JP3330317B2 - 排水溝を有する防水構造 - Google Patents

排水溝を有する防水構造

Info

Publication number
JP3330317B2
JP3330317B2 JP02620198A JP2620198A JP3330317B2 JP 3330317 B2 JP3330317 B2 JP 3330317B2 JP 02620198 A JP02620198 A JP 02620198A JP 2620198 A JP2620198 A JP 2620198A JP 3330317 B2 JP3330317 B2 JP 3330317B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
walking
floor material
flooring
supporting member
waterproof structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02620198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11222988A (ja
Inventor
忠治 山田
浩志 君嶋
Original Assignee
筒中シート防水株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 筒中シート防水株式会社 filed Critical 筒中シート防水株式会社
Priority to JP02620198A priority Critical patent/JP3330317B2/ja
Publication of JPH11222988A publication Critical patent/JPH11222988A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3330317B2 publication Critical patent/JP3330317B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばコンクリ
−ト建造物の陸屋根等の歩行用床材を敷設した防水性下
地層に、急勾配の水勾配斜面により形成した排水溝を有
する防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばコンクリ−ト建造物の陸屋
根、バルコニーやベランダの床面、プールサイド、その
他食堂の厨房や食品工場等の大量に水を用いる各種作業
現場においては、断熱材、剛性保持用のパネル材および
防水シート等から構成された防水性下地層としての防水
構造が多く採用されており、その平坦部を流れる水を所
定の部位に集めて排水するように排水溝を設けた構造と
され、かかる構造の防水性下地層の上に、表面床材とし
て例えばパネル状の合成樹脂からなる歩行用床材が敷設
されている。
【0003】例えば、コンクリ−ト建造物の陸屋根にお
いては、図(イ)に示すように、防水機能を有する下
地層(21)は、ALC製の躯体(c)の上面に、例え
ば絶縁工法と称する機械的固定工法によって、発泡樹脂
製の断熱材(22)、ケイ酸カルシウム製の剛性保持板
(23)及び軟質合成樹脂製の防水シート(24)を順
次積層することにより形成されるが、その際、陸屋根
(f)辺部のパラペット(p)近傍の、下地層(21)
に排水溝形成用の欠損部(u)を予め設け、この欠損部
(u)に樹脂鋼板製の樋状部材(g)を嵌め込んで下地
層(21)を介し躯体(c)に固定して排水溝(27)
を構成し、その後、樋状部材(g)を含む下地層(2
1)全面にパネル状の硬質樹脂製の歩行用床材(25)
を敷き詰めることによって、陸屋根(f)が完成され
る。なお、(26a)は剛性保持板(23)を押さえ、
かつ上面に防水シート(24)を接合するための固定
具、(26b)はパラペット(p)の側面に防水シート
(24)を固定するための固定具であり、また(26
c)(26d)は樋状部材(g)を固定するための固定
具である。
【0004】しかし、上記構造による陸屋根等の排水溝
(27)を有する従来の防水構造では、図(ロ)のよ
うに、多くの場合、上記の樋状部材(g)は複雑な形状
からなり、その製作は前記形状の故にしばしば現場合わ
せの作業を必要とし、その上樋状部材(g)の部材単位
同士の連結には結合不良等による水漏れが起こらないよ
うに、溶接や封止の作業に高い精度が要求され、また作
業自体が繁雑であるばかりでなくコスト高となるという
問題がある。
【0005】この発明は、上記のような問題点に対し、
排水溝の防水性下地層の構成の一部に公知の手段を利用
するとともに、排水溝の設置が予定される下地層の部位
を特定の形状に形成し、さらに形成された排水溝の内部
に、床材を支持するための特定形状の部材を設置して、
該部材によって歩行用床材を支持するようにすれば、該
部材の製作や、防水施工作業が容易となり、しかも陸屋
根の防水性下地材上面に敷設する歩行用床材の敷設状
態、とりわけその全面の平坦性を損なわずに安全な敷設
状態を維持する排水溝を有する防水構造が得られること
に着眼し、完成したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、この発明
は、歩行用床材が敷設される防水構造に防水性下地層を
利用して、歩行用床材が敷設される平坦部位の設置対称
部位に関係なく、排水溝の形成を簡単かつ容易に形成で
きるとともに、防水性下地層の上面に歩行用床材をその
平坦性および歩行安全性を高くして、しかも施工作業を
簡単かつ容易にし、低いコストで敷設することができる
排水溝を有する防水構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に対し、この発
明は、歩行用床材が敷設された陸屋根等の平坦部の水を
排水するために、下地層の一部を急勾配の水勾配斜面と
することにより形成した排水溝を有する防水構造におい
て、前記排水溝の内部に、横断面の形状が略L字状で長
尺体からなる床材支持用部材を設置し、該床材支持用部
材によって前記排水溝の上部に敷設される歩行用床材が
該歩行用床材に隣接する他の歩行用床材と面一状態とな
るように水平状に補整支持することを特徴とする排水溝
を有する防水構造を要旨とする。なお、長尺体の長さ
は、上面に敷設される歩行用床材の幅を超える程度の長
さとする。
【0008】また、この発明は、歩行用床材が敷設され
た陸屋根等の平坦部の水を排水するために、下地層の一
部を急勾配の水勾配斜面とすることにより形成した排水
溝を 有する防水構造において、前記排水溝の内部に、横
断面の形状が略L字状で短尺体からなる床材支持用部材
を設置し、該床材支持用部材の長さが、少なくとも隣り
合う床材の隅角部を同時に支持するに足る長さであり、
この床材支持用部材によって前記排水溝の上部に敷設さ
れる歩行用床材が該歩行用床材に隣接する他の歩行用床
材と面一状態となるように水平状に補整支持することを
特徴とする排水溝を有する防水構造を要旨とする。な
お、短尺体の長さは、上面に敷設される歩行用床材の幅
以下であって、少なくとも隣り合う歩行用床材の隅角部
を同時に支持するに足る長さ以上の長さとする。
【0009】また、この発明の好ましい実施態様は、請
求項に記載したように、前記床材支持用部材の上面
、複数個の通水孔が設けられている、排水溝を有する
防水構造である。
【0010】この発明の防水構造における防水性下地層
の施工構造には、機械的固定工法による構造のものが適
用されるほか、例えば接着工法やアスファルト工法等の
他の工法も適用可能である。なお、この発明では、主に
機械的固定工法による施工構造の防水性下地層に基づい
て説明するものとする。
【0011】この種の防水構造では、一般に、その排水
溝が設置される対象部位は、例えばコンクリート建造物
の陸屋根におけるパラペット等のような立上がり壁近傍
の部位であることが多い。しかし、この発明による場合
は、前記のような対象部位のほか、常時歩行荷重を受け
る平坦な陸屋根の中央付近に設置された排水溝をも対象
とすることが可能である。
【0012】この発明に用いられる歩行用床材として
は、従来の陸屋根等の歩行面に一般に敷設されている、
主に剛性のあるパネル状の床材が用いられる。前記床材
は、その基材となる材料が、例えばセメントモルタル、
木材、硬質合成樹脂等の硬質材料からなるパネルの上面
に、表面の高さが面一状態である各種の凹状幾何学模様
が施された表面材が積層されたパネル状のブロック体で
ある。なお、前記表面材は、木、タイル、ラバー、合成
樹脂等からなるが、この発明に用いられる床材はそれら
いずれのものであってもよい。
【0013】なお、この発明の防水性下地層の構成の一
部には、前述のように、陸屋根のパラペット近傍の下地
層に、前記パラペットに向かう急勾配の斜面と、さらに
流下方向の斜面を有する排水溝を構成した下地層の構造
である、公知の手段に基づく下地層構造のものが利用さ
れる。かかる下地層の構造例としては、特開平4−52
358号公報(公知例1)、特開平5−311819号
公報(公知例2)を挙げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
実施例を示す図面に従って説明する。
【0015】図1は、この発明の代表的な実施例を示す
断面図である。(F)は、コンクリ−ト建造物の陸屋根
であり、ALC製の躯体(C)の上面に、機械固定工法
による防水性下地層(1)が形成され、さらにその上面
にパネル状の歩行用床材(5)が敷き詰められることに
より構成されている。また、(7)は排水溝であり、陸
屋根(F)の辺部に設けられたパラぺット(P)近傍の
防水性下地層(1)上面に設けられている。
【0016】この場合、躯体(C)の上面に設置される
排水溝(7)の底部に配置される発泡樹脂製の断熱材
(2)には、前記公知例1または公知例2に示されてい
る発泡樹脂材料と略同形状、略同材質からなる、急勾配
の水勾配斜面を有する樹脂発泡体が利用され得るのであ
り、その表面はパラぺット(P)に向かって、またはパ
ラぺット(P)と排水溝(7)下流との双方向に向かっ
て下り勾配となる形状に形成されたものが用いられる。
【0017】前記防水性下地層(1)は、前記躯体
(C)の上面に、発泡樹脂製の前記断熱材(2)と、そ
の上面に例えばケイ酸カルシウム製の剛性保持板(3)
とが積層され、機械固定工法の常法に従って、さらにそ
の上に軟質合成樹脂製の防水シート(4)が、固定板
(6)を介して固定具(6a)により、また固定板(6
´)を介して固定具(6b)により、前記躯体(C)お
よび前記パラペット(P)に固定される。
【0018】前記固定板(6´)の断面形状は、図1お
よび図2に示すように、急勾配の水勾配斜面を有する前
記断熱材(2a)の傾斜面(n)に平行であり、前記パ
ラペット(P)の内側面に沿う内角度(θ)に折り曲げ
られた、例えば樹脂鋼板が適用される。
【0019】つぎに、前記断熱材(2a)、剛性保持板
(3)および防水シート(4)によって形成された防水
性下地層(1)の前記排水溝(7)の内部に、床材支持
用部材(8)を設置し、さらにその上面にパネル状の歩
行用床材(5a)を、少なくとも隣接される歩行用床材
(5b)と面一状態となり水平状に補整支持するように
敷設して、排水溝(7)を有する防水構造の施工を完了
する。
【0020】前記床材支持用部材(8)は、この発明に
おいては、図1に示すように、横断面の形状が略L字状
であり、その上面(m)によって支えられる歩行用床材
(5a)が、隣接する歩行用床材(5b)と面一状態と
なるように形成されたのち、排水溝(7)内に設置され
る。なお、床材支持用部材(8)の材料としては、例え
ば、所定形状に押出成形加工されるか、または板体から
折曲成形加工された硬質の熱可塑性性樹脂成形体が好適
に用いられ、通常厚さは約5mm前後のものが適用され
るが、歩行荷重等を考慮して適度に変更することは可能
である。
【0021】また、前記床材支持用部材(8)は、上部
に敷設される歩行用床材(5)の平坦性を損なわない範
囲に、排水溝(7)の流下方向の傾斜に合わせて、その
高さを調整されることはいうまでもない。かかる調整の
手段は、床材支持用部材(8)自体の形状変更、または
高さ調整用補整板(図示省略)の採用等、いずれの手段
も適用可能である。
【0022】つぎに、この発明の床材支持用部材(8)
の変形例による実施態様を以下に述べる。なお、図3な
いし図5は断面形状が略L字状の場合を示す。
【0023】まず、図3(イ)は、第1の変形例である
床材支持用部材(8a)を用いて施工した防水構造の横
断面であり、前記床材支持用部材(8a)の形状は、図
3(ロ)に示すように、パラペット(P)の方向に向か
う急勾配の水勾配斜面の上手側において短い折辺(v)
を、また下手側において長い折辺(w)を有した略L字
状の長尺体から形成される。この実施態様のものは、と
くに前記水勾配斜面の上手および下手における位置決め
が明確になる。また、材質を合成樹脂から選べば、下地
層(1)表面の防水層(4)との接合が、例えば接着法
によって容易、かつ確実に行い得るとともに、床材支持
用部材(8a)上面の幅を前記床材支持用部材(8)よ
り狭くできるから嵩が小さくなる。
【0024】また、図4は、第2の変形例を示し、長さ
が短尺である他は、前記床材支持用部材(8a)と全く
同様の床材支持用部材(8b)である。その長さは、少
なくとも隣り合う歩行用床材(5)(5´)の隅角部
(s)(s´)を同時に支持するに足る長さとし、例え
ば床材支持用部材(8b)の上面幅の2〜3倍の程度が
好ましい。この実施態様のものは、下地層(1)表面の
防水層(4)との接合が容易で確実に行えることは、前
記第1の変形例と同様であるが、加えて長さが短尺であ
るから嵩が一層小さく、持運び、設置施工がさらに容易
となり、とくに歩行用床材(5)の長さに応じた設置が
簡単に行い得る。
【0025】さらに、図5は、第3の変形例を示し、図
1、図3および図4に示す横断面の形状が略L字状の上
記床材支持用部材(8)、(8a)および(8b)と同
様の床材支持用部材(8c)であって、その上面(m)
に複数個の通水孔(h)を設けたものである。この実施
態様のものは、歩行用床材(5)の裏面を流れ伝わる水
を、排水溝(7)内に流下させる役目を有する
【0026】さらに、図は、第の変形例を示すもの
であり、第1の変形例の床材支持用部材(8a)の少な
くとも片方の端部を、幅方向横断面が下方内側に約45
度前後の角度(β)をもって切断された形状のものとす
。かかる端部形状とされた当該床材支持用部材は、排
水溝(7)内の排水の流れを良くする役目を果たす。
【0027】ところで、この発明は、前述のとおり、排
水溝の設置の対象部位を、パラペット(P)等の壁面の
近傍のみならず、常時歩行荷重を受ける平坦な陸屋根の
中央付近とすることが可能である。このように常時歩行
荷重を受ける平坦な部位の陸屋根における排水溝を有す
る防水構造の実施の形態を、実施例を示す図面に従って
以下に説明する。
【0028】図は、平坦な陸屋根の中央付近における
排水溝を有する防水構造を示す断面図である。(F´)
は、コンクリ−ト建造物の陸屋根であり、ALC製の躯
体(C)の上面に、機械固定工法による防水性下地層
(1)が形成され、さらにその上面にパネル状の歩行用
床材(5)が敷き詰められることによって構成される。
(17)は排水溝であり、その中央部(A)において、
左右の断熱材(2a)(2a)が、急勾配の傾斜面
(n)の下手端部を互いに突合わせ状態にして配置され
たのち、その上面に剛性保持板(3)、さらに機械固定
工法の常法により固定板(16)を介して防水シート
(4)が順次積層され、躯体(C)の上面に固定される
ことによって排水溝(17)として形成される。
【0029】つぎに、排水溝(17)の内面に、前記第
1の変形例の床材支持用部材(8a)(8a)2個を背
中合わせにして、断面が逆合掌状となるように、突合せ
状態かまたは接合一体化状態にして設置し、さらにその
上面に歩行用床材(5)を、それと隣接する他の歩行用
床材(5)とが面一状態とされ水平状に補整支持される
ように敷設して、排水溝(17)を有する防水構造の施
工を完了する。
【0030】この場合、上記床材支持用部材(8a)に
限らず、前述の床材支持用部材(8)、(8b)、(8
c)を、図に示したと同様の状態に背中合わせにして
設置してもよい。
【0031】また、この実施形態の床材支持用部材は、
(イ)または(ロ)に示すように、その横断面が、
第5の変形例では略一文字状の床材支持用部材(8
e)、第6の変形例では略T字状の床材支持用部材(8
)のように、排水溝(17)の中央部(A)を跨がる
左右対称の形状に一体形成されたものであってもよい。
そして、その上面(m)(m´)によって支えられる歩
行用床材(5)が、隣接する歩行用床材(5)(5)と
面一状態となり水平状に補整支持されるように排水溝
(17)内に設置される。なお、この実施形態における
床材支持用部材の形状、材料、成形加工法等は、前記床
材支持用部材(8)ないし(8c)と同様に、歩行荷重
等を考慮して適度に変更可能であることはいうまでもな
い。
【0032】
【実施例】対象の排水溝を有する防水構造として、図3
(イ)に示す機械的固定工法による防水構造を採用し
た。床材支持用部材として、図3(ロ)に示す形状であ
る第1の変形例の床材支持用部材(8a)を適用した。
また、排水溝(7)の流下方向の傾斜は、最深部で10
00分の6とした。
【0033】床材支持用部材(8a)は、長さ1mと
し、厚さ(r1)4.0mm、上面(m´)幅(r2)
50mm、また折辺(v)幅(r3)は上流端部で14
mm、下流端部で18mm、さらに折辺(w)幅(r
4)は上流端部で18mm、上流端部で21mm、下流
端部で27mmと設定して、硬質塩化ビニル樹脂を押出
成形加工し、かつ長尺体から長さ1mに切断後、上記所
定の形状に修正加工した。
【0034】なお、得られた上記床材支持用部材(8
a)の上下流側に隣接設置する床材支持用部材は、その
上面に敷設される歩行用床材と、上記床材支持用部材
(8a)の上面に敷設される歩行用床材(5)とが、互
いに面一状態となり、かつ水平状に補整支持されるよう
に、上記と同様の手順により排水溝(7)の形状に合わ
せて高さ寸法を設定して作成した。
【0035】さらに、前記床材支持用部材(8a)の両
端部を、図(イ)に示すように、幅方向横断面を、下
方内側へ角度(β)が45度となるように切断した。
【0036】ついで、上記で得られた床材支持用部材
(8a)を、隣接設置する床材支持用部材とともに、図
3(イ)に示すように、排水溝(7)に沿ってその内部
に設置し、その上にパネル状の歩行用床材(5)を敷設
して、排水溝を有する防水構造の施工を完了した。施工
作業は、従来の樋状部材を設置するものよりも、施工部
材を簡単に作製することができ、施工作業が容易であっ
た。
【0037】得られた防水構造は、排水溝(7)の上部
に敷設される歩行用床材(5)が、これに隣接する他の
歩行用床材と確実に面一状態となって支持されたものと
なった。また、敷設された歩行用床材(5)は、その上
を歩行しても無用に動くことがなく確実に敷設されたも
のとなった。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明による排水溝を
有する防水構造は、歩行用床材が敷設された陸屋根等の
平坦部の水を排水するために、下地層の一部を急勾配の
水勾配斜面とすることにより形成した排水溝を有する防
水構造において、前記排水溝の内部に、横断面の形状が
略L字状で長尺体からなる床材支持用部材を設置し、該
床材支持用部材によって前記排水溝の上部に敷設される
歩行用床材が該歩行用床材に隣接する他の歩行用床材と
面一状態となるように水平状に補整支持する構造とし
、又は前記排水溝の内部に、横断面の形状が略L字状
で短尺体からなる床材支持用部材を設置し、該床材支持
用部材の長さが、少なくとも隣り合う床材の隅角部を同
時に支持するに足る長さであり、この床材支持用部材に
よって前記排水溝の上部に敷設される歩行用床材が該歩
行用床材に隣接する他の歩行用床材と面一状態となるよ
うに水平状に補整支持する構造としたから、歩行用床材
を敷設された防水構造における任意の部位に、排水溝を
歩行床面の防水性下地層を利用して簡単に形成すること
ができるとともに、排水溝の内面に設置する床材支持用
部材によって、排水溝の上面に敷設する歩行用床材を、
隣接する歩行用床材と面一状態となるように水平状に補
整支持することができて、歩行床材の床面全体の平坦性
を精度よく確保でき、しかも歩行床材の歩行安全性を高
めた排水溝を有する防水構造を施工することができると
いう効果がある。
【0039】とくに、この発明においては、従来のよう
に排水溝用に樋状部材等の複雑な形状の特定部材を用い
る必要がなく、かつ連結のための繁雑で精度の高い施工
作業は必要ではないので、極めて能率的に施工作業がで
きて、排水溝を有する防水構造の施工を極めて容易に
し、低コストになし得るという大きな利点がある。
【0040】また、この発明のおける床材支持用部材
は、合成樹脂製とすることができるから、排水溝の内面
の防水シートが合成樹脂製である場合において、接着法
により容易に固定設置することが可能となり、施工作業
を極めて容易になし得るという利点がある。
【0041】さらに、この発明においては、床材支持用
部材の横断面の形状を略L字状としたものであり、その
形状が極めて単純であり、製作が容易であるばかりでな
く、排水溝に固定設置する作業が容易であるという利点
がある。また、成形体の長さを長尺または短尺に自由に
選択できるから、現場に見合う製作が容易であるという
利点を合わせ有するものである。
【0042】さらにまた、床材支持用部材の上面に複
個の通水孔が設けられている場合には、歩行用床材の裏
面を流れ伝わる水を、速やかに排水溝内に流下させ得
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の、排水溝を有する防水構造の代表
的な実施形態を示す断面図である。
【図2】 図1に示す固定板の配置状態を示す部分斜視
図である。
【図3】 この発明の、床材支持用部材の第1の変形例
を示す図面であり、図3(イ)は床材支持用部材の配置
状態を、図3(ロ)は床材支持用部材の部分斜視図であ
る。
【図4】 この発明の、床材支持用部材の第2の変形例
を示す部分斜視図である。
【図5】 この発明は、床材支持用部材の第3の変形例
を示す部分斜視図である。
【図6】 床材支持用部材の第の変形例を示す図面で
あり、図3(ロ)に示す床材支持用部材の変形例を示す
部分斜視図である。
【図7】 この発明の、排水溝を有する防水構造の別の
実施形態を示す断面図である。
【図8】 図に示す床材支持用部材の変形例の配置状
態を示す図面であり、図8(イ)は第の変形例を、図
8(ロ)は第の変形例を示す、夫々の配置状態を示す
断面図である。
【図9】 排水溝を有する防水構造の、従来例を説明す
るための断面図であり、図(イ)は排水溝を有する防
水構造の断面図を、図(ロ)は図9(イ)に示される
樋状部材の形態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1…防水性下地層 2、2a…断熱材 3…剛性保持板 4…防水シート 5…歩行用床材 6、6´、16…固定板 7、17…排水溝 8、8a〜g…床材支持用部材 A…中央部 C…躯体 F、F´…陸屋根 P…パラペット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歩行用床材が敷設された陸屋根等の平坦
    部の水を排水するために、下地層の一部を急勾配の水勾
    配斜面とすることにより形成した排水溝を有する防水構
    造において、 前記排水溝の内部に、横断面の形状が略L字状で長尺体
    からなる床材支持用部材を設置し、該床材支持用部材に
    よって前記排水溝の上部に敷設される歩行用床材が該歩
    行用床材に隣接する他の歩行用床材と面一状態となるよ
    うに水平状に補整支持することを特徴とする排水溝を有
    する防水構造。
  2. 【請求項2】 歩行用床材が敷設された陸屋根等の平坦
    部の水を排水するために、下地層の一部を急勾配の水勾
    配斜面とすることにより形成した排水溝を有する防水構
    造において、 前記排水溝の内部に、横断面の形状が略L字状で短尺体
    からなる床材支持用部材を設置し、該床材支持用部材の
    長さが、少なくとも隣り合う床材の隅角部を同時に支持
    するに足る長さであり、この床材支持用部材によって前
    記排水溝の上部に敷設される歩行用床材が該歩行用床材
    に隣接する他の歩行用床材と面一状態となるように水平
    状に補整支持することを特徴とする排水溝を有する防水
    構造。
  3. 【請求項3】 前記床材支持用部材の上面に、複数個の
    通水孔が設けられている請求項1または2に記載の排水
    溝を有する防水構造。
JP02620198A 1998-02-06 1998-02-06 排水溝を有する防水構造 Expired - Fee Related JP3330317B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02620198A JP3330317B2 (ja) 1998-02-06 1998-02-06 排水溝を有する防水構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02620198A JP3330317B2 (ja) 1998-02-06 1998-02-06 排水溝を有する防水構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11222988A JPH11222988A (ja) 1999-08-17
JP3330317B2 true JP3330317B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=12186869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02620198A Expired - Fee Related JP3330317B2 (ja) 1998-02-06 1998-02-06 排水溝を有する防水構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3330317B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104372897A (zh) * 2014-11-06 2015-02-25 上海交通大学 一种屋顶绿化模拟实验装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5297716B2 (ja) * 2008-08-08 2013-09-25 旭化成ホームズ株式会社 オーバーフロー装置及び建物の外部床の排水構造
JP5089527B2 (ja) * 2008-08-08 2012-12-05 旭化成ホームズ株式会社 陸屋根又はベランダの排水構造及び溜まり幅規定部材
JP5297718B2 (ja) * 2008-08-12 2013-09-25 旭化成ホームズ株式会社 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材
JP2012136859A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Asahi Kasei Homes Co 建物
JP5965631B2 (ja) * 2011-12-13 2016-08-10 旭化成ホームズ株式会社 屋根構造、及び屋根施工方法
JP6035294B2 (ja) * 2014-08-21 2016-11-30 大和ハウス工業株式会社 排水部被覆部材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104372897A (zh) * 2014-11-06 2015-02-25 上海交通大学 一种屋顶绿化模拟实验装置
CN104372897B (zh) * 2014-11-06 2017-05-24 上海交通大学 一种屋顶绿化模拟实验装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11222988A (ja) 1999-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7827751B2 (en) Moisture barrier underlayment with intermediate layer to accommodate expansion and contraction
US20200029747A1 (en) Damage-resistant shower base and installation method
GB2062056A (en) Roofing laths and roofs incorporating such laths
US9068350B2 (en) Building module, a method for making same, and a method for using same to construct a building
GB2124672A (en) Roof tiles
JP3330317B2 (ja) 排水溝を有する防水構造
US8984832B2 (en) Flooring, deck and patio surface system and method of use
US20070193201A1 (en) Shower recess and method of construction
GB2437370A (en) Floor for wet area
US11685140B2 (en) Non-wicking underlayment board
JP2004278224A (ja) 壁面施工アセンブリ,化粧板,化粧板固定部材,目地部材および壁面施工方法
JPH07300808A (ja) プラスチック製床材
JP2943908B2 (ja) 建築外装構造
JPH0714514Y2 (ja) 屋根パネルの接続部の構造
JP2001065168A (ja) 断熱パネル及びそれを用いた断熱二重床の施工方法
JPH11256771A (ja) スレート屋根の改修工法及びそれに使用する平板瓦
JP2683905B2 (ja) 壁面板と壁面下地との接合構造
JPH027922Y2 (ja)
JPH05195589A (ja) 外装防水構造
JP2943907B2 (ja) 建築外装用断熱下地材
JP3065397B2 (ja) 雪止装置の取付構造
JPH0448246Y2 (ja)
JPH0418096B2 (ja)
JPH10159314A (ja) 家屋等の床構造
JP2001011935A (ja) 床構造体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130719

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140719

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees