JPH11219810A - 物品の識別方法 - Google Patents

物品の識別方法

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JPH11219810A
JPH11219810A JP10023117A JP2311798A JPH11219810A JP H11219810 A JPH11219810 A JP H11219810A JP 10023117 A JP10023117 A JP 10023117A JP 2311798 A JP2311798 A JP 2311798A JP H11219810 A JPH11219810 A JP H11219810A
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JP10023117A
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Shinji Furukawa
伸治 古川
Terumasa Yoshinaga
輝政 吉永
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検出物の位置に制約を受けることなく被検
出物を識別することができる物品の識別方法を提供す
る。 【解決手段】 非接触型のICカード1が、集積回路か
らなる回路素子2とアンテナ素子3とを備え、さらに3
つの磁気素子5A,5B,5Cを内蔵する。磁気素子5
A,5B,5Cは、外部磁界強度が予め設定されたそれ
ぞれの磁界強度レベルに達すると急峻な磁化反転を示し
て外部に磁気パルスを放射する。この磁気パルスが識別
用の信号として捉えられる。磁気素子5Aは基準信号を
与える基準素子である。交番磁界を印加した際に最初に
検出された信号を基準信号とし、この信号によって得ら
れた関係に基づいて続いて検知された磁気パルス信号の
発生した磁界強度を検出し、得られた磁界強度によりI
Cカード1を識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から交番磁界
が印加されると急峻な磁化反転をして固有の信号を発す
る素子を物品に配置することによって物品を識別する物
品の識別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気カードに置き換わるものとし
て、マイクロコンピュータ、メモリー等の集積回路を内
蔵したICカードが、交通、金融、医療、サービスなど
多岐にわたる様々な分野で利用されている。特に最近で
は、データ処理端末装置とのデータの送受を遠隔で可能
にした非接触ICカードが開発され、極めて利便性の高
いものとして期待されている。
【0003】ところで、これらのICカードが広く利用
されるに伴って、不正使用が問題となる。不正使用を防
止する方法としては、従来よりデータを暗号化処理す
る、いわゆるソフト的な方法が主流となっているが、さ
らに、光学式あるいは電子式の特殊な信号を発する素子
をICカードに内蔵させる方法が開発されている。
【0004】このような方式の1つとして、本願の発明
者らは、特願平9−157512号にて、物品に内蔵さ
れた各磁気素子の磁化反転磁界の強度を測定することに
より物品を識別する方法を提案した。これは、一般には
入手不可能で、模倣することが困難な信号を発する磁気
素子をICカードなどの小型携帯端末に組み込み、それ
を使用する際に交番磁界を印加することで問い合わせを
し、小型携帯端末に組み込まれた磁気素子が急峻な磁化
反転により発した固有の信号を検知することにより小型
携帯端末を同定してセキュリティを確保するものであ
る。
【0005】この方法は、信号を遠隔で検出できる点で
有利な磁気素子を使用したものであって、ICカード以
外にもデータキャリアやIDタグ、トランスポンダとし
て使用することができ、スキー場のリフト券やスポーツ
クラブの管理タグ、人の入出管理、家畜の管理、製造や
販売における仕分けなどに利用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の物品の識別
方法は、物品に内蔵された各磁気素子の磁化反転磁界の
強度を測定することで物品を識別する方法であり、この
ように磁気素子を利用する方法では、一般に被検出物に
印加されている磁界を知る必要がある。そして、被検出
物が決められた位置に固定されている場合には、被検出
物に印加されている磁界を容易に検出することができ
る。
【0007】すなわち、被検出物の近くにセンサーを配
置して被検出物が印加されている磁界強度を実測して
も、また、稼働時の磁界変化を予め測定しておき、その
データを利用してもよい。励磁方法としても、ソレノイ
ドコイルやヘルムホルツコイルによって、均一な安定し
た磁界を容易く発生でき、また、物品の位置が予め決め
られているため平面コイルでも再現性よく物品に磁界を
印加することができる。ユーザはリーダのスロットに被
検出物を挿入したり、決められた位置に置いて、識別作
業を行うことができる。
【0008】これに対し、非接触型のICカードなどで
は、ICカードの情報を遠隔で検知することが要求され
るため、上記方法ではICカードに印加されている磁界
を検出するには困難が伴う。すなわち、セキュリティの
確認などのために非接触型のICカードを識別する際
に、位置が固定されるのでは、非接触型のICカードの
利便性が大きく損なわれてしまう。そのため、非接触型
のICカードはある空間領域内では自由な位置になけれ
ばならない。このような理由から、非接触型のICカー
ドをスロットに挿入する構造のリーダは用いることはで
きない。このため、ソレノイドコイルは採用できず、ま
た、ヘルムホルツコイルもリーダライタの構造に大きな
制約を与えるので、使用が困難であった。
【0009】これに対して平面コイルは、コイルの上の
自由空間にカードを位置させれば任意の磁界を印加でき
るので、その構成としては遠隔検出に適してはいるもの
の、カードの近傍の磁界を測定するセンサを配置でき
ず、また、コイルとカードの距離の2乗で磁界強度が急
激に減衰するため、カードに印加されている磁界をあら
かじめ測定してあったデータによって推測することも困
難であった。
【0010】以上のことから、被検出物がどの位置にく
るか予測できないような場合には、上記のような磁気素
子を用いた識別は困難であった。
【0011】本発明の目的は、被検出物の位置に制約を
受けることなく被検出物を識別することができる物品の
識別方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、請求項1にかかる発明は、各々が外部から周
期的な交番磁界が印加されるとそれぞれ異なる磁界強度
で急峻に磁化反転して固有の信号を発する素子を被検出
物の任意の箇所に複数個配置しておき、該被検出物に交
番磁界を印加して上記素子の各々から上記信号をそれぞ
れ出力させ、これら信号の発生時間と上記交番磁界の励
磁波形とに基づいて上記素子の各々の磁化反転磁界強度
をそれぞれ検出し、これら磁化反転磁界強度により上記
素子の各々の種類を同定して前記被検出物を識別する物
品の識別方法であって、上記磁化反転の磁界強度が既知
である特定の素子を上記被検出物に基準素子として配置
し、該基準素子の信号の発生時間と上記交番磁界の励磁
波形とに基づいて上記被検出物に印加された磁界強度を
計算し、その結果から他の素子の上記磁化反転磁界強度
を検出することを特徴とする。
【0013】上記被検出物およびその使用形態として
は、ICカードや、トランスポンダ、IDタグ、データ
キャリアなどが好適で、特に非接触ICカードなどワイ
ヤレスで用いられる物品の識別に好適であるが、これら
のものの識別に限定されるものではない。
【0014】上記被検出物には、外部から交番磁界が印
加されると急峻な磁化反転を示す磁気素子を複数個配置
する。このような磁気素子としては、例えば特公平3−
27958号公報や特開平4−218905号公報に開
示されているような、いわゆる大バルクハウゼン反転材
料を用いることができる。これらの材料は、Fe基やC
o基の非晶質あるいは結晶質の合金であり、細線、薄
帯、あるいは薄膜の形態で使用する。このような材料
は、特定の正と負の方向で磁化が極めて安定になるよう
な磁区構造を有しており、印加磁界強度がある臨界値に
達すると材料の全体あるいは一部で一斉に磁化が反転す
る。磁区構造の安定の度合いにより厳密に大バルクハウ
ゼン反転というべきかどうかの判定をすることができる
が、本発明では、厳密には大バルクハウゼン反転と言い
得なくとも、類似した磁気特性を備え、急峻な磁化の反
転を示す材料であれば使用することができる。
【0015】また、上記磁気素子としてはまた、特公平
3−55873号公報や特公平3−58072号公報に
開示された物品監視マーカに用いられる材料も使用する
ことができる。これらの材料は、Co基あるいはNi基
の非晶質合金、パーマロイやセンダスト、bcc−Fe
やfcc−Coの微細な結晶からなる合金などの低磁歪
軟磁性金属からなるものであり、保磁力が低いため非常
に小さな磁界で急激な磁化変化を示す。
【0016】これらの磁気素子の形態としては、例えば
細線の場合には線径が10μmから50μmのものが好
適であり、さらには20μmから40μmのものがより
好適である。磁気素子が薄帯の場合には、厚さ5μmか
ら50μmが好適であり、さらには15μmから30μ
mのものがより好適である。磁気素子が薄膜の場合は、
厚さが0.1μmから10μmが好適であり、0.5μ
mから5μmであればさらに好適である。磁気素子の長
さに関しては、10mm以上で、被検出物の長さ以下の
ものであればよい。
【0017】上記のような磁気素子を具備した被検出物
に、交番磁界を印加して各磁気素子を励磁すると、各磁
気素子は予め設定された磁界強度で急峻な磁化反転を示
し周囲に磁界を放射する。このプロセスでは、被検出物
に対して磁界を印加すると同時に、信号の検出が開始さ
れており、磁気素子における急激な磁化変化が磁気パル
ス信号として捉えられ、各素子の固有信号が検知され
る。
【0018】磁気素子が急峻な磁化反転を示す磁界強度
は、例えば特公平3−27958号公報に開示されたF
e系非晶質金属細線では大バルクハウゼン反転臨界磁界
に相当し、特公平3−55873号公報に開示されたパ
ーマロイ薄帯ではほぼ保磁力に相当する。すなわち、大
バルクハウゼン反転臨界磁界あるいは保磁力の異なる磁
気素子を複数個被検出物に内蔵すれば、被検出物の周囲
の磁界が各磁気素子の大バルクハウゼン反転臨界磁界あ
るいは保磁力に達する度に、各磁気素子が磁気パルス信
号を発生する。
【0019】検出された上記磁気パルス信号の発生時間
と励磁波形とを比較して各磁気素子の磁化反転磁界強度
が測定される。この際、最初にすべての被検出物に挿入
されている基準素子の信号が抽出され、その信号の発生
時間から被検出物が印加されている磁界強度が検出され
る。この磁界強度の検出方法としては、例えば以下のよ
うにして実行することができるが、それに限定されるも
のではない。
【0020】すなわち、基準素子として磁化反転強度が
1エルステッド(Oe)のものが使用されているとする
と、その信号が検知されたことで、被検出物が1エルス
テッド(Oe)の磁界を受けたことを知ることができ
る。従って、そのときの励磁出力(例えばコイルに流す
電流値)と被検出物周辺の磁界強度の関係が直ちに導か
れ、この関係式によって他の素子が信号を発生したとき
も磁界強度を計測することができる。
【0021】励磁波形が正弦波や三角波などの一定の波
形である場合は、励磁強度の零クロス時間から基準信号
の検出時間までの時間間隔から被検出物がさらされてい
る磁界強度を演算することもできる。また、2つ以上の
基準素子を1対として使用した場合は、それぞれの素子
の信号発生時間およびその時間間隔から、励磁側でモニ
タしなくても、被検出物周辺の磁界強度を計算すること
ができる。
【0022】このように、被検出物には基準信号を与え
る基準素子を配置し、その基準信号を計測することによ
って、被検出物の近傍の磁界強度を知ることができるた
め、被検出物が測定系の任意の空間に位置していても各
磁気素子の磁化反転磁界強度を正確に計測することがで
き、その組み合わせを照合することによって、被検出物
を識別することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面を参照して本
発明の実施形態を説明する。
【0024】(第1実施形態)第1実施形態は、本発明
を非接触型のICカードの識別に適用したもので、図1
に示すように、非接触型のICカード1は、集積回路か
らなる回路素子2と通信用のアンテナ素子3とを備え、
これら回路素子2とアンテナ素子3とは支持基材4の上
に配置されている。該支持基材4とその下側に配置され
た図示しない、いま一つの支持基材との間には、上記回
路素子2を機能させるのに必要な回路が収容されてい
る。上記アンテナ素子3は10ターンのスパイラルルー
プアンテナである。
【0025】上記被検出物1は、3つの磁気素子5A,
5B,5Cを内蔵している。該磁気素子5A,5B,5
Cには、外部から交番磁界が印加されると、異なる磁界
強度で急峻な磁化反転を示す軟磁性材料がそれぞれ含ま
れている。
【0026】上記ICカード1に対して外部から所定の
大きさの交番磁界を問いかけ信号として入力すると、磁
気素子5A,5B,5Cに含まれる軟磁性体は、外部磁
界強度が予め設定されたそれぞれの磁界強度レベルに達
すると急峻な磁化反転を示して外部に磁気パルスを放射
する。この磁気パルスが識別用の信号として捉えられ
る。
【0027】上記3つの磁気素子5A,5B,5Cのう
ちの磁気素子5Aは基準信号を与える基準素子であっ
て、どの被検出物(ICカード1)にも必ず配備され
る。従って、磁気素子5Aの磁化反転強度の磁界を印加
すると、どの被検出物からも磁気パルス信号が発せられ
る。この基準となる磁気素子5Aは、他の磁気素子5B
や5Cの発する信号と明確に識別される必要がある。
【0028】その方法の1つとしては、上記磁気素子5
Aとして、他の素子とは異なる特徴のある信号を発する
素子を用いる方法がある。例えば、前述した大バルクハ
ウゼン反転材料は他の磁性体と比べて極めて高調波比率
の高い磁気パルスを発生するため、これを基準素子とす
ると、高調波を監視することで基準信号の識別が可能で
ある。
【0029】しかし、最も実施の容易な方法は、最も小
さい磁界強度で磁化反転する磁気素子を基準素子に用い
ることである。すなわち、交番磁界強度が零になった時
点から最初に検出されたパルス信号を基準信号とし、こ
の信号によって得られた関係式に従って続いて検知され
た磁気パルス信号の発生した磁界強度を計測すれば、周
波数解析などの複雑な操作を必要としないため、計測器
を非常に単純に構成できる。
【0030】なお、図1では、磁気素子5A,5B,5
Cの各々はICカード中央部に配置されているが、その
場所は被検出物1のどこであってもよい。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を説明す
る。
【0032】(実施例1)最初に、ICカード(被検出
物)1に識別の信号を発生させるために配備される磁気
素子として、3本の非晶質金属細線を用意した。これら
は、線径30μmφ、長さ15mmのCo39Fe39Si
715(原子%)の非晶質金属細線であり、それぞれ熱
処理の温度条件が異なっているため、異なる反転磁界強
度で大バルクハウゼン反転を発生するものであった。
【0033】これらの細線の大バルクハウゼン反転磁界
強度は次のようにして測定した。長さ300mm、巻数
560ターンのソレノイド型励磁コイルの中心に、長さ
150mm、巻数567ターンのソレノイド型検出コイ
ルが配置された測定装置の中央に、それぞれの細線を挿
入した。
【0034】励磁コイルには、ヒューレットパッカード
社製HP−3324Aシンセサイズド・ファンクション
・スウィープ・ジェネレータから交流電流を供給し、6
0Hz、4エルステッド(Oe)の三角波磁界を発生さ
せた。検出コイルには、ヒューレットパッカード社製H
P−54110デジタイジング・オシロスコープを接続
し、試料の磁化反転により検出コイルに誘導されたパル
ス電圧を測定した。その結果から、上記3本の非晶質金
属細線の大バルクハウゼン反転磁界強度はそれぞれ0.
6,1.4,2.5エルステッド(Oe)であることが
わかった。このうち、最も大バルクハウゼン反転磁界強
度の小さい0.6Oeの細線を基準素子とした。
【0035】次に、粘着剤が片面に塗布された縦85m
m、横55mm、厚さ25μm、粘着剤の厚み20μmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム2枚の
間に、上記の非晶質金属細線3本を5mm間隔で並べて置
いてラミネートし、さらに上記PETフィルムと同じ大
きさで厚さが約450μmのPET樹脂シートを上記P
ETフィルムの上下に挟み、温度135℃、圧力20k
g/cm2の条件で約30分間ホットプレス成形し、カ
ード状の試料を得た。
【0036】以上のようにして得られた試料を、次に図
2のような平面コイルによって構成されたリーダ装置に
よって識別処理した。190ターンのスパイラル型平面
コイル6に交流電源7から正弦波電流を通電して、励磁
コイル6として使用した。この励磁コイル6の上下面に
はそれぞれ130ターンのスパイラル型平面コイル9
A,9Bを密着配置し、コイル9Aとコイル9Bは直列
接続した。このような配置により励磁波形をキャンセル
した。このようにして構成された励磁−検知系の上部空
間に、磁気素子5A,5B,5Cの入った前述のICカ
ード1を配置した。励磁コイル6によって試料のICカ
ード1を励磁すると、ICカード1に内蔵された磁気素
子5A,5B,5Cは識別信号を発信し、この信号を検
知コイル9Aと9Bにより検知した。検知信号は増幅器
10によって増幅し、A/Dコンバータ11のチャンネ
ル1に入力した。また、励磁コイル6に通電された波形
情報として、励磁コイル6に直列接続された抵抗8の電
圧が、A/Dコンバーター11のチャンネル2に入力し
た。このようにして得た検知信号及び励磁信号は、A/
Dコンバータ11からパーソナルコンピュータ12に取
り込み、解析処理した。
【0037】上記のようにして取り込まれた検知信号お
よび励磁信号を図3に示す。検知コイル9A,9Bに
は、磁気素子が大バルクハウゼン反転するのに伴って発
生された磁気パルス信号によって、励磁の1周期に対し
て正負3つずつのパルス電圧が誘導された。このうち励
磁電圧が零クロスしてから最も早い時間に発生したパル
ス信号が基準信号として捉えられた。
【0038】基準素子の磁化反転磁界強度は0.6エル
ステッドであることから、この瞬間にカード試料1の近
傍に印加された磁界強度は0.6エルステッドであるこ
とが確認された。励磁波形が正弦波であるため、励磁の
電圧の零クロス点から基準信号の捕捉時間までの時間と
励磁周期からカード試料近傍での最大印加磁界強度が計
算され、さらに他の磁気素子が信号を発した時間から、
それらの磁化反転磁界強度が計算された。このようにし
て、他の2本の磁気素子の磁化反転磁界強度はそれぞれ
1.45,2.55エルステッドと計測され、実用する
のに問題ない精度で、内蔵された磁気素子の種類が認識
された。
【0039】以上のように、平面コイルによる励磁-検
知系に対して、その任意の上部空間にカード試料1が配
置された場合でも、内蔵された磁気素子の磁化反転磁界
強度が正確に計測され、カード試料の識別が可能であっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外部から
交番磁界を印加すると特定の磁界強度で急峻な磁化反転
を示して周囲に磁気パルスを放射する磁気素子を複数個
被検出物に配置するに際して、予め磁化反転磁界強度が
確認されていて他の磁気素子の発する信号と明確に区別
できる基準素子をすべての被検出物に配置し、基準素子
の信号の捕捉時間から被検知物の近傍に印加された励磁
磁界強度並びに他の磁気素子の磁化反転磁界強度を計測
することにより、被検知物に配置された磁気素子の種類
を認識して被検知物を識別処理するようにしたので、被
検知物が識別のための検知装置から離れた任意の空間に
位置している場合でも、遠隔で正確に磁気素子の種類を
認識でき、ワイヤレス機器の識別やセキュリティ確保に
極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る物品の識別方法の第1実施形態
で用いられる非接触型のICカードの構造示す説明図で
ある。
【図2】 第1実施形態において被検知物を認識する測
定系のブロック図である。
【図3】 実施形態1における検知信号と励磁信号の関
係を示しす測定波形図である。
【符号の説明】
1 ICカード(小型無線端末) 2 集積回路 3 アンテナ素子 4 支持基材 5 磁気素子群 5A 磁気素子 5B 磁気素子 5C 磁気素子 6 励磁用平面コイル 7 励磁用交流電源 8 励磁信号測定用抵抗 9A 片側の検知コイル 9B 片側の検知コイル 10 増幅器 11 A/Dコンバータ回路 12 パーソナルコンピュータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が外部から周期的な交番磁界が印加
    されるとそれぞれ異なる磁界強度で急峻に磁化反転して
    固有の信号を発する素子を被検出物の任意の箇所に複数
    個配置しておき、該被検出物に交番磁界を印加して上記
    素子の各々から上記信号をそれぞれ出力させ、これら信
    号の発生時間と上記交番磁界の励磁波形とに基づいて上
    記素子の各々の磁化反転磁界強度をそれぞれ検出し、こ
    れら磁化反転磁界強度により上記素子の各々の種類を同
    定して前記被検出物を識別する物品の識別方法であっ
    て、 上記磁化反転の磁界強度が既知である特定の素子を上記
    被検出物に基準素子として配置し、該基準素子の信号の
    発生時間と上記交番磁界の励磁波形とに基づいて上記被
    検出物に印加された磁界強度を計算し、その結果から他
    の素子の上記磁化反転磁界強度を検出することを特徴と
    する物品の識別方法。
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