JPH11208500A - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents

車両用パワーステアリング装置

Info

Publication number
JPH11208500A
JPH11208500A JP10019003A JP1900398A JPH11208500A JP H11208500 A JPH11208500 A JP H11208500A JP 10019003 A JP10019003 A JP 10019003A JP 1900398 A JP1900398 A JP 1900398A JP H11208500 A JPH11208500 A JP H11208500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
speed
vehicle speed
vehicle
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10019003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3882310B2 (ja
Inventor
Yasuyuki Isogawa
靖之 五十川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP01900398A priority Critical patent/JP3882310B2/ja
Publication of JPH11208500A publication Critical patent/JPH11208500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3882310B2 publication Critical patent/JP3882310B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車速が高いときに走行用動力源を制御してス
テアリングの急操舵に必要な力を大きくすることで急操
舵を抑制する。 【解決手段】 走行用モータとは独立して設けられた電
気モータ20にて油圧ポンプ19を駆動し、後輪13を
操舵する油圧シリンダ21に作動油を供給する。操舵制
御ユニット22は、車速vが基準車速未満のときにはス
テアリングの操舵トルクTS に応じて操舵補助力を大き
くするように電気モータ20の回転数を制御する。又、
操舵制御ユニット22は車速vが基準車速以上のときに
操舵トルクTS が基準速度に対応する操舵トルクTS 以
上のときには操舵補助力をそれ以上大きくしないように
電気モータ20の回転数を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用パワーステ
アリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、荷役車両であるバッテリ
式フォークリフトには、電動式や全油圧式のパワーステ
アリング装置を備えたものがある。例えば、実開昭63
−197779号広報には荷役車両の操舵アシスト力制
御装置として電動式パワーステアリングが開示されてい
る。
【0003】このパワーステアリング装置では、操舵ト
ルクセンサにて検出するステアリングの操舵トルクの大
きさに比例した大きさの操舵補助力がステアリングにて
操作される操舵アクスルのベルクランクに供給されるよ
うに電気モータを制御する。又、このパワーステアリン
グ装置では、揚高スイッチにて検出する揚高と荷役スイ
ッチにて検出する積み荷の有無に基づき、車両の安定度
が最も高い低揚高空荷時に供給する操舵補助力に対し
て、同安定度が低下する高揚高空荷時又は低揚高積荷時
に供給する操舵補助力を小さくするように制御する。さ
らに、車両の安定度が最も低くなる高揚高積荷時には、
供給する操舵補助力をさらに小さくするように制御す
る。
【0004】従って、積み荷の有無及び揚高に基づく車
両の安定度に応じた操舵補助力が供給されるため、低揚
高空荷状態で車両の安定度が高いときには軽い操舵力に
より速い操舵速度で軽快に操舵することができる。一
方、高揚高積荷状態で車両の安定度が低いときには低揚
高空荷時に対して重い操舵力により速い操舵速度での操
舵が制限され慎重な操舵が促される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は、高揚高積荷時には運転者が自然と慎重に操舵するた
め、低揚高空荷時よりも操舵力を大きくする必要はあま
りない。一方、高揚高空荷時あるいは低揚高積荷時には
車速が高いときにも操舵力が軽いままとなるが、この場
合には運転者は車速が高いときであっても車速が低いと
きと同じ速い操舵速度で操舵しがちである。その結果、
車体が左右にふらついたり、ステアリングを切り過ぎに
より車体が運転者の予測以上に大きく傾動することがあ
った。さらに、大きな傾動により積み荷の積載状態が不
安定になることがあった。
【0006】又、バッテリ式フォークリフトには、全油
圧式パワーステアリング装置を備えたものがある。この
ような車両は、走行用電気モータ及び荷役ポンプ用電気
モータとは別にパワーステアリング油圧ポンプ用電気モ
ータを備えている。そして、パワーステアリング油圧ポ
ンプ用電気モータは、ステアリングの操舵速度が大きい
ほど高い回転数で回転制御され、油圧ポンプから操舵輪
を操舵する油圧シリンダに操舵トルクに応じた時間あた
りの供給量で作動油が供給されるように制御される。そ
の結果、油圧シリンダからはステアリングの操舵速度に
拘らずステアリングの操舵力がほぼ一定となるように操
舵補助力が供給される。このようなパワーステアリング
装置を備えた車両においても、車速に拘らず操舵トルク
をほぼ一定にするように操舵補助力が供給されるため、
上記パワーステアリング装置と同様に、速い操舵速度で
の操舵により、車体がふらついたり切り過ぎにより車体
が予測以上に大きく傾動したり、あるいは大きな傾動に
より積み荷の積載状態が不安定になることがあった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、走行用動力源とは独
立して設けられた操舵用動力源により操舵補助力を生成
する車両用パワーステアリング装置において、車速が高
いときに前記操舵用動力源を制御してステアリングの急
操舵に必要な力を大きくすることにより急操舵を抑制す
ることができる車両用パワーステアリング装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、走行用動力源とは独立し
て設けられた操舵用動力源から得る操舵補助力により操
舵力を制御する車両用パワーステアリング装置におい
て、車速が予め設定した所定の基準車速以上のときに
は、同車速が同基準車速未満のときよりも前記操舵力を
大きくするように前記操舵用動力源を制御する。操舵用
動力源とは、走行用動力源とは独立して設けられ、供給
する操舵補助力を制御することができるものを意味し、
操舵補助力を直接供給する電気モータ、操舵補助力を油
圧で供給する油圧ポンプを駆動する電気モータ等であ
る。
【0009】請求項2に記載の発明は、走行用動力源と
は独立して設けられた回転数可変な電気モータと、前記
電気モータにて駆動され、作動油の供給量を変更可能な
油圧ポンプと、ステアリングの操舵により操作され、前
記油圧ポンプから供給される作動油を同ステアリングの
操舵量に対応する供給量だけその操舵方向を区別して給
排する作動油給排制御手段と、前記作動油給排制御手段
が給排する作動油にて動作し、操舵輪を操舵する油圧シ
リンダとを備えた車両用パワーステアリング装置におい
て、車速を検出する車速検出手段と、前記車速に基づ
き、該車速が予め設定された所定の基準車速以上のとき
には同車速が該基準車速未満のときに前記油圧ポンプが
供給する作動油の供給量よりも供給量を大きくしないよ
うに前記電気モータを制御する車速応答制御手段とを備
えた。
【0010】請求項3に記載の発明は、走行用動力源と
は独立して設けられた回転数可変な電気モータと、前記
電気モータにて駆動され、作動油の供給量を変更可能な
油圧ポンプと、ステアリングの操舵により操作され、前
記油圧ポンプから供給される作動油を同ステアリングの
操舵量に対応する供給量だけその操舵方向を区別して給
排する作動油給排制御手段と、前記作動油給排制御手段
が給排する作動油にて動作し、操舵輪を操舵する油圧シ
リンダとを備えた車両用パワーステアリング装置におい
て、ステアリングの操舵速度を検出する操舵速度検出手
段と、車速を検出する車速検出手段と、前記油圧ポンプ
が供給する作動油の供給量を前記操舵速度に応じた供給
量とするように前記電気モータの回転数を制御する速度
応答制御手段と、前記車速が予め設定された基準車速以
上で、前記操舵速度が予め設定された基準速度以上のと
きには、同操舵速度が該基準速度未満のときよりも前記
油圧ポンプが供給する作動油の供給量を大きくしないよ
うに前記電気モータの回転数を制御する車速・速度応答
制御手段とを備えた。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2又は請
求項3に記載の発明において、車両は、フォークリフト
であって、フォークの揚高位置を検出する揚高検出手段
と、前記揚高位置に基づき、該揚高位置が予め設定され
た基準揚高位置以上のときには同揚高位置が該基準揚高
位置よりも低いときよりも前記油圧ポンプが供給する作
動油の供給量を大きくしないように前記電気モータの回
転数を制御する揚高応答制御手段とを備えた。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項2又は請
求項3に記載の発明において、車両は、フォークリフト
であって、フォークの揚高位置を検出する揚高検出手段
と、フォークに積載された積み荷の荷重を検出する荷重
検出手段と、前記揚高位置及び荷重に基づき、該揚高位
置が前記基準揚高位置以上であり、かつ、該荷重が予め
設定された基準荷重以上のときには、同揚高位置が基準
揚高位置未満であるか同荷重が該基準荷重未満であると
きよりも前記油圧ポンプが供給する作動油の供給量を大
きくしないように前記電気モータの回転数を制御する揚
高・荷重応答制御手段とを備えた。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、車速が所定の
基準車速以上のときには操舵用動力源が制御されて操舵
力が同車速が基準車速未満のときよりも大きくなる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、作動油給
排制御手段により、走行用動力源とは独立して設けられ
た電気モータにて駆動される油圧ポンプから供給される
作動油がステアリングの操舵量に応じた供給量だけ油圧
シリンダに供給される。すると、油圧シリンダは同操舵
量に対応した量だけ伸縮動作して操舵輪を操舵する。車
速検出手段にて検出される車速が基準車速以上になる
と、車速応答制御手段が油圧ポンプが供給する作動油の
供給量を車速が該基準車速未満のときの供給量よりも小
さくなるように電気モータを制御する。従って、車速が
所定の基準車速以上のときには車速が基準車速未満のと
きよりも操舵補助力が小さくなる。
【0014】請求項3に記載の発明は、車速が基準車速
未満のときには、ステアリングの操舵速度に応じて補助
操舵力が大きくなる。車速が基準車速以上でステアリン
グの操舵速度が基準速度以上のときには、基準速度未満
のときよりも補助操舵力が大きくならない。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、揚高位置が
基準揚高位置以上のときには同基準揚高位置未満のとき
よりも操舵補助力が大きくならない。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、揚高位置が
基準揚高位置以上でかつ積み荷の荷重が基準荷重以上の
ときには操舵補助力が大きくならない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図5に従って説明する。図2は車両とし
てのバッテリフォークリフト(以下、フォークリフト)
10を示す側面図である。フォークリフト10は、駆動
輪である前輪11を支持し図示しない差動装置が設けら
れた前輪アクスル12と、操舵輪である後輪13を支持
し図示しない操舵装置が設けられた後輪アクスル14と
を備えている。フォークリフト10の機台15の前部に
は、車両前後方向に傾動可能なマスト16が設けられて
いる。フォークリフト10の運転台には、ステアリング
ホイール17が設けられている。
【0018】機台15の内部には、走行用動力源として
の走行用モータ25が設けられている。又、機台15の
内部には、パワーステアリング装置を構成するバルブユ
ニット18、油圧ポンプ19、電気モータ20、油圧シ
リンダ21、操舵制御ユニット22及び油タンク23が
それぞれ設けられている。バルブユニット18は作動油
給排制御手段であり、電気モータ20は操舵用動力源で
あって走行用動力源である走行用モータ25とは独立し
て設けられている。
【0019】図1は、パワーステアリング装置の模式構
成図である。前輪アクスル12に設けられた差動装置に
はリングギア24の回転数を検出する車速検出手段とし
ての磁気センサ26が設けられている。マスト16には
フォーク27即ち積み荷の揚高位置Hを検出する揚高検
出手段としてのリミットスイッチ28が設けられてい
る。又、リフトシリンダ29にはフォーク27に積載さ
れた積み荷の荷重Wを検出する荷重検出手段としての圧
力センサ30が設けられている。ステアリングホイール
17が支持されたステアリングシャフト31には、同ス
テアリングホイール17の操舵に対する反力である操舵
トルクTSを検出する操舵速度検出手段としてのトルク
メータ32が設けられている。この操舵トルクTSは、
ステアリングホイール17の操舵速度に応じて大きくな
る値である。
【0020】電気モータ20は回転数を所定範囲内で変
更可能であり、油圧ポンプ19は電気モータ20にて駆
動されその回転数に応じた供給量で作動油を供給する。
バルブユニット18は、ステアリングシャフト31にて
機械的に操作される。バルブユニット18は、外部から
供給される作動油を導入する導入ポートPと、外部に作
動油を排出するための排出ポートRとを備えている。
又、バルブユニット18は、ステアリングシャフト31
の時計方向あるいは反時計方向の回動に基づき、前記導
入ポートPに供給されている作動油を、その回動量に応
じた油量だけ外部に供給するとともにその油量と同量の
作動油を外部から導入し前記排出ポートRから外部に排
出するための一対の給排ポートA、Bを備えている。バ
ルブユニット18は、ステアリングシャフト31が時計
方向に回転されるときには給排ポートAから作動油を供
給するとともに給排ポートBから作動油を導入し、反対
に、ステアリングシャフト31が反時計方向に回転され
るときには給排ポートBから作動油を供給するとともに
給排ポートAから作動油を導入する。
【0021】油圧シリンダ21は後輪アクスル14に設
けられている。油圧シリンダ21は複動両ロッド型であ
り、そのシリンダチューブ33内にはピストン34によ
り区画された一対の油室R1,R2が設けられている。
ピストン34は両面に操舵ロッド35を備え、各操舵ロ
ッド35はシリンダチューブ33の各端部から延出され
ている。各操舵ロッド35の端部は、キングピン36に
支持され後輪13を支持するナックル37にレバー38
を介してピン連結されている。
【0022】図1に示すように、油圧ポンプ19の導入
側は管路39により油タンク23に接続され、同じく供
給側は管路40によりバルブユニット18の導入ポート
Pに接続されている。一方、バルブユニット18の排出
ポートRは管路41により油タンク23に接続されてい
る。バルブユニット18の給排ポートAは管路42によ
り油室R1に接続され、同じく給排ポートBは管路43
により油室R2に接続されている。
【0023】磁気センサ26、リミットスイッチ28、
圧力センサ30及びトルクメータ32は、それぞれ操舵
制御ユニット22と電気的に接続されている。次に、パ
ワーステアリング装置の電気的構成を図4に示す電気ブ
ロック図に従って説明する。
【0024】磁気センサ26は、車速vに比例するパル
ス数のパルス車速信号PV を操舵制御ユニット22に出
力する。リミットスイッチ28は、フォーク27の揚高
位置が予め設定された基準揚高位置H0 以上のときにオ
フとなり、同基準揚高位置H0 未満のときにオンとなる
揚高信号SH を操舵制御ユニット22に出力する。圧力
センサ30は、フォーク27に積載された積み荷の荷重
に比例したアナログの荷重信号SW を操舵制御ユニット
22に出力する。トルクメータ32は、ステアリングホ
イール17の操舵に基づきステアリングシャフト31が
バルブユニット18から受ける操舵トルクTSに対応し
たアナログのトルク信号ST を操舵制御ユニット22に
出力する。
【0025】操舵制御ユニット22は、A/D(Analog
/Digital)変換器50,51、マイクロコンピュータ
(以下、マイコン)52及びモータ駆動回路53を備え
ている。本実施の形態では、マイコン53が車速応答制
御手段、速度応答制御手段、車速・速度応答制御手段及
び揚高・荷重応答制御手段である。
【0026】マイコン52は、CPU(Central Proces
sing Unit )54、ROM(Read Only Memory)55、
RAM(Random Access Memory)56、入力インターフ
ェース57及び出力インターフェース58等を備えてい
る。
【0027】CPU54は、磁気センサ26が出力する
パルス車速信号PV と、リミットスイッチ28が出力す
る揚高信号SH とを入力インターフェース57を介して
入力する。又、CPU54は、圧力センサ30が出力す
る荷重信号SW がA/D変換器50にてA/D変換され
た荷重データDW と、トルクメータ32が出力するトル
ク信号ST がA/D変換器51にてA/D変換されたト
ルクデータDT とを入力インターフェース57を介して
入力する。
【0028】一方、CPU54は、電気モータ20を回
転駆動する回転数を指令する指令信号SD を出力インタ
ーフェース58を介してモータ駆動回路53に出力す
る。モータ駆動回路53は、公知のPWM(Pulse Widt
h Modulation)回路からなり、マイコン52からの指令
信号SD に基づくデューティ比Dのパルス駆動信号IR
をモータ20に出力する。
【0029】ROM55には、CPU54により所定周
期毎に繰り返し実行される制御プログラムが記憶されて
いる。制御プログラムは、車速v、操舵速度HS 、荷重
W及び揚高位置Hに基づき油圧ポンプ19が供給する作
動油の供給量を制御する作動油供給制御処理を実行する
ルーチンを備えている。
【0030】CPU54は、作動油供給制御処理とし
て、トルクデータDT からステアリングホイール17が
操舵される操舵速度HS を算出し、算出した操舵操舵H
S が大きくなるほどステアリングを操舵するために必要
な力(以下、操舵力)が大きくなると判断する。CPU
54は、操舵速度HS に比例する供給量で油圧ポンプ1
9から作動油が油圧シリンダ21に供給されるように電
気モータ20の回転数を制御する。
【0031】CPU54は、作動油供給制御処理とし
て、パルス車速信号PV に基づいて車速vが予め設定さ
れた基準車速v0 以上であるか否かを判定し、車速vが
基準車速v0 以上であるときには、ステアリングホイー
ル17の操舵により機台15がふらついたり、切り過ぎ
により機台15が予測以上に傾動する可能性があると判
断する。CPU54は、車速vが基準車速v0 以上のと
きには、前記操舵速度HS が予め設定された基準速度H
1 ,H2 以上であっても、操舵速度HS が基準速度H1
,H2 のときに油圧ポンプ19から油圧シリンダ21
に供給する作動油の供給量とするように電気モータ20
の回転数を制御する。基準車速v0 、基準速度H1 ,H
2 は、実験結果に基づいて設定されている。
【0032】本実施の形態では、最高車速がほぼ15k
m/hであるフォークリフト10において、基準車速v
0 を10km/hとしている。又、CPU54は、作動
油供給制御処理として、揚高信号SH 及び荷重データD
W に基づいて揚高位置Hが予め設定された基準揚高位置
H0 以上であり、かつ、荷重Wが予め設定された基準荷
重W0 以上であるか否かを判断する。CPU54は、揚
高位置Hが基準揚高位置H0 以上であり、かつ、荷重W
が基準荷重W0以上であるときには、車両の安定度が低
揚高のときより低い状態であると判断する。この場合、
CPU54は、揚高位置Hが基準揚高位置H0 未満であ
るか、あるいは、荷重Wが基準荷重W0 未満のときより
も油圧ポンプ19から油圧シリンダ21に供給する作動
油の供給量よりも供給量が小さくなるように電気モータ
20の回転数を制御する。
【0033】本実施の形態では、CPU54は、車速v
が基準車速v0 である10km/h以上のときに、荷重
Wが基準荷重W0 以上でかつ揚高位置Hが基準揚高位置
H0以上とのときには、操舵速度HS が第1基準速度H1
以上であっても同操舵速度HS が第1基準速度H1 の
ときに油圧ポンプ19から油圧シリンダ21に供給する
作動油の供給量と同じ供給量とするように電気モータ2
0の回転数を制御する。
【0034】又、CPU54は、車速vが10km/h
以上のときに、荷重Wが基準荷重W0 未満か、あるいは
揚高位置が基準揚高位置H0 未満のときには、操舵速度
HSが第1基準速度H1 よりも大きな値に設定された第
2基準速度H2以上であっても同操舵速度HS が第2基
準速度H2のときに油圧ポンプ19から油圧シリンダ2
1に供給する作動油の供給量と同じ供給量とするように
電気モータ20の回転数を制御する。
【0035】次に、以上のように構成された車両用パワ
ーステアリング装置の作用を図7に示す作動油供給制御
処理のフローチャートに従って説明する。CPU54
は、所定周期毎に実行する制御プログラムにおいて作動
油供給制御処理を実行する。
【0036】作動油供給制御処理において、CPU54
は、先ずS10で、操舵トルクTS、車速v、揚高位置
H及び荷重Wの各検出値を読み込み、S11で、操舵ト
ルクTSから操舵速度HS を算出する。
【0037】次いで、CPU54は、S12で、読み込
んだ車速vが「0」であるか否かを判断する。CPU5
4は、S12で車速vが「0」のときには該処理を終了
し、車速vが「0」でないときにはS13を実行する。
【0038】CPU54は、S13で、車速vが10k
m/h未満であるか否かを判断する。CPU54は、S
13で車速vが10km/h未満であったときは、S1
4で、操舵速度HS に基づいて設定するパルス駆動信号
IRのデューティ比の最大値Dmax を「100」とした
後にS15を実行する。
【0039】一方、CPU54は、S13で、車速vが
10km/h以上であったときには、S16で、荷重W
が基準荷重W0 未満であるか、あるいは、揚高位置Hが
基準揚高位置H0 未満であるか否かを判断する。CPU
54は、S16で、荷重Wが基準荷重W0 未満である
か、あるいは、揚高位置Hが基準揚高位置H0 未満であ
ったときには、S17で、操舵速度HS に基づいて設定
するパルス駆動信号IRのデューティ比Dの最大値Dma
x を「80」とした後にS15を実行する。
【0040】又、CPU54は、S16で、荷重Wが基
準荷重W0 以上でかつ揚高位置Hが基準揚高位置H0 以
上であったときにはS18で、操舵速度HS に基づいて
設定するパルス駆動信号IRのデューティ比Dの最大値
Dmax を「60」とした後にS16を実行する。
【0041】CPU54は、S16で、デューティ比D
max を最大値として操舵速度HS に対するパルス駆動信
号IRのデューティ比Dを設定する。そして、CPU5
4は、S19で、設定したデューティ比Dを指令する指
令信号SD をモータ駆動回路53に出力するようにした
後に作動油供給制御処理を終了する。
【0042】従って、車速vが基準車速v0 (=10k
m/h)未満のときには、ステアリングの操舵速度HS
に応じた大きさの操舵補助力が供給される。従って、ス
テアリングの操舵速度HS に拘らず操舵力が変化しない
ように制御される。
【0043】又、車速vが基準車速v0 (=10km/
h)以上のときに、荷重Wが基準荷重W0 未満かあるい
は揚高位置Hが基準揚高H0 未満のときには、操舵速度
HSが第2基準速度H2 以上となっても操舵補助力がそ
れ以上大きくならない。従って、第2基準速度H2 以上
では操舵力が大きくなることから、運転者に車速vが慎
重な操舵を必要とする大きさとなったことを体感させ
る。
【0044】又、車速vが基準車速v0 (=10km/
h)以上のときに、荷重Wが基準荷重W0 以上でかつ揚
高位置Hが基準揚高H0 以上のときには、操舵速度HS
が第2基準速度H2 よりも小さな値に設定された第1基
準速度H1 以上であっても操舵補助力が大きくならな
い。従って、第1基準速度H1 以上では操舵力が大きく
なることから、運転者に積み荷の積載状態が慎重な操舵
を必要とする状態であることを体感させる。
【0045】以上詳述したように、本実施の形態の車両
用パワーステアリング装置によれば、以下の効果を得る
ことができる。 (a) 走行用動力源(走行用モータ25)とは独立し
て設けられた操舵用動力源(走行上モータ25)から操
舵補助力を得る車両用パワーステアリング装置におい
て、車速vが予め設定した所定の基準車速v0 以上のと
きには、同車速vが同基準車速v0 未満のときよりも操
舵用動力源が供給する操舵補助力が小さくなるようにし
た。従って、車速vが所定の基準車速v0 以上になると
同車速vが基準車速v0 未満のときよりもステアリング
の操舵力が大きくなる。その結果、車速vが慎重な操舵
を必要としない大きさのときにはステアリングホイール
17を速い操舵速度で軽快に操舵することができる。一
方、車速vが慎重な操舵を必要とするときには、ステア
リングの操舵力を大きくして速い操舵速度で操舵し難く
くし、ステアリング操舵時に車両がふらついたり切り過
ぎにより機台15が予測以上に傾動することを防止する
ことができる。又、ステアリングの操舵力が大きくなる
ことから、オペレータに車速vが基準車速v0 以上とな
ったことを知らせて慎重な操舵を促すことができる。
【0046】(b) 走行用動力源(走行用モータ2
5)とは独立して設けられた操舵用動力源(電気モータ
20)にて駆動される油圧ポンプ19から供給される作
動油を、操舵輪(後輪13)を操舵する油圧シリンダ2
1にステアリングホイール17の操舵量に応じて供給す
る車両用パワーステアリング装置において、車速vが予
め設定した所定の基準車速v0 以上のときには、同車速
vが同基準車速v0 未満のときよりも油圧ポンプ19が
供給する作動油の供給量を小さくするように電気モータ
20を制御するようにした。従って、基準車速v0 以上
では、油圧ポンプ19が供給する操舵補助力が小さくな
り、ステアリングの操舵力が大きくなる。その結果、電
気モータ20により駆動する油圧ポンプ19が供給する
油圧により操舵補助力を供給する全油圧式パワーステア
リング装置において、車速vが慎重な操舵を必要とする
大きさのときには、ステアリングの操舵力を大きくして
速い操舵速度で操舵し難くすることができる。
【0047】(c) 車速vが基準車速v0未満のとき
には操舵速度検出手段(トルクメータ32)にて検出さ
れる操舵トルクTS から算出する操舵速度HS に応じて
操舵補助力を大きくした。一方、車速vが基準車速v0
以上のときには、操舵速度HS が基準速度H1 ,H2 以
上となったときに操舵補助力がそれ以上大きくならない
ようにした。従って、車速vが基準車速v0 以上のとき
に基準速度H1 ,H2以上の操舵速度HS で操舵したと
きの操舵力が大きくなる。その結果、車速vが慎重な操
舵を必要とする大きさのときにステアリングを速い操舵
速度で操舵し難くするとともに、運転者に慎重な操舵を
促すことができる。又、車速vが基準車速v0未満のと
きに、電気モータ20の無駄な電力消費を低減すること
ができる。
【0048】(d) フォークリフト10に設けたパワ
ーステアリング装置において、揚高検出手段(リミット
スイッチ28)にて検出する揚高位置Hと荷重検出手段
(圧力センサ30)が検出する荷重Wとに基づき、該揚
高位置Hが基準揚高位置H0以上でかつ該荷重Wが予め
設定された基準荷重W0 以上のときには、操舵補助力が
それ以上大きくならないようにした。その結果、高揚高
高荷重により車両が慎重な操舵を必要とするときには、
ステアリングの操舵力を大きくして速い操舵速度で操舵
し難くするとともに、運転者に慎重な操舵を促すことが
できる。
【0049】(e) 車速応答制御手段、トルク応答制
御手段及び揚高荷重応答制御手段をマイコン52にて構
成したので、基準車速v0 、基準トルクT1 ,T2 、基
準荷重W0 及び基準揚高H0 の変更を容易に行うことが
できる。従って、走行速度、車重、荷揚能力及び最大揚
高が異なる機種間においてプログラムの変更だけで共通
に使用することができる。
【0050】尚、実施の形態は上記実施の形態に限ら
ず、以下のように変更してもよい。 ○ 上記実施の形態で、積み荷の荷重Wを考慮せず、車
速vと揚高位置Hにのみ基づいて供給する操舵補助力を
制御するパワーステアリング装置に実施してもよい。こ
の場合にも、車速vあるいは積み荷の積載状態が慎重な
操舵を必要とするときのステアリングの操舵力を大きく
して速い操舵速度で操舵し難くすることができる。
【0051】○ 積み荷の荷重W及び揚高位置Hを考慮
せず、車速vが基準車速v0 未満のときには、操舵速度
HS に応じた操舵補助力を供給し、車速vが基準車速v
0 以上のときには、操舵速度HS が基準速度H1 ,H2
以上であっても操舵補助力を大きくしないようにしたパ
ワーステアリング装置としてもよい。この場合には、車
速vが慎重な操舵を必要とする大きさのときに速い操舵
速度でのステアリングの操舵力を大きくして、ステアリ
ングを速い操舵速度で操舵し難くくすることができる。
【0052】○ 操舵制御ユニット2のマイコン52が
車速v、荷重W及び揚高位置Hに基づいて行う作動油供
給制御処理の内容は、デューティ比Dを小さくするとき
の基準車速を荷重W及び揚高位置Hに応じて変更する方
法であってもよい。例えば、図6に示すように、荷重W
が基準荷重W0 以上でかつ揚高位置Hが基準揚高位置H
0 以上のときには、車速vが第1基準車速v1=7.5
km/h以上のときにパルス駆動信号SD のデューティ
Dの最大値Dmax を「100%」から「80%」とす
る。一方、荷重Wが基準荷重W0 未満か、あるいは揚高
位置Hが基準揚高位置H0 未満のときには、車速vが第
2基準車速v2=10km/h以上のときにパルス駆動
信号SD のデューティ比Dの最大値Dmax を「100
%」から「80%」とする。このような制御内容によっ
ても、車速v及び積み荷の積載状態が慎重な操舵を必要
とするときのステアリングの操舵力を大きくして速い操
舵速度で操舵し難くすることができる。
【0053】○ 上記パワーステアリング装置では、操
舵速度HS に応じて操舵補助力を連続的に変化させるよ
うにしたが、予め設定した複数の異なる基準速度により
複数に区分した操舵速度の各領域内では、それぞれ同じ
大きさの操舵補助力を供給するようにしてもよい。この
場合、車速vが基準車速v0 以上のときには、操舵速度
HS あるいは積み荷の積載状態に基づいて、操舵速度H
S が高い領域の操舵補助力をそれよりも下の領域の操舵
補助力と同一とするように制御すればよい。
【0054】○ ステアリングホイール17の操舵速度
(操舵トルクTS )に基づいて油圧モータ19の供給量
を変更しないパワーステアリング装置、例えば、キース
イッチがオンされている間は電気モータ20をデューテ
ィ比Dが100%のままで回転駆動するパワーステアリ
ング装置に実施してもよい。この場合には、車速vが基
準車速v0 以上のときにデューティ比Dを例えば60%
に制限するように制御する。
【0055】○ 車速検出手段は車速vを検出すること
ができるものであればよく、差動装置のリングギア24
の回転数を検出する磁気センサ26に限らない。例え
ば、走行用電気モータの回転数を検出する磁気センサ、
車両の加速度を検出する加速度センサと検出した加速度
から車速を算出する車速算出手段(例えば、マイコン)
の組み合わせであってもよい。
【0056】○ 操舵速度検出手段は、ステアリングホ
イール17の操舵速度を検出することができるものであ
ればよく、操舵速度に応じてステアリングシャフト31
に加わる操舵トルクTS を検出するトルクメータ32に
限らない。ステアリングホイール17が操舵されている
ときに、その操舵速度に基づくデューティ比Dで電気モ
ータ20が駆動され油圧ポンプ19から作動油が供給さ
れているときの油圧、即ち、操舵速度に比例する大きさ
の油圧、をバルブユニット18内に設けた圧力センサに
て検出するようにしてもよい。
【0057】又、ステアリングシャフト31の回転変位
を検出する回転変位検出手段(例えば、回転変位セン
サ)と、検出した回転変位から操舵速度を算出する操舵
速度算出手段(例えば、マイコン)との組み合わせであ
ってもよい。
【0058】○ 揚高検出手段は積み荷の揚高位置Hを
検出することができるものであればよく、リミットスイ
ッチ28に限らない。その他例えば、リミットスイッチ
28と同様に揚高位置に基づくオンオフ信号を出力する
近接スイッチ、光電スイッチ等であってもよい。
【0059】又、インナマストに接続したワイヤにて回
転されるリールを介して揚高位置を検出するポテンショ
メータ等の回転変位センサのように揚高位置を連続的に
検出するものであってもよい。
【0060】○ 荷重検出手段は積み荷の荷重Wを検出
することができるものであればよく、リフトシリンダ2
9の油圧を検出する圧力センサ30に限らず、その他例
えば、フォーク27上に設けたロードセルでもよい。
又、荷重が同一の積み荷だけを扱っている場合には、そ
の積載個数を検出する近接スイッチ、光電スイッチ等
と、検出された積載個数から全ての積み荷の荷重を算出
する荷重算出手段との組み合わせであってもよい。
【0061】○ 電気モータ20にて駆動される油圧ポ
ンプ19が供給する油圧から操舵補助力を得る全油圧式
パワーステアリング装置に限らず、電気モータから直接
操舵補助力を供給する電気式パワーステアリング装置に
実施してもよい。
【0062】○ パワーステアリング装置を設ける車両
は、走行用エンジン、走行用モータ等の走行用動力源と
は独立した専用の操舵用動力源にて操舵補助力が生成さ
れる形式のパワーステアリング装置を備えた車両であれ
ばよい。従って、バッテリフォークリフト等のバッテリ
車に限らず、操舵用動力源としての電気モータの動力が
直接補助操舵力として供給される電気式パワーステアリ
ング装置を備えたエンジンフォークリフトでもよい。
【0063】○ フォークリフト10に限らず、その他
の産業車両、例えば、ショベルローダ、高所作業車に使
用するパワーステアリング装置に実施してもよい。 ○ 産業車両に限らず、内燃機関車、電気車、内燃機関
と電気モータとの組み合わせで走行するハイブリッド車
等の乗用車両であって、内燃機関、走行用モータ等の走
行用動力源とは独立したパワーステアリング装置用の電
気モータ等の操舵用動力源を備えた車両に実施してもよ
い。
【0064】前記実施の形態から把握できる請求項以外
の技術的思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (1) 請求項2に記載の車両用パワーステアリング装
置において、前記車速応答制御手段は、マイクロコンピ
ュータにて構成された。このような構成によれば、基準
車速の変更を容易に行うことができる。
【0065】(2) 請求項3に記載の車両用パワース
テアリング装置において、前記速度応答制御手段及び車
速・速度応答制御手段はマイクロコンピュータにて構成
された。このような構成によれば、基準車速及び基準速
度の変更を容易に行うことができる。
【0066】(3) 請求項4に記載の車両用パワース
テアリング装置において、前記車速応答制御手段及び揚
高応答制御手段、あるいは、前記速度応答制御手段、車
速・速度応答制御手段及び揚高応答制御手段は、マイク
ロコンピュータにて構成された。このような構成によれ
ば、基準車速及び基準揚高、あるいは、基準車速、基準
速度及び基準揚高の変更を容易に行うことができる。
【0067】(4) 請求項5に記載の車両用パワース
テアリング装置において、前記車速応答制御手段及び揚
高・荷重応答制御手段、あるいは、前記速度応答制御手
段、車速・速度応答制御手段及び揚高・荷重応答制御手
段は、マイクロコンピュータにて構成された。このよう
な構成によれば、基準車速、基準揚高及び基準荷重、あ
るいは、基準車速、基準速度、基準揚高及び基準荷重の
変更を容易に行うことができる。 (5) 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車
両用パワーステアリング装置を備えた車両。このような
構成によれば、高い車速での走行時におけるステアリン
グ操作により車体がふらついたり切り過ぎたりしないよ
うにすることができる。
【0068】(6) 請求項4又は請求項5に記載の車
両用パワーステアリング装置を備えたフォークリフト。
このような構成によれば、高い車速での走行時における
ステアリング操作により車体がふらついたり切り過ぎた
りし難くして積み荷の積載状態が不安定になり難いよう
にすることができる。
【0069】尚、この明細書において、発明の構成に係
る手段及び部材は、以下のように定義されるものとす
る。 (1) 操舵用動力源とは、走行用動力源とは独立して
設けられ、供給する操舵補助力を制御することができる
ものを意味し、操舵補助力を直接供給する電気モータ、
操舵補助力を油圧で供給する油圧ポンプを駆動する電気
モータを含むものとする。
【0070】
【発明の効果】請求項1〜請求項5に記載の発明によれ
ば、車速が高いときに走行用動力源を制御してステアリ
ングの急操舵時に必要な操舵力を大きくすることにより
急操舵を抑制することができる。
【0071】請求項2〜請求項5に記載の発明によれ
ば、電気モータにて駆動する油圧ポンプが供給する油圧
により補助操舵力を生成する全油圧式パワーステアリン
グ装置において実施することができる。
【0072】請求項3に記載の発明によれば、車速が低
いときにはステアリングの操舵速度が速くなっても操舵
力が大きくならないようにし、車速が高いときには操舵
速度が速いときの操舵力を大きくすることができる。
【0073】請求項4に記載の発明によれば、フォーク
リフトにおいて車両の安定度が低くなる高揚高時におけ
る操舵力を大きくすることができる。請求項5に記載の
発明によれば、フォークリフトにおいて車両の安定度が
低くなる高揚高高荷重時における操舵力を大きくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パワーステアリング装置の模式構成図。
【図2】 フォークリフトの側面図。
【図3】 車速、荷重及び揚高位置と操舵補助力の関係
を示すグラフ。
【図4】 パワーステアリング装置の電気ブロック図。
【図5】 作動油供給制御処理のフローチャート。
【図6】 別例の車速と操舵補助力との関係を示すグラ
フ。
【符号の説明】
10…車両としてのフォークリフト、17…ステアリン
グホイール、18…作動油給排制御手段としてのバルブ
ユニット、19…油圧ポンプ、20…操舵用動力源とし
ての電気モータ、21…油圧シリンダ、25…走行用動
力源としての走行用モータ、26…車速検出手段として
の磁気センサ、28…揚高検出手段としてのリミットス
イッチ、30…荷重検出手段としての圧力センサ、32
…操舵速度検出手段としてのトルクメータ、52…車速
応答制御手段、速度応答制御手段、車速・速度応答制御
手段及び揚高・荷重応答制御手段としてのマイクロコン
ピュータ、H…揚高位置、HS …操舵速度、H0 …基準
揚高、TS …操舵トルク、H1 …基準速度としての第1
基準速度、H2 …基準速度としての第2基準速度、v…
車速、v0 …基準車速、W…荷重、W0 …基準荷重。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用動力源とは独立して設けられた操
    舵用動力源から得る操舵補助力により操舵力を制御する
    車両用パワーステアリング装置において、 車速が予め設定した所定の基準車速以上のときには、同
    車速が同基準車速未満のときよりも前記操舵力を大きく
    するように前記操舵用動力源を制御する車両用パワース
    テアリング装置。
  2. 【請求項2】 走行用動力源とは独立して設けられた回
    転数可変な電気モータと、 前記電気モータにて駆動され、作動油の供給量を変更可
    能な油圧ポンプと、 ステアリングの操舵により操作され、前記油圧ポンプか
    ら供給される作動油を同ステアリングの操舵量に対応す
    る供給量だけその操舵方向を区別して給排する作動油給
    排制御手段と、 前記作動油給排制御手段が給排する作動油にて動作し、
    操舵輪を操舵する油圧シリンダとを備えた車両用パワー
    ステアリング装置において、 車速を検出する車速検出手段と、 前記車速に基づき、該車速が予め設定された所定の基準
    車速以上のときには同車速が該基準車速未満のときに前
    記油圧ポンプが供給する作動油の供給量よりも供給量を
    大きくしないように前記電気モータの回転数を制御する
    車速応答制御手段とを備えた車両用パワーステアリング
    装置。
  3. 【請求項3】 走行用動力源とは独立して設けられた回
    転数可変な電気モータと、 前記電気モータにて駆動され、作動油の供給量を変更可
    能な油圧ポンプと、 ステアリングの操舵により操作され、前記油圧ポンプか
    ら供給される作動油を同ステアリングの操舵量に対応す
    る供給量だけその操舵方向を区別して給排する作動油給
    排制御手段と、 前記作動油給排制御手段が給排する作動油にて動作し、
    操舵輪を操舵する油圧シリンダとを備えた車両用パワー
    ステアリング装置において、 ステアリングの操舵速度を検出する操舵速度検出手段
    と、 車速を検出する車速検出手段と、 前記油圧ポンプが供給する作動油の供給量を前記操舵速
    度に応じた供給量とするように前記電気モータの回転数
    を制御する速度応答制御手段と、 前記車速が予め設定された基準車速以上で、前記操舵速
    度が予め設定された基準速度以上のときには、同操舵速
    度が該基準速度未満のときよりも前記油圧ポンプが供給
    する作動油の供給量を大きくしないように前記電気モー
    タの回転数を制御する車速・速度応答制御手段とを備え
    た車両用パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 車両は、フォークリフトであって、 フォークの揚高位置を検出する揚高検出手段と、 前記揚高位置に基づき、該揚高位置が予め設定された基
    準揚高位置以上のときには同揚高位置が該基準揚高位置
    未満のときよりも前記油圧ポンプが供給する作動油の供
    給量を大きくしないように前記電気モータの回転数を制
    御する揚高応答制御手段とを備えた請求項2又は請求項
    3に記載の車両用パワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 車両は、フォークリフトであって、 フォークの揚高位置を検出する揚高検出手段と、 フォークに積載された積み荷の荷重を検出する荷重検出
    手段と、 前記揚高位置及び荷重に基づき、該揚高位置が前記基準
    揚高位置以上であり、かつ、該荷重が予め設定された基
    準荷重以上のときには、同揚高位置が基準揚高位置未満
    であるか同荷重が該基準荷重未満であるときよりも前記
    油圧ポンプが供給する作動油の供給量を大きくしないよ
    うに前記電気モータの回転数を制御する揚高・荷重応答
    制御手段とを備えた請求項2又は請求項3に記載の車両
    用パワーステアリング装置。
JP01900398A 1998-01-30 1998-01-30 フォークリフト用パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP3882310B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01900398A JP3882310B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 フォークリフト用パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01900398A JP3882310B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 フォークリフト用パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11208500A true JPH11208500A (ja) 1999-08-03
JP3882310B2 JP3882310B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=11987360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01900398A Expired - Fee Related JP3882310B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 フォークリフト用パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3882310B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461373B1 (ko) * 2002-03-12 2004-12-13 현대자동차주식회사 자동차의 차속감응형 조향력 조절장치
WO2006054678A1 (ja) * 2004-11-19 2006-05-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. フォークリフトの転倒防止装置
JP2008296709A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Hitachi Ltd 車両の制御装置
CN109019443A (zh) * 2018-09-18 2018-12-18 杭叉集团股份有限公司 一种叉车控制***及叉车

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461373B1 (ko) * 2002-03-12 2004-12-13 현대자동차주식회사 자동차의 차속감응형 조향력 조절장치
WO2006054678A1 (ja) * 2004-11-19 2006-05-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. フォークリフトの転倒防止装置
JP2008296709A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Hitachi Ltd 車両の制御装置
CN109019443A (zh) * 2018-09-18 2018-12-18 杭叉集团股份有限公司 一种叉车控制***及叉车
CN109019443B (zh) * 2018-09-18 2023-11-10 杭叉集团股份有限公司 一种叉车控制***及叉车

Also Published As

Publication number Publication date
JP3882310B2 (ja) 2007-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4062085B2 (ja) 電気式産業車両の操舵装置
JPS63103761A (ja) フオ−クリフトの電気式パワ−ステアリング制御装置
JP3301416B2 (ja) 産業車両におけるマスト傾動速度制御装置
US4926960A (en) Electric power steering apparatus for vehicle
JPH11208500A (ja) 車両用パワーステアリング装置
JP2001352612A (ja) 産業車両の走行制御装置
US6732824B2 (en) Working vehicle with transverse travel system
JP3487223B2 (ja) パワーステアリングシステム
JP2010052493A (ja) ハイブリッド車両
US20070175693A1 (en) Floor conveyor
JP2007085405A (ja) 油圧駆動式作業車両の走行安定装置
JP3813576B2 (ja) ホイールローダ
JP4333633B2 (ja) パワーステアリング装置および産業車両の油圧制御装置
JPH11322298A (ja) 産業車両の走行速度制御装置
JP4544197B2 (ja) 産業車両の油圧駆動装置
JPH0812298A (ja) バッテリ式産業車両における荷役制御装置
JP4082879B2 (ja) 産業用車両における駆動制御システム
JP4250726B2 (ja) パワーステアリング装置及びパワーステアリング装置を有する産業用車両
JP3201076B2 (ja) バッテリ式産業車両の荷役制御装置
JP4687237B2 (ja) 産業車両の荷役制御装置
JP4048322B2 (ja) 産業車両のパワーステアリング制御方法、及び産業車両のパワーステアリング制御システム
JP2002019602A (ja) 産業車両の制動制御装置
JP7439724B2 (ja) 無人産業車両
JP2000247250A (ja) 産業車両におけるパワーステアリング装置及び産業車両
JPS63255177A (ja) 荷役車両におけるパワ−ステアリング装置の流量制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061106

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131124

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees