JPH11219057A - フルカラートナー定着方式 - Google Patents

フルカラートナー定着方式

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JPH11219057A
JPH11219057A JP3547898A JP3547898A JPH11219057A JP H11219057 A JPH11219057 A JP H11219057A JP 3547898 A JP3547898 A JP 3547898A JP 3547898 A JP3547898 A JP 3547898A JP H11219057 A JPH11219057 A JP H11219057A
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JP
Japan
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fixing
toner
image
fixed
surface roughness
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JP3547898A
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English (en)
Inventor
Keiko Shiraishi
桂子 白石
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各
色トナーが十分混色され、オフセット現象がみられない
中光沢(反射率10〜40%)のフルカラートナー画像
を提供する。 【解決手段】 フルカラー定着画像の標準定着温度−1
0〜+10℃の範囲での光沢度を10〜40%、表面粗
さRzを10μmより小さくすることにより、発色性の
高いオフセット発生のないフルカラー画像が得られる。
ここで用いられるトナーは、着色剤、結着樹脂及びその
樹脂と非相溶の離型剤を主成分とするものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷などによって、イエロー、マゼンダ、シア
ン、ブラックの各色トナーを用い、フラカラー画像を得
るためのトナー定着方式に関する。
【0002】
【従来技術】電子写真法は、一般には、感光体上に電気
的潜像を形成し、この潜像をトナーを用いて現像し、必
要に応じて紙などにトナー像を転写した後、加熱あるい
は溶剤蒸気などにより定着し、コピーを得るものであ
る。電気的潜像をトナーで可視化する方法としては、磁
気ブラシ法、カスケード現像法、粉末雲法などが知られ
ているが、いずれの現像法においても、その後のトナー
像の定着が重要な工程であることはいうまでもない。特
に熱ローラー定着装置による場合には、定着時に熱ロー
ラーが加熱溶融状態のトナー像と接触するため、トナー
像の一部が熱ローラー表面に付着して転移するいわゆる
オフセット現象が起きないことが要求される。
【0003】オフセット防止のために従来から、定着ロ
ーラー表面にシリコンオイル、フッ素オイルなどの離型
性の高い液体の薄膜で被覆したり、トナー粒子中に低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンのような離
型剤を添加する方法が提案されている。そして、白黒プ
リント用の黒色トナーの場合には、トナーが熱溶融し、
上記のような方法によりオフセットが発生しなければ、
十分な定着画像が得られる。これに対して、フルカラー
トナーの定着画像は、各色トナーを重ね合わせ、それら
が溶融され混色されて鮮明なカラー画像を形成するので
あるが、そのためには、フルカラートナーは粘性が低い
ことが必要である。しかし、フルカラートナーは粘性を
低くすることによりオフセットが発生しやすくなるとい
う欠点を持ち、鮮明な発色を持つこととオフセットの発
生はトレードオフの関係にある。このトレードオフの関
係を崩すために、各種の方法が提案されている。
【0004】たとえば、トナーの結着樹脂において、特
開平1−234863号、特開平1−221758号、
特開平3−294863号などのように分子量分布を規
定したもの、特開平2−161464号のようにスチレ
ンアクリル系樹脂とポリエステル系樹脂を組み合わせた
ものなどである。一方、フルカラートナーに要求される
低粘性は、十分な混色だけでなく、高光沢を得るためで
もある。加熱定着ローラーの使用によれば2〜60%の
広い範囲にわたる光沢が得られるが、最近ではあまり高
すぎる光沢は、嫌われる場合もあり、適正光沢度を従来
よりも低くする傾向にある。ところが、この中程度の光
沢度を適正光沢度とすることにより、さまざまな不具合
が生じる。つまり、一般的なフルカラートナーではもっ
とも光沢度の値が変化しやすい。また、高光沢の場合と
異なり画像の表面状態にはさまざまな状態が考えられ、
光沢だけでは十分な定着画像とはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各色
トナーが十分混色され、オフセット発生のない中光沢の
定着画像を、及び、そうした定着画像の形成方法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明において良好な中
光沢画像を得るために、(1)加熱ローラー定着方式に
おいて、定着ローラーが弾性体からなるソフトローラー
であり、標準定着温度の−10℃〜+10℃の範囲で定
着した時の、定着画像の光沢度が10〜40%、表面粗
さRzが10μmより小さいことを特徴とするフルカラ
ートナー定着方式、(2)加熱ローラー定着方式におい
て、定着ローラーが離型オイルを塗布した弾性体からな
るソフトローラーであり、標準定着温度の−10℃〜+
10℃の範囲で定着した時の、定着画像の光沢度が10
〜40%、表面粗さRzが10μmより小さく、Rma
x−Rzが10μmを超えないことを特徴とするフルカ
ラートナー定着方式、(3)加熱ローラー定着方式にお
いて、定着ローラーが離型オイルを塗布しない弾性体か
らなるソフトローラーであり、標準定着温度の−10℃
〜+10℃の範囲で定着した時の、定着画像の光沢度が
10〜40%、表面粗さRzが10μmより小さく、R
max−Rzが8μmを超えないことを特徴とするフル
カラートナー定着方式、が提案される。
【0007】前記(1)(2)(3)の定着方式において
は、(4)少なくとも着色剤、樹脂、及びその樹脂と非
相溶の離型剤を含有するトナーを用いて定着することを
特徴とし、(5)重量平均分子量が15,000〜4
0,000でかつ、分子量が10万以上の樹脂成分を含
むトナーを用いて定着することを特徴とし、(6)非線
型樹脂を含むトナーを用いて定着することを特徴とし、
及び/又は(7)表面粗さRzが35μm以下の用紙又
はフィルムに定着することを特徴とする。
【0008】本発明にいう「標準定着温度」とは通常使
用における定着装置の設定温度のことである。本発明の
方法によれば、フルカラー画像の定着温度を一定の範囲
として、得られる画像の光沢度を10〜40%とし、及
び画像の表面粗さRzを10μmより小さくしたことに
より、発色性が高くオフセット発生のない、良質のフル
カラー画像が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明における、標準定着温度−10℃〜+10
℃での定着画像の光沢度は10〜40%で、その定着画
像の表面粗さRz(10点平均粗さ)は10μmより小
さくすることが好ましい。一般に定着画像の光沢度は定
着温度の上昇とともに上がる。しかし、トナーの特性に
よるが、光沢は上昇を続けるだけではなく、ある温度を
過ぎると低下しはじめるものもある。この低下は、トナ
ーが十分に溶融し、トナー間凝集力が弱まって、トナー
が定着ローラー側に転移することによると考えられる。
このローラー側に移ったトナーが紙に定着される現象が
オフセットである。実際には、オフセットが発生してい
なくても、定着ローラー側に転移しそうになることで、
画像表面が盛り上がり、光沢度は低下する。さらに盛り
上がって定着ローラー側に転移するとオフセットとな
る。したがって、定着画像は表面粗さRzが10μmを
超えないことが好ましい。
【0010】また、定着ローラーに離型オイルを塗布し
ている場合は、トナーが転移しそうになっても離型オイ
ルの効果で盛り上がってもトナー層側に戻る場合があ
る。この場合は表面が荒れる。一方で、トナーは転移し
てもオイル塗布パッドなどに付着し、紙には定着されな
かったりする。この場合、定着用紙にオフセット現象は
起こらなくても、トナーの転移はしている。このような
時は部分的に盛り上がりが大きくなっている場合があ
る。そして、定着画像の表面粗さRmax(最も高い
山)がRzの値と大きく異なる。したがって、Rmax
−Rzの値が10を超えないことが好ましい。10を超
えると定着ローラー側への転移が起こっている場合もあ
り、そのような状態が続くと、効果的なオイル塗布を行
なえない可能性がある。
【0011】また、定着ローラーにオイルを塗布してい
ない場合は、離型オイルの効果はなくトナーが転移しや
すい。さらに、微量トナーの転移であっても、オイル塗
布パッドのようなトナーを拭き取ってしまうものもな
い。したがって、Rmax−Rzの値が8を超えないこ
とが好ましい。8を超えるとはっきりとは判らないが、
定着用紙にうすくオフセットをしている場合がある。
【0012】また、光沢度変化にピークが存在する画像
においては、同じ光沢度であってもピークに達する前と
後とで2種類の定着面が存在する。同じ光沢度であって
も、ピーク前とピーク後ではオフセット発生までの余裕
度に違いがある。したがって、定着画像の表面粗さRz
を10μmより小さくすることにより、オフセットに余
裕のある画像を得ることにもなる。
【0013】一方、中光沢(光沢度10〜40%)の画
像では、オフセット直前の画像だけでなく、トナーの溶
融が不十分な場合も考えられる。その場合はトナーが粒
子の形で存在するために表面が平滑でなく、溶融が不十
分であると、高い発色性が得られない。したがって、定
着画像の表面粗さRzを10μmより小さくすることに
より、高発色の画像を得ることもできる。なお、定着画
像の表面粗さRz、Rmaxは、東京精密社製の表面粗
さ測定器サーフコムによって、画像のべた部を測定した
値である。
【0014】また、オイルを塗布しない定着ローラーの
場合は、トナー中に離型剤を含有していても、それが樹
脂(結着樹脂)と相溶していると、定着時に離型剤が染
み出しにくく、オフセットに余裕のある画像を得られな
い場合がある。したがって、離型剤が分散されたトナー
を定着することが好ましい。非相溶の離型剤を分散させ
たトナーを定着することにより、オフセット発生までの
余裕度を広げやすい。離型剤と結着樹脂の相溶・非相溶
および離型剤の分散状態は、透過型電子顕微鏡で確認す
ることができ、本発明における相溶、非相溶の定義は、
透過型電子顕微鏡を用いた10万倍での拡大写真に基づ
くものである。
【0015】また、トナーは重量平均分子量が1500
0〜40000でかつ、分子量10万以上の樹脂成分を
含むことにより、よりオフセットに余裕のある定着画像
が得られる。これら分子量分布はGPC(ゲルバーミェ
ーション クロマトグラフィ)により以下のように測定
される。40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定さ
せ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎
分1ミリリットルの流速で流し、試料濃度として0.0
5〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を2
00μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっ
ては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチ
レン標準試料により作成された検量線の対数値とカウン
ト数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリス
チレン試料としては、例えば、Pressure Ch
emical Co.あるいは、東洋ソーダ工業社製
の、分子量が6×102、2.1×103、4×103
1.75×104、5.1×104、1.1×105
3.9×105、8.6×105、2×106、4.48
×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポ
リスチレン試料を用いるのが適当である。また検出器に
はRI(屈折率)検出器を用いる。
【0016】さらに、中光沢の付近は、光沢度変化の大
きいところであるため、連続して画像を得ようとした場
合、適正な光沢度、表面状態から外れやすい。本発明に
おいては、樹脂に非線型樹脂を含有することにより、中
光沢でもより安定した画像を得ることができる。
【0017】非線型樹脂としては、THF不溶成分を持
つ架橋樹脂があげられる。ただしこの場合、THF不溶
成分が多いと中光沢が得られない可能性があるため、T
HF不溶成分の含有量は結着樹脂全量の1重量%以下で
あることが好ましい。また、架橋樹脂であってもTHF
不溶成分がない場合もある。このような場合は樹脂の重
合の段階で架橋成分を持たせる操作を行なっているが、
THF不溶成分になるほどの架橋度にならなかった場合
である。この場合でも、安定した画像を得るのに十分で
ある。定着画像の表面状態は、定着用紙の表面状態の影
響を受けやすい。したがって、定着用紙の表面粗さRz
を30μm以下にすることにより、定着用紙の表面性の
影響を受けにくくして、目的の定着画像を得ることが容
易になる。
【0018】本発明におけるソフトローラーとは、シリ
コンゴムやフッ素ゴムなどの、表面エネルギーが低く耐
熱性のある弾性体からなる定着ローラーであり、さらに
表面に別の層を設けてもよい。加圧ローラーはソフト、
ハードどちらでもよい。本発明における離型オイルと
は、各種の変性品を含むシリコンオイルが好敵に用いら
れる。特に、定着ローラーが含フッ素樹脂の場合は、フ
ッ化シリコンオイルが好適である。
【0019】本発明におけるトナーの結着樹脂は、ビニ
ル樹脂、ポリエステル樹脂あるいはポリオール樹脂、あ
るいはこれら樹脂の混合したものからなる。
【0020】ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ
−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチ
レン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロ
スチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、ス
チレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナ
フタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロ
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジェ
ン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マ
レイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重
合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレ
ート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニルなどがある。
【0021】ポリエステル樹脂としては以下のA群に示
したような2価のアルコールと、B群に示したような二
塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したよう
な3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分
として加えてもよい。A群:エチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオー
ル、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロ
ピレン(2,2)−2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(2,0)−2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンなど。B群:マレイン酸、フマール酸、メ
サコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン
酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セ
バチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸
無水物または低級アルコールのエステルなど。C群:グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ールなどの3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロ
メリト酸などの3価以上のカルボン酸など。
【0022】ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂の
2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしく
はそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性
水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反
応する活性水素を分子中に2個有する化合物を反応して
なるものなどがある。
【0023】その他にも必要に応じて以下の樹脂を混合
して使用することもできる。エポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂など。エポキシ
樹脂としては、ビスフェノールAやビスフェノールFな
どのビスフェノールとエピクロロヒドリンとの重縮合物
が代表的である。
【0024】本発明におけるトナーの離型剤としては、
キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワ
ックスなどの天然ワックス、モンタンワックス、パラフ
ィンワックス、サゾールワックス、低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル
などがある。これらのなかから、結着樹脂と非相溶のも
のが選択される。
【0025】本発明におけるトナーの着色剤としては、
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを
得ることが可能な染料または顔料が使用できる。例え
ば、カーボンブラック、ランプブラック、群青、アニリ
ンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン、ハンザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カ
ルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベ
ンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン
系染料などの染顔料など、従来公知のいかなる染顔料を
も単独あるいは混合して使用できる。これら着色剤の使
用量は、結着樹脂に対して、通常1〜30重量%、好ま
しくは3〜20重量%である。
【0026】またトナーに帯電性を付与する目的で帯電
制御剤を用い、安定した帯電量を得ることが好ましい。
この場合の帯電制御剤としては、カラートナーの色調を
損なうことない透明色から白色の物質を添加し、負極性
もしくは正極性にトナーを安定化付与することが好まし
い。具体的には、正極のものとして、四級アンモニウム
塩類、イミダゾール金属錯体や塩類などが用いられ、負
極性のものとして、サリチル酸金属錯体や塩類、有機ホ
ウ素塩類、カリックスアレン系化合物などが用いられ
る。
【0027】以上のようなトナー組成物は周知のトナー
混合法および粉砕法によって作られる。
【0028】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をより具体的に説
明する。まず、定着装置及びトナー用意する。
【0029】(定着装置A) 定着ローラー:60mmφ、厚さ2mmシリコンゴム 加圧ローラー:60mmφ、厚さ8mmシリコンゴム 離型オイル :メチルシリコンオイル 面圧 :4.2〜6.3kgf/cm2の範囲で
可変 標準定着温度:160℃
【0030】(定着装置B) 定着ローラー:40mmφ、厚さ5mmのシリコンゴム
に厚さ50μmのPFA被覆 加圧ローラー:40mmφ、厚さ20mmのPFA 離型オイル :フッ化シリコンオイル 面圧 :1.9〜4.4kgf/cm2の範囲で
可変 標準定着温度:150℃
【0031】(定着装置C)定着装置Bの離型オイルを
塗布しないもの。
【0032】(定着装置D) 定着ローラー:60mmφ、厚さ2mmのシリコンゴム
に厚さ30μmのPFAを被覆 加圧ローラー:60mmφ、厚さ1mmのシリコンゴム
に厚さ30μmのPFAを被覆 面圧 :4.7〜6.5kgf/cm2の範囲で
可変 標準定着温度:150℃
【0033】(定着装置E) 定着ローラー:40mmφ、厚さ20mmのPFA 加圧ローラー:40mmφ、厚さ5mmのシリコンゴム
に厚さ50μmのPFA被覆 離型オイル :フッ化シリコンオイル 面圧 :1.9〜4.4kgf/cm2の範囲で
可変 標準定着温度:140℃
【0034】(定着装置F)定着装置Dの離型オイルを
塗布しないもの。
【0035】 (トナーa) 結着樹脂…ポリオール樹脂(THF不溶成分なし) 100重量部 着色剤 イエロートナー用…ジスアゾ系イエロー顔料 5重量部 (C.I.Pigment Yellow17) マゼンタトナー用…キナクリドン系マゼンタ顔料 4重量部 (C.I.Pigment Red122) シアントナー用…銅フタロニアニンブルー顔料 2重量部 (C.I.Pigment Bluw15) ブラックトナー用…カーボンブラック 6重量部 帯電制御剤…サリチル酸誘導体亜鉛塩 2重量部 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、10
0〜110℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練し
た。混練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット
気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて
各色の母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子10
0重量部に対して、疎水性シリカ0.8重量部をヘンシ
ェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーaの
重量平均分子量は17000、分子量10万以上の成分
はなかった。
【0036】 (トナーb) 結着樹脂…ポリオール樹脂(トナーaと同じもの) 95重量部 離型剤…ポリエチレンワックス 5重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同じもの 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、80
〜90℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練した。混
練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を
用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の
母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子100重量
部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーbはトナ
ーaと同様に、重量平均分子量は17000、分子量1
0万以上の成分はなかった。
【0037】 (トナーc) 結着樹脂…ポリエステル樹脂(THF不溶成分なし) 100重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、10
0〜110℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練し
た。混練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット
気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて
各色の母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子10
0重量部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシ
ェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーcの
分子量分布の形はトナーaと異なるが、重量平均分子量
は17000、分子量10万以上の成分はなかった。
【0038】 (トナーd) 結着樹脂…ポリオール樹脂(THF不溶成分なし) 93重量部 離型剤…カルナウバワックス 7重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、80
〜90℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練した。混
練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を
用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の
母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子100重量
部に対して、疎水性シリカ0.8重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーdの重量
平均分子量は44000、分子量10万以上の成分の割
合は11.9%であった。
【0039】 (トナーe) 結着樹脂…ポリオール樹脂(THF不溶成分なし) 74重量部 ポリエステル樹脂 20重量部 (THF不溶成分あり:1重量%未満) 離型剤…カルナウバワックス 6重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、80
〜90℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練した。混
練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を
用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の
母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子100重量
部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーeの重量
平均分子量は31000、分子量10万以上の成分の割
合は9.7%だった。
【0040】 (トナーf) 結着樹脂…スチレン−アクリル共重合樹脂 65重量部 (THF不溶成分なし) スチレン−アクリル共重合樹脂 30重量部 (THF不溶成分なしだが、架橋させている) 離型剤…サゾールワックス 5重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、80
〜90℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練した。混
練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を
用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の
母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子100重量
部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーfの重量
平均分子量は36000、分子量10万以上の成分の割
合は9.3%だった。
【0041】 (トナーg) 結着樹脂…ポリエステル樹脂(THF不溶成分なし) 90重量部 離型剤…カルナウバワックス 10重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、80
〜90℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練した。混
練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を
用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の
母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子100重量
部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーgの重量
平均分子量は12000、分子量10万以上の成分はな
かった。
【0042】 (トナーh) 結着樹脂…ポリオール樹脂(THF不溶成分なし) 100重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、10
0〜110℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練し
た。混練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット
気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて
各色の母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子10
0重量部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシ
ェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーhの
重量平均分子量は50000、分子量10万以上の成分
の割合は13.6%であった。
【0043】 (トナーi) 結着樹脂…ポリオール樹脂(トナーhと同じ) 95重量部 離型剤…カルナウバワックス 5重量部 着色剤、帯電制御剤…トナーaと同様 上記材料を各色毎にブレンダーで十分混合した後、80
〜90℃に加熱した2軸押しだし機で溶融混練した。混
練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を
用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の
母体着色粒子を得た。さらに、母体着色粒子100重量
部に対して、疎水性シリカ0.5重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック各色のトナーを得た。このトナーiの重量
平均分子量は48000、分子量10万以上の成分の割
合は12.5%であった。
【0044】これらトナーa〜iを、平均粒径50μm
のフェライト粒子にシリコーン樹脂を表面コートしたキ
ャリア100重量部に対し、各々5重量部の割合でター
ブラーミキサーにて混合して、イエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラック各色の二成分系現像剤を得た。得られた
現像剤をリコー社製のカラー電子写真複写機(プリテー
ル550)にセットし、定着装置を取り外して未定着の
べた画像を得た。
【0045】実施例1 トナーaの未定着べた画像を定着装置Bを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置Aの面圧は3.
5kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)33μmの用
紙に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、
表面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを
測定したところ、表1のようになった。得られた画像
は、中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像で
あった。定着温度160℃でのRmaxとRzとの差が
大きいので、微量オフセットの発生が心配されたが、オ
イル塗布パッドの汚れなく、オイル層の剥離による表面
の荒れと考えられる。さらに、160℃より高温側を5
℃ごとに定着温度を変えて、ホットオフセットの発生す
る温度を調べたところ、オフセット発生温度は175℃
であり、オフセット発生温度までには余裕があった。
【0046】実施例2 トナーcの未定着べた画像を定着装置Aを使用して、定
着温度150℃、160℃(標準定着温度)、170℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は5.2
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)33μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および170℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表1のようになった。得られた画像は、
中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像であっ
た。定着温度170℃でのRmaxとRzとの差が7μ
mであり、10μmより小さいため、微量オフセットの
発生もなかった。さらに、170℃より高温側を5℃ご
とに定着温度を変えて、ホットオフセットの発生する温
度を調べたところ、オフセット発生温度は190℃であ
り、オフセット発生温度までには余裕があった。
【0047】実施例3 トナーaの未定着べた画像を定着装置Cを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は3.5
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)33μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表1のようになった。得られた画像は、
中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像であっ
た。さらに、160℃より高温側を5℃ごとに定着温度
を変えて、ホットオフセットの発生する温度を調べたと
ころ、オフセット発生温度は170℃であり、オフセッ
ト発生温度までには余裕があった。また、オイルを塗布
しない定着ローラーであるが、オフセット余裕度のある
トナーであったために、かえってオイル層の剥離による
定着面の荒れの影響を受けず、表面は粗さの値は小さか
った。
【0048】実施例4 トナーbの未定着べた画像を定着装置Dを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は4.8
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)33μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表1のようになった。得られた画像は、
中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像であっ
た。さらに、160℃より高温側を5℃ごとに定着温度
を変えて、ホットオフセットの発生する温度を調べたと
ころ、オフセット発生温度は180℃であった。トナー
bは離型剤を分散させたトナーであるため、離型性が向
上しオフセット発生温度までの余裕が広がった。
【0049】実施例5 トナーdの未定着べた画像を定着装置Dを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は4.8
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)33μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表1のようになった。得られた画像は、
中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像であっ
た。さらに、160℃より高温側を5℃ごとに定着温度
を変えて、ホットオフセットの発生する温度を調べたと
ころ、オフセット発生温度は185℃であった。適度な
高分子量成分を含有することにより、光沢度を低下する
が適正光沢範囲内であり、オフセット発生温度までの余
裕も広がった。
【0050】実施例6 実施例5の定着装置の面圧を5.5kgf/cm2に変
えた以外は、実施例5と同様にして、定着画像を得た。
各温度での定着画像の光沢度、表面粗さRzおよび16
0℃での表面粗さRmaxを測定したところ、表1のよ
うになった。得られた画像は、中光沢でオフセット発生
のない鮮明なカラー画像であった。オフセット発生温度
は180℃であった。面圧をあげることによりトナーに
加えられる熱量が増え、オフセットが発生しやすくなる
が、5℃低くなっただけであり、オフセット発生温度ま
でに余裕があった。
【0051】実施例7 実施例5の定着装置の面圧を4.2kgf/cm2に変
え、定着用紙を表面粗さ(Rz)29μmのものに変え
た以外は、実施例5と同様にして、定着画像を得た。各
温度での定着画像の光沢度、表面粗さRz、および16
0℃での表面粗さRmaxを測定したところ、表1のよ
うになった。得られた画像は、中光沢でオフセット発生
のない鮮明なカラー画像であった。オフセット発生温度
は190℃であった。表面粗さの小さい定着用紙を使用
することにより、面圧を低くしても実施例5と同様の光
沢が得られた。そして、ホットオフセット発生温度まで
の余裕度も広がった。また、面圧を低くすることによ
り、定着ローラーへのダメージも少なくでき、定着ロー
ラーの耐久性向上につながる。
【0052】実施例8 トナーeの未定着べた画像を定着装置Dを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は4.8
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)29μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表1のようになった。得られた画像は、
中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像であっ
た。THF不溶成分を含む樹脂を使用しているが、混練
による剪断力でトナーとしてはTHF不溶成分がなくな
り、光沢を適正範囲以下にすることはなかった。かえっ
て、温度による光沢変化が少なくなり、連続コピーでの
光沢度変化が少なくなった。また、オフセット発生温度
は185℃であり、オフセット発生温度までにも余裕度
があった。
【0053】実施例9 トナーfの未定着べた画像を定着装置Dを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は4.8
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)29μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表1のようになった。得られた画像は、
中光沢でオフセット発生のない鮮明なカラー画像であっ
た。ポリエステル系樹脂に比べて光沢がでにくいスチレ
ン−アクリル系樹脂であり、また、THF不溶成分を含
む樹脂ではないが、架橋構造は持っているが、適正光沢
範囲で光沢を適正範囲以下にすることはなかった。さら
に、温度による光沢変化が少なくなり、連続コピーでの
光沢度変化が少なくなった。
【0054】
【表1】
【0055】比較例1 トナーdの未定着べた画像を定着装置Eを使用して、定
着温度130℃、140℃(標準定着温度)、150℃
での定着画像を得た。この時定着装置の面圧は2.0k
gf/cm2にし、表面粗さ(Rz)29μmの用紙に
定着させた。定着装置Eはハードローラーなので、これ
ら定着画像のうち130℃、140℃の定着画像はオフ
セットの発生はなかったが、光沢は低かった。また、1
50℃についてはオフセットが発生し、光沢は測定しな
かった。これらを表2に示す。
【0056】比較例2 トナーdの未定着べた画像を定着装置Fを使用して、定
着温度130℃、140℃(標準定着温度)、150℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は2.0
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)29μmの用紙
に定着させた。定着装置Fはハードローラーであり、さ
らにオイルも塗布されていない。130℃の定着画像は
オフセットの発生はなかったが、光沢が低く、140
℃、150℃についてはオフセットが発生した。これら
を表2に示す。
【0057】比較例3 トナーhの未定着べた画像を定着装置Dを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時、定着装置の面圧は4.2
kgf/cm2にし、表面粗さ(Rz)29μmの用紙
に定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表
面粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測
定したところ、表2のようになった。160℃まで光沢
は上昇していたが、表面粗さRzは150℃より160
℃のほうが大きかった。160℃の表面粗さRmaxが
特に大きく、定着用紙へのオフセットはないが、微量の
トナーが定着ローラー側に転移し、オイル塗布パッドを
汚していた。さらに、160℃より高温側を5℃ごとに
定着温度を変えて、ホットオフセットの発生する温度を
調べたところ、オフセット発生温度は170℃であり、
オフセット発生温度までには余裕がなかった。
【0058】比較例4 トナーiの未定着べた画像を定着装置Dを使用して、定
着温度140℃、150℃(標準定着温度)、160℃
での定着画像を得た。この時定着装置の面圧は4.2k
gf/cm2にし、表面粗さ(Rz)29μmの用紙に
定着させた。これら各温度での定着画像の光沢度、表面
粗さRz、および160℃での表面粗さRmaxを測定
したところ、表2のようになった。どの定着画像も適正
光沢範囲内であったが、150℃と160℃とで光沢は
変わらなかった。さらに表面粗さRzは160℃の方が
大きく、160℃のRmaxはRzにくらべてかなり大
きかった。160℃の定着画像を詳しく観察したとこ
ろ、うすくオフセットが発生していた。
【0059】
【表2】
【0060】これら実施例1〜9及び比較例1〜4の評
価をまとめて表3に示す。表3中、○は良好、×は不良
である。
【表3−(1)】
【0061】
【表3−(2)】
【0062】
【発明の効果】本発明の定着方式により、オフセット発
生までの余裕度の十分ある、安定した中光沢の鮮明なフ
ルカラー画像が得られる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱ローラー定着方式において、定着ロ
    ーラーが弾性体からなるソフトローラーであり、標準定
    着温度の−10℃〜+10℃の範囲で定着した時の、定
    着画像の光沢度が10〜40%、表面粗さRzが10μ
    mより小さいことを特徴とするフルカラートナー定着方
    式。
  2. 【請求項2】 加熱ローラー定着方式において、定着ロ
    ーラーが離型オイルを塗布した弾性体からなるソフトロ
    ーラーであり、標準定着温度の−10℃〜+10℃の範
    囲で定着した時の、定着画像の光沢度が10〜40%、
    表面粗さRzが10μmより小さく、Rmax−Rzが
    10μmを超えないことを特徴とするフルカラートナー
    定着方式。
  3. 【請求項3】 加熱ローラー定着方式において、定着ロ
    ーラーが離型オイルを塗布しない弾性体からなるソフト
    ローラーであり、標準定着温度の−10℃〜+10℃の
    範囲で定着した時の、定着画像の光沢度が10〜40
    %、表面粗さRzが10μmより小さく、Rmax−R
    zが8μmを超えないことを特徴とするフルカラートナ
    ー定着方式。
  4. 【請求項4】 少なくとも着色剤、樹脂、及びその樹脂
    と非相溶の離型剤を含有するトナーを用いて定着するこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載のフルカラート
    ナー定着方式。
  5. 【請求項5】 重量平均分子量が15,000〜40,
    000でかつ分子量が10万以上の樹脂成分を含むトナ
    ーを用いて定着することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のフルカラートナー定着方式。
  6. 【請求項6】 非線型樹脂を含むトナーを用いて定着す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフ
    ルカラートナー定着方式。
  7. 【請求項7】 表面粗さRzが30μm以下の用紙又は
    フィルムに定着することを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載のフルカラートナー定着方式。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6641966B2 (en) 2000-01-09 2003-11-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Toner composition
JP2004347774A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Sharp Corp トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法
JP2008058992A (ja) * 2007-10-29 2008-03-13 Ricoh Co Ltd 画像形成方法及び画像形成装置
US7365150B2 (en) 2001-06-20 2008-04-29 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Process for producing polyester resin for toner

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