JPH11222988A - 排水溝を有する防水構造 - Google Patents

排水溝を有する防水構造

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JPH11222988A
JPH11222988A JP2620198A JP2620198A JPH11222988A JP H11222988 A JPH11222988 A JP H11222988A JP 2620198 A JP2620198 A JP 2620198A JP 2620198 A JP2620198 A JP 2620198A JP H11222988 A JPH11222988 A JP H11222988A
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忠治 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行用床材が敷設される防水構造に防水性下
地層を利用して排水溝の形成を簡単かつ容易に形成する
とともに、防水性下地層の上面に歩行用床材をその平坦
性および歩行安全性を高く、かつ低いコストで敷設する
ことができる排水溝を有する防水構造を提供する。 【解決手段】 防水構造の防水性下地層の上面に急勾配
の水勾配斜面を形成することにより排水溝を形成し、そ
の排水溝の上部に敷設される歩行用床材が該歩行用床材
に隣接する他の歩行用床材と面一状態となるように水平
状に補整支持するための床材支持用部材を前記排水溝の
内部に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばコンクリ
−ト建造物の陸屋根等の歩行用床材を敷設した防水性下
地層に、急勾配の水勾配斜面により形成した排水溝を有
する防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばコンクリ−ト建造物の陸屋
根、バルコニーやベランダの床面、プールサイド、その
他食堂の厨房や食品工場等の大量に水を用いる各種作業
現場においては、断熱材、剛性保持用のパネル材および
防水シート等から構成された防水性下地層としての防水
構造が多く採用されており、その平坦部を流れる水を所
定の部位に集めて排水するように排水溝を設けた構造と
され、かかる構造の防水性下地層の上に、表面床材とし
て例えばパネル状の合成樹脂からなる歩行用床材が敷設
されている。
【0003】例えば、コンクリ−ト建造物の陸屋根にお
いては、図10(イ)に示すように、防水機能を有する
下地層(21)は、ALC製の躯体(c)の上面に、例
えば絶縁工法と称する機械的固定工法によって、発泡樹
脂製の断熱材(22)、ケイ酸カルシウム製の剛性保持
板(23)及び軟質合成樹脂製の防水シート(24)を
順次積層することにより形成されるが、その際、陸屋根
(f)辺部のパラペット(p)近傍の、下地層(21)
に排水溝形成用の欠損部(u)を予め設け、この欠損部
(u)に樹脂鋼板製の樋状部材(g)を嵌め込んで下地
層(21)を介し躯体(c)に固定して排水溝(27)
を構成し、その後、樋状部材(g)を含む下地層(2
1)全面にパネル状の硬質樹脂製の歩行用床材(25)
を敷き詰めることによって、陸屋根(f)が完成され
る。なお、(26a)は剛性保持板(23)を押さえ、
かつ上面に防水シート(24)を接合するための固定
具、(26b)はパラペット(p)の側面に防水シート
(24)を固定するための固定具であり、また(26
c)(26d)は樋状部材(g)を固定するための固定
具である。
【0004】しかし、上記構造による陸屋根等の排水溝
(27)を有する従来の防水構造では、図10(ロ)の
ように、多くの場合、上記の樋状部材(g)は複雑な形
状からなり、その製作は前記形状の故にしばしば現場合
わせの作業を必要とし、その上樋状部材(g)の部材単
位同士の連結には結合不良等による水漏れが起こらない
ように、溶接や封止の作業に高い精度が要求され、また
作業自体が繁雑であるばかりでなくコスト高となるとい
う問題がある。
【0005】この発明は、上記のような問題点に対し、
排水溝の防水性下地層の構成の一部に公知の手段を利用
するとともに、排水溝の設置が予定される下地層の部位
を特定の形状に形成し、さらに形成された排水溝の内部
に、床材を支持するための特定形状の部材を設置して、
該部材によって歩行用床材を支持するようにすれば、該
部材の製作や、防水施工作業が容易となり、しかも陸屋
根の防水性下地材上面に敷設する歩行用床材の敷設状
態、とりわけその全面の平坦性を損なわずに安全な敷設
状態を維持する排水溝を有する防水構造が得られること
に着眼し、完成したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、この発明
は、歩行用床材が敷設される防水構造に防水性下地層を
利用して、歩行用床材が敷設される平坦部位の設置対称
部位に関係なく、排水溝の形成を簡単かつ容易に形成で
きるとともに、防水性下地層の上面に歩行用床材をその
平坦性および歩行安全性を高くして、しかも施工作業を
簡単かつ容易にし、低いコストで敷設することができる
排水溝を有する防水構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に対し、この発
明は、歩行用床材が敷設された陸屋根等の平坦部の水を
排水するために、下地層の一部を急勾配の水勾配斜面と
することにより形成した排水溝を有する防水構造におい
て、前記排水溝の内部に床材支持用部材を設置し、該床
材支持用部材によって前記排水溝の上部に敷設される歩
行用床材が該歩行用床材に隣接する他の歩行用床材と面
一状態となるように水平状に補整支持することを特徴と
する排水溝を有する防水構造を要旨とする。
【0008】この発明の好ましい実施態様は、請求項2
に記載したように、前記床材支持用部材の横断面の形状
が略L字状であり、長尺体で構成されている、排水溝を
有する防水構造である。なお、長尺体の長さは、上面に
敷設される歩行用床材の幅を超える程度の長さとする。
【0009】また、この発明の別の好ましい実施態様
は、請求項3に記載したように、前記床材支持用部材の
横断面の形状が略L字状であり、短尺体で構成されてい
る、排水溝を有する防水構造である。なお、短尺体の長
さは、上面に敷設される歩行用床材の幅以下であって、
少なくとも隣り合う歩行用床材の隅角部を同時に支持す
るに足る長さ以上の長さとする。
【0010】さらに、この発明のまた別の好ましい実施
態様は、請求項4に記載したように、前記床材支持用部
材の上面に、1個ないし複数個の通水孔が設けられてい
る、排水溝を有する防水構造である。
【0011】さらにまた、この発明のさらに別の好まし
い実施態様は、請求項5に記載したように、床材支持用
部材の横断面の形状が略角柱状である、排水溝を有する
防水構造である。
【0012】この発明の防水構造における防水性下地層
の施工構造には、機械的固定工法による構造のものが適
用されるほか、例えば接着工法やアスファルト工法等の
他の工法も適用可能である。なお、この発明では、主に
機械的固定工法による施工構造の防水性下地層に基づい
て説明するものとする。
【0013】この種の防水構造では、一般に、その排水
溝が設置される対象部位は、例えばコンクリート建造物
の陸屋根におけるパラペット等のような立上がり壁近傍
の部位であることが多い。しかし、この発明による場合
は、前記のような対象部位のほか、常時歩行荷重を受け
る平坦な陸屋根の中央付近に設置された排水溝をも対象
とすることが可能である。
【0014】この発明に用いられる歩行用床材として
は、従来の陸屋根等の歩行面に一般に敷設されている、
主に剛性のあるパネル状の床材が用いられる。前記床材
は、その基材となる材料が、例えばセメントモルタル、
木材、硬質合成樹脂等の硬質材料からなるパネルの上面
に、表面の高さが面一状態である各種の凹状幾何学模様
が施された表面材が積層されたパネル状のブロック体で
ある。なお、前記表面材は、木、タイル、ラバー、合成
樹脂等からなるが、この発明に用いられる床材はそれら
いずれのものであってもよい。
【0015】なお、この発明の防水性下地層の構成の一
部には、前述のように、陸屋根のパラペット近傍の下地
層に、前記パラペットに向かう急勾配の斜面と、さらに
流下方向の斜面を有する排水溝を構成した下地層の構造
である、公知の手段に基づく下地層構造のものが利用さ
れる。かかる下地層の構造例としては、特開平4−52
358号公報(公知例1)、特開平5−311819号
公報(公知例2)を挙げることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
実施例を示す図面に従って説明する。
【0017】図1は、この発明の代表的な実施例を示す
断面図である。(F)は、コンクリ−ト建造物の陸屋根
であり、ALC製の躯体(C)の上面に、機械固定工法
による防水性下地層(1)が形成され、さらにその上面
にパネル状の歩行用床材(5)が敷き詰められることに
より構成されている。また、(7)は排水溝であり、陸
屋根(F)の辺部に設けられたパラぺット(P)近傍の
防水性下地層(1)上面に設けられている。
【0018】この場合、躯体(C)の上面に設置される
排水溝(7)の底部に配置される発泡樹脂製の断熱材
(2)には、前記公知例1または公知例2に示されてい
る発泡樹脂材料と略同形状、略同材質からなる、急勾配
の水勾配斜面を有する樹脂発泡体が利用され得るのであ
り、その表面はパラぺット(P)に向かって、またはパ
ラぺット(P)と排水溝(7)下流との双方向に向かっ
て下り勾配となる形状に形成されたものが用いられる。
【0019】前記防水性下地層(1)は、前記躯体
(C)の上面に、発泡樹脂製の前記断熱材(2)と、そ
の上面に例えばケイ酸カルシウム製の剛性保持板(3)
とが積層され、機械固定工法の常法に従って、さらにそ
の上に軟質合成樹脂製の防水シート(4)が、固定板
(6)を介して固定具(6a)により、また固定板(6
´)を介して固定具(6b)により、前記躯体(C)お
よび前記パラペット(P)に固定される。
【0020】前記固定板(6´)の断面形状は、図1お
よび図2に示すように、急勾配の水勾配斜面を有する前
記断熱材(2a)の傾斜面(n)に平行であり、前記パ
ラペット(P)の内側面に沿う内角度(θ)に折り曲げ
られた、例えば樹脂鋼板が適用される。
【0021】つぎに、前記断熱材(2a)、剛性保持板
(3)および防水シート(4)によって形成された防水
性下地層(1)の前記排水溝(7)の内部に、床材支持
用部材(8)を設置し、さらにその上面にパネル状の歩
行用床材(5a)を、少なくとも隣接される歩行用床材
(5b)と面一状態となり水平状に補整支持するように
敷設して、排水溝(7)を有する防水構造の施工を完了
する。
【0022】前記床材支持用部材(8)は、この発明に
おいては、図1に示すように、横断面の形状が略L字状
であり、その上面(m)によって支えられる歩行用床材
(5a)が、隣接する歩行用床材(5b)と面一状態と
なるように形成されたのち、排水溝(7)内に設置され
る。なお、床材支持用部材(8)の材料としては、例え
ば、所定形状に押出成形加工されるか、または板体から
折曲成形加工された硬質の熱可塑性性樹脂成形体が好適
に用いられ、通常厚さは約5mm前後のものが適用され
るが、歩行荷重等を考慮して適度に変更することは可能
である。
【0023】また、前記床材支持用部材(8)は、上部
に敷設される歩行用床材(5)の平坦性を損なわない範
囲に、排水溝(7)の流下方向の傾斜に合わせて、その
高さを調整されることはいうまでもない。かかる調整の
手段は、床材支持用部材(8)自体の形状変更、または
高さ調整用補整板(図示省略)の採用等、いずれの手段
も適用可能である。
【0024】つぎに、この発明の床材支持用部材(8)
の変形例による実施態様を以下に述べる。なお、図3な
いし図5は断面形状が略L字状の場合を示し、図6は床
材支持用部材の断面形状が略角柱状の場合を示す。
【0025】まず、図3(イ)は、第1の変形例である
床材支持用部材(8a)を用いて施工した防水構造の横
断面であり、前記床材支持用部材(8a)の形状は、図
3(ロ)に示すように、パラペット(P)の方向に向か
う急勾配の水勾配斜面の上手側において短い折辺(v)
を、また下手側において長い折辺(w)を有した略L字
状の長尺体から形成される。この実施態様のものは、と
くに前記水勾配斜面の上手および下手における位置決め
が明確になる。また、材質を合成樹脂から選べば、下地
層(1)表面の防水層(4)との接合が、例えば接着法
によって容易、かつ確実に行い得るとともに、床材支持
用部材(8a)上面の幅を前記床材支持用部材(8)よ
り狭くできるから嵩が小さくなる。
【0026】また、図4は、第2の変形例を示し、長さ
が短尺である他は、前記床材支持用部材(8a)と全く
同様の床材支持用部材(8b)である。その長さは、少
なくとも隣り合う歩行用床材(5)(5´)の隅角部
(s)(s´)を同時に支持するに足る長さとし、例え
ば床材支持用部材(8b)の上面幅の2〜3倍の程度が
好ましい。この実施態様のものは、下地層(1)表面の
防水層(4)との接合が容易で確実に行えることは、前
記第1の変形例と同様であるが、加えて長さが短尺であ
るから嵩が一層小さく、持運び、設置施工がさらに容易
となり、とくに歩行用床材(5)の長さに応じた設置が
簡単に行い得る。
【0027】さらに、図5は、第3の変形例を示し、図
1、図3および図4に示す横断面の形状が略L字状の上
記床材支持用部材(8)、(8a)および(8b)と同
様の床材支持用部材(8c)であって、その上面(m)
に複数個の通水孔(h)を設けたものである。この実施
態様のものは、歩行用床材(5)の裏面を流れ伝わる水
を、排水溝(7)内に流下させる役目を有する。
【0028】ついで、図6(イ)は、第4の変形例であ
る床材支持用部材(8d)を用いて施工をした防水構造
の横断面であり、前記床材支持用部材(8d)の形状は
図4(ロ)に示すように、その横断面の形状が、略角柱
状のものであるが、厳密には設置する排水溝(7)の底
部の傾斜に合わせた角度(α)を考慮して設定し、排水
溝(7)内への設置の際に表面(m´)が平坦性を保持
するようにして、歩行用床材(5)の支持接触面を大き
くすることが望ましい。
【0029】この第4の変形例による実施態様において
も、床材支持用部材(8d)は、前記第1および第2の
変形例による実施態様と同様に、排水溝(7)方向の長
さを長尺とするか短尺とするかは任意に決定し得る。ま
た、この実施態様における床材支持用部材(8d)の材
質は、これを排水溝(7)内に設置する際に接着法を適
用する上で合成樹脂材料、とくに硬質の合成樹脂材料が
最も望ましいが、この他、例えばステンレス、アルミニ
ウム、錆止めやメッキ処理が施された鉄等の金属製材料
や、木製材料も適用可能である。
【0030】さらに、図7は、第5の変形例を示すもの
であり、第1の変形例の床材支持用部材(8a)、また
は第4の変形例の支持用部材(8d)の少なくとも片方
の端部を、幅方向横断面が下方内側に約45度前後の角
度(β)をもって切断された形状のものとする。図7
(イ)は、前記床材支持用部材(8a)について、また
図7(ロ)は前記床材支持用部材(8d)について前記
形状としたものである。かかる端部形状とされた当該床
材支持用部材は、排水溝(7)内の排水の流れを良くす
る役目を果たす。
【0031】ところで、この発明は、前述のとおり、排
水溝の設置の対象部位を、パラペット(P)等の壁面の
近傍のみならず、常時歩行荷重を受ける平坦な陸屋根の
中央付近とすることが可能である。このように常時歩行
荷重を受ける平坦な部位の陸屋根における排水溝を有す
る防水構造の実施の形態を、実施例を示す図面に従って
以下に説明する。
【0032】図8は、平坦な陸屋根の中央付近における
排水溝を有する防水構造を示す断面図である。(F´)
は、コンクリ−ト建造物の陸屋根であり、ALC製の躯
体(C)の上面に、機械固定工法による防水性下地層
(1)が形成され、さらにその上面にパネル状の歩行用
床材(5)が敷き詰められることによって構成される。
(17)は排水溝であり、その中央部(A)において、
左右の断熱材(2a)(2a)が、急勾配の傾斜面
(n)の下手端部を互いに突合わせ状態にして配置され
たのち、その上面に剛性保持板(3)、さらに機械固定
工法の常法により固定板(16)を介して防水シート
(4)が順次積層され、躯体(C)の上面に固定される
ことによって排水溝(17)として形成される。
【0033】つぎに、排水溝(17)の内面に、前記第
1の変形例の床材支持用部材(8a)(8a)2個を背
中合わせにして、断面が逆合掌状となるように、突合せ
状態かまたは接合一体化状態にして設置し、さらにその
上面に歩行用床材(5)を、それと隣接する他の歩行用
床材(5)とが面一状態とされ水平状に補整支持される
ように敷設して、排水溝(17)を有する防水構造の施
工を完了する。
【0034】この場合、上記床材支持用部材(8a)に
限らず、前述の床材支持用部材(8)、(8b)、(8
c)を、図8に示したと同様の状態に背中合わせにして
設置してもよい。
【0035】また、この実施形態の床材支持用部材は、
図9(イ)ないし(ハ)に示すように、その横断面が、
第5の変形例では略一文字状の床材支持用部材(8
e)、第6の変形例では略T字状の床材支持用部材(8
f)、また第7の変形例では略方形状の床材支持用部材
(8g)のように、排水溝(17)の中央部(A)を跨
がる左右対称の形状に一体形成されたものであってもよ
い。そして、その上面(m)(m´)によって支えられ
る歩行用床材(5)が、隣接する歩行用床材(5)
(5)と面一状態となり水平状に補整支持されるように
排水溝(17)内に設置される。なお、この実施形態に
おける床材支持用部材の形状、材料、成形加工法等は、
前記床材支持用部材(8)ないし(8d)と同様に、歩
行荷重等を考慮して適度に変更可能であることはいうま
でもない。
【0036】
【実施例】対象の排水溝を有する防水構造として、図3
(イ)に示す機械的固定工法による防水構造を採用し
た。床材支持用部材として、図3(ロ)に示す形状であ
る第1の変形例の床材支持用部材(8a)を適用した。
また、排水溝(7)の流下方向の傾斜は、最深部で10
00分の6とした。
【0037】床材支持用部材(8a)は、長さ1mと
し、厚さ(r1)4.0mm、上面(m´)幅(r2)
50mm、また折辺(v)幅(r3)は上流端部で14
mm、下流端部で18mm、さらに折辺(w)幅(r
4)は上流端部で18mm、上流端部で21mm、下流
端部で27mmと設定して、硬質塩化ビニル樹脂を押出
成形加工し、かつ長尺体から長さ1mに切断後、上記所
定の形状に修正加工した。
【0038】なお、得られた上記床材支持用部材(8
a)の上下流側に隣接設置する床材支持用部材は、その
上面に敷設される歩行用床材と、上記床材支持用部材
(8a)の上面に敷設される歩行用床材(5)とが、互
いに面一状態となり、かつ水平状に補整支持されるよう
に、上記と同様の手順により排水溝(7)の形状に合わ
せて高さ寸法を設定して作成した。
【0039】さらに、前記床材支持用部材(8a)の両
端部を、図7(イ)に示すように、幅方向横断面を、下
方内側へ角度(β)が45度となるように切断した。
【0040】ついで、上記で得られた床材支持用部材
(8a)を、隣接設置する床材支持用部材とともに、図
3(イ)に示すように、排水溝(7)に沿ってその内部
に設置し、その上にパネル状の歩行用床材(5)を敷設
して、排水溝を有する防水構造の施工を完了した。施工
作業は、従来の樋状部材を設置するものよりも、施工部
材を簡単に作製することができ、施工作業が容易であっ
た。
【0041】得られた防水構造は、排水溝(7)の上部
に敷設される歩行用床材(5)が、これに隣接する他の
歩行用床材と確実に面一状態となって支持されたものと
なった。また、敷設された歩行用床材(5)は、その上
を歩行しても無用に動くことがなく確実に敷設されたも
のとなった。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明による排水溝を
有する防水構造は、歩行用床材が敷設された陸屋根等の
平坦部の水を排水するために、下地層の一部を急勾配の
水勾配斜面とすることにより形成した排水溝を有する防
水構造において、前記排水溝の内部に床材支持用部材を
設置し、該床材支持用部材によって前記排水溝の上部に
敷設される歩行用床材が該歩行用床材に隣接する他の歩
行用床材と面一状態となるように水平状に補整支持する
構造としたから、歩行用床材を敷設された防水構造にお
ける任意の部位に、排水溝を歩行床面の防水性下地層を
利用して簡単に形成することができるとともに、排水溝
の内面に設置する床材支持用部材によって、排水溝の上
面に敷設する歩行用床材を、隣接する歩行用床材と面一
状態となるように水平状に補整支持することができて、
歩行床材の床面全体の平坦性を精度よく確保でき、しか
も歩行床材の歩行安全性を高めた排水溝を有する防水構
造を施工することができるという効果がある。
【0043】とくに、この発明においては、従来のよう
に排水溝用に樋状部材等の複雑な形状の特定部材を用い
る必要がなく、かつ連結のための繁雑で精度の高い施工
作業は必要ではないので、極めて能率的に施工作業がで
きて、排水溝を有する防水構造の施工を極めて容易に
し、低コストになし得るという大きな利点がある。
【0044】また、この発明のおける床材支持用部材
は、合成樹脂製とすることができるから、排水溝の内面
の防水シートが合成樹脂製である場合において、接着法
により容易に固定設置することが可能となり、施工作業
を極めて容易になし得るという利点がある。
【0045】さらに、この発明においては、請求項2及
び請求項3に記載した床材支持用部材のようにその横断
面の形状を略L字状とし、あるいは請求項5に記載した
床材支持用部材のようにその横断面の形状を略角柱状と
することができるが、いずれの形状も極めて単純であ
り、製作が容易であるばかりでなく、排水溝に固定設置
する作業が容易であるという利点がある。また、成形体
の長さを長尺または短尺に自由に選択できるから、現場
に見合う製作が容易であるという利点を合わせ有するも
のである。
【0046】さらにまた、請求項4に記載した床材支持
用部材のように、横断面の形状が略L字状とされた前記
床材支持用部材の上面には、複数個の通水孔を設けるこ
とができるから、歩行用床材の裏面を流れ伝わる水を、
速やかに排水溝内に流下させる得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の、排水溝を有する防水構造の代表
的な実施形態を示す断面図である。
【図2】 図1に示す固定板の配置状態を示す部分斜視
図である。
【図3】 この発明の、床材支持用部材の第1の変形例
を示す図面であり、図3(イ)は床材支持用部材の配置
状態を、図3(ロ)は床材支持用部材の部分斜視図であ
る。
【図4】 この発明の、床材支持用部材の第2の変形例
を示す部分斜視図である。
【図5】 この発明は、床材支持用部材の第3の変形例
を示す部分斜視図である。
【図6】 この発明の、床材支持用部材の第4の変形例
を示す図面であり、図6(イ)は床材支持用部材の配置
状態を、図6(ロ)は床材支持用部材の部分斜視図であ
る。
【図7】 床材支持用部材の第5の変形例を示す図面で
あり、図7(イ)は図3(ロ)に示す床材支持用部材の
変形例を、図7(ロ)は図6(ロ)に示す床材支持用部
材の変形例を示す、夫々の部分斜視図である。
【図8】 この発明の、排水溝を有する防水構造の別の
実施形態を示す断面図である。
【図9】 図8に示す床材支持用部材の変形例の配置状
態を示す図面であり、図8(イ)は第6の変形例を、図
8(ロ)は第7の変形例を、図8(ハ)は第8の変形例
を示す、夫々の配置状態を示す断面図である。
【図10】 排水溝を有する防水構造の、従来例を説明
するための断面図であり、図10(イ)は排水溝を有す
る防水構造の断面図を、図10(ロ)は図1に示される
樋状部材の形態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1…防水性下地層 2、2a…断熱材 3…剛性保持板 4…防水シート 5…歩行用床材 6、6´、16…固定板 7、17…排水溝 8、8a〜g…床材支持用部材 A…中央部 C…躯体 F、F´…陸屋根 P…パラペット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歩行用床材が敷設された陸屋根等の平坦
    部の水を排水するために、下地層の一部を急勾配の水勾
    配斜面とすることにより形成した排水溝を有する防水構
    造において、前記排水溝の内部に床材支持用部材を設置
    し、該床材支持用部材によって前記排水溝の上部に敷設
    される歩行用床材が該歩行用床材に隣接する他の歩行用
    床材と面一状態となるように水平状に補整支持すること
    を特徴とする排水溝を有する防水構造。
  2. 【請求項2】 前記床材支持用部材は、その横断面の形
    状が略L字状で長尺体からなる、請求項1に記載の排水
    溝を有する防水構造。
  3. 【請求項3】 前記床材支持用部材は、その横断面の形
    状が略L字状で短尺体からなり、該床材支持用部材の長
    さが、少なくとも隣り合う床材の隅角部を同時に支持す
    るに足る長さである、請求項2に記載の排水溝を有する
    防水構造。
  4. 【請求項4】 前記床材支持用部材の上面に、複数個の
    通水孔が設けられている、請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1に記載の排水溝を有する防水構造。
  5. 【請求項5】 床材支持用部材の横断面の形状が、略角
    柱状のである、請求項1に記載の排水溝を有する防水構
    造。
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