JPH11220620A - 画像処理条件のセットアップ方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】熟練したセットアップオペレータを必要とする
ことなく、容易且つ短時間で望ましい画像処理条件のセ
ットアップを行うことのできる画像処理条件のセットア
ップ方法を提供することを目的とする。 【解決手段】熟練オペレータによるセットアップ処理の
表示画面の内容およびその設定データをデータ記憶回路
２８に手順に従って記憶させておき、新人オペレータが
セットアップを習熟する際、データ記憶回路２８から熟
練オペレータの手順によるセットアップの表示画面の内
容および設定データを読み出して表示させることによ
り、個々の新人オペレータに対して熟練オペレータを必
要とすることなくセットアップ処理の教育を行うことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、所望の画像処理条
件を設定し、入力画像信号を前記画像処理条件に基づい
て処理することで出力画像信号を生成する画像処理装置
における画像処理条件のセットアップ方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＤＴＰや印刷・製版等の分野において、
スキャナによりカラー原稿を読み取ることで入力画像信
号を得、この入力画像信号に対して所望の画像処理を施
して出力画像信号を生成した後、プリンタやＣＲＴ等の
画像出力装置によりカラー画像を出力するようにしたカ
ラー画像入出力システムが広範に用いられている。

【０００３】ところで、所望の仕上がり状態からなるカ
ラー画像を得るためには、経験に基づいた画像処理条件
の設定作業、いわゆる、「セットアップ」が必要であ
る。このセットアップには、例えば、仕上がり体裁に関
するものとして、 １ａ）原稿の種類の設定 １ｂ）原稿のトリミング １ｃ）処理倍率の設定 画像の色調再現に関するものとして、 ２ａ）ハイライト（ＨＬ）、シャドー（ＳＤ）の設定 ２ｂ）グラデーションの設定 ２ｃ）下色除去（ＵＣＲ）の度合いおよびＫ版量の設定 ２ｄ）カラーコレクション（色補正） 上記の仕上がり体裁、画像の色調再現以外の品質に関す
るものとして、 ３ａ）ネガ／ポジの設定 ３ｂ）エッジ強調（ＵＳＭ）の度合いの設定 ３ｃ）スクリーン線数、角度等の設定 ３ｄ）網点形状の設定 等の処理がある。

【０００４】この場合、例えば、原稿画像の特定の部位
を指定し、その部位の色調を所望の色調としたり、最適
なＵＣＲ処理やカラーコレクション処理を行うために
は、熟練した技術が要求される。従来、このようなセッ
トアップ技術を習得するためには、熟練したセットアッ
プオペレータの指導の下、多数の原稿に対するセットア
ップの経験を積み重ねる必要がある。

【０００５】しかしながら、近年、熟練したセットアッ
プオペレータが減少しており、指導者の人材確保が困難
な状況となっている。そのため、多くの現場では、実際
に作業を行いながらセットアップの技術を習得している
のが現状であり、熟練するのに非常に長い時間を要して
いる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の不具
合を考慮してなされたものであり、熟練したセットアッ
プオペレータを必要とすることなく、容易且つ短時間で
望ましい画像処理条件のセットアップを行うことのでき
る画像処理条件のセットアップ方法を提供することを目
的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る画像処理条
件のセットアップ方法は、所望の画像処理条件を設定
し、入力画像信号を前記画像処理条件に基づいて処理す
ることで出力画像信号を生成する画像処理装置における
画像処理条件のセットアップ方法であって、予め前記画
像処理条件の設定手順、設定方法等の好適なセットアッ
プ処理内容を記憶手段に記憶させておき、前記記憶手段
に記憶された前記セットアップ処理内容を表示手段に表
示させ、前記表示手段に表示された前記セットアップ処
理内容に従って前記画像処理条件のセットアップを行う
ことを特徴とする。

【０００８】この場合、セットアップオペレータは、表
示手段に表示された熟練したセットアップオペレータに
よるセットアップ処理内容に従い、好適なセットアップ
作業を容易かつ短時間で行うことができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の画像処理条件の
セットアップ方法が適用されるカラー画像入出力システ
ム１０の全体構成を示す。このカラー画像入出力システ
ム１０は、原稿の画像情報を読み取る画像読取装置１２
と、得られた入力画像信号に対して画像処理条件の設定
作業であるセットアップを行うとともに、前記画像処理
条件に従って画像処理を行う画像処理装置１４と、画像
処理によって得られた出力画像信号に基づいてカラー画
像を作成する画像出力装置１６とから構成される。

【００１０】図２は、画像読取装置１２および画像処理
装置１４の構成ブロックを示す。画像読取装置１２は、
カセット１８に保持された原稿Ｓの画像情報を光学系２
０を介してＣＣＤ２２により読み取り、得られた入力画
像信号をＡ／Ｄ変換回路２４を介して画像処理装置１４
に供給する。

【００１１】画像処理装置１４は、入出力制御回路２６
と、データ記憶回路２８（記憶手段）と、色処理回路３
０と、これらの制御を行うＣＰＵ３２とから構成され
る。入出力制御回路２６は、画像読取装置１２に対する
信号の入出力制御と、画像出力装置１６に対する信号の
入出力制御と、ＣＲＴ３４（表示手段）、マウス３６、
キーボード３８に対する信号の入出力制御とを行う。デ
ータ記憶回路２８は、当該画像処理装置１４において処
理される種々のデータ、特に、好適なセットアップ処理
内容である熟練したセットアップオペレータによるセッ
トアップ処理内容を表す画像およびそのセットアップデ
ータを記憶する。色処理回路３０は、セットアップによ
って設定された画像処理条件に従い入力画像信号に対し
て画像処理を施し、出力画像信号を生成する処理を行
う。

【００１２】本実施形態のカラー画像入出力システム１
０は、基本的には以上のように構成されるものであり、
次に、このカラー画像入出力システム１０における概略
処理につき、図３に示すフローチャートに基づいて説明
する。

【００１３】オペレータは、先ず、画像読取装置１２に
対して原稿Ｓを保持したカセット１８を装填する。画像
読取装置１２は、光学系２０を介して原稿Ｓに担持され
た画像をＣＣＤ２２によってラフに読み取り、Ｒ、Ｇ、
Ｂからなる入力画像信号を得る（ステップＳ１）。この
入力画像信号は、Ａ／Ｄ変換回路２４によってデジタル
信号に変換された後、画像処理装置１４の入出力制御回
路２６により取り込まれ、ＣＲＴ３４にプレスキャン画
像として表示される。

【００１４】次に、オペレータは、前記プレスキャン画
像に基づき、所望の画像処理条件の設定作業であるセッ
トアップを行う（ステップＳ２）。セットアップの詳細
については、後述する。

【００１５】画像処理条件が設定されると、その条件に
従った本スキャンを行う（ステップＳ３）。この本スキ
ャンでは、原稿Ｓに担持された画像を詳細に読み取り、
本スキャン画像としての入力画像信号を得る。

【００１６】得られた本スキャン画像としての入力画像
信号は、ステップＳ２で設定された画像処理条件に基づ
き色処理回路３０によって処理され、所望の出力画像信
号が生成される（ステップＳ４）。

【００１７】前記出力画像信号は、入出力制御回路２６
によって画像出力装置１６に転送される。画像出力装置
１６では、例えば、前記出力画像信号から所望のカラー
画像が出力される（ステップＳ５）。

【００１８】次に、ステップＳ２におけるセットアップ
について、図４に示すフローチャートに基づき説明す
る。

【００１９】先ず、マウス３６またはキーボード３８を
用いて、図５に示すセットアップ開始画面４０をＣＲＴ
３４に表示する（ステップＳ１１）。この場合、セット
アップ開始画面４０には、プレスキャンによって読み取
られた原稿Ｓの複数の画像Ｐ１〜Ｐ６が表示される。

【００２０】次に、表示された画像Ｐ１〜Ｐ６からセッ
トアップ対象とする任意の画像Ｐ１を選択し、「開始」
のボタンを選択すると、セットアップエディタが起動さ
れ、図６に示すセットアップエディタ画面４２が選択さ
れた画像Ｐ１とともに表示される（ステップＳ１２）。
この場合、セットアップエディタ画面４２には、以下に
説明する各セットアップに必要な複数のアイコンＡが表
示される。

【００２１】トリミングセットアップのアイコンＡを選
択すると、図７に示すトリミング設定画面４４が表示さ
れる（ステップＳ１３）。そこで、オペレータは、トリ
ミング設定画面４４を用いて、選択された画像Ｐ１に対
する「入力解像度」、「出力解像度」、「倍率」等のト
リミングデータを設定する。

【００２２】次に、アシストセットアップのアイコンＢ
を選択すると、図８に示すアシストセット画面４６が表
示される（ステップＳ１４）。このアシストセット画面
４６では、選択された画像Ｐ１に対する明るさ指示、ハ
イライト指示、仕上がり指示等を行うことができる。例
えば、仕上がり指示を行う場合には、カーソルを「肌・
グレー」の項目に合わせ、表示されるプルダウンメニュ
ーから「美しい肌１」の項目を選択した後、図９に示す
ように表示された画像Ｐ１上で仕上がり指示を行いたい
場所（＋Ａで表示されている。）にカーソルを合わせて
指定する。所定の設定が完了した後、「実行」のボタン
を選択することにより、所望の色処理が実行され、処理
後の画像Ｐ１が表示される。

【００２３】階調・ＵＣＲ設定のアイコンＣを選択する
と、図１０に示す階調・ＵＣＲ設定画面４８が表示され
る（ステップＳ１５）。この階調・ＵＣＲ設定画面４８
では、Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋの各色のハイライト（ＨＬ）、中
間（ＭＤ）、シャドー（ＳＨ）に対する網％の設定、濃
度設定、ＵＣＲ量およびそのスタートポイントの設定、
階調カーブの設定等が行われる。なお、図１１に示すよ
うに、設定された階調カーブ５０を表示することができ
る。

【００２４】カラーコレクションのアイコンＤを選択す
ると、図１２に示すカラーコレクション画面５２が表示
される（ステップＳ１６）。このカラーコレクション画
面５２では、入力画像信号から判別されたＣ、Ｍ、Ｙ、
Ｒ、Ｇ、Ｂの各色相、反対色、必要色の各色相に対して
修正係数を設定することにより、Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋの各色
を調整して所望の色修正を行う。

【００２５】シャープネス設定のアイコンＦを選択する
と、図１３に示すシャープネス設定画面５４が表示され
る（ステップＳ１７）。このシャープネス設定画面５４
では、シャープネスの強さをＣ、Ｍ、Ｙ、Ｋの各色毎に
設定することができるとともに、選択された画像Ｐ１に
対するスムージングの程度を設定することができる。

【００２６】サンプルピックのアイコンＥを選択する
と、図１４に示すサンプルピック設定画面５６が表示さ
れる（ステップＳ１８）。このサンプルピック設定画面
５６では、マウス３６によって指定された画像Ｐ１上の
点の濃度値を表示することができる。また、その濃度値
から網％を計算して表示することもできる。

【００２７】ところで、以上のようにして行われるセッ
トアップ処理は、処理内容が多岐にわたるだけでなく、
その設定方法に相当な熟練を要するものである。そこ
で、本実施形態では、熟練したセットアップオペレータ
によるセットアップ処理の手順をＣＲＴ３４に表示され
る画面内容とともにデータ記憶回路２８に保存し（図１
５参照）、必要に応じてそれを読み出し（図１６参
照）、新人オペレータの教育のために供することができ
る。

【００２８】すなわち、セットアップ手順を保存する場
合には、熟練したセットアップオペレータによるセット
アップ処理に基づいて図５〜図１４に示すセットアップ
画面の内容およびセットアップデータをデータ記憶回路
２８に記憶させる処理を行う（ステップＳ２１〜２
３）。この場合、マウス３６の軌跡を画像とともに記憶
させるようにしてもよい。

【００２９】一方、新人のオペレータがセットアップ処
理を習得する場合には、画像処理装置１４において教育
モードを選択した後（ステップＳ３１）、データ記憶回
路２８に記憶された熟練したセットアップオペレータの
セットアップ処理のトレースを読み出し（ステップＳ３
２）、ＣＲＴ３４に表示させる処理を繰り返す（ステッ
プＳ３３、Ｓ３４）。この場合、新人オペレータは、Ｃ
ＲＴ３４に表示された画像に基づき、熟練オペレータに
よるセットアップ処理を習得することができる。また、
熟練オペレータを個々の新人オペレータに配属させる必
要がないため、熟練オペレータの人員を削減し、ひいて
はコストダウンを実現することができる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
処理条件のセットアップ方法によれば、好適なセットア
ップ処理内容に基づき、新人のオペレータであっても容
易且つ短時間で望ましい画像処理条件のセットアップを
行うことができる。また、熟練したセットアップオペレ
ータを個々の新人オペレータに配属させることなく、セ
ットアップ処理の手順、方法等を習得させることができ
る。これにより、容易且つ短時間でセットアップオペレ
ータを育成することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像処理条件のセットアップ方法が適
用されるカラー画像入出力システムの全体構成図であ
る。

【図２】画像読取装置および画像処理装置の構成ブロッ
ク図である。

【図３】カラー画像入出力システムの概略処理フローチ
ャートである。

【図４】セットアップ処理のフローチャートである。

【図５】セットアップ開始画面の説明図である。

【図６】セットアップエディタ画面の説明図である。

【図７】トリミング設定画面の説明図である。

【図８】アシストセット画面の説明図である。

【図９】アシストセットにおいて仕上がり指示点を指定
した画面の説明図である。

【図１０】階調・ＵＣＲ設定画面の説明図である。

【図１１】階調・ＵＣＲ設定において表示された階調カ
ーブの画面の説明図である。

【図１２】カラーコレクション画面の説明図である。

【図１３】シャープネス設定画面の説明図である。

【図１４】サンプルピック設定画面の説明図である。

【図１５】セットアップ処理内容を保存する処理のフロ
ーチャートである。

【図１６】セットアップ処理内容を読み出して表示する
処理のフローチャートである。

【符号の説明】

１０…カラー画像入出力システム １２…画像読取
装置 １４…画像処理装置 １６…画像出力
装置 １８…カセット ２６…入出力制
御回路 ２８…データ記憶回路 ３０…色処理回
路 ３２…ＣＰＵ ３４…ＣＲＴ ３６…マウス ３８…キーボー
ド ４０…セットアップ開始画面 ４２…セットア
ップエディタ画面 ４４…トリミング設定画面 ４６…アシスト
セット画面 ４８…階調・ＵＣＲ設定画面 ５０…階調カー
ブ ５２…カラーコレクション画面 ５４…シャープ
ネス設定画面 ５６…サンプルピック設定画面 Ｓ…原稿

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所望の画像処理条件を設定し、入力画像信
   号を前記画像処理条件に基づいて処理することで出力画
   像信号を生成する画像処理装置における画像処理条件の
   セットアップ方法であって、 予め前記画像処理条件の設定手順、設定方法等の好適な
   セットアップ処理内容を記憶手段に記憶させておき、前
   記記憶手段に記憶された前記セットアップ処理内容を表
   示手段に表示させ、前記表示手段に表示された前記セッ
   トアップ処理内容に従って前記画像処理条件のセットア
   ップを行うことを特徴とする画像処理条件のセットアッ
   プ方法。
2. 【請求項２】請求項１記載の方法において、 前記セットアップ処理内容は、セットアップ時の画像お
   よびセットアップデータを含むことを特徴とする画像処
   理条件のセットアップ方法。