JPH11204357A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JPH11204357A
JPH11204357A JP10013250A JP1325098A JPH11204357A JP H11204357 A JPH11204357 A JP H11204357A JP 10013250 A JP10013250 A JP 10013250A JP 1325098 A JP1325098 A JP 1325098A JP H11204357 A JPH11204357 A JP H11204357A
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JP
Japan
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inner core
combustion engine
internal combustion
shrinkable tube
ignition coil
Prior art date
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Application number
JP10013250A
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English (en)
Inventor
Toshiro Suzuki
敏郎 鈴木
Makoto Mase
真 間瀬
Katsuharu Ishikawa
克治 石川
Hikari Kikuta
光 菊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柱状のインナコアをハウジング内に収容する
と共に、絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイルにお
いて、熱収縮チューブによってインナコアを適切に被覆
し絶縁材料の割れを確実に防止する。 【解決手段】 熱収縮チューブ2をインナコア10の少
くとも一端部から軸方向に延出し、その一端部の端面側
に屈曲するように被覆する。このように熱収縮チューブ
2を被覆したインナコア10をハウジング60内に収容
し、ハウジング60内の空隙に絶縁材料を充填する。更
に、インナコア10の端面に当接するように永久磁石5
0を配設すると共に、最外端に弾性部材3を装着し、そ
の端面側に屈曲するように熱収縮チューブ2を被覆する
とよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用点火コイ
ルに関し、特に、柱状のインナコアをハウジング内に収
容すると共に、このハウジング内の空隙に絶縁材料を充
填する内燃機関用点火コイルに係る。
【0002】
【従来の技術】近時、小型で配線、組付が容易な内燃機
関用点火コイルの開発が要請されており、エンジンのプ
ラグチューブ内に装着可能な軸方向に長尺の点火コイル
が注目されている。例えば、特開平3−136218号
公報には、一次コイル内に収容する内部コアと、この内
部コアの両端に配置し一次コイルによる磁束と反対方向
の磁束を発生する一対の永久磁石を介して隣接設置する
と共に、一次コイル及び二次コイル回りに配置する外部
コアとを備えた内燃機関用点火コイルが開示されてい
る。この点火コイルは軸方向に長尺であり、従ってイン
ナコアも軸方向に長尺に形成されている。そして、ハウ
ジング内には、電気的絶縁性を維持するため、熱硬化性
の合成樹脂が充填されている。
【0003】上記のようなエンジンのプラグチューブ内
に装着される点火コイルに関し、特開平9−11574
9号公報には、この点火コイルに適した円柱状の磁心を
低コストで作成する方法が提案されている。同方法によ
れば、強磁性体によって形成された複数本の線状材料を
束ねた後、これに同一高さの熱収縮チューブを被せ、こ
の熱収縮チューブを熱収縮させることによって、複数本
の線状材料を断面円形状に保持した磁心を形成すること
としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記特開平
9−115749号公報に記載の点火コイルにおいて
は、複数本の線状材料で構成されるインナコアと、これ
に被覆される熱収縮チューブが同一の長さに形成されて
いるので、これらインナコア及び熱収縮チューブがハウ
ジング内に挿入される際、熱収縮チューブの端部が剥離
し易く、後に絶縁材料がハウジング内に充填されると、
剥離した端部ではインナコアに絶縁材料が直接接触した
状態で硬化されることになる。絶縁材料としてはエポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられるが、この熱硬化性
樹脂とインナコアでは線膨張係数の差が大きい。このた
め、例えばエポキシ樹脂が硬化する際、あるいは使用時
の温度差等の環境変化によって、熱収縮チューブの端部
でエポキシ樹脂に割れ(クラック)が発生するおそれが
ある。
【0005】そこで、本発明は、柱状のインナコアをハ
ウジング内に収容すると共に、該ハウジング内の空隙に
絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイルにおいて、熱
収縮チューブによってインナコアを適切に被覆し絶縁材
料の割れを確実に防止し得る内燃機関用点火コイルを提
供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、請求項1に記載のように、柱状のインナ
コアをハウジング内に収容すると共に、該ハウジング内
の空隙に絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイルにお
いて、少くとも前記インナコアを収容する熱収縮チュー
ブを備え、該熱収縮チューブを、前記インナコアの少く
とも一端部から軸方向に延出し該一端部の端面側に屈曲
するように被覆することとしたものである。尚、上記の
ように熱収縮チューブが被覆されたインナコアには、一
次コイル及び二次コイルが巻装されてハウジング内に収
容される。ここで、巻装とは、コイルの巻線を直接ボビ
ン等に巻回すること、及びコイルの巻線をボビン等に巻
回したものを装着することの両者を意味する。
【0007】また、請求項2に記載のように、柱状のイ
ンナコアをハウジング内に収容すると共に、該ハウジン
グ内の空隙に絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイル
において、前記インナコアの少くとも一端部の端面に当
接するように配設する少くとも一つの永久磁石と、少く
とも該永久磁石及び前記インナコアを収容する熱収縮チ
ューブとを備え、該熱収縮チューブを、前記永久磁石の
少くとも一端部から軸方向に延出し該一端部の端面側に
屈曲するように被覆することとしてもよい。
【0008】前記内燃機関用点火コイルにおいて、請求
項3に記載のように、前記インナコアの少くとも一端部
側の最外端に装着した弾性部材を備えたものとし、前記
熱収縮チューブが、前記弾性部材を包含すると共に前記
弾性部材の一端部から軸方向に延出し前記弾性部材の一
端部の端面側に屈曲するように被覆して成る構成として
もよい。
【0009】更に、前記内燃機関用点火コイルにおい
て、請求項4に記載のように、前記弾性部材の一端部の
端面に凸部を形成し、該凸部に隣接する前記弾性部材の
一端部の周縁を被覆するように前記熱収縮チューブを形
成するとよい。
【0010】また、前記内燃機関用点火コイルにおい
て、請求項5に記載のように、前記熱収縮チューブの開
口端部及び該開口端部が当接する部材の角部を、曲面に
形成するとよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関用点火コ
イルの望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図
1及び図2は本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火
コイルの断面を示すもので、ハウジング60はロアケー
ス61とアッパケース62が接合された合成樹脂製の容
器状筐体で、アッパケース62の円筒状の下端部62b
側の開口に、ロアケース61の円筒状の上端部61aを
嵌合するように構成されている。アッパケース62の上
端部62aは筐体でイグナイタ8が収容されている。そ
して、アッパケース62の下端部62bの内側には段付
環状溝62dが形成されている。
【0012】ロアケース61には図1及び図2に示すよ
うに、一次コイル12及び二次コイルアセンブリ20が
収容されると共に、ロアケース61の外側にアウタコア
30が装着されている。また、ロアケース61の下端部
61bに連続して高圧ターミナル部61cが形成されて
いる。この高圧ターミナル部61cには高圧ターミナル
7が内蔵されており、高圧ターミナル部61cの外側に
は、絶縁材料(例えばゴム)によって筒状に形成された
プラグキャップ70が装着されている。
【0013】一次コイル12は巻線が二層もしくは四層
に巻回された状態でロアケース61内に嵌合される。ロ
アケース61の下端部61bの内周には段部61fが形
成されており、段部61fに一次コイル12が係止され
るように構成されている。そして、エポキシ樹脂等の絶
縁材料に対して剥離性を有する絶縁フィルム40が、一
次コイル12の内面を覆うと共に、一次コイル12の上
下で軸方向に延出するように配設されている。ロアケー
ス61の下端部61bの内面には、環状の溝61dが上
方に開口するように形成されており、この溝61dに絶
縁フィルム40の下端が収容され、壁部61eによって
覆われている。一方、一次コイル12の上方は、ロアケ
ース61の上端部61aと絶縁フィルム40の上端部と
の間に例えばスポンジゴム41が充填されている。
【0014】アウタコア30は、図1及び図2に示すよ
うに珪素鋼板によって円筒状に形成されており、ハウジ
ング60のロアケース61の外側に嵌着されると軸方向
にスリット(図示せず)が形成されるように構成されて
いる。ロアケース61の下端部61bの段部61fと同
じ位置の外周には、環状の段部61gが形成されてお
り、この段部61gにアウタコア30の端部が係止され
るように構成されている。そして、アッパケース62が
ロアケース61に組付けられると、例えば図1に示すよ
うに、アッパケース62の下端部62bの段付環状溝6
2dとアウタコア30の上端との間に間隙Gが形成され
るように構成されている。尚、図2では組付時に図1と
は異なる配置となった場合を示しており、アウタコア3
0の下端とロアケース61の段部61gとの間に間隙G
が形成されている。
【0015】二次コイルアセンブリ20は、図1及び図
2に示すように二次ボビン21に二次コイル22が巻回
され、二次ボビン21の中空部にコアアセンブリ1が収
容されている。二次ボビン21の下端部の内面には複数
の突起21cが形成されており、この突起21cにコア
アセンブリ1が支持されている。コアアセンブリ1は、
図3に断面を示し図5に外形を示すように、長尺の円柱
状のインナコア10、一対の円柱状の永久磁石(代表し
て50で表す)及び一対の弾性部材(代表して3で表
す)が、熱収縮チューブ2によって被覆されて成る。本
実施形態のインナコア10は図1乃至図4に示すよう
に、複数の磁性体の平板、例えば珪素鋼板が積層され、
円柱状に形成されている。
【0016】インナコア10には、その軸方向の両端部
の端面に当接するように夫々永久磁石50が配置されて
おり、更に最外端に弾性部材3が装着されている。一対
の永久磁石50は、発生する磁束の方向が夫々同一の方
向であって、一次コイル12の通電時にインナコア10
内に形成される磁束の方向と逆向きとなるように配置さ
れ、インナコア10、永久磁石50及びアウタコア30
によって磁気回路が構成される。
【0017】本実施形態の弾性部材3は例えばシリコン
ゴムプレートで形成され、一端部の端面の略中央に凸部
3aが形成されており、その周縁3bの角部は、図6に
二点鎖線で示すように曲面に形成されている。そして、
各弾性部材3の一端部から軸方向に延出しその端面側に
屈曲するように、例えばフッ素系収縮チューブ(シリコ
ンチューブ等)の熱収縮チューブ2が被覆されている。
この熱収縮チューブ2は、後述するようにその両開口端
部2aが各弾性部材3の周縁3bから軸方向に所定距離
延出する長さを有し、これが加熱されると径方向に縮小
すると共に開口端部2aが屈曲し、弾性部材3の周縁3
bが被覆される。
【0018】二次ボビン21は軸方向に所定間隔毎に複
数の鍔部(代表して21aで表す)が形成された樹脂製
の円筒体であり、これらの鍔部21a間に形成される複
数の環状溝のセクション内に、二次コイル22の巻線が
巻回されている。尚、高圧側(図1及び図2の下方側)
の二次ボビン21の端部には二次コイル22の巻線が一
層に巻回されている。この一層の巻線は図には表れてい
ないが、セクション部分から二次ターミナル17側への
連結部を構成するものである。
【0019】図1及び図2に示すように、インナコア1
0、一次コイル12及び二次コイル22(二層以上の巻
線巻回部)の軸方向長さは略等しい長さに設定されてい
る。特に、二次コイル22と鎖交する磁束変化分が最大
となるように、インナコア10の軸方向長さは二次コイ
ル22の軸方向長さと略同一に設定されているが、他の
条件を充足する限りインナコア10の軸方向長さを二次
コイル22の軸方向長さより大としてもよい。尚、本実
施形態では図1に示すようにアウタコア30の下端と一
次コイル12の下端とが一致し得る構成とされている。
【0020】図1及び図2に示すように、二次ボビン2
1の上端には保持部21eが形成されており、この保持
部21eに二次ターミナル18が支持され、これに二次
コイル22の低圧側が接続されている。即ち、二次コイ
ル22の巻線の低圧側の端部は二次ボビン21の上端に
数回巻回された後、二次ターミナル18の基端部に巻き
付けられる。一方、二次ボビン21の下端には高圧側の
二次ターミナル17が装着されている。二次ターミナル
17は導電材料の板体がコ字状に折曲されたもので、こ
れに高圧ターミナル7の先端部が係合される。二次ター
ミナル17の一対の脚部は、二次ボビン21の下端面に
形成された一対の溝21dに係止される。また、二次タ
ーミナル17は、その基板部から横方向に接続部(図示
せず)が延出し、この接続部に二次コイル22の巻線の
高圧側の端部が巻き付けられる。そして、接続部は、必
要に応じ半田が付着された後、二次ボビン21の軸と平
行になるように屈曲される。
【0021】ハウジング60のアッパケース62にはコ
ネクタ部62cが一体的に形成されており、このコネク
タ部62cには複数のコネクタターミナル(代表して6
3aで表す)が平行に配置されている。これらコネクタ
ターミナル63aの基端部側はイグナイタ8に接続され
一次コイル12への通電が断続制御されるように構成さ
れている。更に、イグナイタ8と二次ターミナル18と
の間にはダイオード9が接続されている。
【0022】上記の構成になる点火コイルの製造及び組
付に当たっては、先ず複数の珪素鋼板が積層され図1及
び図2に示すインナコア10が構成される。このインナ
コア10の軸方向の両端に夫々永久磁石50が配置さ
れ、図6に二点鎖線で示すように、最外端に弾性部材3
が装着される。これらインナコア10、永久磁石50及
び弾性部材3は熱収縮チューブ2に収容され(図6に装
着方向を矢印で示す)、熱収縮チューブ2の両開口端部
2aが弾性部材3の凸部3aの周縁3bから軸方向に延
出するように配置される。従って、熱収縮チューブ2は
上記の各部品を収容したとき、弾性部材3の周縁3bか
ら軸方向に所定距離延出する長さに形成されている。こ
の状態で熱収縮チューブ2が加熱されると、熱収縮チュ
ーブ2は熱収縮によって径方向に収縮すると共にその開
口端部2aが弾性部材3の凸部3a側に屈曲し、周縁3
bが熱収縮チューブ2に被覆される。このとき、熱収縮
チューブ2の開口端部2aは凸部3aの裾に位置するよ
うに屈曲される。而して、図5に示すコアアセンブリ1
が形成される。
【0023】また、二次ボビン21の両端に二次ターミ
ナル17,18が装着されると共に、二次ボビン21に
二次コイル22が巻回され、二次コイル22の巻線が二
次ターミナル17,18に電気的に接続される。そし
て、上記のように構成されたコアアセンブリ1が二次ボ
ビン21の中空部内に収容されて二次コイルアセンブリ
20が形成される。このとき、図8に拡大して示すよう
に、弾性部材3の周縁3bを被覆している熱収縮チュー
ブ2が複数の突起21cに点接触し、インナコア10及
び永久磁石50が弾性部材3及び熱収縮チューブ2を介
して突起21cに支持されている。このようにして、コ
アアセンブリ1が二次ボビン21に囲繞された状態とな
る。
【0024】一方、アウタコア30が珪素鋼板によって
円筒状に形成されてハウジング60のロアケース61の
外側に圧入され、あるいは珪素鋼板がロアケース61の
外側に巻回される。ロアケース61内には一次コイル1
2が収容され、一次コイル12の内側に絶縁フィルム4
0が配設される。このとき、図1に示すように、アッパ
ケース62の下端部62bの段付環状溝62dとアウタ
コア30の上端との間に間隙Gが形成されるように配設
される(図2では、アウタコア30が軸方向に移動し、
その下端と段部61gとの間に間隙Gが形成されてい
る)。これに対し、一次コイル12の上方の、ロアケー
ス61の上端部61aと絶縁フィルム40の上端部との
間にはスポンジゴム41が充填される。
【0025】そして、上記二次コイルアセンブリ20が
ハウジング60内に収容され、高圧ターミナル部61c
に高圧ターミナル7が圧入されると、二次ターミナル1
7と電気的に接続される。また、ハウジング60のアッ
パケース62にイグナイタ8が収容され、一次コイル1
2の巻線の巻き終わり側がイグナイタ8に接続され、巻
き始め側がコネクタターミナル63aに接続される。而
して、二次コイル22の巻線の低圧側は二次ターミナル
18及びダイオード9を介してイグナイタ8に接続さ
れ、高圧側は二次ターミナル17を介して高圧ターミナ
ル7に接続される。
【0026】上記のように組付けられたロアケース61
はアッパケース62に嵌合される。即ち、ロアケース6
1の上端部61a、一次コイル12及びアウタコア30
がアッパケース62の段付環状溝62dに嵌合され、一
次コイル12及びアウタコア30が夫々ロアケース61
の段部61f,61gとアッパケース62の段付環状溝
62dとの間に支持される。これにより、図1に示すよ
うに、アウタコア30と段付環状溝62dの一つの段部
との間に(あるいは、図2に示すように、アウタコア3
0と段部61gとの間に)間隙Gが形成される。同時
に、ロアケース61の段部61fとアッパケース62の
段付環状溝62dの他の段部との間に、一次コイル12
がスポンジゴム41と共に挟持された状態となる。
【0027】従って、段付環状溝62dの一つの段部と
ロアケース61の外側の段部61fとの間にアウタコア
30が支持され、段付環状溝62dの他の一つの段部と
ロアケース61の内側の段部61gとの間にスポンジゴ
ム41を介して一次コイル12が支持される。このと
き、絶縁フィルム40の上端はアッパケース62の壁部
62eに被覆され、絶縁フィルム40の下端はロアケー
ス61の壁部61eに被覆される。
【0028】そして、ハウジング60内の空隙に、エポ
キシ樹脂等の熱可塑性絶縁材料が充填、硬化され、図1
及び図2に点描で示すように絶縁部13がハウジング6
0内に形成される。これにより、一次コイル12及び二
次コイル22が含侵固着されると共に、電気的接続部が
適切に絶縁され、更に二次コイル22の出力高電圧に耐
え得る電気的絶縁性が確保される。
【0029】しかも、熱収縮チューブ2によって、イン
ナコア10、永久磁石50及び弾性部材3が囲繞される
と共に、インナコア10と永久磁石50との接合部、並
びに永久磁石50と弾性部材3の接合部も囲繞されてい
るので、インナコア10等が絶縁部13と直接接触する
ことはない。また、弾性部材3によりインナコア10等
との軸方向の熱膨張差が適切に吸収される。従って、イ
ンナコア10等の熱膨張率と絶縁部(エポキシ樹脂)1
3の熱膨張率に相違があっても、絶縁部13に割れが生
ずることはない。更に、熱収縮チューブ2の開口端部2
aが弾性部材3の凸部3aの裾に位置しているので、開
口端部2aからの剥離を懸念する必要はない。また、図
7及び図8に拡大して示すように弾性部材3の周縁3b
の角部が曲面に形成されており、熱収縮チューブ2の開
口端部2aが周縁3bを覆うように形成されるので、高
電圧リークの防止に有効である。
【0030】更に、絶縁フィルム40は絶縁部13に対
して剥離性を有するので、一次コイル12等の熱膨張率
と絶縁部13の熱膨張率に相違があっても、絶縁部13
を損傷することはない。しかも、絶縁フィルム40は、
その上端が壁部62eに被覆され、下端が壁部61eに
被覆されているので、絶縁フィルム40の両端が絶縁部
13に直接接触することはない。
【0031】上記の構成になる本実施形態の内燃機関用
点火コイルは、プラグキャップ70がロアケース61の
高圧ターミナル部61cの外側に装着される。このプラ
グキャップ70を介して、内燃機関(図示せず)に装着
され、点火プラグ(図示せず)に接続される。この状態
で一次コイル12の一次電流が断続されると、二次コイ
ル22に逆起電力が誘起され30乃至40kvの高電圧
が発生し、この高電圧は点火プラグに出力される。これ
により、各点火プラグの電極部に火花放電が生じ、各燃
焼室(図示せず)内の圧縮混合気が着火される。
【0032】図9は本発明の他の実施形態に係るコアア
センブリ1の一端部を拡大して示すもので、弾性部材3
が省略されており、永久磁石50の一端の角部50aが
曲面に形成されている。また、図10は更に他の実施形
態に係るコアアセンブリ1の一端部を拡大して示すもの
で、弾性部材3が省略されており、永久磁石50は図1
の実施形態と同様の形状で角部50bが直角に形成され
ている。更に、図11は、図9及び図10の実施形態と
も異なる、別の実施形態に係るコアアセンブリ1の一端
部を拡大して示すもので、弾性部材3及び永久磁石50
が省略されており、インナコア10の角部10bが直角
に形成されている。尚、図示は省略するが、図11の実
施形態に対しインナコア10の角部10bを曲面に形成
することとしてもよい。
【0033】前述の図6に示す実施形態に比し、図9、
図10、図11に進むに従い構成が簡略化されており、
点火性能、コスト等に鑑み、適宜何れかのコアアセンブ
リを構成し得るが、何れも熱収縮チューブ2の開口端部
2aがインナコア10等の端面側に屈曲するように被覆
されている。また、本実施形態のインナコア10は円形
断面としたが、矩形断面の四角柱としてもよく、この場
合も上述のように形成された熱収縮チューブ2によっ
て、端面も含め適切に被覆することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の内燃機関
用点火コイルにおいては、少くともインナコアを収容す
る熱収縮チューブを、インナコアの少くとも一端部から
軸方向に延出し該一端部の端面側に屈曲するように被覆
する構成とされており、インナコアの熱膨張率と充填絶
縁材料の熱膨張率に相違があってもインナコアが充填絶
縁材料と直接接触することはないので、絶縁材料の割れ
を確実に防止することができる。
【0035】また、請求項2に係る発明は、インナコア
の少くとも一端部の端面に当接するように配設する少く
とも一つの永久磁石と、少くとも永久磁石及びインナコ
アを収容する熱収縮チューブとを備え、この熱収縮チュ
ーブを、永久磁石の少くとも一端部から軸方向に延出し
この一端部の端面側に屈曲するように被覆する構成とさ
れており、インナコア等の熱膨張率と充填絶縁材料の熱
膨張率に相違があってもインナコア等が充填絶縁材料と
直接接触することはないので、絶縁材料の割れを確実に
防止することができる。
【0036】上記の内燃機関用点火コイルにおいて、請
求項3に記載の構成とすれば、弾性部材によりインナコ
ア等との軸方向の熱膨張差が適切に吸収されるので、イ
ンナコア等の熱膨張率と充填絶縁材料の熱膨張率に相違
があっても、絶縁材料の割れを確実に防止することがで
きる。更に、請求項4に記載の構成とすれば、熱収縮チ
ューブの開口端部が弾性部材の凸部の裾に位置している
ので、開口端部からの剥離を適切に防止することがで
き、絶縁材料の割れを確実に防止することができる。そ
して、請求項5に記載のように、熱収縮チューブの開口
端部及びこれに当接する部材の角部を曲面に形成すれ
ば、高電圧リーク防止にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるコアアセンブリの
断面図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるインナコアの横断
面図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるコアアセンブリの
正面図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるコアアセンブリの
一端部を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る点火コイルの低圧側
の端部を拡大して示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る点火コイルの高圧側
の端部を拡大して示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るコアアセンブリの
一端部を拡大して示す断面図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態に係るコアアセン
ブリの一端部を拡大して示す断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態に係るコアアセンブリ
の一端部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 コアアセンブリ 2 熱収縮チューブ 3 弾性部材 8 イグナイタ 10 インナコア 12 一次コイル 13 絶縁部 20 二次コイルアセンブリ 21 二次ボビン 22 二次コイル 30 アウタコア 40 絶縁フィルム 50 永久磁石 60 ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊田 光 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状のインナコアをハウジング内に収容
    すると共に、該ハウジング内の空隙に絶縁材料を充填す
    る内燃機関用点火コイルにおいて、少くとも前記インナ
    コアを収容する熱収縮チューブを備え、該熱収縮チュー
    ブを、前記インナコアの少くとも一端部から軸方向に延
    出し該一端部の端面側に屈曲するように被覆することを
    特徴とする内燃機関用点火コイル。
  2. 【請求項2】 柱状のインナコアをハウジング内に収容
    すると共に、該ハウジング内の空隙に絶縁材料を充填す
    る内燃機関用点火コイルにおいて、前記インナコアの少
    くとも一端部の端面に当接するように配設する少くとも
    一つの永久磁石と、少くとも該永久磁石及び前記インナ
    コアを収容する熱収縮チューブとを備え、該熱収縮チュ
    ーブを、前記永久磁石の少くとも一端部から軸方向に延
    出し該一端部の端面側に屈曲するように被覆することを
    特徴とする内燃機関用点火コイル。
  3. 【請求項3】 前記インナコアの少くとも一端部側の最
    外端に装着した弾性部材を備え、前記熱収縮チューブ
    が、前記弾性部材を包含すると共に前記弾性部材の一端
    部から軸方向に延出し前記弾性部材の一端部の端面側に
    屈曲するように被覆して成ることを特徴とする請求項1
    又は2記載の内燃機関用点火コイル。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材の一端部の端面に凸部を形
    成し、該凸部に隣接する前記弾性部材の一端部の周縁を
    被覆するように前記熱収縮チューブを形成することを特
    徴とする請求項3記載の内燃機関用点火コイル。
  5. 【請求項5】 前記熱収縮チューブの開口端部及び該開
    口端部が当接する部材の角部を、曲面に形成することを
    特徴とする請求項1、2、3又は4記載の内燃機関用点
    火コイル。
JP10013250A 1998-01-07 1998-01-07 内燃機関用点火コイル Pending JPH11204357A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006108632A (ja) * 2004-09-13 2006-04-20 Denso Corp 点火コイル及びその製造方法
US7661402B2 (en) 2006-03-07 2010-02-16 Miyama, Inc. Multipoint ignition engine
JP2016066727A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社デンソー 点火コイル

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US7661402B2 (en) 2006-03-07 2010-02-16 Miyama, Inc. Multipoint ignition engine
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