のない裏面側の電極はダイヤモンドとショット
キー接合する金属、導電層のある表面側の電極は前記構成
により表面導電層とオーミック接合していて、上記構成を達
成でき好ましい。
【0028】更にダイヤモンド薄膜表面・裏面にそれぞ
れ互いに重ならないように櫛形電極を設置すると、電子
が放出する電極間の間隙15が広い面積に渡って均一に
形成され、広面積の均一な電子放出が得られ好ましい。
【0029】また、タ゛イヤモンド薄膜がn型の半導体特
性を有する部分を含み、ダイヤモンド薄膜に設置された
2つの電極のうちの一つが前記n型の半導体特性を有す
るダイヤモンド薄膜の部分とオーミック接合していると、前
記電極からダイヤモンド薄膜への電子の注入が容易とな
り、効率的な電子放出が達成でき好ましい。
【0030】上述の説明では、下部電極と上部電極と言
うように、ダイヤモンド薄膜をサンドイッチするように
2つの電極を設置しているが、ダイヤモンド薄膜の一方
の面に2つの電極が設置されている場合でも、上記ダイ
ヤモンド薄膜への電子の注入が起こり、ダイヤモンド薄
膜表面に沿って電子が移動する構成になっていれば良
い。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1を用いて、
本発明の第一の実施例を説明する。溶融石英の基板11
表面に、一部を金属マスクで隠してPt電極12を真空蒸
着で形成した。この一部に下部電極12が形成された基
板11を通常の有機洗浄により清浄化し、平均粒径が0.
02μmのダイヤモンド粒子を分散させた溶液中に浸け、
超音波振動を与えてダイヤモンド成長のための高密度成
長核を形成した。上記ダイヤモンド粒子分散液は、1リ
ットルの純水に2gのダイヤモンド粒子を入れ更に2リ
ットルのエタノールを加えた後数滴フッか水素酸を滴下
したpH値3程度の液であった。超音波処理は10分間さ
れ、基板表面に形成されたダイヤモンド成長核の密度は
5x1010個cm -2程度であった。上記ダイヤモンド成長核が
形成された基板をマイクロ波CVD装置に設置し、水素で
希釈されたCO(1-10%)ガスを供給し数百Wのパワーで25-4
0 Torrの真空度でダイヤモンド薄膜形成を行った。この
場合の基板温度は800-900℃であった。
【0032】数分間程度のCVD成長により、0.2μmの膜
厚のダイヤモンド薄膜14を形成した。この場合、ダイ
ヤモンドに対してのドーピングは意識して行わなかった
ので、ほぼ絶縁性のダイヤモンド薄膜が形成された。ア
ズデポの状態ではダイヤモンド薄膜14表面は水素化さ
れており、表面に導電層17が存在した。上記ダイヤモ
ンド薄膜上に更に上部Ti電極16をメタルマスクを用い
て電子ヒ゛ーム蒸着により形成した。この場合、下部電極1
2の部分と上部電極16の間には間隙15をあけて電極
形成した。下部電極12と上部電極16の間の間隙は幅
5mm間隙1mmであった。
【0033】形成されたダイヤモンド薄膜による電子放
出素子を10-7 Torr以下に保たれた真空装置内部に設置
し、1mmはなしてその上部にITOを表面に含みその表面に
蛍光体を塗布したガラス板を置いた。下部電極11が
負、上部電極16が正となるように100Vの電圧を印可
し、更に、上部電極に対して正となる7kVの電位を電極
19に与えることにより1μA/cm2以上の電流密度での電
子放出を確認した。
【0034】この場合、ダイヤモンド薄膜形成中にPを
ドーピングして、ダイヤモンド薄膜をn型の半導体とす
る事により、電子放出の増大が認められた。この場合の
下部電極12はNiを用いた。n型のダイヤモンド半導体
とNi電極はオーミック結合していることを確認した。上記構
成を達成するためには、上述以外の金属電極を使用する
ことも可能で、ダイヤモンド薄膜に接している電極のう
ち一方は、ダイヤモンドとショットキー接合/又はダイヤモン
ドのn型の半導体部分とオーミック接合していれば好まし
く、もう一方の電極はダイヤモンドの表面導電層とオーミッ
ク接合していれば好ましい。
【0035】(実施の形態2)図2を用いて、本発明の
第2の実施例を説明する。溶融石英の基板21表面に、
Ptの櫛形電極22を真空蒸着で形成した。この櫛形下部
電極22が形成された基板21を通常の有機洗浄により
清浄化し、平均粒径が0.02μmのダイヤモンド粒子を分
散させた溶液中に浸け、超音波振動を与えてダイヤモン
ド成長のための高密度成長核を形成した。上記ダイヤモ
ンド粒子分散液は、1リットルの純水に2gのダイヤモ
ンド粒子を入れ更に2リットルのエタノールを加えた後
数滴フッか水素酸を滴下したpH値3程度の液であった。
超音波処理は10分間され、基板表面に形成されたダイ
ヤモンド成長核の密度は5x1010個cm-2程度であった。上
記ダイヤモンド成長核が形成された基板をマイクロ波CV
D装置に設置し、水素で希釈されたCO(1-10%)ガスを供給
し数百Wのパワーで25-40 Torrの真空度でダイヤモンド
薄膜形成を行った。この場合の基板温度は800-900℃で
あった。数分間程度のCVD成長により、0.2μmの膜厚の
ダイヤモンド薄膜24を形成した。この場合、ダイヤモ
ンドに対してのドーピングは意識して行わなかったの
で、ほぼ絶縁性のダイヤモンド薄膜が形成された。アズ
デポの状態ではダイヤモンド薄膜24表面は水素化され
ており、表面に導電層が存在した。上記ダイヤモンド薄
膜上に更に上部Ti櫛形電極26を電子ヒ゛ーム蒸着により形
成した。この場合、下部電極22の部分と上部電極26
の間には間隙25をあけて電極形成した。下部電極22
と上部電極26の間の間隙は幅20mm間隙1mmの櫛形電
極で全体で 20 x 20 mm2 の領域にわたって形成した。
【0036】形成されたダイヤモンド薄膜による電子放
出素子を10-7 Torr以下に保たれた真空装置内部に設置
し、1mmはなしてその上部にITOを表面に含みその表面に
蛍光体を塗布したガラス板を置いた。下部電極21が
負、上部電極26が正となるように100Vの電圧を印可
し、更に、上部電極に対して正となる7kVの電位を電極
19に与えることにより1μA/cm2以上の電流密度での 2
0mm x 20mm の広さで一様な電子放出を確認した。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ダイヤモ
ンド薄膜の電子放出表面と、ダイヤモンド薄膜表面に沿
って電子が移動するように設置された2つの電極と、上
記ダイヤモンド表面から電子を引き出す電界を印加する
もう1つの電極とを少なくとも含むことにより、高効率
の電子放出素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子放出素子の構造・動作概念図
【図2】本発明の電子放出素子のもう一つの構造概念図
【符号の説明】
11 基板 12 電極 13 電極の形成されていない部分 14 ダイヤモンド薄膜 15 2つの電極間の間隙 16 電極 17 表面導電層 18 電子 19 もう一つの電極 21 基板 22 櫛形下部電極 24 ダイヤモンド薄膜 25 2つの電極間の間隙 26 櫛形上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白鳥 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐藤 利文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タ゛イヤモント゛薄膜の電子放出表面と、タ゛イヤモン
    ト゛薄膜表面に沿って電子が移動するように設置された2
    つの電極と、上記タ゛イヤモント゛表面から電子を引き出す電界
    を印可するもう1つの電極よりなる構成要素を含むこと
    を特徴とする電子放出素子。
  2. 【請求項2】 ダイヤモンド薄膜表面が導電層を含み、
    タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿って電子が移動するように設置さ
    れた2つの電極のうち、一つは導電層のない裏面側、も
    う一つは導電層のある表面側に形成され上記導電層と電
    気的につながっていることを特徴とする請求項1に記載
    の電子放出素子。
  3. 【請求項3】 タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿って電子が移動す
    るように設置された2つの電極がダイヤモンド薄膜の異
    なる部分と接しており、2つの電極の間に間隙がありど
    ちらの電極とも接していないダイヤモンド薄膜の部分が
    存在することを特徴とする請求項1に記載の電子放出素
    子。
  4. 【請求項4】 ダイヤモンド薄膜表面の導電層が水素化
    されたダイヤモンド層であることを特徴とする請求項2
    に記載の電子放出素子。
  5. 【請求項5】 ダイヤモンド薄膜の厚さが10nm以上5μm
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子放出
    素子。
  6. 【請求項6】 ダイヤモンド薄膜が気相成長法によって
    成長され、気相成長の前処理として1x1010cm-2以上の分
    布密度を有するダイヤモンド成長核を分布させる行程を
    含むことを特徴とする請求項5に記載の電子放出素子。
  7. 【請求項7】 タ゛イヤモント゛薄膜表面に沿って電子が移動す
    るように設置された2つの電極のうち、導電層のない裏
    面側の電極はダイヤモンドとショットキー接合、導電層のある
    表面側の電極は表面導電層とオーミック接合していることを
    特徴とする請求項1に記載の電子放出素子。
  8. 【請求項8】 導電層のある表面側の電極は少なくとも
    Tiを含む金属によって形成されていることを特徴とする
    請求項7に記載の電子放出素子。
  9. 【請求項9】 ダイヤモンド薄膜表面・裏面にそれぞれ
    互いに重ならないように櫛形電極を設置したことを特徴
    とする請求項1に記載の電子放出素子。
  10. 【請求項10】 ダイヤモンド薄膜がn型の半導体特性
    を有する部分を含み、ダイヤモンド薄膜に設置された2
    つの電極のうちの一つが前記n型の半導体特性を有する
    ダイヤモンド薄膜の部分とオーミック接合していることを特
    徴とする請求項1に記載の電子放出素子。
JP3558198A 1998-02-18 1998-02-18 電子放出素子 Pending JPH11232994A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011129342A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 電子源

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011129342A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 電子源

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