JPH11224830A - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents
アルミニウム電解コンデンサInfo
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Abstract
解液の漏液を防止する。 【解決手段】 アルミニウム電解コンデンサに用いられ
るタブ端子のアルミニウム母材にリチウム、マグネシウ
ム、銅、亜鉛、ガリウム、チタンを1種以上添加し、駆
動用電解液による酸化性を高め、また同時に陰極箔表面
に酸化皮膜を形成する、もしくは陰極箔としてアルミニ
ウムと銅の合金箔を用いることで電解液との反応性を低
下させ、酸化性の違いによる陰極箔とタブ端子間の電荷
の移動を抑制し、タブ端子表面における駆動用電解液の
アルカリ化を抑制し、駆動用電解液の漏洩を防止する。
Description
コンデンサ用のタブ端子および陰極箔に関するものであ
る。
ニウム陽極箔とアルミニウム陰極箔とをセパレータ紙を
介して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液(以下、
電解液という)を含浸し、このコンデンサ素子をゴム封
口体とともにアルミニウム製外装ケース内に挿入し、外
装ケースが封止加工されることによって、密閉した構造
を有する。
は、引出端子としてのタブ端子が加締やコールドウェル
ド法などにより固着され、ゴム封口体の端子挿通孔を通
じて外部に引出されている。
ニウムの丸棒部2と同丸棒部2を偏平に加工した平坦部
3と丸棒部2に溶接された引出線4とからなる。引出線
4はCP線(銅被覆鋼線)からなり、半田メッキや錫メ
ッキが施されている。
に固着され、丸棒部2はゴム封口体7の端子挿通孔と嵌
合する。図2には、タブ端子を取り付けた陽極箔と陰極
箔とをセパレータ紙を介して巻回したコンデンサ素子6
を収納する金属(アルミニウム)ケース5と、この金属
ケースの開口部を封口するゴム封口体7とに分解した分
解図が示されている。
液は、コンデンサの特性を向上させるために、高電導性
のものや高温下での使用において安定性を有するものが
用いられている。
リコールなどの溶媒中にo−フタル酸やマレイン酸の第
4級アンモニウム塩、またはイミダゾリニウム塩を溶質
として溶解したものが電解液として使用されている。
粘度も低く、活性であり、ゴム封口体とタブ端子の丸棒
部との間の微小な間隙から漏液が発生し易いものであっ
た。
箔は高容量のコンデンサを得るためにエッチングにより
その表面積を増大させている。一般にエッチングされた
アルミニウム箔は、エッチングされていない表面に比べ
活性であり、電解液中の塩により酸化されやすいため、
未処理のタブ端子が接触すると、陰極箔とタブ端子の間
で酸化還元反応による電荷の移動が起こり、タブ端子と
陰極箔接合部周辺において電解液の分極が進行し、タブ
端子表面でアルカリ性物質が発生する。このアルカリ性
物質の生成反応はきわめて遅いが、一旦生成すると嵌合
部においてゴムを侵し、電解液の漏洩を誘発する。
極付近の電解液がリード丸棒部よりも電位が高い状態と
なり、これにより電解液の漏洩が加速的に進行する問題
があった。
母材であるアルミニウムに0.01重量%〜3.0重量
%の範囲でリチウム、マグネシウム、銅、亜鉛、ガリウ
ム、チタンを1種以上添加した合金を用いることによ
り、リード丸棒部と電解液との反応性を高め、アルカリ
性物質の生成反応を抑えようとするものである。更に陰
極箔として、陰極箔表面に化成電圧0.05V〜5.0
Vの範囲で化成処理を施したもの、またはアルミニウム
母材に0.01重量%〜3.0重量%の範囲で銅を添加
させたアルミニウム合金を用いることにより、陰極箔と
電解液との反応性を低くすることができ、電荷の移動を
抑制し、タブ端子周辺でのアルカリ性物質の生成を抑制
することができる。
に溶接された引出線からなる陽極タブ端子と陰極タブ端
子とを各々陽極箔と陰極箔とに接続しセパレータ紙を介
して巻回してなるコンデンサ素子を、γ−ブチロラクト
ンに有機酸の4級アンモニウム塩または有機酸のイミダ
ゾリニウム塩を溶解した駆動用電解液に含浸し、ケース
に収容してなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、
該陰極タブ端子がアルミニウム母材に0.01重量%〜
3.0重量%の範囲でリチウム、マグネシウム、銅、亜
鉛、ガリウム、チタンを1種以上添加したアルミニウム
合金からなり、また該陰極箔に化成処理を施すか、また
は銅を添加したアルミニウム合金から構成したことを特
徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
5V〜5.0Vで化成処理を施したアルミニウムエッチ
ング箔であることを特徴とするアルミニウム電解コンデ
ンサである。
に0.01重量%〜3.0重量%の範囲で銅を添加した
アルミニウム合金のエッチング箔であることを特徴とす
るアルミニウム電解コンデンサである。
0.01重量%〜3.0重量%の範囲のリチウム、マグ
ネシウム、銅、亜鉛、ガリウム、チタンを1種以上添加
した合金を用いることによってタブ端子の酸化性を高
め、同時に陰極箔表面に0.05V〜5.0Vの範囲で
化成を行い酸化皮膜を形成したもの、または陰極箔のア
ルミニウム母材に0.01重量%〜3.0重量%の範囲
の銅を添加したアルミニウム合金を用いることによって
陰極箔の酸化性を低くすることで、陰極箔とタブ端子表
面との酸化性の違いによる電荷の移動を防ぎ、タブ端子
表面におけるアルカリ性物質の生成を抑制する。
0.01重量%〜3.0重量%の範囲でリチウム、マグ
ネシウム、銅、亜鉛、ガリウム、チタンを1種以上添加
することによって、陰極タブ端子自身の電位が下がり、
陰極タブ端子と電解液との反応性は上がる。一方、陰極
箔に化成電圧0.05V〜5.0Vの範囲で化成処理を
施すことにより、陰極箔表面を不活性な状態にし、陰極
箔と電解液との反応性を低く抑えることができる。更
に、陰極箔にアルミニウム母材に0.01重量%〜3.
0重量%の範囲で銅を添加したアルミニウム合金を用い
ることにより、陰極箔製造過程において、アルミニウム
母材から一旦溶出した銅イオンが陰極箔表面を覆い、そ
の結果陰極箔自身の電位は上がり、陰極箔と電解液との
反応性が下がる。
する。
ブ端子を陰極箔に固着し、通常タブ端子を陽極箔に固着
するとともに、陽極箔と陰極箔とをセパレータ紙を介し
て巻回しコンデンサ素子とした。
トン75重量%、o−フタル酸テトラメチルアンモニウ
ム25重量%からなる電解液を含浸した。
素子をブチルゴム封口体と共に挿入し、直径10mm、
長さ12.5mm、定格電圧25V、静電容量220μ
Fの電解コンデンサ100個をそれぞれ試作した。
うな合金ではなく通常製品に用いられているアルミニウ
ム母材を用い、また陰極箔も通常製品に用いられるアル
ミニウムを使用し、実施例と同様に電解コンデンサを1
00個試作した。
度85%RHの雰囲気中で2000時間、定格電圧25
V印加試験を行った後、タブ端子とゴム封口体の端子挿
通孔との間での電解液の漏液状態を顕微鏡による目視に
て検査すると、表1のような結果となり、本実施例で
は、漏液が皆無であったのに対し、比較例では、漏液の
発生が認められた。
0.01重量%未満では漏液防止に効果がなく、3.0
重量%を超えると陰極タブ端子の酸化性が高くなりす
ぎ、製品の漏れ電流等コンデンサ特性を悪化させる問題
がある。また、陰極箔の酸化皮膜の耐圧が、0.05V
未満では漏液防止に効果がなく、5.0Vを超えると陰
極箔の容量低下が大きくなり、問題がある。そして、陰
極箔に添加する銅の添加量が、0.01重量%未満では
漏液防止に効果がなく、3.0重量%を超えると、銅の
析出によるショート発生等コンデンサ特性が悪化し、問
題がある。
ブ端子はアルミニウム母材に0.01重量%〜3.0重
量%のリチウム、マグネシウム、銅、亜鉛、ガリウム、
チタンを1種以上添加したアルミニウム合金とすること
で酸化性を高め、同時に陰極箔を化成するか、または陰
極箔をアルミニウム母材に銅を添加したアルミニウム合
金とすることにより陰極箔の酸化性を低下させ、陰極箔
とタブ端子間の電荷の移動を抑制し、タブ表面における
駆動用電解液のアルカリ化が抑制され、駆動用電解液の
漏洩を防止することができる。
面図。
して示した分解図。
Claims (3)
- 【請求項1】 平坦部、丸棒部および該丸棒部に溶接さ
れた引出線からなる陽極タブ端子と陰極タブ端子とを各
々陽極箔と陰極箔とに接続しセパレータ紙を介して巻回
してなるコンデンサ素子を、γ−ブチロラクトンに有機
酸の4級アンモニウム塩または有機酸のイミダゾリニウ
ム塩を溶解した駆動用電解液に含浸し、ケースに収容し
てなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、該陰極タ
ブ端子がアルミニウム母材に0.01重量%〜3.0重
量%の範囲でリチウム、マグネシウム、銅、亜鉛、ガリ
ウム、チタンを1種以上添加したアルミニウム合金から
なり、また該陰極箔に化成処理を施すか、または銅を添
加したアルミニウム合金から構成したことを特徴とする
アルミニウム電解コンデンサ。 - 【請求項2】 請求項1記載の陰極箔は、化成電圧0.
05V〜5.0Vで化成処理を施したアルミニウムエッ
チング箔であることを特徴とするアルミニウム電解コン
デンサ。 - 【請求項3】 請求項1記載の陰極箔は、アルミニウム
母材に0.01重量%〜3.0重量%の範囲で銅を添加
したアルミニウム合金のエッチング箔であることを特徴
とするアルミニウム電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02473298A JP4119510B2 (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | アルミニウム電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02473298A JP4119510B2 (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | アルミニウム電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11224830A true JPH11224830A (ja) | 1999-08-17 |
JP4119510B2 JP4119510B2 (ja) | 2008-07-16 |
Family
ID=12146334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02473298A Expired - Fee Related JP4119510B2 (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | アルミニウム電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4119510B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7724501B2 (en) | 2002-11-08 | 2010-05-25 | Nippon Chemi-Con Corporation | Electrolytic capacitor |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01319924A (ja) * | 1988-06-22 | 1989-12-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電解コンデンサ用アルミニウム陰極箔の製造方法 |
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JPH07302734A (ja) * | 1994-04-28 | 1995-11-14 | Nippon Chemicon Corp | 電解コンデンサ |
JPH0813075A (ja) * | 1994-06-28 | 1996-01-16 | Toyo Alum Kk | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔 |
JPH09171943A (ja) * | 1995-12-19 | 1997-06-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電解液およびそれを用いた電気化学素子 |
-
1998
- 1998-02-05 JP JP02473298A patent/JP4119510B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH01319924A (ja) * | 1988-06-22 | 1989-12-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電解コンデンサ用アルミニウム陰極箔の製造方法 |
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