JPH11210530A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH11210530A
JPH11210530A JP1573798A JP1573798A JPH11210530A JP H11210530 A JPH11210530 A JP H11210530A JP 1573798 A JP1573798 A JP 1573798A JP 1573798 A JP1573798 A JP 1573798A JP H11210530 A JPH11210530 A JP H11210530A
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JP
Japan
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fuel
pcv
injector
electromagnetic coil
capacitor
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Withdrawn
Application number
JP1573798A
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English (en)
Inventor
Akitoshi Mizutani
彰利 水谷
Michiyasu Moritsugu
通泰 森次
Kazutoshi Nishimura
和利 西村
Mikio Kumano
幹夫 熊野
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Publication date
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料の圧送行程期間内におけるPCV(吐出
量制御弁)の電磁コイルへの通電期間を短縮し、電磁コ
イルの発熱を抑制すること。 【解決手段】 インジェクタが接続されたコモンレール
内の燃圧を制御するサプライポンプのPCVは、カムリ
フトによる燃料の圧送行程期間内であれば、一旦閉弁さ
れるとPCV通電電流の飽和状態が維持されなくても燃
圧によって閉弁状態が保持される。このため、PCVを
駆動するためのPCV駆動信号が圧送行程期間始めにお
ける1回目と圧送行程期間終了までの2回目とに別けて
出力される。このように、燃料の圧送行程期間内でPC
V通電電流を流す期間が短縮されることでエネルギ削減
され、この間のPCVの電磁コイルにおける発熱が抑制
される。また、1回目のPCV通電遮断時のフライバッ
クエネルギが補助コンデンサ電圧として一旦蓄積され、
2回目のPCV通電遮断時のフライバックエネルギと共
にパイロット・メインコンデンサ電圧として効率良く回
収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の各気筒
に装着されたインジェクタからコモンレール内に貯留さ
れた高圧燃料を噴射するコモンレール式と称する内燃機
関の燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃料噴射制御装置に関
連する先行技術文献としては、特開平8−210170
号公報にて開示されたものが知られている。このもので
は、ディーゼル機関のコモンレール式燃料噴射制御装置
において、電磁コイルへの通電遮断時に発生するフライ
バックエネルギ(フライバック電流)を用いてインジェ
クタを駆動する技術が示されている。これは、ディーゼ
ル機関とサプライポンプとコモンレールとを備え、サプ
ライポンプに設けられたノーマルオープンタイプの電磁
式吐出量制御弁(Pressure Control Valve:以下、『P
CV』と記す)の駆動時に生じるフライバックエネルギ
をコンデンサに蓄積し、このエネルギをインジェクタの
電磁コイルの通電時に用いるようにしている。
【0003】つまり、近年、内燃機関の性能向上を図る
ためインジェクタを高電圧・大電流駆動し、瞬時に開弁
させ燃料噴射する要求が高まっており、この際のインジ
ェクタ駆動電圧は100〔V:ボルト〕以上、駆動電流
は8〔A:アンペア〕程度必要となる。このため、PC
Vの電磁コイルに対する通電遮断時に発生するフライバ
ックエネルギがインジェクタ駆動のためのエネルギとし
て蓄積されインジェクタ駆動時に放電される。また、充
電専用コイルに通電してインジェクタを駆動するのに必
要なエネルギを蓄積するのではなく、専用コイルの代わ
りにPCVの電磁コイルを用いることにより、少ない部
品点数となり低コスト化を図ることができる。
【0004】より詳しくは、電磁コイルへの通電遮断時
にはコイルインダクタンスLや通電電流等により規定さ
れるフライバックエネルギ(磁気エネルギ)が発生さ
れ、このエネルギが充電用コンデンサに蓄積される。こ
れにより、コンデンサには100〔V〕以上のエネルギ
が蓄積できる。インジェクタは機関回転数やバッテリ電
圧等により規定されるタイミングにより駆動されるが、
このインジェクタ駆動時に予め充電用コンデンサに蓄積
された100〔V〕以上のエネルギがインジェクタ側に
放電されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サプライポ
ンプからコモンレールへの燃料の圧送行程期間中、PC
Vの完全閉弁状態を維持するためPCVの電磁コイルに
PCV通電電流として飽和電流を流し続けると電磁コイ
ルが発熱し無駄な電力消費となる可能性があった。
【0006】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、サプライポンプのPCV(吐
出量制御弁)の電磁コイルへの通電遮断時に発生するフ
ライバックエネルギの回収機能を有する内燃機関の燃料
噴射制御装置であって、燃料の圧送行程期間内における
PCVの電磁コイルへの通電期間を短縮し、電磁コイル
の発熱を抑制可能な内燃機関の燃料噴射制御装置の提供
を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関の燃
料噴射制御装置によれば、コイル通電手段によるサプラ
イポンプのPCVの閉弁に伴い燃料吐出量制御手段でサ
プライポンプからコモンレールへの燃料吐出量が制御さ
れ、コモンレール内に貯留された高圧燃料が、インジェ
クタ駆動手段にてインジェクタから内燃機関の各気筒に
噴射供給される。ここで、通電遮断手段によるPCVの
電磁コイルへの1回目の通電遮断時に発生されるフライ
バックエネルギは、インジェクタからの燃料噴射量に影
響を及ぼす可能性があるため、インジェクタの駆動系と
は切離して第1のエネルギ蓄積手段によって蓄積され
る。そして、PCVによる燃料の圧送行程期間の終了
時、通電遮断手段によるPCVの電磁コイルへの2回目
の通電遮断時に発生されるフライバックエネルギは、第
1のエネルギ蓄積手段で蓄積されたフライバックエネル
ギと共に、第2のエネルギ蓄積手段によって蓄積され
る。つまり、PCVは、燃料の圧送行程期間の最初に電
磁コイルに通電され一旦閉弁されれば通電し続けなくて
もその閉弁状態が維持されるため通電が遮断される。こ
のとき発生される1回目のフライバックエネルギはイン
ジェクタの駆動に影響を及ぼさないように一旦、インジ
ェクタの駆動源とは別に蓄積される。そして、燃料の圧
送行程期間の終了時にPCVの電磁コイルへのPCV通
電電流が飽和電流となるように再度通電され、燃料の圧
送行程期間の終了時に遮断される。このとき発生される
2回目のフライバックエネルギは、インジェクタによる
燃料噴射が完了しているため、1回目のフライバックエ
ネルギと共にインジェクタの次回の駆動源となるように
蓄積される。これにより、PCVの電磁コイルへの通電
を燃料の圧送行程期間中ずっと維持する必要がなくな
り、PCVの電磁コイルにおける発熱量(消費電力)が
低減される。また、PCVの電磁コイルに発生されるフ
ライバックエネルギがその都度、効率良く回収されるこ
とでPCV自身の熱(温度)に対する耐久性が大幅に向
上される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0009】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の燃料噴射制御装置が適用された4気筒デ
ィーゼル機関を示す概略構成図であり、図2は図1のサ
プライポンプの詳細な構成を示す断面図である。なお、
図2(a)はサプライポンプのドライブシャフトに垂直
に固設されたカム形状を示す断面図、図2(b)はサプ
ライポンプのドライブシャフトに平行な図2(a)を右
方向から見た断面図である。
【0010】図1及び図2において、1は1シリンダ方
式のサプライポンプ(高圧ポンプ)であり、サプライポ
ンプ1にはドライブシャフト2が設けられ、このドライ
ブシャフト2はディーゼル機関(内燃機関)3のクラン
クシャフト4に連結されている。また、ドライブシャフ
ト2には略長円形状のカム5が固設されている。そし
て、サプライポンプ1にはシリンダ7が設けられ、この
シリンダ7内にはカム5のカム面を接触しながら摺動す
るプランジャ9が挿設されている。このため、カム5の
回転に伴うプランジャ9の図中、下方向への動作により
シリンダ7内のプランジャ室(加圧室)11にフィード
ポンプ(低圧ポンプ)13を介して燃料タンク14内の
燃料が吸入される。なお、図2(b)に示すように、フ
ィードポンプ13はサプライポンプ1本体に内蔵され、
ドライブシャフト2の駆動に伴うベーンの移動により燃
料タンク14内の燃料がプランジャ室11に供給され
る。
【0011】シリンダ7の上部にはPCV(ノーマルオ
ープンタイプの電磁式吐出量制御弁)15が配設され、
このPCV15によってフィードポンプ13からの燃料
の供給通路が開閉される。つまり、PCV15は弁体1
7とスプリング18と電磁コイル(ソレノイドコイル)
19とを備えており、電磁コイル19に通電されること
でそれまでの開弁状態からスプリング18の付勢力に抗
して弁体17が移動され閉弁される。そして、PCV1
5の閉弁状態でプランジャ9が上昇されるとプランジャ
室11の燃料の加圧動作(圧送動作)が行われる。この
加圧動作中でのPCV15の閉弁時期が調節されること
でサプライポンプ1からの燃料吐出量が調節される。
【0012】また、サプライポンプ1のプランジャ室1
1は燃料供給管23を介して各気筒共通の高圧蓄圧配
管、所謂コモンレール25に接続されている。燃料供給
管23のサプライポンプ1側端部には逆止弁26が配設
され、この逆止弁26によりサプライポンプ1側からコ
モンレール25側への燃料の通過が許容され、逆に、コ
モンレール25側からサプライポンプ1側への燃料の通
過が阻止される。そして、コモンレール25には分岐管
28を介してディーゼル機関3の各気筒のインジェクタ
(燃料噴射弁)29,30,31,32が接続されてい
る。また、インジェクタ29,30,31,32にはそ
れぞれ三方電磁弁33,34,35,36が配設されて
おり、これら三方電磁弁33,34,35,36がオン
/オフ制御されることによりコモンレール25からの高
圧燃料がインジェクタ29,30,31,32の噴口か
ら各気筒に噴射される。なお、各三方電磁弁33,3
4,35,36から燃料タンク14へ燃料を戻すための
リーク側の燃料通路は図示されていない。
【0013】41はECU(Electronic Control Unit:
電子制御ユニット)であり、ECU41はマイクロコン
ピュータ42と駆動回路43とを備え、マイクロコンピ
ュータ42にはクランク角センサ44、気筒判別センサ
45やアクセル開度センサ46等からディーゼル機関3
の機関回転数及びアクセルペダル(図示略)からのアク
セル開度等の情報が入力される。ここで、気筒判別セン
サ45は、図2に示すように、サプライポンプ1のドラ
イブシャフト2に固定されたギヤ45aを有し、ドライ
ブシャフト2の回転に伴うギヤ45aの通過の際にパル
ス信号が生成される。そして、マイクロコンピュータ4
2によって、これらの入力信号により判定される内燃機
関の運転状態に応じて決定された最適な燃料噴射時期及
び燃料噴射量となるよう駆動回路43が駆動されインジ
ェクタ29,30,31,32の各三方電磁弁33,3
4,35,36が制御される。
【0014】つまり、マイクロコンピュータ42にてデ
ィーゼル機関3の運転状態として機関回転数及びアクセ
ル開度等に応じた燃料噴射時期及び燃料噴射量が算出さ
れ、インジェクタ29,30,31,32の三方電磁弁
33,34,35,36が開閉制御されコモンレール2
5内の燃料がディーゼル機関3の各気筒に噴射される。
ここで、本実施例のディーゼル機関3の各気筒での燃料
噴射の際には、インジェクタ29,30,31,32か
らメイン噴射とそれに先立つパイロット噴射が行われ
る。このため、後述するように、マイクロコンピュータ
42にてインジェクタ29,30,31,32に対する
各インジェクタ駆動信号(噴射パルス)としてインジェ
クタ通電電流(P)に対応するパイロット噴射信号とイ
ンジェクタ通電電流(M)に対応するメイン噴射信号と
が生成される。
【0015】また、マイクロコンピュータ42は駆動回
路43を介してPCV15の電磁コイル19と接続さ
れ、電磁コイル19が通電/非通電状態とされることで
PCV15が開閉制御される。そして、マイクロコンピ
ュータ42にはコモンレール25に設けられたコモンレ
ール圧センサ47により検出されたコモンレール圧信号
が入力され、このコモンレール圧が機関回転数及びアク
セル開度等に応じて設定された最適値となるようPCV
15が制御されサプライポンプ1からの燃料吐出量が調
節される。つまり、ディーゼル機関3の始動によりサプ
ライポンプ1のカム5が回転され、この回転に伴いプラ
ンジャ9が往復動されフィードポンプ13からの燃料が
サプライポンプ1に供給されると共に、高圧燃料が燃料
供給管23を通ってコモンレール25に供給され、コモ
ンレール25内に高圧燃料が貯留される。そこで、マイ
クロコンピュータ42にてコモンレール圧センサ47に
よるコモンレール圧が機関回転数及びアクセル開度等に
応じて設定された最適値となるようサプライポンプ1か
らの燃料吐出量が制御される。
【0016】次に、マイクロコンピュータ42と駆動回
路43とからなるECU41の電気的構成について図3
を参照して説明する。
【0017】ECU41は燃料噴射制御等を行うマイク
ロコンピュータ42とサプライポンプ1に配設されたP
CV15の電磁コイル19を駆動するためのPCV駆動
用スイッチング素子としてのMOS形電界効果トランジ
スタ(MOSFET:以下、『MOSトランジスタ』と
記す)51、このMOSトランジスタ51がオン/オフ
制御されたときの1回目のフライバックエネルギを充電
用スイッチング素子71を介して充電蓄積する補助コン
デンサ72、MOSトランジスタ51がオン/オフ制御
されたときの2回目のフライバックエネルギをPCV−
コンデンサ接続用スイッチング素子52を介して充電蓄
積すると同時に補助コンデンサ72に蓄積されたフライ
バックエネルギを放電用スイッチング素子73を介して
充電蓄積するメイン噴射用コンデンサ53及びパイロッ
ト噴射用コンデンサ54、これらメイン噴射用コンデン
サ53及びパイロット噴射用コンデンサ54に蓄積され
たフライバックエネルギを用いてメイン噴射電圧切離し
用スイッチング素子55またはパイロット噴射電圧切離
し用スイッチング素子56を適宜駆動し、インジェクタ
29,30,31,32の三方電磁弁33,34,3
5,36の各コイルを駆動するためのインジェクタ駆動
用スイッチング素子としてのMOSトランジスタ57,
58,59,60等を備えている。
【0018】バッテリ電源+B端子には、PCV15の
電磁コイル19とMOSトランジスタ51とが直列に接
続されている。また、PCV15の電磁コイル19には
充電用スイッチング素子71を介して補助コンデンサ7
2が直列に接続されている。PCV15の電磁コイル1
9とMOSトランジスタ51との間の接続点aには、P
CV−コンデンサ接続用スイッチング素子52及びダイ
オードを介してメイン噴射用コンデンサ53及びパイロ
ット噴射用コンデンサ54が並列に接続されている。ま
た、補助コンデンサ72には放電用スイッチング素子7
3及びダイオードを介してメイン噴射用コンデンサ53
及びパイロット噴射用コンデンサ54が直列に接続され
ている。そして、メイン噴射用コンデンサ53にはメイ
ン噴射電圧切離し用スイッチング素子55を介してイン
ジェクタ29,30,31,32の各三方電磁弁33,
34,35,36のコイルが並列に接続されている。同
様に、パイロット噴射用コンデンサ54にはパイロット
噴射電圧切離し用スイッチング素子56を介してインジ
ェクタ29,30,31,32の各三方電磁弁33,3
4,35,36のコイルが並列に接続されている。そし
て、各三方電磁弁33,34,35,36のコイルには
MOSトランジスタ57,58,59,60がそれぞれ
直列に接続されている。また、インジェクタ29,3
0,31,32の各三方電磁弁33,34,35,36
には定電流回路63が接続されている。
【0019】マイクロコンピュータ42には上述のMO
Sトランジスタ51,57,58,59,60のゲー
ト、スイッチング素子52,55,56,71,73の
ベースがそれぞれ接続され、マイクロコンピュータ42
によってそれらがオン/オフ制御される。ここで、MO
Sトランジスタ51がマイクロコンピュータ42からの
PCV駆動信号によってオン動作されると電磁コイル1
9に通電されPCV15が閉弁される。ここで、MOS
トランジスタ51がオン/オフ制御され、電磁コイル1
9への通電遮断時に発生するフライバックエネルギのう
ち、1回目のフライバックエネルギはマイクロコンピュ
ータ42からの充電信号によって所定のタイミングにて
オン動作される充電用スイッチング素子71を介して補
助コンデンサ72に蓄積される。また、2回目のフライ
バックエネルギはPCV−コンデンサ接続信号によって
所定のタイミングにてオン動作されるPCV−コンデン
サ接続用スイッチング素子52を介してメイン噴射用コ
ンデンサ53及びパイロット噴射用コンデンサ54に蓄
積されると共に、マイクロコンピュータ42からの放電
信号によって同時にオン動作される放電用スイッチング
素子73を介して補助コンデンサ72に蓄積された1回
目のフライバックエネルギもメイン噴射用コンデンサ5
3及びパイロット噴射用コンデンサ54に加えられる。
これにより、メイン噴射用コンデンサ53にはインジェ
クタ29,30,31,32のメイン噴射のためのエネ
ルギが蓄えられ、パイロット噴射用コンデンサ54には
インジェクタ29,30,31,32のパイロット噴射
のためのエネルギが蓄えられる。
【0020】更に、各MOSトランジスタ57,58,
59,60が、マイクロコンピュータ42からのインジ
ェクタ29に対応するINJ1駆動信号、インジェクタ
30に対応するINJ2駆動信号、インジェクタ31に
対応するINJ3駆動信号、インジェクタ32に対応す
るINJ4駆動信号によってオン動作されるとメイン噴
射用コンデンサ53またはパイロット噴射用コンデンサ
54のうちの何れかに蓄えられたエネルギが三方電磁弁
33,34,35,36に供給されインジェクタ29,
30,31,32から燃料が噴射される。このとき、メ
イン噴射電圧切離し用スイッチング素子55またはパイ
ロット噴射電圧切離し用スイッチング素子56のうちの
何れかがマイクロコンピュータ42からのメイン切離し
信号またはパイロット切離し信号によってオン動作され
ることでメイン噴射用コンデンサ53またはパイロット
噴射用コンデンサ54のうちの何れかが選択される。
【0021】つまり、メイン噴射用コンデンサ53及び
パイロット噴射用コンデンサ54にエネルギが蓄えられ
た状態から、パイロット噴射の際には、メイン噴射電圧
切離し用スイッチング素子55がオフ状態でマイクロコ
ンピュータ42からのパイロット切離し信号によってパ
イロット噴射電圧切離し用スイッチング素子56がオン
動作される。これにより、メイン噴射電圧が切離された
状態で何れかの三方電磁弁33,34,35,36にパ
イロット噴射用コンデンサ54からのコンデンサ電圧が
供給されインジェクタ29,30,31,32から燃料
のパイロット噴射が行われる。続いて、メイン噴射の際
には、パイロット噴射電圧切離し用スイッチング素子5
6がオフ状態でマイクロコンピュータ42からのメイン
切離し信号によってメイン噴射電圧切離し用スイッチン
グ素子55がオン動作される。これにより、パイロット
噴射電圧が切離された状態で何れかの三方電磁弁33,
34,35,36にメイン噴射用コンデンサ53からの
コンデンサ電圧が供給されインジェクタ29,30,3
1,32から燃料のメイン噴射が行われる。
【0022】なお、補助コンデンサ72の容量値Cはメ
イン噴射用コンデンサ53及びパイロット噴射用コンデ
ンサ54の総合容量値よりも低い値にしておいた方がよ
い。なぜなら、Q=(1/2)・C・V2 の関係より、
補助コンデンサ電圧Vをメインコンデンサ電圧値やパイ
ロットコンデンサ電圧値よりも比較的高い電圧とするこ
とにより、放電用スイッチング素子73がオン状態とな
ったとき補助コンデンサ72からメイン噴射用コンデン
サ53及びパイロット噴射用コンデンサ54へより効率
良く電荷Qの移動が行われるからである。
【0023】次に、上述のように構成されたディーゼル
機関用燃料噴射制御における各信号の遷移状態を示す図
4のタイミングチャートを参照して説明する。
【0024】図4には、クランク角センサ44からのN
E(機関回転数)信号、サプライポンプ1のカムリフ
ト、PCV15の電磁コイル19を駆動するMOSトラ
ンジスタ51に対するPCV駆動信号、PCV15の電
磁コイル19のPCV通電電流、パイロット噴射用コン
デンサ54のパイロットコンデンサ電圧、メイン噴射用
コンデンサ53のメインコンデンサ電圧、補助コンデン
サ72の補助コンデンサ電圧、PCV−コンデンサ接続
用スイッチング素子52に対するPCV−コンデンサ接
続信号、充電用スイッチング素子71に対する充電信
号、放電用スイッチング素子73に対する放電信号、パ
イロット噴射電圧切離し用スイッチング素子56に対す
るパイロット切離し信号、メイン噴射電圧切離し用スイ
ッチング素子55に対するメイン切離し信号、インジェ
クタ29,30,31,32の各三方電磁弁33,3
4,35,36に対するインジェクタ(INJ1,IN
J2,INJ3,INJ4)駆動信号、インジェクタ2
9,30,31,32の何れかの三方電磁弁33,3
4,35,36のインジェクタ通電電流1,2が示され
ている。なお、本実施例におけるディーゼル機関は4気
筒であり、図4に示すNE信号に対応するパルス番号
「0」〜「0」の周期は180°CA(Crank Angle:ク
ランク角)となり、NE信号の1パルスは15°CAと
なる。
【0025】図4において、ドライブシャフト2に固設
されたカム5の回転によるカムリフト(プランジャ9の
上下動)に伴うサプライポンプ1の燃料の吸入行程期間
では、サプライポンプ1に配設されたPCV15が開弁
され燃料タンク14内からプランジャ室11内に燃料が
吸入される。この後のカムリフトにてサプライポンプ1
は燃料の圧送行程期間となり、PCV15がそれまでの
開弁状態から閉弁状態とされることで、カム5によるプ
ランジャ9の押上げによってプランジャ室11内の燃料
が所望の燃圧(燃料圧力)まで上昇されることで圧送状
態となる。
【0026】ここで、マイクロコンピュータ42にて燃
圧及び燃料噴射量の制御が実行されるのであるが、この
際、カム5による燃料の圧送行程期間のどのタイミング
でPCV15を閉弁させるかが決定される。コモンレー
ル25において高圧を必要としているときには、比較的
早い時期に閉弁動作が行われ、低圧を必要としていると
きには比較的遅い時期に閉弁動作が行われる。そして、
コモンレール25内の燃圧が所望となるまで上昇された
時点で三方電磁弁33,34,35,36が駆動されイ
ンジェクタ29,30,31,32が開弁され燃料が噴
射されたのち、PCV15が開弁状態とされる。以降、
この動作が順次繰返される。
【0027】また、マイクロコンピュータ42では、吸
入行程期間及び圧送行程期間からなるサプライポンプ1
及びディーゼル機関3の運転状態が、基準回転角信号を
用いて判断される。つまり、図1に示すクランク角セン
サ44からのNE信号がディーゼル機関3のクランクシ
ャフト4の基準回転角信号として用いられ、気筒判別セ
ンサ45からの信号(気筒判別信号)を用いてディーゼ
ル機関3からのNE信号に基づくパルス数がカウントさ
れ、このNE信号に対応するパルス番号にてPCV圧送
開始・圧送終了・燃料噴射開始等が判断される。
【0028】そして、マイクロコンピュータ42では、
PCV15の閉弁のためのMOSトランジスタ51、P
CV15の電磁コイル19とメイン噴射用コンデンサ5
3及びパイロット噴射用コンデンサ54とを接続するP
CV−コンデンサ接続用スイッチング素子52、メイン
噴射用コンデンサ53のメイン噴射電圧切離し用スイッ
チング素子55、パイロット噴射用コンデンサ54のパ
イロット噴射電圧切離し用スイッチング素子56、イン
ジェクタ29,30,31,32による燃料噴射のため
の各MOSトランジスタ57,58,59,60を駆動
するための各信号が、機関回転数、バッテリ電源電圧等
に基づき算出される。また、マイクロコンピュータ42
にて、図4に示すNE信号にて規定される燃料の吸入行
程期間及び圧送行程期間における所定のタイミングでM
OSトランジスタ51がオン動作されることで、PCV
駆動信号が1回目及び2回目のタイミングにてオン動作
される期間、PCV15が閉弁される。このとき、PC
V15の電磁コイル19にはパルス駆動による磁気エネ
ルギが発生される。
【0029】この磁気エネルギQ〔J:ジュール〕は、
電磁コイル19のインダクタンスLと通電ピーク電流I
と駆動パルス周波数fとにより次式(1)にて算出され
る。
【0030】
【数1】 Q=(1/2)・L・I2 ・f ・・・(1) この磁気エネルギQはコイルのフライバックエネルギと
呼ばれる。圧送駆動パルスの開始時期、オン時間(パル
ス幅)は燃料噴射の制御システムにより規定される。イ
ンジェクタ駆動パルス仕様は対応するディーゼル機関の
燃料噴射システム(気筒数・最高回転数)により規定さ
れる。インジェクタ駆動の際には、燃料噴射タイミング
に合わせてMOSトランジスタ57,58,59,60
が駆動される。この際、例えば、インジェクタ通電電流
1に示すように、パイロット噴射用コンデンサ54から
100〔V〕以上のパイロット噴射用充電エネルギ及び
メイン噴射用コンデンサ53から100〔V〕以上のメ
イン噴射用充電エネルギが対応するインジェクタ29,
30,31,32の何れかに印加される。このとき、イ
ンジェクタ29,30,31,32の三方電磁弁33,
34,35,36には8〔A〕程度の電流が流れ、開弁
され燃料が噴射される。インジェクタ29,30,3
1,32の三方電磁弁33,34,35,36が高電圧
駆動されたのち、図3に示す定電流回路63から三方電
磁弁33,34,35,36に定電流が流され所定期間
開弁状態が保持される。
【0031】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の燃料噴射制御装置で使用されているEC
U41内のマイクロコンピュータ42における燃料噴射
制御のメイン処理手順を示す図5のフローチャートに基
づき、上述の図4のタイミングチャートを参照して説明
する。なお、このメインルーチンはNE(機関回転数)
信号に対応する所定時間毎にECU41内のマイクロコ
ンピュータ42にて繰返し実行される。
【0032】図5において、ステップS101で、NE
信号に対応するパルス番号が「1」であるかが判定され
る(図4参照)。ステップS101の判定条件が成立、
即ち、NE信号に対応するパルス番号が「1」のときに
はステップS102に移行し、このときの運転状態に対
応する目標燃料噴射量、目標燃料噴射時期、目標コモン
レール圧が算出される。一方、ステップS101の判定
条件が成立せず、即ち、NE信号に対応するパルス番号
が「1」でないときにはステップS102の処理がスキ
ップされる。次にステップS103に移行して、その他
の処理として内燃機関に関する処理以外の、例えば、A
/T(自動変速機)等に対する種々の演算処理が実行さ
れ、本ルーチンを終了する。
【0033】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の燃料噴射制御装置で使用されているEC
U41内のマイクロコンピュータ42における燃料噴射
制御のNE割込処理手順を示す図6のフローチャートに
基づき、上述の図4のタイミングチャートを参照して説
明する。なお、このNE割込ルーチンはNE(機関回転
数)信号による所定パルス番号毎にECU41内のマイ
クロコンピュータ42にて繰返し実行される。
【0034】図6において、ステップS201で、NE
信号に対応するパルス番号が「8」のPCV演算タイミ
ングであるかが判定される(図4参照)。ステップS2
01の判定条件が成立、即ち、NE信号に対応するパル
ス番号が「8」のPCV演算タイミングであるときには
ステップS202に移行し、バッテリ電源電圧がチェッ
ク(検出)される。次にステップS203に移行して、
PCV15の電磁コイル19に対するPCV駆動信号の
1回目のPCV通電1及び2回目のPCV通電2におけ
る開始時期及びそれらのパルス幅が算出される。ここ
で、PCV通電1及びPCV通電2の開始時期は、目標
コモンレール圧や目標燃料噴射量等に基づき算出され、
それらのパルス幅はバッテリ電源電圧等に基づき算出さ
れる。一方、ステップS201の判定条件が成立せず、
即ち、NE信号に対応するパルス番号が「8」のPCV
演算タイミングでないときにはステップS202及びス
テップS203がスキップされる。
【0035】次にステップS204に移行して、NE信
号に対応するパルス番号が「10」のインジェクタ演算
タイミングであるかが判定される(図4参照)。ステッ
プS204の判定条件が成立、即ち、NE信号に対応す
るパルス番号が「10」のインジェクタ演算タイミング
であるときにはステップS205に移行して、インジェ
クタ29,30,31,32の三方電磁弁33,34,
35,36に対するインジェクタ駆動信号によるパイロ
ット噴射のためのパイロット通電の開始時期及びそのパ
ルス幅、メイン噴射のためのメイン通電の開始時期及び
そのパルス幅が算出される。一方、ステップS204の
判定条件が成立せず、即ち、NE信号に対応するパルス
番号が「10」のインジェクタ演算タイミングでないと
きにはステップS205がスキップされる。
【0036】次にステップS206に移行して、PCV
15の電磁コイル19に対するPCV駆動信号の1回目
のPCV通電1の開始時期であるかが判定される。ステ
ップS206の判定条件が成立、即ち、PCV15の電
磁コイル19に対するPCV駆動信号の1回目のPCV
通電1の開始時期であるときにはステップS207に移
行し、MOSトランジスタ51がオン動作され、PCV
通電1のパルス幅によりPCV15の電磁コイル19が
駆動される。このとき、PCV15の電磁コイル19に
対するPCV通電電流は図4に示すように遷移される。
即ち、1回目のPCV15の電磁コイル19の駆動で
は、PCV15が所定時間を経て完全閉弁されるため、
その所定時間が考慮されPCV通電電流が所定電流値I
1 に達するまでの期間だけMOSトランジスタ51がオ
ン動作され、PCV15の電磁コイル19に対する通電
が実行される。このPCV15の閉弁時間はバッテリ電
源電圧の変動によって変化するため、マイクロコンピュ
ータ42内に予めバッテリ電源電圧に対するPCV15
の閉弁時間が記憶されている。したがって、マイクロコ
ンピュータ42にてバッテリ電源電圧がモニタされ、そ
のときの閉弁時間だけPCV15に対してPCV通電電
流が供給される。PCV15が閉弁され、1回目の通電
遮断時期となると、PCV通電電流の供給が停止され
る。この時点で、PCV15の電磁コイル19にはフラ
イバックエネルギが発生される。
【0037】次にステップS208に移行して、充電信
号による充電用スイッチング素子71のオン動作により
補助コンデンサ72への経路が接続され、PCV15の
電磁コイル19で発生されたフライバックエネルギが補
助コンデンサ72へ補助コンデンサ電圧として回収され
る(図4参照)。なお、この時点は燃料の圧送行程期間
内であってインジェクタ29,30,31,32からの
燃料噴射タイミングと重なる可能性が高く、フライバッ
クエネルギがインジェクタ29,30,31,32の三
方電磁弁33,34,35,36側に流れると燃料噴射
量を微妙に変化させたり、メイン噴射用コンデンサ53
及びパイロット噴射用コンデンサ54に効率良く回収さ
れないこととなる。このため、1回目のPCV15の電
磁コイル19に対するPCV通電電流の通電遮断時に発
生されるフライバックエネルギは、PCV−コンデンサ
接続用スイッチング素子52及び放電用スイッチング素
子73のオフ動作によりメイン噴射用コンデンサ53及
びパイロット噴射用コンデンサ54への経路を遮断させ
た状態で、PCV15の電磁コイル19に直列に接続さ
れた充電用スイッチング素子71をオン動作させ補助コ
ンデンサ72へ充電させるのである。一方、ステップS
206の判定条件が成立せず、即ち、PCV15の電磁
コイル19に対するPCV駆動信号の1回目のPCV通
電1の開始時期でないときにはステップS207及びス
テップS208がスキップされる。
【0038】次にステップS209に移行して、インジ
ェクタ29,30,31,32の三方電磁弁33,3
4,35,36の何れかによるパイロット噴射開始時期
であるかが判定される。ステップS209の判定条件が
成立、即ち、インジェクタ29,30,31,32の三
方電磁弁33,34,35,36の何れかに対するパイ
ロット噴射開始時期であるときにはステップS210に
移行し、インジェクタ駆動信号のパイロット通電のパル
ス幅によりインジェクタ29,30,31,32の三方
電磁弁33,34,35,36の何れかが駆動される。
このとき、インジェクタ29,30,31,32の三方
電磁弁33,34,35,36の何れかのパイロット噴
射に対応するインジェクタ通電電流1,2は図4に
(P)にて示すように遷移される。
【0039】つまり、パイロット噴射時期となると、パ
イロット噴射電圧切離し用スイッチング素子56がオン
動作され、パイロット噴射用コンデンサ54とインジェ
クタ29,30,31,32の三方電磁弁33,34,
35,36との間の経路が接続される。同時に、MOS
トランジスタ57,58,59,60の何れかがオン動
作され、パイロット噴射用コンデンサ54からインジェ
クタ29,30,31,32の三方電磁弁33,34,
35,36の何れかに高電圧が印加され、そのインジェ
クタが瞬時に開弁される。一定時間経過後、パイロット
噴射電圧切離し用スイッチング素子56がオフ状態とさ
れ経路が遮断される。そして、パイロット通電のパルス
幅だけMOSトランジスタ57,58,59,60の何
れかがオン動作され、定電流回路63によってインジェ
クタが定電流制御されその開弁状態が所定時間保持され
る。一方、ステップS209の判定条件が成立せず、即
ち、インジェクタ29,30,31,32の三方電磁弁
33,34,35,36の何れかに対するインジェクタ
駆動信号のパイロット通電の開始時期でないときにはス
テップS210がスキップされる。
【0040】次にステップS211に移行して、インジ
ェクタ29,30,31,32の三方電磁弁33,3
4,35,36の何れかによるメイン噴射開始時期であ
るかが判定される。ステップS211の判定条件が成
立、即ち、インジェクタ29,30,31,32の三方
電磁弁33,34,35,36の何れかに対するメイン
噴射開始時期であるときにはステップS212に移行
し、インジェクタ駆動信号のメイン通電のパルス幅によ
りインジェクタ29,30,31,32の三方電磁弁3
3,34,35,36の何れかが駆動される。このと
き、インジェクタ29,30,31,32の三方電磁弁
33,34,35,36の何れかのメイン噴射に対応す
るインジェクタ通電電流1,2は図4に(M)にて示す
ように遷移される。
【0041】つまり、メイン噴射時期となると、メイン
噴射電圧切離し用スイッチング素子55がオン動作さ
れ、メイン噴射用コンデンサ53とインジェクタ29,
30,31,32の三方電磁弁33,34,35,36
との間の経路が接続される。同時に、MOSトランジス
タ57,58,59,60の何れかがオン動作され、メ
イン噴射用コンデンサ53からインジェクタ29,3
0,31,32の三方電磁弁33,34,35,36の
何れかに高電圧が印加され、そのインジェクタが瞬時に
開弁される。一定時間経過後、メイン噴射電圧切離し用
スイッチング素子55がオフ状態とされ経路が遮断され
る。そして、メイン通電のパルス幅だけMOSトランジ
スタ57,58,59,60の何れかがオン動作され、
定電流回路63によってインジェクタが定電流制御され
その開弁状態が所定時間保持される。一方、ステップS
211の判定条件が成立せず、即ち、インジェクタ2
9,30,31,32の三方電磁弁33,34,35,
36の何れかに対するインジェクタ駆動信号のメイン通
電の開始時期でないときにはステップS212がスキッ
プされる。
【0042】次にステップS213に移行して、PCV
15の電磁コイル19に対するPCV駆動信号の2回目
のPCV通電2の開始時期であるかが判定される。ステ
ップS213の判定条件が成立、即ち、PCV15の電
磁コイル19に対するPCV駆動信号の2回目のPCV
通電2の開始時期であるときにはステップS214に移
行し、MOSトランジスタ51がオン動作され、PCV
通電2のパルス幅によりPCV15の電磁コイル19が
駆動される。このとき、PCV15の電磁コイル19に
対するPCV通電電流は図4に示すように遷移される。
一方、ステップS213の判定条件が成立せず、即ち、
PCV15の電磁コイル19に対するPCV駆動信号の
2回目のPCV通電2の開始時期でないときにはステッ
プS214がスキップされる。
【0043】次にステップS215に移行して、NE信
号に対応するパルス番号が「6」でカムリフトのカム上
死点であるかが判定される。ステップS215の判定条
件が成立、即ち、カム上死点であるときにはステップS
216に移行し、カムリフトの圧送行程期間が終了であ
るためPCV通電2のパルス幅によるPCV15の電磁
コイル19の駆動が強制的に停止される。この時点で、
PCV15の電磁コイル19にはフライバックエネルギ
が発生される。この2回目のPCV15の電磁コイル1
9の駆動によるフライバックエネルギが、ステップS2
08で回収されたフライバックエネルギの補助コンデン
サ72分と共にメイン噴射用コンデンサ53及びパイロ
ット噴射用コンデンサ54に回収され、本ルーチンを終
了する。一方、ステップS215の判定条件が成立せ
ず、即ち、カムリフトにおけるカム上死点でないときに
は、本ルーチンを終了する。
【0044】ここで、補助コンデンサ72分と2回目の
PCV15の電磁コイル19の駆動によるフライバック
エネルギのメイン噴射用コンデンサ53及びパイロット
噴射用コンデンサ54への回収について説明する。2回
目のPCV15の電磁コイル19の駆動では、カムリフ
トのカム上死点でPCV通電電流が飽和電流値Imaxに
達するようにMOSトランジスタ51がオン動作され、
PCV15の電磁コイル19に対する通電が実行され
る。この2回目のPCV通電停止直前に、PCV−コン
デンサ接続用スイッチング素子52がオン動作され、か
つ充電用スイッチング素子71がオフ動作及び放電用ス
イッチング素子73がオン動作される。すると、PCV
15の電磁コイル19とメイン噴射用コンデンサ53及
びパイロット噴射用コンデンサ54との経路の接続に加
えて、補助コンデンサ72とメイン噴射用コンデンサ5
3及びパイロット噴射用コンデンサ54との経路も接続
される。ここで、PCV15の電磁コイル19に対する
PCV通電電流の通電遮断時に発生されるフライバック
エネルギは、この時点ではインジェクタ29,30,3
1,32の三方電磁弁33,34,35,36に対する
パイロット噴射及びメイン噴射が終了しているため、P
CV−コンデンサ接続用スイッチング素子52、ダイオ
ードを介してメイン噴射用コンデンサ53及びパイロッ
ト噴射用コンデンサ54に効率良く回収される。同時
に、ステップS208で補助コンデンサ72に回収され
たフライバックエネルギ分も、放電用スイッチング素子
73、ダイオードを介して同じくメイン噴射用コンデン
サ53及びパイロット噴射用コンデンサ54に回収され
る。
【0045】このように、本実施例の内燃機関の燃料噴
射制御装置は、ディーゼル機関3により駆動され、プラ
ンジャ9の往復動によって燃料を吸入・圧送するサプラ
イポンプ1と、サプライポンプ1から圧送される高圧燃
料を貯留するコモンレール25と、ディーゼル機関3の
各気筒に装着され、コモンレール25内の高圧燃料が供
給されるインジェクタ29,30,31,32と、サプ
ライポンプ1に配設されたPCV(吐出量制御弁)15
の電磁コイル19に通電してPCV15を閉弁するEC
U41内のマイクロコンピュータ42及び駆動回路43
のMOSトランジスタ51等にて達成されるコイル通電
手段と、サプライポンプ1による燃料の圧送行程期間で
前記コイル通電手段によるPCV15の閉弁に伴い、サ
プライポンプ1からコモンレール25への燃料吐出量を
制御するECU41内のマイクロコンピュータ42にて
達成される燃料吐出量制御手段と、サプライポンプ1に
よる燃料の圧送行程期間で前記コイル通電手段による電
磁コイル19への通電を間欠的に少なくとも2回遮断す
るECU41内のマイクロコンピュータ42にて達成さ
れる通電遮断手段と、前記通電遮断手段による電磁コイ
ル19に対する1回目の通電遮断時に発生するフライバ
ックエネルギを蓄積するECU41内のマイクロコンピ
ュータ42及び駆動回路43の充電用スイッチング素子
71、補助コンデンサ72等にて達成される第1のエネ
ルギ蓄積手段と、前記通電遮断手段による電磁コイル1
9に対する2回目の通電遮断時に発生するフライバック
エネルギと前記第1のエネルギ蓄積手段で蓄積されたフ
ライバックエネルギとをインジェクタ29,30,3
1,32の駆動源として蓄積するECU41内のマイク
ロコンピュータ42及び駆動回路43のPCV−コンデ
ンサ接続用スイッチング素子52、放電用スイッチング
素子73、メイン噴射用コンデンサ53及びパイロット
噴射用コンデンサ54等にて達成される第2のエネルギ
蓄積手段と、ディーゼル機関3の運転状態に応じた燃料
噴射時期に前記第2のエネルギ蓄積手段で蓄積されたフ
ライバックエネルギによりインジェクタ29,30,3
1,32の各三方電磁弁33,34,35,36を駆動
し所定の燃料噴射量をディーゼル機関3の各気筒に供給
するECU41内のマイクロコンピュータ42及び駆動
回路43のメイン噴射電圧切離し用スイッチング素子5
5、パイロット噴射電圧切離し用スイッチング素子56
等にて達成されるインジェクタ駆動手段とを具備するも
のである。
【0046】したがって、燃料吐出量制御手段を達成す
るECU41内のマイクロコンピュータ42にてサプラ
イポンプ1からコイル通電手段を達成する駆動回路43
のMOSトランジスタ51等にて閉弁制御されるPCV
15を介してコモンレール25内に貯留された高圧燃料
が、インジェクタ駆動手段を達成するECU41内のマ
イクロコンピュータ42及び駆動回路43にて三方電磁
弁33,34,35,36が開閉されることでインジェ
クタ29,30,31,32からディーゼル機関3の各
気筒に噴射供給される。ここで、PCV15の電磁コイ
ル19への1回目の通電遮断時に発生されるフライバッ
クエネルギは、燃料の圧送行程期間の途中でありインジ
ェクタ29,30,31,32の駆動タイミングに一致
すると燃料噴射量に影響を及ぼす可能性があるため、通
電遮断手段及び第1のエネルギ蓄積手段を達成するEC
U41内のマイクロコンピュータ42及び駆動回路43
の充電用スイッチング素子71、補助コンデンサ72等
によって蓄積される。そして、PCV15の電磁コイル
19への2回目の通電遮断時に発生されるフライバック
エネルギは、インジェクタ29,30,31,32が駆
動終了するPCV15による燃料の圧送行程期間の終了
時であり、次回のインジェクタ29,30,31,32
の駆動源となるように通電遮断手段及び第2のエネルギ
蓄積手段を達成するECU41内のマイクロコンピュー
タ42及び駆動回路43のPCV−コンデンサ接続用ス
イッチング素子52、放電用スイッチング素子73、メ
イン噴射用コンデンサ53、パイロット噴射用コンデン
サ54等によって蓄積される。
【0047】つまり、PCV15は、燃料の圧送行程期
間の最初に電磁コイル19に通電され一旦閉弁されれば
通電し続けなくてもその閉弁状態が維持されるため通電
が遮断される。この1回目のフライバックエネルギはイ
ンジェクタ29,30,31,32の駆動に影響を及ぼ
さないように充電される。そして、燃料の圧送行程期間
の終了時にPCV15の電磁コイル19へのPCV通電
電流が飽和電流となるように再度通電され、燃料の圧送
行程期間の終了時に遮断される。この2回目のフライバ
ックエネルギは、インジェクタ29,30,31,32
による燃料噴射が完了しているため、インジェクタ2
9,30,31,32の次回の駆動源となるように1回
目のフライバックエネルギと共に蓄積される。これによ
り、PCV15の電磁コイル19への通電を燃料の圧送
行程期間中ずっと維持する必要がなくなり、PCV15
の電磁コイル19における発熱量(消費電力)が低減さ
れる。また、PCV15の電磁コイル19に発生される
フライバックエネルギがその都度、効率良く回収される
ことでPCV15自身の熱(温度)に対する耐久性が大
幅に向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃料噴射制御装置が適用された4気筒ディ
ーゼル機関を示す概略構成図である。
【図2】 図2は図1のサプライポンプの詳細な構成を
示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃料噴射制御装置で使用されているECU
の電気的構成を示す回路図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃料噴射制御装置によるディーゼル機関用
燃料噴射制御における各信号の遷移状態を示すタイミン
グチャートである。
【図5】 図5は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃料噴射制御装置で使用されているECU
内のマイクロコンピュータにおける燃料噴射制御のメイ
ン処理手順を示すフローチャートである。
【図6】 図6は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の燃料噴射制御装置で使用されているECU
内のマイクロコンピュータにおける燃料噴射制御のNE
割込処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 サプライポンプ 3 ディーゼル機関(内燃機関) 9 プランジャ 15 PCV(吐出量制御弁) 19 電磁コイル 25 コモンレール 29,30,31,32 インジェクタ(燃料噴射弁) 33,34,35,36 三方電磁弁 41 ECU(電子制御ユニット) 42 マイクロコンピュータ 43 駆動回路 51 MOSトランジスタ(PCV駆動用スイッチング
素子) 52 PCV−コンデンサ接続用スイッチング素子 53 メイン噴射用コンデンサ 54 パイロット噴射用コンデンサ 55 メイン噴射電圧切離し用スイッチング素子 56 パイロット噴射電圧切離し用スイッチング素子 57,58,59,60 MOSトランジスタ(インジ
ェクタ駆動用スイッチング素子) 71 充電用スイッチング素子 72 補助コンデンサ 73 放電用スイッチング素子
フロントページの続き (72)発明者 西村 和利 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 熊野 幹夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関により駆動され、プランジャの
    往復動によって燃料を吸入・圧送するサプライポンプ
    と、 前記サプライポンプから圧送される高圧燃料を貯留する
    コモンレールと、 前記内燃機関の各気筒に装着され、前記コモンレール内
    の高圧燃料が供給されるインジェクタと、 前記サプライポンプに配設された吐出量制御弁の電磁コ
    イルに通電して前記吐出量制御弁を閉弁するコイル通電
    手段と、 前記サプライポンプによる燃料の圧送行程期間で前記コ
    イル通電手段による前記吐出量制御弁の閉弁に伴い、前
    記サプライポンプから前記コモンレールへの燃料吐出量
    を制御する燃料吐出量制御手段と、 前記サプライポンプによる燃料の圧送行程期間で前記コ
    イル通電手段による前記電磁コイルへの通電を間欠的に
    2回遮断する通電遮断手段と、 前記通電遮断手段による前記電磁コイルに対する1回目
    の通電遮断時に発生するフライバックエネルギを蓄積す
    る第1のエネルギ蓄積手段と、 前記通電遮断手段による前記電磁コイルに対する2回目
    の通電遮断時に発生するフライバックエネルギと前記第
    1のエネルギ蓄積手段で蓄積されたフライバックエネル
    ギとを前記インジェクタの駆動源として蓄積する第2の
    エネルギ蓄積手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射時期に前記第
    2のエネルギ蓄積手段で蓄積されたフライバックエネル
    ギにより前記インジェクタを駆動し所定の燃料噴射量を
    前記内燃機関の各気筒に供給するインジェクタ駆動手段
    とを具備することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御
    装置。
JP1573798A 1998-01-28 1998-01-28 内燃機関の燃料噴射制御装置 Withdrawn JPH11210530A (ja)

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