JPH11219937A - プロセス装置 - Google Patents

プロセス装置

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JPH11219937A
JPH11219937A JP1966698A JP1966698A JPH11219937A JP H11219937 A JPH11219937 A JP H11219937A JP 1966698 A JP1966698 A JP 1966698A JP 1966698 A JP1966698 A JP 1966698A JP H11219937 A JPH11219937 A JP H11219937A
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JP
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film
chamber
gas
wall
plasma
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Pending
Application number
JP1966698A
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English (en)
Inventor
Makoto Sekine
誠 関根
Nobuo Hayasaka
伸夫 早坂
Katsuya Okumura
勝弥 奥村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性ガスによる容器内壁等の腐食を抑制す
る。 【解決手段】 反応性ガスに晒されるチャンバ11や配
管18の表面を金属とフッ素との安定な化合物、例えば
CaF2 膜19で被覆することにより、反応性ガスによ
る腐食を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素等を含む反
応性ガスを用いたプロセス全般(基板表面での薄膜の成
膜、表面処理、エッチング、表面改質、不純物添加、洗
浄(表面に付着した不純物の除去)等のプロセス)を行
う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反応性ガスを利用したプロセスに使用す
る装置の容器内壁表面材料としては、従来アルマイト
(酸化アルミニウム)などが多く使用されてきた。しか
し、ハロゲン元素、特にフッ素元素を含むガスを使用し
たプロセスにおいては、アルマイト等の内壁表面材料が
フッ素と反応し腐食される問題がある。
【0003】一例として、アルマイト被膜したAl製の
反応容器の中で多結晶Si薄膜のエッチング処理を行う
場合について述べる。まず、CF4 とO2 の混合ガスを
マイクロ波励起によりプラズマ化し、大量のF原子(F
ラジカル)を生成する。このFラジカルを多結晶Si薄
膜が表面に形成されたウエハが置かれている反応容器ま
で輸送し、Fラジカルと多結晶Siとを反応させ、Si
+4F→SiF4 の形で蒸気圧の高いSiF4 ガスと
し、これを排気することでエッチングを行う。反応容器
内壁の材料として、従来はアルマイト被膜などが使用さ
れているが、アルマイト(Al34 )はF原子と反応
し、被膜表面でAlF3 が形成される。AlF3 が増え
てくると粉状に成長し、容易に反応容器壁から剥離し
て、パーティクルあるいはウエハ表面を汚染する原因と
なる。さらに、被膜が腐食して下地のAlが露出すると
この反応が一層進行する。
【0004】反応性ガスのプラズマをウエハ付近で生成
し、直接プラズマに晒して処理を行う装置においても同
様の現象が発生する。特にこの場合、プラズマからのイ
オンが反応容器壁にも衝突するため、上述の内壁材料の
腐食が促進され、またイオンのスパッタ作用により腐食
が一層促進されることとなる。
【0005】他の例として、エキシマレーザのチャンバ
内壁の状況について述べる。KrFやArFのエキシマ
レーザは、短波長の高輝度光源として半導体製造のリソ
グラフィー工程で使用されている。そのレーザ光励起
は、KrやArといった希ガスとF2 ガスとをNeやH
eなどで希釈してチャンバ内に数気圧の圧力で封入し、
その中でパルス放電を起こすことによって行う。この放
電によって励起されたAr、Kr、F原子がエキシマと
呼ばれるダイマーを形成し、これが崩壊する時に光を放
出する。したがって、チャンバ内では反応性の高いF原
子が発生し、F原子がチャンバ壁を腐食する問題が発生
する。この腐食によりAlF3 のパーティクルが発生す
るのは、上述のエッチング装置の例と同様である。ま
た、内壁材料やその不純物とFの化合物の蒸気圧が高い
場合は、チャンバ内での不純物ガス濃度が増加する。エ
キシマレーザの場合はこのパーティクルや不純物ガスの
存在がエキシマ状態への励起効率を低下させ、レーザ出
力を著しく低下させる結果となる。このような状況で
は、高価なガスを頻繁に交換したり、レーザ励起のチャ
ンバ自体を交換する必要があり、多大なコスト増大の一
因となり、生産装置としてエキシマレーザを導入する際
の重大な課題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の装
置では、反応性ガスによって容器の内壁等が腐食するた
め、この腐食によってパーティクルが発生するといった
問題や、腐食した容器の交換による装置の維持コストや
プロセス時間の増加といった問題があった。
【0007】本発明は上記従来の課題に対してなされた
ものであり、反応性ガスによる容器内壁等の腐食を抑制
することにより、パーティクルの発生を防止し、装置の
維持コストの低減やプロセス時間の短縮化をはかること
が可能な装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプロセス装
置は、反応性ガスに晒される部材内の所望の箇所の表面
に、ポーリングの電気陰性度(Paulings Electronegati
vity)が1.0以上かつ1.5以下の金属とフッ素との
化合物膜が形成されていることを特徴とする。
【0009】このように、ポーリングの電気陰性度が
1.0以上かつ1.5以下の金属とフッ素とにより金属
とフッ素との安定な化合物が形成され、反応性ガスによ
る腐食を抑制して、パーティクルの発生等を防止するこ
とができる。なお、電気陰性度を前記範囲とするのは、
電気陰性度が1.0未満では金属の反応性が強くなりす
ぎ、1.5より大きい場合には金属とフッ素との結合が
弱くなり不安定になるためである。
【0010】前記金属としては、Ca,Al,Sr,M
g,Li,Ni,Be,Sc,Y,Zr,Tiをあげる
ことができ、特に、Ca,Al,Sr,Mg,Li,N
iを用いることが好ましい。代表的にはCaをあげるこ
とができ、この場合には前記化合物膜としてCaF2
(フッ化カルシウム)膜が形成される。
【0011】前記金属とフッ素との化合物膜は、溶射に
よって形成されたものであることが好ましい。溶射法と
しては、代表的にはプラズマ溶射があげられるが、その
他、ガス燃焼溶射、爆発溶射等を用いることも可能であ
る。このように、溶射によって前記化合物膜を成膜する
ことにより、膜厚の厚い(例えば50μm以上)化合物
膜を形成することができ、保護膜としての性能を十分に
発揮することが可能となる。
【0012】前記反応性ガスとしては、例えば反応性の
強いハロゲン元素(F、Cl、Br等)を含むガスがあ
げられるが、本発明では金属とフッ素との安定な化合物
膜を形成することにより、このような反応性の強いガス
に対しても、十分な耐性を得ることができる。
【0013】前記反応性ガスに晒される部材としては、
その内部で所定の処理が行われる容器を代表例としてあ
げることができ、前記反応性ガスに晒される部材内の所
望の箇所としては、容器の内壁をあげることができる。
容器としては、エッチング装置やCVD等の成膜装置に
用いるチャンバの他、エキシマレーザを励起する装置の
チャンバ等があげられる。また、前記部材としては、配
管系(ガス供給用の配管系、ガス排出用の配管系)もあ
げることができ、この場合にも配管の内壁にCaF2
等の化合物膜を形成することになる。また、容器や配管
の表面のみならず、これらの内部に設けられた部品の表
面に化合物膜を形成してもよい。さらに、前記部材には
容器や配管につらなる流量計、圧力計、バルブ、ガスリ
ザーバー、ポンプ、除害装置等も含まれ、反応性ガスに
晒されるこれらの表面にCaF膜等の化合物膜を形成
してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施例を説
明するための図であり、ダウンフロー型エッチング装置
に本発明を適用した例である。
【0015】11は被処理基板となるシリコンウエハ1
2が配置されるエッチングチャンバ、13はウエハ12
を載置するサセプタ、14は反応性ガスを導入するガス
供給管、15は反応性ガスを励起してプラズマを生成す
る放電管、16は放電を励起するマイクロ波電源、17
はマイクロ波を放電管へ伝える導波管、18はガスを排
気する真空ポンプへつながる排気管である。チャンバ1
1の内壁表面には、CaF の微粒子をプラズマ中で
溶融し対象物へ吹き付けることで成膜を行うプラズマ溶
射技術により、厚さ約250μmのCaF2 膜(フッ化
カルシウム膜)19が形成されている。
【0016】ここでは、被エッチング膜として、Siウ
エハ12表面のシリコン酸化膜(SiO2 膜)の上に堆
積されたリン添加多結晶Si膜(n+ poly−Si
膜)を使用した。また、エッチングガスとしてはCF4
+O2 の混合ガスを用い、この混合ガスをCF4 :80
sccm、O2 :20sccmの流量でチャンバ11内
に導入し、チャンバ11内のガス圧力を0.5Torr
に保った。
【0017】マイクロ波の電力を750Wに設定して放
電を開始すると、CF4 、O2 混合ガスの放電で生成さ
れるF原子がチャンバへ供給されエッチング反応を起こ
す。この条件でのエッチング速度は、n+ poly−S
i膜は約3800オングストローム/分、下地のSiO
2 膜は250オングストローム/分であったが、これ
らの値はチャンバ壁表面の材料がAl材である場合には
それぞれ約20%低下する。これは、エッチング種であ
るFが金属表面で再結合してF2 が形成されエッチング
反応性に寄与しなくなるいわゆる失活が起こったり、F
が金属と反応してAlFx が形成されるなどして、F濃
度が低下するためと考えられる。
【0018】一方、CaF2 膜19をチャンバ壁にコー
ティングしたチャンバを使用するとチャンバ壁表面での
失活が極めて少なくなる。また、CaF2 膜をプラズマ
溶射でSiC基板上に成膜した試料をエッチングした
が、エッチング速度はゼロであった。したがって、Ca
2 膜をチャンバ内壁に形成することで、チャンバ壁の
エロージョンが防止でき、さらに安定した高性能のプロ
セス性能を維持できることになる。
【0019】なお、図1において、プラズマを発生され
るマイクロ波放電管17には通常石英管或いはアルミナ
管が利用されるが、プラズマで生成された高濃度F原子
やイオンによりエッチングされ、定期的な交換が必要と
なる。そこで、マイクロ波放電管17となる石英管の内
壁にもCaF2 膜を1mmの厚さで成膜して使用したと
ころ、従来放電時間が600時間程度で交換していたも
のが、その2〜3倍の時間まで交換の必要がないことが
判明した。
【0020】なお、CaF2 が摩耗する原因はプラズマ
中のイオンによる物理スパッタであるが、CDEでは使
用圧力が高くプラズマから管壁を衝撃するイオンのエネ
ルギは平均で10eV未満であるために、スパッタ速度
は数十オングストローム/分以下と見積もられれ、その
影響は少ないと考えられる。
【0021】以上のように、F原子やFイオンを含む反
応性ガスを使用したプラズマ装置において、ガスが接触
する内壁にCaF2 膜をコーティングすることで、プロ
セス性能の向上と装置寿命の向上を図ることができる。
【0022】なお、CaF2 膜のコーティングは、上記
チャンバ壁や放電管壁に限定されるものではなく、排気
系の配管内壁や真空ポンプの内壁、部品表面、除害装
置、ガス供給系においても同様の効果を示す。
【0023】次に、本発明の第2の実施形態について、
図2を参照して説明する。図2に示した装置も第1の実
施形態と同様にエッチング装置であるが、本実施形態で
はプラズマにウエハを直接晒して加工する方式の装置を
例としている。
【0024】21は被処理基板となるシリコンウエハ2
2が配置されるエッチングチャンバであり、23はウエ
ハ22を載置するサセプタ、24はガスを導入するガス
供給管、25はガスを排気する真空ポンプへつながる排
気管である。サセプタ23には基板バイアス用のRF電
力(13.56Mhz)が電源26から供給されてい
る。また、プラズマ密度を高めて高速のエッチングを行
うために、磁石27によりウエハ22の表面付近にウエ
ハと平行な磁界(120Gauss)を与え、磁石27
をチャンバ21の中心軸を中心にして回転させること
で、磁界の向きを回転させて均一なエッチングを行うよ
うになっている。ガス供給管24からは流量制御された
ガスが導入され、排気管25によりガス排気されること
でチャンバ21内の圧力が一定に保たれる。
【0025】本実施形態では、CHF3 とCF4 の混合
ガスを使用してシリコン酸化膜の微細溝を加工するプロ
セスを例に説明する。酸化膜の加工においては、フロロ
カーボン(CF)の堆積が生じるプロセスを用いるた
め、チャンバ21の内壁にもCF膜が形成されやすく、
これがチャンバ壁の保護膜となることが多い。しかし、
堆積が多いプロセスでは、寸法の高精度制御が行いにく
く、チャンバ内壁の堆積膜表面が時々刻々と変化するこ
とに起因して、プロセス特性の経時変化が発生するなど
の問題がある。そのため、プロセスによってはCHF3
とCF4 の混合ガスのような堆積の少ないガス系を使
用する。その場合には、チャンバ壁材料がF原子やFイ
オンに直接晒されることとなり、エロージョンやそれに
伴うパーティクルの発生が問題となる。エロージョンは
チャンバ内部品の寿命を短くし、装置の維持費上昇を招
き、パーティクルはデバイス歩留りの低下に繋がること
は言うまでもない。
【0026】本実施形態の装置では、CaF2 膜31を
チャンバ21の内壁および排気管25の内壁にプラズマ
溶射により形成してある。プラズマ30に直接晒されて
従来エロージョンが激しく発生していた箇所では、Ca
2 膜31を500μmと厚くしてあり、また部品交換
が可能となるようにしてある。一方、プラズマ30に直
接晒されない、或いは晒されてもエロージョンの少ない
部位については、CaF2 膜31はほとんどエッチング
されることがないため、300μm程度と比較的薄い膜
厚であり、また表面部品の交換も行わない。
【0027】本実施形態において、エロージョンの激し
い部品としては、シールド板28およびガス分散供給板
29があげられる。これらの部品はAl合金で作製さ
れ、その表面は陽極酸化によりアルマイト被膜が数十μ
mの厚さに形成されている。これらはプラズマ30に直
接晒されるため、従来のCHF3 とCF4 ガスを使用し
たプロセスでは、40〜80時間程度放電する毎に交換
しており、コスト上昇の大きな原因となっている。
【0028】本実施形態の構成を採用することにより、
シールド板28およびガス分散供給板29の交換頻度
は、400時間のRF放電時間まで延びることが判明し
た。これは、CaF2 膜31がF原子に対して完璧に安
定であることと同時に、物理スパッタ耐性も石英やアル
ミナの数倍程度あるためと考えられる。ガス分散供給板
29は、ガスをチャンバ内に導入するための1mm以下
の細かい穴(ガス導入口)が数百個程度形成されたもの
であり(図2ではガス導入口は図示していないが、実際
にはガス導入口はCaF2 膜31を貫通している)、特
にガス導入口の角の部分がプラズマに強く晒されてエロ
ージョンが激しく、従来は下地のAlがすぐに露出し、
異常放電、Alの放出による汚染、パーティクルの発生
などの問題を引き起こしていた。CaF2 膜を形成する
ことにより、このような問題が解決し、製作コストの高
いガス分散供給板29の交換頻度を低減することができ
た。
【0029】なお、プロセス性能に関しては、CaF2
膜の形成したものとしないものとで特に変化はなかっ
た。例えば、エッチング速度はSiO2 :4830オン
グストローム/分、Si:350オングストローム/分
(RF電力3.5W/cm2 、ガス圧力80mTor
r、CHF3 :50sccm、CF4 :20sccm)
であった。
【0030】また、パーティクルの発生については、部
品交換直後に数百個(ウエハ上に飛来した0.2μm以
上のパーティクルの個数)発生したが、10分程度の予
備放電後には数個から十数個といった従来のチャンバ内
壁処理で得られていた値と同等のパーティクル発生率ま
で低下した。当然、従来はエロージョンが進むと数千個
のパーティクルが発生していたが、本発明により大量の
パーティクルが発生することはなくなった。
【0031】本実施形態で用いたCaF2 被膜の表面荒
さは数μm程度以上であるが、表面が滑らかな場合に
は、表面に極薄く形成されるフロロカーボン系の堆積膜
が剥がれやすく、これがパーティクルとなる場合があっ
た。検討を行った結果、表面荒さは0.7μm以上であ
ることが望ましいことがわかった。
【0032】さらに、被膜の厚さはプラズマ溶射で使用
する微粉末の粒径の数十倍以上の厚さが必要であり、5
0μm以上の厚さが望ましい。これは、膜がポーラスな
ため、下地を完全にガスから保護するために必要な厚さ
である。
【0033】以上のように、CaF2 被膜がほとんどエ
ッチングされないために、ウエハに対する汚染も低下す
る。Ca自体はSiやSiO2 中で可動イオンを形成す
る金属元素としてデバイス特性を劣化させる可能性があ
るが、本実施形態で計測したウエハの汚染レベルは3×
1010原子/cm2 程度と極めて少なく、全く問題とな
らないことがわかった。
【0034】次に、本発明の第3の実施形態について、
図3を参照して説明する。本実施形態は、本発明をエキ
シマレーザ装置に適用した例である。41はチャンバ、
42は放電電極、43は高速高圧パルス電源、44はガ
ス循環用のファン、45はガス供給管、46は排気管あ
る。以下、KrFのエキシマ生成とレーザ発振を例に挙
げて説明する。
【0035】チャンバ41内を排気管46を介して真空
排気した後、充填ガス(F2 、Kr、He、Ne)をガ
ス導入管45から充填する。通常、チャンバ内圧力は大
気圧以上数気圧までの範囲で使用される。電源43から
パルス電力を放電電極42へ供給し、電極間で大容量の
放電を励起することでレーザーの発振を行う。この放電
でF原子が生成され、同時に生成された励起状態のKr
と反応し、短寿命のダイマーKrFが形成される。この
ダイマーが崩壊する時に波長248nmの光を放出し、
ダイマーの密度がある閾値を越えると位相の揃ったコヒ
ーレント光が得られる。これがエキシマレーザの原理で
ある。
【0036】このエキシマレーザを運用するにあたって
は、電極や壁がF原子との反応でエロージョンされて起
こるガスの純度低下やパーティクルの発生により、エキ
シマダイマーの生成効率が低下し、レーザ出力が著しく
低下するという問題がある。従来、チャンバ材料として
はステンレス鋼やAlが使用されてきたが、F原子の失
活や反応性生成物の生成により、低発振効率、短いガス
寿命、短いチャンバ寿命が問題となってきていた。例え
ば、上述のKrFエキシマレーザをLSIのリソグラフ
ィー工程で使用した場合、数日間の使用でガス交換を
し、半年に一度はチャンバ自体の交換を行わないと性能
を維持できない状況であった。
【0037】そこで、本実施形態では、チャンバ41お
よび排気管46の内壁に500μm厚のCaF2 膜47
をプラズマ溶射で形成した。その結果、ガス交換の頻度
が従来1週間毎であったものが、18日まで連続して使
用することが可能となった。使用時間が長くなったの
は、今までチャンバ内壁から放出されていた不純物ガス
やパーティクルが低減されたためと考えられる。しか
し、これ以上のガスの寿命長期化を進めるためには、C
aF2 の被膜形成の難しいガス循環用のファン44およ
びファンの駆動系やバルブ内部などからの放出ガスに対
する検討が必要と考えられ、これらについてもCaF2
の被膜処理を施すことが好ましい。プラズマ溶射技術を
使用することで、これらの複雑な形状の部材にも被膜形
成が可能である。これらの部品まで処理を施すことによ
り、ガス寿命がさらに向上すると考えられる。
【0038】なお、チャンバ寿命については未評価であ
るが、上記の結果より、2〜3倍に寿命が延びることが
期待できる。以上のことから、エキシマレーザリソグラ
フィー実用化の最大課題であるコストの問題が解決し、
当技術を量産へと展開することが可能となった。
【0039】次に、本発明の第4の実施形態について、
図4を参照して説明する。本実施形態は、第1、第2の
実施形態と同様、本発明をエッチング装置に適用した例
であるが、本実施形態ではフッ素系のガスを用いたプラ
ズマではなく塩素を用いたプラズマを例にとり、さらに
プラズマ励起方法として誘導結合(ICP)型の装置を
例にあげている。
【0040】51は被処理基板となるシリコンウエハ5
2が配置されるエッチングチャンバ、53はウエハ52
を載置するサセプタ、54はガスを導入するガス供給
管、55はガスを排気する排気管である。ICP方式に
よりプラズマを生成するチャンバ51の外壁材料は石英
であり、コイル状のアンテナ56に13.56MHzの
RF電力が電源57から供給される。サセプタ53に
は、基板バイアス用のRF電力(2MHz)が電源58
から供給される。ガスにはCl2 とO2 の混合ガスを用
い、流量をそれぞれ50、10sccmとした。圧力は
2mTorrに制御した。被エッチング膜はSiウエハ
上に成膜したWSix (タングステンシリサイド)とp
oly−Siの積層膜であり、LSIにおいてはトラン
ジスタのゲート電極材料として使用される。
【0041】本実施形態においても、CaF2 膜59を
チャンバ51の内壁、さらに排気管55の内壁に形成し
た。これにより、塩素に起因するチャンバ内壁の腐食を
激減することができた。また、アンテナ56付近の石英
管(チャンバ壁)の内側でのエロージョンが減少した。
アンテナ付近では電界によって他の部位より高いエネル
ギのイオンが発生するため、従来は石英などの誘電体表
面がスパッタでエロージョンされ、コスト増、パーティ
クルの発生、経時変化の発生原因となっていた。本実施
形態のようにCaF2 被膜を施すことで、エロージョン
の程度が緩和され、このような問題が減少した。また、
石英管には繰り返してプラズマ溶射を行うことが可能と
なり、一層のコスト低減が可能となった。
【0042】以上、本発明の各実施形態について説明し
たが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでは
ない。上記実施形態以外に、CVD装置、アッシング装
置或いはイオン注入装置のイオン生成室等にも本発明は
適用可能である。また、反応性ガスには、ハロゲン元素
を含むガスの他、酸素等を含む活性なガスを用いてもよ
い(例えば、アッシングに酸素或いは酸素にフッ素系ガ
スを添加したガスを使用する)。
【0043】また、チャンバ等の容器やガス排気用の配
管の内壁にCaF2 膜等の化合物膜を形成する他、ガス
供給用の配管の内壁にも化合物膜を形成してもよく、さ
らに容器等の内部に設けられた部品の表面に化合物膜を
形成してもよい。また、容器や配管につらなる流量計、
圧力計、バルブ、ガスリザーバー、ポンプ、除害装置等
の反応性ガスに晒される箇所の表面に化合物膜を形成し
てもよい。
【0044】また、上記実施形態ではプラズマ溶射技術
により化合物膜の形成を行ったが、ガス燃焼溶射、爆発
溶射等を用いてもよく、部品形状や母材によっては他の
適切な成膜方法を選択することも可能である。
【0045】また、前記実施形態では化合物膜としてC
aF2 (フッ化カルシウム)膜を例に説明したが、Ca
以外のフッ素との安定な化合物が形成される金属(A
l,Sr,Mg,Li,Ni,Be,Sc,Y,Zr,
Ti)とフッ素との化合物膜を採用することも可能であ
る。
【0046】さらに、本発明は半導体の分野に限らず、
反応性ガスによって腐食が生じるものであれば、他の分
野に対しても適用可能である。その他、本発明は、その
趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施す
ることが可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、反応性ガスに晒される
箇所の表面に金属とフッ素との安定な化合物からなる膜
を形成することにより、反応性ガスによる腐食を抑制す
ることができ、パーティクルの発生を防止し、装置の維
持コストの低減やプロセス時間の短縮化をはかることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成例について示し
た図。
【図2】本発明の第2の実施形態の構成例について示し
た図。
【図3】本発明の第3の実施形態の構成例について示し
た図。
【図4】本発明の第4の実施形態の構成例について示し
た図。
【符号の説明】
11、21、41、51…チャンバ 12、22、52…ウエハ 13、23、53…サセプタ 14、24、45、54…ガス供給管 15…放電管 16…マイクロ波電源 17…導波管 18、25、46、55…排気管 19、31、47、59…CaF2 膜 26…電源 27…磁石 28…シールド板 29…ガス分散供給板 30…プラズマ 42…放電電極 43…パルス電源 44…ファン 56…アンテナ 57、58…電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/31 H01L 21/31 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性ガスに晒される部材内の所望の箇所
    の表面に、ポーリングの電気陰性度が1.0以上かつ
    1.5以下の金属とフッ素との化合物膜が形成されてい
    ることを特徴とするプロセス装置。
  2. 【請求項2】反応性ガスに晒される部材内の所望の箇所
    の表面に、Ca,Al,Sr,Mg,Li,Ni,B
    e,Sc,Y,Zr,Tiの中から選択される金属とフ
    ッ素との化合物膜が形成されていることを特徴とするプ
    ロセス装置。
  3. 【請求項3】前記化合物膜は溶射によって形成されたも
    のであることを特徴とする請求項1または2に記載のプ
    ロセス装置。
  4. 【請求項4】前記反応性ガスはハロゲン元素を含むガス
    であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロ
    セス装置。
  5. 【請求項5】前記反応性ガスに晒される部材は該反応性
    ガスによりその内部で所定の処理が行われる容器である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のプロセス装
    置。
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