JPH11204723A - パワー素子ユニット - Google Patents

パワー素子ユニット

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JPH11204723A
JPH11204723A JP1513098A JP1513098A JPH11204723A JP H11204723 A JPH11204723 A JP H11204723A JP 1513098 A JP1513098 A JP 1513098A JP 1513098 A JP1513098 A JP 1513098A JP H11204723 A JPH11204723 A JP H11204723A
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JP
Japan
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heat sink
power element
holding member
element unit
power
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JP1513098A
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English (en)
Inventor
Nobutomo Matsunaga
信智 松永
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高機能化及び軽量化に好適な構成を容易かつ
安価に作製することが可能なパワー素子ユニットを提供
する。 【解決手段】 一つ以上のパワー素子3を実装して単位
モジュール化されるヒートシンク部品1と、当該ヒート
シンク部品1の二つ以上を一体化させる保持部材2と
を、具備する。各ヒートシンク部品1の各々は、一つ以
上のパワー素子3毎に独立してヒートシンクを形成する
ものとなるため、隣接する他のヒートシンク部品1に実
装されたパワー素子3から発熱された熱の影響を受けな
い。これに伴い、これら各ヒートシンク部品1が保持部
材2により一体化されたパワー素子ユニットには、ヒー
トスポットができないため、パワー素子の配置構成を工
夫しなくても済み、また、各パワー素子の端子形状を均
一にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒートシンク一体型の
パワー素子ユニットに係り、特に高機能化及び軽量化に
好適な構成を容易かつ安価に作製することが可能なパワ
ー素子ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、半導体パワー素子は、半導体接合
面が接合限界温度以上では機能劣化或は素子破壊が生じ
るため、その接合面の温度を極力落とす機構が必要にな
る。この機構をまかなうパワー素子の実装構造は、ヒー
トシンクと、ヒートシンクに対するパワー素子の接合部
分とを要部として構成される。
【0003】ヒートシンクは、パワー素子から発熱され
た熱を効率的に雰囲気中へと放散させるために、銅やア
ルミニウム等の熱伝導率の高い熱伝導材料を材料として
おり、また、放熱用のフィンを形成して表面積を拡大さ
せ、熱放散性能を向上させることが行なわれている。他
方、ヒートシンクに対するパワー素子の接合部分は、パ
ワー素子からヒートシンクへの熱伝達を妨害する熱抵抗
を極力小さく抑えることができるように工夫される。
【0004】このようなパワー素子の実装構造につい
て、例えば多相交流の電力制御用やサイクロコンバータ
用として採用されていた従来のパワー素子ユニットの一
例を挙げて説明する。
【0005】従来のパワー素子ユニットの要部側断面図
を図13に示し、このユニットで用いたパワーモジュー
ルの上面図を図14に示す。同図に示されるように、こ
のパワー素子ユニットは、パワーモジュール101とヒ
ートシンク102とを一体構造にしたものである。パワ
ーモジュール101は、三相交流の電力制御用のために
絶縁セラミックス103上に3個のパワー素子104a
〜104cが一列に並んで配置されており、これらが銅
等の金属板105上に搭載された構成全体が樹脂モール
ド106された構造のものであり、また、ヒートシンク
102は、アルミニウム等の熱伝導材料を材料とし、削
り出し、鋳造、押出し、引抜き等の加工方法の何れかに
より形成されたものである。
【0006】なお、パワーモジュール101は、ヒート
シンク102に対し、ネジ等で機械的に接合されるが、
接合対象のヒートシンク102が金属面であることから
熱密着性を向上させるため、底面にシリコン107等が
塗布されるものである。
【0007】このような一体構造においての大きな問題
点は、パワー素子104a〜104cの半導体接合面か
らヒートシンク102までの熱抵抗が大きくなることで
ある。特に、パワー素子104a〜104cと絶縁セラ
ミックス103との界面や、絶縁セラミックス103と
金属板105との界面の接合用に使われる半田による熱
伝導性の低下、また、金属板105とヒートシンク10
2との間の密着性の限界による接触面積の減少、また、
金属板105とヒートシンク102との間に介在させた
シリコン107による熱伝導性の低下が、パワー素子1
04a〜104cの半導体接合面からヒートシンク10
2までの間の熱抵抗を大きくする要因である。
【0008】これらの熱抵抗を増大させる要素を排除で
きれば、同じ電流容量で生じる発熱量が著しく低減され
るため、この種のパワー素子ユニットは、大電流を流す
ことが可能となり、性能が向上されたものとなる。
【0009】なお、この種のパワー素子ユニットは、複
数のパワー素子をモジュール構造にせず、この複数のパ
ワー素子が一列に配置された絶縁用セラミックスをヒー
トシンク上に直接実装することで、パワー素子の半導体
接合面からヒートシンクまでの間の熱抵抗を小さくする
ことが原理的に可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
パワー素子を金属板上に実装した構造、例えば複数のパ
ワー素子が一列に配置された絶縁用セラミックスをヒー
トシンク上に直接実装した構造や、複数のパワー素子を
モジュールの基板である銅板へ直接実装した構造等の場
合においては、複数のパワー素子の何れか一つが不良品
であってもモジュールとしては機能せず、二つの正常品
と共に廃棄処分されることになり、特に、パワー素子の
半導体接合面からヒートシンクまでの間の熱抵抗を小さ
くするために、ヒートシンク上にパワー素子を直接実装
した構造の場合には、ヒートシンクも共に捨てることに
なる。
【0011】また、複数のパワー素子の何れもが正常品
であっても、ヒートシンク上にパワー素子を直接実装し
た構造の場合には、パワー素子の電流容量が大きく、か
つ個数が多くなるにつれて、巨大な熱放散面(ヒートシ
ンク)が必要となり、結果として大規模なパワー素子の
実装構造を構築しなければならないことになる。加え
て、ヒートシンクの巨大化に従って、このヒートシンク
の熱容量も大きくなるので、実装構造に構成する際、ヒ
ートシンクを温めずらく、かつ実装構造に構成した後、
ヒートシンクが冷えずらいものとなり、この種のパワー
素子ユニットの製造工程での生産能力低下を招来すると
いう問題が生じる。
【0012】また、図13及び図14に示される関係
で、三相交流の電力制御用のために3個のパワー素子が
一列に並んで配置された構成において、各相の電流が平
衡している場合は、3個のパワー素子の発熱量はほぼ同
一であるが、左右位置の各パワー素子で発熱した熱が中
央位置のパワー素子までおよび、結果として中央位置の
パワー素子上にヒートスポットが発生する。
【0013】こうしたヒートスポットの発生により中央
位置のパワー素子の底面の温度が上昇するため、この中
央位置のパワー素子で発熱された熱がヒートシンクに吸
い出されない。このため、各パワー素子に同じ大きさの
電流が流れているのに拘らず、中央位置のパワー素子の
温度上昇の割合が左右位置の各パワー素子のそれよりも
大きくなり、中央位置のパワー素子には能力よりはるか
に低い電流しか流すことができない。
【0014】そこで、従来は次の二つの方策を採ってい
た。
【0015】(1)パワー素子のチップサイズを大きく
する。
【0016】(2)例えば、図15のように3個のパワ
ー素子104a〜104cの配置を、三角型の配置にし
てヒートスポットをコントロールする。
【0017】しかし、前者の(1)の方策は、パワー素
子ユニットの製作コストが上昇するという問題があり、
また、後者の(2)の方策は、パワー素子104a〜1
04cの端子108a〜108fの形状を複雑しなけれ
ばならないという問題があった。
【0018】本発明は、上記課題に着目してなされたも
のであり、その目的とするところは、高機能化及び軽量
化に好適な構成を容易かつ安価に作製することが可能な
パワー素子ユニットを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1に記
載の発明は、一つ以上のパワー素子を実装して単位モジ
ュール化されるヒートシンク部品と、当該ヒートシンク
部品の二つ以上を一体化させる保持部材とを、具備する
ことを特徴とするパワー素子ユニットにある。
【0020】そして、この出願の請求項1に記載の発明
によれば、ヒートシンク部品は、一つ以上のパワー素子
を実装して単位モジュール化されるものであるので、ヒ
ートシンクへの直接実装によるパワー素子が実現され
て、パワー素子の放熱性が向上されよう。
【0021】また、各ヒートシンク部品の各々は、一つ
以上のパワー素子毎に独立してヒートシンクを形成する
ものとなるため、隣接する他のヒートシンク部品に実装
されたパワー素子から発熱された熱の影響を受けない。
これに伴い、これら各ヒートシンク部品が保持部材によ
り一体化されたパワー素子ユニットには、ヒートスポッ
トができないため、パワー素子の配置構成を工夫しなく
ても済み、また、各パワー素子の端子形状を均一にでき
よう。
【0022】この出願の請求項2に記載の発明は、前記
ヒートシンク部品は、熱伝導材料を押出し或は引抜き成
形して得られる成形品であることを特徴とする請求項1
に記載のパワー素子ユニットにある。
【0023】そして、この出願の請求項2に記載の発明
によれば、比較的安価に作製できる押出し或は引抜きの
加工で得られたヒートシンク部品によりヒートシンクを
構成することになるので、パワー素子ユニットの製作コ
ストを低く抑えることができよう。
【0024】この出願の請求項3に記載の発明は、前記
保持部材は、熱伝導材料を押出し或は引抜き成形して得
られる成形部品であることを特徴とする請求項1〜2に
記載のパワー素子ユニットにある。
【0025】そして、この出願の請求項3に記載の発明
によれば、比較的安価に作製できる押出し或は引抜きの
加工で得られた保持部材により各ヒートシンク部品を一
体化することになるので、パワー素子ユニットの製作コ
ストを低く抑えることができよう。
【0026】この出願の請求項4に記載の発明は、前記
保持部材は、ヒートシンクの外形を形作ると共に、前記
各ヒートシンク部品の取り付け状態を確保できるレール
が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れ
かに記載のパワー素子ユニットにある。
【0027】そして、この出願の請求項4に記載の発明
によれば、ヒートシンク部品の取付け部分を保持部材の
レールへ挿入してヒートシンク部品の全体を所定位置ま
で送り込むだけでヒートシンクを形成する作業が行える
と共に、保持部材そのものがヒートシンクの外形を形ず
くることになるので、パワー素子ユニットに組付ける作
業を容易に行えよう。
【0028】この出願の請求項5に記載の発明は、前記
保持部材は、前記各ヒートシンク部品の取り付け状態を
確保する樹脂モールド構造であることを特徴とする請求
項1〜2の何れかに記載のパワー素子ユニットにある。
【0029】そして、この出願の請求項5に記載の発明
によれば、保持部材が各ヒートシンク部品の取り付け状
態を確保する樹脂モールド構造であるため、樹脂で一体
化するヒートシンク部品の数を変えるだけで2素子、3
素子、4素子等のパワー素子ユニットを任意に構成でき
よう。
【0030】この出願の請求項6に記載の発明は、前記
保持部材は、前記各ヒートシンク部品の取り付け状態を
確保する樹脂モールド構造であると共に、DIPチップ
構成であることを特徴とする請求項1〜2または請求項
5の何れかに記載のパワー素子ユニットにある。
【0031】そして、この出願の請求項6に記載の発明
によれば、保持部材が各ヒートシンク部品の取り付け状
態を確保する樹脂モールド構造であると共に、DIPチ
ップ構成であるため、樹脂で一体化するヒートシンク部
品及びパワーモジュール端子用ピンの数を変えるだけで
2素子、3素子、4素子等でパワー素子がユニット化さ
れたDIPチップ部品を任意に構成できよう。
【0032】この出願の請求項7に記載の発明は、前記
保持部材は、前記各ヒートシンク部品の取り付け状態を
確保する樹脂モールド構造であると共に、筐体の一部構
成であることを特徴とする請求項1〜2または請求項5
の何れかに記載のパワー素子ユニットにある。
【0033】そして、この出願の請求項7に記載の発明
によれば、保持部材が各ヒートシンク部品の取り付け状
態を確保する樹脂モールド構造であると共に、筐体の一
部構成であるため、樹脂で一体化するヒートシンク部品
の数を変えるだけで2素子、3素子、4素子等のパワー
素子ユニットを任意に構成でき、また樹脂がヒートシン
クの外形を形ずくることになるので、パワー素子ユニッ
トに組付ける作業を容易に行えよう。
【0034】この出願の請求項8に記載の発明は、記保
持部材は、前記各ヒートシンク部品の取り付け状態を確
保する樹脂モールド構造であると共に、当該樹脂モール
ド構造筐体の中に制御基板を配置した構成であることを
特徴とする請求項1〜2または請求項5の何れかに記載
のパワー素子ユニットにある。
【0035】そして、この出願の請求項8に記載の発明
によれば、保持部材が各ヒートシンク部品の取り付け状
態を確保する樹脂モールド構造であると共に、樹脂モー
ルド構造筐体の中に制御基板を配置した構成であるた
め、樹脂で一体化するヒートシンク部品の数を変えると
共に、これに対応される制御基板を用いることにより、
2素子、3素子、4素子等でパワー素子がユニット化さ
れた制御基板内蔵でヒートシンク一体型のパワー素子ユ
ニットを任意に構成できよう。
【0036】この出願の請求項9に記載の発明は、前記
保持部材は、前記各ヒートシンク部品の取り付け状態を
確保する樹脂モールド構造であると共に、前記各ヒート
シンク部品毎のモジュール相互間を熱結合させた構成で
あることを特徴とする請求項1〜2または請求項5の何
れかに記載のパワー素子ユニットにある。
【0037】そして、この出願の請求項9に記載の発明
によれば、保持部材が各ヒートシンク部品の取り付け状
態を確保する樹脂モールド構造であると共に、各ヒート
シンク部品毎のモジュール相互間を熱結合させた構成で
あるため、樹脂で一体化するフィン部形成用部品の数を
変えるだけで2素子、3素子、4素子等のパワー素子ユ
ニットを任意に構成できよう。また、パワー素子で発熱
された熱がヒートシンクへとの熱移動される熱流を熱結
合部分で調整できるようにし、例えば2素子構成で二つ
のパワー素子を交互にオンさせる必要があるパワー素子
ユニットにした場合等で、ヒートシンクの総表面積の拡
大を抑えて使いたい場合や、ヒートシンクの上下(自然
対流の下と上)の温度差が極端に大きい場合に、ヒート
シンクの下方部分での放熱量が増えるように調整できよ
う。
【0038】
【発明の実施形態】以下、本発明のパワー素子ユニット
の好ましい実施形態につき、図面に基づいて詳細に説明
する。
【0039】本発明の第1の実施形態の全体構成を、図
1の要部側断面図及び図2の上面図に示す。同図におい
て、1はヒートシンク部品、2は保持部材、3はパワー
素子であり、ヒートシンク部品1及び保持部材2の各々
は、アルミニウム等の熱伝導率の高い熱伝導材料を押出
し成形して得られるものである。なお、ヒートシンク部
品1は2以上のパワー素子3を実装して単位モジュール
化してもよく、また、ヒートシンク部品1及び保持部材
2を得る加工は、押出し成形に代えて引抜き成形であっ
ても良いものである。
【0040】ヒートシンク部品1は、図3(a),
(b)に示されるように、左右対称位置にフィン用突起
4,5が各々形成されたπ型の横断面形状の部品であ
り、かつ上部にパワー素子3を実装して単位モジュール
化されるものである。なお、パワー素子3は、絶縁用セ
ラミックス3a上に配置してヒートシンク部品1の上に
実装されるもので、半導体素子3b,T1端子3c,T2
端子3d,ゲート端子3eを有している。
【0041】保持部材2は、図4に示されるように、左
右対称に区分されており、一方区分の上部内側位置にレ
ール6,7が形成され、他方区分の上部内側位置にレー
ル8,9が形成された部品である。
【0042】この実施形態では、保持部材2の一方区分
のレール6,7と、他方区分のレール8,9との各々
に、パワー素子3を実装して単位モジュール化されたヒ
ートシンク部品1の取付け部分を挿入して各ヒートシン
ク部品1の全体を所定位置まで送り込み、各ヒートシン
ク部品1と保持部材2とを組合せて所定の固定処置を行
なうことにより、2素子構造としたヒートシンク一体型
のパワー素子ユニットを構成している。
【0043】この構成のパワー素子ユニットは、押出し
(或は引抜き)成形品を組合せたものであるので、製作
コストを低く抑えることができる。加えて、各ヒートシ
ンク部品1の取付け部分がレール6,7またはレール
8,9により包み込まれた把持状態になるので、フィン
付きヒートシンクが強固に取付けられた構造になる。
【0044】本発明の第2の実施形態の全体構成を、図
5の要部側断面図に示す。同図に示されるように、ヒー
トシンク部品1は、第1の実施形態で用いたものと同じ
ものであるが、保持部材10は、図6に示されるように
3区分に分けられており、図示左の区分の上部内側位置
にレール11,12が形成され、図示中央の区分の上部
内側位置にレール13,14が形成され、図示右の区分
の上部内側位置にレール15,16が形成された部品で
ある。なお、ヒートシンク部品1及び保持部材10は押
出し成形或は引抜き成形の何れで成形しても良いもので
ある。
【0045】この実施形態では、保持部材10の図示左
の区分のレール11,12と、図示中央の区分のレール
13,14と、図示右の区分のレール15,16との各
々に、パワー素子3を実装して単位モジュール化された
ヒートシンク部品1の取付け部分を挿入して各ヒートシ
ンク部品1の全体を所定位置まで送り込み、各ヒートシ
ンク部品1と保持部材2とを組合せて所定の固定処置を
行なうことにより、3素子構造としたヒートシンク一体
型のパワー素子ユニットを構成している。
【0046】また、第1,第2の実施形態の構成を応用
して、4素子以上の多素子構造としたヒートシンク一体
型のパワー素子ユニットを構成することもできる。
【0047】前述した各実施形態は、押出し成形或は引
抜き成形して得られたヒートシンク部品及び保持部材を
用いてヒートシンク一体型のパワー素子ユニットを構成
しているが、後述の第3〜第7の実施形態では、押出し
成形或は引抜き成形して得られた保持部材に代えて樹脂
モールド構造を保持部材として用いたヒートシンク一体
型のパワー素子ユニットを構成している。
【0048】本発明の第3の実施形態の全体構成を,図
7の要部側断面図に示す。同図に示されるように、ヒー
トシンク部品1は、第1の実施形態で用いたものと同じ
ものであり、かつパワー素子3を実装して単位モジュー
ル化されたものである。また、保持部材17は、各ヒー
トシンク部品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構
造のものである。
【0049】この実施形態では、二つのヒートシンク部
品1の各フィン4,5が部品相互で平行に並ぶ位置関係
で配置された各ヒートシンク部品1のベース部分周囲
に、樹脂でモールドして樹脂モールド構造の保持部材1
7を形成し、2素子樹脂モールド構造とされたヒートシ
ンク一体型のパワー素子ユニットを構成している。
【0050】この樹脂モールド構造を適用したヒートシ
ンク一体型のパワー素子ユニットであっても、外形だけ
みれば、予め用意された保持部材により各ヒートシンク
部品を一体化した構成のものと何等変わりなく、ヒート
シンクのベース部分(パワー素子3が搭載されたベース
部分)のみが樹脂でカバーされている構造の製品として
扱えるものとなる。
【0051】また、この第3の実施形態の構成を応用し
て、一体化するヒートシンク部品の数を変えるだけで、
3素子,4素子等の3素子以上の多素子樹脂モールド構
造としたヒートシンク一体型のパワー素子ユニットを構
成することもできる。
【0052】本発明の第4の実施形態の全体構成を,図
8の要部側面図、図9の横断面図に示す。同図に示され
るように、ヒートシンク部品1は、第1の実施形態で用
いたものと同じものであり、かつパワー素子3を実装し
て単位モジュール化されたものである。また、保持部材
18は、各ヒートシンク部品の取り付け状態を確保する
樹脂モールド構造のものであると共に、パワーモジュー
ルの端子となるピン19が樹脂モールド外部に導出され
ているDIPチップ構成のものである。
【0053】この実施形態では、二つのヒートシンク部
品1の各フィン4,5が部品相互で縦列に並ぶ位置関係
で各ヒートシンク部品1が配置され、また、等分間隔で
ヒートシンク部品1列の両側にピン19が各4本配置さ
れた状態で、この各ヒートシンク部品1及び各ピン19
のベース部分の周囲に、樹脂でモールドして樹脂モール
ド構造の保持部材18を形成し、2素子樹脂モールド構
造とされたヒートシンク一体型のパワー素子ユニット
(DIPチップ部品)を構成している。
【0054】このため、樹脂で一体化するヒートシンク
部品及びパワーモジュール端子用ピンの数を変えるだけ
で2素子、3素子、4素子等でパワー素子がユニット化
されたDIPチップ部品を任意に構成できようになる。
【0055】本発明の第5の実施形態の全体構成を、図
10の分解斜視図に示す。同図に示されるように、この
実施形態のパワー素子ユニットは、下部ケース20、上
部ケース21、蓋22を有する構成とした三段はめ込み
構造のものであって、それら各部が次のように樹脂成形
加工されて作製されたものである。
【0056】下部ケース20は、パワー素子を実装して
単位モジュール化された二つのヒートシンク部品1(モ
ジュール1A,1B)の各フィン4,5が部品相互で平
行に並ぶ位置関係で配置された各ヒートシンク部品1の
ベース部分周囲に、樹脂でモールドして樹脂モールド構
造の保持部材23を形成し、2素子樹脂モールド構造と
されたヒートシンク一体型のものである。
【0057】なお、下部ケース20(保持部材23)
は、パワー素子ユニットの外形を形作る筐体の一部を構
成すると共に、樹脂モールド層からモジュール1AのT
1端子24,T2端子25,ゲート端子26を、またモジ
ュール1BのT1端子27,T2端子28,ゲート端子2
9を各々導出させている。
【0058】このヒートシンク一体型の下部ケース20
と合体される上部ケース21には、モジュール1A,1
B用の制御回路を形成する回路基板30が取り付けられ
ており、また、回路基板30は蓋22により保護される
ものである。
【0059】なお、上部ケース21は下部ケース20と
合体できるように寸法規制されて樹脂成形され、また、
蓋22は上部ケース21と合体できるように寸法規制さ
れて樹脂成形されるので、これら各部はパワー素子ユニ
ットの外形を形作る筐体の一部を構成するものとなる。
【0060】このような構成であれば、樹脂で一体化す
るヒートシンク部品の数を変えるだけで2素子、3素
子、4素子等のパワー素子ユニットを任意に構成でき、
また樹脂がヒートシンクの外形を形ずくることになるの
で、パワー素子ユニットに組付ける作業を容易に行えよ
うになる。
【0061】本発明の第6の実施形態の全体構成を,図
11の要部側断面図に示す。同図に示されるように、ヒ
ートシンク部品1は、第1の実施形態で用いたものと同
じものであり、かつパワー素子3を実装して単位モジュ
ール化されたものである。また、保持部材31は、各ヒ
ートシンク部品の取り付け状態を確保する樹脂モールド
構造のものであると共に、樹脂モールド構造筐体の中に
制御基板32を配置した構成のものである。
【0062】この実施形態では、二つのヒートシンク部
品1の各フィン4,5が部品相互で縦列に並ぶ位置関係
で各ヒートシンク部品1が配置され、また、各ヒートシ
ンク部品1の上部に制御基板32が配置された状態で、
各ヒートシンク部品1のベース部分及び制御基板32の
周囲に、樹脂でモールドして樹脂モールド構造の保持部
材31を形成し、2素子樹脂モールド構造とされた制御
基板内蔵でヒートシンク一体型のパワー素子ユニットを
構成している。
【0063】このため、樹脂で一体化するヒートシンク
部品の数を変えると共に、これに対応される制御基板を
用いることにより、3素子、4素子等でパワー素子がユ
ニット化された制御基板内蔵でヒートシンク一体型のパ
ワー素子ユニットを任意に構成できようになる。
【0064】本発明の第7の実施形態の全体構成を、図
12(a)の要部側断面図及び同図(b)の一部切り欠
き上面図に示す。同図に示されるように、ヒートシンク
部品1は、第1の実施形態で用いたものと同じものであ
り、かつパワー素子3を実装して単位モジュール化され
たものである。また、保持部材33は、各ヒートシンク
部品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構造のもの
であると共に、各ヒートシンク部品1毎のモジュール相
互間を熱結合させた構成であることを特徴とする請求項
1〜2または請求項5の何れかに記載のパワー素子ユニ
ットにある。
【0065】そして、この出願の請求項9に記載の発明
によれば、保持部材が各ヒートシンク部品の取り付け状
態を確保する樹脂モールド構造であると共に、各ヒート
シンク部品毎のモジュール相互間に金属バーの挿入配
置、またはガラス繊維や金属粉末の局部的注入で熱結合
部分34を形成して、そのモジュール相互間を熱結合さ
せた構成のものである。
【0066】このため、各パワー素子3で発熱された熱
がヒートシンクへとの熱移動される熱流を熱結合部分で
調整できるようになり、本実施形態のように2素子構成
で二つのパワー素子3を交互にオンさせる必要があるパ
ワー素子ユニットにした場合等で、ヒートシンクの総表
面積の拡大を抑えて使いたい場合や、ヒートシンクの上
下(自然対流の下と上)の温度差が極端に大きい場合
に、ヒートシンクの下方部分での放熱量が増えるように
調整できようになる。勿論、3素子、4素子等でパワー
素子がユニット化されたヒートシンク一体型のパワー素
子ユニットを対象に本実施形態の構成を適用できる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
よれば、高機能化及び軽量化に好適な構成を容易かつ安
価に作製することが可能なパワー素子ユニットを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施形態の全体構成を示
す要部側断面図である。
【図2】本発明にかかる第1の実施形態の全体構成を示
す上面図である。
【図3】本発明にかかる第1の実施形態で用いたヒート
シンク部品の説明図である。
【図4】本発明にかかる第1の実施形態で用いた保持部
材の説明図である。
【図5】本発明にかかる第2の実施形態の全体構成を示
す要部側断面図である。
【図6】本発明にかかる第2の実施形態で用いた保持部
材の説明図である。
【図7】本発明にかかる第3の実施形態の全体構成を示
す要部側断面図である。
【図8】本発明にかかる第4の実施形態の全体構成を示
す側面図である。
【図9】本発明にかかる第4の実施形態の要部横断面図
である。
【図10】本発明にかかる第5の実施形態の全体構成を
示す分解斜視図である。
【図11】本発明にかかる第6の実施形態の全体構成を
示す要部側断面図である。
【図12】本発明にかかる第7の実施形態の構成説明図
である。
【図13】従来のヒートシンク一体型パワーモジュール
の説明図である。
【図14】従来のヒートシンク一体型パワーモジュール
の説明図である。
【図15】従来のヒートスポット対策の説明図である。
【符号の説明】
1 ヒートシンク 2 保持部材 3 パワー素子 4,5 フィン 6〜9 レール 10 保持部材 11〜16 レール 17 保持部材 18 保持部材 19 端子 20 下部ケース 21 上部ケース 22 蓋 23 保持部材 24 T1端子 25 T2端子 26 ゲート端子 27 T1端子 28 T2端子 29 ゲート端子29 30 回路基板 31 保持部材 32 制御基板 33 保持部材 34 熱結合部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つ以上のパワー素子を実装して単位モ
    ジュール化されるヒートシンク部品と、当該ヒートシン
    ク部品の二つ以上を一体化させる保持部材とを、具備す
    ることを特徴とするパワー素子ユニット。
  2. 【請求項2】 前記ヒートシンク部品は、熱伝導材料を
    押出し或は引抜き成形して得られる成形品であることを
    特徴とする請求項1に記載のパワー素子ユニット。
  3. 【請求項3】 前記保持部材は、熱伝導材料を押出し或
    は引抜き成形して得られる成形品であることを特徴とす
    る請求項1〜2に記載のパワー素子ユニット。
  4. 【請求項4】 前記保持部材は、ヒートシンクの外形を
    形作ると共に、前記各ヒートシンク部品の取り付け状態
    を確保できるレールが形成されていることを特徴とする
    請求項1〜3の何れかに記載のパワー素子ユニット。
  5. 【請求項5】 前記保持部材は、前記各ヒートシンク部
    品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構造であるこ
    とを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載のパワー素
    子ユニット。
  6. 【請求項6】 前記保持部材は、前記各ヒートシンク部
    品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構造であると
    共に、DIPチップ構成であることを特徴とする請求項
    1〜2または請求項5の何れかに記載のパワー素子ユニ
    ット。
  7. 【請求項7】 前記保持部材は、前記各ヒートシンク部
    品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構造であると
    共に、筐体の一部構成であることを特徴とする請求項1
    〜2または請求項5の何れかに記載のパワー素子ユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 前記保持部材は、前記各ヒートシンク部
    品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構造であると
    共に、当該樹脂モールド構造筐体の中に制御基板を配置
    した構成であることを特徴とする請求項1〜2または請
    求項5の何れかに記載のパワー素子ユニット。
  9. 【請求項9】 前記保持部材は、前記各ヒートシンク部
    品の取り付け状態を確保する樹脂モールド構造であると
    共に、前記各ヒートシンク部品毎のモジュール相互間を
    熱結合させた構成であることを特徴とする請求項1〜2
    または請求項5の何れかに記載のパワー素子ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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