JPH11229723A - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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JPH11229723A
JPH11229723A JP10044306A JP4430698A JPH11229723A JP H11229723 A JPH11229723 A JP H11229723A JP 10044306 A JP10044306 A JP 10044306A JP 4430698 A JP4430698 A JP 4430698A JP H11229723 A JPH11229723 A JP H11229723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin material
glass sheet
soft resin
spacer
plate glass
Prior art date
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Pending
Application number
JP10044306A
Other languages
English (en)
Inventor
Eisuke Saito
栄亮 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP10044306A priority Critical patent/JPH11229723A/ja
Publication of JPH11229723A publication Critical patent/JPH11229723A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コインシデンス効果と共鳴透過現象の発生を効
果的に抑制して複層ガラスの遮音効果を高める。 【解決手段】2枚の外板ガラス11,11相互間に内板
ガラス12をスペーサ13を介して隔置してなる複層ガ
ラスにあって、内板ガラス12は、その縦横の寸法が外
板ガラス11の縦横の寸法よりも小さく、かつ、その周
縁部12aに軟質樹脂材17が装着されていて、スペー
サ13を介して外板ガラス11,11相互間に隔置配置
させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮音性能を高める
ことにより建築物の窓用としてはもとより、車両や船舶
などの窓用としても好適に使用することができる複層ガ
ラスに関する。
【0002】
【従来の技術】複層ガラスにおける遮音性能の良否は、
コインシデンス効果と共鳴透過現象との如何に依存する
とされている。このうち、コインシデンス効果による遮
音性能の低下は、使用する板ガラスの密度やヤング率の
ほか、その時々の気温にも関係するとされており、単板
ガラスのみならず複層ガラスにも発生する共通の現象で
ある。
【0003】一方、低音域での共鳴透過現象は、等間隔
で隔置された複数枚の板ガラスが共鳴することにより発
生する複層ガラスに特有のものである。
【0004】図3は、従来からある複層ガラスの構造例
を要部を拡大して示す縦断面図であり、外板ガラス1,
1相互間には、やや内方に押し込められたスペーサ3を
介して同寸の内板ガラス2を隔置することにより、その
内部に空気層4が各別に形成されている。しかも、該空
気層4は、スペーサ3と外板ガラス1および内板ガラス
2との間に介在させた一次シール5と、外板ガラス1,
1相互とスペーサ3とにより画成される凹陥部に充填さ
せた二次シール6とで封止することにより、外気から遮
断されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3に示す複
層ガラスにおいては、一次シール5とスペーサ3とが伝
達媒体となるほか、二次シール6も伝達媒体となって一
方の側の外板ガラス1の振動が内板ガラス2を経て他方
の側の外板ガラス1へと伝わりやすい。このため、上記
複層ガラスにあっては、コインシデンス効果により高音
域から中音域にかけての遮音性能が低下してしまうとい
う不都合があった。
【0006】また、図3に示す複層ガラスによる場合、
一方の側の外板ガラス1の振動は、空気層4を伝達媒体
とすることにより内板ガラス2を経て他方の側の外板ガ
ラス1へと伝わりやすいため、共鳴透過現象により低音
域での遮音性能が低下するという不具合もあった。
【0007】本発明は従来技術にみられた上記課題に鑑
み、外板ガラス相互間に少なくとも1枚以上の内板ガラ
スをスペーサを介して隔置させた場合にあっても、コイ
ンシデンス効果と共鳴透過現象との発生を効果的に抑制
することにより、遮音性能に優れた複層ガラスを提供す
ることをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
すべくなされたものであり、その構成上の特徴は、2枚
の外板ガラス相互間に少なくとも1枚以上の内板ガラス
をスペーサを介して隔置してなる複層ガラスにあって、
前記内板ガラスは、その縦横の寸法が外板ガラスの縦横
の寸法よりも小さく、かつ、その周縁部に軟質樹脂材が
装着されて、前記スペーサを介して外板ガラス相互間に
隔置配置されていることにある。
【0009】この場合、内板ガラスの前記軟質樹脂材
は、外板ガラスの端面と同一面上に外側表出面が位置す
るように配置される前記スペーサを介在させて隣り合う
外板ガラスもしくは他の内板ガラスの前記軟質樹脂材と
一次シールを介して相互に接合するとともに、スペーサ
の前記外側表出面で分断されながら外板ガラス相互間に
形成される凹陥部のそれぞれに二次シールを充填するの
が望ましい。また、前記内板ガラスは、外板ガラスの板
厚よりも薄いものを用いるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る複層ガラス
の一例を要部を拡大して示す縦断面図であり、外板ガラ
ス11,11相互間に1枚の内板ガラス12をペーサ1
3を介して隔置することにより、外板ガラス11と内板
ガラス12との間に空気層14を設けてその全体が形成
されている。なお、図示例においては、1枚の内板ガラ
ス12を用いた場合が示されているが、必要により2枚
以上を用いるものであってもよい。
【0011】このうち、外板ガラス11は、方形等の適
宜の平面形状を呈して例えば10〜25mmの板厚と適
宜の寸法とを備えた透明もしくは不透明な板状となって
形成されたものが用いられている。
【0012】また、内板ガラス12としては、透明もし
くは不透明であって、外板ガラス11よりも縦横の寸法
が小さな相似形を呈し、例えば3〜6mmの板厚を有し
て形成されたものが用いられている。なお、内板ガラス
12と外板ガラス11とは、その厚さが例えば内板ガラ
ス≧外板ガラスの関係となるものであってもよい。
【0013】しかも、内板ガラス12には、その周縁部
12aに例えば硬度が60度のネオプレンゴムのほか、
塩化ビニリデンやEPDM(エチレン・プロピレンゴ
ム),クロロプレンゴムなどからなる軟質樹脂材17が
装着されており、該軟質樹脂材17により緩衝機能が付
与されている。この場合、軟質樹脂材17は、内板ガラ
ス12の周縁部12aを導入して確実に装着するために
設けられた溝部17aを有して、例えば断面略コ字状と
なって形成されている。
【0014】また、内板ガラス12に装着された軟質樹
脂材17は、外板ガラス11の端面11aと同一面上に
外側表出面13aが位置するように配置されるスペーサ
13を介在させることにより、隣り合う外板ガラス11
もしくは他の内板ガラス(図示せず)の軟質樹脂材と低
透湿性のブチルゴムなどからなる一次シール15を介し
て相互に接合されている。
【0015】さらに、外板ガラス11,11相互間にあ
って一次シール15との間に位置する外周側に形成され
る凹陥部18には、ポリサルファイドなどからなる二次
シール16が充填されており、これら一次シール15と
二次シール16とに封止されて空気層14を外気から遮
断することができるようになっている。
【0016】しかも、外板ガラス11,11相互間に形
成される凹陥部18は、スペーサ13の外側表出面13
aにより非連続となっているので、二次シール16も外
側表出面13aに分断された状態となって凹陥部18内
に充填されることになる。
【0017】本発明はこのようにして構成されているの
で、外板ガラス11と内板ガラス12との間には、従来
と同様にスペーサ13と一次シール15と二次シール1
6とが介在するほか、内板ガラス12の周縁部12aに
装着されている軟質樹脂材17も必ず介在することにな
る。
【0018】このため、一方の外板ガラス11に生じた
振動は、一次シール15とスペーサ13とが伝達媒体と
なって軟質樹脂材17に到達したとしても、該軟質樹脂
材17が備える緩衝機能により当初の振動が減衰されて
内板ガラス12に伝達されにくくなるので、他方の側の
外板ガラス11への振動が伝達されずらくなる。
【0019】また、外板ガラス11,11相互間に形成
される凹陥部18内に充填される二次シール16は、ス
ペーサ13の外側表出面13aに分断されて非連続とな
るので、一方の外板ガラス11に生じた振動の伝達媒体
としての機能を果たし得ないことになる。
【0020】したがって、一方の外板ガラス11に生じ
た振動は、二次シール16を伝達媒体として内板ガラス
12の側には回り込むことができなくなり、結果的に他
方の側の外板ガラス11に振動が伝達されずらくなる。
【0021】このため、コインシデンス効果により高音
域から中音域にかけての遮音性能が低下するの確実に防
止することができる。
【0022】さらに、一方の側の外板ガラス11の振動
は、空気層14を伝達媒体として内板ガラス12の側に
伝達されることになるものの、軟質樹脂材17により得
られる緩衝機能により内板ガラス12が共鳴して振動す
るのを緩和することができるので、共鳴透過現象を抑制
して低音域における遮音性能の低下を阻止することがで
きる。特に、内板ガラス12の板厚が外板ガラス11の
板厚より薄い場合には、透過損失が大きくなるので、共
鳴透過現象をより少なくして優れた遮音性能を得ること
ができる。
【0023】
【実施例】図2は、厚さが10mmの2枚の外板ガラス
11と、厚さが3mmで、その周縁部12aにネオプレ
ンゴムからなる軟質樹脂材17を装着した1枚の内板ガ
ラス12とを29mmの空気層14を介在させることに
より、図1に示す本発明に係る複層ガラスを形成し、J
IS A1416に規定されている測定手法を用いてそ
の音響透過損失を測定した結果を示すグラフ図である。
また、図4は、厚さが10mmの2枚の外板ガラス11
と、厚さが3mmの1枚の内板ガラス12とを29mm
の空気層14を介在させることにより、図3に示す従来
タイプの複層ガラスを形成し、同様にJIS A141
6に規定されている測定手法を用いてその音響透過損失
を測定した結果を示す比較例についてのグラフ図であ
る。
【0024】これらの図によれば、本発明の実施例と比
較例とは、低周波領域での音響透過損失に特に顕著な差
は認められないものの、500Hz以上の周波領域での
音響透過損失に顕著な差が認められる。特に、500H
z以上を超える周波領域にあっては、本発明の実施例の
場合、レベル別に設定されている各遮音等級線中、最も
レベルの高い遮音等級を示す遮音等級線Ts−40をも
越えており、中音域から高音域にかけての遮音性能にと
りわけ優れた効果を発揮するものであることが確認でき
た。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、一方
の外板ガラスに生じた振動が一次シールとスペーサとが
伝達媒体となって軟質樹脂材に到達したとしても、該軟
質樹脂材が備える緩衝機能により当初の振動が減衰され
て内板ガラスに伝達されにくくなるので、他方の側の外
板ガラスへの振動も伝達されずらくなり、コインシデン
ス効果による高音域から中音域にかけての遮音性能の低
下を阻止することができる。特に、しかも、外板ガラス
相互間に形成される凹陥部内に充填される二次シールが
スペーサの外側表出面に分断されて非連続となっている
場合には、二次シールも一方の外板ガラスに生じた振動
の伝達媒体としての機能を有効に果たし得なくなるの
で、コインシデンス効果による遮音性能の低下をより確
実に阻止することができる。
【0026】さらに、一方の側の外板ガラスの振動は、
空気層を伝達媒体として内板ガラスの側に伝達されるも
のの、軟質樹脂材により得られる緩衝機能により内板ガ
ラスが共鳴して振動するのを緩和することができるの
で、共鳴透過現象を抑制して低音域における遮音性能の
低下を阻止することができる。特に、内板ガラスの板厚
が外板ガラスの板厚より薄い場合には、透過損失が大き
くなるので、共鳴透過現象をより少なくして優れた遮音
性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複層ガラスの一例を要部を拡大し
て示す縦断面図。
【図2】本発明の実施例について遮音性能を示すグラフ
図。
【図3】従来からある複層ガラスの一例を要部を拡大し
て示す縦断面図。
【図4】従来タイプ(比較例)について遮音性能を示す
グラフ図。
【符号の説明】
11 外板ガラス 11a 端面 12 内板ガラス 12a 周縁部 13 スペーサ 13a 外側表出面 14 空気層 15 一次シール 16 二次シール 17 軟質樹脂材 17a 溝部 18 凹陥部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の外板ガラス相互間に少なくとも1枚
    以上の内板ガラスをスペーサを介して隔置してなる複層
    ガラスにおいて、 前記内板ガラスは、その縦横の寸法が外板ガラスの縦横
    の寸法よりも小さく、かつ、その周縁部に軟質樹脂材が
    装着されて、前記スペーサを介して外板ガラス相互間に
    隔置配置されていることを特徴とする複層ガラス。
  2. 【請求項2】内板ガラスの前記軟質樹脂材は、外板ガラ
    スの端面と同一面上に外側表出面が位置するように配置
    される前記スペーサを介在させて隣り合う外板ガラスも
    しくは他の内板ガラスの前記軟質樹脂材と一次シールを
    介して相互に接合するとともに、スペーサの前記外側表
    出面で分断されながら外板ガラス相互間に形成される凹
    陥部のそれぞれに二次シールを充填したことを特徴とす
    る請求項1記載の複層ガラス。
  3. 【請求項3】前記内板ガラスは、その板厚が外板ガラス
    の板厚よりも薄いことを特徴とする請求項1または2記
    載の複層ガラス。
JP10044306A 1998-02-10 1998-02-10 複層ガラス Pending JPH11229723A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060141A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Asahi Glass Co Ltd 複層ガラス
KR100771098B1 (ko) 2006-07-31 2007-10-30 주식회사 이건창호시스템 다층유리용 간봉 및 이를 이용한 다층유리
WO2016039382A1 (ja) * 2014-09-10 2016-03-17 旭硝子株式会社 多層ガラス
JP2018504536A (ja) * 2014-12-08 2018-02-15 サン−ゴバン グラス フランスSaint−Gobain Glass France 複層ガラス
JP2018506490A (ja) * 2014-12-08 2018-03-08 サン−ゴバン グラス フランスSaint−Gobain Glass France 複層ガラス用のスペーサ

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