JPH1119957A - スタンピング成形装置 - Google Patents

スタンピング成形装置

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JPH1119957A
JPH1119957A JP9178710A JP17871097A JPH1119957A JP H1119957 A JPH1119957 A JP H1119957A JP 9178710 A JP9178710 A JP 9178710A JP 17871097 A JP17871097 A JP 17871097A JP H1119957 A JPH1119957 A JP H1119957A
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JP
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molten resin
halves
resin layer
lower mold
mold
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JP9178710A
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English (en)
Inventor
Koji Hashimoto
功二 橋本
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 見切り線を境として表面を異なる色または模
様とした外観のよい合成樹脂製品を1つの装置による1
回のスタンピング成形で製造する。 【解決手段】 スタンピング成形装置の下型10は合成
樹脂製品の見切り線と対応する鉛直な分離面Pで2つの
半部10a,10bに分離されて作動装置17により互
いに接近離隔するように往復移動され、この各半部には
最接近位置において分離面に沿って所定の間隔で互いに
向かい合う1対の対向面12a,12bと互いに当接す
る切断突起13a,13bを形成する。ダイヘッド3
4,39が、表面の色または模様が異なるそれぞれシー
ト状の溶融樹脂30m,35mを押し出して各溶融樹脂
の表面が上側となって各半部10a,10bの上面をそ
れぞれ覆うように供給した後、各半部は最接近位置に移
動され、上型20が各半部に上方から接近して各溶融樹
脂を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の見切り線を
境として表面の色または模様が異なる合成樹脂製品を製
造するスタンピング成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のドアトリムのような板状
の合成樹脂製品において、装飾性を高めるために上半部
と下半部とで表面の色または模様を異なるものとする場
合には、通常は上半部と下半部を別々に成形することに
より表皮の色または模様が異なるものを用意した後、こ
れをかしめなどにより一体化している。また、一体形成
した基材の表面に加熱して軟化させた表皮材を負圧によ
り吸引し接着してこのような板状の合成樹脂製品を製造
する場合は、見切り線を境として上半部と下半部とで表
面の色または模様が異なる表皮材を使用することも考え
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記第1
の従来技術では、成形工程が上半部と下半部とで別々に
必要になり、また組付工程も必要であるので、製造コス
トが増大するという問題がある。また上記第2の従来技
術では、製造コストは低下するが、表皮材は吸引の際に
基材の表面に沿ってずれるので見切り線形状が狂って見
苦しくなるという問題があるのに加え、平坦なドアトリ
ムの表面が単に色分けまたは模様分けされているだけで
あるので豪華な感じを与えることができない。
【0004】本発明は、このような見切り線を境として
表面の色または模様が異なる合成樹脂製品をスタンピン
グ成形により一体成形することを可能にして、このよう
な各問題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上側に裏側成
形面を形成した下型と、この下型に上方から接近離隔可
能に設けられて最接近位置において裏側成形面との間の
隙間が所定の値となる表側成形面を下面に形成した上型
よりなり、所定の見切り線を境として表面の色または模
様が異なる合成樹脂製品を製造するスタンピング成形装
置に関するものであり、下型は見切り線と対応する鉛直
な分離面で水平方向に互いに分離可能な2つの半部より
なると共にこの各半部には最接近位置において分離面に
沿いかつこれを間に挟んで所定の間隔をおいて互いに向
かい合う1対の対向面を形成し、また各半部が互いに接
近離隔されるようにその少なくとも何れか一方を水平方
向に往復移動させる作動装置と、最接近位置における各
半部の対向面の間の間隔の半分よりも先端部の厚さが大
きくかつ表面の色または模様が異なるそれぞれシート状
の溶融樹脂を押し出してこの各溶融樹脂の表面が上側と
なって各半部の上面をそれぞれ覆うように供給するダイ
ヘッドを備えたことを特徴とするものである。
【0006】先ず下型に対して上型を上方に離隔させ、
下型の各半部を水平方向に互いに離隔させた状態で、表
面の色または模様が互いに異なるそれぞれシート状の溶
融樹脂を各ダイヘッドから押し出して表面が上側となっ
て各半部の上面を覆うように供給する。次いで作動装置
により下型の各半部を互いに移動させ最接近位置とし、
各溶融樹脂の見切り線に対応する先端部を対向面の間に
挟むことにより互いに結合させてから、上型を下型に対
し最接近位置まで接近させれば各溶融樹脂は上下の両型
の間に充填されて成形される。成形された合成樹脂製品
の表面の色は、見切り線と対応する各溶融樹脂の結合部
を境として色または模様が異なったものとなる。
【0007】上型には、分離面に対応して、薄い仕切板
を表側成形面から下型に向かって突出するように一体的
に設けることが望ましく、このようにすれば充填の際に
おける各溶融樹脂の表面部分の移動は仕切板によりせき
止められる。
【0008】また下型の各半部には、各対向面の下縁に
沿って互いに近づく向きに突出して両半部の最接近位置
においては先端縁が互いに当接する切断突起を設けるこ
とが望ましい。このようにすれば、各半部を最接近位置
まで移動することにより、見切り線に沿った結合部分に
おける余分の両溶融樹脂は切断突起により切断される。
【0009】各ダイヘッドは、各溶融樹脂として、それ
ぞれ所定厚の基材溶融樹脂層と表皮溶融樹脂層の積層体
を押し出すものとすることが望ましい。
【0010】また各ダイヘッドは、各溶融樹脂として、
それぞれ所定厚の基材溶融樹脂層と発泡剤を混練した中
間溶融樹脂層と表皮溶融樹脂層の積層体を押し出すもの
とすることが望ましい。この場合には、上型と下型を最
接近位置とした後に中間溶融樹脂層が発泡して両型の間
に充填される。
【0011】
【発明の実施の形態】図5は、見切り線Cにおいて一体
的に結合された下半部及び上半部の基材31,36の各
表面を中間発泡層32,37を介して互いに異なる色の
表皮33及び表皮38で覆い、これにより見切り線Cを
境として表面の色を異ならせたドアトリムの断面図を示
し、図1〜図4は、この図5に示すようなドアトリムの
製造に、本発明を適用した場合におけるスタンピング成
形装置の断面図を示す。例えば縦横の寸法が約600mm
×900mmのドアトリムの場合、各部の肉厚は基材3
1,36が2.5〜4.0mm、中間発泡層32,37が
1.0〜3.0mm、表皮33,38が0.3〜1.0m
m、ドアトリム全体で3.8〜8.0mmである。このス
タンピング成形装置は、それぞれ定盤16,26を介し
て、下部の固定側型支持部材及び上部の可動側型支持部
材(何れも図示省略)に取り付けられた下型10及び上
型20と、それぞれシート状の溶融樹脂30m,35m
を押出し供給する2組のダイヘッド34,39を備えて
いる。
【0012】図1〜図4に示すように、下型10はドア
トリムの見切り線Cと対応する鉛直な分離面Pで2つの
半部10a,10bに分離され、第1の半部10aは定
盤16に固定され、第2の半部10bは分離面Pと直交
する水平方向に往復移動可能となるように定盤16上に
案内支持されている。第2の半部10bは、定盤16上
に設けた油圧シリンダ装置(作動装置)17により、第
1の半部10aから離れた離隔位置(図1参照)と、各
半部10a,10bの下部に形成した当接面19a,1
9bが互いに当接する最接近位置(図2〜図4参照)と
の間で往復移動される。最接近位置では、両半部10
a,10bの外周に形成された外向き段部15a,15
bは、成形されるドアトリムの平面輪郭と一致してい
る。
【0013】下型10の第1の半部10aの上側には図
5に示すドアトリムの下半部の裏面と対応する形状の第
1の裏側成形面11aが形成され、第2の半部10bの
上側にはドアトリムの上半部の裏面と対応する形状の第
2の裏側成形面11bが形成され、最接近位置に寄せら
れた両半部10a,10bの両裏側成形面11a,11
bにより、結合されたドアトリムの基材31,36の下
面を成形する裏側成形面11が形成される。各裏側成形
面11a,11bには、両半部10a,10bが最接近
位置となった状態で分離面Pに沿いかつこれを間に挟ん
で所定の間隔をおいて互いに向かい合う1対の対向面1
2a,12bが形成されている。この間隔は、ダイヘッ
ド34,39から押し出されるそれぞれシート状の溶融
樹脂30m,35mの先端部の厚さの和よりも多少小さ
い値である。各半部10a,10bには、この各対向面
12a,12bの下縁に沿って互いに近づく向きに突出
して、図2〜図4に示す最接近位置では先端縁が互いに
当接する切断突起13a,13bが設けられ、この各切
断突起13a,13bとその下側の当接面19a,19
b(前述)の間は基材溶融樹脂層31mの厚さよりも大
きい深さでえぐられている。
【0014】下型10の各半部10a,10bには、そ
の内部にそれぞれ形成した空洞部14a1,14b1
と、この各空洞部14a1,14b1と各裏側成形面1
1a,11bの間にそれぞれ形成された多数の吸気孔1
4a2,14b2(図では一部のみを示す)と、各空洞
部14a1,14b1に開口した各吸気ポート14a
3,14b3からなる吸引通路14a,14bが形成さ
れ、各吸気ポート14a3,14b3は真空ポンプと真
空タンクと開閉弁からなる両半部10a,10bに共通
の真空源18に接続されている。
【0015】上型20は下型10に対し上方から接近離
隔可能であり、図1は離隔状態を、図2は途中まで接近
した状態を、図3及び図4は最接近位置を示している。
上型20の下面には、図5に示すドアトリムの表面を覆
う表皮33,38の表面を成形するための表側成形面2
1が形成されている。図3及び図4に示すように、下型
10の各半部10a,10bを最接近位置とし、上型2
0を下降させて下型10に対し最接近位置とした状態で
は、表側成形面21の外周に沿って上型20に形成した
内向き段部23は、僅かの隙間をおいて下型10の外向
き段部15a,15bと嵌合可能であり、下型10の各
裏側成形面11a,11bと上型20の表側成形面21
との間の隙間は、ドアトリムの全体の厚さとなる。また
この表側成形面21には、成形されるドアトリムの見切
り線C(従って下型10の分離面P)と対応する位置に
沿って、薄板状(厚さは例えば1〜2mm)で真上から見
た形状が真直状あるいは多少屈曲した仕切板22が下型
10に向かって所定の距離だけ突出するように植え込み
固定されている。
【0016】この成形装置は、図1に示すように上型2
0が上方に離隔された状態において下型10の各半部1
0a,10b上方にそれぞれ張り出して移動する2組の
ダイヘッド34,39及びこれに基材31,36、中間
発泡層32,37及び表皮33,38となる溶融樹脂材
料を供給する各3本の供給管34b,39b(図1は各
1本のみを示す)を備えている。溶融樹脂材料は何れも
ポリオレフィン系合成樹脂であり、中間発泡層32,3
7の溶融樹脂材料に混練する発泡剤はアゾジカルボンア
ミド系のものである。各基材溶融樹脂層31mと36m
及び各中間溶融樹脂層32mと37mの溶融樹脂材料は
同一でよいが、各表皮溶融樹脂層33m,38mに使用
する溶融樹脂材料は互いに異なる色のものとする。
【0017】次に上述した実施の形態の作動の説明をす
る。先ず溶融樹脂供給工程においては、図1に示すよう
に上型20を上方に離隔させ、下型10の第2の半部1
0bを油圧シリンダ装置17により第1の半部10aか
ら離隔させた位置で、それぞれ基材31,36、中間発
泡層32,37及び表皮33,38を形成する基材溶融
樹脂層31m,36m、中間溶融樹脂層32m,37m
及び表皮溶融樹脂層33m,38mはそれぞれ別の押出
機で溶融され、中間溶融樹脂層32m,37mには発泡
剤を混練した後、ホットフロー成形機により2組のダイ
ヘッド34,39の細長いスリット状の押出し口34
a,39aからそれぞれシート状の溶融樹脂30m,3
5mとして温度110℃〜210℃で3層共押し出しさ
れる。縦横の寸法が約600mm×900mmのドアトリム
の場合、各溶融樹脂30m,35mの横幅は950〜1
000mmでドアトリム10の横幅よりも多少大きくす
る。図示のダイヘッド34,39では、各基材溶融樹脂
層31m,36m、中間溶融樹脂層32m,37m及び
表皮溶融樹脂層33m,38mを各押出し口34a,3
9aの直前で接合して3層シート状の各溶融樹脂30
m,35mとして押し出しているが、各ダイヘッド3
4,39は各溶融樹脂層毎に独立したスリット状の押出
し口を接近して形成したものとし、押出し後に各基材溶
融樹脂層31m,36m、中間溶融樹脂層32m,37
m及び表皮溶融樹脂層33m,38mを接合して下型1
0の各半部10a,10b上に供給するようにしてもよ
い。
【0018】互いに積層された3層シート状の溶融樹脂
30m,35mを押し出しながら各ダイヘッド34,3
9を押出し口34a,39aと直交する水平方向に移動
することにより、溶融樹脂30mは基材溶融樹脂層31
m側を下にして、下型10の第1の半部10aの上側ほ
ゞ全体すなわち第1の裏側成形面11a、その一側の切
断突起13a及び残る外周の外向き段部15aの大部分
を覆うように供給され、また溶融樹脂35mは基材溶融
樹脂層36m側を下にして、下型10の第2の半部10
bの上側ほゞ全体すなわち第2の裏側成形面11b、そ
の一側の切断突起11b及び残る外周の外向き段部15
bの大部分を覆うように供給される。
【0019】この3層共押し出しの際に、各中間溶融樹
脂層32m,37m及び各表皮溶融樹脂層33m,38
mの押し出しタイミングを各基材溶融樹脂層31m,3
6mよりも遅らせ、各溶融樹脂30m,35mの先端部
は基材溶融樹脂層31m,31mだけとし、各ダイヘッ
ド34,39は各溶融樹脂30m,35mを各切断突起
13a,13b側から各外向き段部15a,15b側に
向けて供給する。これにより図1に示すように、各切断
突起13a,13bを覆うのは各基材溶融樹脂層31
m,36mだけであり、各中間溶融樹脂層32m,37
m及び各表皮溶融樹脂層33m,38mは各対向面12
a,12bの途中から各裏側成形面11a,11bを覆
うようになる。各溶融樹脂30m,35mは自重で切断
しない程度の半溶融状態であって塑性に富んでいるの
で、実線及び二点鎖線で図1に示すように各裏側成形面
11a,11bにほゞ沿った形に変形され、その周囲部
は各切断突起13a,13b及び各外向き段部15a,
15b付近にほゞ密着される。
【0020】溶融樹脂供給工程に続く結合工程では、図
2に示すように、第2の半部10bを油圧シリンダ装置
17により第1の半部10aに対し接近させて最接近位
置とする。これにより、各溶融樹脂30m,35mの基
材溶融樹脂層31m,36mの見切り線Cに対応する部
分は、各半部10a,10bの対向面12a,12bの
間に挟まれて直接的に一体結合され、中間溶融樹脂層3
2m,37m及び表皮溶融樹脂層33m,38mも一体
結合される。またこれと同時に、各対向面12a,12
bの下縁に沿って設けた切断突起13a,13bの先端
縁が互いに当接するので、それよりも下側となる不要な
基材溶融樹脂層31m,36mは切断突起13a,13
bにより切断される。
【0021】結合工程に続く吸引密着工程では、下型1
0の各半部10a,10bに形成した各吸引通路14
a,14bに真空源18からの負圧を与え、多数の吸気
孔14a2,14b2を通して各溶融樹脂30m,35
mを吸引する。これにより各溶融樹脂30m,35m
は、図2に示すように下型10上面の裏側成形面11
a,11b全面に完全に密着される。この吸引密着工程
の間に、両ダイヘッド34,39は下型10上方から外
側方に完全に退避させる。
【0022】吸引密着工程に続く型締め工程では、上型
20を下型10に向けて下降させ、下型10の各裏側成
形面11a,11bと上型20の表側成形面21の間の
間隔が溶融樹脂30m,35mの厚さよりも大きい所定
値となる最接近位置に達すれば上型20の下降を停止さ
せる。図3に示すように、この最接近位置では、表側成
形面21と表皮溶融樹脂層33m,38mの表面との間
に隙間S1,S2が残っており、また上型20の仕切板
22は両表皮溶融樹脂層33m,38mの接合部上側の
V字状に凹んだ部分に押し込まれる。この型締め工程の
途中で上型20の内向き段部23は下型10の外向き段
部15a,15bと嵌合し、これにより外向き段部15
a,15bから外側にはみ出した溶融樹脂30m,35
mの不要部分は、互いに嵌合する両段部の剪断作用によ
り切除される。なお溶融樹脂30m,35mの不要部分
の切除に使用するこのような段部は、下型10側を外向
き段部とし、上型20側を外向き段部としてもよい。あ
るいはこのような互いに嵌合する段部による剪断の代わ
りに、上型20の表側成形面21の外側に沿って下向き
に設けた押切り刃を下型10外周の平面部に押し当てて
行うようにしてもよい。
【0023】型締め工程に続く発泡工程では、下型10
の両半部10a,10b及び上型20に設けたヒータ
(図示省略)により各成形面11,21は130℃〜2
50℃に加熱され(例えば両成形面11,21とも13
0℃)、これにより各中間溶融樹脂層32m,37m中
の発泡剤が熱分解して窒素ガス等の不活性ガスを発生し
て発泡が開始される。この発泡により各中間溶融樹脂層
32m,37mの厚さ及び容積が増大して表側成形面2
1と各表皮溶融樹脂層33m,38mの表面との間の隙
間S1,S2が減少し、40〜60秒後には図4に示す
ように各表皮溶融樹脂層33m,38mの表面が表側成
形面21に当接し、各溶融樹脂30m,35mは上下の
両型10,20の間に充填されて成形される。なお、ヒ
ータとしては、各成形面11,21に設けた電熱式の面
ヒータでもよいし、各型10,20内部の成形面11,
21近くに設けた熱交換管に加熱蒸気を通すものでもよ
い。
【0024】発泡工程に続く冷却工程では、ヒータを停
止して各型10,20の内部への熱伝達等により各成形
面11,21の温度を低下させる。各型10,20に熱
交換管を設けたものでは、これに冷却水を通して各成形
面11,21の温度を低下させてもよい。各成形面1
1,21の温度低下により各溶融樹脂30m,35mが
硬化したところで、上型20を上昇させてドアトリムを
取り出す。これによりドアトリム成形の1サイクルが完
了し、各基材31,36、各中間発泡層32,37及び
異なる色の各表皮33,38が一体化されたドアトリム
が得られる。これにより所定の見切り線Cを境として表
面の色が異なるドアトリムが1つの成形装置だけで製造
される。
【0025】上記実施の形態では上型20に仕切板22
を設けているので、溶融樹脂30m,35mの充填の際
に多少移動しようとする表皮溶融樹脂層33m,38m
はこの仕切板22によりせき止められ、色分けまたは模
様分けの境界が乱れることはないのでくっきりした境界
の合成樹脂製品が得られる。しかし合成樹脂製品の形状
または成形条件によっては、この仕切板22は必ずしも
必要とはしない。
【0026】なお上記実施の形態では、各表皮溶融樹脂
層33m,38mに使用する溶融樹脂材料の色を互いに
異ならせることにより表面の色を異ならせた場合につき
説明したが、この両表皮溶融樹脂層33m,38mに使
用する溶融樹脂材料は、複数の異なる色のものを混ぜて
表面に現れる模様が異なるものとなるようにして実施し
てもよい。
【0027】また上記実施の形態では、各溶融樹脂30
m,35mとしてダイヘッド34,39が、基材溶融樹
脂層31m,36m、発泡剤を混練した中間溶融樹脂層
32m,37m及び表皮溶融樹脂層33m,38mの積
層体を押し出し供給する例につき説明している。表皮溶
融樹脂層33m,38mを使用すれば、表面の色または
模様を異ならせるために溶融樹脂材料を異ならせる必要
があるのは表皮溶融樹脂層33m,38mだけでよく、
使用量が多い基材溶融樹脂層31m,36mは共通にな
るので、溶融樹脂材料の手配が容易になる。また発泡剤
を混練した中間溶融樹脂層を使用すれば得られた製品の
表面に柔軟な感触を与えることができる。しかしながら
ダイヘッド34,39は、基材溶融樹脂層31m,36
m及び表皮溶融樹脂層33m,38mを積層した各溶融
樹脂30m,35mを押し出し供給するものとしてもよ
いし、あるいは基材溶融樹脂層31m,36mだけから
なる各溶融樹脂30m,35mを押し出し供給するもの
としてもよい。後者の場合は、基材溶融樹脂層31m,
36mに使用する各合成樹脂材料の色または模様を異な
らせればよい。
【0028】また上記実施の形態では、2つのダイヘッ
ド34,39により下型10の各半部10a,10b上
に溶融樹脂30m,35mを供給しているが、1つのダ
イヘッドにより各半部10a,10b上に溶融樹脂30
m,35mを供給することも可能である。そのために
は、例えば、同一素材である基材溶融樹脂層31m,3
6mを押し出すスリット状の押出し口の両側に、各中間
溶融樹脂層32m,37mを押し出す押出し口を配置
し、更にその外側に表皮溶融樹脂層33m,38mを押
し出す押出し口を配置したダイヘッドを使用すればよ
い。このダイヘッドは、一方の半部10a上に溶融樹脂
30mを供給する場合には中間溶融樹脂層37m及び表
皮溶融樹脂層38mとなる溶融樹脂材料の供給を停止
し、基材溶融樹脂層31mが下側となるような向きにダ
イヘッドを移動し、また他方の半部10b上に溶融樹脂
35mを供給する場合には中間溶融樹脂層32m及び表
皮溶融樹脂層33mとなる溶融樹脂材料の供給を停止
し、基材溶融樹脂層36mが下側となるような向き(前
記と逆向きである)にダイヘッドを移動して各溶融樹脂
を供給すればよい。
【0029】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、見切り
線を境として表面の色または模様が異なる合成樹脂製品
を1つの成形装置だけで製造することができるので、表
面が複数に色分けまたは模様分けされた外観のよい積層
体を低いコストで製造することができる。また色分けま
たは模様分けの境界となる両溶融樹脂の境界は、各溶融
樹脂の粘性により多少へこんで断面V字状の溝が形成さ
れるので、この境界部分に豪華な立体感のあるものが得
られる。
【0030】上型の表側成形面から突出する薄い仕切板
を設けたものによれば、溶融樹脂の充填の際にそれらの
表面部分の移動が仕切板によりせき止められるので、色
分けまたは模様分けの境界がくっきりした製品が得られ
る。
【0031】また下型の各半部の各対向面の下縁に沿っ
て切断突起を設けたものによれば、各溶融樹脂の先端部
の結合部より先の不要部分は、下型の各半部の最接近位
置への移動により切断されるので、成形後の後加工の手
間が減少する。
【0032】各ダイヘッドが、各溶融樹脂として、それ
ぞれ所定厚の基材溶融樹脂層と表皮溶融樹脂層の積層体
を押し出すようにしたものによれば、表面の色または模
様を異ならせるために溶融樹脂材料を異ならせる必要が
あるのは表皮溶融樹脂層だけとなり、使用量が多い基材
溶融樹脂層は共通になるので、溶融樹脂材料の手配が容
易になる。
【0033】また各ダイヘッドが、各溶融樹脂として、
それぞれ所定厚の基材溶融樹脂層と発泡剤を混練した中
間溶融樹脂層と表皮溶融樹脂層の積層体を押し出すよう
にしたものによれば、前項の効果に加えて、得られた製
品の表面に柔軟な感触を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスタンピング成形装置の一実施
形態の溶融樹脂供給工程における断面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の結合工程及び吸引密着
工程終了時における断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の型締め工程終了時にお
ける断面図である。
【図4】 図1に示す実施形態の発泡工程終了時におけ
る断面図である。
【図5】 本発明により製造される合成樹脂製品の一例
の断面図である。
【符号の説明】
10…下型、10a,10b…半部、11…裏側成形
面、12a,12b…対向面、13a,13b…切断突
起、17…作動装置、20…上型、21…表側成形面、
22…仕切板、30m,35m…溶融樹脂、31m,3
6m…基材溶融樹脂層、32m,37m…中間溶融樹脂
層、33m,38m…表皮溶融樹脂層、34,39…ダ
イヘッド、C…見切り線、P…分離面。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上側に裏側成形面を形成した下型と、こ
    の下型に上方から接近離隔可能に設けられて最接近位置
    において前記裏側成形面との間の隙間が所定の値となる
    表側成形面を下面に形成した上型よりなり、所定の見切
    り線を境として表面の色または模様が異なる合成樹脂製
    品を製造するスタンピング成形装置において、前記下型
    は前記見切り線と対応する鉛直な分離面で水平方向に互
    いに分離可能な2つの半部よりなると共にこの各半部に
    は最接近位置において前記分離面に沿いかつこれを間に
    挟んで所定の間隔をおいて互いに向かい合う1対の対向
    面を形成し、また前記各半部が互いに接近離隔されるよ
    うにその少なくとも何れか一方を水平方向に往復移動さ
    せる作動装置と、最接近位置における前記各半部の対向
    面の間の前記所定の間隔の半分よりも先端部の厚さが大
    きくかつ表面の色または模様が異なるそれぞれシート状
    の溶融樹脂を押し出してこの各溶融樹脂の表面が上側と
    なって前記各半部の上面をそれぞれ覆うように供給する
    ダイヘッドを備えたことを特徴とするスタンピング成形
    装置。
  2. 【請求項2】 前記上型には、前記分離面に対応して、
    薄い仕切板を前記表側成形面から前記下型に向かって突
    出するように一体的に設けてなる請求項1に記載のスタ
    ンピング成形装置。
  3. 【請求項3】 前記各半部には、各対向面の下縁に沿っ
    て互いに近づく向きに突出して前記両半部の最接近位置
    においては先端縁が互いに当接する切断突起を設けてな
    る請求項1または請求項2に記載のスタンピング成形装
    置。
  4. 【請求項4】 前記各ダイヘッドは、前記各溶融樹脂と
    して、それぞれ所定厚の基材溶融樹脂層と表皮溶融樹脂
    層の積層体を押し出すものである請求項1〜請求項3の
    何れか1項に記載のスタンピング成形装置。
  5. 【請求項5】 前記各ダイヘッドは、前記各溶融樹脂と
    して、それぞれ所定厚の基材溶融樹脂層と発泡剤を混練
    した中間溶融樹脂層と表皮溶融樹脂層の積層体を押し出
    すものである請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の
    スタンピング成形装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000301598A (ja) * 1999-04-26 2000-10-31 Araco Corp マッチドダイ成形方法及びマッチドダイ成形装置
EP1250993A1 (en) * 2001-04-11 2002-10-23 Delphi Technologies, Inc. Method and apparatus for manufacturing a vehicle cross car beam or other structural, functional articles out of multiple materials with optimum material utilization

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US6497775B2 (en) 2001-04-11 2002-12-24 Delphi Technologies, Inc. Method and apparatus for manufacturing a vehicle cross car beam or other structural, functional articles out of multiple materials with optimum material utilization

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