JPH1122941A - ごみ焼却炉の給じん量制御方法及び給じん量制御装置 - Google Patents

ごみ焼却炉の給じん量制御方法及び給じん量制御装置

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JPH1122941A
JPH1122941A JP18115397A JP18115397A JPH1122941A JP H1122941 A JPH1122941 A JP H1122941A JP 18115397 A JP18115397 A JP 18115397A JP 18115397 A JP18115397 A JP 18115397A JP H1122941 A JPH1122941 A JP H1122941A
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dust
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combustion grate
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Yuichi Nogami
祐一 野上
Satoshi Fujii
聡 藤井
Manabu Kuroda
学 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼火格子5上のごみ残量を最適燃焼条件に
制御する。 【解決手段】 炉内に投入されたごみ3を給じん装置4
を用いて燃焼火格子上に順次供給し、燃焼火格子に対し
て下方から燃焼空気を供給することによって、ごみを焼
却するごみ焼却炉におけるごみ残量を目標残量に制御す
るごみ焼却炉の給じん量制御方法において、一定周期で
燃焼火格子の下側空気圧と上側空気圧との圧力差から燃
焼火格子上のごみ残量D1 および該当ごみ残量の増減傾
向(ΔD)を求め、ごみ残量が目標残量を越えているが
目標残量から所定範囲内にありかつ増減傾向が減少傾向
を示すとき給じん装置による給じん量を増加し、ごみ残
量が目標残量を下回っているが目標残量から所定範囲内
にありかつ増減傾向が増加傾向を示すとき給じん装置に
よる給じん量を減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給じん装置及び燃
焼火格子が組込まれたごみ焼却炉に係わり、特に、燃焼
火格子上のごみ残量を目標残量に制御するごみ焼却炉の
給じん量制御方法及び給じん量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市におけるごみ焼却炉は、日々の都市
生活において排出される様々な廃棄物を処理するという
重要な役割を担っている。近年では、廃棄物であるごみ
の焼却処理によって発生する膨大な熱エネルギの回収へ
の関心が高まり、ボイラ発電設備が付属されたごみ焼却
炉が実用化されている。
【0003】このようなボイラ発電設備が付属されたご
み焼却炉においては、例えばクレーン等でホッパ内に投
入されたごみは、ホッパの底部に設けられた給じん装置
で炉内に搬入される。炉内の燃焼火格子は固定部と可動
部とをごみ送り方向に一定の傾きを持たせて交互に並べ
た構造を有している。
【0004】この給じん装置で炉内に供給されたごみは
燃焼火格子上に載せられる。そして、傾斜して設けられ
た燃焼火格子を傾斜方向に往復移動させることによっ
て、ごみは燃焼火格子上を傾斜方向に移動される。燃焼
火格子の下方には風箱が配設されている。さらにこの風
箱には燃焼空気ファンから燃焼空気が供給される。
【0005】ごみは燃焼火格子上を傾斜方向へ移動する
過程で下から吹き上げる燃焼空気により効率的に燃焼さ
れる。ごみの燃焼によって生じた排ガスは煙突に導かれ
て炉外へ排出される。この排出される過程で排ガスの熱
は蒸気発生用のボイラで回収される。
【0006】このような構成のごみ焼却炉において、発
電電力量の安定化に直接影響を与える蒸気発生量の安定
化又は炉出口温度を安定化させるためにごみの燃焼状態
を一定に制御する自動燃焼制御が実施されている。具体
的には、燃焼火格子に供給する燃焼空気量の調整、燃焼
火格子の移動速度の調整、ごみ供給量の調整等がある。
【0007】前述したように、ごみ焼却炉においては、
ごみはクレーンにより十数分から数十分の間隔で間欠的
にホッパに投入され、ホッパ底部に位置する給じん装置
により連続的に炉内に送り込まれる。
【0008】従来、ごみ供給量を制御する場合、過去の
実績に基づきボイラによる蒸気発生量実績と燃焼火格子
に供給する燃焼空気量、二次空気量およびごみ供給量の
実績との関係を予め求めておき、ごみ投入毎に、必要と
する蒸気発生量に対応するごみ焼却量を算出して目標焼
却量とし、その目標焼却量に合わせてごみ供給量を決め
ていた。
【0009】すなわち、目標焼却量よりごみの供給量の
実績が少なければクレーンによるごみ投入間隔を短くし
てごみの投入量を増すととともに給じん装置速度を増速
しごみ供給量を増加する。
【0010】一方、目標焼却量よりごみの供給量の実績
が多ければ、クレーンによるごみ投入間隔を長くして投
入量を減らすとともに給じん装置速度を減速してごみ供
給量を減らして、目標焼却量に近づくように調整してい
た。この場合、給じん装置速度の変動はゆるやかであ
り、短い時間間隔でみれば給じん装置速度は一定とみな
すことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ごみ焼却炉の
ホッパに投入されるごみの性状は一定せず、嵩密度が大
きく変動したり、粘性も大きく変化する。また、ホッパ
内のごみ重量の影響もあり、たとえ給じん装置速度が一
定であっても炉内へのごみ供給量は実際には一定となら
ず、細かく変動する。その結果、燃焼火格子上のごみ残
量(滞留量)も大きく変動する。
【0012】ごみ残量が変動すると燃焼火格子上のごみ
の乾燥、着火、燃焼に至る過程の経過時間が異なり、燃
焼状態が安定せず、炉内温度が変動する。その結果、最
終のボイラによる蒸気発生量が変動してしまう問題があ
った。
【0013】例えば、ごみ残量が多くなると、燃焼空気
量や火格子速度が同じ条件でも着火に至るまでの時間が
長くなりその間燃焼の勢いが低下する一方、着火後は多
量のごみが一度に燃えるため、燃焼の勢いが急激に増す
ことになる。反対に燃焼火格子上のごみ残量が少ない
と、燃焼により短時間でごみがなくなり燃焼の勢いが低
下する。その結果、燃焼の強弱が生じて、炉内温度や蒸
気発生量が大きく変動してしまうという問題があった。
【0014】このような不都合を解消するために、給じ
ん装置速度を調節して火格子上のごみ残量(滞留量)を
一定にする手法が提案されている(特開平4−2083
07号公報)。
【0015】すなわち、給じん機能とごみの乾燥機能と
を兼ねた乾燥火格子において、この乾燥火格子に下方か
ら供給される燃焼空気の下側の空気圧力と、この燃焼空
気が乾燥火格子を通過した後の乾燥火格子の上側の空気
圧力との圧力差が乾燥火格子上のごみ残量(滞留量)に
ほぼ対応することを利用して、この圧力差から乾燥火格
子上のごみ残量を推定する。
【0016】同様な手法にて、燃焼火格子の上下の圧力
差から燃焼火格子上のごみ残量を推定する。そして、乾
燥火格子上の推定ごみ残量と燃焼火格子上の推定ごみ残
量との組合わせに基づいて乾燥火格子の往復移動速度を
補正してごみ供給量を一定に調整する。
【0017】しかしながら、ごみの投入毎における上述
した計算に基づいて給じん装置速度を制御するのみで
は、実際のごみ供給量の変動がさけられず、燃焼火格子
上のごみ残量が安定しない。
【0018】また、上述した特開平4−208307号
公報で開示されている手法においては、燃焼火格子上の
現在時点における推定ごみ残量に基づいて給じん装置速
度を制御している。
【0019】しかし、ごみが乾燥火格子から燃焼火格子
上へ移動するまでにはかなりの時間が必要であるので、
たとえ乾燥火格子の往復移動速度を変更したとしても、
燃焼火格子上のごみ残量が即座に変化しなく、燃焼火格
子上のごみ残量制御の応答特性が悪い。
【0020】その結果、燃焼火格子上のごみ残量が安定
せず、結果として、ごみ燃焼量の応答幅が大きくなり、
炉内温度や蒸気発生量の変動を十分に抑制できない問題
があった。
【0021】さらに、上述した手法においては、給じん
装置が乾燥火格子を兼ねた構造の焼却炉でないと適用で
きないという問題があった。本発明はこのような事情に
鑑みてなされたものであり、燃焼火格子上のごみ残量と
該当ごみ残量の増減傾向とに基づいて、給じん装置によ
る給じん量を制御することによって、給じん装置による
給じん量変化に対する燃焼火格子上のごみ残量変化の応
答時間遅れを少なくでき、燃焼火格子上のごみ残量を高
い精度で一定範囲に維持でき、ごみ燃焼量を安定化さ
せ、結果として安定した蒸気発生量を得ることができる
ごみ焼却炉の給じん量制御方法及び給じん量制御装置を
提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、炉内に投入さ
れたごみを給じん装置を用いて燃焼火格子上に順次供給
し、この燃焼火格子に対して下方から燃焼空気を供給す
ることによって、該燃焼火格子上を搬送されるごみを焼
却するごみ焼却炉における燃焼火格子上のごみ残量を目
標残量に制御するごみ焼却炉の給じん量制御方法及びご
み焼却炉の給じん量制御装置に適用される。
【0023】そして、上述した課題を解消するために、
請求項1のごみ焼却炉の給じん量制御方法においては、
一定周期で燃焼火格子の下側空気圧と上側空気圧との圧
力差から燃焼火格子上のごみ残量および該当ごみ残量の
増減傾向を求め、この求めたごみ残量が目標残量を越え
ているが目標残量から所定範囲内にありかつ増減傾向が
減少傾向を示すとき給じん装置による給じん量を増加
し、求めたごみ残量が目標残量を下回っているが目標残
量から所定範囲内にありかつ増減傾向が増加傾向を示す
とき給じん装置による給じん量を減少するようにしてい
る。
【0024】また、請求項2のごみ焼却炉の給じん量制
御装置においては、一定周期で燃焼火格子の下側空気圧
と上側空気圧との圧力差から燃焼火格子上のごみ残量お
よび該当ごみ残量の増減傾向を求めるごみ残量情報算出
手段と、この求めたごみ残量が目標残量を越えているが
目標残量から所定範囲内にありかつ増減傾向が減少傾向
を示すとき給じん装置による給じん量を増加し、求めた
ごみ残量が目標残量を下回っているが目標残量から所定
範囲内にありかつ増減傾向が増加傾向を示すとき給じん
装置による給じん量を減少する給じん量制御手段とを備
えている。
【0025】このように構成されたごみ焼却炉の給じん
量制御方法及び制御装置においては、燃焼火格子上に滞
留しているごみのごみ残量が目標残量を含んで設けられ
た所定範囲を越えて大きく上回っている場合は、ごみ残
量が目標残量に近づくように、給じん装置による給じん
量が減少される。
【0026】一方、ごみ残量が目標残量を含んで設けら
れた所定範囲を越えて大きく下回っている場合は、ごみ
残量が目標残量に近づくように、給じん装置による給じ
ん量が増加される。
【0027】すなわち、ごみ残量が目標残量を含んで設
けられた所定範囲を外れた場合は、通常のフィードバッ
ク比例制御のように、ごみ残量の目標残量からの偏差に
応じて、ごみ残量が目標値より大きい場合は給じん装置
の給じん量を増加し、ごみ残量が目標残量よりも小さい
場合は給じん装置の給じん量を減少する。したがって、
短時間のうちに燃焼火格子上のごみ残量は所定範囲内に
制御される。
【0028】そして、本発明においては、上述した制御
以外に、ごみ残量が所定範囲に入っている状態において
は、たとえごみ残量が目標値よりも小さくても目標値に
近いので、ごみ残量が増加傾向にある場合は給じん装置
の給じん量を先回りして減少する。逆に、たとえごみ残
量が目標値よりも大きくても目標値に近いので、ごみ残
量が減少傾向にある場合は給じん装置の給じん量を先回
りして増加する。
【0029】このような手法を採用することによって、
燃焼火格子上のごみ残量の変動に給じん装置の給じん量
の変更が追いつかず、燃焼火格子上のごみ残量が大きく
なりすぎたり、小さくなりすぎることが未然に防止され
る。すなわち、ごみ残量制御におけるオーバーシュート
現象が抑制され、燃焼火格子上のごみ残量の変動範囲を
小さくすることが可能となる。
【0030】また、請求項3のごみ焼却炉の給じん量制
御装置においては、一定周期で燃焼火格子の下側と上側
の圧力差から燃焼火格子上のごみ残量を順次算出するご
み残量算出手段と、今回の周期で算出された今回ごみ残
量と一つ前の周期で算出された前回ごみ滞留残との差分
残量を算出する差分残量算出手段と、ごみ残量及び差分
残量と目標残量との間の関係を示すメンバーシップ関数
と、ごみ残量及び差分残量と給じん装置による給じん量
との間の関係を示す規則と、一定周期でごみ残量及び差
分残量が算出される毎に、メンバーシップ関数と規則を
用いて最適給じん量を算出するファジィ演算処理手段と
を備えている。
【0031】また、請求項4においては、前記規則を、
ごみ残量が目標残量よりやや大きくてかつ差分残量が負
を示すとき給じん装置による給じん量を増加し、ごみ残
量が目標残量よりやや少なくてかつ差分残量が正を示す
とき給じん装置による給じん量を減少するように設定し
ている。
【0032】このように構成されたごみ焼却炉の給じん
量制御装置においては、燃焼火格子上のごみ残量と該当
ごみ残量の増減傾向とから給じん装置における最適給じ
ん量をファジィ演算にて求めている。したがって、燃焼
火格子上のごみ残量のみで給じん装置における給じん量
を制御する場合に比較して、制御に与える因子が増加す
るので、制御精度が向上する。
【0033】また、ファジィ演算における[if−th
en]の規則(ルール)を、ごみ残量及び差分残量と給
じん装置による給じん量との間の関係を前述したよう
に、ごみ残量が目標残量よりやや大きくてかつ差分残量
が負を示すとき給じん装置による給じん量を増加し、ご
み残量が目標残量よりやや少なくてかつ差分残量が正を
示すとき給じん装置による給じん量を減少すると設定し
ているので、前述したように、ごみ残量制御におけるオ
ーバーシュート現象が抑制され、燃焼火格子上のごみ残
量の変動範囲を小さくすることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下本発明の各実施形態を図面を
用いて説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態の給じん
量制御方法が採用された給じん量制御装置が組込まれた
ごみ焼却炉の概略構成図である。
【0035】炉1内にごみ3を供給するためのホッパ2
の底部には、このホッパ2に投入されたごみ3を炉1内
の燃焼火格子5上へ供給するための給じん装置4が配設
されている。この給じん装置4は、駆動装置9にて水平
方向に往復移動されることによってホッパ2のごみ3を
炉1内へ押出す。
【0036】燃焼火格子5は固定部と可動部をごみ送り
方向に一定の傾きを持たせて交互に並べた構造を有して
いる。そして、燃焼火格子5は、ごみ3を斜め上前方に
突き上げる可動部の往復運動により上側に載置されたご
み3を攪拌しながら灰落下口6の方向に押し出して行
く。
【0037】燃焼火格子5の下方には4個の風箱7a,
7b,7c,7dが配設されている。さらにこの各風箱
7a,7b,7c,7dには共通の燃焼空気ファン8か
ら燃焼空気が供給される。
【0038】そして、燃焼火格子5に供給されたごみ3
は,燃焼空気ファン8にて風箱7a〜7dを介してこの
燃焼火格子5下から吹き上げる燃焼空気により効率的に
燃焼して灰となる、この灰は灰落下口6から落下して炉
外へ排出される.一方,ごみ3の燃焼によって生じた排
ガスは炉出口10から煙突11に導かれて炉外へ排出さ
れる。排ガスの熱は蒸気発生用のボイラ12で回収され
る。このボイラ12で回収された蒸気の流量は蒸気流量
計13で計測される。
【0039】また、炉1内の上部位置には二次燃焼促進
あるいは炉内冷却のための二次空気が送風ファン18か
ら二次空気の吹込口19から吹き込まれる。燃焼火格子
5の下側に設置された各風箱7a,7b,7c,7d内
には,燃焼火格子下の空気圧力を測定する各圧力計14
a,14b,14c,14dが設けられている。さら
に、各風箱7a,7b,7c,7d内には、燃焼空気フ
ァン8から自己の風箱内に供給される燃焼空気量を調整
するための図示しない各ダンパがそれぞれ設けられてい
る。
【0040】さらに、燃焼空気ファン8から各風箱7
a,7b,7c,7dに対する各燃焼空気の供給路に燃
焼空気ファン8から各風箱7a,7b,7c,7dに供
給される燃焼空気の流量を測定するための流量計15
a,15b,15c,15dが取付けられている。
【0041】また、炉1内における燃焼火格子5の上方
位置には炉1内の圧力PH を測定する炉内圧力計16が
取付けられている。各圧力計14a,14b,14c,
14dで測定された燃焼火格子5の下側の各空気圧力P
La,PLb,PLc,PLd、炉内圧力計16で測定されたれ
燃焼火格子5の上側の空気圧力PH 、及び各流量計15
a,15b,15c,15dで測定された燃焼火格子5
に下側から供給される燃焼空気量Qa ,Qb ,Qc ,Q
d は給じん量制御装置17へ入力される。
【0042】給じん量制御装置17はコンピュータ等の
一種の情報処理装置で構成されており、入力された燃焼
火格子5の下側空気圧PLa,〜PLd、上側空気圧PH
び燃焼空気量Qa 〜Qd に基づいて、燃焼火格子5上の
ごみ3の現在時点にごみ残量D1 と、該当ごみ残量D1
の差分残量ΔDで示される増減傾向とを推定計算し、そ
の現在時点のごみ残量D1 と増減傾向(差分残量ΔD)
とから給じん装置4におけるごみ3の燃焼火格子5への
給じん量に対応する給じん装置速度V0 を計算して、給
じん装置4の駆動装置9へ送出する。
【0043】駆動装置9は、この給じん量制御装置17
からに入力された給じん装置速度V0 で給じん装置4を
往復移動制御する。その結果、ポッパ2に収納されてい
るごみ3は単位時間当り給じん装置速度V0 に対応した
量だけ炉1内の燃焼火格子5上へ供給される。
【0044】一種の情報処理装置で形成された給じん量
制御装置17内には、図2に示すように、主記憶部上に
形成された前回値メモリ20と速度算出条件テーブル2
1と、入出力インタフェースで構成された測定値入力部
22と算出速度出力部23とが組込まれている。
【0045】さらに、この給じん量制御装置17内に
は、例えばアプリーションプログラム上に形成されたプ
ログラムモジュールとしてのごみ残量計算部24、差分
算出部25、増減傾向判定部26、目標値比較部27、
上限下限比較部28、給じん装置速度算出部29が形成
されている。
【0046】前記測定値入力部22は、入力されている
アナログの下側空気圧PLa,〜PLd、上側空気圧PH
び燃焼空気量Qa 〜Qd を例えば0.5分(30秒)等
の規定周期T0 で取込んで、それぞれデジタル値に変換
する。さらに、デジタル変換された4個の下側空気圧P
La,〜PLdの平均の下側空気圧PL を算出する。また、
デジタル変換された4個の燃焼空気量Qa 〜Qd の平均
の燃焼空気量Qを算出する。なお、デジタルの上側空気
圧PH はそのまま使用する。測定値入力部22は、規定
周期T0 で算出した燃焼火格子5の下側空気圧PL と上
側空気圧PH と燃焼空気量Qとをごみ残量算出部24へ
送出する。
【0047】ごみ残量算出部24は、(1) 式を用いて今
回の周期T0 における燃焼火格子5上の平均的なごみ残
量D1 を算出する。 D1 =A(PL −PH )/Qn …(1) すなわち、燃焼火格子5の下側空気圧PL と上側空気圧
H との圧力差(PL−PH )を求め、燃焼空気量Qの
n乗値で除する。この圧力差(PL −PH )の大きさは
その風箱上部7a〜7dの上側の燃焼火格子5上のごみ
残量D1 に対応するが、この圧力差(PL −PH )は燃
焼空気量Qの大きさにより変わってしまうので、燃焼空
気量Qn で割ることで燃焼空気量の単位流量当たりの圧
力差にして、燃焼空気量Qの変動にによる影響を除く。
【0048】この際、燃焼空気量Qと圧力差(PL −P
H )との関係が非線形であるため、その影響を除くため
燃焼空気量Qにべき指数項nをつける。このべき指数項
nの値は実験的に求める。さらに。Aも実験的に求めら
れた係数である。
【0049】ごみ残量算出部24は、今回の周期T0
算出した今回のごみ残量D1 を、前回値メモリ20、差
分算出部25、目標値比較部27、上限下限比較部2
8、給じん装置速度算出部29へ送出する。
【0050】前回値メモリ20内には、前回の周期にお
いてごみ残量算出部24で算出された前回のごみ残量D
2 を記憶している。そして、差分算出部25はごみ残量
算出部24から入力された今回のごみ残量D1 から前回
値メモリ20から読出した前回のごみ残量D2 との間の
差分残量ΔDを算出して、増減傾向判定部26へ送出す
る。
【0051】 ΔD=D1 −D2 …(2) 増減傾向判定部26は入力された差分残量ΔDの正負を
判断して、[正]の場合は今回のごみ残量D1 は増加傾
向であると判定して、その増加傾向の情報と差分残量Δ
Dとを次の給じん装置速度算出部29へ送出する。一
方、[負]の場合は今回のごみ残量D1 は減少傾向であ
ると判定して、その減少傾向の情報と差分残量ΔDとを
次の給じん装置速度算出部29へ送出する。
【0052】以上の処理が終了した時点で前回値メモリ
20は、ごみ残量算出部24から入力された今回のごみ
残量D1 を前回のごみ残量D2 として書込む(D2 =D
1 )。
【0053】一方、目標値比較部27内には、予め設定
されている所定の蒸気発生量に対応する最良の燃焼状態
が得られるごみ残量の目標残量D0 が記憶されている。
そして、目標値比較部27は入力された今回のごみ残量
1 と目標残量D0 との大小を比較して、比較結果と偏
差量(D1 −D0 )とを次の給じん装置速度算出部29
へ送出する。
【0054】さらに、上限下限比較部28内には、前記
目標残量D0 を中心に含む予め定め定められたごみ残量
における所定範囲の上限ごみ残量Dmax と下限ごみ残量
Dmin が記憶されている。そして、上限下限比較部28
は入力された今回のごみ残量D1 が上限ごみ残量Dmax
を越えているか否か、及び今回のごみ残量D1 が下限ご
み残量Dmi未満であるか否かを判定して、その判定結果
を次の給じん装置速度算出部29へ送出する。
【0055】速度条件テーブル21内には、図3に示す
ように、今回のごみ残量D1 、差分残量ΔD、目標残量
0 、所定範囲の上限ごみ残量Dmax と下限ごみ残量D
minにおける6種類の組合せ毎に、各組合せにおける給
じん装置速度V0 の算出式が記憶されている。6種類の
組合は下記の通り。
【0056】(1) 今回のごみ残量D1 ≧上限ごみ残量
Dmax 給じん装置速度V0 =K1 (D1 −D0 ) …(3) (2) 目標残量D0 ≦今回のごみ残量D1 <上限ごみ残
量Dmax ,ΔD>0 給じん装置速度V0 =K2 (D1 −D0 )ΔD …(4) (3) 目標残量D0 ≦今回のごみ残量D1 <上限ごみ残
量Dmax ,ΔD<0 給じん装置速度V0 =K3 (D1 −Dmax )ΔD …(5) (4) 下限ごみ残量Dmin <今回のごみ残量D1 ≦目標
残量D0 ,ΔD>0 給じん装置速度V0 =K4 (D1 −Dmin )ΔD …(6) (5) 下限ごみ残量Dmin <今回のごみ残量D1 ≦目標
残量D0 ,ΔD<0 給じん装置速度V0 =K5 (D1 −D0 )ΔD …(7) (6) 今回のごみ残量D1 <下限ごみ残量Dmin 給じん装置速度V0 =K6 (D1 −D0 ) …(8) なお、各係数K1 〜K6 は実験的に求められた値であ
る。
【0057】給じん装置速度算出部29は、増減傾向判
定部26、目標値比較部27、上限下限比較部28及び
ごみ残量算出部24から入力された今回のごみ残量D1
に関する前述した種々の条件が上述した(1) 〜(6) のい
ずれに該当するかを判断して、給じん装置速度V0 の算
出式を特定する。そして、該当算出式を用いて給じん装
置速度V0 を算出する。給じん装置速度算出部29は、
算出した給じん装置速度V0 を算出速度出力部23へ送
出する。算出速度出力部23はこの給じん装置速度V0
を給じん装置4の駆動装置9へ送出する。
【0058】駆動装置9は、給じん量制御装置17から
に入力された給じん装置速度V0 で給じん装置4を往復
移動制御する。その結果、ホッパ2に収納されているご
み3は単位時間当り給じん装置速度V0 に対応した量だ
け炉1内の燃焼火格子5上へ供給される。
【0059】このように構成されたごみ焼却炉の給じん
量制御装置17においては、炉1内の燃焼火格子5上に
滞留しているごみ3のごみ残量D1 が目標残量D0 を含
んで設けられた所定範囲の上限ごみ残量Dmax を大きく
上回っている場合は、速度算出条件テーブル21内の
(1) の条件に相当し、ごみ残量D1 が目標残量D0 に近
ずくように、(3) 式を用いて給じん装置4によるごみ3
の炉1内への単位時間当たりの供給量を示す給じん装置
速度V0 が算出されるので、給じん装置速度Vが低下
されて、給じん量が減少される。
【0060】一方、ごみ残量D が目標残量D0 を含
んで設けられた所定範囲の下限ごみ残量Dmin を大きく
下回っている場合は、速度算出条件テーブル21内の
(6) の条件に相当し、ごみ残量D1 が目標残量D0 に近
づくように、(8) 式を用いて給じん装置速度V0 が算出
されるので、給じん装置速度V0 が上昇されて、給じん
量が増加される。
【0061】このように、ごみ残量D1 が目標残量D0
を含んで設けられた所定範囲の上ごみ残量Dmax 及び下
限ごみ残量Dmin を大きく外れた場合は、通常のフィー
ドバック比例制御のように、ごみ残量D1 の目標残量D
0 からの偏差(D1 −D0 )に応じて、給じん装置速度
0 が変化する。したがって、短時間のうちに燃焼火格
子5上のごみ残量D1 は所定範囲内に制御される。
【0062】また、ごみ残量D1 が所定範囲に入ってい
る状態においては、たとえごみ残量D1 が目標値D0
りも小さくても目標値D0 に近いので、ごみ残量D1
増加傾向(ΔD>0)にある場合は、速度算出条件テー
ブル21内の(4) の条件に相当し、給じん装置4の給じ
ん装置速度V0 を先回りして減少する。
【0063】逆に、たとえごみ残量D1 が目標値D0
りも大きくても目標値D0 に近いので、ごみ残量D1
減少傾向(ΔD<0)にある場合は、速度算出条件テー
ブル21内の(3) の条件に相当し、給じん装置4の給じ
ん装置速度V0 を先回りして増大する。
【0064】このような手法を採用することによって、
燃焼火格子5上のごみ残量D1 の変動に給じん装置4の
給じん装置速度V0 の変更が追いつかず、燃焼火格子5
上のごみ残量D1 が大きくなりすぎたり、小さくなりす
ぎることが未然に防止され、ごみ残量制御のにおけるオ
ーバーシュート現象が抑制され、燃焼火格子5上のごみ
残量D1 の変動範囲を小さくすることが可能となる。
【0065】したがって、常に安定した燃焼状態が維持
され、安定した蒸気発生量を得ることができる。なお、
第1実施形態においては、給じん装置速度V0 の算出に
用いる燃焼火格子5の下側空気圧PL と燃焼空気量Qを
各風箱7a〜7dにおける各圧力及び空気量の平均とし
た。しかし、必ずしも全ての風箱7a〜7dからの値を
使う必要はなく実際の燃焼状態から判断して、最も有効
な風箱からの測定値を用いてもよい。
【0066】(第2実施形態)図4は本発明の第2実施
形態に係わるごみ焼却炉の給じん量制御装置の概略構成
を示すブロック図である。図2に示す第2実施形態の給
じん量制御装置17と同一部分は同一符号を付して重複
する部分の詳細説明を省略する。また、ごみ焼却炉の全
体構成は図1に示したものと同一である。
【0067】この第2実施形態の給じん量制御装置17
aはファジィ演算手法を用いて給じん装置4に対する給
じん装置速度V0 を算出する。したがって、この給じん
量制御装置17a内には、if−then形式の規則
(ルール)を記憶する規則テーブル31、メンバーシッ
プ関数を記憶するメンバーシップ関数メモリ32、ファ
ジィ演算処理部33、給じん装置速度算出部34が組込
まれている。
【0068】ごみ残量算出部24は今回の周期T0 にお
ける今回のごみ残量D1 を算出して前回値メモリ20及
び差分算出部25へ送出すると共に、算出した今回のご
み残量D1 をファジィ演算処理部33へ送出する。ま
た、差分検出部25は算出した差分残量ΔD(=D1
2 )をファジィ演算処理部33へ送出する。
【0069】規則テーブル31内には、if−then
形式で(1)から(6) までの6個の規則が記憶されてい
る。この(1)から(6) までの前件部(if部)と後件部
(then)部とからなる各規則は、前述した図3に示
す速度算出条件テーブル21における (6)から(1) まで
の各計算条件に対応する。すなわち、ごみ残量D1
「やや少ない」「やや多い」の範囲が所定範囲内に対応
する。
【0070】そして、 (1)から(6) までの各前件部(i
f部)に対して給じん装置4に対する給じん装置速度V
0 の結論が記載されている。例えば、(1) のごみ残量D
1 が少ない(メンバーシップ関数μLL(D1 ))場合は
給じん装置速度V0 を大きく増加(b1)する。(3) の
ごみ残量D1 がやや少ない(メンバーシップ関数μL
(D1 ))場合でかつ差分残量ΔDが正(メンバーシッ
プ関数μp(ΔD))の場合は、給じん装置速度V0
やや減少(b3)する。
【0071】また、(4) のごみ残量D1 がやや多い(メ
ンバーシップ関数μH (D1 ))場合でかつ差分残量Δ
Dが負(メンバーシップ関数μn(ΔD))の場合は、
給じん装置速度V0 をやや増加(b4)する。そして、
(6) のごみ残量D1 が多い(メンバーシップ関数μhh
(D1 ))場合は給じん装置速度V0 を大きく減少(b
6)する。
【0072】メンバーシップ関数メモリ32内には、ご
み残量メンバーシップ関数メモリ32aと差分残量メン
バーシップ関数メモリ32bとが設けられている。ごみ
残量メンバーシップ関数メモリ32a内には、図6
(a)に示すように、規則テーブル31内に設定された
(1)〜(6) の各規則の前件部(if)の各ごみ残量D1
の各メンバーシップ関数μLL(D1 )、μL (D1 )、
μH (D1 )、μHH((D1 )の特性が横軸をごみ残量
1 として記憶されている。そして、適合度μ( )は
0〜1の範囲に値を取る。
【0073】差分残量メンバーシップ関数メモリ32b
内には、図6(b)に示すように、規則テーブル31内
に設定された(1)〜(6) の各規則の前件部(if)の各
差分残量ΔDの各メンバーシップ関数μn(ΔD)、μ
p(ΔD))の特性が横軸を差分ごみ残量ΔDとして記
憶されている。そして、適合度μ( )は0〜1の範囲
に値を取る。
【0074】ファジィ演算処理部33は、一定周期T0
毎に、今回のごみ残量D1 と差分残量ΔDが入力する毎
に、規則テーブル31に記憶された規則とメンバーシッ
プ関数メモリ32に記憶された各メンバーシップ関数を
用いて、給じん装置速度V0に対応する正規化された出
力値Uを算出して、次の給じん装置速度算出部34へ送
出する。
【0075】次に、ファジィ演算処理部33におけるフ
ァジィ演算の一例を説明する。現在、ファジィ演算は種
々の方式が実用化されているが、この実施形態において
は、比較的推論精度が高くかつ高速で演算処理が実施で
きる簡易推論法を用いて演算する。
【0076】規則テーブル31における各規則の適合度
をwi (i=1,2,3,4,5,6)とし、各後件部の各値をbi
(i=1,2,3,4,5,6)と表すとすると、bi には−1以上、
1以下の値が入り、減であるb3,b5,b6には負の
値が、増であるb1,b2,b4には正の値が入る。
【0077】そして、(1) 〜(6) の各規則の適合度wi
は下記ように算出できる。 w1 =μLL(D1 ) w2 =μL (D1 )×μn(ΔD) w3 =μL (D1 )×μp(ΔD) w4 =μh (D1 )×μn(ΔD) w5 =μh (D1 )×μp(ΔD) w6 =μhh(D1 ) …(9) そして、正規化された出力値Uは(10)式で求まる。
【0078】 U=[Σ(wi ×bi )]/Σwi …(10) すなわち、この(10)式は後件部の値bi を各規則の適合
度wu で加重平均したものとなり、出力値Uは−1以上
1以下の値を取る。
【0079】ファジィ演算処理部33は算出した規格化
された出力値Uを給じん装置速度算出部34へ送出す
る。給じん装置速度算出部34においては、ごみ3の目
標焼却量および過去一定時間の実績として求めた給じん
装置4の1往復当りのごみ供給量から給じん装置4の速
度基準値VS が決められ、その速度基準値VS に対し
て、前記算出した出力値Uを用いて(11)式で補正を行う
ことによって、実際の給じん装置速度V0 を算出する。
【0080】 V0 =VS (1+U) …(11) 給じん装置速度算出部34は算出した給じん装置速度V
0 を算出結果出力部23へ送出する。算出速度出力部2
3はこの給じん装置速度V0 を給じん装置4の駆動装置
9へ送出する。
【0081】駆動装置9は、給じん量制御装置17から
に入力された給じん装置速度Vで給じん装置4を往復移
動制御する。その結果、ホッパ2に収納されているごみ
3は単位時間当り給じん装置速度V0 に対応した量だけ
炉1内の燃焼火格子5上へ供給される。
【0082】このように構成されてファジィ制御を用い
た給じん制御装置においては、燃焼火格子4上における
ごみ残量D1 が目標残量D0 よりもやや少なくても、ご
み残量D1 が増加している場合には、(3) の規則の適合
度W3 が最も大きくなり、出力値Uは対応する負の値と
なる。このため(11)式における(1+U)は1より小さ
い値となる。これにより給じん装置速度V0 は速度基準
値VS よりも小さい値となり減速されることになる。
【0083】また、ごみ残量D1 が目標残量D0 よりも
やや多くても、ごみ残量D1 が減少している場合には、
(4) の規則の適合度W4 が最も大きくなり、これにより
給じん装置速度V0 は増速される。
【0084】このように、給じん装置速度V0 の増減量
は、ごみ残量D1 の大きさ及びその増減傾向に応じてき
め細かく設定される。これらにより給じん装置4におけ
る給じん装置速度V0 を早めに減速・増速する一種のフ
ィードフォワード制御が実現され、燃焼火格子5上のご
み残量D1 が安定する。よって、第1実施形態装置とほ
ぼ同様の効果を得ることがてきる。
【0085】図7は実施形態態装置が組込まれたごみ焼
却炉における炉1の炉出口10の温度及びボイラ12の
蒸気発生量の時間変化を示す実測図である。ボイラ12
の蒸気発生量は安定していることが理解できる。
【0086】図8は本実施形態装置が組込まれたごみ焼
却炉におけるごみ3の燃焼火格子5上のごみ残量D1
標準偏差とボイラ12の蒸気発生量の標準偏差との関係
を示す図である。図中黒三角符号で示す本実施形態装置
においては、ごみ残量D1 の標準偏差値は小さい値を取
り、かつ蒸気発生量の標準偏差値も小さい値を取ってい
る。
【0087】一方、図中黒丸符号で示す本実施形態装置
における制御を実施しない場合は、ごみ残量D1 の標準
偏差値が大きく、かつ蒸気発生量の標準偏差値も大き
い。このことから、本発明の有効性が実証される。
【0088】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではない。各実施形態においては、給じん装
置4による給じん量を増加したり減少する手法として給
じん装置速度Vを制御した。
【0089】しかし、給じん量を増減する手法として、
例えば、給じん装置4を傾斜させて、傾斜角度を制御し
たり、また、ホッパ2の炉1に対するごみ供給口の開度
を制御する手法を採用することも可能である。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明のごみ焼却炉
の給じん量制御方法及び給じん量制御装置においては、
燃焼火格子上のごみ残量と該当ごみ残量の増減傾向とに
基づいて、給じん装置による給じん量を制御している。
【0091】したがって、給じん装置による給じん量変
化に対する燃焼火格子上のごみ残量変化の応答時間遅れ
を少なくでき、燃焼火格子上のごみ残量を高い精度で一
定範囲に維持でき、ごみ燃焼量を安定化させ、結果とし
て安定した蒸気発生量を得ることができる。また、炉内
の温度も安定するため、炉出口温度が安定し、ダイオキ
シン対策上必要な温度を常時維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の給じん量制御方法が
採用された給じん量制御装置が組込まれたごみ焼却炉の
概略構成図
【図2】 同第1実施形態の給じん量制御装置の概略構
成を示すブロック図
【図3】 同第1実施形態の給じん量制御装置の速度算
出条件テーブルの記憶内容を示す図
【図4】 本発明の第2実施形態の給じん量制御装置の
概略構成を示すブロック図
【図5】 同第2実施形態の給じん量制御装置の規則テ
ーブルの記憶内容を示す図
【図6】 同第2実施形態の給じん量制御装置のメンバ
ーシップ関数を示す図
【図7】 本実施形態装置が組込まれたごみ焼却炉にお
ける炉出口温度と蒸気発生量の実測図
【図8】 本実施形態装置が組込まれたごみ焼却炉にお
けるごみ残量の標準偏差値と蒸気発生量の標準偏差値間
との関係を示す実測図
【符号の説明】
1…炉 2…ホッパ 3…ごみ 4…給じん装置 5…燃焼火格子 14a〜14d…圧力計 16…炉内圧力計 17,17a…給じん量制御装置 21…速度算出条件テーブル 24…ごみ残量算出部 29…給じん装置速度算出部 31…規則テーブル 32…メンバーシップ関数記憶部 33…ファジィ演算処理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に投入されたごみを給じん装置を用
    いて燃焼火格子上に順次供給し、この燃焼火格子に対し
    て下方から燃焼空気を供給することによって、該燃焼火
    格子上を搬送されるごみを焼却するごみ焼却炉における
    前記燃焼火格子上のごみ残量を目標残量に制御するごみ
    焼却炉の給じん量制御方法において、 一定周期で前記燃焼火格子の下側空気圧と上側空気圧と
    の圧力差から前記燃焼火格子上のごみ残量および該当ご
    み残量の増減傾向を求め、 この求めたごみ残量が目標残量を越えているが目標残量
    から所定範囲内にありかつ前記増減傾向が減少傾向を示
    すとき前記給じん装置による給じん量を増加し、 前記求めたごみ残量が目標残量を下回っているが目標残
    量から所定範囲内にありかつ前記増減傾向が増加傾向を
    示すとき前記給じん装置による給じん量を減少すること
    を特徴とするごみ焼却炉の給じん量制御方法。
  2. 【請求項2】 炉内に投入されたごみを給じん装置を用
    いて燃焼火格子上に順次供給し、この燃焼火格子に対し
    て下方から燃焼空気を供給することによって、該燃焼火
    格子上を搬送されるごみを焼却するごみ焼却炉における
    前記燃焼火格子上のごみ残量を目標残量に制御するごみ
    焼却炉の給じん量制御装置において、 一定周期で前記燃焼火格子の下側空気圧と上側空気圧と
    の圧力差から燃焼火格子上のごみ残量および該当ごみ残
    量の増減傾向を求めるごみ残量情報算出手段と、 この求めたごみ残量が目標残量を越えているが目標残量
    から所定範囲内にありかつ前記増減傾向が減少傾向を示
    すとき前記給じん装置による給じん量を増加し、前記求
    めたごみ残量が目標残量を下回っているが目標残量から
    所定範囲内にありかつ前記増減傾向が増加傾向を示すと
    き前記給じん装置による給じん量を減少する給じん量制
    御手段とを備えたごみ焼却炉の給じん量制御装置。
  3. 【請求項3】 炉内に投入されたごみを給じん装置を用
    いて燃焼火格子上に順次供給し、この燃焼火格子に対し
    て下方から燃焼空気を供給することによって、該燃焼火
    格子上を搬送されるごみを焼却するごみ焼却炉における
    前記燃焼火格子上のごみ残量を目標残量に制御するごみ
    焼却炉の給じん量制御装置において、 一定周期で前記燃焼火格子の下側と上側の圧力差から燃
    焼火格子上のごみ残量を順次算出するごみ残量算出手段
    と、 今回の周期で算出された今回ごみ残量と一つ前の周期で
    算出された前回ごみ残量との差分残量を算出する差分残
    量算出手段と、 ごみ残量及び差分残量と目標残量との間の関係を示すメ
    ンバーシップ関数と、 ごみ残量及び差分残量と前記給じん装置による給じん量
    との間の関係を示す規則と、 前記一定周期でごみ残量及び差分残量が算出される毎
    に、前記メンバーシップ関数と規則を用いて最適給じん
    量を算出するファジィ演算処理手段とを備えたごみ焼却
    炉の給じん量制御装置。
  4. 【請求項4】 前記規則は、前記ごみ残量が前記目標残
    量よりやや大きくてかつ前記差分残量が負を示すとき前
    記給じん装置による給じん量を増加し、前記ごみ残量が
    前記目標残量よりやや少なくてかつ前記差分残量が正を
    示すとき前記給じん装置による給じん量を減少すること
    を特徴とする請求項3記載のごみ焼却炉の給じん量制御
    装置。
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