JPH10305449A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH10305449A
JPH10305449A JP11991297A JP11991297A JPH10305449A JP H10305449 A JPH10305449 A JP H10305449A JP 11991297 A JP11991297 A JP 11991297A JP 11991297 A JP11991297 A JP 11991297A JP H10305449 A JPH10305449 A JP H10305449A
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JP
Japan
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sheet material
molding
skin
forming
parting line
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JP11991297A
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English (en)
Inventor
Koji Hashimoto
功二 橋本
Kazunori Kuse
和則 久瀬
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2種以上の異なる色または模様とした積層体
の表皮の表面の境界部の外観を向上させる。 【解決手段】 見切り線を境として異なる色または模様
とした表面を有し表皮となるシート材30Aを加熱して
軟化させてから第1成形型10と第2成形型20の間に
挟持し、表面が第1成形型の第1成形面11に当接した
シート材の裏面と第2成形型の第2成形面21との間に
硬化して基材となる合成樹脂材料35Aを充填させて、
基材を表皮により覆った積層体を製造する。第1成形型
には第1成形面に当接されるシート材の見切り線に先端
縁が当接されるスリット形成板12を、第1成形面から
突出するように一体的に設ける。積層体の表皮にはスリ
ット形成板により幅の狭い木目込み溝31が形成され、
表皮の見切り線はこの木目込み溝の内部に入って隠され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材を表皮により
覆ってなる積層体、特に表皮の表面を2種以上の異なる
色または模様とした積層体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は基材を表皮により覆った自動車の
ドアトリムの縦断面図を示すが、このような積層体を製
造するには、例えば図6に示すように、先ず表側に接着
剤を吹き付けて一旦乾燥させた木質系あるいは合成樹脂
系の基材1を真空成形型5上に載せ、次いで表皮2とな
る柔軟な合成樹脂のシート材2Aの周囲を保持枠3によ
り保持し、遠赤外線ヒータ等により加熱し軟化させてか
ら下降させて基材1及び真空成形型5の上側外周部に当
接し、真空成形型5に設けた多数の吸引管路6に集合管
7を介して真空ポンプ等の真空源8からの負圧を与えて
シート材2Aを吸引し、基材1の表側全面に接着して表
皮2とする。表皮2が接着された基材1を真空成形型5
から取り外した後、表皮2の外周の不要部分を切除すれ
ばドアトリムは完成する。必要ならば切除の際に表皮2
の外周部を少し残しておき、残された表皮2の外周部を
基材1の外縁の内側に巻き込み接着してもよい。
【0003】図5に示すように、このような積層体の表
皮2の表面の色または模様が見切り線Cを境として一側
部Aと他側部Bとで異なっているものを、このような方
法で製造する場合には、図6に示すように、見切り線C
を境として一側部Aと他側部Bとで表面の色または模様
が異なるシート材2Aを使用することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
真空成形型による製造方法では、シート材2Aはその成
形の際に多少なりとも基材1の表面に沿ってずれるの
で、表面の色または模様の境界線となる表皮2の見切り
線Cの形状は予定したものと異なった形状となり、また
製品ごとの見切り線形状のばらつきも生じるので見苦し
くなるという問題がある。特に積層体の形状の一部に深
い絞りがある場合には大きな問題となり、例えば図5に
示すドアトリムの例では、見切り線Cは水平な直線であ
ることが多いが、下半部には深い絞り部となるアームレ
スト部Rが設けられているので、見切り線Cは下向きに
引っ張られうねりを生じて見苦しくなる。このためアー
ムレストを別部材とし、深い絞り部をなくするなどして
このようなうねりを目立たなくする必要があるが、部品
点数と組み付け工数が増えるので製造コストが増大する
という問題が生じる。また、平坦なドアトリムの表面が
単に色分けまたは模様分けされているだけであるので、
豪華な感じを与えることができない。
【0005】本発明は、この種の積層体の製造方法にお
いて、深い絞り部がある場合でも色分けまたは模様分け
の見切り線が所定の形状になるようにし、しかもこの見
切り線部分に立体感を与えて、このような各問題を解決
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による積層体の製
造方法は、見切り線を境として異なる色または模様とし
た表面を有し表皮となる予め成形されたシート材を加熱
して軟化させてから同シート材の外周部を最接近位置に
接近させた第1成形型と第2成形型の間に挟持させ、表
面が第1成形型の第1成形面に当接したシート材の裏面
と第2成形型の第2成形面との間の空間に硬化して基材
となる合成樹脂材料を充填させることよりなる基材を表
皮により覆った積層体を製造する方法に関するものであ
り、第1成形型には第1成形面に当接されるシート材の
見切り線に先端縁が当接されるスリット形成板を同第1
成形面から突出するように一体的に設けたことを特徴と
するものである。このようにして製造された積層体の表
皮にはスリット形成板により幅の狭い木目込み溝が形成
され、表皮の見切り線はこの木目込み溝の内部に入って
隠される。
【0007】第2成形型の第2成形面にはスリット形成
板と対応する位置に溝部を形成することが好ましく、そ
のようにすれば基材の裏側には木目込み溝を囲むように
突条が形成される。
【0008】本発明に使用するシート材は、その表面側
となる緻密な合成樹脂の表面層と、裏面側となる発泡合
成樹脂の裏面層よりなるものとするのが好ましい。その
ようにすれば、シート材の裏面と第2成形面との間の空
間に硬化して基材となる合成樹脂材料を充填する際の圧
力により発泡合成樹脂よりなる裏面層が圧縮され、スリ
ット形成板を引き抜いた際に圧縮された裏面層の厚さが
復元される。
【0009】また本発明による積層体の製造方法は、シ
ート材の表面を第1成形型の第1成形面及びスリット形
成板に吸引密着させ、両成形型を互いに接近させてそれ
らの成形面の各外周面によりシート材の外周部を挟んだ
後に、第2成形型の第2成形面とシート材の裏面との間
の空間に合成樹脂材料を射出することにより充填を行う
ようにするのがよい。この場合は、遅くとも吸引密着の
初期においてシート材表面の見切り線はスリット形成板
の先端縁に当接される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を自動車用ドアトリ
ムに適用した場合の実施の形態を、添付図面により説明
する。図4に示す中間製品のように、本発明により成形
されるドアトリムは、肉厚がほゞ一定で剛性のある基材
35の外表面を柔軟な表皮30により覆ったものであ
り、下半部には深い絞り部のアームレスト部Rが一体的
に形成されている。このドアトリムの表皮30の表面側
には横方向全幅にわたりほゞ水平に直線状あるいは多少
屈曲した木目込み溝31が形成され、その上側と下側で
は色または模様が異なっている。例えば縦横の寸法が約
600mm×900mmのドアトリムの場合、各部の肉厚は
基材35が2.5〜6.0mm、表皮30が4.45mm以
下、従ってドアトリム全体で6.45〜10.45mm以
下である。
【0011】先ず図1〜図4により、この実施の形態に
使用する成形装置の説明をする。この成形装置は、定盤
19を介して下部の固定側型支持部材(図示省略)に取
り付けられる第1成形型(下型)10と、定盤29を介
して上部の可動側型支持部材(図示省略)に取り付けら
れる第2成形型(上型)20を備えている。第1成形型
10の上側にはドアトリムの表皮30の表面と対応する
形状の第1成形面11が形成され、その外側には外方に
延びる外周面11aが形成されている。この第1成形面
11には、ドアトリムの木目込み溝31と対応する位置
に沿って、薄板状(例えば1〜2mm)で真直状あるいは
多少屈曲したスリット形成板12が木目込み溝31の深
さだけ突出するように植え込み固定されている。第1成
形型10内に形成した空洞部13と第1成形面11の間
には、多数の吸気孔14(図では一部のみを示す)がほ
ゞ全面に分布して設けられ、空洞部13に開口した吸気
ポート15は真空ポンプと真空タンクと開閉弁からなる
真空源16に接続されている。
【0012】第2成形型20は第1成形型10に対し上
方から接近離隔可能であり、図1及び図2は離隔状態を
示し、図3は最接近状態を示している。第1成形型10
上側の第1成形面11と対向する第2成形型20の下面
には、最接近状態において第1成形面11との間の隙間
がドアトリムの厚さとなる第2成形面21が形成されて
いる。第2成形面21には、第1成形面11に固定した
スリット形成板12と対応する位置に、溝部22が形成
されている。第2成形型20及び定盤29にはこの溝部
22内に開口されるランナ24が連続して形成され、反
応により硬化して基材35となる2種以上の高反応性樹
脂材料を閉じた両成形型10,20の間の空間に射出す
る反応射出成形機の注入ヘッド39はこのランナ24の
外端開口に当接離脱可能である。また、第2成形面21
の外側に形成されて外方に延びる外周面21aは、図3
に示すように両型10,20の最接近状態では第1成形
面11の外周面11aに接近して、それらの間に表皮3
0となるシート材30Aの外周部を挟むようになってい
る。外周面21aの外側には、次に述べるようにシート
材30Aの外周部を保持する保持枠33a,33bの一
部を逃げるための切欠部23が形成されている。
【0013】基材35の表面に接着されて表皮30とな
るシート材30Aは予め成形されたものであり、柔軟な
熱可塑性樹脂の緻密なソリッド層よりなる薄いシート状
の表面層(例えば厚さ0.35mmの塩化ビニル樹脂シー
ト等)の裏面に、弾性に富んだシート状の合成樹脂発泡
体(例えば厚さ2〜3mmの塩化ビニル樹脂発泡体シー
ト)よりなる発泡層を予めラミネート接着してシート状
としたものである。シート材30Aの表面層の表面は、
図1に示すように、スリット形成板12の平面形状と一
致する直線状あるいは多少屈曲した見切り線Cを境とし
て一側部(上半部)Aと他側部(下半部)Bとで表面の
色または模様が異なるものとし、また意匠的効果を高め
るために、皮革模様などのしぼが形成されている。
【0014】次に以上に述べた実施の形態による製造方
法を、図1〜図4により説明する。先ずシート材30A
を、見切り線Cのある表面が下側となるように外周部を
保持枠33a,33bの間に挟むことにより保持し、遠
赤外線ヒータ等により加熱(例えば120℃)して軟化
させる。そして保持枠33a,33bを下降させ、図1
の二点鎖線に示すように、シート材30Aの外周部を第
1成形型10の外周面11a上に当接させて、第1成形
面11とシート材30Aの間の空間を実質的に密閉す
る。シート材30Aの水平方向位置は、軟化して多少垂
れ下がったシート材30Aの見切り線Cが、第1成形面
11から突出する薄いスリット形成板12の先端縁に沿
って当接するようにする。そして真空源16からの負圧
を吸気ポート15、空洞部13及び吸気孔14を通して
シート材30Aの下側に与えれば、図2に示すように、
シート材30Aは第1成形型10の第1成形面11、ス
リット形成板12及び外周面11aに吸引密着される。
【0015】なお、シート材30A表面の見切り線Cが
スリット形成板12の先端縁に当接するのは、真空によ
る吸引が多少進行した段階で行われるようにしてもよ
い。このように、スリット形成板12の先端縁に対する
シート材30A表面の見切り線Cの当接は、シート材3
0Aが第1成形型10の外周面11aに当接した時期あ
るいは吸引密着の初期においてなされるので、その後の
吸引密着による絞りにより見切り線Cがスリット形成板
12に対してずれるおそれは減少する。しかしながらも
し必要ならば、図1の二点鎖線に示す状態でシート材3
0Aの見切り線C部分をクリップあるいは治具などによ
りスリット形成板12の先端縁に仮止めし、シート材3
0Aの吸引密着後に仮止めを除くようにしてもよい。
【0016】次いで、第2成形型20を第1成形型10
に向けて下降させ、図3に示すように第2成形型20の
外周面21aが第1成形型10の外周面11a上のシー
ト材30Aに当接してシート材30Aの外周部を両成形
面11,21の外周面11a,21aにより挟持させ、
両成形面11,21の間の隙間がドアトリムの厚さとな
る最接近状態になったところで停止させる。そして反応
射出成形機の注入ヘッド39をランナ24の外端開口に
当接させ、注入ヘッド39で衝突混合させた2種以上の
高反応性材料よりなる合成樹脂材料35Aを、第2成形
型20の第2成形面21とシート材30Aの裏面との間
の空間に射出して充填する。
【0017】充填された合成樹脂材料35Aは急速に反
応して硬化し、表皮30と一体的に固着された基材35
となったところで注入ヘッド39を離脱させ、第2成形
型20を上昇させて、図4に示すように基材35のラン
ナ部36及び表皮30の周辺部が連結された状態のドア
トリムの中間製品を取り出す。これによりドアトリム1
0成形の1サイクルが完了する。そして、ランナ部36
及び表皮30外周の不要部分を切除すればドアトリムは
完成する。この切除の際に、必要ならば表皮30の外周
部を少し残しておき、残された外周部を基材35の外縁
の内側に巻き込み接着してもよい。なおこの実施の形態
では、注入ヘッド39から射出される合成樹脂材料35
Aにガラス繊維等の強化材を混入して、成形された基材
35の強度を増加させている。
【0018】上述した実施の形態により製造されたドア
トリムでは、表皮30の見切り線Cの部分にはスリット
形成板12により幅の狭い木目込み溝31が形成される
ので、アームレスト部Rのような深い絞り部を一体的に
形成した場合でも、表皮30の見切り線Cはこの木目込
み溝31の内部に入って隠され、外に現れて見苦しくな
ることはない。従って、外観のよい複数に色分けまたは
模様分けされたドアトリムを低いコストで製造すること
ができる。また色分けまたは模様分けの境界に木目込み
溝31が形成されるので、この部分は豪華な立体感のあ
るものとなる。なおシート材30Aを第1成形面11に
吸引密着するこの実施の形態では、前述のように見切り
線Cがスリット形成板12に対しずれるおそれは減少す
るので、木目込み溝31の深さをそれほど大きくする必
要はない。クリップあるいは治具などにより見切り線C
部分をスリット形成板12の先端縁に仮止めしてからシ
ート材30Aを吸引密着すれば、見切り線Cがスリット
形成板12に対しずれるおそれは一層少なくなるので、
木目込み溝31の深さを一層小さくすることができる。
【0019】上述した実施の形態では、シート材30A
を表面側となる緻密な合成樹脂の表面層と、裏面側とな
る発泡合成樹脂の裏面層よりなるものであるので、第2
成形型20の第2成形面21とシート材30Aの裏面と
の間の空間に合成樹脂材料35Aを射出充填する際の圧
力により発泡合成樹脂よりなる裏面層が圧縮され、スリ
ット形成板12を引き抜いた際に圧縮された裏面層の厚
さが復元される。これにより、表皮30の表面に形成さ
れる木目込み溝31は溝幅が狭くなるので外観は一層向
上する。
【0020】また上述した実施の形態では、第2成形型
20の第2成形面21にはスリット形成板12と対応す
る位置に溝部22を形成したので、木目込み溝31を囲
む突条35aが基材35の裏側に形成される。従って、
基材35の肉厚をほゞ一定とした場合でも、木目込み溝
31先端部に対応する部分の肉圧が薄くなって強度が低
下することがない。
【0021】上記実施の形態では、第1成形型10を下
型とし第2成形型20を上型としているが、本発明は、
第1成形型10を上型とし第2成形型20を下型として
実施してもよいし、あるいは両成形型10,20を水平
方向に対向させて実施することも可能である。この場合
は、スリット形成板12の先端縁に対するシート材30
A表面の見切り線Cの当接は、第1成形面11に対する
シート材30Aの吸引密着の初期においてなされる。
【0022】なお上記実施の形態では、前述のように反
応射出成形により基材35を成形しているが、本発明は
第2成形型20の第2成形面21とシート材30Aの裏
面との間の空間に充填する合成樹脂材料35Aとして溶
融樹脂材料を用いた低圧射出成形により基材35を成形
するようにして実施することも可能である。
【0023】更に基材35は、上記実施の形態のよう
に、両成形型10,20を閉じてから射出成形すること
により形成する代わりに、第2成形型20を離隔した状
態で第1成形型10に吸引密着したシート材30A上に
溶融合成樹脂を供給し、第2成形型20を下降させるこ
とにより溶融合成樹脂を押し広げるスタンピング成形に
より行ってもよい。この場合は、第1成形型10を上型
とし第2成形型20を下型として実施するほうが適切で
ある。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、表皮の色分けまたは模
様分けの見切り線は木目込み溝の内部に入って隠される
ので、部品点数と組み付け工数を減らすために積層体に
深い絞り部を設けて見切り線に大きなうねりが生じても
外側からは見えず、外側から見る限りは木目込み溝が表
皮の表面の色または模様の境界線となる。これにより外
観のよい複数に色分けまたは模様分けされた積層体を低
いコストで製造することができる。また色分けまたは模
様分けの境界に木目込み溝が形成されるので、この境界
部分は豪華な立体感のあるものとなる。
【0025】第2成形面にスリット形成板と対応する溝
部を形成したものによれば、木目込み溝を囲む突条が基
材の裏側に形成されるので、基材の木目込み溝先端部に
対応する部分の肉圧が薄くなって強度が低下することが
ない。
【0026】またシート材を、その表面側となる緻密な
合成樹脂の表面層と、裏面側となる発泡合成樹脂の裏面
層よりなるものとすれば、スリット形成板を引き抜いた
際に圧縮された裏面層の厚さが復元され、スリット形成
板を引き抜いた後の木目込み溝の幅が狭くなるので外観
は一層向上する。
【0027】また、シート材の表面を第1成形面及びス
リット形成板に吸引密着させてから第2成形面とシート
材の裏面との間の空間に合成樹脂材料を射出することに
より充填するようにしたものによれば、遅くとも吸引密
着の初期においてシート材表面の見切り線がスリット形
成板の先端縁に当接されるので、その後の絞りによりス
リット形成板に対し見切り線がずれにくくなり、従って
木目込み溝の深さを浅くしても見切り線が木目込み溝の
外側から見えないようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層体の製造方法の一実施形態
の第2成形型を離隔した状態を示す断面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の表皮となるシート材を
第1成形面に吸引密着した状態を示す断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の硬化して基材となる合
成樹脂材料を充填した状態を示す断面図である。
【図4】 図1に示す実施の形態の成形された中間製品
を取り外した状態を示す断面図である。
【図5】 見切り線を境として2種の異なる色または模
様とした表面を有する表皮により基材を覆ってなる従来
の積層体の一例を示す断面図である。
【図6】 図5に示す積層体の従来技術による製造方法
の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…第1成形型、11…第1成形面、11a…外周
面、12…スリット形成板、20…第2成形型、21…
第2成形面、21a…外周面、22…溝部、30…表
皮、30A…シート材、35…基材、35A…合成樹脂
材料、C…見切り線。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 見切り線を境として異なる色または模様
    とした表面を有し表皮となる予め成形されたシート材を
    加熱して軟化させてから同シート材の外周部を最接近位
    置に接近させた第1成形型と第2成形型の間に挟持さ
    せ、前記表面が前記第1成形型の第1成形面に当接した
    前記シート材の裏面と前記第2成形型の第2成形面との
    間の空間に硬化して基材となる合成樹脂材料を充填させ
    ることよりなる基材を表皮により覆った積層体を製造す
    る方法において、前記第1成形型には前記第1成形面に
    当接される前記シート材の見切り線に先端縁が当接され
    る薄いスリット形成板を同第1成形面から突出するよう
    に一体的に設けたことを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2成形型の第2成形面には前記ス
    リット形成板と対応する位置に溝部を形成してなる請求
    項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シート材は、その表面側となる緻密
    な合成樹脂の表面層と、裏面側となる発泡合成樹脂の裏
    面層よりなる請求項1または請求項2に記載の積層体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記シート材の表面を前記第1成形型の
    第1成形面及び前記スリット形成板に吸引密着させ、前
    記両成形型を互いに接近させてそれらの成形面の各外周
    面により前記シート材の外周部を挟んだ後に、前記第2
    成形型の第2成形面と前記シート材の裏面との間の空間
    に前記合成樹脂材料を射出することにより充填を行う請
    求項1〜請求項3の何れか1項に記載の積層体の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000301598A (ja) * 1999-04-26 2000-10-31 Araco Corp マッチドダイ成形方法及びマッチドダイ成形装置
JP2002355844A (ja) * 2001-05-31 2002-12-10 T S Tec Kk 加飾部材を備えた自動車用内装ライニング部品及びそれを一体成形する方法及びその装置
EP1827790A1 (en) * 2004-12-17 2007-09-05 Johnson Controls Techonology Company Vehicle trim panel with multiple decorative characteristics
KR20180062214A (ko) * 2016-11-30 2018-06-08 주식회사 서연이화 자동차 내장재 제조장치

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