JPH1120312A - 自然消色型感熱記録体 - Google Patents

自然消色型感熱記録体

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JPH1120312A
JPH1120312A JP9177015A JP17701597A JPH1120312A JP H1120312 A JPH1120312 A JP H1120312A JP 9177015 A JP9177015 A JP 9177015A JP 17701597 A JP17701597 A JP 17701597A JP H1120312 A JPH1120312 A JP H1120312A
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JP
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developer
recording medium
dye precursor
printing
dye
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Application number
JP9177015A
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English (en)
Inventor
Kaoru Hamada
薫 濱田
Tomoaki Nagai
共章 永井
Reiko Sato
礼子 佐藤
Yutaka Wakita
豊 脇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 発色感度に優れるとともに印字後徐々に消色
し、印字直後の画像と印字後1日経過した画像とが一目
で判別のつく感熱記録体の提供。 【解決手段】 印字後20分経過後の画像残存率が60
%以上であり、かつ印字後24時間経過後の画像残存率
が60%以下である自然消色型感熱記録体。顕色剤が下
記一般式(I)で表される4−ヒドロキシ安息香酸エス
テル類であり、かつ染料前駆体がトリフェニルメタン系
ロイコ染料であることが好ましい。 (式中、Rは無置換或いは置換された炭素数1〜7の低
級アルキル基またはベンジル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子供与性顕色剤
と電子受容性染料前駆体との間の発色反応を利用した自
然消色型感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、無色又は淡色の電子供与性染料
前駆体(以下染料前駆体という)と染料前駆体と加熱し
た時に反応して発色させる顕色剤とを主成分とする感熱
記録層を有する感熱記録体は、特公昭45―14035
号公報にて開示され、広く実用化されている。この感熱
記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサ
ーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記
録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時
に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフ
リーである、機器が比較的安価でありコンパクトであ
る、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴か
ら、情報産業の発展に伴い、ファクシミリやコンピュー
ター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用されてい
る。従来このような感熱記録体には、高記録濃度である
と共に時間、光、水、溶剤などにより記録が消去されな
い、即ち、記録の不可逆性が要求されており、研究開発
は専らこの方向で行われてきた。
【0003】しかし、最近では、感熱記録体を利用する
分野の拡大発展に伴って、例えば遊園地の入場券、スキ
ーのリフト券など、印字後徐々に自然消色し、印字直後
のものと印字後1日ないし2日経過したものとが一目で
判別できるというような特性を有する感熱記録体も求め
られてきている。
【0004】このような印字後消色する感熱記録体に関
しては、酸化状態−還元状態で変色する色素を利用した
特開平2−258286号公報及び特開平3−6538
3号公報、ヒドロキシ安息香酸エステル類を利用した特
開昭52−140483号公報等が開示されているが、
いずれも数時間ないし1日以内には画像が消色してしま
うため、情報記録媒体としての実用性に乏しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、印
字後徐々に消色し、印字直後の画像と印字後1日経過し
た画像とが一目で判別のつく自然消色型感熱記録体を提
供することを課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、支持体上に、無色ないし淡
色の染料前駆体と有機顕色剤とを主成分として含有する
感熱発色層を設けた感熱記録体において、印字後20分
経過後の画像残存率が60%以上であり、かつ印字後2
4時間経過後の画像残存率が60%以下である感熱記録
体としたものである。本発明において、画像残存率は次
式により求めた値をいう。
【0007】[式] 24時間経過後の画像残存率(%)=(印字後1日のマ
クベス濃度)/(印字直後のマクベス濃度)×100 *ここで、マクベス濃度はマクベス濃度計(RD−91
4、アンバーフィルター使用)で測定した数値を表す。
【0008】本発明において、印字後20分経過後の画
像残存率は、60%以上程度であれば情報記録媒体とし
ての使用に問題はないが、実用性や経時消色後の識別性
などをより満足させるには、画像残存率80%以上であ
ることが好ましい。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成に有機顕色剤および染料前駆体の特定を加え
て、顕色剤が下記一般式(I)で表される4−ヒドロキ
シ安息香酸エステル類であり、かつ染料前駆体がトリフ
ェニルメタン系ロイコ染料である感熱記録体としたもの
である。本発明の目的を達成するに当たり、このような
構成とすることは大変有効である。
【0010】
【化2】 (式中、Rは無置換或いは置換された炭素数1〜7の低
級アルキル基またはベンジル基を表す。)
【0011】さらに請求項3記載の発明は、顕色剤が4
−ヒドロキシ安息香酸ベンジルであり、かつ染料前駆体
が3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−
ジメチルアミノフタリドである感熱記録体としたもので
ある。
【0012】本発明において、一般式(I)で表される
4−ヒドロキシ安息香酸エステルとトリフェニルメタン
系ロイコ染料とを組み合わせることにより、自然に消色
する感熱記録体が得られる理由については明確には解明
されていないが、次のように推定される。
【0013】一般に、感熱記録体は染料前駆体を電子供
与体とし、顕色剤を電子受容体として構成されている。
これらの染料前駆体と顕色剤との間では熱溶融により電
子の授受が行われ、これにより一種の錯体が形成され発
色画像が得られる。本発明のように顕色剤として一般式
(I)で表される4−ヒドロキシ安息香酸エステル類を
用い、染料前駆体としてトリフェニルメタン系ロイコ染
料を用いた場合は、顕色剤と染料の相互作用が小さいた
め、熱溶融して錯体(発色体)を形成した後、常温に放
置しておくと徐々に錯体が壊れ消色すると思われる。
【0014】また、請求項4記載の発明は、染料前駆体
の顕色剤1部に対する含有量が0.07〜0.25部で
ある感熱記録体としたものである。
【0015】従来、感熱記録の分野における発明には、
発色感度の向上や記録画像の退色あるいは消失を防止し
た保存安定性の改善を解決課題とするものが多くみられ
ていた。画像の保存安定性改善と本発明が目的とする自
然消色の現象とは相反する関係にあるが、本発明の自然
消色型感熱記録体においてもまた、感熱記録体であるゆ
えに記録画像には実用に足りる程度の発色濃度が必要で
ある。このような発色感度および画像消色性の両方を満
足させるバランスのよい品質の自然消色型感熱記録体と
するために、本発明では、トリフェニルメタン系ロイコ
染料を顕色剤である4−ヒドロキシ安息香酸エステル類
1部に対して0.07〜1部の割合で使用するとより効
果的である。
【0016】染料前駆体の含有量が顕色剤1部に対して
0.07部以上であると、十分な発色濃度と適度な画像
消色速度が得られる。また、染料前駆体の含有量が顕色
剤1部に対して1部以下であると、印字後24時間経過
後の画像残存率が60%以下となりやすく、印字直後の
画像と1日後の画像との判別が容易である。
【0017】また、本発明者らは、光の有無が消色性に
重要な作用を及ぼすことを見出している。本発明の自然
消色型感熱記録体においては、日中の室内など光の存在
下では十分に消色するが、光が当たらない暗所に置いた
場合は比較的消色性が落ちる傾向がある。光の存在下で
画像消色がより良く進むのは、前述の染料前駆体と顕色
剤とから形成される錯体が壊れる反応が光によって助長
されるためと考えられる。それゆえ、光量を調整するこ
とにより、本発明の請求項1に記載の画像残存率の範囲
とすることは有効な手段である。また、染料前駆体を顕
色剤1部に対して0.07〜0.25部の割合で使用す
ることによっても、暗所における画像消色性に満足でき
る感熱記録体が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の自然消色型感熱記録体
は、有機顕色剤および染料前駆体をバインダーと共に各
々分散し、填料や必要に応じてその他の添加剤を加えて
感熱発色層塗料を調製し、これを支持体上に塗布、乾燥
することによって得られる。
【0019】本発明で用いられる一般式(I)で表され
る4−ヒドロキシ安息香酸エステル類について、一般式
(I)中、Rは炭化水素基を表しており、具体的には無
置換或いは置換されたアルキル基またはベンジル基が挙
げられる。また、Rには発色感度及び消色性を阻害しな
いような置換基を入れることができ、置換基としてはメ
チル基、エチル基等の低級アルキル基が挙げられる。一
般式(I)で表される化合物を具体的に例示すると、4
−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸
エチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロ
キシ安息香酸イソプロピル、4−ヒドロキシ安息香酸ブ
チル、4−ヒドロキシ安息香酸イソブチル 4−ヒドロ
キシ安息香酸イソアミル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキ
シル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘプチル、4−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸メチルベ
ンジルが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。中でも入手性及び記録感度という点から4−ヒドロ
キシ安息香酸ベンジルが好ましく用いられる。これらの
4−ヒドロキシ安息香酸エステル類は、単独或いは混合
して用いられる。
【0020】本発明では、消色性を阻害する例えば従来
公知のビスフェノールA等の顕色剤は、使用することは
できない。
【0021】本発明において用いられるトリフェニル系
ロイコ染料としては3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ピロリジノフ
タリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
フタリド、3,3−ビス(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ-n-プロピルアミ
ノフタリド等を例示できるが、特に、これらに制限され
るものではない。中でも入手性、前記した4−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジルと使用したときの記録感度及び消色
性が良好なことから3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−ジメチルアミノフタリドが好ましく用
いられる。これらのトリフェニル系ロイコ染料は単独ま
たは2種類以上混合して使用してもよい。
【0022】本発明においては、上記課題に対する所望
の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤を使用す
ることができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸
アミド、パルミチン酸アミド、メトキシカルボニル−N
−ステアリン酸ベンズアミド、N−ベンゾイルステアリ
ン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスス
テアリン酸アミド、べヘン酸アミド、メチレンビスステ
アリン酸アミド、メチロールアマイド、N−メチロール
ステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフ
タル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジ
ルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−
p−メチルベンジル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジ
ル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニ
ル、p−べンジルビフェニル、4−ビフェニルパラトリ
ルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エー
テル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−
ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4
−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエ
タン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(2−メ
チルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベン
ジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p
−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−ア
セトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエ
トキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベ
ンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタ
ン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、p−
トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミ
ド、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフ
チルカーボネート等を例示することができるが、特に、
これらに制限されるものではない。これらの増感剤は単
独または2種類以上混合して使用してもよい。
【0023】本発明で使用するバインダーとしては、重
合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコ
ール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変
性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアル
コール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラ
ール変性ポリビニルアルコールなどの変性ポリビニルア
ルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、アセチルセルロースなどのセルロース誘導体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアク
リルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチ
ラール、ポリスチロール及びそれらの共重合体、ポリア
ミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケ
トン樹脂、クマロン樹脂を例示することができる。これ
らの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、
炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水または他
の媒体中乳化またはペースト状に分散した状態で使用
し、要求品質に応じて併用することもできる。
【0024】本発明で使用することができる填料として
は、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリ
ン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸
化アルミニウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体や、中空プラスチックピグメントなど
の無機または有機充填剤などが挙げられる。
【0025】このほかに脂肪酸金属塩などの離型剤、ワ
ックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール
系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分
散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料などを使用するこ
とができる。
【0026】支持体としては、紙、合成紙、プラスチッ
クフィルム、不織布、金属箔等が使用可能であり、ま
た、これらを組み合わせた複合シートを使用してもよ
い。
【0027】さらに、耐擦過性を高める目的で、高分子
物質等のオーバーコート層を感熱発色層上に設けること
もできる。また、発色感度を高める目的で、有機填料ま
たは無機填料を含有するアンダーコート層を発色層と支
持体の間に設けることもできる。
【0028】本発明の自然消色型感熱記録体に使用する
顕色剤及び染料前駆体の量、その他の各種成分の種類及
び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、
特に限定されるものではないが、通常、顕色剤1部に対
して填料0.5〜4部、バインダーは全固形分中5〜2
5%が適当である。染料前駆体は顕色剤1部に対して
0.07〜1部使用することが好ましく、所望の記録感
度及び消色速度に応じて加減する。また、暗所における
消色性を高めるには、染料前駆体は顕色剤1部に対して
0.07〜0.25部使用することが望ましい。
【0029】これらの顕色剤、染料前駆体および必要に
応じて添加する材料はボールミル、アトライター、サン
ドグラインダーなどの粉砕機或いは適当な乳化装置によ
って数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バイ
ンダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液と
する。塗布法としては、手塗り、サイズプレスコーター
法、ロールコーター法、エアナイフコーター法、ブレン
ドコーター法、フローコーター法、コンマダイレクト
法、グラビアダイレクト法、グラビアリバース法、リバ
ース・ロールコーター法等が挙げられる。また、噴霧、
吹き付け又は浸漬後、乾燥してもよい。
【0030】
【実施例】<自然消色型感熱記録体の製造>以下に本発
明の自然消色型感熱記録体を実施例によって説明する。
尚、説明中の部及び%は、特に断らない限りそれぞれ重
量部及び重量%を表す。
【0031】[実施例1]実施例1は、本発明の自然消
色型感熱記録体に、顕色剤として4−ヒドロキシ安息香
酸ベンジル(BZと略記する)、染料前駆体として3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチ
ルアミノフタリド(CVLと略記する)を使用した例で
ある。下記配合の顕色剤分散液(A液)と染料前駆体分
散液(B液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで
平均粒子径1ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。 A液(顕色剤分散液) 4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル(BZ) 6.0部 10%ポリビニルアルコール 18.8部 水 11.2部 B液(染料前駆体分散液) 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6− ジメチルアミノフタリド(CVL) 1.0部 10%ポリビニルアルコール 2.3部 水 1.3部 次いで下記の割合で分散液を混合、撹拌し、塗布液を調
製した(顕色剤1部に対して染料1部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液 (染料前駆体[CVL]分散液) 27.6部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 調製した塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の自然消色型感熱記録体を得た。
【0032】[実施例2]実施例1と同様にして感熱記
録体を作成した。なお、それぞれの分散液は下記の如く
混合、撹拌し、塗布液を調製した(顕色剤1部に対して
染料0.17部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 4.6部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0033】[実施例3〜6]実施例2と同様にして自
然消色型感熱記録体を作成した(顕色剤1部に対して染
料0.17部)。但し、A液の調製にあたり、4−ヒド
ロキシ安息香酸ベンジル(BZ)の代わりに 4−ヒド
ロキシ安息香酸n−プロピル(n−Proと略記す
る)、4−ヒドロキシ安息香酸エチル(Etと略記す
る)、4−ヒドロキシ安息香酸メチル(Meと略記す
る)及び4−ヒドロキシ安息香酸n−ヘプチル(n−H
epと略記する)を用いた。また、得られた記録体の評
価は実施例1と同様にして行った。
【0034】[実施例7〜9]実施例2と同様にして自
然消色型感熱記録体を作成した(顕色剤1部に対して染
料0.17部)。但し、B液の調製にあたりCVLの代
わりに3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−
6−ピロリジノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)フタリド及び3,3−ビス(p−ジエ
チルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドを
用いた。また、得られた記録体の評価は実施例1と同様
にして行った。
【0035】[実施例10]実施例2と同様にして自然
消色型感熱記録体を作成した(顕色剤1部に対して染料
0.17部)。但し、顕色剤としては4−ヒドロキシ安
息香酸ベンジル(BZ)及び4−ヒドロキシ安息香酸n
−プロピル(n−Pro)の2種類を用いた。尚、それ
ぞれの分散液は下記の如く混合、撹拌し、塗布液を調製
した。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 18.0部 A液(顕色剤[n−Pro]分散液) 18.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 4.6部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0036】[実施例11]実施例2と同様にして自然
消色型感熱記録体を作成した(顕色剤1部に対して染料
0.17部)。但し、染料前駆体としてはCVL及び
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
の2種類を用いた。尚、それぞれの分散液は下記の如く
混合、撹拌し、塗布液を調製した。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 2.3部 B液(染料前駆体[3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル) フタリド]分散液) 2.3部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0037】[実施例12]実施例1と同様にして感熱
記録体を作成した。なお、それぞれの分散液は下記の如
く混合、撹拌し、塗布液を調製した(顕色剤1部に対し
て染料0.07部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 1.932部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0038】[実施例13]実施例1と同様にして感熱
記録体を作成した。なお、それぞれの分散液は下記の如
く混合、撹拌し、塗布液を調製した(顕色剤1部に対し
て染料0.25部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 6.9部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0039】[比較例1]比較例1は顕色剤としてビス
フェノールA(BPA)を用いた例である。実施例1と
同様にして比較例のための感熱記録体を作成した。BP
A分散液(C液)はサンドグラインダーで平均粒径1ミ
クロンになるまで湿式磨砕を行った。 C液(顕色剤[BPA]分散液) ビスフェノールA(BPA) 6.0部 10%ポリビニルアルコール 18.8部 水 11.2部 次いで下記の割合で分散液を混合、撹拌し、塗布液を調
製した(顕色剤1部に対して染料0.17部)。 C液(顕色剤[BPA]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 4.6部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0040】[比較例2]比較例2は染料前駆体として
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド(Blue63と略記する)を用い
た例である。実施例1と同様にして比較例のための感熱
記録体を作成した。Blue63分散液(D液)はサン
ドグラインダーで平均粒径1ミクロンになるまで湿式磨
砕を行った。 D液(染料前駆体分散液) Blue63 1.0部 10%ポリビニルアルコール 2.3部 水 1.3部 次いで下記の割合で分散液を混合、撹拌し、塗布液を調
製した(顕色剤1部に対して染料0.17部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 D液(染料前駆体[Blue63]分散液) 4.6部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0041】[比較例3]実施例1と同様にして感熱記
録体を作成した。但し、下記の割合で分散液を混合、撹
拌し、塗布液を調製した(顕色剤1部に対して染料0.
05部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 1.38部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0042】[比較例4]実施例1と同様にして感熱記
録体を作成した。但し、下記の割合で分散液を混合、撹
拌し、塗布液を調製した(顕色剤1部に対して染料3
部)。 A液(顕色剤[BZ]分散液) 36.0部 B液(染料前駆体[CVL]分散液) 82.8部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 また、得られた記録体の評価は実施例1と同様にして行
った。
【0043】<評価方法>作成した自然消色型感熱記録
体について、MARKPOINT社製感熱プリンター(ROHM
社製サーマルヘッドKM2004−A3を装着)を用
い、印加エネルギー0.137mj/dotで印字し
た。この記録したサンプルの画像記録濃度をマクベス濃
度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定
し、未処理の濃度とした。そして、この記録したサンプ
ルを封筒に入れ、これを20℃、60%RHの部屋に置
かれたキャビネット中で完全に遮光した条件下で20分
及び24時間放置した後に画像部のマクベス濃度を測定
し、暗所における消色性の評価を行った。また、同様に
感熱記録したものを20℃、60%RHの条件下におい
て18Wの蛍光灯(東芝製)の直下50cmに光が平行
に照射されるように置き、20分及び24時間静置後に
画像部のマクベス濃度を測定し、光照射下の消色性の評
価を行った。結果を表1〜3に示す。
【0044】
【表1】 表1 顕色剤と染料の種類 (注) *1:3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ピロリ
ジノフタリド *2:3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド *3:3,3-ビス(p-ジエチルアミノフェニル)-6-ジメチ
ルアミノフタリド *4:CVL/3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フ
タリド
【0045】
【表2】 表2 明所における結果
【0046】
【表3】 表3 暗所における結果 <評価結果>表1の結果から明らかなように、本発明の
実施例1〜13は、一般式(I)で表される4−ヒドロ
キシ安息香酸エステル類とトリフェニルメタン系ロイコ
染料を用いた例であるが、いずれか一方しか使用しない
比較例1及び2に比べ24時間経過後の消色性に優れて
いる。また、顕色剤1部に対し染料を0.05部を含有
する比較例3は、印字後20分で発色濃度が半分程度ま
で低下してしまい、印字直後の安定性に問題があり実用
的価値が低い。一方、顕色剤1部に対し染料を3部を含
有する比較例4は、消色性に劣るものであった。このこ
とから、たとえ一般式(I)の4−ヒドロキシ安息香酸
エステル類とトリフェニルメタン系ロイコ染料とを組み
合わせて使用する場合でも、顕色剤に対する染料前駆体
の使用割合によって、消色性が影響を受けることが示さ
れる。次に、暗所における消色性についてみてみると、
顕色剤1部に対して染料を0.07〜0.25部の割合
で含有する実施例2〜13において、十分な消色性が得
られている。
【0047】
【発明の効果】本発明の自然消色型感熱記録体は、十分
な発色感度を有するとともに印字後徐々に消色し、印字
直後の画像と印字後1日経過した画像とが一目で判別可
能である。従って、印字からしばらくの間は従来の感熱
記録紙と同様に情報記録媒体として機能し、1日経過以
降は消色が進んでおり当初のものとの顕著な識別性がを
備えている。本発明の感熱記録体は、例えばスキーのリ
フト券または遊園地の入場券など再使用を防止する必要
のある用途や、納品指示書などで前日発行分と区別しな
ければならないといった用途などに極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇田 豊 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、無色ないし淡色の染料前駆
    体と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱発色層を
    設けた感熱記録体において、印字後20分経過後の画像
    残存率が60%以上であり、かつ印字後24時間経過後
    の画像残存率が60%以下であることを特徴とする自然
    消色型感熱記録体。
  2. 【請求項2】 顕色剤が下記一般式(I)で表される4
    −ヒドロキシ安息香酸エステル類であり、染料前駆体が
    トリフェニルメタン系ロイコ染料であることを特徴とす
    る請求項1記載の自然消色型感熱記録体。 【化1】 (式中、Rは無置換或いは置換された炭素数1〜7の低
    級アルキル基またはベンジル基を表す。)
  3. 【請求項3】 顕色剤が4−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
    ルであり、かつ染料前駆体が3,3−ビス(p−ジメチ
    ルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の自然消色型
    感熱記録体。
  4. 【請求項4】 顕色剤1部に対する染料前駆体の含有量
    が0.07〜0.25部であることを特徴とする請求項
    1、2、または3記載の自然消色型感熱記録体。
JP9177015A 1997-07-02 1997-07-02 自然消色型感熱記録体 Pending JPH1120312A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002321461A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Pilot Ink Co Ltd 可逆熱変色性組成物

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JP2002321461A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Pilot Ink Co Ltd 可逆熱変色性組成物

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