JPH11204816A - 半導体薄膜光電変換装置の製造方法 - Google Patents

半導体薄膜光電変換装置の製造方法

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JPH11204816A
JPH11204816A JP10008437A JP843798A JPH11204816A JP H11204816 A JPH11204816 A JP H11204816A JP 10008437 A JP10008437 A JP 10008437A JP 843798 A JP843798 A JP 843798A JP H11204816 A JPH11204816 A JP H11204816A
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photoelectric conversion
semiconductor
conversion device
electrode
film
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JP10008437A
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Hitoshi Nishio
仁 西尾
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局所的短絡欠陥部分を含まなくて漏れ電流を
生じない半導体薄膜光電変換装置を歩留りよく製造し得
る方法を提供する。 【解決手段】 基板10上に順次積層された第1電極の
層16、1以上の半導体光電変換ユニットの層18、お
よび第2電極の層20を含む薄膜半導体光電変換装置の
製造方法は、半導体光電変換ユニット18の耐電圧の範
囲内で第1と第2の電極16,20を介して逆バイアス
電圧を印加し、これらの電極間の局所的な短絡欠陥部分
で集中して流れる局所的な短絡電流のジュール熱によっ
てそれらの短絡欠陥部分の材料を熱酸化または飛散させ
ることによってそれらの短絡欠陥部分を絶縁化し、その
後に、光電変換装置14が超音波洗浄されることを含む
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体薄膜光電変換
装置の製造方法に関し、特に、薄膜光電変換装置に含ま
れる局所的な短絡欠陥部分の除去に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5において、半導体薄膜光電変換装置
の一例として、集積型薄膜太陽電池が一部破断斜視図で
模式的に図解されている。なお、本願の各図における長
さ、幅、および厚さなどの寸法関係は、図面の明瞭化と
簡略化のため適宜に変更されており、必ずしも実際の寸
法関係を反映しているものではない。
【0003】図5に示されているような集積型薄膜太陽
電池においては、たとえば、ガラスなどの透光性絶縁基
板1上に、透明導電性酸化物からなる前面電極層2が形
成されており、これは互いに平行で直線状の複数の前面
電極分離溝7によって複数の前面電極2a,2b,2c
に分離されている。前面電極層2上には、pin接合な
どを含む半導体光電変換層5が形成されており、これは
前面電極分離溝7に平行な複数の接続用開口溝8によっ
て複数の光電変換領域5a,5b,5cに分割されてい
る。光電変換層5上には、適当な金属からなる裏面電極
層3が形成されており、これも前面電極分離溝7に平行
な複数の裏面電極分離溝9によって複数の裏面電極3
a,3b,3cに分離されている。
【0004】このようにして、1つの基板1上で、複数
の光電変換領域5a,5b,5cに対応して複数の光電
変換セル6a,6b,6cが形成されている。これらの
光電変換セルの任意のセル6bの前面電極2bは、接続
用溝8を介して、隣接するセル6cの裏面電極3cに電
気的に接続されている。すなわち、基板1上で、複数の
光電変換セル6a,6b,6cが電気的に直列接続され
て集積化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に示されているよ
うな半導体薄膜光電変換装置においては、半導体光電変
換層5が極めて薄いので、その半導体層5を狭持してい
る前面電極層2と裏面電極層3との間に局所的な短絡欠
陥部分がしばしば生じ得る。これらの局所的な短絡欠陥
部分を除去するために、従来から種々の方法が採用され
ている。
【0006】その第1の方法として、光電変換セルの前
面電極と裏面電極との間で半導体光電変換層に対して逆
バイアス電圧を印加する方法がある。たとえば図5中の
任意の光電変換セル6bに含まれる短絡欠陥部分を除去
する場合、2点鎖線の仮想線で示されているような2つ
のプローブ4を介して半導体光電変換層3bに逆バイア
ス電圧が印加される。すなわち、一方のプローブ4はセ
ル4bの裏面電極3bに接触させられ、他方のプローブ
4はセル6bに隣接するセル6cの裏面電極3cに接触
させられる。このとき、セル6bの前面電極2bは接続
用溝8を介してセル6cの裏面電極3cに電気的に接続
されているので、セル6bの前面電極2bと裏面電極3
bとの間で半導体光電変換層5bに対して逆バイアス電
圧が印加され得ることになる。
【0007】半導体光電変換層5bにその耐電圧以下の
逆バイアス電圧を印加したとき、その半導体層5bの正
常な領域では逆バイアス電圧に基づく電流は流れない
が、局所的な短絡欠陥部分が存在すれば、それらの欠陥
部分に集中して短絡電流が流れる。すなわち、局所的な
短絡欠陥部分で集中してジュール熱が発生し、その欠陥
部分の半導体材料や導電体材料が熱酸化して絶縁体材料
になるか、または短絡部およびその近傍の半導体材料や
導電体材料がジュール熱で飛散させられることによっ
て、それらの局所的な短絡欠陥部分を除去することが可
能である。
【0008】この第1の方法は経済的に安価でかつ簡便
ではあるが、逆バイアス電圧の印加時間や電圧値などの
条件によっては、短絡欠陥部分でジュール熱によって飛
散させられた箇所やその近傍が必ずしも絶縁状態になら
ない場合がある。たとえば、短絡欠陥部およびその近傍
において半導体層5bの一部とその上の裏面電極3bの
一部がジュール熱で飛散させられる一方で、裏面電極3
bの一部が庇状に張り出して残ることがあり、半導体層
5bの支えを失ったその庇状の裏面電極3bの一部がそ
の下の前面電極2bに直接接触して、依然として短絡状
態が残されるということがしばしば起こり得る。
【0009】また、局所的短絡欠陥部であった領域の材
料が絶縁体化または飛散させられた後に残された不所望
な半導体材料や導電体材料の残滓は、特に後の熱処理工
程、特性検査工程、裏面封止工程等において新たに生じ
る短絡欠陥部の前駆体となり得る。
【0010】さらに、逆バイアス電圧を印加していく過
程において、半導体層5bの耐電圧以上の電圧を印加し
てしまって光電変換セル6b自体を破壊してしまった
り、あるいはジュール熱が短絡欠陥部の半導体層5bに
集中しすぎてその半導体のみに飛散が偏って、裏面電極
3bと前面電極2bとの間で直接的な短絡部を一層広げ
てしまうことがある。さらにまた、逆バイアス電圧によ
ってセル6b中に生じる電界の不均一性による悪影響、
たとえば短絡欠陥部ではないが半導体層5bの局所的に
薄い部分などに逆バイアス電圧による電界が集中して、
その部分の絶縁破壊によって新たに短絡欠陥部を作りだ
してしまう恐れなどもある。
【0011】第2の方法として、短絡欠陥部において半
導体材料や導電体材料が飛散するに至らない程度の逆バ
イアス電圧を印加し、光電変換セルにおける温度分布を
測定することによって局所的なジュール熱で昇温された
短絡欠陥部を検出し、その検出された欠陥部をレーザビ
ームで加熱して飛散させる方法がある。しかし、この第
2の方法では、短絡欠陥部を加熱飛散させるために用い
られるレーザビーム発生装置が高価であって、短絡欠陥
部を検出するための装置も高価であるので、太陽電池の
製造コストが増大するという問題がある。
【0012】第3の方法として、短絡欠陥部生成の原因
となり得る半導体光電変換層のピンホール部が予めフォ
トレジスト材料で埋められる方法がある。この方法にお
いては、透明基板上の前面透明電極上に半導体光電変換
層が形成された後に、その半導体層を覆うようにフォト
レジスト層が塗布される。このとき、半導体層にピンホ
ールが存在すれば、フォトレジスト材料がピンホール内
に侵入してそれらを埋設する。そして、透明基板および
前面透明電極を通して光を照射することによって、半導
体層のピンホール内に侵入する光によってその中のレジ
スト材料のみを露光して硬化させる。その後、半導体層
上の未反応のフォトレジスト層をリムーバによって除去
し、半導体層表面の洗浄と乾燥を経た後に裏面金属電極
層が形成され、このようにして局所的な短絡欠陥部を含
まない太陽電池が製造され得る。
【0013】しかしこのような第3の方法では、裏面電
極層の形成の前にレジスト現像工程やレジスト除去工程
などのウェット工程を含むので、レジスト材料に含まれ
る有機物の残滓などに起因して、半導体光電変換層と裏
面電極層との間に良好なオーミック接合を形成しがたい
という欠点がある。さらに、ウェット工程に含まれる工
程数が増加し、それに伴って太陽電池のコストが増大す
るという問題もある。
【0014】以上のような従来技術の状況に鑑み、本発
明は、前述の第1の方法を改善し、その方法における経
済性や簡便性を維持しつつより確実に短絡欠陥部を除去
して、漏れ電流のない高性能の半導体薄膜光電変換装置
を歩留りよく製造し得る方法を提供することを目的とし
ている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明において、基板上
に順次積層された第1電極の層、1以上の半導体光電変
換ユニットの層、および第2電極の層を含む半導体薄膜
光電変換装置の製造方法は、半導体光電変換ユニットの
耐電圧の範囲内で第1と第2の電極を介して逆バイアス
電圧を印加し、これらの電極間で局所的な短絡欠陥部分
で集中して流れる局所的な短絡電流のジュール熱によっ
て短絡欠陥部分の材料を熱酸化または飛散させることに
よってそれらの局所的な短絡欠陥部分を絶縁化し、その
後に、光電変換装置が超音波洗浄されることを含むこと
を特徴としている。
【0016】本発明のこのような製造方法によれば、逆
バイアス電圧が印加された後に半導体薄膜光電変換装置
が超音波洗浄されるので、局所的短絡欠陥部であった領
域およびその近傍で材料が絶縁体化または飛散させられ
た後に残された不所望な半導体材料や導電体材料の残滓
が除去される。これによって、短絡欠陥部が確実に絶縁
化されるとともに、その後の熱処理工程、特性検査工
程、裏面封止工程等において生じる新たな短絡欠陥の前
駆体となり得る半導体材料や導電体材料の残滓が事前に
排除されるので、局所的短絡欠陥部分を含まなくて漏れ
電流を生じない半導体薄膜光電変換装置を製造すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の実施の形
態の一例を説明するために、半導体薄膜光電変換装置の
一例としての集積型薄膜太陽電池が、一部破断斜視図で
模式的に図解されている。この図1に示された集積型薄
膜太陽電池14は、図5の場合と同様に、基板10上で
電気的に直列接続された複数の光電変換セル12a〜1
2dを含んでいる。
【0018】基板10上には、第1電極層16、半導体
光電変換層18、および第2電極層20が順次積層され
ている。基板10としてガラスや透明樹脂などの透明絶
縁基板が用いられる場合、通常は、第1電極層16とし
て透明酸化物導電材料が用いられ、第2電極層20とし
て金属材料が用いられる。他方、基板10として表面が
絶縁処理された不透明な金属基板が用いられる場合、第
1電極層16として金属材料が用いられ、第2電極層2
0として透明酸化物導電材料が用いられる。これらの電
極層16,20のための透明酸化物導電材料や金属材料
としての具体的材料は特に限定されるものではなく、周
知の材料から適宜に選択して用いることができる。
【0019】半導体光電変換層18に用いられる材料も
特に限定されるものではなく、たとえば非晶質シリコン
系半導体の場合には、非晶質シリコン、水素化非晶質シ
リコン、水素化非晶質シリコンカーバイド、水素化非晶
質シリコンナイトライドの他に、炭素、ゲルマニウム、
すずなどを含む非晶質シリコン合金も用いられ得る。ま
た、半導体層18はシリコン系材料に限られず、CdS
系、GaAs系、InP系、CIS系等を用いることも
できる。さらに、半導体光電変換層18に含まれる薄膜
は非晶質、微結晶または多結晶の膜が適宜に選択される
とともに、半導体接合のタイプとしては、pin型、n
ip型、pi型、ni型、pn型、MIS型、ヘテロ接
合型、ホモ接合型、ショットキーバリア型あるいはこれ
らのタイプを適当に組合せて積層したタンデム型にされ
てもよい。
【0020】図1の集積型半導体薄膜太陽電池において
も、図5の場合と同様に、複数の光電変換セル12a,
12b,12cに対応して、第1電極層16は複数の第
1電極分離溝27によって複数の第1電極16a,16
b,16cに分離されており、半導体光電変換層18は
複数の接続溝28によって複数の光電変換領域18a,
18b,18cに分割されており、そして第2電極層2
0は複数の第2電極分離溝29によって複数の第2電極
20a,20b,20cに分離されている。これらの光
電変換セル12a〜12dは接続用溝28を介して電気
的に直列に接続されている。
【0021】図1に示されているような太陽電池14が
形成された後に、図2(a)の側面図と図2(b)の上
面図に示されているように、基板10上の複数の光電変
換セル12の並びの両端部には、正負の電極部に電流取
出用電極22,24が、はんだ26によって取付けられ
る。これらの取出用電極22,24としては、はんだめ
っきされた銅箔などを用いることができ、はんだ付はた
とえば太陽電池14の正負の電極部に予備はんだ付され
たはんだ26を超音波はんだ付法により溶融させて行な
われ得るが、その他の方法が用いられてもよい。取出用
電極22,24が取付けられた後で、第2電極層20の
上面が樹脂によって封止されてモジュール化される前
に、光電変換セル12a〜12dに含まれる局所的な短
絡欠陥部分の除去が行なわれる。
【0022】各光電変換セルに含まれる局所的な短絡欠
陥部分の除去は図5の場合に類似して行なわれるが、本
発明の実施の形態においては、好ましくは図1中におい
て二点鎖線の仮想線で示されているような導電フレーム
34,36の各々に複数個配置されたプローブ30,3
2を用いて行なわれる。これらの導電性フレーム34,
36とプローブ30,32は、図3においてより明瞭に
描かれている。すなわち、図3において明瞭に示されて
いるように、短冊状の任意の光電変換セル12の1つの
第2電極の長手方向に沿って導電フレーム34に所定間
隔で配置された複数のプローブ30が接触させられ、同
様に隣接するセルの第2電極の長手方向に沿ってもう1
つの導電フレーム36に所定間隔で設けられたプローブ
32が接触させられる。そして、これら2つの導電フレ
ーム34,36に逆バイアス電圧を印加すれば、図1か
らより明瞭に理解され得るように、たとえば任意の光電
変換セル12bの第1電極16bが接続溝28および隣
接するセル12cの第2電極20cを介して導電フレー
ム36の電位がプローブ32によって与えられ、セル1
2bの第2電極20bにはプローブ30を介して直接的
に導電フレーム34の電位が与えられる。このようにし
て、2つの導電フレーム33,36に与えられる逆バイ
アス電圧が光電変換セル12bの第1電極16bと第2
電極20bに印加される。
【0023】このようにして半導体光電変換層18bに
印加される逆バイアス電圧はその半導体層の耐電圧以下
のものであるので、その半導体層中に局所的な短絡欠陥
部分が存在すればその部分に集中して短絡電流が流れて
局所的なジュール熱を発生する。その結果、それらの短
絡欠陥部およびその近傍の半導体材料および導電体材料
が熱酸化されて絶縁化されたり飛散させられて絶縁化さ
せられる。このような逆バイアス電圧による処理によっ
てすべての光電変換セルに含まれる短絡欠陥部分が除去
された後に、太陽電池14は超音波振動を作用させるこ
とのできる洗浄浴槽に導入され、短絡欠陥部分だった領
域およびその近傍で材料が絶縁化または飛散化させられ
た後に残された不所望な半導体材料や導電体材料の残滓
が除去される。こうして、短絡欠陥部分が確実に絶縁化
されるとともに、後の熱処理工程、特性検査工程、裏面
封止工程などにおいて生じる新たな短絡欠陥の前駆体と
なり得る半導体材料や導電際材料の残滓が事前に排除さ
れるので、局所的短絡欠陥部を含まなくて漏れ電流を生
じない半導体薄膜光電変換装置を歩留りよく製造するこ
とができる。
【0024】なお、図1と図3においては光電変換セル
12に均一な逆バイアス電界を生じさせるために複数の
プローブ30,32が用いられる場合が示されている
が、点状の接触領域を有する複数のプローブの代わり
に、線状または面状の接触領域を有する電圧印加手段を
用いてもよいことはいうまでもない。
【0025】
【実施例】図1を参照して説明された本発明の実施の形
態に対応して、非晶質半導体薄膜光電変換装置が実施例
として作製された。910mm×455mmの長方形と
4mmの厚さを有するガラス基板10上に第1電極層1
6として透明酸化物導電膜が熱CVD法によって形成さ
れた。この透明電極層16は、0.53μmの波長を有
するYAGレーザの第2高調波を膜面側から照射してス
クライブした複数の分離溝27によって、複数の短冊状
の透明電極16a〜16cに分離された。その後、基板
10と透明電極層16が純水中で超音波洗浄され、この
透明電極層16上には、順次に堆積されたそれぞれが非
晶質であるp型層、i型層、およびn型層を含む非晶質
半導体光電変換層18が形成された。
【0026】この光電変換層18は容量結合型グロー放
電分解装置内で200℃の基板温度と0.5〜1Tor
rの反応圧力の条件のもとに形成され、p型層はモノシ
ラン、水素、メタン、およびジボランを含む混合ガスか
ら堆積され、i型層はモノシランおよび水素を含む混合
ガスから堆積され、そしてn型層はモノシラン、水素お
よびホスフィンを含む混合ガスから堆積された。このよ
うに形成された非晶質半導体光電変換層18は、0.5
3μmの波長を有するYAGレーザの第2高調波を膜面
側から入射させて形成された複数の接続用溝28によっ
て、複数の光電変換領域11a〜11dに分割された。
【0027】引続いて、光電変換層18を覆うように、
第2電極層20として300nmの厚さを有する金属層
がスパッタリング法によって形成された。この金属電極
層20は、0.53μmの波長を有するYAGレーザの
第2高調波を膜面側から入射させて形成された複数の分
離溝29によって、複数の金属電極20a〜20dに分
離され、こうして集積型非晶質シリコン薄膜太陽電池1
4が作製された。
【0028】次に、図2に示されているように、この太
陽電池14の両端部に正負の電流取出用電極22,24
が設けられた。これらの取出用電極22,24としては
んだめっきされた銅箔が用いられ、ガラス基板10に対
する接着は、予備はんだ付されたはんだ26を用いて超
音波はんだ付法によって行なわれた。
【0029】このように製造された太陽電池14は、
0.9cm×88cmの寸法を有する短冊状光電変換セ
ル12が直列に50段集積化された構造を有している。
そこで、図1および図3に示されているように、電圧印
加用プローブ30,32を4cm間隔で22本ずつ平行
に2列配置し、1列目のプローブ30と2列目のプロー
ブ32がそれぞれ隣接する光電変換セル12b,12c
の金属電極20b,20cに接触させられ、光電変換セ
ル12bに対して逆バイアス電圧を印加して短絡欠陥部
分の除去が行なわれた。なお、逆バイアス電圧の印加は
2回に分けて行なわれ、1回目の6Vと2回目の8Vの
電圧が、それぞれ0.5秒ずつ矩形波として印加され
た。
【0030】以上のようにして、作製された30枚の集
積型太陽電池14について、逆バイアス電圧の印加処理
を行なって出力特性を測定した。その測定条件では、2
5℃雰囲気のもとに100mW/cm2 の光量が照射さ
れた。その後、太陽電池14に対し、超音波洗浄処理を
行なった後、その洗浄後の太陽電池の出力特性が洗浄前
と同じ測定条件のもとに測定された。
【0031】図4は、作製された30枚の太陽電池につ
いて、逆バイアス電圧印加処理直後の出力特性とその後
の超音波処理後の出力特性との比較を示している。すな
わち、図4のグラフにおいて、横軸は30枚の太陽電池
番号を表わし、縦軸は逆バイアス処理後の太陽電池の出
力特性を基準とした超音波処理後の出力特性の比率を表
わしている。図4のグラフからわかるように、作製され
た30枚の太陽電池のうち、逆方向バイアス電圧印加処
理後の出力特性に比較して超音波洗浄処理後の出力特性
の改善されたものとして26枚が認められた。中でも、
その改善効果の最も大きな太陽電池では、70%も最大
出力が増加していた。また、30枚の太陽電池の平均し
た最大出力の上昇率は約8%であり、大きな改善効果の
あることがわかる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の半導体薄膜光電
変換装置の製造方法によれば、逆バイアス電圧が印加さ
れた後に光電変換装置が超音波洗浄されるので、局所的
短絡欠陥部であった領域およびその近傍で材料が絶縁体
化または飛散させられた後に残された不所望な半導体材
料や導電体材料の残滓が除去される。したがって、短絡
欠陥部が確実に絶縁化されるとともに、その後の工程に
おいて生じる新たな短絡欠陥の前駆体となり得る半導体
材料や導電体材料の残滓が未然に除去されるので、短絡
欠陥部を含まなくて漏れ電流を生じない半導体薄膜光電
変換装置を歩留りよく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を説明するための半
導体薄膜光電変換装置を示す模式的な一部破断斜視図で
ある。
【図2】本発明の製造方法が適用され得る太陽電池に関
して、(a)は側面図を表わし、(b)は上面図を表わ
している。
【図3】本発明の実施の形態の一例において太陽電池に
逆バイアス電圧を印加する方法を説明するための模式的
な斜視図である。
【図4】本発明の製造方法における超音波洗浄効果によ
る太陽電池の出力特性の改善を示すグラフである。
【図5】従来の太陽電池における短絡欠陥部の除去法を
説明するための集積型薄膜太陽電池の模式的な一部破断
斜視図である。
【符号の説明】
10:ガラス等の基板 12:光電変換セル 14:光電変換装置 16:第1電極層 18:半導体光電変換層 20:第2電極層 28:接続用溝 30,32:逆バイアス電圧印加用プローブ 34,36:導電フレーム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に順次積層された第1電極の層、
    1以上の半導体光電変換ユニットの層、および第2電極
    の層を含む半導体薄膜光電変換装置の製造方法であっ
    て、 前記半導体光電変換ユニットの耐電圧の範囲内で前記第
    1と第2の電極を介して逆バイアス電圧を印加し、これ
    らの電極間で局所的な短絡欠陥部分で集中して流れる局
    所的な短絡電流のジュール熱によって前記短絡欠陥部分
    の材料を熱酸化または飛散させることによって前記局所
    的な短絡欠陥部分を絶縁化し、 その後に、前記光電変換装置が超音波洗浄されることを
    含むことを特徴とする半導体薄膜光電変換装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1と第2の電極の各々には、複数
    の点、1以上の線、または1以上の面の接触領域を介し
    て前記逆バイアス電圧が印加されることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体薄膜光電変換装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記薄膜光電変換装置は実質的に平行な
    複数の直線状の分離溝によって互いに分離された複数の
    光電変換セルを含んでいてこれらのセルが前記分離溝に
    実質的に平行な直線状の複数の接続用溝を介して電気的
    に直列接続された集積型薄膜光電変換装置であり、任意
    の1つの前記セルに含まれる前記局所的な短絡欠陥部分
    を絶縁化するためにそのセルの前記第1と第2の電極間
    に印加される前記逆バイアス電圧のうち、その第1の電
    極に与えられるべき電位は前記接続溝の1つを介して電
    気的に接続された隣接するセルの前記第2電極を介して
    与えられることを特徴とする請求項1または2に記載の
    半導体薄膜光電変換装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体光電変換ユニットは水素化非
    晶質シリコン薄膜または水素化非晶質シリコン合金薄膜
    を含むこと特徴とする請求項1から3のいずれかの項に
    記載の半導体薄膜光電変換装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記半導体光電変換ユニットは多結晶シ
    リコン薄膜を含むことを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかの項に記載の半導体薄膜光電変換装置の製造方
    法。
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