JPH11217227A - モールド成形用型,その作製方法,及び作製装置 - Google Patents

モールド成形用型,その作製方法,及び作製装置

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JPH11217227A
JPH11217227A JP1756798A JP1756798A JPH11217227A JP H11217227 A JPH11217227 A JP H11217227A JP 1756798 A JP1756798 A JP 1756798A JP 1756798 A JP1756798 A JP 1756798A JP H11217227 A JPH11217227 A JP H11217227A
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JP
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mold
transferred
molding
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die
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JP1756798A
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Kazuyuki Takahashi
一幸 高橋
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/72Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形面の形状及び曲率半径如何に関わらず作
製が容易なモールド成形用型,その作製方法,及び作製
装置を、提供する。 【解決手段】胴型14の貫通孔14a内には、その下端
側開口から下型16の小径部16bが挿入されている。
一方、貫通孔14aの上端側開口からは、被転写部材1
8及び転写基板型15の小径部15bが、順番に挿入さ
れる。型製造装置Pは、このようにして形成されたセッ
ト型をヒータ3によって加熱するとともに、押圧力を加
える。このようにして、胴型14内部において、転写基
板型15の成形面15cが、被転写部材18の端面に反
転転写される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モールド成形用型の作
製方法に関し、特に、内視鏡等に用いられる微小レンズ
のモールド成形用型の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学機器の対物レンズ(撮像レン
ズ)には、レンズ構成枚数を少なくしつつ光学性能を向
上させるために(特に、歪曲収差を補正するために)、
非球面レンズが用いられる傾向がある。
【0003】このような非球面レンズは、作製工程を容
易にしつつ精度を向上させて低コストを実現するため
に、ガラスモールド成形によって作製される場合が多
い。このガラスモールド成形は、ガラスのプリフォーム
を超硬金属製の型によって押し潰してレンズ形状に成形
する方法であるので、所定形状の成形面を有する型を、
予め作製しておかなければならない。
【0004】この場合、最終的作製目標物が、カメラや
測量機等の光学系中で用いられる比較的大きな(外径及
び曲率半径が夫々数10ミリ程度以上)レンズであるな
らば、型上に形成される成形面の径及び曲率半径も大き
くなるので、通常のダイヤモンド砥石(先端外半径が数
mm程度)を用いた研削加工によって、容易に型を作製
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、最終的
作製目標物が、医療用内視鏡の対物光学系等として用い
られる微小レンズであるならば、型上に形成される成形
面の径が最大でも1.0mm程度となるので、研削加工
による型の作製は困難を伴う。
【0006】特に、凸面を微小レンズに形成するための
型の場合には、型上に形成されるべき成形面が凹面とな
るので、型作製が著しく困難となる。即ち、このような
凹面を研削加工しようとするならば、研削加工に用いら
れるダイヤモンド砥石の先端半径は、加工目標とする曲
率半径の半分以下でなければならない。例えば、曲率半
径1.0mm程度の凹面を研削加工しようとするなら
ば、これに用いられるダイヤモンド砥石の先端外半径は
0.5mm以下でなければならない。このように、砥石
の先端が細くなると、磨耗が激しくなり、その加工性が
著しく低下する。また、砥石の先端部が壊れやすくなる
ばかりか、砥石自体の作製も極めて困難となるのであ
る。
【0007】本発明は、微小レンズのモールド成形にお
けるかかる問題点に鑑みてなされたものであり、成形面
の形状及び曲率半径如何に関わらず、容易に作製するこ
とができるモールド成形用型,その作製方法,及びその
作製装置の提供を、課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の構成を採用した。即ち、請求項1
記載の発明は、所定形状のレンズ面を有するレンズをモ
ールド成形する際に用いられるモールド成形用型の作製
方法であって、前記レンズ面と同形状の成形面を有する
転写基板型を予め作製し、この転写基板型の前記成形面
の形状を被転写部材に反転転写することによって前記モ
ールド成形用型を作製することを、特徴とする。
【0009】このように構成すると、凸面形状のレンズ
面を有するレンズをモールド成形する場合においては、
転写基板型上に加工すべき成形面の形状は、凸面で良
い。即ち、この成形面の凸面形状が、被転写部材上にお
いて凹面形状として反転転写され、この凹面形状によっ
て凸面形状のレンズ面が作製される。従って、転写基板
型上に成形面を加工する場合には、先端径の細い砥石を
使用する必要は無く、比較的太い砥石を用いることがで
きる。また、凹面形状のレンズ面を有するレンズをモー
ルド成形する場合においても、一個の転写基板型から多
数の同形状のモールド成形用型を作製することができ
る。その結果、成形面の形状及び曲率半径如何に関わら
ず、モールド成形用型を容易に作成することができるの
である。
【0010】なお、本発明によって得られたモールド成
形用型は、ガラスモールド成形する際に用いられても良
いし、プラスチックのモールド成形に用いられても良
い。転写基板型に加工される成形面の形状は、凸面であ
っても良いし、凹面であっても良い。また、球面であっ
ても良いし、非球面であっても良い。
【0011】転写基板型の材料は、硬質材料であれば、
面形状を正確に転写することができる。また、耐高温材
料であれば、転写基板型の成形面の形状を被転写部材に
転写するための方法として、加熱又は焼結を用いること
ができる。
【0012】転写基板型の成形面を被転写材料に転写す
る方法としては、被転写材料が金属粉末であれば焼結を
用いることができる。また、被転写材料如何に依り、様
々な種類の硬化方法を採ることができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1の転写基
板型が耐高温且つ硬質の材料からなることで、特定した
ものである。請求項3記載の発明は、請求項2の転写基
板型が炭化タングステンからなることで、特定したもの
である。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1の被転写
部材が加熱下で軟化する材料からなることで、特定した
ものである。請求項5記載の発明は、請求項4の被転写
部材がガラスからなることで、特定したものである。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項1の転写基
板型の成形面には離型膜が形成されていることで、特定
したものである。請求項7記載の発明は、請求項1の転
写基板型の成形面の形状が反転転写された前記被転写部
材の表面に、離型膜を形成することで、特定したもので
ある。
【0016】請求項8記載の発明は、所定形状のレンズ
面を有するレンズをモールド成形する際に用いられるモ
ールド成形用型の作製装置であって、前記レンズ面と同
形状の成形面を有する転写基板型と、加熱下で軟化する
被転写部材と、前記被転写部材を加熱する加熱装置と、
前記転写基板型の成形面を前記被転写部材に押し付ける
押圧機構とを、備えることを特徴とする。
【0017】このように構成されると、加熱装置によっ
て被転写部材を加熱すると、この被転写部材が軟化す
る。この状態下で、押圧機構によって転写基板型の成形
面を被転写部材の表面に押し付けると、成形面の形状
が、被転写部材に反転転写される。その後、加熱装置を
停止させて、被転写部材を冷やすと、反転転写された成
形面の形状が被転写部材に定着する。
【0018】加熱装置は、被転写部材が絶縁部材であれ
ば被転写部材の外側からこの被転写部材を加熱すれば良
く、被転写部材が抵抗体であればこの被転写部材自身に
電流を流すことによってこの被転写部材を直接加熱すれ
ば良い。
【0019】請求項9記載の発明は、請求項8におい
て、円筒状の胴型を更に備えるとともに、前記転写基板
型が、前記成形面がその先端面に形成されているととも
に前記胴型の貫通孔に挿入される円柱状部分を有し、前
記被転写部材が、前記胴型の貫通孔に挿入される円柱状
形状を有することで、特定したものである。
【0020】請求項10記載の発明は、請求項9におい
て、転写基板型との間で前記被転写部材を挟んだ状態で
前記胴型の貫通孔内に挿入される下型を更に備えること
で、特定したものである。
【0021】請求項11記載の発明は、請求項8乃至1
0の何れかにおける押圧機構が、前記胴型をその両端か
ら挟み込んで互いに接近する一対の対向押圧面を有する
ことで、特定したものである。
【0022】請求項12記載の発明は、請求項11にお
いて、一対の対向押圧面の接近量を制限するスペーサを
有することで、特定したものである。請求項13記載の
発明は、請求項12のスペーサが、前記胴型が挿入され
る貫通孔を有する円筒状部材であり、前記一対の対向押
圧面が、前記スペーサの端面全体に接触することで、特
定したものである。
【0023】請求項14記載の発明は、請求項8の転写
基板型が耐高温且つ硬質の材料からなることで、特定し
たものである。請求項15記載の発明は、請求項14の
転写基板型が炭化タングステンからなることで、特定し
たものである。
【0024】請求項16記載の発明は、請求項8の被転
写部材が加熱下で軟化する材料からなることで、特定し
たものである。請求項17記載の発明は、請求項16の
被転写部材がガラスからなることで、特定したものであ
る。
【0025】請求項18記載の発明は、請求項8の転写
基板型の成形面には離型膜が形成されていることで、特
定したものである。請求項19記載の発明は、所定形状
のレンズ面を有するレンズをモールド成形する際に用い
られるモールド成形用型であって、前記レンズ面を反転
した形状を有する成形面が端面に形成されたガラスから
なり、前記成形面に離型膜が形成されていることを特徴
とする。
【0026】請求項20記載の発明は、請求項1又は2
の転写基板型が酸化物系セラミックスからなることで、
特定したものである。請求項21記載の発明は、請求項
1又は2の被転写材料が超硬合金の粉末であり、この被
転写材料に前記転写基板型の前記成形面を押し当てた状
態で焼結することによって、前記モールド成型用金型を
作製することで、特定したものである。
【0027】請求項22記載の発明は、請求項21の被
転写材料が炭化タングステン系の粉末であることで、特
定したものである。請求項23記載の発明は、請求項2
1の放電プラズマ法により前記被転写材料を焼結するこ
とで、特定したものである。
【0028】請求項24記載の発明は、請求項1又は2
の転写基板型がアルミナからなることで、特定したもの
である。請求項25記載の発明は、請求項1又は2の転
写基板型がジルコニアからなることで、特定したもので
ある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。
【0030】
【実施形態1】本発明の第1の実施の形態は、高転移ガ
ラスからガラスモールド成形用型(成形面を含む)を形
成する方法を示すものである。
【0031】図1は、ガラスモールド成形用型を成形す
るための型製造装置Pの要部を示す(一部断面)概略図
である。この図1に示すように、この型製造装置Pは、
真空チャンバー5と、この真空チャンバー5内に構築さ
れた機構と、この真空チャンバー5内部の機構を外部か
ら作動させる装置とに、区分される。
【0032】上記真空チャンバー5は、中心軸を鉛直方
向に向けて据えられた密閉円筒状のガラス容器からな
り、図示せぬ開閉口によって開閉されるとともに、吸引
管を介して連通された真空排気装置6によって排気され
る。
【0033】この真空チャンバー5の内部における底面
中央には、円柱状の金属ブロックからなる下プレスステ
ージ4が固定されている。また、真空チャンバー5の外
部における上面中央には、加重制御系(制御回路)13
によって制御される油圧装置8が固定されている。この
油圧装置8は、真空チャンバー5の中心軸に沿ってこの
真空チャンバー5の天頂部5aを貫通しているピストン
7を進退駆動するとともに、このピストン7に対して、
下プレスステージ4へ向けた押圧力を加える。
【0034】真空チャンバー5内においてピストン7の
先端には、下プレスステージ4と同心且つ同径の円柱状
の金属ブロックからなる上プレスステージ9が取り付け
られている。これら下プレスステージ4と上プレスステ
ージ9との間には、後述するセット型Sが挟み込まれ
る。即ち、これら下プレスステージ4,加重制御系1
3,油圧装置8,及び上プレスステージ9が、押圧機構
を構成している。また、両プレスステージ4,9におけ
る互いに対向する端面が、セット型S(胴型14)をそ
の両端から挟み込んで互いに接近する一対の対向押圧面
である。
【0035】また、真空チャンバー5内において、下プ
レスステージ4及び上プレスステージ9の移動領域は、
円筒状に巻かれたヒータ3によって取り囲まれている。
このヒータ3は、電源装置1によって供給される電力に
応じて熱を発生し、セット型Sを加熱する。なお、セッ
ト型Sの表面には、このセット型Sの温度を検知する熱
電対10が接触されており、この熱電対10の出力は温
度制御系(回路)2に供給されている。この温度制御系
(回路)2は、この熱電対10の出力をフィードバック
情報として用い、セット型Sの温度が所定温度を維持す
るように、電源装置1からヒータ3に供給される電力の
大きさを自動制御する。即ち、これらヒータ3,電源装
置1,熱電対10,及び、温度制御系2が、加熱装置に
相当する。
【0036】次に、真空チャンバー5内において上下各
プレスステージ9,4の間に挟み込まれるセット型Sの
構造を、図2乃至図5を用いて、以下詳細に説明する。
図2は、このセット型Sの拡大断面図である。この図2
に示すように、セット型Sは、円筒状の胴型14,胴型
14の貫通孔14a内にその上端側開口から挿入された
錨型の転写基板型15,同じく貫通孔14a内にその下
端側開口から挿入された錨型の下型16,貫通孔14a
内において転写基板型15と下型16との間に挟まれた
被転写部材18,及び、胴型14の外周を覆う円筒型の
スペーサ17から、構成されている。
【0037】これらのうち、胴型14,転写基板型1
5,及び下型16は、夫々、耐高温且つ硬質の超硬材
料,即ち、コバルトを含有する炭化タングステン(WC
−CO)のブロックを研削することによって、形成され
ている。
【0038】胴型14は、転写基板型15を上プレスス
テージ4のスライド方向にガイドする機能を果たすとと
もに、転写基板型15及び被転写部材18を互いに芯出
しした状態で保持する機能を果たす。
【0039】転写基板型15は、被転写部材18に対し
て型押しを施す母型としての機能を果たす。そのため、
この転写基板型15は、胴型14の外径と同径の大径部
15a,及び、胴型14の内径と略同径の小径部15b
(円柱状部分)とを一体に有してなり、この小径部15
bの先端面における軸心には、凸状の非球面からなる成
形面15cが形成されている。この成形面15cは、最
終的に作成される微小レンズの面形状と同形状に形成さ
れている。また、この形成面15cには、被転写部材1
8への型押し後においてこの被転写部材18からの剥離
を容易にするとともに、転写基板型15の繰り返し使用
に因る曇り等を防止して耐久性を向上させるために、白
金系の離型膜が形成されている。
【0040】下型16は、胴型14内における被転写部
材18の保持位置を定める台としての機能を果たす。そ
のため、この下型16は、小径部16bの先端面が平坦
面であることを除き、転写基板型15と同形状を有して
いる。
【0041】被転写部材18は、加熱下で軟化する材
料,即ち、円柱状形状を有する高転移点ガラス(転移点
600°C,屈伏点620°C以上,特に、転移点65
0°C,屈伏点670°C以上が望ましい)から、構成
されている。高転移点ガラスの例としては、下記のもの
が挙げられる。
【0042】 表 株式会社オハラ製 SK5 転移点663°C,屈伏点694°C 株式会社オハラ製 SK10 転移点655°C,屈伏点680°C 株式会社オハラ製 LaK10 転移点680°C,屈伏点707°C 株式会社オハラ製 LaSF015 転移点700°C,屈伏点715°C これらの高転移点ガラスは、何れも、胴型14をなす炭
化タングステンよりも膨張係数が大きい。
【0043】被転写部材18の外径は、使用される高転
移点ガラスの膨張係数と炭化タングステン(WC−
O)の膨張係数との差に応じて、使用される高転移点
ガラスの屈伏点において、膨張した被転写部材18の外
周面が胴型14の貫通孔14aの内面に接するように、
設定されている。従って、室温においては、被転写部材
18の外径は、胴型14の貫通孔14aの内径よりも小
さい。また、被転写部材18の軸方向長さは、胴型14
の軸方向長さから、転写基板型15の小径部15b(成
形面15cを含まず)の軸方向長さ及び下型16の小径
部16bの軸方向長さを減じたものよりも長い。従っ
て、被転写部材18に対する押圧前は勿論のこと、押圧
後においても転写基板型15の大径部15aは胴型14
には接触しない。
【0044】また、スペーサ17は、SUS材から構成
されており、その内径は、胴型14の外径と略同じであ
る。このスペーサ17の軸方向における長さは、軸方向
における下型16の全長,転写基板型15の全長,及び
被転写部材18の全長の総和よりも、短い。この差が、
被転写部材18への成形面15cのプレス量(以下、
「形成量」という)を決定する。従って、当該差は、成
形面15cの突出量以下となっている。また、スペーサ
17の外径は、上下各プレスステージ9,4の外径より
も小径であり、その端面全域においてこれら上下各プレ
スステージ4,9各対向押圧面と接触する。
【0045】以上のように構成される装置Sを用いてガ
ラスモールド成形用型を作製する手順を、以下に、説明
する。先ず最初に、作業者は、最終的な作製目標物であ
る微小レンズよりも十分に大径な、図6に示す様な円柱
状の炭化タングステン(WC−CO)ブロックを旋盤に
セットして、図4に示す錨型形状の型に加工する。そし
て、加工によって得られた2つの型のうちの一方を下型
16とする。また、他方の型をカーブジェネレータ等の
加工機にセットし、この型の小径部15bの先端面にお
ける軸心に、最終的な作製目標物である微小レンズに形
成されるべき凸状非球面と同形状の成形面15cを、研
削加工する。この研削加工作業は、数ミリ程度の径を有
する通常のダイヤモンド砥石を用いて、行われる。そし
て、研削加工終了後、必要に応じて、成形面15cを研
磨するとともに、この成形面15c白金系離型膜を形成
して、転写基板型15を完成させる。
【0046】また、作業者は、下型16の大径部16a
及び転写基板型15の大径部15aと同径の円柱状のタ
ングステンカーバイト(WC−CO)ブロックを旋盤に
セットして、その軸心に貫通孔14aをくり抜くことに
より、胴型14を完成させる。同様に、作業者は、胴型
14の外径よりも十分に大径のSUSを旋盤にセットし
て、その軸心に貫通孔をくり抜くことにより、スペーサ
17を完成させる。
【0047】また、作業者は、高転移点ガラス(株式会
社オハラ製SK5)を所定サイズの円柱型に加工して、
被転写部材18を完成させる。以上の後に、作業者は、
完成した転写基板型15,下型16,被転写部材18,
胴型14,及びスペーサ17を、上述したようにして、
セット型Sとして組み上げる。
【0048】次に、作業者は、型製造装置Pの真空チャ
ンバー5を開けるとともに、加重制御系13を操作して
油圧装置8によってピストン7を縮退させて、下プレス
ステージ4と上プレスステージ9との間にセット型Sを
差し入れる。この際、転写基板型15の大径部15aの
外端面は、上プレスステージ9の下プレスステージ4側
の端面の中心に接触され、下型16の大径部16aの外
端面は、下プレスステージ4の上プレスステージ9側の
端面の中心に接触される。また、作業者は、熱電対10
の先端を、セット型S(スペーサ17)の外周面上に接
触させる。
【0049】以上の準備が完了すると、作業者は、真空
チャンバー5を密閉して、真空排気装置6を動作させ
て、この真空チャンバー5内の空気を吸引する。この真
空排気装置6による吸引量は、真空チャンバー5内の気
圧が0.01[Torr]を維持するように自動調整され
る。
【0050】次に、作業者は、電源10を起動してヒー
タ3に電流を供給し、セット型Sを加熱する。そして、
被転写部材18が軟化する温度を超える温度(724°
C程度)まで、セット型Sの温度を上昇させる。この
時、超硬材料である胴型14よりもガラス材料である被
転写部材18の方が膨張係数が大きいために、胴型14
よりも被転写部材18の方が大きく膨張する。その結
果、被転写部材18の温度が屈伏点(694°C)に達
した時点においては、被転写部材18の外周面と胴型1
4の貫通孔14aの内周面との間のクリアランスが埋め
られて、両者が密着し、被転写部材18の中心軸が胴型
14の貫通孔14aに対して芯出しされる(図7参
照)。
【0051】次に、作業者は、加重制御系13を操作し
て、油圧装置8によってピストン7を突出させ、0.0
2〜0.14[MPa]の押圧力で、上プレスステージ
9を介してセット型Sを下プレスステージ4に押し付け
る。すると、セット型S内部,即ち、胴型14の貫通孔
14a内部においては、転写基板型15が下型16に向
けて移動する。その結果、転写基板型15の形成面15
cが、被転写部材18の端面に没入し、この形成面15
cの形状が被転写部材18の端面に反転転写される。こ
の形成面15cの被転写部材18の端面への没入は、上
プレスステージ9がスペーサ17の端面に当接するまで
行われる(図8参照)。
【0052】スペーサ17の端面に上プレスステージ9
が当接すると、作業者は、油圧装置8による圧力を抜く
ことなく、電源1のみを停止し、セット型Sの温度を下
降させる。その結果、セット型Sが十分に冷えると、図
9に示すように、被転写部材18が胴型14に対して芯
出しされた状態のまま、被転写部材18と胴型14の貫
通孔14aとの間が離間する。
【0053】作業者は、セット型Sの温度が室温となる
と、真空排気装置6の図示せぬバルブを開いて真空チャ
ンバー5内の気圧を大気圧に戻すとともに、加重制御系
13を操作して油圧装置8によってピストン7を縮退さ
せ、真空チャンバー5からセット型Sを取り出す。そし
て、このセット型Sを分解して、胴型14の貫通孔14
aの中から被転写部材18を取り出すのである。
【0054】作業者は、その後、被転写部材18を図示
せぬ旋盤にセットして、その外周形状を図示せぬモール
ド装置にセットするのに適した形状(図10(b)参
照)に加工する。また、作業者は、被転写部材18に形
成された凹面(成形面)18a上に、スパッタリング,
イオンプレーティング等の方法によって、種々のセラミ
ックス,金,白金,白金属金属を始めとする貴金属等か
らなる薄膜を形成する。これにより、ガラスモールド用
ガラス型280を完成させる。
【0055】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ガラスモールドによって微小レンズに凸面(非球
面)を形成しようとする場合においても、カーブジェネ
レータ等の加工機によってガラスモールド成形用型上に
凹面を直接研削する必要はなく、唯、カーブジェネレー
タ等の加工機によって転写基板型15上に凸面(成形面
15c)を研削すれば足りる。従って、カーブジェネレ
ータ等の加工機による研削加工時において、細い先端形
状を有するダイヤモンド砥石を使用する必要がない。し
かも、ガラス材からガラスモールド用ガラス型280を
作成しているので、転写基板型15の成形面15cの形
状を正確に転写することができるとともに、同じ形状の
ガラスモールド成形用金型280を大量に得ることがで
きる。
【0056】
【実施形態2】本発明の第2の実施の形態は、公知のS
PS(放電プラズマ焼結)システムを用いて、超硬合金
粉末からガラスモールド成形用金型(成形面を含む)を
形成する方法を示すものである。
【0057】図11は、このSPSシステムを適用した
放電プラズマ焼結装置Dの要部を示す(一部断面)概略
図である。この図11に示すように、放電プラズマ焼結
装置Dは、装置全体のフレームをなす上部加圧板21,
下部加圧板22,及び、これら両加圧板21,22を平
行に離間させた状態で相互に固定するための複数本の支
持柱23を、有している。
【0058】上部加圧板21の下面(下部加圧板22に
対向する面)には、円柱状の上部電極24が固定されて
いる。この上部電極24の先端側半分は、密閉円筒状の
ガラス容器である真空チャンバー25の上端面を貫通し
て、この真空チャンバー25内に侵入している。上部電
極24と真空チャンバー25との間は気密に固定されて
いるので、真空チャンバー25は、この上部電極24を
介して上部加圧板21に固定される。
【0059】真空チャンバー25内の空気は真空排気装
置26によって吸引され、真空チャンバー25内は高真
空に維持され得る。一方、真空チャンバー25の下端面
には、真空チャンバー25と同軸の円柱状のピストン2
7が、軸方向に進退自在に気密に貫通している。このピ
ストン27は、下部加圧板22の上面(上部加圧板21
に対向する面)に固定された油圧装置28により、軸方
向に進退駆動される。また、このピストン27の先端に
は、上部電極24と同径の円柱形状を有する下部電極2
9が固定されている。
【0060】真空チャンバー25の外部に設けられた特
殊電源30は、両電極24,29間にON−OFF直流
パルス電圧を印加する電源である。なお、この特殊電源
30によって印加されるON−OFF直流パルス電圧の
デューティー比は、温度制御系31からの指示に応じて
1:1〜12:1の範囲で可変する。温度制御系31
は、真空チャンバー25の内部に設置された熱電対32
によって検知された温度に基づいてフィードバック制御
を行って真空チャンバー25内を所定温度に保つ回路で
ある。
【0061】また、加重制御系33は、油圧装置28に
よるピストン27の進退及び加圧を制御する回路であ
る。真空チャンバー25内において上下各電極24,2
9の間には、超硬粉末を焼結させて焼結体(研磨処理前
のガラスモールド成形用金型)を得るためのセット型S
が、セットされる。このセット型Sの構造を、図12乃
至図14を用いて、以下詳細に説明する。
【0062】図12は、このセット型Sの拡大断面図で
ある。この図12に示すように、セット型Sは、円筒状
のカーボン胴型34,カーボン胴型34の貫通孔34a
内面にその全周及び全長に亙って密着されたカーボンペ
ーパー39,このカーボンペーパー39を介してカーボ
ン胴型34の貫通孔34aに上端側から挿入された円柱
状の上カーボンパンチ35,同じく貫通孔34aに下端
側から挿入された円柱状の下カーボンパンチ36,貫通
孔34a内において上カーボンパンチ35と下カーボン
パンチ36との間に形成された空間内に充填された所定
分量の超硬粉末38及び転写基板型37から、構成され
ている。
【0063】カーボン胴型34,上カーボンパンチ3
5,及び下カーボンパンチ36は、夫々、導電性のカー
ボンのブロックを研削することによって形成されてい
る。なお、上カーボンパンチ35及び下カーボンパンチ
36の外径は、カーボン胴型34の貫通孔34aの内径
よりも、カーボンペーパー39の紙厚分だけ僅かに小さ
い。
【0064】転写基板型37は、耐高温・硬質材料であ
るアルミナ,ジルコニア等の酸化物系セラミックスから
なり、斜視図である図13及び縦断面図である図14に
示すように、上カーボンパンチ35及び下カーボンパン
チ36と同径の略円盤形状を有している。この転写基板
型37の一端面の軸心には、凸状の非球面からなる成形
面37aが形成されている。この成形面37aは、最終
的に作成される微小レンズの面形状と同形状に形成され
ている。そして、転写基板型37は、この成形面37a
を下カーボンパンチ36に向けた状態で、上カーボンパ
ンチ35の先端に接触している。
【0065】超硬粉末38は、コバルトを含有するWC
(炭化タングステン)系の超硬合金の粉末であり、カー
ボン胴型34の貫通孔34aの内面に密着されたカーボ
ンペーパー39,下カーボンパンチ36の先端面,及
び、転写基板型37における成形面37aが形成されて
いる端面によって囲まれた空間内に充填されている。こ
の超硬粉末38が、放電プラズマ焼結装置Dによって焼
結されて、金型の元となる焼結体として形成されるので
ある。
【0066】以上のように構成される放電プラズマ焼結
装置Dを用いてガラスモールド成形用金型を作成する手
順を、以下に、説明する。先ず最初に、作業者は、最終
的な作製目標物である微小レンズよりも十分に大径な円
柱状の酸化物系セラミックスブロックをカーブジェネレ
ータ等の加工機にセットし、この酸化物系セラミックス
ブロックの一端面における軸心に、最終的な作製目標物
である微小レンズに形成されるべき凸状非球面と同形状
の成形面37aを、研削加工する。この研削加工作業
は、数ミリ程度の径を有する通常のダイヤモンド砥石を
用いて、行われる。そして、研削加工終了後、必要に応
じて、成形面37aを研磨して、転写基板型37を完成
させる。
【0067】次に、作業者は、予め用意されていたカー
ボン胴型34の貫通孔34a内に、筒状に丸めたカーボ
ンペーパー39を挿入する。そして、このカーボンペー
パー39を拡げて、貫通孔34aの内面に密着させる。
【0068】次に、作業者は、カーボン胴型34の貫通
孔34aの下端側開口から、筒状のカーボンペーパー3
9を介して、下カーボンパンチ36をその全長の半分程
挿入する。
【0069】次に、作業者は、未だ開口している貫通孔
34aの上端側開口から、筒状のカーボンペーパー39
内に超硬粉末38を詰め込む。この時の超硬粉末38の
嵩は、焼結過程における嵩の縮小の程度等を考慮して、
適宜決定される。
【0070】次に、作業者は、カーボン胴型34の貫通
孔34aの上側開口から、筒状のカーボンペーパー39
を介して、転写基板型37を挿入する。この時、転写基
板型37に形成された成形面37aを、下側に向けて、
超硬粉末38に押し付ける。
【0071】次に、作業者は、カーボン胴型34の貫通
孔34aの上端側開口から、筒状のカーボンペーパー3
9を介して、上カーボンパンチ35をその全長の半分程
挿入する。
【0072】以上の作業によりセット型Sが完成する
が、このセット型S内においては、カーボン胴型34の
貫通孔34aの内面と、上下両パンチ35,36,及び
転写基板型37の外面との間の隙間は、カーボンペーパ
ー39によって埋められている。
【0073】次に、作業者は、放電プラズマ焼結装置D
の真空チャンバー25を開けるとともに、加重制御系3
3を操作して油圧装置28によってピストン27を縮退
させて、上部電極24と下部電極29との間にセット型
Sを差し入れる。この際、上カーボンパンチ35の外端
面は、上部電極24の先端面の中心に接触され、下カー
ボンパンチ36の外端面は、下部電極29の先端面の中
心に接触される。また、作業者は、熱電対12の先端
を、カーボン胴型34の外周面上に接触させる。
【0074】以上の準備が完了すると、作業者は、真空
チャンバー25を密閉して、真空排気装置26を動作さ
せて、この真空チャンバー25内の空気を吸引する。こ
の真空排気装置26による吸引は、真空チャンバー25
内の気圧が0.01[Torr]を維持するように自動調整
される。
【0075】次に、作業者は、加重制御系33を操作し
て、油圧装置28によってピストン27を突出させ、5
0〜100[MPa]の押圧力で、下部電極29を介し
てセット型Sを上部電極24に押し付ける。すると、セ
ット型S内部,即ち、カーボン胴型34の貫通孔34a
内部においては、上カーボンパンチ35と下カーボンパ
ンチ36とが互いに接近する方向へ移動し、これら両カ
ーボンパンチ35,36の間で転写基板型37及び超硬
粉末38が圧縮される。その結果、超硬粉末38の粒子
同士の間が密となり、転写基板型37と接する部分にお
いて、超硬粉末38の各粒子が成形面37aに沿って並
ぶようになる。この際、貫通孔34aと両カーボンパン
チ35,36,転写基板型37,及び超硬粉末38との
間にはカーボンペーパー39が介在しているので、これ
らが互いに食いつくことはなく、スムースな移動が可能
となる。
【0076】次に、作業者は、特殊電源30を起動し、
発生したON−OFF直流パルス電圧を上部電極24と
下部電極29との間に印可する。このON−OFF直流
パルス電圧の立上り時点においては、超硬粉末38の各
粒子間の空隙において火花放電現象が生じ、この放電に
よる衝撃圧力やスパッタ作用によって粒子表面の吸着ガ
スや絶縁酸化皮膜が除去されるとともに、放電による自
己発熱によって超硬粉末38の各粒子の表面が気化・溶
融し、これにより発生したイオンや液化した原子が上記
衝撃圧力によって各粒子間の間隙に移動する(高速拡
散)。なお、この際に、超硬粉末38とカーボン胴型3
4との間にはカーボンペーパー39が介在しており両者
間の隙間が埋められているので、これらの間において火
花放電が集中して発生することはない。
【0077】また、定常状態に移行すると、セット型S
(カーボン胴型34,上下両カーボンパンチ35,3
6)を流れる電流によってジュール熱が発生する。この
ようにして発生した熱は、電流のOFF時においてセッ
ト型S全体に拡散し、超硬粉末38を含むセット型S全
体が均一温度となる。なお、この際に、超硬粉末38と
カーボン胴型34との間にはカーボンペーパー39が介
在しており両者間の隙間が埋められているので、カーボ
ン胴型34内部において生じたジュール熱は、カーボン
ペーパー39を介して均等に超硬粉末38に伝導され
る。このようにして超硬粉末38全体が所定温度に加熱
されると、超硬粉末38の各粒子自体が熱軟化するの
で、両カーボンパンチ35,36を介して与えられる押
圧力を受けて、超硬粉末38の各粒子が塑性変形し、各
粒子間の間隙が埋められるとともに各粒子同士が溶着す
る(塑性流動)。
【0078】以上の高速拡散及び塑性流動のプロセスが
なされている間、セット型Sの温度は、熱電対32によ
って検知される。温度制御系31は、熱電対32によっ
て検知される温度が所定温度(1000〜1200
[°])となるように、特殊電源30から発生されるO
N−OFF直流パルス電圧のデューティー比をフィード
バック制御する。
【0079】以上のような高速拡散及び塑性流動のプロ
セスが所定時間(5〜10[分])継続されると、セッ
ト型S内において超硬粉末38が焼結し、転写基板型3
7の成形面37aの形状が反転転写された凹面180a
を有する焼結体180(図15(a)参照)が得られ
る。そこで、作業者は、当該所定時間が経過した時点で
特殊電源30を停止し、セット型Sの温度が常温まで降
下するのを待ち、真空排気装置26の図示せぬバルブを
開いて真空チャンバー25内の気圧を大気圧に戻すとと
もに、加重制御系33を操作して油圧装置28によって
ピストン27を縮退させ、真空チャンバー25からセッ
ト型Sを取り出す。そして、このセット型Sを分解し
て、カーボン胴型34の貫通孔34aの中から焼結体1
80を取り出すのである。
【0080】本実施例においては、転写基板型37が酸
化物系セラミックスから構成され、超硬粉末38として
のWC(炭化タングステン)系の超硬合金の粉末から焼
結体180が生成されているので、転写基板型37と焼
結体180との離型性が極めて良好である。作業者は、
その後、図示せぬ旋盤により、焼結体180の外周形状
を、図示せぬモールド装置にセットするのに適した形状
(図15(b)参照)に加工し、ガラスモールド用金型
181を完成させる。
【0081】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ガラスモールドによって微小レンズに凸面(非球
面)を形成しようとする場合においても、カーブジェネ
レータ等の加工機によってガラスモールド成形用金型上
に凹面を直接研削する必要はなく、唯、カーブジェネレ
ータ等の加工機によって転写基板型37上に凸面(成形
面37a)を研削すれば足りる。従って、カーブジェネ
レータ等の加工機による研削加工時において、細い先端
形状を有するダイヤモンド砥石を使用する必要がない。
しかも、超硬粉末38を焼結することによってガラスモ
ールド成形用金型181を作成しているので、転写基板
型37の成形面37aの形状を正確に転写することがで
きると同時に、耐久性に優れた強固なガラスモールド成
形用金型181を得ることができる。
【0082】なお、本実施形態においては、SPS(放
電プラズマ)システムを用いて超硬粉末38を焼結する
が、他の通電ホットプレス法によって超硬粉末38を焼
結しても良い。
【0083】
【発明の効果】本発明によるガラスモールド成形用型,
その作製方法,及びその作製装置によれば、成形面の形
状及び曲率半径如何に関わらず、ガラスモールド成形用
型を容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるモールド成形用型作製方法及び
作製装置の第1実施形態である型製造装置の概略図
【図2】 図1のセット型の拡大縦断面図
【図3】 図2の転写基板型の斜視図及び縦断面図
【図4】 図2の下型の斜視図及び縦断面図
【図5】 図2の被転写部材の斜視図
【図6】 タングステンカーバイト系材料ブロックの斜
視図
【図7】 加熱時におけるセット型の拡大縦断面図
【図8】 プレス時におけるセット型の拡大縦断面図
【図9】 冷却時におけるセット型の拡大縦断面図
【図10】 プレス後における被転写部材及びガラスモ
ールド成形用ガラス型の縦断面図
【図11】 本発明によるモールド成形用型作製方法の
第2実施形態である放電プラズマ焼結装置の概略図
【図12】 図11のセット型の拡大縦断面図
【図13】 図12の転写基板型の斜視図
【図14】 図13の転写基板型の縦断面図
【図15】 焼結体及びガラスモールド成形用金型の縦
断面図
【符号の説明】
1 電源 3 ヒータ 4 下プレスステージ 7 ピストン 8 油圧装置 9 上プレスステージ 14 胴型 15 転写基板型 15a 成形面 16 下型 17 スペーサ 18 被転写部材 18a 成形面 34 カーボン胴型 35 上カーボンパンチ 36 下カーボンパンチ 37 転写基板型 37a 成形面 38 超硬粉末 39 カーボンペーパー 180 焼結体 180a 成形面 181 ガラスモールド成形用金型 280 ガラスモールド成形用ガラス型 D 放電プラズマ焼結装置 P 型製造装置 S セット型

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定形状のレンズ面を有するレンズをモー
    ルド成形する際に用いられるモールド成形用型の作製方
    法であって、 前記レンズ面と同形状の成形面を有する転写基板型を予
    め作製し、 この転写基板型の前記成形面の形状を被転写部材に反転
    転写することによって前記モールド成形用型を作製する
    ことを特徴とするモールド成形用型の作製方法。
  2. 【請求項2】前記転写基板型は耐高温且つ硬質の材料か
    らなることを特徴とする請求項1記載のモールド成型用
    金型の作製方法。
  3. 【請求項3】前記転写基板型は炭化タングステンからな
    ることを特徴とする請求項2記載のモールド成型用金型
    の作製方法。
  4. 【請求項4】前記被転写部材は加熱下で軟化する材料か
    らなることを特徴とする請求項1記載のモールド成型用
    金型の作製方法。
  5. 【請求項5】前記被転写部材はガラスからなることを特
    徴とする請求項4記載のモールド成型用金型の作製方
    法。
  6. 【請求項6】前記転写基板型の成形面には離型膜が形成
    されていることを特徴とする請求項1記載のモールド成
    形用金型の作製方法。
  7. 【請求項7】前記転写基板型の成形面の形状が反転転写
    された前記被転写部材の表面に離型膜を形成することを
    特徴とする請求項1記載のモールド成形用金型の作製方
    法。
  8. 【請求項8】所定形状のレンズ面を有するレンズをモー
    ルド成形する際に用いられるモールド成形用型の作製装
    置であって、 前記レンズ面と同形状の成形面を有する転写基板型と、 加熱下で軟化する被転写部材と、 前記被転写部材を加熱する加熱装置と、 前記転写基板型の成形面を前記被転写部材に押し付ける
    押圧機構とを備えることを特徴とするモールド成形用型
    の作製装置。
  9. 【請求項9】円筒状の胴型を更に備えるとともに、 前記転写基板型は、前記成形面がその先端面に形成され
    ているとともに前記胴型の貫通孔に挿入される円柱状部
    分を有し、 前記被転写部材は、前記胴型の貫通孔に挿入される円柱
    状形状を有することを特徴とする請求項8記載のモール
    ド成形用型の作製装置。
  10. 【請求項10】前記転写基板型との間で前記被転写部材
    を挟んだ状態で前記胴型の貫通孔内に挿入される下型
    を、更に備えることを特徴とする請求項9記載のモール
    ド成形用型の作製装置。
  11. 【請求項11】前記押圧機構は、前記胴型をその両端か
    ら挟み込んで互いに接近する、一対の対向押圧面を有す
    ることを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載の
    モールド成形用型の作製装置。
  12. 【請求項12】前記一対の対向押圧面の接近量を制限す
    るスペーサを更に備えることを特徴とする請求項11記
    載のモールド成形用型の作製装置。
  13. 【請求項13】前記スペーサは、前記胴型が挿入される
    貫通孔を有する円筒状部材であり、 前記一対の対向押圧面は、前記スペーサの端面全体に接
    触することを特徴とする請求項12記載のモールド成形
    用型の作製装置。
  14. 【請求項14】前記転写基板型は耐高温且つ硬質の材料
    からなることを特徴とする請求項8記載のモールド成型
    用金型の作製装置。
  15. 【請求項15】前記転写基板型は炭化タングステンから
    なることを特徴とする請求項14記載のモールド成型用
    金型の作製装置。
  16. 【請求項16】前記被転写部材は加熱下で軟化する材料
    からなることを特徴とする請求項8記載のモールド成型
    用金型の作製装置。
  17. 【請求項17】前記被転写部材はガラスからなることを
    特徴とする請求項16記載のモールド成型用金型の作製
    装置。
  18. 【請求項18】前記転写基板型の成形面には離型膜が形
    成されていることを特徴とする請求項8記載のモールド
    成形用金型の作製装置。
  19. 【請求項19】所定形状のレンズ面を有するレンズをモ
    ールド成形する際に用いられるモールド成形用型であっ
    て、 前記レンズ面を反転した形状を有する成形面が端面に形
    成されたガラスからなり、 前記成形面に離型膜が形成されていることを特徴とする
    モールド成形用型。
  20. 【請求項20】前記転写基板型は酸化物系セラミックス
    からなることを特徴とする請求項1又は2記載のモール
    ド成型用金型の作製方法。
  21. 【請求項21】前記被転写材料は超硬合金の粉末であ
    り、 この被転写材料に前記転写基板型の前記成形面を押し当
    てた状態で焼結することによって、前記モールド成型用
    金型を作製することを特徴とする請求項1又は2記載の
    モールド成形用金型の作製方法。
  22. 【請求項22】前記被転写材料は炭化タングステン系の
    粉末であることを特徴とする請求項21記載のモールド
    成形用金型の作製方法。
  23. 【請求項23】放電プラズマ法により前記被転写材料を
    焼結することを特徴とする請求項21記載のモールド成
    形用金型の作製方法。
  24. 【請求項24】前記転写基板型はアルミナからなること
    を特徴とする請求項1又は2記載のモールド成型用金型
    の作製方法。
  25. 【請求項25】前記転写基板型はジルコニアからなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のモールド成型用金
    型の作製方法。
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