JPH11202205A - 光学素子及びそれを用いた光学系 - Google Patents

光学素子及びそれを用いた光学系

Info

Publication number
JPH11202205A
JPH11202205A JP10314069A JP31406998A JPH11202205A JP H11202205 A JPH11202205 A JP H11202205A JP 10314069 A JP10314069 A JP 10314069A JP 31406998 A JP31406998 A JP 31406998A JP H11202205 A JPH11202205 A JP H11202205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reflection
transparent body
optical element
light
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10314069A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Akiyama
健志 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10314069A priority Critical patent/JPH11202205A/ja
Publication of JPH11202205A publication Critical patent/JPH11202205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の反射面を一体構成した光学素子を用い
て、光学系全体の小型化、及び反射面の配置精度を移動
させた高い光学性能を有した光学素子及びそれを用いた
光学系を得ること。 【解決手段】 光を順次反射する曲面より成る複数の反
射領域を有し、該複数の反射領域の内の少なくとも2つ
の反射領域同士は共通の反射面を有しており、該複数の
反射領域が定める該光の光路は交差していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学素子及びそれを
有する光学系に関し、例えば透明体の表面に、入出射面
と複数の反射面を設けた光学素子及びそれを有した光学
系に関する。この光学素子や光学系は物体像を撮像素子
面上に形成するビデオカメラやスチールビデオカメラ、
そして複写機等の撮像装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より凹面鏡や凸面鏡等の反射面を利
用した撮影光学系が種々と提案されている。図11は1
つの凹面鏡と1つの凸面鏡より成る、所謂ミラー光学系
の概略図である。
【0003】同図のミラー光学系において、物体からの
物体光束104は、凹面鏡101にて反射され、収束さ
れつつ物体側に向かい、凸面鏡102にて反射された
後、像面103に結像している。
【0004】このミラー光学系は、所謂カセグレン式反
射望遠鏡の構成を基本としており、屈折レンズで構成さ
れるレンズ全長の長い望遠レンズ系の光路を相対する二
つの反射ミラーを用いて折りたたむ事により、光学系全
長を短縮することを目的としている。
【0005】また、望遠鏡を構成する対物レンズ系にお
いても、同様な理由から、カセグレン式の他に、複数の
反射ミラーを用いて光学系の全長を短縮する形式が多数
知られている。
【0006】この様に、従来よりレンズ全長の長い撮影
レンズのレンズの代わりに反射ミラーを用いる事によ
り、効率よく光路を折りたたんで、コンパクトなミラー
光学系を得ている。
【0007】しかしながら、一般的にカセグレン式反射
望遠鏡等のミラー光学系においては、凸面鏡102によ
り物体光線の一部がケラレると言う問題点がある。この
問題点は物体光束104の通過領域中に凸面鏡102が
ある事に起因するものである。
【0008】この問題点を解決する為に、反射ミラーを
偏心させて使用して、物体光束104の通過領域を光学
系の他の部分が遮蔽することを避ける、即ち光束の主光
線を光軸105から離すミラー撮影光学系も提案されて
いる。
【0009】図12は米国特許3,674,334 号の明細書に
開示されているミラー撮影光学系の概略図であり、反射
ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏心させて物体光束
の主光線を光軸から離して上記のケラレの問題を解決し
ている。
【0010】同図のミラー光学系は光束の通過順に凹面
鏡111、凸面鏡113そして凹面鏡112があるが、
それらはそれぞれ図中二点破線で示す様に、もともと光
軸114に対して回転対称な反射ミラーである。このう
ち凹面鏡111は光軸114に対して紙面上側のみ、凸
面鏡113は光軸114に対して紙面下側のみ、凹面鏡
112は光軸114に対して紙面下側のみを使用する事
により、物体光束115の主光線116を光軸114か
ら離し、物体光束115のケラレを無くした光学系を構
成している。
【0011】図13は米国特許5,063,586 号の明細書に
開示されているミラー光学系の概略図である。同図のミ
ラー光学系は反射ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏
心させて物体光束の主光線を光軸から離して上記の問題
を解決している。
【0012】同図において、被写体面121の垂直軸を
光軸127と定義した時に、光束の通過順に凸面鏡12
2・凹面鏡123・凸面鏡124そして凹面鏡125の
それぞれの反射面の中心座標及び中心軸(その反射面の
中心とその面の曲率中心とを結んだ軸)122a,12
3a,124a,125aは、光軸127に対して偏心
している。同図ではこのときの偏心量と各面の曲率半径
を適切に設定することにより、物体光束128の各反射
ミラーによるケラレを防止して、物体像を効率よく結像
面126に結像させている。
【0013】その他米国特許4,737,021 号の明細書や米
国特許4,265,510 号の明細書にも光軸に対して回転対称
な反射ミラーの一部を用いてケラレを避ける構成、或は
反射ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏心させてケラ
レを避ける構成が開示されている。
【0014】図14は、米国特許5,309,276 号の明細書
に開示されている、反射面を4面使用した観察用のアフ
ォーカル光学系である。同図においては、物体からの光
束が第1ミラー201、第2ミラー202、そして第3
ミラー203で反射し、第1ミラー201の前を2回通
ってから、入射光と垂直に出射し、瞳205に結像する
ように、第3、第4ミラー203、204を配置してい
る。205には観察者の瞳が位置する。
【0015】従来、多数の反射面が一つのブロックにな
っているものとして、例えばファインダー系等に使用さ
れるペンタゴナルダハプリズムやポロプリズム等の光学
プリズムがある。
【0016】これらのプリズムは、複数の反射面が一体
成形されている為に、各反射面の相対的な位置関係は精
度良く作られており、反射面相互の位置調整は不要とな
る。但し、これらのプリズムの主な機能は、光線の進行
方向を変化させることで像の反転を行うものであり、各
反射面は平面で構成されている。
【0017】これに対して、プリズムの反射面に曲率
(屈折力)を持たせた撮影光学系も知られている。
【0018】図15は米国特許4,775,217 号の明細書に
開示されている観察光学系の要部概略図である。この観
察光学系は外界の風景を観察すると共に、情報表示体に
表示した表示画像を風景とオーバーラップして観察して
いる。
【0019】この観察光学系では、情報表示体141の
表示画像から射出する表示光束145は、プリズム体の
入射面148より入射し、面142にて反射して物体側
に向かい、ハーフミラーから成る凹面143に入射す
る。そしてこの凹面143にて反射した後、表示光束1
45は凹面143の有する屈折力によりほぼ平行な光束
となり、面142を屈折透過した後、観察者の瞳144
に入射して表示画像の拡大虚像を観察者に認識させてい
る。
【0020】一方、物体からの物体光束146は反射面
142とほぼ平行な面147に入射し、屈折してハーフ
ミラーから成る凹面143に至る。凹面143には半透
過膜が蒸着されており、物体光束146の一部は凹面1
43を透過し、面142を屈折透過後、観察者の瞳14
4に入射する。これにより観察者は外界の風景の中に表
示画像をオーバーラップして視認している。
【0021】図16は特開平2-297516号公報に開示され
ている観察光学系の要部概略図である。この観察光学系
も外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表示した
表示画像をオーバーラップして観察している。
【0022】この観察光学系では、情報表示体150か
ら出射した表示光束154は、プリズムPaを構成する
平面157を透過し、プリズムPaに入り放物面より成
る反射面151に入射する。表示光束154はこの反射
面151にて反射されて収束光束となり焦点面156に
結像する。このとき反射面151で反射された表示光束
154は、プリズムPaを構成する2つの平行な平面1
57と平面158との間を全反射しながら焦点面156
に到達しており、これによって光学系全体の薄型化を達
成している。
【0023】次に焦点面156から発散光として出射し
た表示光束154は、平面157と平面158の間を全
反射しながら放物面より成るハーフミラー152に入射
し、このハーフミラー面152で反射されると同時に、
その屈折力によって表示画像の拡大虚像を形成すると共
にほぼ平行な光束となり、面157を透過して観察者の
瞳153に入射し、これにより表示画像を観察者に認識
させている。
【0024】一方、外界からの物体光束155はプリズ
ムPbを構成する面158bを透過し、放物面より成る
ハーフミラー152を透過し、面157を透過して観察
者の瞳153に入射する。観察者は外界の風景の中に表
示画像をオーバーラップして視認している。
【0025】さらに、プリズムの反射面に光学素子を用
いた例として、例えば特開平5-12704 号公報や特開平6-
139612号公報等に開示されている光ピックアップ用の光
学ヘッドがある。これらは半導体レーザーからの光をフ
レネル面やホログラム面にて反射させた後、ディスク面
に結像し、ディスクからの反射光をディテクターに導い
ている。
【0026】一方、本出願人は、図17に示すように、
複数の曲面反射鏡や平面の反射面を一体的に形成した光
学素子を用いて、ミラー光学系全体の小型化を図りつ
つ、又ミラー光学系にありがちな反射ミラーの配置精度
(組立精度)を緩やかにしたミラー光学系を提案してい
る。図17において、51は曲率を有した複数の曲面反
射面が一体に形成された光学素子の一例であり、51は
物体側より順に、凹屈折面R2、凹面鏡R3・凸面鏡R
4・凹面鏡R5・凸面鏡R6・凹面鏡R7の5つの反射
面、凸屈折面R8より成る光学素子であり、光学素子5
1に入射する基準軸の方向と光学素子51から出射する
基準軸の方向は略平行でかつ逆方向である。52は水晶
ローパスフィルターや赤外カットフィルター等の光学補
正板、53はCCD等の撮像素子面、54は光学素子5
1の物体側に配置された絞り、55は撮影光学系の基準
軸である。
【0027】図17における結像関係を説明すると、物
体からの光56は、絞り54により入射光量を規制され
た後、光学素子51の凹屈折面R2に入射する。
【0028】凹屈折面R2に入射した光は、凹屈折面R
2のパワーにより物体光56を発散光とした後、凹面鏡
R3にて反射されるとともに、凹面鏡のパワーにより中
間結像面N1上に物体像を一次結像する。
【0029】中間結像面N1に一次結像された物体光6
は、凸面鏡R4、凹面鏡R5、凸面鏡R6、凹面鏡R7
にて反射を繰り返しながら、それぞれの反射鏡の持つパ
ワーによる影響を受けつつ、凸屈折面R8に至り、凸屈
折面R8のパワーにて屈折された物体光6は、撮像素子
面3上に物体像を形成する。
【0030】この様に光学素子51は、入出射面による
屈折と、曲率を有する複数の曲面反射鏡による反射を繰
り返しながら、所望の光学性能と全体として正のパワー
を有するレンズユニットとして機能している。
【0031】又、この種のミラー光学系が特開平9-2581
04号公報にも開示されている。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、図17や上
記特開平9-258104号公報が示す光学素子や光学系の改良
に関するものであり、これらの光学素子よりも小型の光
学素子及びこれらの光学系よりも小型の光学系を提供す
ることを目的としている。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の光学素子は、 (1-1) 光を順次反射する曲面より成る複数の反射領域を
有し、該複数の反射領域の内の少なくとも2つの反射領
域同士は共通の反射面を有しており、該複数の反射領域
が定める該光の光路(基準軸)は交差していることを特
徴としている。
【0034】特に、 (1-1-1) 前記複数の反射領域は透明体の表面に供給され
ており、該透明体のある領域から該透明体の内部に入射
した前記光が該複数の反射領域で順次反射して、該透明
体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域より出射し
ていること。 (1-1-2) 前記共通の反射面を有する前記2つの反射領域
の基準軸の位置は一致していること等を特徴としてい
る。
【0035】(1-2) 光を順次反射する複数の反射領域を
有し、該複数の反射領域内の少なくとも2つの反射領域
同士は共通の反射面を有し該複数の反射領域が定める前
記光の光路(基準軸)は交差しており、該複数の反射領
域を成す各反射面は基準軸に対して傾いており、かつ、
それに関して対称な1対の面を定め得る対称面が無い、
又は1つ有する非球面より成っていることを特徴として
いる。
【0036】特に、 (1-2-1) 前記複数の反射領域は透明体の表面に供給され
ており、該透明体のある領域から該透明体の内部に入射
した前記光が該複数の反射領域で順次反射して、該透明
体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域より出射し
ていること。 (1-2-2) 前記共通の反射面を有する前記2つの反射領域
の基準軸の位置は一致していること。 (1-2-3) 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
/(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 であること。 (1-2-4) 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
/(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 に基づいて設計されていること等を特徴としている。
【0037】本発明の光学系は、 (2-1) 構成(1-1) 又は(1-2) の光学素子を1つ又は複数
有していることを特徴としている。
【0038】本発明の装置は、 (3-1) 構成(1-1) 又は(1-2) の光学素子を1つ又は複数
有していることを特徴としている。
【0039】特に、 (3-1-1) 前記光学素子が撮影、観察又は計測の為の光学
系の構成要素であることを特徴としている。
【0040】本発明の光学素子は、 (4-1) 光を順次反射する複数の反射領域を有し、該複数
の反射領域はそれぞれ曲面より成り、該反射領域内の少
なくとも2個の反射領域同士は共通の反射面を有し、該
共通の反射面を有する該2個の反射領域での基準軸の位
置は互いに一致していることを特徴としている。
【0041】特に、 (4-1-1) 前記複数の反射領域は透明体の表面に供給され
ており、該透明体のある領域から該透明体の内部に入射
した前記光が該複数の反射領域で順次反射して、該透明
体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域より出射し
ていることを特徴としている。
【0042】(4-2)光を順次反射する複数の反射領域を
有し、該反射領域の内の少なくとも2個の反射領域同士
は共通の反射面を有し、且つ該共通の反射面を有する該
2個の反射領域での基準軸の位置は互いに一致し、且つ
該複数の反射領域を成す各反射面は、基準軸に対して傾
いており、且つそれに関して対称な一対の面を定め得る
対称面が2以上無い非球面であることを特徴としてい
る。
【0043】特に、 (4-2-1) 前記複数の反射領域は透明体の表面に供給され
ており、該透明体のある領域から該透明体の内部に入射
した前記光が該複数の反射領域で順次反射して、該透明
体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域より出射し
ていること。 (4-2-2) 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
/(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 であること。 (4-2-3) 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
/(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 に基づいて設計されていること等を特徴としている。
【0044】本発明の光学系は、 (5-1) 構成(4-1)又は(4-2)の光学素子を1つ又は複数有
していることを特徴としている。
【0045】本発明の装置は、 (6-1) 構成(4-1)又は(4-2)の光学素子を1つ又は複数有
していることを特徴としている。
【0046】特に、 (6-1-1) 前記光学素子が撮影、観察又は計測の為の光学
系の構成要素であることを特徴としている。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の光学素子は、順次光を反
射する複数の反射領域を有し、前記複数の反射領域はそ
れぞれ曲面より成り、前記反射領域の内の少なくとも2
個の反射領域同士は共通の反射面を有し、且つ前記複数
の反射領域が定める前記光の光路(基準軸)は交差して
いる。
【0048】又、本発明の他の光学素子は、順次光を反
射する複数の反射領域を有し、前記反射領域内の少なく
とも2個の反射領域同士は共通の反射面を有し、且つ前
記複数の反射領域が定める前記光の光路(基準軸)は交
差し、且つ前記複数の反射領域を成す各反射面は、基準
軸に対して傾いており、且つそれに関して対称な一対の
面を定め得る対称面が2以上無い(0か1かの意味)非
球面である。この非球面は、明細書本文の(1)式で表
わされ、、この(1)式に基いて設計されている。
【0049】本発明の他の光学素子は、順次光を反射す
る複数の反射領域を有し、前記複数の反射領域はそれぞ
れ曲面より成り、前記反射領域内の少なくとも2個の反
射領域同士は共通の反射面を有し、前記共通の反射面を
有する前記2個の反射領域での基準軸の位置は互いに一
致している。
【0050】本発明の他の光学素子は、順次光を反射す
る複数の反射領域を有し、前記反射領域の内の少なくと
も2個の反射領域同士は共通の反射面を有し、且つ前記
共通の反射面を有する前記2個の反射領域での基準軸の
位置は互いに一致し、且つ前記複数の反射領域を成す各
反射面は、基準軸に対して傾いており、且つそれに関し
て対称な一対の面を定め得る対称面が2以上無い(0か
1かの意味)非球面である。この非球面は、明細書本文
の(1)式で表わされ、この(1)式に基いて設計され
ている。
【0051】上記各光学素子においては、前記複数の反
射領域が透明体の表面に供給されており、該透明体のあ
る領域から該透明体の内部に入射した前記光が前記複数
の反射領域によって順次反射して該透明体の内部を伝播
した後に該透明体の他の領域から出射する素子や、前記
複数の反射領域を定める複数の反射鏡(鏡の数は反射領
域の数より1個以上少ない)より成る中空構造の素子が
ある。
【0052】上記各光学素子においては、前記共通の反
射面を有する前記2個の反射領域での基準軸の位置は互
いに一致している形態と一致していない形態とがある。
【0053】本発明の光学系は、上記のいずれかの光学
素子を1つ又は複数個有する。
【0054】本発明の装置は、上記のいずれかの光学素
子を1つ又は複数個有する。この装置においては、前記
光学素子が、例えば撮影、観察又は計測の為の光学系の
構成要素である。
【0055】本発明の光学素子を用いた光学系(撮影光
学系)の実施形態の説明に入る前に、本実施形態の光学
素子の構成諸元の表し方、及び実施形態全体の共通事項
について図10を用いて説明する。
【0056】図10は本発明の光学素子を用いた撮影光
学系(光学系)の構成データを定義する座標系の説明図
である。本発明の実施形態では物体側から像面に進む1
つの光線(図10中の一点鎖線で示すもので基準軸光線
と呼ぶ)に沿ってi番目の面を第i面とする。
【0057】図10において第1面R1は絞り、第2面
R2は第1面R1と共軸な屈折面、第3面R3は第2面
R2に対してチルトされた反射面、第4面R4、第5面
R5は各々の前面に対してシフト、チルトされた反射
面、第6面R6は第5面R5に対してシフト、チルトさ
れた屈折面である。第2面R2から第6面R6までの各
々の面はガラス、プラスチック等の媒質で構成される一
つの透明体の表面に構成されて、光学素子10を構成し
ている。
【0058】図10の構成では不図示の物体面から第2
面R2までの媒質は空気、第2面R2から第6面R6ま
ではある共通の媒質、第6面R6から不図示のレンズ面
又は反射面又は結像面等の第7面R7までの媒質は空気
で構成している。
【0059】本発明の撮影光学系は偏心光学系であるた
め光学系を構成する各面は共通の光軸を持っていない。
そこで、本発明の実施形態においては先ず第1面R1の
光線有効径の中心を原点とする絶対座標系を設定する。
【0060】そして、本発明の実施形態においては、第
1面R1の光線有効径の中心点を原点TOとすると共
に、原点と最終結像面の中心とを通る光線(基準軸光
線)の経路を光学系の基準軸STと定義している。さら
に、本実施形態中の基準軸STは方向(向き)を持って
いる。その方向は基準軸光線が結像に際して進行する方
向が正である。
【0061】本発明の実施形態においては、光学系の基
準となる基準軸を上記の様に設定したが、光学系の基準
となる軸の決め方は光学設計上、収差の取りきめ上、若
しくは光学系を構成する各面形状を表現する上で都合の
良い軸を採用すれば良い。例えば、像面の中心と、入射
瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面
の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準とな
る基準軸に設定するようにしてもよい。
【0062】本発明の実施形態においては、基準軸は、
第1面R1、即ち絞り面の光線有効径の中心点を通り、
最終結像面の中心へ至る光線(基準軸光線)の各屈折面
及び反射面によって屈折・反射する経路に設定してい
る。各面の順番は基準軸光線が屈折・反射を受ける順番
に設定している。
【0063】従って、絞り(面)の中心を通る基準軸は
設定された各面の順番に沿って屈折若しくは反射の法則
に従ってその方向を変化させつつ、最終的に像面の中心
に到達する。
【0064】本発明の各実施形態の光学系を構成するチ
ルトした反射面やチルトした屈折面などのチルト面は、
基本的に、すべてが同一面内でチルトしている。そこ
で、絶対座標系(X、Y、Z)の各軸を以下のように定
めている。
【0065】Z軸:原点TOを通り第2面R2に向かう
基準軸 Y軸:原点TOを通りチルト面内(図1の紙面内)でX
軸に対して反時計回りに90゜をなす直線 X軸:原点TOを通りZ、Y各軸に垂直な直線(図1の
紙面に垂直な直線)。
【0066】又、光学系を構成する第i面の面形状を表
すには、絶対座標系(X、Y、Z)にてその面の形状を
表記するより、基準軸STと第i面が交差する点を原点
とするローカル座標系を設定して、ローカル座標系でそ
の面の面形状を表した方が形状を認識する上で理解し易
い為、本発明の光学系の構成データを表示する場合は第
i面の面形状をローカル座標系で表わしている。
【0067】但し、本発明に於いては、ある面は有効領
域の一部で光束が複数回反射している。その際に、その
面において、1回目の反射のときの基準点と2回目以降
の反射のときの基準点とは必ずしも一致しない。つま
り、基準点とローカル座標系の原点とが一致しない場合
がある。
【0068】このような場合、光学系の構成データに
は、2回目以降の反射面も記述してあるが、それは1回
目の反射面と同一の面であることに注意して頂きたい。
【0069】また、第i面のYZ面内でのチルト角は絶
対座標系のZ軸に対して反時計回り方向を正とした角度
θi(単位°)で表す。よって、本発明の実施形態では
各面のローカル座標の原点は図1中のYZ平面上にあ
る。またXZ面内およびXY面内での面の偏心はない。
さらに、第i面のローカル座標(x、y、z)のy、z
軸は絶対座標系(X、Y、Z)に対してYZ面内で角度
θi傾いており、具体的には以下のように設定してい
る。
【0070】z軸:ローカル座標の原点を通り、絶対座
標系のZ方向に対しYZ面内において反時計方向に角度
θiをなす直線 y軸:ローカル座標の原点を通り、z方向に対しYZ面
内において反時計方向に90゜をなす直線 x軸:ローカル座標の原点を通り、YZ面に対し垂直な
直線。
【0071】また、Diは第i面と第(i+1)面のロ
ーカル座標の原点間の間隔を表すスカラー量、Ndi、
νdiは第i面と第(i+1)面間の媒質の屈折率とア
ッベ数である。尚、絞りや最終結像面も1つの平面とし
て表示している。
【0072】尚、基準軸とローカル座標の原点とが一致
しない場合もあるが、このときはDiは意味がないので
示していない。
【0073】本発明の光学系のある実施形態は、少なく
とも1つの球面及び、1つ又は複数の回転非対称の非球
面を有している。その内の球面部分は球面形状としてそ
の曲率半径Riを記している。曲率半径Riの符号は第
1面から像面に進む基準軸(図1中の一点鎖線)に沿っ
て曲率中心が第1面側にある場合をマイナス、結像面側
にある場合をプラスとしている。
【0074】球面は以下の式で表される形状である:
【0075】
【数1】 また、本発明における前記の回転非対称な非球面形状は
以下の(1)式により表現できる。尚、a ,b ,t は面
形状を表わす係数である。: A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
/(4a2b2cos2t)]1/2] として、 本発明における回転非対称な非球面の形状は、上記曲面
式のxに関する偶数次の項のみを使用して奇数次の項を
0とする事によりyz面のみを対称面とした面対称な形
状である。また、この時以下の条件が満たされる。
【0076】C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 又、本発明においては、対称面を全く有さない非球面を
用いることもできる。
【0077】なお、本発明の各実施形態においては、図
10の場合同様、その第1面は絞りである場合を示して
いる。又、水平半画角uYとは図10のYZ面内におい
て絞りR1に入射する光束の最大画角、垂直半画角uX
とはXZ面内において絞りR1に入射する光束の最大画
角である。また、第1面である絞りR1の開口の直径を
絞り径として示している。これは光学系の明るさに関係
する。なお、このような光学系では入射瞳は第1面に位
置するため入射瞳径は上記絞り径に等しい。
【0078】又、数値実施例において、有限距離の結像
に関するものは物体側数値開口(開口数)で明るさを示
している。又、像面上での有効像範囲を像サイズとして
示す。像サイズはローカル座標のy方向のサイズを水
平、x方向のサイズを垂直とした矩形領域で表してい
る。
【0079】又、各実施形態には光学系のサイズを示し
ている。そのサイズは光線有効径によって定められるサ
イズである。
【0080】又、構成データを挙げている各実施形態に
ついてはその横収差図を示している。各実施形態につい
て、絞りR1への水平入射角、垂直入射角が夫々(u
Y、uX)、(0、uX)、(−uY、uX)、(u
Y、0)(0、0)、(−uY、0)となる光束のY方
向とX方向の横収差図を示す。横収差図においては、横
軸は瞳への入射高さを表し、縦軸は収差量を表してい
る。各実施形態とも基本的に各面がyz面を対称面とす
る面対称の形状となっている為、横収差図においても垂
直画角のプラス、マイナス方向は同一となるので、図の
簡略化の為に、マイナス方向の横収差図は省略してい
る。
【0081】次に、本発明の光学素子及びそれを有する
光学系(撮影光学系)の各実施形態について説明する。
【0082】図1、図2は本発明の光学素子を撮影光学
系に適用したときの実施形態1のYZ断面内での概略図
である。本実施形態1は水平半画角12.2度、垂直半
画角16.1度の撮影画角を有している。
【0083】図1、図2において、1は撮影光学系であ
る。10は複数の曲面反射面(裏面反射鏡)を有する光
学素子でありガラスやプラスチック等の透明体で構成し
ている。光学素子10は、その表面に物体からの光線の
通過順に、負の屈折力(=1/焦点距離)を有する凹面
屈折面(入射面)R2、及び反射面R3・反射面R4・
反射面R5の3つの正又は負の屈折力の反射面及び負の
屈折力を有する凹面屈折面(射出面)R6を形成してい
る。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入射
瞳)である。ローパスフィルターや赤外カットフィルタ
ー等の光学補正板(光学ブロック)が射出面R6から最
終結像面R7との間に通常設けられるが、同図では図示
を省略している。
【0084】R7は最終結像面であり、CCD等の撮像
素子(撮像媒体)の撮像面が位置している。撮影光学系
1は光学素子10と光学ブロック(不図示)を有してい
る。11は撮影光学系1の基準軸である。
【0085】光学素子10の2つの屈折面R2、R6は
いずれも回転対称の球面より、又、すべての反射面R3
〜R5はYZ平面に対してのみ対称なアナモフィックな
非球面より成っている。
【0086】反射面R3と反射面R5は、図2に示すよ
うに同一の曲面反射面100の一部より成り、互いの有
効反射領域の反射面が一部重複(共通)している。
【0087】次に本実施形態における結像作用を説明す
る。物体からの光束L1は、絞りR1により入射光量を
規制された後、光学素子10の入射面R2に入射し、反
射面R3、R4、R5で反射された後、射出面R6から
射出し、不図示のローパスフィルター、赤外カットフィ
ルターを介して最終結像面R7上に結像する。
【0088】本実施形態では、光学素子10の入射面R
2に入射する基準軸11の方向と出射面R6から出射す
る基準軸の方向は異なっている。また、入出射を含む基
準軸はすべて紙面内(YZ平面)に載っている。
【0089】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0090】そして撮影光学系1中の各面において、物
体面中心から出る光線のうち、撮影光学系1内に定義さ
れる絞りR1の中心を通る光線を基準軸光線とし、各面
に入射する基準軸光線をその面の入射基準軸、各面から
射出する基準光線をその面の射出基準軸とし、また該入
射・射出基準軸と各面の交点を基準点とするとき、各反
射面には、そこにおける入射・射出基準軸が基準点にお
ける法線に対して傾いているOff−Axial反射面
である。
【0091】該光学素子10は透明体の表面に2面の屈
折面と2面以上のOff−Axial反射面が一体で形
成されたOff−Axial光学素子よりなっている。
【0092】各反射面は、直交する2つの面(YZ面,
XZ面)内で屈折力が異なり、且つ対称面を1つだけ有
するように前記(1)式を用いて設計されており、偏心
収差が少ない。
【0093】本実施形態においては、近距離物体へのフ
ォーカシングは撮影光学系1全体を撮像素子の撮像面R
7に対して移動させることで行っている。
【0094】図3に、本実施形態の物体無限遠時の撮影
光学系の横収差図を示す。収差図中、点線はc線、実線
はd線、一点鎖線はf線を表している。同図に示すよう
に、本実施形態によれば、バランスの良い収差補正状態
が得られている。
【0095】次に本実施形態の効果を説明する。
【0096】本実施形態では、反射面R3と反射面R5
が同一の面の一部である。つまり面R3,R5の面形状
を記述する関数式とローカル座標原点位置が同一(共
通)である。そして、それぞれの反射の際の有効反射領
域は、図2に示すように、互いに一部の領域が重なって
おり、そこの反射面が共通である。
【0097】本実施形態では、この光学素子1の有して
いる反射面枚数は2面であるが、任意の光線が光学素子
1に入射してから射出するまでの間の反射回数は3回で
ある。
【0098】この様に光学素子1は、入射出面R2、R
6と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によっ
て、全体として結像作用を有するレンズユニットとして
機能しており、反射面数の有効領域を重畳させることで
反射面を効率的に使用することで、小型の光学素子を達
成している。
【0099】図4、図5各々は本発明の撮影光学系の実
施形態2のYZ断面内での概略図である。本実施形態は
物体側がテレセントリックな光学系であり、水平物高
1.3、垂直物高1.0の撮影範囲を有している。
【0100】図4、図5中、1は撮影光学系である。1
0は複数の曲面反射面を有する光学素子でありガラスや
プラスチック等の透明体で構成している。光学素子10
は、その表面に物体からの光線の通過順に、負の屈折力
を有する凹屈折面(入射面)R1及び反射面R2・反射
面R34・反射面R4の3つの正又は負の屈折力の反射
面、及び負の屈折力を有する凹面屈折面(射出面)R5
を形成している。R0は物体面、R8は最終結像面であ
り、CCD等の撮像素子の撮像面が位置する。
【0101】図4、図5において、物体側R0から来た
光線は、屈折面1で屈折され、順に反射面R2、反射面
R3、反射面R4で各々反射され、屈折面(出射面)R
5で屈折され、結像面R6に結像する。
【0102】本実施形態では、反射面R2と反射面R4
がそれぞれ同一の面の一部である。面R2と面R4の反
射の際の有効領域は、図5に示すように、互いに一部の
領域が重なっている。また、屈折面R1と反射面R3と
はそれぞれ同一の面の一部であるが、有効領域は、図5
のように互いには一部の領域が重なっている。
【0103】また、本実施形態の撮影光学系の横収差図
を図6に示す。本実施形態に限り、横収差図においては
横軸は物体側数値開口(開口数)である。
【0104】図7、図8は本発明の撮影光学系の実施形
態3の光学系のYZ断面内での概略図である。本実施形
態3は水平半画角3度、垂直半画角4度の撮影画角を有
している。
【0105】図7、図8中、1は撮影光学系である。1
0は複数の曲面反射面(表面反射鏡)を有する光学素子
である。光学素子10は、物体からの光線の通過順に、
反射面R2及び反射面R3・反射面R4・反射面R5の
4つの正、又は負の屈折力の反射面を形成している。R
1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入射瞳)、
R6は最終結像面である。
【0106】図7、図8において、物体側から来た光線
は、絞りR1を通り、反射面R2、R3、R4で反射さ
れ、結像面R6に結像する。本実施形態では、反射面R
2と反射面R5がそれぞれ同一の面の一部である。面R
2と面R5の反射の際の有効領域は、図8に示すよう
に、互いに一部の領域が重なっている。
【0107】また、本実施形態では、反射面R2の基準
点(基準軸(光線)入射位置)と反射面R5の基準点
(基準軸(光線)入射位置)とが一致している。つま
り、基準軸光線が、ある反射面上のある点に於て異なる
入射角度で2回反射される。
【0108】本実施形態では、この光学素子10の有し
ている反射面枚数は3面であるが、光線が光学素子10
に入射してから射出するまでの間の反射回数は4回であ
る。
【0109】本実施形態の撮影光学系の横収差図を図9
に示す。図7,図8で示した光学系を図1,図2や図
4,図5の場合同様、ガラスやプラスチックの表面に反
射面を設けて、これを透明体の内部で光を伝播させる形
態とすることもできる。
【0110】上記実施形態は同一領域で光束が2回反射
する反射面を有したOff−Axial光学素子を1つ
だけ用いて構成された光学系について示したが、本発明
の光学系はこれに限定されるものではない。例えば、o
ff axis光学素子を複数用いたり、off axi
s光学素子を通常の光学素子と組みあわせて光学系を構
成しても良い。
【0111】又、本発明の光学素子は撮影光学系に限ら
ず、観察光学系や計測光学系等の各種の光学系に適用可
能である。
【0112】次に本発明の各実施形態の数値実施例を示
す。
【0113】
【外1】
【0114】
【外2】
【0115】
【外3】
【0116】
【発明の効果】本発明によれば、従来の図17や特開平
9-258104号公報に示す光学素子や光学系よりも小型の光
学素子及び光学系を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1のYZの断面の概略図
【図2】 本発明の実施形態1のYZの断面の概略図
【図3】 本発明の実施形態1の横収差図
【図4】 本発明の実施形態2のYZの断面の概略図
【図5】 本発明の実施形態2のYZの断面の概略図
【図6】 本発明の実施形態2の横収差図
【図7】 本発明の実施形態3のYZの断面の概略図
【図8】 本発明の実施形態3のYZの断面の概略図
【図9】 本発明の実施形態3の横収差図
【図10】 本発明の実施形態における座標系の説明図
【図11】 従来のカセグレイン式反射望遠鏡の説明図
【図12】 従来の反射型の光学系の要部概略図
【図13】 従来の反射型の光学系の要部概略図
【図14】 従来の反射型の光学系の要部概略図
【図15】 従来のプリズム反射面を有した反射型の光
学系の要部概略図
【図16】 従来のプリズム反射面を有した反射型の光
学系の要部概略図
【図17】 従来の反射型の光学系の要部概略図
【符号の説明】
1 光学系 10 光学素子 Ri 反射面又は屈折面又は絞り

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を順次反射する曲面より成る複数の反
    射領域を有し、該複数の反射領域の内の少なくとも2つ
    の反射領域同士は共通の反射面を有しており、該複数の
    反射領域が定める該光の光路は交差していることを特徴
    とする光学素子。
  2. 【請求項2】 前記複数の反射領域は透明体の表面に供
    給されており、該透明体のある領域から該透明体の内部
    に入射した前記光が該複数の反射領域で順次反射して、
    該透明体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域より
    出射していることを特徴とする請求項1の光学素子。
  3. 【請求項3】 前記共通の反射面を有する前記2つの反
    射領域の基準軸の位置は一致していることを特徴とする
    請求項1又は2の光学素子。
  4. 【請求項4】 光を順次反射する複数の反射領域を有
    し、該複数の反射領域内の少なくとも2つの反射領域同
    士は共通の反射面を有し該複数の反射領域が定める前記
    光の光路は交差しており、該複数の反射領域を成す各反
    射面は基準軸に対して傾いており、かつ、それに関して
    対称な1対の面を定め得る対称面が無い、又は1つ有す
    る非球面より成っていることを特徴とする光学素子。
  5. 【請求項5】 前記複数の反射領域は透明体の表面に供
    給されており、該透明体のある領域から該透明体の内部
    に入射した前記光が該複数の反射領域で順次反射して、
    該透明体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域より
    出射していることを特徴とする請求項4の光学素子。
  6. 【請求項6】 前記共通の反射面を有する前記2つの反
    射領域の基準軸の位置は一致していることを特徴とする
    請求項4又は5の光学素子。
  7. 【請求項7】 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
    sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
    /(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
    C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 であることを特徴とする請求項4,5又は6の光学素
    子。
  8. 【請求項8】 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
    sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
    /(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
    C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 に基づいて設計されていることを特徴とする請求項4,
    5又は6の光学素子。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項の光学素
    子を1つ又は複数有することを特徴とする光学系。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のいずれか1項の光学
    素子を1つ又は複数有することを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 前記光学素子が撮影、観察又は計測の
    為の光学系の構成要素であることを特徴とする請求項1
    0の装置。
  12. 【請求項12】 光を順次反射する複数の反射領域を有
    し、該複数の反射領域はそれぞれ曲面より成り、該反射
    領域内の少なくとも2個の反射領域同士は共通の反射面
    を有し、該共通の反射面を有する該2個の反射領域での
    基準軸の位置は互いに一致していることを特徴とする光
    学素子。
  13. 【請求項13】 前記複数の反射領域は透明体の表面に
    供給されており、該透明体のある領域から該透明体の内
    部に入射した前記光が該複数の反射領域で順次反射し
    て、該透明体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域
    より出射していることを特徴とする請求項12の光学素
    子。
  14. 【請求項14】 光を順次反射する複数の反射領域を有
    し、該反射領域の内の少なくとも2個の反射領域同士は
    共通の反射面を有し、且つ該共通の反射面を有する該2
    個の反射領域での基準軸の位置は互いに一致し、且つ該
    複数の反射領域を成す各反射面は、基準軸に対して傾い
    ており、且つそれに関して対称な一対の面を定め得る対
    称面が2以上無い非球面であることを特徴とする光学素
    子。
  15. 【請求項15】 前記複数の反射領域は透明体の表面に
    供給されており、該透明体のある領域から該透明体の内
    部に入射した前記光が該複数の反射領域で順次反射し
    て、該透明体の内部を伝播した後に該透明体の他の領域
    より出射していることを特徴とする請求項14の光学素
    子。
  16. 【請求項16】 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
    sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
    /(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
    C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 であることを特徴とする請求項14又は15の光学素
    子。
  17. 【請求項17】 前記反射領域の反射面の形状は、 A=(a+b)・(y2・cos2t+x2) B=2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+[1+{(b-a)・y・
    sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
    /(4a2b2cos2t)]1/2] として、 z=A/B+C02y2+C11xy+C20x2+C03y3+C12xy2+C21x2y+C04y4+
    C13xy3+C22x2y2+C31x3y+C40x4+ … C03 ≠C21 ≠t ≠0 さらに、 C02 ≠C20 C04≠C40 ≠C22/2 に基づいて設計されていることを特徴とする請求項14
    又は15の光学素子。
  18. 【請求項18】 請求項12から17のいずれか1項の
    光学素子を1つ又は複数有することを特徴とする光学
    系。
  19. 【請求項19】 請求項12から17のいずれか1項の
    光学素子を1つ又は複数有することを特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 前記光学素子が撮影、観察又は計測の
    為の光学系の構成要素であることを特徴とする請求項1
    9の装置。
JP10314069A 1997-10-16 1998-10-16 光学素子及びそれを用いた光学系 Pending JPH11202205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10314069A JPH11202205A (ja) 1997-10-16 1998-10-16 光学素子及びそれを用いた光学系

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-299572 1997-10-16
JP29957297 1997-10-16
JP10314069A JPH11202205A (ja) 1997-10-16 1998-10-16 光学素子及びそれを用いた光学系

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11202205A true JPH11202205A (ja) 1999-07-30

Family

ID=26561986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10314069A Pending JPH11202205A (ja) 1997-10-16 1998-10-16 光学素子及びそれを用いた光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11202205A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005074A (ja) * 2001-06-26 2003-01-08 Canon Inc 反射光学素子、反射型光学系および光学機器
US6758570B2 (en) 2001-06-26 2004-07-06 Canon Kabushiki Kaisha Reflective optical element, reflective optical system, image display system, and finder optical system
JP2004348041A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Olympus Corp 偏心光学系およびそれを用いた光学システム
JP2009211099A (ja) * 2009-06-22 2009-09-17 Canon Inc 反射光学系、及びそれを用いた投影装置
CN113841063A (zh) * 2020-04-08 2021-12-24 深圳市大疆创新科技有限公司 光学器件、光学器件的检测方法、激光雷达以及可移动设备
JP2022505377A (ja) * 2018-10-18 2022-01-14 南方科技大学 反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005074A (ja) * 2001-06-26 2003-01-08 Canon Inc 反射光学素子、反射型光学系および光学機器
US6758570B2 (en) 2001-06-26 2004-07-06 Canon Kabushiki Kaisha Reflective optical element, reflective optical system, image display system, and finder optical system
JP2004348041A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Olympus Corp 偏心光学系およびそれを用いた光学システム
JP2009211099A (ja) * 2009-06-22 2009-09-17 Canon Inc 反射光学系、及びそれを用いた投影装置
JP2022505377A (ja) * 2018-10-18 2022-01-14 南方科技大学 反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システム
CN113841063A (zh) * 2020-04-08 2021-12-24 深圳市大疆创新科技有限公司 光学器件、光学器件的检测方法、激光雷达以及可移动设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3320252B2 (ja) 反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置
US6268963B1 (en) Optical system having a reflecting surface
JP3792799B2 (ja) 光学素子を有する光学系及びそれを用いた撮像装置
JP3291974B2 (ja) ズーム光学系及びそれを備える撮像装置
US5995287A (en) Optical element having a plurality of decentered reflecting curved surfaces, and optical instrument including the same
JP3761957B2 (ja) 反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置
JP3625339B2 (ja) ズーム光学系及びそれを用いた撮像装置
EP0859258B1 (en) Optical system and image taking apparatus
JPH09211331A (ja) 反射光学系
JP4065461B2 (ja) ズーム光学系及びそれを用いた撮像装置
JPH11249018A (ja) 光学素子及びそれを用いた光学系
JP2000162502A (ja) 光学系及びそれを有する光学機器
US6120156A (en) Optical element and optical system having the same
JP5043473B2 (ja) ファインダー光学系及びそれを用いた撮像装置
JP3291975B2 (ja) ズーム光学系及びそれを用いた撮像装置
JP4040122B2 (ja) 変倍光学系及びそれを用いた撮像装置
JPH11202205A (ja) 光学素子及びそれを用いた光学系
US6758570B2 (en) Reflective optical element, reflective optical system, image display system, and finder optical system
JP2000056362A (ja) ファインダー光学系
JPH1020196A (ja) 変倍光学系及びそれを用いた撮像装置
JP3332890B2 (ja) 光学素子及びそれを備える撮像装置
JPH09258106A (ja) 変倍光学系及びそれを用いた撮像装置
JP3292173B2 (ja) 光学素子及びそれを備える撮像装置
JP3292174B2 (ja) 光学系及びそれを用いた撮像装置
JP4908976B2 (ja) ファインダー光学系及びそれを用いた撮像装置