JPH11204021A - 電子銃用陰極 - Google Patents

電子銃用陰極

Info

Publication number
JPH11204021A
JPH11204021A JP12963298A JP12963298A JPH11204021A JP H11204021 A JPH11204021 A JP H11204021A JP 12963298 A JP12963298 A JP 12963298A JP 12963298 A JP12963298 A JP 12963298A JP H11204021 A JPH11204021 A JP H11204021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
nickel
metal layer
electron gun
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12963298A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyu-Nam Joo
圭楠 朱
Jong-Seo Choi
鍾書 崔
Juncho Kin
潤昶 金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samsung SDI Co Ltd
Original Assignee
Samsung Display Devices Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Display Devices Co Ltd filed Critical Samsung Display Devices Co Ltd
Publication of JPH11204021A publication Critical patent/JPH11204021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/04Cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/14Solid thermionic cathodes characterised by the material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/20Cathodes heated indirectly by an electric current; Cathodes heated by electron or ion bombardment
    • H01J1/26Supports for the emissive material

Landscapes

  • Solid Thermionic Cathode (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は陰極線管に適合な電子銃用陰極に関
し、特にベースメタルに含まれた還元生元素の後発拡散
経路を確保し、バリウム自由ラジカルの生成を円滑に達
成することにより高電流密度負荷で長寿命を実現するこ
とを目的とする。 【構成】 ニッケルを主成分とし、少なくとも一種の還
元性元素が含まれたベースメタル6の上部に、主成分が
NiまたはNi−Zrとからなる金属層12を設け、そ
の金属層の上部には少なくともバリウムを含むアルカリ
土類金属酸化物にランタン化合物とマグネシウム化合物
が同時に、またはランタン−マグネシウム複合化合物が
含まれた第2電子放出物質層80を設けることを特徴と
する。前記金属層はベースメタルの上部にNiまたはN
i−Zrを塗布し、これを熱処理したり、NiまたはN
i−Zr粉末を被着して設けられるもので、前記のベー
スメタルの平均粒子径より小さい粒子からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管に用いられ
る電子銃用陰極に関し、特にバリウム自由ラジカル原子
の生成に寄与する還元性元素の拡散経路を確保し、高電
流密度負荷で長寿命を実現できる電子銃用陰極に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は電子銃から放出された電子を
高電圧で加速してスクリーンの蛍光体にランディング
(landing)させて、その蛍光体の励起発光によ
り画像を具現する装置である。
【0003】このような陰極線管に用いられて電子を放
出する電子銃用陰極の一般的な構造が図6に示されてい
る。図面でスリーブ(sleeve)2の内部にはヒー
ター(heater)4が設けられており、その上部に
はニッケル(Ni)を主成分としてシリコン(Si)お
よびマグネシウム(Mg)のような還元性元素を微量含
んでいるキャップ状のベースメタル6が設けられ、その
上には少なくともバリウムを含むアルカリ土類金属酸化
物を主成分とする電子放出物質層8が設けられている。
【0004】このように設けられた酸化物陰極はヒータ
ーから発せられた熱をエネルギ源として金属酸化物と還
元性元素が反応し、ここで生成されたバリウム自由ラジ
カルを用いて熱電子が放出されるようにするものであ
る。前記の電子銃用陰極の電子放出能力は金属酸化物に
存在するバリウム自由ラジカルの供給量により決まる。
しかし、最近、陰極線管は高精細化および大型化される
趨勢にあり、従って、高電流密度で長時間にわたってバ
リウム自由ラジカルを供給できる陰極の開発が求められ
る。
【0005】本出願人により先出願されたものとして、
大韓民国公開特許公報第96−15634号には、アル
カリ土類金属酸化物が含まれた電子放出物質層にランタ
ン(La)化合物とマグネシウム(Mg)化合物が同時
に、またはランタン−マグネシウム複合化合物がさらに
含まれるようにし、バリウム自由ラジカルの蒸発消耗を
抑制した陰極が示されている。
【0006】しかし、前記の陰極は図7に示した通り、
ベースメタル6と電子放出物質層8の境界面に反応生成
物である中間層10が生成されるので、2〜3A/cm
2 (平方センチメートル)の高電流密度の負荷で寿命短
縮を招来するようになる。
【0007】中間層10は電子放出に寄与するバリウム
自由ラジカルを生成するための金属酸化物である炭酸バ
リウムで熱分解された酸化バリウムと還元剤であるシリ
コン及びマグネシウムの反応により生成されるものであ
る。 [反応式1] BaO+Mg→ MgO+Ba↑ [反応式2] 4BaO+Si→ Ba2 SiO4 +2Ba↑ 反応式1と反応式2を通じて生成されたバリウム自由ラ
ジカルは電子放出に寄与するが、それに従ってMgOと
かBa2 SiO4 のような反応物が生成されてベースメ
タル6と電子放出物質層8の境界に中間層10を形成す
るようになる。
【0008】このように形成された中間層10は障壁に
なってベースメタル6に含まれた還元剤の後発拡散を妨
害して還元剤を必要とするバリウム自由ラジカルの生成
反応を困難にするので、陰極の寿命を短縮させるのであ
る。また、前記の中間層10は高抵抗を有するので、電
子放出電流の流れを妨害して放出可能電流密度を制限す
る問題点もある。
【0009】一方、日本公開特許公報平3−25773
5号にはベースメタルと電子放出物質層の間に、シリコ
ンやマグネシウムと同一かまたは低い還元性を有しなが
らニッケルより大きい還元性を有する金属層を設け、前
記電子放出物質層に稀土類金属酸化物を含み、その稀土
類金属酸化物により反応生成物を分解し、前記金属層の
還元性元素がバリウム自由ラジカルの生成に寄与するよ
うにした電子銃用陰極が開示されている。
【0010】しかし、前記の陰極はバリウム自由ラジカ
ルの生成と同時に附加的な反応生成物をさらに形成し、
使用初期には安定な特性を示すが、時間経過に従って寿
命が急激に低下する問題点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明ではベースメタ
ルに含まれた還元剤の後発拡散経路を確保し、バリウム
自由ラジカルの生成を円滑に達成することにより、高電
流密度負荷で長寿命を実現できるようにすることをその
目的とする。
【0012】
【発明を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、ニッケルを主成分とし、少なくとも一種の還元性
元素が含まれたベースメタルと、その上部に設けられる
もので主成分がニッケルからなる金属層と、その上部に
設けられるもので少なくともバリウムを含むアルカリ土
類金属酸化物を含む電子放出物質層を含むことを特徴と
する。そして、前記目的を実現するための手段として、
本発明はニッケルを主成分とし、少なくとも一種の還元
性元素が含まれたベースメタルの上部に、主成分がニッ
ケルまたはニッケル−ジルコニウムからなる金属層を設
け、その金属層の上部に少なくともバリウムを含むアル
カリ土類金属酸化物を含んでいる電子放出物質層を設け
た電子銃用陰極を提供する。
【0013】ここで本発明の金属層はベースメタルの上
部にニッケルまたはニッケル−ジルコニウムを塗布し、
これを熱処理したり、ニッケルまたはニッケル−ジルコ
ニウム粉末を被着して得られるもので、前記のベースメ
タルの平均粒子より小さい粒子径を有するように設けら
れるものである。
【0014】また、本発明は少なくともバリウムを含む
アルカリ土類金属酸化物に、ランタン化合物とマグネシ
ウム化合物が同時に、またはランタン−マグネシウム複
合化合物が含まれた第2電子放出物質層を前記電子放出
物質層の上部にさらに設けた構成を含める。
【0015】前記のような構成により、本発明ではベー
スメタルの粒子より小さい粒子からなる金属層が反応生
成物である中間層を効果的に分散させることによって、
高抵抗層である中間層の生成を防止して還元性元素の経
路を確保して後発拡散に寄与し、前記還元性元素に求め
られるバリウム自由ラジカルの生成反応を持続的に維持
し、2〜3A/cm2 の高電流密度負荷での長寿命を実
現するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実現するための好
ましい実施例を添付図面により説明する。参考に本発明
の説明において、従来技術から引用された図面を通じて
説明された構成と同一部分に対しては説明の明瞭性のた
めに同一符号を用いる。
【0017】
【実施例】実施例1 図1の本発明の一つの実施例の電子銃用陰極は内部にヒ
ーター4が設けられたスリーブ2の上側開口部に設けら
れるもので、Niを主成分としてSi、Mgのような還
元性元素を微量含んでいるキャップ状のベースメタル6
を含む。
【0018】ベースメタル6の上部には純粋Niとか、
Ni−Zrとからなる金属層12が設けられ、またその
上部には少なくともバリウムを含むアルカリ土類金属酸
化物として(Ba・Sr・Ca)CO3 の三元炭酸塩ま
たは(Ba・Sr)CO3 の二元炭酸塩からなる電子放
出物質層8が設けられるものである。
【0019】本実施例は、バリウム自由ラジカルの生成
時、ベースメタル6と電子放出物質層8の境界面に蓄積
されるBaOとSiおよびMgの反応生成物を分散させ
る方案で、その境界面の間に微粒子である純粋Niと
か、Ni−Zrとからなる金属層12を設ける。
【0020】本実施例の金属層12は図2に拡大図示し
たようにベースメタル6の平均粒子径より小さい粒子径
を有するように設けられ、ベースメタル6に含まれた還
元性元素の拡散経路自体が分散されるので、BaOとS
iおよびMgの反応が金属層12の粒子の中の多くのと
ころで行われるし、その反応生成物である中間層10が
分散されて蓄積が抑制され、還元性元素であるSi、M
gの拡散が円滑になるようにしてバリウム自由ラジカル
の生成に寄与するものである。また、前記の金属層12
は純粋NiまたはNi−Zrとしてベースメタル6と同
じ成分で設けられ、Wがコーティングされた従来の金属
層に比べて反応生成物である中間層を生成しないように
なる。
【0021】このために本実施例の金属層12はベース
メタル6の上部にスパッタリング(sputterin
g)法を用いて200〜20、000Åの厚さでNiま
たはNi−Zrを設け、これを不活性雰囲気または真空
雰囲気で700〜1、100℃で熱処理してベースメタ
ル6と金属層12の間に合金化および拡散がなるように
することにより得られる。
【0022】金属層12の厚さは200〜20、000
Åが最適であるが、200Å以下になると厚さがとても
薄くて還元性元素の経路確保が難しいし、20、000
Å以下になると還元性元素の拡散を妨害する。一方、本
実施例による金属層12の厚さは最適の実施態様にて
3、000〜10、000Åとなる。
【0023】一方、本実施例の金属層12はベースメタ
ル6の上部にNiまたはNi−Zr粉末を被着して設け
られる。この際、被着方法はスプレ−(spray)
法、印刷法、電着法および金属塩溶液法などの物理、化
学、機械的な方法により実現できる。
【0024】このように設けられた金属層12の上部に
は通常のスプレー法により三元炭酸塩または二元炭酸塩
を20〜80μmの厚さで設けるものであり、このよう
な本実施例の陰極の全体の厚さは200μm以下であ
る。
【0025】実施例2 本発明の第2実施例の電子銃用陰極は実施例1の電子放
出物質層のかわりに第2電子放出物質層を用いる方案を
提示するものである。
【0026】図1を参照して本実施例を説明すると、純
粋Niとか、Ni−Zrとからなる金属層12の上部に
は少なくともバリウムを含むアルカリ土類金属酸化物と
して(Ba・Sr・Ca)CO3 の三元炭酸塩または
(Ba・Sr)CO3 の二元炭酸塩にランタン化合物と
マグネシウム化合物が同時に、またはランタン−マグネ
シウム複合化合物がさらに含まれた第2電子放出物質層
80が設けられる。
【0027】前記のランタン化合物とマグネシウム化合
物、またはランタン−マグネシウム複合化合物はバリウ
ム自由ラジカルの蒸発を抑制して持続的な供給ができる
ようにするものとして、炭酸塩重量の0.01〜1重量
%が一番望ましいものである。その含有量が0.01重
量%以下になると、駆動時のバリウム自由ラジカルの蒸
発抑制効果が微微であり、1重量%以上になると初期駆
動時に電子放出特性を低下させることができる。
【0028】従って、本実施例によると、金属層12に
よる中間層10の効果的な分散作用と共に、BaOとS
iおよびMgの反応により生成されたバリウム自由ラジ
カルの蒸発が第2電子放出物質層80により抑制され、
金属酸化物の焼結が防止されるものである。
【0029】本実施例による金属層12はベースメタル
6の上部に200〜20、000Åの厚さにNiまたは
Ni−Zrを塗布し、これを不活性雰囲気または真空雰
囲気で熱処理してベースメタル6と金属層12の間に合
金化および拡散ができるようにして得られる。また、本
実施例の金属層12はベースメタル6の上部にNiまた
はNi−Zr粉末を被着して設けられる。
【0030】このように設けられた金属層12の上部に
は三元炭酸塩または二元炭酸塩にランタン化合物とマグ
ネシウム化合物が同時に、またはランタン−マグネシウ
ム複合化合物がさらに含まれた第2電子放出物質層80
が20〜80μmの厚さにスプレーコーティングされ、
本実施例による陰極の全体の厚さが200μmを超過し
ないように設けられるものである。
【0031】本実施例による電子銃用陰極を陰極線管に
組み立て、その寿命特性を検査した結果が図3に示され
ている。図面でAは炭酸塩にランタン−マグネシウム化
合物が0.5重量%含まれ、金属層12が3、000〜
5、000Åの厚さに設けられた本実施例の陰極であ
る。また、図面でBは炭酸塩にランタン−マグネシウム
化合物が0.5重量%含まれ、金属層12が設けられな
い酸化物陰極であり、図面でCは従来の酸化物陰極であ
る。
【0032】寿命検査は6.000時間、継続的に駆動
される状態で電子放出電流の減少量を測定するもので、
陰極当たり2、000〜3、000μAの電流で実施し
たものである。その結果、本実施例による電子銃用陰極
は従来の技術B、Cより高電流で寿命特性が非常に改善
される。具体的に本発明は高電流密度の駆動下で6、0
00時間経過後にも初期電流値の90%が維持される。
【0033】実施例3 図4に示した通り、本発明の第3実施例の電子銃用陰極
はベースメタル6の上部に純粋Niとか、Ni−Zrと
からなる金属層12が設けられ、またその上部には少な
くともバリウムを含む三元炭酸塩または二元炭酸塩とか
らなる電子放出物質層8が設けられ、またその上部には
少なくともバリウムを含む三元炭酸塩または二元炭酸塩
にランタン化合物とマグネシウム化合物が同時に、また
はランタン−マグネシウム複合化合物がさらに含まれた
第2電子放出物質層80が設けられた構成となってい
る。
【0034】本実施例は前記の実施例2において、Ni
またはNi−Zrとからなる還元性元素がベースメタル
6に含まれた還元性元素と共にバリウム自由ラジカルの
還元を催促し、バリウム自由ラジカルの蒸発が過度に進
むことを考慮して提案したことである。
【0035】本実施例ではベースメタル6と電子放出物
質層8の境界面に蓄積された炭酸塩から熱分解されたB
aOとSiおよびMgの反応生成物を分散させる方案と
してその境界面の間に純粋Niとか、Ni−Zrとから
なる金属層12を設ける。
【0036】また、本実施例は電子放出物質層8でのバ
リウム自由ラジカルの蒸発消耗を抑制する方案として、
炭酸塩にランタン化合物とマグネシウム化合物が同時
に、またはランタン−マグネシウム複合化合物が0.0
1〜1重量%含まれた第2電子放出物質層80を設け
る。
【0037】このために本実施例の金属層12はベース
メタル6の上部に200〜2、000Åの厚さに、Ni
またはNi−Zrを塗布し、これを不活性雰囲気または
真空雰囲気で熱処理してベースメタル6と金属層12の
間に合金化及び拡散がなるようにするして得られる。こ
こで本実施例による金属層12の厚さは、その上部に設
けられる電子放出物質層8と第2電子放出物質層80の
厚さを考慮して200〜2、000Åが望ましく、最適
の実施様態としては400〜1、200Åである。一
方、本実施例の金属層12はベースメタル6の上部にN
iまたはNi−Zr粉末を被着することによっても設け
られる。
【0038】このように設けられた金属層12の上部に
は三元炭酸塩または二元炭酸塩とからなる電子放出物質
層8を20〜80μmの厚さにコーティングし、またそ
の上部に三元炭酸塩または二元炭酸塩にランタン化合物
とマグネシウム化合物が同時に、またはランタン−マグ
ネシウム複合化合物がさらに含まれた第2電子放出物質
層80を20〜80μmの厚さにコーティングすること
により、全体の厚さが200μmを超過しない本実施例
の電子銃用陰極を製造することができる。
【0039】上記の本実施例による電子銃用陰極を陰極
線管に組み立て、その寿命特性を検査した結果が図5に
示されている。図面でDは金属層12が400〜1、2
00Åの厚さに設けられ、その上部に電子放出物質層8
が設けられ、その上部には炭酸塩にランタン−マグネシ
ウム化合物0.5重量%含まれた本実施例の陰極であ
る。また、図面でEは従来の酸化物陰極である。
【0040】寿命検査は6、000時間、継続的に駆動
した状態で、電子放出電流の減少量を測定したもので、
陰極当たり2、000〜3、000μAの電流で実施し
たものである。その結果、本発明による電子銃用陰極は
従来の技術に比べて高電流で寿命特性が格段に改善され
る。具体的に本発明は高電流密度の駆動下で6、000
時間経過後にも初期電流値の95%が維持されることを
示している。
【0041】また、本発明の陰極は駆動初期の最大陰極
電流(maximum cathode curren
t;一定駆動条件で陰極から放出される最大電流)より
一定時間が経てば経つほど、最大陰極電流が増加する傾
向を示している。
【0042】
【発明の効果】以上の前記実施例の通り、本発明による
電子銃用陰極は従来技術の問題点を実質的に解消してい
る。即ち、本発明は還元性元素を含むベースメタルと炭
酸塩となる電子放出物質層の間に微粒子からなる金属層
を設ける構成となり、バリウム自由ラジカルの生成時に
発生される反応生成物を分散させて還元性元素の後発拡
散経路を確保するので、バリウム自由ラジカルの放出を
持続的に実現することができる。
【0043】また、本発明は電子放出物質層にランタン
化合物とマグネシウム化合物が同時に、またはランタン
−マグネシウム複合化合物を含んだり、ランタン化合物
とマグネシウム化合物が同時に、またはランタン−マグ
ネシウム複合化合物が含まれた第2電子放出物質層をさ
らに設けられるので、バリウム自由ラジカルの蒸発消耗
を抑制できる。
【0044】従って、本発明によると、金属層と電子放
出物質層、または第2電子放出物質層の相互作用により
バリウム自由ラジカルの放出が持続され、蒸発消耗が抑
制されるので、2〜3A/〓2 の高電流密度負荷でも寿
命特性が向上される効果を得ることができる。
【0045】また、本発明の酸化物陰極は、高電流密度
で長寿命を維持するものとして知られているが、製造方
法が難しくて値段が高価である含侵型陰極に取って代わ
る実用性も得ることができる。
【0046】一方、本発明は上述の最適な発明に限ら
ず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨の範囲のう
ち、発明が属する分野で通常の知識を有する者は、だれ
でも多様な変更実施ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例による電子銃用陰極を示
した断面図である。
【図2】本発明の一つの実施例による電子銃用陰極の要
部を拡大図示した断面図である。
【図3】本発明の一つの実施例による電子銃用陰極の寿
命特性を示す図面である。
【図4】本発明の他の実施例による電子銃用陰極を示し
た断面図である。
【図5】本発明の他の実施例による電子銃用陰極の寿命
特性を示した図面である。
【図6】従来の公知された電子銃用陰極を示した断面図
である。
【図7】従来の公知された電子銃用陰極を拡大図示した
断面図である。
【符号の説明】
6 ベースメタル 8 電子放出物質層 10 中間層 12 金属層 80 第2電子放出物質層

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケルを主成分とし、少なくとも一種
    の還元性元素が含まれたベースメタルと、その上部に設
    けられるもので主成分がニッケルからなる金属層と、そ
    の上部に設けられるもので少なくともバリウムを含むア
    ルカリ土類金属酸化物を含む電子放出物質層を含むこと
    を特徴とする電子銃用陰極。
  2. 【請求項2】 金属層がニッケルまたはニッケル−ジル
    コニウムからなることを特徴とする請求項1記載の電子
    銃用陰極。
  3. 【請求項3】 金属層がベースメタルの上部にニッケル
    またはニッケル−ジルコニウムを塗布し、これを熱処理
    して得られることを特徴とする請求項1もしくは請求項
    2記載の電子銃用陰極。
  4. 【請求項4】 金属層がベースメタルの平均粒子径より
    小さい粒子からなることを特徴とする請求項3記載の電
    子銃用陰極。
  5. 【請求項5】 金属層がベースメタルの上部にニッケル
    またはニッケル−ジルコニウム粉末を被着して設けられ
    ることを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載の電
    子銃用陰極。
  6. 【請求項6】 金属層がベースメタルの平均粒子径より
    小さい粒子からなることを特徴とする請求項5記載の電
    子銃用陰極。
  7. 【請求項7】 金属層が200〜20、000Å(オン
    グストローム)の厚さで設けられることを特徴とする請
    求項1記載の電子銃用陰極。
  8. 【請求項8】 電子放出物質層にはランタン化合物とマ
    グネシウム化合物とが同時に、またはランタン−マグネ
    シウム複合化合物がさらに含まれるものを特徴とする請
    求項1記載の電子銃用陰極。
  9. 【請求項9】 金属層がニッケルまたはニッケル−ジル
    コニウムからなることを特徴とする請求項8記載の電子
    銃用陰極。
  10. 【請求項10】 金属層がベースメタルの上部にニッケ
    ルまたはニッケル−ジルコニウムを塗布し、これを熱処
    理して得られることを特徴とする請求項8もしくは請求
    項9記載の電子銃用陰極。
  11. 【請求項11】 金属層がベースメタルの平均粒子径よ
    り小さい粒子からなることを特徴とする請求項10記載
    の電子銃用陰極。
  12. 【請求項12】 金属層がベースメタルの上部にニッケ
    ルまたはニッケル−ジルコニウム粉末を被着して設けら
    れることを特徴とする請求項8もしくは請求項9記載の
    電子銃用陰極。
  13. 【請求項13】 金属層がベースメタルの平均粒子径よ
    り小さい粒子からなることを特徴とする請求項12記載
    の電子銃用陰極。
  14. 【請求項14】 金属層が200〜20、000Åの厚
    さで設けられることを特徴とする請求項8記載の電子銃
    用陰極。
  15. 【請求項15】 電子放出物質層の上部には少なくとも
    バリウムを含むアルカリ土類金属酸化物に、ランタン化
    合物とマグネシウム化合物が同時に、またはランタン−
    マグネシウム複合化合物が含まれる第2電子放出物質層
    がさらに設けられることを特徴とする請求項1記載の電
    子銃用陰極。
  16. 【請求項16】 金属層がニッケルまたはニッケル−ジ
    ルコニウムからなることを特徴とする請求項15記載の
    電子銃用陰極。
  17. 【請求項17】 金属層がベースメタルの上部にニッケ
    ルまたはニッケル−ジルコニウムを塗布し、これを熱処
    理して得られることを特徴とする請求項15もしくは請
    求項16記載の電子銃用陰極。
  18. 【請求項18】 金属層がベースメタルの平均粒子径よ
    り小さい粒子からなることを特徴とする請求項17記載
    の電子銃用陰極。
  19. 【請求項19】 金属層がベースメタルの上部にニッケ
    ルまたはニッケル−ジルコニウム粉末を被着して設けら
    れることを特徴とする請求項15もしくは請求項16記
    載の電子銃用陰極。
  20. 【請求項20】 金属層がベースメタルの平均粒子径よ
    り小さい粒子からなることを特徴とする請求項19記載
    の電子銃用陰極。
  21. 【請求項21】 金属層が200〜2、000Åの厚さ
    で設けられることを特徴とする請求項15記載の電子銃
    用陰極。
JP12963298A 1997-12-30 1998-04-23 電子銃用陰極 Pending JPH11204021A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1997P79095 1997-12-30
KR1019970079095A KR100268243B1 (ko) 1997-12-30 1997-12-30 전자총용 음극

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11204021A true JPH11204021A (ja) 1999-07-30

Family

ID=19530030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12963298A Pending JPH11204021A (ja) 1997-12-30 1998-04-23 電子銃用陰極

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPH11204021A (ja)
KR (1) KR100268243B1 (ja)
CN (1) CN1141729C (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002025681A1 (de) * 2000-09-19 2002-03-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Kathodenstrahlröhre mit oxidkathode

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6495949B1 (en) 1999-11-03 2002-12-17 Orion Electric Co., Ltd. Electron tube cathode

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970073246A (ko) * 1996-04-26 1997-11-07 배순훈 인쇄회로기판(pcb) 검사장치 및 그 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002025681A1 (de) * 2000-09-19 2002-03-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Kathodenstrahlröhre mit oxidkathode
CN100336154C (zh) * 2000-09-19 2007-09-05 皇家菲利浦电子有限公司 包括氧化物阴极的阴极射线管
KR100867149B1 (ko) * 2000-09-19 2008-11-06 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 산화물 음극을 구비하는 음극선관

Also Published As

Publication number Publication date
CN1141729C (zh) 2004-03-10
KR19990058910A (ko) 1999-07-26
KR100268243B1 (ko) 2000-10-16
CN1221965A (zh) 1999-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2876591B2 (ja) 電子管用陰極
JPH09180622A (ja) 陰極構造体の構造及び電子放射体塗布方法
JPH11204020A (ja) 電子銃用陰極
KR100297687B1 (ko) 전자총용음극
JPH11204021A (ja) 電子銃用陰極
CN1249773C (zh) 电子枪用阴极的制造方法
US6140753A (en) Cathode for an electron gun
JP2928155B2 (ja) 電子管用陰極
JP3010155B2 (ja) 電子管用陰極の製造方法
JP2897938B2 (ja) 電子管用陰極
CN1221966A (zh) 电子枪用阴极
KR20000042604A (ko) 전자총용 음극 및 그 제조방법
JP2937145B2 (ja) 電子管用陰極
JPH06203738A (ja) 電子管用カソード
US6641450B2 (en) Method of making a cathode for an electron tube
JP2891209B2 (ja) 電子管用陰極
JP2882386B2 (ja) 電子管用陰極の製造方法
JPH04220925A (ja) 電子管用陰極
JPH0778548A (ja) 直熱型酸化物陰極
JP2002025436A (ja) 含浸型陰極構体の製造方法
JPH03230445A (ja) 電子管用陰極
JPH02297831A (ja) 電子管用陰極
JP2001167689A (ja) 電子管用陰極
JPH11191357A (ja) 含浸型陰極構体、含浸型陰極構体の製造方法、電子銃構体、及び電子管
JPH09185939A (ja) 電子管用陰極およびその製造方法