JP3332890B2 - 光学素子及びそれを備える撮像装置 - Google Patents

光学素子及びそれを備える撮像装置

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JP3332890B2 JP12964699A JP12964699A JP3332890B2 JP 3332890 B2 JP3332890 B2 JP 3332890B2 JP 12964699 A JP12964699 A JP 12964699A JP 12964699 A JP12964699 A JP 12964699A JP 3332890 B2 JP3332890 B2 JP 3332890B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学素子及びそれを
備える撮像装置に関し、特に複数の反射面を有した光学
素子を用いて、物体像を所定面上に形成するようにした
光学系全体の小型化を図った、ビデオカメラやスチール
ビデオカメラ、そして複写機等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より凹面鏡や凸面鏡等の反射面を利
用した撮影光学系が種々と提案されている。図24は1
つの凹面鏡と1つの凸面鏡より成る所謂ミラー光学系の
概略図である。
【0003】同図のミラー光学系において、物体からの
物体光束104 は、凹面鏡101 にて反射され、収束されつ
つ物体側に向かい、凸面鏡102 にて反射された後、像面
103に結像する。
【0004】このミラー光学系は、所謂カセグレン式反
射望遠鏡の構成を基本としており、屈折レンズで構成さ
れるレンズ全長の長い望遠レンズ系の光路を相対する二
つの反射ミラーを用いて折りたたむ事により、光学系全
長を短縮することを目的としたものである。
【0005】また、望遠鏡を構成する対物レンズ系にお
いても、同様な理由から、カセグレン式の他に、複数の
反射ミラーを用いて光学系の全長を短縮する形式が多数
知られている。
【0006】この様に、従来よりレンズ全長の長い撮影
レンズのレンズの代わりに反射ミラーを用いる事によ
り、効率よく光路を折りたたんで、コンパクトなミラー
光学系を得ている。
【0007】しかしながら、一般的にカセグレン式反射
望遠鏡等のミラー光学系においては、凸面鏡102 により
物体光線の一部がケラレると言う問題点がある。この問
題は物体光束104 の通過領域中に凸面鏡102 がある事に
起因するものである。
【0008】この問題点を解決する為に、反射ミラーを
偏心させて使用して、物体光束104の通過領域を光学系
の他の部分が遮蔽することを避ける、即ち光束の主光線
106を光軸105 から離すミラー光学系も提案されてい
る。
【0009】図25は米国特許3、674、334 号明細書に開
示されているミラー光学系の概略図であり、光軸に対し
て回転対称な反射ミラーの一部を用いて上記のケラレの
問題を解決している。
【0010】同図のミラー光学系は光束の通過順に凹面
鏡111 、凸面鏡113 そして凹面鏡112 があるが、それら
はそれぞれ図中二点破線で示す様に、もともと光軸114
に対して回転対称な反射ミラーである。このうち凹面鏡
111 は光軸114 に対して紙面上側のみ、凸面鏡113 は光
軸114 に対して紙面下側のみ、凹面鏡112 は光軸114に
対して紙面下側のみを使用する事により、物体光束115
の主光線116 を光軸114 から離し、物体光束115 のケラ
レを無くした光学系を構成している。
【0011】図26は米国特許5,063,586 号明細書に開
示されているミラー光学系の概略図である。同図のミラ
ー光学系は反射ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏心
させて物体光束の主光線を光軸から離して上記の問題を
解決している。
【0012】同図において、被写体面121 の垂直軸を光
軸127 と定義した時に、光束の通過順に凸面鏡122 ・凹
面鏡123 ・凸面鏡124 そして凹面鏡125 のそれぞれの反
射面の中心座標及び中心軸(その反射面の中心とその面
の曲率中心とを結んだ軸)122a,123a,124a,125a は、光
軸127 に対して偏心している。同図ではこのときの偏心
量と各面の曲率半径を適切に設定することにより、物体
光束128 の各反射ミラーによるケラレを防止して、物体
像を効率よく結像面126 に結像させている。
【0013】その他米国特許4,737,021 号明細書や米国
特許4,265,510 号明細書にも光軸に対して回転対称な反
射ミラーの一部を用いてケラレを避ける構成、或は反射
ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏心させてケラレを
避ける構成が開示されている。
【0014】これらの反射型の撮影光学系は、構成部品
点数が多く、必要な光学性能を得る為には、それぞれの
光学部品を精度良く組み立てることが必要であった。特
に、反射ミラーの相対位置精度が厳しい為、各反射ミラ
ーの位置及び角度の調整が必須であった。
【0015】この問題を解決する一つの方法として、例
えばミラー系を一つのブロック化することにより、組立
時に生じる光学部品の組み込み誤差を回避する方法が提
案されている。
【0016】従来、多数の反射面が一つのブロックにな
っているものとして、例えばファインダー系等に使用さ
れるペンタゴナルダハプリズムやポロプリズム等の光学
プリズムがある。
【0017】これらのプリズムは、複数の反射面が一体
成形されている為に、各反射面の相対的な位置関係は精
度良く作られており、反射面相互の位置調整は不要とな
る。但し、これらのプリズムの主な機能は、光線の進行
方向を変化させることで像の反転を行うものであり、各
反射面は平面で構成されている。
【0018】これに対して、プリズムの反射面に曲率を
持たせた光学系も知られている。
【0019】図27は米国特許4,775,217 号明細書に開
示されている観察光学系の要部概略図である。この観察
光学系は外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表
示した表示画像を風景とオーバーラップして観察する光
学系である。
【0020】この観察光学系では、情報表示体141 の表
示画像から射出する表示光束145 は面142 にて反射して
物体側に向かい、凹面より成るハーフミラー面143 に入
射する。そしてこのハーフミラー面143 にて反射した
後、表示光束145 は凹面143 の有する屈折力によりほぼ
平行な光束となり、面142 を屈折透過した後、表示画像
の拡大虚像を形成するとともに、観察者の瞳144 に入射
して表示画像を観察者に認識させている。
【0021】一方、物体からの物体光束146 は反射面14
2 とほぼ平行な面147 に入射し、屈折して凹面のハーフ
ミラー面143 に至る。凹面143 には半透過膜が蒸着され
ており、物体光束146 の一部は凹面143 を透過し、面14
2 を屈折透過後、観察者の瞳144 に入射する。これによ
り観察者は外界の風景の中に表示画像をオーバーラップ
して視認する。
【0022】図28は特開平2-297516号公報に開示され
ている観察光学系の要部概略図である。この観察光学系
も外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表示した
表示画像をオーバーラップして観察する光学系である。
【0023】この観察光学系では、情報表示体150 から
射出した表示光束154 は、プリズムPaを構成する平面15
7 を透過しプリズムPaに入り放物面反射面151 に入射す
る。表示光束154 はこの反射面151 にて反射されて収束
光束となり焦点面156 に結像する。このとき反射面151
で反射された表示光束154 は、プリズムPaを構成する2
つの平行な平面157 と平面158 との間を全反射しながら
焦点面156 に到達しており、これによって光学系全体の
薄型化を達成している。
【0024】次に焦点面156 から発散光として射出した
表示光束154 は、平面157 と平面158 の間を全反射しな
がら放物面より成るハーフミラー152 に入射し、このハ
ーフミラー面152 で反射されると同時にその屈折力によ
って表示画像の拡大虚像を形成すると共にほぼ平行な光
束となり、面157 を透過して観察者の瞳153 に入射し、
これにより表示画像を観察者に認識させている。
【0025】一方、外界からの物体光束155 はプリズム
Pbを構成する面158bを透過し、放物面より成るハーフミ
ラー152 を透過し、面157 を透過して観察者の瞳153 に
入射する。観察者は外界の風景の中に表示画像をオーバ
ーラップして視認する。
【0026】さらに、プリズムの反射面に光学素子を用
いた例として、例えば特開平5-12704 号公報や特開平6-
139612号公報等に開示されている光ピックアップ用の光
学ヘッドがある。これらは半導体レーザーからの光をフ
レネル面やホログラム面にて反射させた後、ディスク面
に結像し、ディスクからの反射光をディテクターに導い
ている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】前記米国特許3,674,33
4 号明細書、米国特許5,063,586 号明細書、米国特許4,
265,510 号明細書に開示されている偏心ミラーを有する
ミラー光学系は、いずれも各反射ミラーを異なる偏心量
にて配置しており、各反射ミラーの取り付け構造が非常
に煩雑となり、また取り付け精度を確保する事が非常に
難しいものとなっている。
【0028】又従来の反射型の撮影光学系は、光学系全
長が長く画角の小さい所謂望遠タイプのレンズ系に適し
た構成となっている。そして、標準レンズの画角から広
角レンズの画角までを必要とする撮影光学系を得る場合
には収差補正上必要とされる反射面数が多くなる為、更
に高い部品精度、高い組立精度が必要となり、コスト或
は全体が大型化する傾向があった。
【0029】又、前記米国特許4,775,217 号明細書、特
開平2-297516号公報に開示されている観察光学系は、い
ずれも観察者の瞳から離れて配置されている情報表示体
に表示されている表示画像を 効率良く観察者の瞳に伝
達する為の瞳結像作用と光線の進行方向を変化させる事
を主眼としており、曲率を持った反射面にて積極的な収
差補正を行う技術については直接的に開示されていな
い。
【0030】又、特開平5-12704 号公報や特開平6-1396
12号公報等に開示されている光ピックアップ用の光学系
は、いずれも検知光学系の使用に限定されており、撮影
光学系、特にCCD 等の面積型の撮像素子を用いた撮像装
置に対する結像性能を満足するものではなかった。
【0031】本発明は、ミラー光学系全体の小型化を図
ることができ、又ミラー光学系にありがちな反射ミラー
の配置精度(組立精度)を緩やかにすることができる光
学素子及びそれを備える撮像装置の提供を目的とする。
【0032】又、複数の反射面を有し、該複数の反射面
に適切な屈折力を与え、各反射面を偏心配置することに
より、光路を所望の形状に屈曲し、所定方向の全長の短
縮化を図った光学素子及びそれを備える撮像装置の提供
を目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光学素
子は、像面の中心と、絞り又は入射瞳又は射出瞳又は光
学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを
通る光線の経路を基準軸とするとき、基準軸に対して傾
いた少なくとも3つの曲面反射面を有し、該曲面反射面
が一対の対称な面を定める対称面が1つしかない非球面
であり、素子内部に中間像を形成することを特徴として
いる。
【0034】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記複数の曲面反射面はそれぞれ、各曲面反射面と
基準軸との交点を原点としたローカル座標系xyzを用
い、a,b,tを面形状を表わす係数とするとき、 A =(a+b)・(y2・cos2t+x2) B =2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+〔1+{(b-a)
・y・sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin
2t}x2/(4a2b2cos2t) 〕1/2] とおいて z =A/B+C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40
x4 により規定されたものであることを特徴としている。
【0035】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記少なくとも3つの曲面反射面が光束を順次
偏向することを特徴としている。
【0036】請求項4の発明は請求項1、2又は3の発
明において、曲面屈折面を有することを特徴としてい
る。
【0037】請求項5の発明は請求項1、2又は3の発
明において、前記曲面反射面は表面反射鏡の表面に設け
られていることを特徴としている。
【0038】請求項6の発明は請求項1、2又は3の発
明において、前記曲面反射面は透明体の表面に設けられ
ていることを特徴としている。
【0039】請求項7の発明の光学系は、像面の中心
と、絞り又は入射瞳又は射出瞳又は光学系の第1面の中
心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を
基準軸とするとき、基準軸に対して傾いた曲面反射面を
有し、且つ該曲面反射面が一対の対称な面を定める対称
面が1つしかない非球面である光学素子を2個有し、該
2個の光学素子の間に絞りを有し、該2個の光学素子の
内の物体側の光学素子は、該物体の中間像を形成すると
共に、前記絞りを該物体側の光学素子の光入射側から数
えて第1番目の曲面反射面の物体側に結像し、全体とし
て該基準軸に対して傾いた少なくとも3つの曲面反射面
を有していることを特徴としている。
【0040】請求項8の発明の撮像装置は、請求項1〜
6のいずれか1項の光学素子又は請求項7の光学系を備
えることを特徴としている。
【0041】請求項9の発明の像形成装置は、請求項1
〜6のいずれか1項の光学素子又は請求項7の光学系を
備えることを特徴としている。
【0042】請求項10の発明の光学系は、基準軸に対
して傾いた曲面反射面を有し、且つ該曲面反射面はa,b,
t を面形状を表す係数として、 A =(a+b)・(y2・cos2t+x2) B =2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)} +〔1+{(b-a)・y・sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2 /(4a2b2cos2t) 〕1/2] とおいて z =A/B+C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40x4 により規定されたものである光学素子を2個有し、該2
個の光学素子の間に絞りを有し、該2個の光学素子の内
の物体側の光学素子は、該物体の中間像を形成すると共
に、前記絞りを該物体側の光学素子の前記曲面反射面の
物体側に結像することを特徴としている。
【0043】請求項11の発明は請求項8,9又は10
の発明において、前記各光学素子が前記曲面反射面を複
数個有し、該複数個の曲面反射面が光束を順次偏向する
ことを特徴としている。
【0044】請求項12の発明は請求項8,9,10又
は11の発明において、曲面屈折面を有することを特徴
としている。
【0045】請求項13の発明は請求項12の発明にお
いて、前記反射面は表面反射鏡の表面に設けられている
ことを特徴としている。
【0046】請求項14の発明は請求項12の発明にお
いて、前記反射面は透明体の表面に設けられていること
を特徴としている。
【0047】請求項15の発明は請求項8,9又は10
の発明において、前記絞りを前記物体側の光学素子の物
体側に配したことを特徴としている。
【0048】請求項16の発明の撮像装置は請求項1か
ら15のいずれか1項の光学系を備えることを特徴とし
ている。
【0049】請求項17の発明の像形成装置は請求項1
から15のいずれか1項の光学系を備えることを特徴と
している。
【0050】
【発明の実施の形態】実施例の説明に入る前に、実施例
の構成諸元の表し方及び実施例全体の共通事項について
説明する。
【0051】図1は本発明の光学素子(以下「光学系」
ともいう。)の構成データを定義する座標系の説明図で
ある。本発明の実施例では物体側から像面に進む1つの
光線(図1中の一点鎖線で示すもので基準軸光線と呼
ぶ)に沿ってi番目の面を第i面とする。
【0052】図1において第1面R1は絞り、第2面R2は
第1面と共軸な屈折面、第3面R3は第2面R2に対してチ
ルトされた反射面、第4面R4、第5面R5は各々の前面に
対してシフト、チルトされた反射面、第6面R6は第5面
R5に対してシフト、チルトされた屈折面である。第2面
R2から第6面R6までの各々の面はガラス、プラスチック
等の媒質で構成される一つの光学素子上に構成されてお
り、図1中では光学素子10としている。
【0053】従って、図1の構成では不図示の物体面か
ら第2面R2までの媒質は空気、第2面R2から第6面R6ま
ではある共通の媒質、第6面R6から不図示の第7面R7ま
での媒質は空気で構成している。
【0054】本発明の光学系は偏心光学系であるため光
学系を構成する各面は共通の光軸を持っていない。そこ
で、本発明の実施例においては先ず第1面の光線有効径
の中心を原点とする絶対座標系を設定する。
【0055】そして、本発明の実施例においては、第1
面の光線有効径の中心点を原点とすると共に、原点と最
終結像面の中心とを通る光線(基準軸光線)の経路を光
学系の基準軸と定義している。さらに、本実施例中の基
準軸は方向(向き)を持っている。その方向は基準軸光
線が結像に際して進行する方向である。
【0056】本発明の実施例においては、光学系の基準
となる基準軸を上記の様に設定したが、光学系の基準と
なる軸の決め方は光学設計上、収差の取り纏め上、若し
くは光学系を構成する各面形状を表現する上で都合の良
い軸を採用すれば良い。しかし、一般的には像面の中心
と、絞り又は入射瞳又は射出瞳又は光学系の第1面の中
心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を
光学系の基準となる基準軸に設定する。
【0057】つまり、本発明の実施例においては、基準
軸は第1面、即ち絞り面の光線有効径の中心点を通り、
最終結像面の中心へ至る光線(基準軸光線)が各屈折面
及び反射面によって屈折・反射する経路を基準軸に設定
している。各面の順番は基準軸光線が屈折・反射を受け
る順番に設定している。
【0058】従って基準軸は設定された各面の順番に沿
って屈折若しくは反射の法則に従ってその方向を変化さ
せつつ、最終的に像面の中心に到達する。
【0059】本発明の各実施例の光学系を構成するチル
ト面は基本的にすべてが同一面内でチルトしている。そ
こで、絶対座標系の各軸を以下のように定める。
【0060】Z軸:原点を通り第2面R2に向かう基準軸 Y軸:原点を通りチルト面内(図1の紙面内)でZ 軸に
対して反時計回りに90゜をなす直線 X軸:原点を通りZ、Y 各軸に垂直な直線(図1の紙面に
垂直な直線) 又、光学系を構成する第i面の面形状を表すには、絶対
座標系にてその面の形状を表記するより、基準軸と第i
面が交差する点を原点とするローカル座標系を設定し
て、ローカル座標系でその面の面形状を表した方が形状
を認識する上で理解し易い為、本発明の構成データを表
示する実施例では第i面の面形状をローカル座標系で表
わす。
【0061】また、第i面のYZ面内でのチルト角は絶対
座標系のZ 軸に対して反時計回り方向を正とした角度θ
i (単位°)で表す。よって、本発明の実施例では各面
のローカル座標の原点は図1中のYZ平面上にある。また
XZおよびXY面内での面の偏心はない。さらに、第i面の
ローカル座標(x,y,z) のy,z 軸は絶対座標系(X,Y,Z)に
対してYZ面内で角度θi 傾いており、具体的には以下の
ように設定する。
【0062】z 軸:ローカル座標の原点を通り、絶対座
標系のZ 方向に対しYZ面内において反時計方向に角度θ
i をなす直線 y 軸:ローカル座標の原点を通り、z 方向に対しYZ面内
において反時計方向に90゜をなす直線 x 軸:ローカル座標の原点を通り、YZ面に対し垂直な直
線 また、Diは第i面と第(i+1) 面のローカル座標の原点間
の間隔を表すスカラー量、Ndi 、νdiは第i面と第(i
+1)面間の媒質の屈折率とアッベ数である。
【0063】また、本発明の実施例では光学系の断面図
及び数値データを示す。
【0064】本発明の実施例は球面及び回転非対称の非
球面を有している。その内の球面部分は球面形状として
その曲率半径Riを記している。曲率半径Riの符号は第1
面から像面に進む基準軸(図1中の一点鎖線)に沿って
曲率中心が第1面側にある場合をマイナス、結像面側に
ある場合をプラスとする。
【0065】球面は以下の式で表される形状である:
【0066】
【数1】
【0067】また、本発明の光学系は少なくとも回転非
対称な非球面を一面以上有し、その形状は以下の式によ
り表す(但し、a,b,t は形状に関する計数である): A =(a+b)・(y2・cos2t+x2) B =2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)} +〔1+{(b-a)・y・sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2 /(4a2b2cos2t) 〕1/2] として z =A/B+C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40x4 上記曲面式はx に関して偶数次の項のみであるため、上
記曲面式により規定される曲面はyz面を対称面とする面
対称な形状である。さらに以下の条件が満たされる場合
はxz面に対して面対称な形状を表す。従って以下の条件
が満たされない場合は、xz面に対して面対称な形状とは
ならず、対称面はyz面の1面のみとなり、2面以上には
ならない。
【0068】C03 =C21 =0 、 t =0 さらに C02 =C20 C04=C40 =C22/2 が満たされる場合は回転対称な形状を表す。以上の条件
を満たさない場合は非回転対称な形状である。
【0069】なお、本発明の実施例においては、すべて
C02 =C20 =0 となっており、2次曲面の基本形状に高
次非対称非球面を加えて構成している。
【0070】なお、本発明の各実施例においては図1に
示すように、その第1面は絞りである。又、水平半画角
uYとは図1のYZ面内において絞りR1に入射する光束の最
大画角、垂直半画角uXとはXZ面内において絞りR1に入射
する光束の最大画角である。また、第1面である絞りR1
の直径を絞り径として示している。これは光学系の明る
さに関係する。なお、入射瞳は第1面に位置するため上
記絞り径は入射瞳径に等しい。
【0071】又、像面上での有効像範囲を像サイズとし
て示す。像サイズはローカル座標のy 方向のサイズを水
平、x 方向のサイズを垂直とした矩形領域で表してい
る。
【0072】又、実施例には光学系のサイズを示してい
る。そのサイズは光線有効径によって定められるサイズ
である。
【0073】又、構成データを挙げている実施例につい
てはその横収差図を示す。横収差図は各実施例につい
て、絞りR1への水平入射角、垂直入射角が夫々(uY,uX),
(0,uX),(-uY,uX),(uY,0),(0,0),(-uY,0) となる入射角
の光束の横収差を示す。横収差図においては、横軸は瞳
への入射高さを表し、縦軸は収差量を表している。各実
施例とも基本的に各面がyz面を対称面とする面対称の形
状となっている為、横収差図においても垂直画角のプラ
ス、マイナス方向は同一となるので、図の簡略化の為
に、マイナス方向の横収差図は省略している。
【0074】以下、各実施例について説明する。
【0075】[実施例1]図2、図3は本発明の実施例
1の光学系のYZ面内での断面図である。本実施例は水平
画角52.6度、垂直画角40.6度の撮影光学系である。図2
には光路も図示している。図3は瞳光線(軸外主光線)
の光路を図示している。本実施例の構成データは次のと
おりである。
【0076】
【外1】
【0077】
【外2】
【0078】図2において、10は複数の曲面反射面を
有する光学素子でありガラス等の透明体で構成してい
る。光学素子10の表面には物体からの光線の通過順
に、負の屈折力を有する凹屈折面(入射面)R2及び凹面
鏡R3・反射面R4・反射面R5・凹面鏡R6の四つの反射面及
び正の屈折力を有する凸屈折面(射出面)R7を形成して
いる。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入射
瞳)、3は水晶ローパスフィルターや赤外カットフィル
ター等の光学補正板、R10 は最終結像面であり、CCD 等
の撮像素子(撮像媒体)の撮像面が位置する。5は撮影
光学系の基準軸である。
【0079】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての反射面はYZ平面のみに対して対称
な面である。
【0080】次に本実施例における結像作用を説明す
る。物体からの光束1は、絞りR1により入射光量を規制
された後、光学素子10の入射面R2に入射し、面R3,R4
で反射された後、面R4近傍で一旦結像し、次いで面R5,R
6 で次々に反射して行き、射出面R7から射出し、光学補
正板3を介して最終結像面R10 上に再結像する。物体光
線は面R4近傍で中間結像し、瞳光線は面R5と面R6との間
で中間結像する。
【0081】本実施例では、光学素子10に入射する基
準軸の方向とこれから射出する基準軸の方向は平行でか
つ同一方向である。また、入出射を含む基準軸はすべて
紙面内(YZ平面)に載っている。
【0082】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0083】本実施例においては、近距離物体へのフォ
ーカシングは光学系全体を撮像素子の撮像面R10 に対し
て移動させることで行う。とくに本実施例においては、
光学素子10に入射する基準軸の方向と光学系10から
射出する基準軸の方向は平行でかつ同一方向であるた
め、光学系全体を射出する基準軸の方向(Z 軸方向)に
平行に移動させる事で、従来のレンズ系と同様にフォー
カシング動作を行うことができる。
【0084】また、本実施例の光学系の横収差図を図4
に示す。本実施例はバランスの良い収差補正状態が得ら
れている。
【0085】本実施例の効果を説明する。
【0086】入射瞳が光学素子10の第1面R2近傍にあ
る本実施例の場合、とくに物体側から数えて第1の曲面
の反射面R3に収斂作用を与えていることが光学系の小型
化に寄与している。これは瞳光線(主光線)を入射面に
近い段階で中間結像させて光学系をさらに薄型にするた
めで、絞りR1を出た軸外主光線が大きく拡がらない内に
収斂させ、光学系の広角化による第1反射面R3以降の各
面有効径の大型化を抑えている。
【0087】特に、図3に示すように第1反射面R3を反
射面からみた見かけの絞り中心6’(面R3への入射瞳)
と光学系内部の屈曲した基準軸が含まれるyz面上にある
仮想点8’を焦点とする回転楕円面としているので、軸
外主光線を内部の点8にほぼ無収差で結像させることが
でき、これによって光学素子10の薄型化が図れるとと
もに軸外の収差を初期段階で抑えている。
【0088】これについて説明する。
【0089】第1反射面R3のベース形状を表すa,b,t は
以下の条件を満たす事が望ましい a・b>0 (1) 0.9 < t/|θ| <1.5 (2) 0.9 <|a|/d <2.0 (3) 0.9 <|b|/d <2.0 (4) ただし、d は基準軸にそって測った絞りの中心から第1
反射面R3までの距離である。
【0090】条件式(1) は、ベース面形状の性質を規定
するものでこの値が正の場合にはyz平面内に2つの焦点
がある回転楕円面となり、一方の焦点から出た光をもう
一方の焦点に実像で、ほぼ無収差で結像させることがで
きる。a,b,t は楕円面の2つの焦点位置を表す。
【0091】条件式(2) は、片方の焦点が第1反射面R3
から見たこの面の入射瞳6’になるための条件で条件式
(2) の上限・下限を外れると基準軸上に一方の焦点が乗
らず、軸外光線が内部の点で結像しないか、結像しても
収差の発生が大きくなってしまい良くない。
【0092】条件式(3) も同様で、上限・下限をはずれ
ると第1反射面R3と焦点との距離が第1反射面R3からこ
の面の入射瞳6’までの距離と大きく異なるためやは
り、軸外光線が内部の点で結像しないか、結像しても収
差の発生が大きくなってしまい良くない。
【0093】条件式(4) は光学系の薄型化と収差補正を
両立させるための条件で、d をZ 方向の光学系の幅と考
え、それに比べて中間結像点の位置を規制するものであ
る。上限値をこえて、第一反射面R3の射出側の焦点が長
いと軸外光束がなかなか収束せず光学系を広画角化した
場合に軸外光束の拡がりによって光学系が大型化するの
で良くない。逆に、下限値をこえると第一反射面の屈折
力が強くなりすぎるため特に軸外で収差が発生するので
良くない。
【0094】以上が回転楕円面である第1反射面R3の形
状条件の説明である。
【0095】本実施例においては、光学素子10の入射
面R2および射出面R7が屈折力(光学的パワー)を有して
いる。本実施例では入射面R2を軸外主光線についてコン
セントリックな凹面にすることで軸外諸収差の発生を低
減している。又、射出面R7は凸面に構成しており、これ
によりバックフォーカスが長くなりすぎるのを防止して
いる。一方、もし入射面R2を凸面にすると、軸外光線が
この面で収束するので、第一反射面R3が大きくなるのを
防止できる。
【0096】また、射出面R7の形状は、この面への軸外
主光線(瞳光線)をその入射角に応じて射出側(像側)
で略平行、つまりテレセントリックにするように決めて
いる。これは、CCD などの撮像素子を用いた場合には、
CCD のカラーフィルターと受光面とにギャップがあるた
め、撮像素子に対する入射角によって色分離性能が変化
するのを防止するのに有効である。光学系を像側にテレ
セントリックにすれば、軸上・軸外光束の主光線はとも
に光軸に略平行となり、CCD への入射角は全受光面にわ
たって略一定となる。
【0097】さらに、本実施例においては反射面が対称
面を1つしか有していない面であるのに対して入出射面
の形状は基準軸に対して回転対称な形状である。これ
は、光学系を製作・評価する場合に基準軸を正確に測定
できる様にするためである。また、屈折面を回転対称と
することで非対称な色収差の発生を低減させることがで
きる。
【0098】本実施例には更に以下に記す効果がある。
【0099】図28に示す従来の光学系では、入射側と
射出側の反射面は屈折力を有してはいるが、その間の反
射は単に光束を導くいわゆるライトガイドの役割しか果
たしていない。本実施例においては、屈折力を持った少
なくとも3つの反射面を一体に形成する事で、光軸を折
り曲げる機能と収差補正の機能を合わせ持つ、コンパク
トで自由な形状が達成できる性能の良い撮影光学系が得
られる。
【0100】本実施例においては、物体光線が位置7
で、又瞳光線が位置8でそれぞれ中間結像している。こ
のように本実施例では従来の撮影光学系に比べて入射面
に近い段階で夫々の光線を中間結像させることにより、
絞りR1より像側において物体光線・瞳光線で有効範囲の
きまる各面の大きさを抑制し、光学系の断面の大きさを
小さくすることに成功している。
【0101】さらに、本実施例においては光学系内部で
屈曲している基準軸5は同一平面内、即ち図2の紙面内
に含まれている。これによって、物体光線・瞳光線の素
子内部での中間結像とあいまって紙面に垂直な方向(X
方向)の大きさを小さくしている。
【0102】光学系を構成する各反射面は、入出射する
基準軸と反射面との交点における法線が、基準軸の方向
と一致しない所謂偏心反射面である。これは従来のミラ
ー光学系において発生するケラレを防止するとともに、
これによってより自由な配置をとることができ、スペー
ス効率がよく、コンパクトで自由な形状の光学素子を構
成することができる。
【0103】さらに各反射面の形状は直交する二つの面
(yz 面、xz面)内で曲率半径が異なる面である。これは
各反射面を偏心配置した事によって生じる偏心収差を押
さえるためであるが、さらにこの反射面を非対称な面と
する事により、諸収差を良好に補正し所望の光学性能を
達成している。
【0104】また,本実施例では絞りR1を入射面R2の直
前に配置している。従来の撮影光学系の場合、絞り(入
射瞳)を光学系の内部に配置する場合が多く、絞りから
見て最も物体側に位置する入射面までの間隔が大きいほ
ど、入射面の光線有効径は画角の拡大に伴って大きくな
ってしまう問題点があった。本実施例においては、絞り
R1を撮影光学系の物体側(光学系の光束入射側)に配置
することにより、光学系を広角化した時に生じる撮影光
学系の大型化を抑えている。
【0105】反射光学系の特徴として、各面の配置を組
み合わせることで入射する基準軸と射出する基準軸の方
向をさまざまに変化させることができる。
【0106】[実施例2]図5は本発明の実施例2の光
学系のYZ面内での断面図である。本実施例は水平画角6
3.4度、垂直画角49.6度の撮影光学系である。図5は光
路も図示している。本実施例の構成データを以下に示
す。
【0107】
【外3】
【0108】
【外4】
【0109】図5中、10は複数の曲面反射面を有する
光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光学
素子10の表面には物体からの光線の通過順に、負の屈
折力を有する凹屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸面
鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面及
び正の屈折力を有する凸屈折面(射出面)R8を形成して
いる。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り、R9は
最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置す
る。5は撮影光学系の基準軸である。
【0110】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての反射面はYZ平面のみに対して対称
な面である。
【0111】次に本実施例における結像作用を説明す
る。物体からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射
光量を規制された後、光学素子10の入射面R2に入射
し、面R3で反射された後、面R3とR4の間で一旦結像し、
次いで面R4,R5,R6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8
から射出し、最終結像面R9上に再結像する。
【0112】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0113】本実施例では、光学素子10に入射する基
準軸の方向とこれから射出する基準軸の方向は平行でか
つ反対方向を向いている。又、入出射を含むすべての基
準軸は紙面(YZ平面)に載っている。
【0114】本実施例においては、近距離物体へのフォ
ーカシングは光学系全体を撮像素子の撮像面R9に対して
移動させることで行う。とくに本実施例においては、光
学素子10に入射する基準軸の方向と光学系10から射
出する基準軸の方向は平行でであるため、光学系全体を
射出する基準軸の方向(Z 軸方向)に平行に移動させる
事で、従来のレンズ系と同様にフォーカシング動作を行
うことができる。
【0115】また、本実施例の光学系の横収差図を図6
に示す。
【0116】本実施例の効果を説明する。本実施例は実
施例1と同じ効果を有する。
【0117】その他に本実施例では光学素子10の入出
射面はともに光学素子の片側に配置されているためX 方
向の薄型化とともに、Z 軸(+) 方向の全長の小さい光学
系を構成することができる。
【0118】本実施例は実施例1に比べて基準軸光線の
方向を反転させるために反射面を一面追加した構成とな
っているため、各面での屈折力と非対称収差の補正能力
の配分を適切に行うことで結像性能の向上や更なる広画
角化が達成できる。
【0119】[実施例3]図7は本発明の実施例3の光
学系のYZ面内での断面図である。本実施例は水平画角4
0.0度、垂直画角52.0度の撮影光学系である。図7は光
路も図示している。本実施例の構成データを以下に示
す。
【0120】
【外5】
【0121】
【外6】
【0122】図7中、10は複数の曲面反射面を有する
光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光学
素子10の表面には物体からの光線の通過順に、正の屈
折力を有する凸屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸面
鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7・凸面鏡R8の六つ
の反射面及び正の屈折力を有する凸屈折面(射出面)R9
を形成している。R1は光学素子10の物体側に配置した
絞り(入射瞳)、R10は最終結像面であり、CCD 等の撮
像素子の撮像面が位置する。5は撮影光学系の基準軸で
ある。
【0123】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての反射面はYZ平面のみに対して対称
な面である。
【0124】次に本実施例の結像作用を説明する。物体
からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射光量を規
制された後、光学素子10の入射面R2に入射し、面R3で
反射された後、面R3とR4の間で一旦結像し、次いで面R
4,R5,R6,R7,R8で次々に反射して行き、射出面R9から射
出し、最終結像面R10 上に再結像する。
【0125】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0126】また、本実施例の横収差図を図8に示す。
【0127】本実施例では、光学素子10に入射する基
準軸の方向とこれから射出する基準軸の方向は直交して
いる。又、入出射を含むすべての基準軸は紙面(YZ平
面)に載っている。
【0128】このように構成する事で、光学系のバック
フォーカスが占める部分やCCD などの撮像素子のパッケ
ージ・回路部分等の厚みをY 方向に纏めることが可能と
なるため、X 方向の薄型化とともに図7にD で示すZ 方
向の薄型化も達成できる。
【0129】[実施例4]図9は本発明の実施例4の光
学系のYZ面内での断面図である。本実施例は水平画角6
3.4度、垂直画角49.6度の撮影光学系である。図9は光
路も図示している。本実施例の構成データを以下に示
す。
【0130】
【外7】
【0131】
【外8】
【0132】図9中、10は複数の曲面反射面を有する
光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光学
素子10の表面には物体からの光線の通過順に、負の屈
折力を有する凹屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸面
鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6の四つの反射面及び正の屈折
力を有する凸屈折面(射出面)R7を形成している。R1は
光学素子10の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R8は
最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置す
る。5は撮影光学系の基準軸である。
【0133】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての反射面はYZ平面のみに対して対称
な面である。
【0134】次に本実施例の結像作用を説明する。物体
からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射光量を規
制された後、光学素子10の入射面R2に入射し、面R3で
反射された後、面R3とR4の間で一旦結像し、次いで面R
4,R5,R6で次々に反射して行き、射出面R7から射出し、
最終結像面R8上に再結像する。
【0135】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0136】本実施例の横収差図を図10に示す。
【0137】本実施例では、光学素子10に入射する基
準軸の方向とこれから射出する基準軸は約45゜の角度を
なしている。これは各反射面への光線の入射角が小さく
なる様に、各面での光線が干渉しない程度に基準軸を折
り曲げた結果、射出基準軸が入射基準軸に対して平行も
しくは垂直にならない例である。
【0138】この場合でも、光学系全体のX 方向への薄
型化を維持するために、入射基準軸と射出基準軸を含む
基準軸光線はすべて同一平面(YZ 平面)上にある。
【0139】[実施例5]図11は本発明の実施例5の
光学系のXZ面の断面図及びその側面図である。図12は
実施例5の斜視図であり、光路も図示している。本実施
例は水平画角56.8度、垂直画角44度の撮影光学系であ
る。
【0140】本実施例にかぎり、各面のティルトはXZ面
内、XY面内の2種類あるため、ローカル座標系の定義を
変えている。まず、第i面のXZ面内でのチルト角をY 軸
正方向からみて時計回り方向を正とした角度φi(単位
degree)で表し、XY面内でのチルト角をZ 軸正方向から
みて反時計回り方向を正とした角度θi(単位degree)
で表す。さらに、第i面のローカル座標(x,y,z )の各
軸は絶対座標系(X,Y,Z) に対して、まず原点を(Xi,Yi,Z
i)に移動した後に、XZ面内で角度φi傾け、最後にXY面
内で角度θi傾けたものとし具体的には以下のように設
定するものとする。
【0141】原点(Xi,Yi,Zi) z :第1面の光軸方向であるZ 方向に対しXZ面内で角度
φi、そしてXY面内で角度θi傾けた方向 y :z 方向に対しYZ面内において反時計方向に90゜をな
す方向 x :反射面の頂点位置を原点とし、YZ面に対し垂直な方
向 本実施例の構成データは次のとおりである。
【0142】
【外9】
【0143】
【外10】
【0144】図11中、10は1つの平面反射面と複数
の曲面反射面を有する光学素子でありガラス等の透明体
で構成している。光学素子10の表面には物体からの光
線の通過順に、正の屈折力を有する凸屈折面(入射面)
R2及び平面反射面R3・凹面鏡R4・凸面鏡R5・凹面鏡R6・
反射面R7・凹面鏡R8の六つの反射面及び正の屈折力を有
する凸屈折面(射出面)R9を形成している。R1は光学素
子10の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R10 は最終
結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置する。
5は撮影光学系の基準軸である。
【0145】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての曲面の反射面は対称面を1つだけ
有する面である。
【0146】次に本実施例における結像作用を説明す
る。Z(-)方向から来た物体からの光束1は、絞り(入射
瞳)R1により入射光量を規制された後、光学素子10の
入射面R2に入射して収斂作用を受け、次いで平面反射面
R3で反射されてX(-)方向に偏向された後、面R4で反射さ
れて一旦結像し、次いで面R5,R6,R7,R8 で次々に反射し
て行き、射出面R9からX(+)方向に射出し、最終結像面R1
0 上に再結像する。
【0147】物体光線は面R4と面R5との間で中間結像
し、瞳光線は、面R6と面R7との間で中間結像する。
【0148】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0149】本実施例の光学系の横収差図を図13に示
す。
【0150】本実施例の場合、光学素子10の入射面R2
に比較的強い正の屈折力を持たせることで、軸上,軸外
の光束を集光させて平面反射面R3が大きくなるのを防止
し、ひいては光学系全体のさらなる薄型化を達成してい
る。
【0151】本実施例においては、入射基準軸(Z 軸)
に対して垂直な面(XY平面)内で反射面R3以降の基準軸
光線を屈曲させている。(光学素子10中の基準軸の長
さの略80% がXY平面に載っている)。
【0152】いままでの実施例においては入射基準軸、
射出基準軸を含むすべての基準軸がある平面(YZ面)に
含まれていたが、撮影光学系のレイアウトの関係上,入
射基準軸が該平面と平行ではない場合が好ましい場合が
ある。そこで本実施例の場合、他の実施例と同様に光学
系内の屈曲した基準軸が含まれる面と垂直な方向( この
場合はZ 軸方向)では薄型化が可能であることから、撮
影方向に対して薄型の撮影光学系が構成でき、カメラ等
に組み込む際の自由度が更に拡がる。
【0153】本実施例においては、入射基準軸(Z 軸)
に対して垂直な面(XY平面)内で殆どその他の基準軸光
線を屈曲させている。即ち本実施例では光学素子10中
の基準軸の長さの略80% がXY平面内に載るようにしてい
るが、これによって光学素子10のZ 方向の薄型化が達
成されている。
【0154】本実施例においては光学素子内の殆どの基
準軸が載っている平面に対して入射基準軸を垂直に配置
したが、射出基準軸を垂直にしてもよい。その際には、
射出面の直前に平面反射面を配置すれば良い。この場
合、殆どの基準軸が載っている平面に垂直な方向への薄
型化が達成できるとともに、撮像素子レイアウト上の自
由度が生まれる。
【0155】さらに入射基準軸・射出基準軸ともに、殆
どの基準軸が載っている平面に対して垂直に配置するこ
とも可能であり、自由なレイアウトを取りつつ入出射光
軸を平行にすることで、従来のレンズ系と同様なフォー
カシング動作を行う事ができる。
【0156】[実施例6]図14は本発明の実施例6の
光学系のYZ面内の断面図である。本実施例は水平画角5
2.0度、垂直画角40.0度の撮影光学系である。図14に
は光路も図示している。これまでの実施例は、すべて透
明体の表面に屈折面や反射面が形成された光学素子を使
用していたが、複数の反射面を中空のブロックの内部に
表面鏡で構成しても良い。本実施例は中空ブロックの内
面に鏡面を設けて光学素子を構成した実施例である。
【0157】本実施例の構成データは次のとおりであ
る。
【0158】
【外11】
【0159】
【外12】
【0160】図14中、60は内部に複数の曲面より成
る反射面を形成した中空のブロック(光学素子)であ
る。光学素子60の内部表面には物体からの光線の通過
順に、凹面鏡R2・反射面R3・反射面R4・凹面鏡R5の四つ
の反射面を形成している。R1は光学素子60の物体側に
配置した絞り(入射瞳)、R6は最終結像面であり、CCD
等の撮像素子の撮像面が位置する。5は撮影光学系の基
準軸である。すべての基準軸は紙面(YZ平面)に載って
いる。
【0161】なお、すべての反射面はYZ平面のみに対し
て対称な面である。
【0162】次に本実施例の結像作用を説明する。物体
からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射光量を規
制された後、光学素子60の部分に入射し、反射面R2で
反射された後、反射面R3近傍で一旦結像し、次いで面R
3,R4,R5で次々に反射して後、光学素子60の部分から
射出し、最終結像面R6上に再結像する。
【0163】物体光線は面R2と面R3との間で中間結像
し、最終結像面上に再び縮小結像する。瞳光線は面R3付
近で中間結像する。
【0164】この様に光学素子60は、その中での複数
の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の光学性能を
有する全体として正の屈折力を有するレンズユニットと
して機能している。
【0165】本実施例の光学系の横収差図を図15に示
す。
【0166】本実施例においては表面反射鏡のみを用い
ており、屈折面がないので色収差が発生しないという利
点がある。本実施例のように表面鏡を用いる場合には、
面相互の位置の誤差の発生を防ぐために、各反射面を一
体に形成する事が好ましい。
【0167】[実施例7]図16は本発明の実施例7の
光学系のYZ面内の断面図である。本実施例は水平画角5
2.0度、垂直画角40.0度の撮影光学系である。図16に
は光路も図示している。この実施例は、複数の表面反射
鏡を形成した中空のブロック(光学素子)と2つの屈折
レンズによって光学系を構成する例である。
【0168】本実施例の構成データは次のとおりであ
る。
【0169】
【外13】
【0170】
【外14】
【0171】図16中、60は内部に複数の曲面反射面
を形成した中空のブロック(光学素子)である。71、
72は夫々凸レンズ(屈折光学系)であり、夫々光学素
子60の入口及び出口に配置している。光学素子60の
内部表面には物体からの光線の通過順に、凹面鏡R4・凸
面鏡R5・凹面鏡R6・反射面R7の四つの反射面を形成して
いる。R1は凸レンズ71の物体側に配置した絞り(入射
瞳)、R10 は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮
像面が位置する。5は撮影光学系の基準軸である。すべ
ての基準軸は紙面(YZ平面)に載っている。
【0172】なお、光学素子60、凸レンズ71、72
等は光学系70の一要素を構成している。
【0173】次に本実施例における結像作用を説明す
る。物体からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射
光量を規制された後、凸レンズ71の屈折面R2,R3 で屈
折して収斂し、光学素子70の部分に入射し、反射面R4
で反射された後、反射面R5近傍で一旦結像し、次いで面
R5,R6,R7で次々に反射した後、光学素子70の部分から
射出して凸レンズ72に入射し、屈折面R8,R9 で屈折し
た後、最終結像面R10 上に再結像する。物体光線は面R4
と面R5との間で中間結像し、次いで最終結像面R10 上に
縮小結像する。瞳光線は面R6と面R7との間で中間結像す
る。
【0174】この様に光学系70は、光学素子60中の
複数の曲面反射鏡による屈折力及び2つの凸レンズ7
1、72の屈折力によって、所望の光学性能を有する全
体として正の屈折力を有するレンズユニットとして機能
している。
【0175】本実施例の光学系の横収差図を図17に示
す。
【0176】本実施例では、中空鏡面を用いた光学素子
60の入射側・射出側にそれぞれ屈折系を配すること
で、空気中での反射では屈折率が小さい(=1.0)ことから
生ずる屈折力の不足を補っている。
【0177】また、表面反射鏡を使用するとその面へ付
着したゴミ等は撮影時に画面上のかげとして写り易い
が、本実施例では2つの凸レンズ71、72と光学素子
60を一体に形成することによりゴミ等の侵入を防止し
ている。
【0178】また、本実施例では光学系の光入射側に凸
レンズを配して光線を収束させて、光学素子60の第一
反射面R4が大きくなるのを防止しており、又光学系の光
射出側にもやはり凸レンズ72を配することで屈折力を
補っている。
【0179】[実施例8]図18は本発明の実施例8の
光学系のYZ面内の断面図である。本実施例は水平画角5
2.6度、垂直画角40.6度の撮影光学系である。図18に
は光路も図示している。
【0180】本実施例の構成データは次のとおりであ
る。
【0181】
【外15】
【0182】
【外16】
【0183】図18中、10は2つの屈折面と複数の曲
面反射面を有する光学素子でありガラス等の透明体で構
成している。光学素子10の表面には物体からの光線の
通過順に、負の屈折力を有する凹屈折面(入射面)R2及
び凹面鏡R3・反射面R4・反射面R5・凹面鏡R6の四つの反
射面及び負の屈折力を有する凹屈折面(射出面)R7を形
成している。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り
(入射瞳)、R8は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子
の撮像面が位置する。5は撮影光学系の基準軸である。
すべての基準軸は紙面(YZ 平面)に載っている。
【0184】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての面はYZ平面のみに対して対称な面
である。
【0185】次に本実施例における結像作用を説明す
る。Z(-)方向から来た物体からの光束1は、絞り(入射
瞳)R1により入射光量を規制された後、光学素子10の
入射面R2に入射して発散作用を受け、次いで凹面鏡R3で
反射されて一旦結像し、次いで面R4,R5,R6で次々に反射
して行き、射出面R7から射出し、最終結像面R8上に再結
像する。
【0186】物体光線は面R4近傍で中間結像し、瞳光線
は、面R5近傍で中間結像する。
【0187】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0188】本実施例の光学系の横収差図を図19に示
す。
【0189】本実施例では入射面である面R2を球面の凹
屈折面にし、軸外主光線について物体側にコンセントリ
ックにして軸外諸収差の発生を低減している。又、射出
面である面R7も球面の凹屈折面として軸上光線について
像側にコンセントリックにすることで球面収差、軸上色
収差を抑えている。
【0190】[実施例9]図20は本発明の実施例9の
光学系のYZ面内の断面図である。本実施例は水平画角6
3.4°、垂直画角49.6°の撮影光学系である。図20に
は光路も図示している。光学系の構成データは次のとお
りである。
【0191】
【外17】
【0192】
【外18】
【0193】図20中、10は複数の曲面反射面を有す
る光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光
学素子10の表面には物体からの光線の通過順に、正の
屈折力を有する凸屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸
面鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面
及び正の屈折力を有する凸屈折面(射出面)R8を形成し
ている。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入
射瞳)、R9は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮
像面が位置する。5は撮影光学系の基準軸である。
【0194】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての反射面はYZ平面のみに対して対称
な面である。
【0195】次に本実施例における結像作用を説明す
る。物体からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射
光量を規制された後、光学素子10の入射面R2に入射
し、面R3で反射された後一旦結像し、次いで面R4,R5,R
6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出し、最
終結像面R9上に再結像する。物体光線は面R3と面R4との
間で中間結像し、瞳光線は面R6近傍で中間結像する。
【0196】本実施例の光学系の横収差図を図21に示
す。
【0197】本実施例では、光学素子10に入射する基
準軸の方向とこれから射出する基準軸の方向は平行でか
つ反対方向である。また、入出射を含む基準軸はすべて
紙面内(YZ平面)に載っている。
【0198】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0199】本実施例においては、近距離物体へのフォ
ーカシングは光学系全体を撮像素子の撮像面R9に対して
移動させることで行う。とくに本実施例においては、光
学素子10に入射する基準軸の方向と光学系10から射
出する基準軸の方向は平行であるため、光学系全体を射
出する基準軸の方向(Z軸方向)に平行に移動させる事
で、従来のレンズ系と同様にフォーカシング動作を行う
ことができる。
【0200】本実施例では入射面である面R2を球面の凸
屈折面とすることにより、軸外主光線を収束させ広画角
とした場合に第一反射面R3の有効径が大きくなるのを防
止している。又射出面である面R8も球面の凸屈折面と
し、バックフォーカスが長くなりすぎるのを防止すると
ともに、軸外主光線が像側テレセントリックになる様に
軸外光線のコントロールを行っている。
【0201】[実施例10]図22は本発明の実施例1
0の光学系のYZ面内の断面図である。本実施例は水平画
角63.4°、垂直画角49.6°の撮影光学系である。図22
には光路も図示している。光学系の構成データは次のと
おりである。
【0202】
【外19】
【0203】
【外20】
【0204】図22中、10は複数の曲面反射面を有す
る光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光
学素子10の表面には物体からの光線の通過順に、正の
屈折力を有する凸屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・反
射面R4・反射面R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面
及び負の屈折力を有する凹屈折面(射出面)R8を形成し
ている。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入
射瞳)、R9は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮
像面が位置する。5は撮影光学系の基準軸である。
【0205】なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の
球面であり、すべての反射面はYZ平面のみに対して対称
な面である。
【0206】次に本実施例における結像作用を説明す
る。物体からの光束1は、絞り(入射瞳)R1により入射
光量を規制された後、光学素子10の入射面R2に入射
し、面R3で反射された後一旦結像し、次いで面R4,R5,R
6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出し、最
終結像面R9上に再結像する。物体光線は面R3と面R4との
間で中間結像し、瞳光線は面R5と面R6の間で中間結像す
る。
【0207】本実施例の光学系の横収差図を図23に示
す。
【0208】本実施例では、光学素子10に入射する基
準軸の方向とこれから射出する基準軸の方向は平行でか
つ反対方向である。また、入出射を含む基準軸はすべて
紙面内(YZ平面)に載っている。
【0209】この様に光学素子10は、入出射面による
屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力に
よって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力
を有するレンズユニットとして機能している。
【0210】本実施例においては、近距離物体へのフォ
ーカシングは光学系全体を撮像素子の撮像面R9に対して
移動させることで行う。とくに本実施例においては、光
学素子10に入射する基準軸の方向と光学系10から射
出する基準軸の方向は平行であるため、光学系全体を射
出する基準軸の方向(Z 軸方向)に平行に移動させるこ
とで、従来のレンズ系と同様にフォーカシング動作を行
うことができる。
【0211】本実施例では入射面R2を球面の凸屈折面と
することにより、軸外主光線を収束させ広画角とした場
合に第一反射面R3の有効径が大きくなるのを防止してい
る。又射出面R8も球面の凹屈折面とし、軸上光線に対し
て長いバックフォーカスの確保、軸外光線に対しては像
側にテレセントリックになるような配置としている。
【0212】以上、本発明の各実施例を説明したが、本
発明を構成する光学素子は曲面より成る反射面を少なく
とも3つ有することを構成要件としている。これは従来
の例のように2つの曲面の偏心反射面では、軸上光束の
収差補正はできても軸外光束に対する収差補正は極めて
難しい。本発明では屈折力を持った少なくとも3つの偏
心反射面を使用することにより2次元像面の全面に対し
て良好に収差を補正している。
【0213】又、透明体の表面に光の入射面と射出面、
そして曲面より成る内面反射の反射面を少なくとも3つ
設けた光学素子を用いた実施例1〜5及び実施例8〜1
0においては、該光学素子の中の基準軸の長さの70% 以
上が1つの平面内にあるように構成している。具体的に
は実施例1〜4及び実施例8〜10では基準軸がすべて
1つの平面内にある。これによって本発明の反射型の光
学系は該平面に直交する方向について最も薄く構成でき
る。又、実施例5は殆どの基準軸が存在する平面に対し
て直交する方向から物体光束を入射させる例であるが、
この場合も70%以上の基準軸が1つの平面内にあるので
該平面に直交する方向についてごく薄い光学系を構成で
きる。なお、好ましくは、80% 以上の基準軸が1つの平
面内にあることが望ましい。
【0214】次に物体側から数えて第1の曲面の反射面
についての条件式(1) 〜(4) に関する各実施例の値を以
下に記す。
【0215】
【表1】
【0216】なお、上記の実施例はすべて絞りが光学系
の最も物体側に位置していたが、本発明の実施例では光
学系の中に瞳が実際に結像するので、場合によっては該
結像位置を境に光学素子を2つに分け、その間に絞りを
設けても良い。この様にすると入射瞳は上記実施例のよ
うに光学系の最も物体側に形成されることになり、上記
実施例と等価の光学系となり、同じような効果が得られ
る。この時の入射瞳の位置としては物体からの光束が最
初に入射する光学素子の物体側から数えて第1の曲面の
反射面より物体側に形成すると以上の実施例と同じよう
な効果が得られる。
【0217】
【発明の効果】本発明は以上のように各要素を設定する
ことにより、ミラー光学系全体の小型化を図ることがで
き、又ミラー光学系にありがちな反射ミラーの配置精度
(組立精度)を緩やかにすることができる光学素子及び
それを備える撮像装置の提供を目的とする。
【0218】又、複数の反射面を有し、該複数の反射面
に適切な屈折力を与え、各反射面を偏心配置することに
より、光路を所望の形状に屈曲し、所定方向の全長の短
縮化を図った光学素子及びそれを備える撮像装置を達成
することができる。
【0219】この他本発明によれば、 (ア−1) 絞りが光学素子の前側にある若しくは入射
瞳が光学素子の物体側より数えて第1の反射面より物体
側にある本発明の実施例の場合、とくに光学素子の第1
反射面に収斂作用を与えていることが光学系の小型化に
寄与している。これは瞳光線(主光線)を入射面に近い
段階で中間結像させて光学系をさらに薄型にするため
で、絞りR1を出た軸外主光線が大きく拡がらない内に収
斂させ、光学系の広角化による第1反射面R3以降の各面
有効径の大型化を抑えているのである。 (ア−2) 第1反射面を該反射面からみた見かけの絞
り中心(該反射面に対する入射瞳位置)と光学系内部の
屈曲した基準軸上にある点とを2つの焦点とする回転楕
円面とすれば、軸外主光線をほぼ無収差で内部結像させ
ることができ、これによって光学素子の薄型化が図れる
とともに軸外の収差の増大を初期段階で抑えている。 (ア−3) 本発明の実施例においては、光学素子の入
射面および射出面に屈折力を与えると格別の効果が発生
する。例えば入射面を軸外主光線についてコンセントリ
ックな凹面にすることで軸外諸収差の発生を低減でき
る。又、射出面を凸面で構成すれば、これによりバック
フォーカスが長くなりすぎるのを防止できる。一方、も
し入射面を凸面にすると、軸外光線がこの面で収束する
ので、第一反射面の有効径が大きくなるのを防止でき
る。 (ア−4) また、射出面の形状は、この面への軸外主
光線(瞳光線)をその入射角に応じて射出側(像側)で
略平行、つまりテレセントリックにするように決めても
良い。これは、CCD などの撮像素子を用いた場合には、
CCD のカラーフィルターとその撮像面とにギャップがあ
るため、撮像素子に対する入射角によって色分離性能が
変化するのを防止するのに有効である。光学系を像側に
テレセントリックにすれば、軸上・軸外光束の主光線は
ともに光軸に略平行となり、CCD への入射角は全受光面
にわたって略一定となるからである。 (ア−5) さらに、本発明の実施例においては反射面
の殆どが対称面を1つだけ有する面であるのに対して入
出射面の形状は基準軸に対して回転対称な形状である。
これによって光学系を製作・評価する場合に基準軸を正
確に測定できる。また、屈折面を回転対称とすることで
非対称な色収差の発生を低減させることができる。 (ア−6) 図28に示す従来の光学系では、入射側と
射出側の反射面は屈折力を有してはいるが、その間の反
射は単に光束を導くいわゆるライトガイドの役割しか果
たしていない。本発明の実施例においては、屈折力を持
った少なくとも3つの反射面を一体に形成する事で、光
軸を折り曲げる機能と2次元像面に対する収差補正の機
能を合わせ持つ、コンパクトで自由な形状が達成できる
性能の良い撮影光学系が得られる。 (ア−7) 本発明の実施例においては、物体光線と瞳
光線とがそれぞれ中間結像している。そして従来の撮影
光学系に比べて光学素子の入射面に近い段階で夫々の光
線を中間結像させることにより、絞りより像側における
各面の有効径の大きさを抑制し、光学系の断面の大きさ
を小さくすることに成功している。 (ア−8) さらに、本発明の実施例においては光学素
子内部で屈曲している基準軸は同一平面内、即ちYZ面内
に含まれている。これによって、物体光線・瞳光線の素
子内部での中間結像とあいまって紙面に垂直な方向(X
方向)の大きさを小さくしている。 (ア−9) 光学素子を構成する各反射面は、入出射す
る基準軸と反射面との交点における法線が、基準軸の方
向と一致しない所謂偏心反射面である。これは従来のミ
ラー光学系において発生するケラレを防止するととも
に、これによってより自由な配置をとることができ、ス
ペース効率がよく、コンパクトで自由な形状の光学素子
を構成することができる。 (ア−10) さらに各反射面の形状は直交する二つの
面(yz 面、xz面)内で曲率半径が異なる面である。これ
は各反射面を偏心配置した事によって生じる偏心収差を
押さえるためであるが、さらにこの反射面を非対称な面
とする事により、諸収差を良好に補正し所望の光学性能
を達成している。 (ア−11) 本発明では、内部がガラス等の透明体で
充填された光学素子で形成することによりモールド成型
が可能となり、量産性や低コスト化を達成できる。一
方、実施例として中空のブロックの内部に表面鏡を形成
した光学素子を使用すれば、光学系の軽量化や色収差の
低減を達成できる。 (ア−12) 本発明では絞りを光学素子の入射面の直
前に配置している若しくは入射瞳が光学素子の物体側よ
り数えて第1の反射面より物体側にある。従来の撮影光
学系の場合、絞りを光学系の内部に配置し、しかも入射
瞳が光学系の奥深くにある場合が多く、絞りから見て最
も物体側に位置する入射面までの間隔が大きいほど、入
射面の光線有効径は画角の拡大に伴って大きくなってし
まう問題点があった。本実施例においては、絞り若しく
は入射瞳を光学素子の物体側(光学系の光束入射側)に
配置することにより、光学系を広角化した時に生じる撮
影光学系の大型化を抑えている。 (ア−13) 光学系に入射する基準軸の方向と射出す
る基準軸の方向を平行にすると、光学系全体を入出射基
準軸に平行に移動させることにより従来のレンズ系と同
様にフォーカシング動作を行うことができ、しかもその
時の撮影範囲の変化が生じない。 (ア−14) 反射光学系の特徴として、各面の配置を
組み合わせることで入射する基準軸と射出する基準軸の
方向をさまざまに変化させることができる。
【0220】即ち、本発明によれば入射基準軸の向きと
射出基準軸の向きの異なるさまざまな光学素子を構成で
きるので、撮影光学系を組み込むカメラ等の形態に合わ
せた自由度の高いレイアウトをとることが可能となる。
等の少なくとも1つの効果を有した光学素子及びそれを
備える撮像装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における座標系の説明図
【図2】 本発明の実施例1の光学系のYZ面内の断面図
【図3】 本発明の実施例1の光学系のYZ面内の断面図
瞳光線の光路を図示
【図4】 実施例1の横収差図
【図5】 本発明の実施例2の光学系のYZ面内の断面図
【図6】 実施例2の横収差図
【図7】 本発明の実施例3の光学系のYZ面内の断面図
【図8】 実施例3の横収差図
【図9】 本発明の実施例4の光学系のYZ面内の断面図
【図10】 実施例4の横収差図
【図11】 本発明の実施例5の光学系のYX面内の断面
図及び側面図
【図12】 実施例5の斜視図
【図13】 実施例5の横収差図
【図14】 本発明の実施例6の光学系のYZ面内の断面
【図15】 実施例6の横収差図
【図16】 本発明の実施例7の光学系のYZ面内の断面
【図17】 実施例7の横収差図
【図18】 本発明の実施例8の光学系のYZ面内の断面
【図19】 実施例8の横収差図
【図20】 本発明の実施例9の光学系のYZ面内の断面
【図21】 実施例9の横収差図
【図22】 本発明の実施例10の光学系のYZ面内の断
面図
【図23】 実施例10の横収差図
【図24】 カセグレン式反射望遠鏡の基本構成図。
【図25】 ミラー光学系における、主光線を光軸から
離しケラレを防止する第一の方法の説明図。
【図26】 ミラー光学系における、主光線を光軸から
離しケラレを防止する第二の方法の説明図。
【図27】 プリズム反射面に曲率を持った観察光学系
の構成図。
【図28】 他のプリズム反射面に曲率を持った観察光
学系の構成図。
【符号の説明】
Ri 面 R1 絞り Di 基準軸に沿った面間隔 Ndi 屈折率 νdi アッベ数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 則広 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 猿渡 浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 秋山 健志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 審査官 森内 正明 (56)参考文献 特開 平3−180810(JP,A) 特開 平2−297516(JP,A) 特開 平5−12704(JP,A) 特開 平6−139612(JP,A) 特開 平7−36959(JP,A) 特開 平7−5364(JP,A) 米国特許5063586(US,A) 米国特許3674334(US,A) 米国特許4775217(US,A) 米国特許4812030(US,A) 米国特許4993818(US,A) 米国特許5144476(US,A) 国際公開94/12905(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 9/00 - 17/08 G02B 21/02 - 21/04 G02B 25/00 - 25/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像面の中心と、絞り又は入射瞳又は射出
    瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のい
    ずれかを通る光線の経路を基準軸とするとき、基準軸に
    対して傾いた少なくとも3つの曲面反射面を有し、該曲
    面反射面が一対の対称な面を定める対称面が1つしかな
    非球面であり、素子内部に中間像を形成することを特
    徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 前記複数の曲面反射面はそれぞれ、各曲
    面反射面と基準軸との交点を原点としたローカル座標系
    xyzを用い、a,b,tを面形状を表わす係数とすると
    き、 A =(a+b)・(y2・cos2t+x2) B =2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}+〔1+{(b-a)
    ・y・sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin
    2t}x2/(4a2b2cos2t) 〕1/2] とおいて z =A/B+C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40
    x4 により規定されたものであことを特徴とする請求項1
    光学素子。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも3つの曲面反射面が光束
    を順次偏向することを特徴とする請求項1又は2の光学
    素子。
  4. 【請求項4】 曲面屈折面を有することを特徴とする請
    求項1,2又は3の光学素子。
  5. 【請求項5】 前記曲面反射面は表面反射鏡の表面に設
    けられていることを特徴とする請求項1、2又は3の光
    学素子。
  6. 【請求項6】 前記曲面反射面は透明体の表面に設けら
    れていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    光学素子。
  7. 【請求項7】 像面の中心と、絞り又は入射瞳又は射出
    瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のい
    ずれかを通る光線の経路を基準軸とするとき、基準軸に
    対して傾いた曲面反射面を有し、且つ該曲面反射面が一
    対の対称な面を定める対称面が1つしかない非球面であ
    る光学素子を2個有し、該2個の光学素子の間に絞りを
    有し、該2個の光学素子の内の物体側の光学素子は、該
    物体の中間像を形成すると共に、前記絞りを該物体側の
    光学素子の物体側から数えて第1番目の曲面反射面の物
    体側に結像し、全体として該基準軸に対して傾いた少な
    くとも3つの曲面反射面を有していることを特徴とする
    光学系
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項の光学素子
    又は請求項7の光学系を備えることを特徴とする撮像装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項の光学素子
    又は請求項7の光学系を備えることを特徴とする像形成
    装置。
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