JPH11221645A - 鍛造金型およびその製造方法 - Google Patents

鍛造金型およびその製造方法

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JPH11221645A
JPH11221645A JP2602998A JP2602998A JPH11221645A JP H11221645 A JPH11221645 A JP H11221645A JP 2602998 A JP2602998 A JP 2602998A JP 2602998 A JP2602998 A JP 2602998A JP H11221645 A JPH11221645 A JP H11221645A
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press
die
fitted
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JP2602998A
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Yuichi Nagao
優一 長尾
Yoshihisa Doi
善久 土井
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鍛造成形によって得られる鍛造製品の同軸度を
高精度に保持して生産効率を高めることにある。 【解決手段】第1構造体102と第2構造体104とを
相対的に変位させることにより、第1中心位置と第2中
心位置との離間距離を調整し、前記離間距離が零、ある
いは許容範囲内となる状態において圧入リング32の孔
部40内に第2構造体104を圧入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数に分割された
鍛造金型を同軸精度よく組み付けることが可能な鍛造金
型およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、互いに接合された上部ダイス
および下部ダイスに形成される鍛造用キャビティ内に鍛
造用素材を挿入し、ポンチを介して前記鍛造用素材に加
圧力を付与することにより該鍛造用素材を所定形状に鍛
造成形する金型装置が知られている。
【0003】ここで、本出願人が案出した冷間鍛造用金
型を図9に示す(特開平7−178493号公報参
照)。
【0004】この冷間鍛造用金型1は、ダイホルダ5上
に設置され、締結手段2を介して互いに接合される下部
ダイス3と上部ダイス4とを有する。前記下部ダイス3
および上部ダイス4には、鍛造用素材6が装填されるキ
ャビティ7が形成され、前記キャビティ7内に装填され
た鍛造用素材6を加圧するポンチ8が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術に係る冷間鍛造用金型1では、段部による上部
ダイス4と下部ダイス3との合わせ部9に組立用のクリ
アランスが設けられ、前記上部ダイス4と下部ダイス3
は、前記クリアランスの範囲で芯ずれした状態で組み付
けられるため、鍛造成形によって得られる製品、例え
ば、等速ジョイントを構成するアウタカップのカップ部
と軸部との同軸度を高精度に保持することができないと
いう懸念がある。
【0006】この場合、鍛造成形されたアウタカップの
カップ部と軸部との芯ずれを、例えば、機械加工(レー
ス加工)等によって修正しなければならず、鍛造成形工
程後に機械加工等の工程を設ける必要があるため、生産
効率を高めることができないという不都合がある。
【0007】本発明は、前記の種々の不都合を克服する
ためになされたものであり、分割形成された複数のダイ
スを同軸精度よく組み付けることにより、鍛造成形によ
って得られる鍛造製品の同軸度を高精度に保持して生産
効率を高めることが可能な鍛造金型およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、円筒状の圧入リングの孔部内に第1型
部材を嵌合して第1構造体を形成し、前記圧入リングに
嵌合された第1型部材の三軸方向の第1中心位置を計測
するとともに、円筒状の第2型部材の孔部内に第1イン
サート部材および第2インサート部材を嵌合して第2構
造体を形成し、前記第2型部材に嵌合された第1インサ
ート部材および第2インサート部材の三軸方向の第2中
心位置を計測する工程と、第1構造体と第2構造体とを
相対的に変位させることにより、前記第1中心位置と第
2中心位置との離間距離を調整し、前記第1中心位置と
第2中心位置とが略一致した状態で第1構造体と第2構
造体とを一体的に組み付ける工程と、を有することを特
徴とする。
【0009】さらに、本発明は、軸線方向に沿って連続
する第1孔部および第2孔部が形成された円筒状の圧入
リングと、前記圧入リングの第1孔部内に嵌合され、貫
通する第3孔部が形成された第1型部材と、前記圧入リ
ングの第2孔部内に圧入され、貫通する第4孔部が形成
された第2型部材と、前記第2型部材の第4孔部内に軸
線方向に沿って嵌合される円筒状の第1インサート部材
および第2インサート部材と、を備えることを特徴とす
る。
【0010】本発明によれば、円筒状の圧入リングの孔
部内に第1型部材を嵌合して第1構造体を形成し、前記
圧入リングに嵌合された第1型部材の三軸方向の第1中
心位置を計測する。また、円筒状の第2型部材の孔部内
に第1インサート部材および第2インサート部材を嵌合
して第2構造体を形成し、前記第2型部材に嵌合された
第1インサート部材および第2インサート部材の三軸方
向の第2中心位置を計測する。
【0011】第1構造体と第2構造体とを相対的に変位
させることにより、前記第1中心位置と第2中心位置と
の離間距離を調整し、前記離間距離が零、あるいは許容
範囲内となる状態において第1構造体を構成する圧入リ
ングの孔部内に第2構造体を圧入する。
【0012】この結果、第1型部材、第1インサート部
材および第2インサート部材が同軸精度よく組み付けら
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る鍛造金型の製造方法
について、前記製造方法によって製造された鍛造金型と
の関連で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
【0014】図1において、参照数字10は、本実施の
形態に係る鍛造金型が適用された鍛造用金型装置を示
し、この鍛造用金型装置10は、四隅角部に近接して複
数のガイド手段12a〜12dが立設された第1ダイホ
ルダ14と、前記第1ダイホルダ14の中心部に積層し
て設けられた第2ダイホルダ16および第3ダイホルダ
18とを有する。
【0015】前記第2ダイホルダ16上には、締結手段
20を介して締結リング22が固定され、前記締結リン
グ22の中空状の孔部24内には、鍛造金型26が保持
される。この場合、鍛造金型26は、締結リング22の
内周面に形成された環状の凸部28に対し、鍛造金型2
6の外周面に形成された環状の段部30が係合すること
により第2ダイホルダ16に固設される。
【0016】なお、前記締結手段20は、圧入リング3
2の段部30に係合する固定プレート34と、前記固定
プレート34を第1ダイホルダ14に保持する複数のボ
ルト36とを含む。
【0017】鍛造金型26は、図2に示されるように、
厚肉で円筒状に形成され外周面に環状の段部30が形成
された圧入リング32を有し、前記圧入リング32に
は、軸線方向に沿って上部側の第1孔部38と下部側の
第2孔部40とが形成される。前記第1孔部38と第2
孔部40との境界部分には、該第1孔部38に対し第2
孔部40の内径を若干大きく設定することにより、環状
の段部42が形成される。また、第1孔部38の上端部
には、中心に向かって突出する環状の凸部44が形成さ
れ、一方、第2孔部40の下端部には、環状の凹部46
が形成される。
【0018】圧入リング32の第1孔部38および第2
孔部40には、円筒状の上部ダイス(第1型部材)48
および下部ダイス(第2型部材)50がそれぞれ内嵌さ
れる。この場合、上部ダイス48の外径は、圧入リング
32の第1孔部38の内径よりも若干大きく形成され、
前記上部ダイス48は第1孔部38内に焼ばめ嵌合され
ている。また、下部ダイス50の外径は、圧入リング3
2の第2孔部40の内径よりも若干大きく形成され、前
記下部ダイス50は第2孔部40内に軽く圧入された状
態にある。
【0019】前記上部ダイス48の外周面の一端部に
は、圧入リング32の環状の凸部44に嵌合する環状の
凹部52が形成され、前記下部ダイス50の外周面の一
端部には、圧入リング32の環状の凹部46に嵌合する
環状の凸部54が形成される。なお、上部ダイス48お
よび下部ダイス50の中心部には、軸線方向に沿って貫
通する第3孔部56および第4孔部58がそれぞれ形成
される。
【0020】下部ダイス50の第4孔部58には、円筒
状の第1インサート部材60および第2インサート部材
62が内嵌される。この場合、前記第1インサート部材
60および第2インサート部材62の外径は、下部ダイ
ス50の第4孔部58の内径よりも若干大きく形成さ
れ、第1インサート部材60および第2インサート部材
62は第4孔部58内に焼ばめ嵌合されている。なお、
第1インサート部材60および第2インサート部材62
には、軸線方向に沿って貫通する第5孔部64および第
6孔部66がそれぞれ形成されている。
【0021】上部ダイス48の第3孔部56から下方側
の第2インサート部材62の第6孔部66にわたって一
体的にキャビティ68が構成されるとともに、このキャ
ビティ68の下部側は、第2ダイホルダ16および第3
ダイホルダ18に形成された孔部70に連通し、この孔
部70にノックアウトピン72が昇降自在に配設される
(図1参照)。前記ノックアウトピン72の一端部に
は、鍛造成形する際に、センタ用孔部74(図8E参
照)を形成するための突起部76が設けられる。このキ
ャビティ68には、鍛造用素材として図8Dに示される
ような第3次成形品78が装填される。
【0022】なお、上部ダイス48、第1インサート部
材60および第2インサート部材62を、例えば、超硬
材料によって形成すると好適である。また、第1インサ
ート部材60と第2インサート部材62とを一体的に形
成してもよい。
【0023】上部ダイス48から所定距離離間する上方
には、図示しない機械プレスのラム(図示せず)に連結
され、前記機械プレスの駆動作用下にラムと一体的に上
下方向に沿って変位する昇降部材80が設けられる。前
記昇降部材80には治具82を介してポンチ84が固定
され、前記ポンチ84の外周部の所定部分には円筒状の
金属製材料で形成されたガイドスリーブ86が外嵌され
る。なお、ポンチ84は、第1ダイホルダ14に立設さ
れた複数のガイド手段12a〜12dの案内作用下に昇
降部材80と一体的に上下方向に沿って変位自在に設け
られる。
【0024】前記ガイドスリーブ86には、複数の孔部
を介して図示しないグラファイトが埋設され、上部ダイ
ス48の第3孔部56に対して圧入される際の潤滑特性
を良好に保持することができる。また、ポンチ84に外
嵌されたガイドスリーブ86の外周側の直径は、上部ダ
イス48の第3孔部56の上端部の内径よりも若干大き
く設定されている。
【0025】なお、ガイドスリーブ86は、例えば、S
KD11、FC25またはFC30等の金属製材料によ
って形成され、また、上部ダイス48は、ガイドスリー
ブ86よりも硬質な材料によって形成されると好適であ
る。
【0026】本発明の実施の形態に係る鍛造金型26が
適用された鍛造用金型装置10は、基本的には以上のよ
うに構成されるものであり、次にその動作並びに作用効
果について説明する。なお、鍛造品として等速ジョイン
トを構成するアウタカップを鍛造成形する場合を例にし
て以下説明する。
【0027】図8Aに示されるような円柱状のビレット
88に対し図示しない金型装置によって第1次鍛造成形
を施すことにより、図8Bに示されるように中間部の段
部を介して直径がそれぞれ異なる第1次成形品90が得
られる。続いて、前記第1次成形品90に対して予備成
形を施した後、図示しない他の金型装置によって第2次
鍛造成形を行うことにより、図8Cに示されるような円
板部92と軸部94とからなる第2次成形品96が得ら
れる。さらに、図示しない他の金型装置によって第3次
鍛造成形を施すことにより、図8Dに示されるようなカ
ップ部98と軸部100とからなる第3次成形品78が
得られる。
【0028】この鍛造用金型装置10は、前記第3次成
形品78を鍛造用素材としてさらに第4次鍛造成形を施
すものである。
【0029】以下に、鍛造金型26の製造工程について
説明する。
【0030】図5Aに示されるように、まず、圧入リン
グ32の環状の凹部46を上方側とし環状の凸部44を
下方側にした状態(図2に示す圧入リング32の上下方
向を反対にした状態)において、前記圧入リング32の
開口する第2孔部40を介して上部ダイス48を装着す
る。その際、上部ダイス48は、環状の凹部52を下方
側にした状態で装着する。
【0031】上部ダイス48は第2孔部40に連続する
第1孔部38に沿って進入し、上部ダイス48の一端部
に形成された環状の凹部52が圧入リング32の環状の
凸部44と係合することにより、第1孔部38内に位置
決めされた状態で保持される(図2参照)。この場合、
上部ダイス48の外径は、圧入リング32の第1孔部3
8の内径よりも若干大きく形成され、前記第1孔部38
を予め加熱して膨張させておくことにより、上部ダイス
48を圧入リング32の第1孔部38内に焼ばめ嵌合す
ることができる。なお、以下、必要に応じて、一体的に
嵌合された圧入リング32および上部ダイス48の全体
を第1構造体102という(図5B参照)。
【0032】このように、上部ダイス48が圧入リング
32の第1孔部38内に嵌合された状態において、図示
しない計測手段を用いて上部ダイス48のX軸、Y軸並
びにZ軸方向における第1中心位置を予め計測してお
く。
【0033】続いて、図6Aに示されるように、下部ダ
イス50の外周面に形成された環状の凸部54を下方側
にした状態において、前記下部ダイス50の第4孔部5
8に沿って第2インサート部材62および第1インサー
ト部材60を順に装着する。この場合、第1インサート
部材60および第2インサート部材62の外径は、下部
ダイス50の第4孔部58の内径よりも若干大きく形成
され、前記第4孔部58を予め加熱して膨張させておく
ことにより、第1インサート部材60および第2インサ
ート部材62を下部ダイス50の第4孔部58内に焼ば
め嵌合することができる(図2参照)。以下、必要に応
じて、一体的に嵌合された下部ダイス50、第1インサ
ート部材60および第2インサート部材62の全体を第
2構造体104という(図6B参照)。
【0034】このように、第1インサート部材60およ
び第2インサート部材62が下部ダイス50の第4孔部
58内に嵌合された状態において、図示しない計測手段
を用いて第1インサート部材60および第2インサート
部材62のX軸、Y軸並びにZ軸方向における第2中心
位置を予め計測しておく。
【0035】次に、予め組み付けられた第1構造体10
2と第2構造体104とを一体的に組み付ける。すなわ
ち、図7Aに示されるように、圧入リング32の第1孔
部38内に上部ダイス48が嵌合された状態において、
前記圧入リング32の第2孔部40に沿って、一体的に
組み付けられた第2構造体104(一体的に嵌合された
下部ダイス50、第1インサート部材60および第2イ
ンサート部材62の全体)を圧入する。
【0036】前記圧入リング32の第2孔部40内に第
2構造体104を圧入する前、上部ダイス48の第1中
心位置を基準として、第1インサート部材60および第
2インサート部材62の中心位置との離間距離および離
間方向を、図示しない計測手段によって計測し、第2中
心位置を回転中心として第2構造体104を周方向(図
7Aの矢印E方向)に沿って回動させ、前記離間距離が
零(上部ダイス48の第1中心位置と第1インサート部
材60および第2インサート部材62の第2中心位置と
が一致する位置)、あるいは、前記離間距離が許容範囲
内(上部ダイス48の第1中心位置と第1インサート部
材60および第2インサート部材62の第2中心位置と
が最大限近接する位置)となるように前記離間距離を調
整する。
【0037】そして、上部ダイス48の第1中心位置と
第1インサート部材60および第2インサート部材62
の第2中心位置とが一致し、あるいは最大限近接する位
置において、第2構造体104を第1構造体102の圧
入リング32の第2孔部40に沿って圧入する(図7B
参照)。
【0038】このようにして、圧入リング32、上部ダ
イス48、下部ダイス50、第1インサート部材60お
よび第2インサート部材62とが一体的に組み付けられ
た後、上下方向を逆転させることにより、鍛造金型26
の製造工程が終了する。
【0039】本実施の形態では、キャビティ68を構成
する上部ダイス48と第1インサート部材60および第
2インサート部材62との同軸度を高精度に保持した状
態で複数の構成要素に分割された鍛造金型26を一体的
に組み付けることができる。この結果、図8Eに示され
るように、アウタカップのカップ部106の軸線と軸部
108の軸線との同軸度が高精度に保持された鍛造製品
110を得ることができる。
【0040】なお、上部ダイス48の第1中心位置と第
1インサート部材60および第2インサート部材62の
第2中心位置との離間距離を調整する他の方法として
は、図7Bに示されるように鍛造金型26を一体的に組
み付けた後、上部ダイス48の第3孔部56の内径の中
心を計測し、第1インサート部材60および第2インサ
ート部材62のそれぞれの内径部分を、図示しない研磨
装置によって前記計測された中心と同芯となるように研
磨加工してもよい。
【0041】このようにして鍛造金型26の製造工程が
終了する。
【0042】次に、ポンチ84が図示しない上昇位置に
配置された状態において、キャビティ68に鍛造用素材
である第3次成形品78を装填する。そして、図示しな
い機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に連結さ
れた昇降部材80と一体的にポンチ84が下降し、図1
に示す状態となることにより鍛造成形が開始される。
【0043】なお、ポンチ84が昇降部材80と一体的
に下降する際、前記昇降部材80と第1ダイホルダ14
との間に設けられた複数のガイド手段12a〜12dに
よって横方向の偏荷重が好適に吸収され、ガイドスリー
ブ86を介してポンチ84を上部ダイス48の第3孔部
56の中心に円滑に圧入することができる。
【0044】さらに、ポンチ84が下降することによ
り、ポンチ84およびガイドスリーブ86は、上部ダイ
ス48の第3孔部56内に圧入された状態で一体的に変
位する。
【0045】このようにしてポンチ84が下降し、図2
に示される成形開始位置から図4に示されるような成形
終了位置に到達することにより、このポンチ84を介し
て鍛造用素材に対して鍛造成形が施され、前記鍛造用素
材がキャビティ68の形状に沿って塑性流動する。
【0046】このようにして鍛造成形が終了した後、図
示しない機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に
連結された昇降部材80と一体的にポンチ84が所定位
置まで上昇することにより、該ポンチ84およびガイド
スリーブ86が上部ダイス48の第3孔部56から離間
し、次なる工程の待機状態となる。そして、ノックアウ
トピン72の変位作用下に鍛造製品110(図8E参
照)が取り出される。
【0047】本実施の形態に係る鍛造金型26では、前
記鍛造金型26の構成要素である上部ダイス48と第1
インサート部材60および第2インサート部材62との
同軸度を高精度に保持することができるため、図8Eに
示されるように、鍛造製品110として得られるアウタ
カップのカップ部106の軸線と軸部108の軸線との
同軸度を高精度に保持することが可能となる。
【0048】従って、本実施の形態では、鍛造成形され
たアウタカップのカップ部106と軸部108との芯ず
れを、例えば、機械加工(レース加工)等によって修正
する工程が不要となるため、生産効率を向上させ製造コ
ストを低減することができる。
【0049】なお、本実施の形態では、等速ジョイント
を構成するアウタカップを鍛造用素材として用いている
がこれに限定されるものではなく、例えば、図示しない
段付き部品、段付き歯車等のように部品のある部分と他
の部分との間で同軸精度が必要とされる種々の鍛造成形
品に適用することができることは、勿論である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0051】すなわち、鍛造金型を構成する第1型部
材、第1インサート部材および第2インサート部材が同
軸精度よく組み付けられ、得られる鍛造製品の一方の部
分と他方の部分との同軸度を高精度に保持することがで
きる。
【0052】また、得られる鍛造製品に対し、機械加工
等によって芯ずれを修正する工程が不要となるため、生
産効率を向上させ製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る鍛造金型が適用され
た鍛造用金型装置の縦断面図である。
【図2】図1に示される鍛造金型の拡大図である。
【図3】鍛造成形開始位置からポンチが下降して鍛造成
形が終了した状態を示す縦断面図である。
【図4】図3に示される鍛造金型の拡大図である。
【図5】図5A並びに図5Bは、圧入リングに上部ダイ
スを嵌合して第1構造体を組み付けた状態を示す説明図
である。
【図6】図6A並びに図6Bは、下部ダイスに第1イン
サート部材および第2インサート部材を嵌合して第2構
造体を組み付けた状態を示す説明図である。
【図7】図7A並びに図7Bは、第1構造体に第2構造
体を圧入して鍛造金型を組み付けた状態を示す説明図で
ある。
【図8】図8A〜図8Eは、それぞれ、等速ジョイント
を構成するアウタカップの製造工程を示す説明図であ
る。
【図9】本出願人が案出した従来技術に係る冷間鍛造用
金型の縦断面図である。
【符号の説明】
10…鍛造用金型装置 12a〜12d…ガイ
ド手段 14、16、18…ダイホルダ 24、38、40、56、58、64、66…孔部 26…鍛造金型 32…圧入リング 48、50…ダイス 60、62…インサー
ト部材 68…キャビティ 84…ポンチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の圧入リングの孔部内に第1型部材
    を嵌合して第1構造体を形成し、前記圧入リングに嵌合
    された第1型部材の三軸方向の第1中心位置を計測する
    とともに、円筒状の第2型部材の孔部内に第1インサー
    ト部材および第2インサート部材を嵌合して第2構造体
    を形成し、前記第2型部材に嵌合された第1インサート
    部材および第2インサート部材の三軸方向の第2中心位
    置を計測する工程と、 第1構造体と第2構造体とを相対的に変位させることに
    より、前記第1中心位置と第2中心位置との離間距離を
    調整し、前記第1中心位置と第2中心位置とが略一致し
    た状態で第1構造体と第2構造体とを一体的に組み付け
    る工程と、を有することを特徴とする鍛造金型の製造方
    法。
  2. 【請求項2】軸線方向に沿って連続する第1孔部および
    第2孔部が形成された円筒状の圧入リングと、 前記圧入リングの第1孔部内に嵌合され、貫通する第3
    孔部が形成された第1型部材と、 前記圧入リングの第2孔部内に圧入され、貫通する第4
    孔部が形成された第2型部材と、 前記第2型部材の第4孔部内に軸線方向に沿って嵌合さ
    れる円筒状の第1インサート部材および第2インサート
    部材と、 を備えることを特徴とする鍛造金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101031418B1 (ko) * 2010-10-06 2011-04-26 정연수 볼트헤드 또는 너트 성형용 분할다이스
CN104801649A (zh) * 2015-05-06 2015-07-29 优德精密工业(昆山)股份有限公司 防弯曲夹头式热锻模
CN104959511A (zh) * 2015-07-14 2015-10-07 优德精密工业(昆山)股份有限公司 一种防弯曲夹头式热锻模

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