JPH11201888A - サーボ式材料試験機の応答特性調整方法及び装置 - Google Patents

サーボ式材料試験機の応答特性調整方法及び装置

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JPH11201888A
JPH11201888A JP493998A JP493998A JPH11201888A JP H11201888 A JPH11201888 A JP H11201888A JP 493998 A JP493998 A JP 493998A JP 493998 A JP493998 A JP 493998A JP H11201888 A JPH11201888 A JP H11201888A
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servo
testing machine
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signal
coefficient
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JP493998A
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Hiroshi Uno
博 宇野
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転中にもリアルタイムで前向きゲインを調
整できるようにしたサーボ式材料試験機の応答特性調整
方法及び装置を提供する。 【解決手段】 サーボ式材料試験機の応答特性を同定す
る重み係数をオブザーバ係数として予め記憶した記憶手
段20を備える。サーボ式材料試験機を作動したときの
目標信号が入力された適応フィルタ8の出力に得られる
信号とサーボ式材料試験機において得られる検知信号と
が等しくなるように係数調整手段10が適応フィルタ8
の重み係数を自動調整する。係数調整手段によって調整
された適応フィルタの各項の重み係数と記憶手段に予め
記憶されたオブザーバ係数との各項毎にとった差の和が
最小になるように、ゲイン調整手段30がゲイン手段7
の前向きゲインを自動調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーボ方式の材料試
験機の応答特性を調整するサーボ式材料試験機の応答特
性調整方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】材料試験機において応答特性を決める前
向き伝達関数のゲイン調整は、材料試験機の安定性を左
右する重要な作業である。このゲインが比例ゲインKp
である場合、これを大きくすると不安定発振現象を生
じ、また小さくすると応答性が下がり入力加振信号に追
従しなくなるが、このKp値には、各材料試験機に最適
な固有値がある。
【0003】従来、このKp値の調整は、試験を開始す
る以前にシステムを仮運転し、入力と出力の関係を観察
して最適固有値を求めることによって行っている。な
お、Kpは閉ループ伝達関数のパラメータの一つであ
り、閉ループの中に含まれる試料の静的特性や動的特性
にも関係しているので、試料を取り付けた後に仮運転に
より最適値の計測を行っている。
【0004】図3は標準的な荷重制御閉ループ材料試験
機の構成例を示し、同図において、1はサーボ弁(S/
V)11と、シリンダ12と、ピストンロット13とを
有する電気油圧式の加振アクチュエータである。アクチ
ュエータ1はシリンダ12内にS/V11を介して供給
される圧油によってピストンロット13が作動されるよ
うになっている。S/V11は、これに印加される作動
信号の極性と大きさによって、弁開の方向と弁開度が調
整されるとともに、弁を通じて圧油を供給するシリンダ
12のシリンダ室が決定される。このことによって、ピ
ストンロット13が作動信号の極性に応じた方向に大き
さに応じた速度で移動されるようになる。
【0005】2は一端がピストンロット13の下側の先
端に連結され、他端がロードセル(L/C)3を介して
固定された試料(TP)である。L/C3はピストンロ
ット13によってTP2に加えられる荷重を検知し、荷
重の大きさに応じた大きさの荷重検知信号を発生する。
【0006】4はTP2に加えるべき時間と共に変化す
る荷重の目標値を定める荷重目標信号を発生する関数発
生器であり、この関数発生器4からの荷重目標信号は、
反転入力にL/C3からの荷重検知信号がセンサアンプ
5を介して印加されている加算点6の非反転入力に印加
されている。加算点6は、荷重目標信号と荷重検知信号
との差をとって偏差信号として出力し、これをサーボア
ンプ7を介して加振アクチュエータ1のS/V11に作
動信号として印加し、入力信号である荷重目標信号Ei
(t)と出力信号である荷重検知信号Eo(t)とが等
しくなって、偏差信号が0になるような荷重をTP2に
加えるように加振アクチュエータ1を作動させる。サー
ボアンプ7は、前向きゲインとして調整可能な比例ゲイ
ンKpを有している。
【0007】上記閉ループ材料試験機は、S/V11と
加振アクチュエータ1とTP2とは時間関数を有する
が、一般には、TP2の性質上、閉ループ伝達関数全体
を左右する時間関数を持つ要素はS/V11と加振アク
チュエータ1であってTP2についての時間関数は実際
上無視できるという前提でKpの調整が行われているに
過ぎない。
【0008】ところで、一般的なKpの調整方法とし
て、材料試験機への入力信号である荷重目標信号Ei
(t)に広い周波数スペクトルをもつ図4(d)に示す
ような矩形波信号を用い、この荷重目標信号の入力に対
する出力信号である荷重検知信号Eo(t)の波形を観
測することによって決定するものがある。この場合、観
測の結果得られる荷重検知信号Eo(t)の波形が図4
(a)に示すような波形であるとき、Kpが大きすぎ不
安定性が増大していると判断し、図4(c)に示すよう
な波形のときには、Kpが小さすぎると判断し、図4
(b)に示すような波形のときにはKpが最適な大きさ
であると判断することになる。上述した荷重検知信号E
o(t)の波形を観測して行う調整は単純明快で現場で
の調整に適している。
【0009】他のKpの調整方法として、入力信号であ
る荷重目標信号Ei(s)と出力信号である荷重検知信
号Eo(s)とによって表現した図5に示す標準的な材
料試験機の応答特性を利用するものがある。この方法で
は、正弦波を入力に印加したときに出力に出現する波形
の振幅を観察し、各周波数毎に振幅を求め、図5の最適
曲線になるようにKpを操作して最適値に固定する。振
幅を観測する方法が一般的であるが、位相で観測する方
法もある。なお、位相で観測するには、予め最適Kpの
ときの位相値を控えておき、その値に合わせることで調
整することになる。この図5の最適曲線を使用して行う
調整方法は、簡単で実用的であり広く使われている手法
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した荷重
検知信号Eo(t)の波形を観測して行う調整は過大な
振幅で加振するとTPに損傷を生じさせる危険がある。
また、波形の立ち上がりと立ち下がり時に、S/V11
への信号値が大きくなり、S/V11内部の油圧系を含
めた機械系に過大な負荷を与える危険がある他、飽和現
象により正常な閉ループを形成できなくなって観測した
波形からKp値を決定することができなくなる危険もあ
る。そこで、できるだけ小さな荷重目標信号で計測する
ことになるが、このようにすると、S/V11及び機械
系のもつ非線形性のためKpが小さくても、荷重検知信
号Eo(t)で観測すると、トランジェント特性を示す
ことがあり、波形観測からKpを調整するには経験が必
要であった。
【0011】また、図5の最適曲線を使用して行う調整
方法では、観測において周波数掃引が必要であることの
他、信号は正弦波でなければならないなどの制約があ
る。
【0012】何れにしても、上述した従来の調整方法で
は、運転前に前向きゲインであるKpを一度調整した後
は、運転中調整が行われることはなく、運転中にリアル
タイムで前向きゲインの調整を行うことはできるように
はなっていなかった。
【0013】よって本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、運転中にもリアルタイムで前向きゲインを調整で
きるようにしたサーボ式材料試験機の応答特性調整方法
及び装置を提供することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明により成された請求項1に記載のサーボ式材料試
験機の応答特性調整方法は、加振アクチュエータにより
試験材料である試料に加えた加振を検知してセンサが発
生する検知信号と、前記試料に加える加振の目標値を示
す目標信号との差を求めて偏差信号を得、前向きゲイン
を有するゲイン手段を介して前記偏差信号を前記加振ア
クチュエータに加え、前記差が0になるように前記加振
アクチュエータを作動するサーボ式材料試験機の応答特
性を前記前向きゲインを変更して調整する応答特性調整
方法において、前記前向きゲインを最適値に設定した状
態で前記サーボ式材料試験機を作動したときの目標信号
を適応フィルタに入力し、このとき前記適応フィルタの
出力に得られる周波数伝達関数に応じた信号と、このと
き前記サーボ式材料試験機において得られる前記検知信
号とが等しくなるように自動調整した前記適応フィルタ
の周波数伝達関数の各項の重み係数によって前記サーボ
式材料試験機の応答特性を同定し、該同定によって得た
前記重み係数をオブザーバ係数として予め記憶してお
き、その後の試験時に自動調整される前記適応フィルタ
の重み係数と前記オブザーバ係数との各項毎の差の和が
最小になるように前記ゲイン手段の前向きゲインを自動
調整するようにしたことを特徴とするサーボ式材料試験
機の応答特性調整方法に存する。
【0015】上記方法により、前向きゲインを最適値に
設定した状態でサーボ式材料試験機を作動したときの目
標信号を適応フィルタに入力し、このとき適応フィルタ
の出力に得られる周波数伝達関数に応じた信号と、この
ときサーボ式材料試験機において得られる検知信号とが
等しくなるように自動調整した適応フィルタの周波数伝
達関数の各項の重み係数によってサーボ式材料試験機の
応答特性を同定し、該同定によって得た重み係数をオブ
ザーバ係数として予め記憶しておく。そして、その後の
試験時に自動調整される適応フィルタの重み係数とオブ
ザーバ係数との各項毎の差の和が最小になるようにゲイ
ン手段の前向きゲインを調整している。したがって、サ
ーボ式材料試験機は目標信号に等しい検知信号が得られ
るとともにその特性が理想値に近づくように調整される
ようになる。
【0016】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項2に記載のサーボ式材料試験機の応答特性調
整方法は、請求項1記載のサーボ式材料試験機の応答特
性調整方法において、前記目標信号がサーボ式材料試験
機の応答特性を支配する要素の共振点に近い周波数成分
を含むものであることを特徴とするサーボ式材料試験機
の応答特性調整方法に存する。
【0017】上記方法により、サーボ式材料試験機の応
答特性(周波数特性)の問題となりそうな周波数に対し
て入力/出力を最適応答特性に保持できる。
【0018】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項3に記載のサーボ式材料試験機の応答特性調
整装置は、加振アクチュエータと、該加振アクチュエー
タにより試験材料である試料に加えた加振を検知して検
知信号を発生するセンサと、該センサが発生する検知信
号と前記試料に加える加振の目標値を示す目標信号との
差を求めて偏差信号を得る加算手段と、前向きゲインを
有するゲイン手段と、該ゲイン手段を介して前記偏差信
号を前記加振アクチュエータに加え、前記差が0になる
ように前記加振アクチュエータを作動するサーボ式材料
試験機の応答特性調整装置において、前記サーボ式材料
試験機の応答特性を同定する重み係数をオブザーバ係数
として予め記憶した記憶手段と、前記サーボ式材料試験
機を作動したときの目標信号が入力される適応フィルタ
と、該適応フィルタの出力に得られる信号と前記サーボ
式材料試験機において得られる前記検知信号とが等しく
なるように前記適応フィルタの重み係数を自動調整する
係数調整手段と、該係数調整手段によって調整された前
記適応フィルタの各項の重み係数と前記オブザーバ係数
との各項毎にとった差の和が最小になるように前記ゲイ
ン手段の前向きゲインを自動調整するゲイン調整手段と
を備えることを特徴とするサーボ式材料試験機の応答特
性調整装置に存する。
【0019】上記構成により、サーボ式材料試験機の応
答特性を同定する重み係数をオブザーバ係数として予め
記憶した記憶手段を備え、サーボ式材料試験機を作動し
たときの目標信号が入力された適応フィルタの出力に得
られる信号とサーボ式材料試験機において得られる検知
信号とが等しくなるように係数調整手段が適応フィルタ
の重み係数を自動調整し、係数調整手段によって調整さ
れた適応フィルタの各項の重み係数と記憶手段に予め記
憶されたオブザーバ係数との各項毎にとった差の和が最
小になるように、ゲイン調整手段がゲイン手段の前向き
ゲインを自動調整する。したがって、サーボ式材料試験
機は目標信号に等しい検知信号が得られるとともにその
特性が理想値に近づくように調整されるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明によるサーボ式材料
試験機の応答特性調整方法を実施する装置の一実施の形
態を示すが、以下の説明では、図3について上述した従
来の材料試験機と同等の部分には同一の符号を付してそ
の詳細な説明は省略している。
【0021】図1において、電気油圧式の加振アクチュ
エータ1、この加振アクチュエータ1が有するサーボ弁
(S/V)11、シリンダ12及びピストンロット1
3、試料(TP)2、ロードセル(L/C)3、センサ
アンプ5、加算点6並びにサーボアンプ7は、図3につ
いて上述した同一符号で示したものと同一のものである
が、図3に示している関数発生器4については図示を省
略している。
【0022】8はFIR(有限長インパルスレスポン
ス)型適応フィルタであり、その入力は図示しない関数
発生器に接続され、その出力は非反転入力に材料試験機
の出力信号Eo(t)が入力される加算点9の反転入力
に接続されている。加算点9の反転入力には適応フィル
タ8を通過した関数発生器からの荷重目標信号Ei
(t)が入力されており、その出力には、材料試験機の
出力信号Eo(t)と適応フィルタ8の出力信号との差
である誤差信号eを出力する。すなわち、材料試験機の
伝達関数と適応フィルタ8の伝達関数との相違に起因す
る信号の差に相当する信号を出力する。
【0023】適応フィルタ8は、図示のように、直列に
接続したn個の遅延素子と、加算器と、各遅延素子の入
出力と加算器との間に介在されたn+1個の乗算器とに
よって構成されている。各遅延素子は四角の枠内にz-1
という、z変換の1サンプル分の遅延を表す記号を書い
て示され、乗算器はそのそばに乗数(重み係数)を書い
て示され、加算器は丸の中に+記号を書いて示されてい
る。
【0024】10は加算点9の出力に得られる誤差信号
に基づいて誤差信号eが0となるように適応フィルタ8
の各乗算器の重み係数を設定する演算を行うLMS(Le
ast-Mean-Square)アルゴリズム回路網である。20は
後述する特定の条件の下でLMSアルゴリズム回路網1
0により求めた適応フィルタ8の重み係数をオブザーバ
係数として記憶する係数メモリである。30は実際の運
転時にLMSアルゴリズム回路網10が求めた適応フィ
ルタ8の重み係数と、係数メモリ20に記憶されている
オブザーバ係数との各項についての差の和を演算し、こ
の和が最小となるようにサーボアンプ7内のKpを調整
するゲイン調整信号を生成するゲイン調整信号生成部で
ある。
【0025】以上のような構成の材料試験機において、
試験の開始に先立ちまず、サーボアンプ7内のKpを最
適な値に調整した状態の材料試験機を未知システムと
し、このシステムの同定を行い、その結果を係数メモリ
20に記憶する。この未知システムの同定は、図2に示
すように、未知システムと適応フィルタとに同一の信号
x(n)(nはサンプリング時の時刻を示す)を入力し
たとき加算点の出力に得られる両者の出力信号の差e
(n)が0になるように、適応フィルタの重み係数を調
整し、差e(n)が0になったときの適応フィルタの重
み係数を用いて行う。すなわち、最適なKpに調整した
材料試験機を未知システムとして、h0 ,h 1 ,…,h
N-1 で示される適応フィルタ8の重み係数をLMSアル
ゴリズム回路網10が最急降下法により求め、これらの
重み係数h0 ,h1 ,…,hN-1 を未知システムの重み
係数、すなわちオブザーバ係数h0s,h1s,…,h
(N-1)sとして係数メモリ20に記憶する。
【0026】ところで、未知システムを周波数領域で考
えたとき、サーボアンプ7内のKpの変化に対応して未
知システムの周波数伝達関数も変化する。このことか
ら、時間領域で考えた適応フィルタの重み係数も前向き
ゲインKpに対応しているはずである。本発明はこのこ
とに着目して未知システムのKpの最適化を図ろうとす
るものであり、以下その具体的な手法を説明する。
【0027】ある未知システムを同定するときには、そ
のシステムの状態を効率よく求めるための入力信号Ei
(t)の性質は実用上一番システムが影響を受けるスペ
クトルを多く含んだ信号であることが必要である。電気
油圧式の加振アクチュエータを用いたサーボ材料試験機
における周波数伝達関数の支配項は、一番複雑な要素で
ある加振アクチュエータのサーボ弁(S/V)の特性に
ある。一般に材料試験機の応答限界を支配するのはこの
サーボ弁(S/V)の応答特性であり、一般に用いられ
るサーボ弁では15〜40Hzの間に共振点がある。よ
って、未知システムの同定の際には、入力信号にこの近
傍の周波数成分を多く含んだ信号を用いて計測を行う。
【0028】上述のように未知システムの同定によって
求めたその重み係数h0s,h1s,…,h(N-1)sを係数メ
モリ20に記憶した後に、試料(TP)を加振アクチュ
エータ1のピストンロット13とロードセル(L/C)
3との間に連結して実際の運転を開始し、図示しない関
数発生器に上記周波数成分を有する荷重目標信号Ei
(t)を発生させる。荷重目標信号Ei(t)は、加算
点6の非反転入力とともに適応フィルタ8の入力に印加
される。加算点6に入力された荷重目標信号Ei(t)
は、センサアンプ5を介して反転入力に印加されている
材料試験機の出力信号である荷重検知信号Eo(t)と
加算され、加算点6の出力に両信号の差が偏差信号とし
て出力される。偏差信号はサーボアンプ7の前向きゲイ
ンKpにて増幅されて加振アクチュエータ1のS/V1
1に印加され、これにより加振アクチュエータ1は荷重
検知信号Eo(t)が荷重目標信号Ei(t)と等しく
なって偏差信号が0になるように作動される。
【0029】適応フィルタ8を透過した荷重目標信号E
i(t)は加算点9の反転入力に印加され、加算点9に
おいてその非反転入力に印加されている荷重検知信号E
o(t)と加算される。加算点9の出力には、適応フィ
ルタ8を透過した荷重目標信号Ei(t)と、荷重目標
信号Ei(t)によって動作した材料試験機の出力信号
である荷重検知信号Eo(t)との差である差信号eが
得られ、これが係数調整手段であるLMSアルゴリズム
回路網10に入力される。LMSアルゴリズム回路網1
0は、差信号eに基づいて、加算点9の出力が0になる
ように適応フィルタ8中の乗算器の重み係数h0
1 ,…,hN-1 を設定する信号を生成し、これを適応
フィルタ8に供給してその周波数伝達関数の係数を調整
するとともにゲイン調整手段としてのゲイン調整信号生
成部30に供給する。
【0030】ところで、LMSアルゴリズム回路網10
による係数の設定によって加算点9の出力が0になると
いうことは、材料振動材料試験機からの荷重検知信号E
o(t)と適応フィルタ8を通過後の荷重目標信号Ei
(t)とが等しくなっていることを意味し、このときに
は、適応フィルタ8の周波数伝達関数はサーボ式材料試
験機10の周波数伝達関数に等しくなっていることにな
る。
【0031】ゲイン調整信号生成部30は、LMSアル
ゴリズム回路網10が求めた適応フィルタ8の重み係数
と、係数メモリ20に記憶されているオブザーバ係数と
の各項についての差の和Eを下式 E=(h0 −h0s)+(h1 −h1s )+…(hN-1 −h
(N-1)s) により演算し、この和Eが最小となるようにサーボアン
プ7内のKpを調整するゲイン調整信号を生成し、この
ゲイン調整信号によって、材料試験機の特性が最適とな
る最適値にサーボアンプ7内の前向きゲインKp値を調
整する。よって、材料試験機は、荷重目標信号Ei
(t)に等しい荷重検知信号Eo(t)が得られるとと
もにその特性が理想値に近づくように調整されるように
なる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜3記載の
本発明によれば、サーボ式材料試験機は目標信号に等し
い検知信号が得られるように制御されるとともに、その
特性が理想値に近づくように運転中にもリアルタイムで
前向きゲインを調整できるようにしたサーボ式材料試験
機の応答特性調整方法及び装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサーボ式材料試験機の応答特性調
整方法を実施する装置の実施の形態の全体を示す図であ
る。
【図2】未知システムの周波数伝達関数の同定の仕方を
説明するための図である。
【図3】従来の一般的なサーボ式振動試験機を示す図で
ある。
【図4】矩形波入力と、Kpの大きさによって変化する
出力波形を示す波形図である。
【図5】Kpの大きさによって変化する周波数及び位相
応答特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 加振アクチュエータ 2 試料 3 センサ(ロードセル) 7 ゲイン手段(サーボアンプ) 8 適応フィルタ 10 係数調整手段(LMSアルゴリズム回路網) 20 記憶手段(係数メモリ) 30 ゲイン調整手段(ゲイン調整信号生成部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加振アクチュエータにより試験材料であ
    る試料に加えた加振を検知してセンサが発生する検知信
    号と、前記試料に加える加振の目標値を示す目標信号と
    の差を求めて偏差信号を得、前向きゲインを有するゲイ
    ン手段を介して前記偏差信号を前記加振アクチュエータ
    に加え、前記差が0になるように前記加振アクチュエー
    タを作動するサーボ式材料試験機の応答特性を前記前向
    きゲインを変更して調整する応答特性調整方法におい
    て、 前記前向きゲインを最適値に設定した状態で前記サーボ
    式材料試験機を作動したときの目標信号を適応フィルタ
    に入力し、このとき前記適応フィルタの出力に得られる
    周波数伝達関数に応じた信号と、このとき前記サーボ式
    材料試験機において得られる前記検知信号とが等しくな
    るように自動調整した前記適応フィルタの周波数伝達関
    数の各項の重み係数によって前記サーボ式材料試験機の
    応答特性を同定し、該同定によって得た前記重み係数を
    オブザーバ係数として予め記憶しておき、 その後の試験時に自動調整される前記適応フィルタの重
    み係数と前記オブザーバ係数との各項毎の差の和が最小
    になるように前記ゲイン手段の前向きゲインを自動調整
    するようにしたことを特徴とするサーボ式材料試験機の
    応答特性調整方法。
  2. 【請求項2】 前記目標信号がサーボ式材料試験機の応
    答特性を支配する要素の共振点に近い周波数成分を含む
    ものであることを特徴とする請求項1記載のサーボ式材
    料試験機の応答特性調整方法。
  3. 【請求項3】 加振アクチュエータと、該加振アクチュ
    エータにより試験材料である試料に加えた加振を検知し
    て検知信号を発生するセンサと、該センサが発生する検
    知信号と前記試料に加える加振の目標値を示す目標信号
    との差を求めて偏差信号を得る加算手段と、前向きゲイ
    ンを有するゲイン手段と、該ゲイン手段を介して前記偏
    差信号を前記加振アクチュエータに加え、前記差が0に
    なるように前記加振アクチュエータを作動するサーボ式
    材料試験機の応答特性調整装置において、 前記サーボ式材料試験機の応答特性を同定する重み係数
    をオブザーバ係数として予め記憶した記憶手段と、 前記サーボ式材料試験機を作動したときの目標信号が入
    力される適応フィルタと、 該適応フィルタの出力に得られる周波数伝達関数に応じ
    た信号と前記サーボ式材料試験機において得られる前記
    検知信号とが等しくなるように前記適応フィルタの周波
    数伝達関数の重み係数を自動調整する係数調整手段と、 該係数調整手段によって調整された前記適応フィルタの
    周波数伝達関数の各項の重み係数と前記オブザーバ係数
    との各項毎にとった差の和が最小になるように前記ゲイ
    ン手段の前向きゲインを自動調整するゲイン調整手段と
    を備えることを特徴とするサーボ式材料試験機の応答特
    性調整装置。
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