JPH1120107A - シリコーン易接着性フィルム及びその製造方法 - Google Patents

シリコーン易接着性フィルム及びその製造方法

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JPH1120107A
JPH1120107A JP9181099A JP18109997A JPH1120107A JP H1120107 A JPH1120107 A JP H1120107A JP 9181099 A JP9181099 A JP 9181099A JP 18109997 A JP18109997 A JP 18109997A JP H1120107 A JPH1120107 A JP H1120107A
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film
silicone
heat
polyethylene
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JP9181099A
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Toshifumi Ishikawa
俊史 石川
Masayuki Fukuda
雅之 福田
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐熱寸法安定性に優れ、かつシリコーンに対
して優れた接着性を有するポリエチレン−2,6−ナフ
タレートフィルム、及び該フィルムを高い生産性で製造
する方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン−2,6−ナフタレートフ
ィルムの少なくとも片面に、不飽和二重結合を有する熱
架橋性ポリウレタンプレポリマーの水性液を塗布し、次
いで乾燥、熱架橋させて得られる架橋プライマー層を設
けたシリコーン易接着性フィルムであって、該シリコー
ン易接着性フィルムを120℃にて30分間加熱処理し
た後の熱応力による寸法変化率が縦方向で0〜0.10
%、かつ横方向で0〜0.05%であることを特徴とす
るシリコーン易接着性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコーン易接着性
フィルム及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、離
形性、シリコーン易接着性に優れ、かつ加熱処理(シリ
コーンを塗設する際の乾燥のための加熱処理)の際熱収
縮しない易接着性フィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】離形フィルムは、粘着剤、接着剤、貼薬
剤等の粘着面保護フィルムとして、又はウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、不0飽和ポリエステル樹脂等硬化性樹脂
のシート、若しくは熱可塑性樹脂のシートを成形するた
めのキャリヤ−として用いられ、その量を拡大しつつあ
る。それに伴い、シートを生産する際の生産速度が年々
高速化され、シート成形時に使用される溶媒を速く乾燥
させるため、乾燥温度も従来より高温度で行うようにな
ってきた。また、成形により得られたシートの寸法精度
に対する要求も年々高度なものとなり、溶媒の乾燥を従
来よりも高温度で行っても離形フィルムの寸法変化や変
形が少ないことが必要となってきた。
【0003】かかる離形フィルムとしては、従来から、
ポリエチレンテレフタレートフィルムに代表されるポリ
エステルフィルムの少なくとも片面にビニルシロキサン
基を有するシリコン化合物の付加重合硬化物またはアル
キルオキシシランもしくはオキシシラン化合物の縮重合
硬化物等よりなる被膜を設けたものが用いられている。
【0004】しかし、溶媒の乾燥温度を従来より高くす
ると、例えばポリエチレンテレフタレートをベースフィ
ルムとした離形フィルムでは熱応力による寸法変化率が
大きく、寸法精度を満足することができなくなる可能性
があるため、その改良が望まれている。
【0005】一方、前述の離形層を形成するシリコーン
硬化物は非粘着で離形効果や熱安定性に優れるという利
点を有するが、一方ベースフィルムであるポリエステル
フィルムとの密着性が不足するという問題を有する。
【0006】そこで、かかるシリコーン硬化物層とポリ
エステルフィルムの密着性を改善する方法として、シラ
ンカップリング剤を用いて架橋プライマー層を設ける方
法(特開平1−5838号公報)が提案されている。し
かし、この方法はシランカップリング剤の反応性が遅
く、生産性が低いという問題を有する。この反応性を向
上させるために、溶剤系では白金系触媒等の添加が行わ
れているが、この触媒は水に難溶であったり、溶解して
も触媒活性を失う欠点があり、水系塗布液には不適であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題を解消し、シリコーン硬化物層に対し優れた接着
性と加熱処理時の寸法安定性(耐熱寸法安定性)を有す
るシリコーン易接着性フィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記のシリコーン易接着性フィル
ムを高い生産性で製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するため、次の構成からなる。ア.ポリエチレン−
2,6−ナフタレートフィルムの少なくとも片面に、不
飽和二重結合を有する熱架橋性ポリウレタンプレポリマ
ーの水性液を塗布し、次いで乾燥、熱架橋させて得られ
る架橋プライマー層を設けたシリコーン易接着性フィル
ムであって、該シリコーン易接着フィルムを120℃に
て30分間加熱処理した後の熱応力による寸法変化率が
縦方向で0〜0.10%、かつ横方向で0〜0.05%
であることを特徴とするシリコーン易接着性フィルム。
イ.結晶配向が完了する前のポリエチレン−2,6−ナ
フタレートフィルムの少なくとも片面に、分子内に不飽
和二重結合を有しかつブロック化されたイソシアネート
基を有し、水溶性または水分散性の、熱架橋性ポリウレ
タンプレポリマーを主成分とする組成物を塗布し、次い
で乾燥、延伸、熱処理を施してフィルムの結晶配向を完
了させるとともに塗布層を熱架橋性させることを特徴と
するシリコーン易接着性フィルムの製造方法であって、
該シリコーン易接着性フィルムを120℃にて30分間
加熱処理した後の熱応力による寸法変化率が縦方向で0
〜0.10%、かつ横方向で0〜0.05%であること
を特徴とするシリコーン易接着性フィルムの製造方法。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0009】 [ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム] [ポリエチレン−2,6−ナフタレート]本発明におい
てポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを構成
するポリエチレン−2,6−ナフタレート(以下PEN
と略することがある)は、ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸又はそのエステル形成性誘導体とエチレングリコ
ール又はそのエステル形成性誘導体とを重縮合させて得
られる結晶性の線状飽和ポリエステルである。かかるP
ENポリマーはホモポリマーの他、共重合成分を少割合
(例えば10モル%以下、特に5モル%以下)共重合し
たコポリマー、あるいは他のポリマーを少割合(例えば
20重量%以下、特に10重量%以下)混合したブレン
ドポリマーであってもよい。
【0010】好ましい共重合成分としては、2個のエス
テル形成性官能基を有する化合物、例えばシュウ酸、ア
ジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナ
フタレン−2,7−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニ
ルエーテルジカルボン酸等のようなジカルボン酸又はそ
れらの低級アルコールエステル、p−オキシ安息香酸、
p−オキシエトキシ安息香酸等のようなオキシカルボン
酸又はそれらのエステル形成性誘導体、あるいは1,2
−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,4−テトラメチレングリコール、1,6−ヘキ
サメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のよ
うな2価アルコール類等を挙げることができる。
【0011】また、PENポリマーは、例えば安息香
酸、モノメトキシポリアルキレングリコール等の一官能
性化合物によって末端の水酸基及び/又はカルボキシル
基の一部又は全部を封鎖したものであってもよく、ある
いは、例えばごく少量のグリセリン、ペンタエリスリト
ール等のような3官能以上のエステル形成性化合物を実
質的に線状のポリマーが得られる範囲内で共重合したも
のであってもよい。
【0012】PENポリマーは公知の方法で製造するこ
とができる。例えば、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸又はそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール
又はそのエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下で縮
重合させることによって製造できる。コポリマーを製造
する場合には、上記成分と共に共重合成分を加えるとよ
い。
【0013】[フィルム]本発明におけるPENフィル
ムとしては滑剤を含まないフィルムが表面平滑性の点で
好ましいが、表面粗さを制御するための滑剤、例えば炭
酸カルシウム、カオリン、シリカ、アルミナ、酸化チタ
ン等の如き無機微粒子等を含有させたフィルムであって
もよい。また、他の添加剤、例えば安定剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、帯電防止剤等を含有させたフィルムであっ
てもよい。
【0014】本発明におけるPENフィルムの厚みは好
ましくは5〜200μm、さらに好ましくは25〜10
0μmである。
【0015】離形層の密着性を高める目的で、本発明に
用いれるPENフィルム自体はその表面にコロナ処理が
行われていることが好ましい。
【0016】[プライマー層]本発明においてPENフ
ィルムの少なくとも片面に設けられる架橋プライマー層
は不飽和二重結合を有するポリウレタンプレポリマ−を
熱架橋させることにより形成された熱架橋ポリウレタン
層である。
【0017】本発明における架橋プライマー層は熱架橋
性のプレポリマーのうち、特に不飽和二重結合を分子中
に有するポリウレタンプレポリマ−をフィルム上に塗布
し、熱架橋させることで形成される。この不飽和二重結
合を有するポリウレタンプレポリマ−は、ポリオ−ルと
有機ポリイソシアネートとを反応させて得ることができ
る。
【0018】熱架橋性ポリウレタン層中には不飽和二重
結合が存在するが、この不飽和二重結合は熱架橋性ポリ
ウレタンポリマーを構成するポリオ−ル成分に由来する
ことが好ましい。この熱架橋性ポリウレタン層中の不飽
和二重結合は、ポリオール成分の一部または全部に不飽
和二重結合を有するポリオ−ルを用いることで導入する
ことができる。不飽和二重結合を有するポリオ−ルの割
合は全ポリオ−ル成分に対し10重量%以上であること
が好ましい。
【0019】不飽和二重結合が架橋プライマー層に存在
することにより、シリコーン層との強固な接着力を得る
ことができる。
【0020】不飽和二重結合を有するポリオ−ルとして
は、不飽和ポリエステルポリオ−ル類が好ましく挙げら
れる。
【0021】不飽和ポリエステルポリオ−ル類として具
体的に例示すれば、不飽和多価カルボン酸成分と飽和多
価アルコール成分からなる不飽和ポリエステルポリオ−
ル類;飽和多価カルボン酸成分と不飽和多価アルコール
成分とを重縮合させて得られる不飽和ポリエステルポリ
オ−ル類;上記不飽和ポリエステルポリオ−ル類のう
ち、飽和多価アルコール類または不飽和多価アルコール
が、飽和多価アルコールと不飽和多価アルコールとの混
合物である不飽和ポリエステルポリオ−ル類;飽和多価
カルボン酸類または不飽和多価カルボン酸が、飽和多価
カルボン酸と不飽和多価カルボン酸との混合物である不
飽和ポリエステルポリオ−ル類を例示することができ
る。
【0022】不飽和多価カルボン酸成分として、マレイ
ン酸、フマル酸成分を例示することができる。
【0023】飽和多価カルボン酸成分として、アジピン
酸、セバチン酸、テレフタル酸、イソフタル酸を例示す
ることができる。
【0024】飽和多価アルコール成分として、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサメチレングリコール、トリメチロールプロパンを
例示することができる。
【0025】不飽和多価アルコール成分として、ブテン
ジオール;1,2−ポリブタジェンポリオ−ル、1,4
−ポリブタジェンポリオ−ル等の如きポリブタジェンポ
リオ−ル類;各種アクリル酸系モノマーとヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシメタアクリレート等の如
きヒドロキシル基を有するアクリル酸系モノマーとを共
重合させて得られるヒドロキシル基を測鎖に有するアク
リルポリオ−ル類を例示することができる。これらのう
ちポリブタジェンポリオール類が好ましい。
【0026】不飽和二重結合を有するポリオ−ルは単独
で用いられてもよく、混合物として用いられてもよい。
さらに、ポリウレタンの製造に通常用いられる活性水素
を2個以上有する化合物と併用してもよい。
【0027】活性水素を2個以上有する化合物として
は、飽和ポリエステルポリオ−ル類、ポリエーテルポリ
オ−ル類(例えばポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等)、アミノアルコール類(例えば
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン等)を例示することができる。
【0028】本発明に用いられるイソシアネートとして
は、例えばジフェニルメタンジイソシアネート、トルエ
ンジイソシアネート等の如き芳香族ポリイソシアネート
類;ヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ポリ
イソシアネート類;イソホロンジイソシアネートの如き
脂環族ポリイソシアネート類;キシレンジイソシアネー
トの如き芳香族・脂肪族ポリイソシアネート類;およ
び、これらのイソシアネート類とトリメチロールプロパ
ンの如き低分子量ポリオ−ルトを予め反応させて得られ
るポリイソシアネート類を挙げることができる。
【0029】本発明に用いられるポリウレタンプレポリ
マーは熱架橋性を有するものである。本発明においてポ
リウレタンプレポリマーはイソシアネート基のモル数を
ヒドロキシル基と活性水素の和(モル数)に対し過剰、
好ましくは1.1〜2.0モル倍の過剰とし、生成する
プレポリマ−分子1個につき未反応のイソシアネート基
が2個以上存在する。
【0030】このイソシアネート基はブロック化剤を用
いて末端を封鎖すること(以下、この末端封鎖を単にブ
ロック化と称する場合がある)が好ましく、特に水性塗
液を好適に調製するためには、このブロック化は必須で
ある。このブロック化はイソシアネートのブロック化と
して良く知られているものであり、加熱によって遊離イ
ソシアネート基を再生できるブロック化である。
【0031】ブロック化剤としては、例えば重亜硫酸ソ
ーダの如き重亜硫酸塩類;イソプロピルアルコール、第
3ブチルアルコール等の如きアルコール類;ブタンオキ
シム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノン
オキシム等の如きオキシム類;アセチルアセトンの如き
活性メチレン化合物;フェノール、アルキルフェノール
等の如きフェノール類;イミダゾールの如きイソダゾー
ル類;その他ラクタム、イミン化合物、アミド化合物、
イミド化合物等を挙げることができる。
【0032】これらのブロック化剤とポリウレタンプレ
ポリマー中のイソシアネート基との反応は、常温〜10
0℃の温度で行うことができ、この反応に際して必要で
あれば前記ウレタン化触媒を用いることができる。
【0033】本発明に用いられるポリウレタンプレポリ
マーは水分散性、水溶性を備えることが好ましい。
【0034】ポリウレタンプレポリマーへの安定な水分
散性または水溶性の付与は分子内に親水性基を導入する
ことにより行われることが好ましい。
【0035】このような親水性基としては、−SO3
基(ここで、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属で
ある。)、−OH基、−COOR基(ここで、Rはアン
モニア又は第3級アミンの残基である。)が好ましく、
これらのうち特に、アンモニアまたは第3級アミンで中
和されたカルボキシル基(−COOR基)が好ましい。
【0036】アンモニアまたは第3級アミンで中和され
たカルボキシル基のポリウレタンプレポリマーへの導入
は、例えばポリウレタンプレポリマー合成時、反応原料
の1つとしてカルボキシル基含有ポリヒドロキシ化合物
を用いることにより行なうことができ、又は未反応のイ
ソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマー中の
未反応のイソシアネート基に水酸基含有カルボン酸やア
ミノ基含有カルボン酸を反応させ、次いで得られる反応
生成物を高速撹袢下でアンモニア水または第3級アミン
水溶液中に添加し中和することにより行なうことができ
る。導入するカルボキシル基または塩基の量はポリウレ
タンプレポリマーに対して0.1〜15重量%が好まし
い。
【0037】水酸基含有カルボン酸としては、例えばジ
メチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロ
ール吉草酸、トリメリット酸ビス(エチレングリコー
ル)エステル、3−ヒドロキシプロピオン酸、γ−ヒド
ロキシ酪酸、p−(2−ヒドロキシエチル)安息香酸、
リンゴ酸を挙げることができる。
【0038】アミノ基含有カルボン酸としては、例えば
グリシン、アラニン、β−アミノプロピオン酸、γ−ア
ミノ酪酸、pーアミノ安息香酸を挙げることができる。
【0039】カルボキシル基の中和に用いる塩基として
は、アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタ
ノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエ
タノールアミン、ジエチルエタノールアミンの如き第3
級アミンを例示することができる。
【0040】本発明に用いられるポリウレタンプレポリ
マーの合成は通常のウレタン化触媒、例えば有機酸、無
機酸、アミン化合物、金属系触媒の存在下で、常温(2
5℃)〜100℃の温度で行うのが好ましい。
【0041】この反応は無溶剤の下で行ってもよく、有
機溶剤の下で行ってもよい。反応に用いられる有機溶剤
としては、イソシアネートと不活性でありかつ、沸点が
100℃以下あるいは、100℃以下で水と共沸する親
水性の溶剤が好ましい。このような溶剤として例えば、
アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
ジオキサン、酢酸エチルを挙げることができる。
【0042】ポリウレタンプレポリマーの分子量は、1
000〜3000が好ましい。
【0043】[塗布液]本発明に用いられるポリウレタ
ンプレポリマーは塗布液としてフィルム上に塗布されプ
ライマー層の形成に用いられるが、塗布液中の固形分濃
度は、1〜30重量%が好ましく、特に2〜10重量%
が好ましい。固形分濃度が30重量%を超えると塗布液
の安定性または固形分の溶解性が劣ることがあり、塗布
液を均一に塗布することが困難となることがある。固形
分濃度が1重量%未満であるとハジキ斑等の塗布欠点が
出易くなり好ましくない。
【0044】また、塗布液の塗布量は、走行しているフ
ィルム1m2当り0.5〜20g、特に1〜10gが好
ましい。塗布量が0.5g/m2未満であるとシリコー
ンに対する接着性が不足することがあり、また20g/
2を超えると塗膜の凝集破壊を生じやすくなる。
【0045】塗布液は水性プライマー塗布液であること
が好ましい。ここで、水性プライマー塗布液とは上記ポ
リウレタンプレポリマーを水に溶解ないし均一分散させ
たものである。この水性プライマー塗布液は、アニオン
系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面
活性剤等の界面活性剤を必要量含有することができる。
【0046】界面活性剤としては、塗布液の表面張力を
50dyne/cm以下、好ましくは40dyne/c
m以下に降下することができ、PENフィルムへの濡れ
を促進するものが好ましい。界面活性剤として例えばポ
リエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロ
ック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンモノアルキレート、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル等を挙げることができる。
【0047】さらに、塗布液には本発明の効果を損なわ
ない範囲で、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、
無機フィラ−、有機フィラ−、潤滑剤、ブロッキング防
止剤等の他の添加剤を混合することができる。
【0048】水性プライマー塗布液の製造方法の一例を
示す。
【0049】ポリブタジェンポリオ−ル(分子量200
0)70重量部およびポリエチレングリコール(分子量
2000)30重量部の混合物にヘキサメチレンジイソ
シアネート16.8重量部を加え、100℃以下の温度
に保ちながら反応させて遊離イソシアネート基を有する
ポリウレタンプレポリマーを得る。
【0050】次に、このプレポリマーにメチルエチルケ
トン50重量部を添加し、更にジメチロールプロピオン
酸3.3重量部を添加し、反応させて、上記遊離イソシ
アネート基の約半分をブロック化したポリウレタンプレ
ポリマーを得る。更に、このプレポリマーにブタノンオ
キシム4.4重量部を添加して反応させ、遊離イソシア
ネート基が完全に消失してから、トリエチルアミン2.
5重量部を添加して中和する。得られた反応生成物を水
で希釈して、水性プライマー塗布液とする。
【0051】かかる塗布液をPENフィルムの少なくと
も片面に塗布し、次いで乾燥、熱架橋させることで、架
橋プライマ−層を設けることができる。水溶性プライマ
ー塗布液としての熱架橋性ポリウレタンプレポリマーの
PENフィルムへの塗布は、PENフィルムの製造工程
内で行うのが好ましい。
【0052】塗布は通常のプライマー塗布工程で行なっ
てよい。予め製造した二軸延伸熱固定したPENフィル
ムに、その製造工程とは切り離して塗布液の塗布を行う
場合には、塵埃等を巻き込みやすいのでクリーンな雰囲
気での塗工が望ましい。
【0053】PENフィルムへの塗布液の塗布方法とし
ては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロール
コート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート
法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレー
コート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカーテン
コート法を単独または組み合わせて適用することができ
る。なお、塗布液には、塗布液の安定性または塗工性を
助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませてもよい。
【0054】塗布は、PENフィルム製造工程中に行な
うのが好ましい。また、この工程中で結晶配向が完了す
る前のPENフィルムの片面又は両面に水性塗布液とし
て塗布することが接着性の観点からさらに好ましい。
【0055】ここで、結晶配向が完了する前のPENフ
ィルムとしては、PENを熱溶融してそのままフィルム
状とした未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向(長
手方向)または横方向(幅方向)の何れか一方に延伸し
た一軸延伸フィルムおよび縦方向及び横方向の二方向に
低倍率延伸させた二軸延伸フィルム(最終的に、縦方向
または横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめ
る前の二軸延伸フィルム)を挙げることができる。
【0056】塗布液を塗布されたPENフィルムは熱架
橋処理される。熱架橋処理にさきだち通常塗布液の水溶
液の水分を乾燥させる。
【0057】塗布液を縦一軸延伸PENフィルムに塗布
する場合、PENフィルムがステンターに導かれて加熱
された後、横延伸及び熱固定される間に、塗布液は、乾
燥され、熱架橋される。
【0058】本発明における架橋プライマー層は、PE
Nフィルムに対して優れた密着性を有し、かつシリコー
ンに対して優れた密着性を有する。
【0059】従って、本発明のシリコーン易接着性フィ
ルムを用い、架橋プライマー層の上にシリコーン離形層
を設けると、耐久性、耐熱寸法安定性の優れた離形フィ
ルムを得ることができる。
【0060】[熱応力による寸法変化率]本発明におけ
るシリコーン易接着性フィルムは、120℃にて30分
間加熱処理した際の縦方向(長手方向)の熱応力による
寸法変化率が0〜0.10%、横方向(幅方向)の熱応
力による寸法変化率が0〜0.05%であることが必要
である。
【0061】[面配向係数]また、本発明においてPE
Nフィルムは、下記式(1)で求まる面配向度0.10
〜0.30の二軸配向PENフィルムであることが、離
形フィルムの機械的特性がより良好なものとなるため好
ましい。
【0062】
【数3】ns=(nx+ny)/2−nz [但し、式中のnsは面配向度、nxは横方向の屈折
率、nyは縦方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率を
示す。]
【0063】本発明におけるPENフィルムは、密度
1.340g/cm3以上、さらに1.350g/cm3
以上、特に1.360g/cm3以上であることが、離
形フィルムの熱応力による寸法変化率が良好となるため
好ましい。
【0064】[PENフィルムの製造方法]本発明にお
いて用いられるPENフィルムは、従来から知られてい
る方法で製造することができる。例えば、PENポリマ
ーを乾燥後溶融し、ダイ(例えばTダイ、Iダイ等)か
ら冷却ドラム上に押出し冷却して未延伸フィルムとし、
該未延伸フィルムを縦方向に130〜150℃の温度で
3.0〜4.5倍の倍率で延伸し、次いで横方向に12
0〜150℃の温度で3.2〜4.8倍の倍率で延伸す
る方法(逐次二軸延伸)、あるいは縦方向と横方向とを
同時に延伸する方法(同時二軸延伸)により得ることが
できる。このとき縦方向と横方向の延伸倍率をほぼ同じ
とすることにより、フィルムの等方性を良好なものとす
ることができる。
【0065】本発明において用いられるPENフィルム
は特定の面配向係数、密度範囲、熱応力による寸法変化
率を有するPENフィルムであるが、このフィルムは二
軸延伸したフィルムを220〜255℃で5秒〜1分間
熱固定することにより得ることができる。熱固定は収縮
を制限しながら行うことが好ましい。特に、二軸延伸し
たフィルムを熱固定した後、さらに120〜150℃の
温度で弛緩状態で熱処理(熱弛緩)することにより、よ
り好ましい熱応力による寸法変化率を有するフィルムを
得ることができる。
【0066】さらに、PENフィルムの配向結晶化は、
上記の条件の他、延伸、熱固定等条件として従来から当
業界に蓄積された条件で行うことができる。
【0067】[シリコーン離形層]本発明のシリコーン易
接着性フィルムを離形フィルムとして用いる場合、架橋
プライマー層上にシリコーン離形層を設ける。
【0068】シリコーン離形層としては、例えばビニル
基のような不飽和炭化水素基を持つポリオルガノシロキ
サンとケイ素原子に直接結合した水素原子を持つポリオ
ルガノシロキサンとを白金化合物を触媒として付加反応
させて得た硬化被膜、ケイ素原子に結合した水酸基を持
つポリオルガノシロキサンと加水分解可能な官能基(例
えば、アルコキシ基、オキシム基、アセトキシ基)を持
つオルガノシラン又はポリシロキサンを有機スズや有機
チタン化合物を触媒として縮合反応させた硬化被膜を好
ましく挙げることができる。
【0069】かかる硬化被膜は、該被膜を形成する成分
を含む塗布液をプライマー層上に塗布し、該プライマー
層上で硬化させることによって形成される。
【0070】被膜を形成する成分は、例えばトルエン、
酢酸エチル、n−ヘキサン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等の溶媒に溶解して塗布液として調製する
が、この塗布液には重合反応促進のための有機白金化合
物の如き触媒を微量加えたものであることが好ましい。
【0071】この塗布液の塗布方法としては、例えば、
グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバー
スコート法、スプレーコート法、バーコート法を用いる
ことができる。
【0072】形成されるシリコーン離形層の厚さは、乾
燥状態で、0.01〜10μm、さらには0.02〜5
μmであることが好ましい。この厚さが0.01μmよ
り薄くなると離形性が不足し、10μmより厚くなると
重合不足によるシリコーンの粘着剤への転写が多く好ま
しくない。
【0073】このようにして得られる離形層はプライマ
ー層を介してのPENフィルムとの密着性に優れ、粘着
剤等への離形層成分の転写の少ない、耐久性に優れるも
のである。
【0074】なお、本発明のシリコーン易接着性フィル
ムにおいて架橋プライマー層の上には用途に応じて成分
を選択したシリコーン離形層を設けることができる。
【0075】本発明のシリコーン易接着性フィルムは、
その物性において以下に掲げる利点を有する。
【0076】未延伸フィルムで比較すると、PENフィ
ルムはガラス転移温度が約120℃で、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムのガラス転移温度(78℃)より
も著しく高い。二軸延伸フィルムで比較すると、分子の
配向による結晶化度の上昇により、ガラス転移温度は、
PENフィルムでは約160℃、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムでは約120℃である。
【0077】樹脂溶液等の塗布後の乾燥工程での温度は
一般的には60〜140℃位の温度域が多い。この温度
域のうち、特に高温域では、二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムのガラス転移温度を上回ることにな
り、長時間温度がかかるとフィルムに収縮等の熱変形が
起こりやすく、また張力下では伸長がおこりやすくな
る。一方、二軸延伸PENフィルムは、乾燥工程温度よ
りもはるかに高いガラス転移温度を有するため、長時間
の熱履歴に対してもこのような収縮や伸長等の熱変形が
起こりにくい利点を有する。
【0078】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。なお、フィルムの各特性値は下記の方法で測定、評
価した。ただし、シリコーン易接着性フィルムの易接着
面(架橋プライマー層)に離形層を塗設したフィルムを
単に離形フィルムという場合がある。
【0079】(1)背面非転写性 離形フィルムの離形層塗設面と離形層非塗設面とを重ね
あわせ、6kg/cm2の荷重を加えて18時間保持し
た後、離形層非塗設面に油性サインペン(マジックイン
ク)でラインを引き、“ハジキ”の程度を観察し下記の
基準で背面非転写性を評価した。 ◎:ハジキなし ………… 背面非転写性極めて良好 △:ハジキやや有り …… 背面非転写性やや不良 ×:ハジキ有り ………… 背面非転写性不良
【0080】(2)離形性 離形フィルムの離形層塗設面に24mm巾セロハンテー
プをゴムロールにて圧着し、離形層塗設面とセロハンテ
ープとの剥離強度(剥離抵抗値:g/24mm)をイン
ストロン型引張試験機にて180°方向の剥離条件にて
測定した。なお、剥離強度が10g/24mm未満であ
ると、離形性が良好となるため好ましい。
【0081】(3)シリコーン易接着性 (ア)初期易接着性 離形層塗設直後(塗布乾燥直後)の離形フィルムの離形
層表面を指先で数回摩擦し、離形層の脱落や密着状態を
観察し下記の基準で初期易接着性を評価した。 (イ)耐久易接着性 離形フィルムを60℃×80%RHの雰囲気に一週間保
持した後、離形層表面を指先で数回摩擦し、離形層の脱
落や密着状態を観察し、下記の基準で耐久易接着性を評
価した。 [評価基準] ◎:離形層の変化が全く認められない …………………易接着性良好 ○:離形層剥離による白化が若干認められる …………易接着性やや良好 △:離形層剥離による白化が殆どの部分に認められる…易接着性やや不良 ×:離形層が完全に剥離して失われる …………………易接着性不良
【0082】(4)熱応力による寸法変化率 測定方向に長さ30mm以上、幅4mmで切り出した短
冊状のフィルム(離形層塗設前)をTMA(熱応力歪測
定装置、セイコー電子工業株式会社製TMA/SS12
0C)の治具にチャック間が10mmになるように装着
し、フィルムに150gf/mm2の応力を加え、室温
から5℃/分の昇温速度で加熱し、120℃に到達した
ときの150gf/mm2の応力下での寸法変化を応力
方向(長手方向)、垂直方向(幅方向)別に測定し、下
記式にて計算して求めた。
【0083】
【数4】寸法変化率(%)=(寸法変化/チャック間距
離)×100
【0084】(5)密度 密度勾配液として四塩化炭素、n−ヘプタンを用いた密
度勾配管を用い、30℃にて測定した。
【0085】[実施例1〜3及び比較例1〜2]35℃
のo−クロロフェノール中で測定した固有粘度が0.6
0のPEN(平均粒径0.1μmのシリカ微粒子を0.
2重量%含有)を押出機にて溶融し、フィルム状の溶融
ポリマ−をダイスから約40℃に維持してある回転冷却
ドラム上に押出し、静電密着法を用いて該フィルム状の
溶融ポリマ−を冷却ドラムに密着させながら急冷して未
延伸フィルムを得た。
【0086】次いで該未延伸フィルムを140℃にて縦
方向に3.7倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。この
一軸延伸フィルムの片面に、表1に示す組成の固形分濃
度4重量%の水性塗布液をキスコート法にて塗布した。
【0087】続いて130℃にて横方向に3.8倍に延
伸し、さらに240℃で熱固定を行ない、厚さ50μm
の架橋プライマー層を持つ二軸延伸PENフィルムを得
た。この二軸配向フィルムの密度は1.360g/cm
3、面配向度が0.20であった。
【0088】次に、ポリジメチルシロキサンとメチルハ
イドロゲンポリシロキサンの混合液に白金触媒を加えて
付加反応させて硬化させるタイプの硬化型シリコーン樹
脂(信越化学株式会社製、KS−772)を、トルエン
に溶解させて固形分濃度5%の溶液を調製した。この溶
液を、前述の二軸延伸PENフィルムの架橋プライマー
層の上に、塗布量1g/m2で塗布し、140℃、1分
間で乾燥及び架橋反応を行い離形フィルムを得た。これ
らの離形フィルムの評価結果を表2に示す。
【0089】[比較例3]35℃のo−クロロフェノー
ル中で測定した固有粘度が0.65のポリエチレンテレ
フタレートを押出機にて溶融し、フィルム状の溶融ポリ
マ−をダイスから約20℃に維持してある回転冷却ドラ
ム上に押出し、静電密着法を用いて該フィルム状の溶融
ポリマ−を冷却ドラムに密着させながら急冷して未延伸
フィルムを得た。次いで該未延伸フィルムを80℃にて
縦方向に3.6倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。
【0090】この一軸延伸フィルムの片面に、表1に固
形分濃度4重量%の水性塗布液をキスコート法にて塗布
した。続いて120℃にて横方向に3.8倍に延伸し、
さらに220℃で熱固定を行ない、厚さ50μmの架橋
プライマー層を持つ二軸延伸ポリエチレンテレフテレー
トフィルムを得た。この二軸配向フィルムの密度は1.
365g/cm3、面配向度が0.28であった。
【0091】次に、実施例1と同じ方法で離形フィルム
を得た。この離形フィルムの評価結果を表2に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】表2に示す結果から明らかなように、本発
明のシリコーン易接着性フィルムを用いた離形フィルム
は、背面非転写性、離形性、初期シリコーン易接着性、
耐久シリコーン易接着性及び耐熱寸法安定性に優れたも
のである。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱寸法安定性に優
れ、かつシリコーンに対して優れた易接着性を有する易
接着性PENフィルム、及び該フィルムを高い生産性で
製造する方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 7/00 301 C08J 7/00 301 7/04 CER 7/04 CERE B29K 67:00 B29L 9:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン−2,6−ナフタレートフ
    ィルムの少なくとも片面に、不飽和二重結合を有する熱
    架橋性ポリウレタンプレポリマーの水性液を塗布し、次
    いで乾燥、熱架橋させて得られる架橋プライマー層を設
    けたシリコーン易接着性フィルムであって、該シリコー
    ン易接着性フィルムを120℃にて30分間加熱処理し
    た後の熱応力による寸法変化率が縦方向で0〜0.10
    %、かつ横方向で0〜0.05%であることを特徴とす
    るシリコーン易接着性フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン−2,6−ナフタレートフ
    ィルムが、下記式(1)から求められる面配向度が0.
    10〜0.30の二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフ
    タレートフィルムである請求項1記載のシリコーン易接
    着性フィルム。 【数1】ns=(nx+ny)/2−nz [但し、式中のnsは面配向度、nxは横方向の屈折
    率、nyは縦方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率を
    示す。]
  3. 【請求項3】 熱架橋性ポリウレタンプレポリマーを構
    成するポリオ−ル成分の少なくとも10重量%(全ポリ
    オ−ル成分に対して)が不飽和二重結合を有するポリオ
    −ルである請求項1に記載のシリコーン易接着性フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 不飽和二重結合を有するポリオ−ルが不
    飽和ポリエステルポリオ−ル及び/又はポリブタジェン
    ポリオ−ルである請求項3に記載のシリコーン易接着性
    フィルム。
  5. 【請求項5】 結晶配向が完了する前のポリエチレン−
    2,6−ナフタレートフィルムの少なくとも片面に、分
    子内に不飽和二重結合を有しかつブロック化されたイソ
    シアネート基を有し、水溶性または水分散性の、熱架橋
    性ポリウレタンプレポリマーを主成分とする組成物を塗
    布し、次いで乾燥、延伸、熱処理を施してフィルムの結
    晶配向を完了させるとともに塗布層を熱架橋性させるこ
    とを特徴とするシリコーン易接着性フィルムの製造方法
    であって、該シリコーン易接着性フィルムは120℃に
    て30分間加熱処理した後の熱応力による寸法変化率が
    縦方向で0〜0.10%、かつ横方向で0〜0.05%
    であるシリコーン易接着性フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリエチレン−2,6−ナフタレートフ
    ィルムが、下記式(1)から求められる面配向度が0.
    10〜0.30の二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフ
    タレートフィルムである請求項5記載のシリコーン易接
    着性フィルムの製造方法。 【数2】ns=(nx+ny)/2−nz [但し、式中のnsは面配向度、nxは横方向の屈折
    率、nyは縦方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率を
    示す。]
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