JPH11230364A - 摺動材 - Google Patents

摺動材

Info

Publication number
JPH11230364A
JPH11230364A JP4636498A JP4636498A JPH11230364A JP H11230364 A JPH11230364 A JP H11230364A JP 4636498 A JP4636498 A JP 4636498A JP 4636498 A JP4636498 A JP 4636498A JP H11230364 A JPH11230364 A JP H11230364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding
dimples
large number
less
sliding surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4636498A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kani
明 可児
Yoshihiro Tejima
芳博 手嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eagle Industry Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eagle Industry Co Ltd filed Critical Eagle Industry Co Ltd
Priority to JP4636498A priority Critical patent/JPH11230364A/ja
Publication of JPH11230364A publication Critical patent/JPH11230364A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動面に安定した潤滑液膜を形成して摺動性
を向上させる。 【解決手段】 内部に多数の気孔bが分散して存在する
炭化珪素等の硬質材料aの摺動面cの全域に、直径が5
0μm以上1,000μm以下の略円形又は幅が50μ
m以上1,000μm以下かつ長さが2,000μm以
下であって略一定の断面形状を有する略楕円形又は略長
方形の多数の細長いディンプルdを、規則的な配列パタ
ーンで形成することによって、摺動面cに、ディンプル
dと、一部が露出した気孔bからなり前記ディンプルd
よりも狭い間隔で潤滑液溜りb’が存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機器の回転軸周で
流体を密封するメカニカルシールにおいて回転軸側の密
封要素もしくはこれに摺接する静止側の密封要素として
用いられる摺動材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メカニカルシールは、回転軸側に設けら
れてこの回転軸と共に回転する摺動材と、非回転のハウ
ジング側に設けられた静止側の摺動材とが軸心と直交す
る端面同士で密接摺動することにより、軸周における流
体の漏洩を阻止するものであるため、その摺動材には、
優れた耐摩耗性や摺動特性が要求される。このため、摺
動材の材料としては、耐摩耗性に優れた炭化珪素、アル
ミナ等の硬質材あるいは自己潤滑性に優れたカーボン等
が用いられる。
【0003】等温非圧縮性流体による潤滑下で平面同士
を摺動させた場合、前記平面が極めて平滑であれば、摺
動面間には理論的には定常状態において潤滑液膜は形成
されないが、実際のメカニカルシールでは、摺動面上に
生じた微小なうねりや、表面粗さ等の要因によって、潤
滑液膜が形成される。しかし、摺動中は、前記うねりや
表面粗さは摩擦熱等によって変化しており、この変化に
伴う潤滑液膜の厚さの変動によって、摺動面における摩
擦係数や発熱量も変動するため、摺動材をPV値等の著
しく高い過酷な条件で使用すると、摩擦係数の平均値や
最大値及び摺動発熱量が増大して、摺動面の微小な変質
や破壊等が進展する。
【0004】例えば、炭化珪素等の硬質摺動材は、自己
潤滑性を有するカーボンからなる摺動材と組み合わせて
使用した場合に、摩擦熱によってカーボン側の摺動面に
ブリスタと呼ばれる火膨れによる虫食い状の異常損耗が
しばしば発生することが知られている。このような摺動
面の破壊は、摺動面間の液体潤滑膜が完全に消滅したた
めに発生するものである。
【0005】そこで近年は、摺動特性の向上を図るため
に、所定の割合で多数の気孔を有する気孔分散摺動材が
開発されている。その典型的な例としては、例えば炭化
珪素からなる気孔分散摺動材は特公平5−69066号
公報等に開示されている。この種の気孔分散摺動材によ
れば、上述した摺動面でのブリスタ等の発生を有効に防
止することができる。これは、摺動面に露出した多数の
気孔が潤滑液溜りとして機能することによって、潤滑液
膜が消滅しやすい過酷な摺動条件でも潤滑液膜の安定化
が図られ、摺動面の潤滑及び冷却が促されるからであ
る。
【0006】また、気孔分散摺動材によらず、摺動面に
多数のディンプルを規則的な配列パターンで形成した摺
動材も開発されている。この場合は、前記ディンプルを
例えばスパイラル状の方向性をもって形成することによ
って、摺動面間に介入する潤滑液に対するポンプ作用を
与えられるため、潤滑液膜の厚さ及び密封対象液の漏洩
量を適切に制御することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来技
術によれば、気孔分散摺動材は、内部に多数の気孔が存
在することによって強度低下を起こす問題があり、しか
も密封対象流体の浸透による漏洩を防止するためには、
摺動材内部の各気孔が互いに独立(分散)して存在して
いる必要があり、したがって気孔率を高めることによる
潤滑液膜の安定化には限界がある。
【0008】また、気孔分散摺動材によらず摺動面に多
数のディンプルを規則的な配列パターンで形成する場
合、通常は、加工形状の制御可能な最小径が50μm程
度である。極めて過酷な摺動条件においては、良好な潤
滑液膜を維持するためには、潤滑液膜の消滅しそうな部
分が発生しても、この部分又は近傍の潤滑液溜りから瞬
時に潤滑液を供給できる状態にあることが必要である
が、摺動面に加工したディンプルで潤滑液溜りとするも
のは、上述のようにディンプルを50μm以下の大きさ
に加工することは技術的に困難であり、しかも摺動面に
対するディンプル部分の面積の割合にも限度があるた
め、ディンプルによる潤滑液溜りを狭い間隔で形成する
ことが困難であった。
【0009】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、過酷な摺
動条件でも摺動面に安定した潤滑液膜を維持することに
よる摺動性の向上を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る摺動材
は、内部に多数の気孔が分散して存在する硬質材料の摺
動面全域に、方向性のあるディンプルを形成することに
よって、ディンプルによる潤滑液膜の厚さ及び密封対象
液の漏洩量の適切な制御と、摺動面に現れた気孔による
微小な潤滑液溜りによる局所的な潤滑液膜の破壊防止と
の複合効果を実現するものである。すなわち、摺動面の
外周寄りの領域に存在するディンプル群は、外周から摺
動面間への密封対象液の侵入を増大させる作用があるの
に対し、内周寄りの領域に存在するディンプル群は、侵
入した密封対象液を外周側へ排除する作用があるため、
この双方の作用によって、摺動面間に流体力学的な潤滑
液膜として介入する液体(密封対象液)を保持して潤滑
液膜を安定化させる。また、摺動面に現れた気孔は、デ
ィンプルの間隔よりも狭い間隔で存在する小さい潤滑液
溜りとして機能し、潤滑液膜の消滅しそうな部分に瞬時
に潤滑液を供給して潤滑液膜の形成を補償するものであ
る。
【0011】この摺動材は、炭化珪素、炭化チタン、炭
化タングステン等の炭化物、又は窒化珪素、窒化チタン
等の窒化物、又はアルミナ、ジルコニア等の酸化物であ
って内部に多数の気孔を分散形成した硬質材料を用意
し、その摺動面全域に、幅が50μm以上1,000μ
m以下かつ長手方向の長さが2,000μm以下であっ
て略一定の断面形状を有する略楕円形又は略長方形の多
数の細長いディンプルを、規則的な配列パターンで形成
したものである。
【0012】気孔は、摺動面で潤滑液溜りとして有効に
作用し得るためには、気孔径の平均を0.5〜50μm
とすることが好ましいことがわかった。すなわち、平均
気孔径が0.5μm未満では、気孔中に浸透した液が短
時間で摺動面に現れないので、著しい潤滑液膜補償作用
が得られず、50μmを超える大きさでは、ディンプル
の大きさと同程度となり、ディンプルによる潤滑作用を
補完する役割が消失する。また、気孔率は2〜15容量
%とすることが好ましい。これは、2容量%未満では、
潤滑液膜の消滅しそうな部分に潤滑液を供給するといっ
た潤滑液溜りとしての潤滑液膜補償機能が認められず、
15容量%を超える気孔率では摺動材に相当な強度低下
を来すからである。
【0013】ディンプルは、幅を50μm以上と規定し
たのは、加工形状の制御可能な最小径が50μm程度で
あり、幅を1,000μm以下、長さを2,000μm
以下と規定したのは、幅が1,000μmを超え長さが
2,000μmを超えるディンプルを設けた場合は、前
記摺動面間に潤滑液膜として介入した密封対象液の漏洩
が許容量以上になり、メカニカルシールの静止時(非摺
動時)にもこれらのディンプルを経由して漏洩しやすく
なるからである。しかも、大きなディンプルの場合は、
その開口縁が切り立った形状になり、相手摺動面に対す
る攻撃性が高くなって、摩耗量の増大を来すことも判明
しており、これらの理由からディンプルの大きさの上限
を上記のように規定した。
【0014】ディンプルの配列パターンとしては、例え
ば摺動方向に対して傾斜したスパイラル状の方向性をも
って形成することによって、摺動面間に介入する潤滑液
に対するポンプ作用を奏するため、潤滑液膜の厚さ及び
密封対象液の漏洩量を適切に制御することができる。
【0015】また、他の解決手段としては、上述の気孔
の代わりに、硬質材料中に固体潤滑剤からなる多数の粒
子を分散させることも有効である。すなわちこの場合
は、ディンプルによる潤滑液膜が部分的に破壊されて
も、摺動面に分散的に露出した多数の固体潤滑剤による
潤滑膜によって良好な潤滑性を補償するものである。固
体潤滑剤としては、例えばカーボン又は窒化ボロンが用
いられる。また、その配合率は2〜15容量%とするこ
とが好ましい。これは、摺動面に露出した固体潤滑剤に
よる潤滑効果が認められるのは2容量%以上においてで
あり、15容量%を超えると強度低下を来す恐れがある
からである。また、固体潤滑剤の平均粒径は0.5〜1
00μmとすることが好ましい。これは、平均粒径が
0.5μm未満では固体潤滑剤が短時間で摺動面に現れ
ないばかりか、摺動面から脱落しやすく、100μmを
超える大きなものでは摺動面における固体潤滑膜の分布
が不均一になることがわかったからである。
【0016】
【発明の実施の形態】摺動面へのディンプルの形成は、
公知のサンドブラスト用感光フィルムを保護マスクとし
て用いたサンドブラスト加工によって行うことができ
る。すなわち、まず炭化珪素、炭化チタン、炭化タング
ステン等の炭化物、又は窒化珪素、窒化チタン等の窒化
物、又はアルミナ、ジルコニア等の酸化物より選択した
硬質材料中に、平均気孔径0.5〜50μmの多数の気
孔を2〜15容量%の気孔率で分散形成した材料、又は
平均粒径0.5〜100μmのカーボン等からなる固体
潤滑剤を2〜15容量%配合して分散させた材料によっ
て、環状の摺動材を成形し、平滑に仕上げたその被加工
面(摺動面)全域にサンドブラスト用感光フィルムを貼
着し、その上に前記ディンプルのパターンと対応して配
列した多数の楕円形又は略長方形の転写パターンが描画
されたフォトマスク(ポジフィルム)を密着させ、露光
して現像するといった手法によって、前記サンドブラス
ト用感光フィルムに、前記転写パターンによる感光部及
び非感光部に対応したマスクパターンを形成する。そし
て、このサンドブラスト用感光フィルムの上から微細砥
粒を噴射するサンドブラスト加工を施すことによって、
前記被加工面のうちマスクパターンによる露出部分が前
記砥粒で侵食されるので、このマスクパターンと対応し
たディンプルが形成される。
【0017】また、炭化珪素や窒化珪素等からなる摺動
材の場合は、ディンプルの形成方法として、特開平4−
198078号公報、特開平4−325479号公報あ
るいは特開平4−325480号公報に開示された方法
も採用することができる。すなわちこの方法において
は、被加工面にステンレス鋼等の金属薄膜を貼り付け、
熱によりこの金属薄膜と炭化珪素あるいは窒化珪素等と
を化学反応させ、冷却後、その反応生成物を軽い衝撃を
与えて前記被加工面から除去することによって、前記金
属薄膜のパターンと対応するディンプルを形成するもの
である。金属薄膜としては、金属箔からなるものや、蒸
着、電着あるいは金属粉末の塗布によって形成する方法
が適用でき、また、そのパターン化には、エッチングに
よる方法等が適用できる。
【0018】図1及び図2は、上述のようにして得られ
た摺動材の摺動面付近を拡大して示すもので、このうち
図1に示す摺動材は、硬質材料a中に多数の気孔bを有
し、摺動面cには上記方法で形成されたディンプルd
と、このディンプルdよりも狭い間隔(高密度)で一部
が露出した前記気孔bからなる潤滑液溜りb’とを有す
るものである。また図2に示す摺動材は、硬質材料a中
に多数の固体潤滑剤eを有し、摺動面cにはディンプル
dよりも狭い間隔(高密度)で前記固体潤滑剤eの一部
e’が露出している。また、図3はディンプルdを略円
形として格子点状の配列パターンで形成したものであ
り、図4はディンプルdを略楕円形として摺動方向(円
周方向)に対して傾斜した配列パターンとしたものであ
る。
【0019】
【実施例】図5は、以下に説明する摺動試験を行うメカ
ニカルシール試験機を概略的に示すものである。すなわ
ちこのメカニカルシール試験機は、試料である固定環1
をガスケット12を介して非回転状態に支持するケーシ
ング11と、このケーシング11の内周に回転自在に挿
通された回転軸13と、この回転軸13の外周にパッキ
ン14を介して軸方向移動自在に支持され前記固定環1
と軸方向に対向される回転環15と、この回転環15を
軸方向に付勢してその摺動面を前記固定環1の摺動面に
密接させるバネ16とを備え、ケーシング11〜回転環
15による密封空間には密封対象液Wが封入される。
【0020】上述のメカニカルシール試験機に、固定環
10として下記の実施例1の摺動材を組み込んだ場合と
比較例1又は2の摺動材を組み込んだ場合の摺動試験を
行い、その結果を比較した。 実施例1 固定環1として、炭化珪素に気孔率3容量%、平均気孔
径8μmで気孔を分散形成した材料からなり、摺動面に
短径(幅)60μm、長径120μmの略楕円形であっ
て、長径を摺動方向(固定環1の円周方向)に対して4
5°傾斜させたディンプルを、摺動面の面積に対し5%
の面積率で形成したものを用いた。 比較例1 固定環1として、炭化珪素に気孔率8容量%、平均気孔
径8μmで気孔を分散形成した材料からなり、摺動面に
ディンプルを形成しないものを用いた。 比較例2 固定環1として、内部に気孔が殆ど存在しない緻密質の
炭化珪素からなり、摺動面に短径(幅)60μm、長径
120μmの略楕円形であって、長径を摺動方向(固定
環1の円周方向)に対して45°傾斜させたディンプル
を、摺動面の面積に対し8%の面積率で形成したものを
用いた。
【0021】この摺動試験においては、相手摺動材であ
る回転環15として高強度カーボン材を用い、それ以外
の条件は下記のとおりとした。 試験条件 (1) 密封対象液W 高粘度油 (2) 摺動面の周速 10m/s (3) 摺動時間 1hr. (4) 密封対象液Wの温度 −10℃ (5) 摺動面の面圧 0.3MPa
【0022】すなわち、実施例1、比較例1,2のいず
れも、気孔率とディンプル面積率とを合わせた値すなわ
ち何らかの形で摺動面に形成されている窪みの面積率は
一定の8%に維持されている。試験の評価は、相手摺動
材である回転環15のカーボン摺動面でのブリスタの発
生個数で行った。その結果、実施例1の試料との組み合
わせでは相手摺動材のブリスタの発生がなかったのに対
し、比較例1の試料との組み合わせでは5個、比較例2
で2個のブリスタの発生が認められ、実施例の優位性が
確認された。
【0023】また、上述の摺動試験とは別に、メカニカ
ルシール試験機に、固定環10として下記の実施例2の
摺動材を組み込んだ場合と比較例3,4の摺動材を組み
込んだ場合の摺動試験を行い、その結果を比較した。 実施例2 固定環10として、炭化珪素に、6容量%の配合率で、
固体潤滑剤として平均粒径10μmのカーボンを分散さ
せた材料からなり、摺動面に短径(幅)60μm、長径
120μmの略楕円形であって、長径を摺動方向(固定
環10の円周方向)に対して45°傾斜させたディンプ
ルを、摺動面の面積に対し5%の面積率で形成したもの
を用いた。 比較例3 固定環10として、炭化珪素に、6容量%の配合率で、
固体潤滑剤として平均粒径10μmのカーボンを分散さ
せた材料からなり、摺動面にディンプルを形成しないも
のを用いた。 比較例4 固定環10として、緻密質の炭化珪素からなり、摺動面
に短径(幅)60μm、長径120μmの略楕円形であ
って、長径を摺動方向(固定環10の円周方向)に対し
て45°傾斜させたディンプルを、摺動面の面積に対し
8%の面積率で形成したものを用いた。
【0024】この摺動試験においても、試験条件は先に
説明した摺動試験と同様に設定し、試験の評価は、回転
環15のカーボン摺動面でのブリスタの発生個数で行っ
た。その結果、実施例2との組み合わせでは回転環15
の摺動面にブリスタの発生がなかったのに対し、比較例
3との組み合わせでは6個、比較例4との組み合わせで
は2個のブリスタ発生が認められ、実施例の優位性が確
認された。
【0025】
【発明の効果】本発明の摺動材によると、摺動面に形成
したディンプルによって流体力学的に安定した潤滑液膜
が形成され、しかも潤滑液膜の消滅しそうな部分が発生
しても前記ディンプルよりも狭い間隔で摺動面に現れた
気孔による潤滑液溜りからの潤滑液の供給によって潤滑
液膜の形成が補償され、あるいは前記ディンプルよりも
狭い間隔で摺動面に現れた固体潤滑剤によって潤滑性が
補償されるため、極めて過酷な摺動条件でもブリスタ等
の損傷を発生することなく潤滑液膜による良好な摺動状
態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態として気孔を分散した摺動材
を示す摺動面付近の概略的な拡大断面図である。
【図2】本発明の実施形態として固体潤滑剤を分散した
摺動材を示す摺動面付近の概略的な拡大断面図である。
【図3】本発明においてディンプルを略円形とした実施
形態を示す摺動面の部分的な平面図である。
【図4】本発明においてディンプルを略楕円形とした実
施形態を示す摺動面の部分的な平面図である。
【図5】摺動材の摺動試験に用いるメカニカルシール試
験機を軸心を通る平面で切断した概略的な半断面図であ
る。
【符号の説明】
a 硬質材料 b 気孔 b’潤滑液溜り c 摺動面 d ディンプル e 固体潤滑剤

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に多数の気孔が分散して存在する硬
    質材料からなり、摺動面全域に、直径が50μm以上
    1,000μm以下の略円形であって略一定の断面形状
    を有する多数のディンプルが規則的な配列パターンで形
    成されたことを特徴とする摺動材。
  2. 【請求項2】 内部に多数の気孔が分散して存在する硬
    質材料からなり、摺動面全域に、幅が50μm以上1,
    000μm以下かつ長さが2,000μm以下の略長方
    形であって略一定の断面形状を有する多数の細長いディ
    ンプルが規則的な配列パターンで形成されたことを特徴
    とする摺動材。
  3. 【請求項3】 内部に固体潤滑剤からなる多数の粒子が
    分散して存在する硬質材料からなり、摺動面全域に、直
    径が50μm以上1,000μm以下の略円形であって
    略一定の断面形状を有する多数のディンプルが規則的な
    配列パターンで形成されたことを特徴とする摺動材。
  4. 【請求項4】 内部に固体潤滑剤からなる多数の粒子が
    分散して存在する硬質材料からなり、摺動面全域に、幅
    が50μm以上1,000μm以下かつ長さが2,00
    0μm以下の細長い形状であって略一定の断面形状を有
    する多数のディンプルが規則的な配列パターンで形成さ
    れたことを特徴とする摺動材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載された
    硬質材料が、炭化珪素、炭化チタン、炭化タングステン
    等の炭化物、又は窒化珪素、窒化チタン等の窒化物、又
    はアルミナ、ジルコニア等の酸化物より選択されたもの
    であることを特徴とする摺動材。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に記載された気孔が、2
    〜15容量%の気孔率で分散形成され、気孔径の平均が
    0.5〜50μmであることを特徴とする摺動材。
  7. 【請求項7】 請求項2又は4に記載されたディンプル
    が、その長手方向を摺動方向前方へ傾斜したスパイラル
    状の仮想線に沿うように整列していることを特徴とする
    摺動材。
  8. 【請求項8】 請求項3又は4に記載された固体潤滑剤
    が、2〜15容量%で分散され、その平均粒径が0.5
    〜100μmであることを特徴とする摺動材。
  9. 【請求項9】 請求項3又は4に記載された固体潤滑剤
    が、カーボン又は窒化ボロンから選択されたことを特徴
    とする摺動材。
JP4636498A 1998-02-13 1998-02-13 摺動材 Pending JPH11230364A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4636498A JPH11230364A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 摺動材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4636498A JPH11230364A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 摺動材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11230364A true JPH11230364A (ja) 1999-08-27

Family

ID=12745110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4636498A Pending JPH11230364A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 摺動材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11230364A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013031530A1 (ja) * 2011-09-03 2013-03-07 イーグル工業株式会社 摺動部品
JP5580532B2 (ja) * 2006-07-25 2014-08-27 イーグル工業株式会社 メカニカルシール装置
US20160195139A1 (en) * 2013-09-18 2016-07-07 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
US9970478B2 (en) 2013-09-18 2018-05-15 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
JPWO2018212143A1 (ja) * 2017-05-19 2020-03-26 イーグル工業株式会社 摺動部品

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5580532B2 (ja) * 2006-07-25 2014-08-27 イーグル工業株式会社 メカニカルシール装置
WO2013031530A1 (ja) * 2011-09-03 2013-03-07 イーグル工業株式会社 摺動部品
US9494239B2 (en) 2011-09-03 2016-11-15 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
US20160195139A1 (en) * 2013-09-18 2016-07-07 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
US9829043B2 (en) * 2013-09-18 2017-11-28 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
EP3284982A1 (en) * 2013-09-18 2018-02-21 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding component
US9915289B2 (en) 2013-09-18 2018-03-13 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
US9970478B2 (en) 2013-09-18 2018-05-15 Eagle Industry Co., Ltd. Sliding parts
JPWO2018212143A1 (ja) * 2017-05-19 2020-03-26 イーグル工業株式会社 摺動部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11009130B2 (en) Sliding component
CN112088266B (zh) 密封环
JP5871289B2 (ja) 摺動部品
CN111542713A (zh) 滑动部件
US11644100B2 (en) Seal ring
WO2013176011A1 (ja) 摺動部品
JP5995967B2 (ja) 摺動部品
JP2007263374A (ja) 回転面漏止め装置
JPH11230364A (ja) 摺動材
JP3026252B2 (ja) メカニカルシール用摺動材
CN113454353A (zh) 滑动部件
WO2007058177A1 (ja) メカニカルシールリング
JP2013092175A (ja) ころ軸受およびその製造方法
JP2000170768A (ja) 摺動材
JPH11230365A (ja) 摺動材
JPH11236976A (ja) 摺動材
JP2918874B1 (ja) スラリ流体用メカニカルシール及びロータリジョイント
JP2000169266A (ja) 摺動材
JP2005113684A (ja) オイルリング及びその製造方法並びにそれを用いたピストン構造
JP2005282692A (ja) スラスト軸受装置
JPH10292868A (ja) 液体ポンプの軸封機構
JP6470596B2 (ja) スラリ液用メカニカルシール
JP2004060738A (ja) 摺動部品
WO2022190944A1 (ja) 摺動部品
JP7404352B2 (ja) 摺動部品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050209

A521 Written amendment

Effective date: 20050408

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051214