JPH11197979A - 工作機械の主軸保護装置 - Google Patents

工作機械の主軸保護装置

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JPH11197979A
JPH11197979A JP21593498A JP21593498A JPH11197979A JP H11197979 A JPH11197979 A JP H11197979A JP 21593498 A JP21593498 A JP 21593498A JP 21593498 A JP21593498 A JP 21593498A JP H11197979 A JPH11197979 A JP H11197979A
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JP
Japan
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main shaft
bolt
spindle
shear
movable member
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JP21593498A
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Jun Yoshida
順 吉田
Yoshikatsu Teraoka
義勝 寺岡
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作機械の主軸装置をワーク等との衝突によ
る損傷から保護する。 【解決手段】 送り軸により工具7とワーク12とを相
対移動させてワークを加工する工作機械において、送り
軸に作用する負荷を検出するとともに、検出した負荷が
予め設定した値を超えたとき送り軸を停止させる送り軸
停止制御手段と、工具7を装着する主軸6まわりに微小
間隙を有して挿嵌され、主軸6を軸支する主軸ハウジン
グ5の前部に着脱可能に固定されたシール部材10と、
シール部材10を主軸ハウジング5に固定するととも
に、主軸6にラジアル方向の衝突力が作用し主軸6とシ
ール部材10とが接触した場合、所定の抗力を発して変
形または剪断する剪断ボルト8、9と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械の主軸保護
装置に関し、特に送り軸の移動による衝突時に主軸を損
傷から保護する工作機械の主軸保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の主軸はその大部分が主軸ハウ
ジング内に収容されているが、工具またはワークを装着
する主軸の先端部は露出されている。一般的に主軸は主
軸ハウジングの前方と後方でベアリングにより主軸ハウ
ジングに回転自在に軸支されている。そして、その前方
のベアリングは主軸ハウジングの前端面からベアリング
押えにより押さえられている。ベアリング押えは、ベア
リングの外輪を押える構成と、潤滑油を外部へ漏らさず
かつワークの加工中に吹きかけられるクーラントや切屑
を内部へ進入させないラビリンス機構とを兼ね備えてい
る。このような工作機械において、送り軸により工具と
ワークとを相対移動させてワークを加工する際、相対移
動中にワークが工具や主軸に衝突し主軸を損傷させるこ
とがある。以下図を用いて具体的に説明する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図6は従来技術の主軸
装置1の概略構成図である。主軸6はベアリング3によ
って主軸ハウジング5に軸支され、ベアリング3はベア
リング押え4によって主軸ハウジング5に固定される。
主軸6の先端の工具装着孔であるテーパ部2には工具7
が装着される。主軸6は先端部を除いて主軸ハウジング
5に収容されている。主軸装置1は、誤操作やプログラ
ムミスにより図示しないワーク等が工具7や工具7を装
着した主軸6に衝突すると大きな損傷を受ける。
【0004】より詳しくは、ワーク等が工具7や主軸6
に、主軸6の軸線(Z軸)に垂直なラジアル方向(X、
Y軸方向)から衝突すると、工具7や主軸6はラジアル
方向の力を受けて変形し、主軸6とベアリング押え4と
の間の微小な間隙がなくなり、衝突検出の遅れの間に変
形した主軸6がベアリング押え4の内周に接触し、接触
後この衝突を検出して送り軸(図示せず)は制動され停
止されるが、機械の慣性力を受けた主軸6は、ベアリン
グ押え4との接触部で変位が抑制されるためベアリング
押え4を支点とした力を受ける。このため、主軸6が変
形するなど、主軸装置1はテーパ部2、ベアリング3、
ベアリング押え4、主軸ハウジング5等に損傷を受け
る。
【0005】これら主軸装置1の損傷を防止すべく衝突
時の衝撃を吸収するため主軸6とベアリング押え4との
上記間隙を大きくすると、ベアリング3の押えとラビリ
ンス機構を兼ね備えたベアリング押え4は潤滑油をシー
ルする機能を低下させてしまうという問題がある。しか
るに、送り軸の移動による衝突時に主軸を損傷から保護
するためにはこの衝突を即座に検出して停止することが
必要である。特開平6−289917号公報に開示され
た推定外乱負荷トルクによるサーボモータ制御方法は、
送り軸のサーボモータに加わる外乱負荷トルクを推定
し、推定値が工具やワークの材質等で決まる切削状態に
応じて予め設定した基準値を超えた時を上記衝突の検出
時と判断して衝突の早期検出を行い、検出後は例えば回
生制動によりサーボモータの駆動を短時間に停止するも
のである。
【0006】しかしながら、機械が高速化するにつれ
て、衝突を検出し送り軸を完全停止するまでの間に主軸
装置はすでに損傷してしまうという問題が生じてきてお
り、すなわち特開平6−289917号公報のサーボモ
ータ制御方法だけでは主軸装置の損傷を免れない。それ
ゆえ、本発明は上記問題を解決し、ワークと工具等とが
衝突し、主軸に過大なラジアル荷重が作用した場合、主
軸、ベアリング部、ベアリング押え等の主軸まわりの構
造要素が損傷を受けることなく送り軸を停止可能な工作
機械の主軸保護装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する本発
明による工作機械の主軸保護装置は、送り軸により工具
とワークとを相対移動させて前記ワークを加工する工作
機械において、前記工具またはワークを装着する主軸ま
わりに微小間隙を有して挿嵌され、前記主軸を軸支する
主軸ハウジングの前部に着脱可能に固定された可動部材
と、前記可動部材を前記主軸ハウジングに固定するとと
もに、前記主軸にラジアル方向の衝突力が作用し前記主
軸と前記可動部材とが接触した場合、所定の抗力を発し
て変形または剪断する締結手段と、前記送り軸に作用す
る負荷を検出し、検出した負荷が前記所定の抗力以上に
なったことを検出したとき前記送り軸を停止させる送り
軸停止制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】上記構成により、主軸にラジアル方向の衝
突力が作用し主軸と可動部材とが接触した場合、締結手
段により可動部材を主軸ハウジングに固定しているの
で、送り軸に作用している負荷が所定値を超えたことを
検知でき、送り軸停止制御手段を作動させて送り軸を急
停止させる。このとき、締結手段は所定の抗力以上の負
荷で変形または剪断し、衝突の衝撃を減衰させ、かつ前
記送り軸の流れ量を小さくする。こうして主軸やベアリ
ング等の主軸支持部を損傷から保護する。
【0009】また上記構成により、衝突したときは、破
損した着脱可能な可動部材および締結手段を交換するだ
けで修理でき、その交換は容易にできるので修理時間が
短縮される。本発明による工作機械の主軸保護装置にお
いて、前記締結手段は剪断ボルトでなり、前記剪断ボル
トは、前記可動部材に穿設されたボルト外径とほぼ等し
い内径を有するボルト孔に挿通されて前記可動部材を前
記主軸ハウジングに固定し、前記主軸やベアリング部に
損傷を与えない大きさの剪断力で破断し、かつ前記所定
の抗力を越えるまでは破断しない第1剪断ボルトと、前
記可動部材に穿設されたボルト外径より所定量大きな内
径を有するボルト孔に挿通されて前記可動部材を前記主
軸ハウジングに固定し、前記ベアリングの許容荷重より
低い剪断力で破断または変形するよう選択された第2剪
断ボルトと、からなる。
【0010】上記構成により、すなわち剪断ボルトでな
る締結手段は、可動部材を主軸ハウジングに固定する
際、第1剪断ボルトにより間隙なく固定し、第2剪断ボ
ルトにより間隙をもって固定することで、主軸にラジア
ル方向の衝突力が作用し主軸と可動部材とが接触した場
合、最初に第1剪断ボルトを破断させ、第1剪断ボルト
の破断により送り軸停止制御手段を作動させるとともに
衝突時の衝撃を吸収し、第1剪断ボルトが破断した後
は、第2剪断ボルトを変形または破断させ、第2剪断ボ
ルトの間隙だけ可動部材を移動させることで衝突の衝撃
を摩擦減衰させ、流れ量をできるだけ少くして主軸やベ
アリング等の主軸支持部を損傷から保護する。
【0011】本発明による工作機械の主軸保護装置にお
いて、前記剪断ボルトは、前記主軸から前記可動部材に
加えられる負荷の大きさに応じて段階的に破断する複数
種類の剪断ボルトからなる。上記構成により、複数種類
の剪断応力を有する剪断ボルトにより衝突の衝撃を段階
的に減衰させて流れ量を吸収するので、急激な衝撃によ
る主軸やベアリング等の主軸支持部の損傷が保護され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の実施の形態について説明する。なお、図面において
同一部分は同一参照符号で示す。図1は本発明の第1実
施形態に係る主軸装置1の構成図であり、図2は図1に
示すシール部材のA−A断面図である。前述した図6に
示す従来技術の主軸装置の構成と異なる所は、図6に示
す従来技術のベアリング押え4をベアリング3の外輪を
押える構成部としてのベアリング押え14と、潤滑油を
外部へ漏らさずかつクーラントや切屑を内部へ進入させ
ないラビリンス機構部としてのシール部材10との2つ
の部分に分割し、第1剪断ボルト8と第2剪断ボルト9
とによりシール部材10をベアリング押え14に締結し
た点である。ベアリング押え14と主軸6との間隙は十
分広くとり、シール部材10と主軸6との間隙はシール
効果を満足する微小な間隙にとる。シール部材10をベ
アリング押え14に締結する際、第1剪断ボルト8は間
隙をもたず(シール部材10に穿設したボルト挿通孔径
は第1剪断ボルト8の外径とほぼ等しい)、第2剪断ボ
ルト9は間隙をもって(シール部材10に穿設したボル
ト挿通孔径は第2剪断ボルト9の外径より所定量大き
い)締結される。このように、シール部材10は、締結
手段としての第1、第2剪断ボルト8、9によりベアリ
ング押え14に締結されることで、主軸ハウジング5に
固定される。シール部材10はまた、主軸6のまわりに
微小間隙をもって挿嵌され、かつ主軸6を軸支する主軸
ハウジング5の前部に着脱可能に固定された可動部材で
ある。次に、ワーク12が工具7または主軸6に衝突し
た場合の主軸装置1の保護について以下に説明する。
【0013】図1において、工具7により加工されるワ
ーク12の加工面をX−Y平面、ワーク12の加工面に
垂直な主軸6の軸線方向をZ軸とする。図示しない送り
軸を送ることにより、工具7とワーク12とがY軸方向
に相対移動し、ワーク12が参照符号12’で示す位置
まで工具7に接近し、さらに送り軸が送られるとワーク
12が工具7に衝突する。すると先ず、衝突の検出が行
われる。
【0014】この衝突の検出には、次の3つの方法が考
えられる。 1.主軸モータの負荷変動の異常を検出する。 2.送り軸モータの負荷変動の異常を検出する。 3.主軸へ印加される力の変化を直接検出する。 上記第1の方法は主軸回転時のみ有効であり汎用性がな
い。第2の方法は検出精度に問題がある。よって第3の
方法が最も有力である。この第3の方法には、(a)主
軸6のひずみによる応力を検出可能な箇所にひずみゲー
ジを配設してひずみゲージの電気抵抗の変化を検出する
方法と、(b)送り軸モータの外乱負荷トルクの変化を
検出する方法とがある。本発明の実施形態では第3の
(b)の送り軸モータの外乱負荷トルクの変化を検出す
る方法を採用する。
【0015】図3は本発明の実施形態に係る送り軸の制
御を示すブロック図である。送り軸の制御はNC制御部
31とサーボ制御部32と衝突検出制御部33とからな
り、NC制御部31の移動指令分配制御部31aはNC
プログラムに応じて所定サイクル毎に送り軸を送る移動
分配指令をサーボ制御部32の位置ループ制御部32a
へ送り、サーボ制御部32はこれを受けてサーボモータ
34を駆動して送り軸を送る。位置ループ制御部32a
は、サーボモータ34の駆動により送られる送り軸の位
置検出器35から位置フィードバック信号を受け、移動
分配指令と位置フィードバック信号との位置偏差εの信
号に比例定数kpを掛けた値εkpを速度指令として速
度ループ制御部32bへ送る。速度ループ制御部32b
は、サーボモータ34の軸に取付けられその回転速度を
検出するパルスエンコーダ36から速度フィードバック
信号を受け、上記速度指令と速度フィードバック信号と
の速度偏差によりPI制御を行いトルク指令(電流指
令)を電流ループ制御部32cへ送る。電流ループ制御
部32cはこの電流指令に応じてサーボモータ34を駆
動する。
【0016】次に、衝突検出制御部33について以下に
説明する。衝突検出制御部33の送り軸実負荷算出部3
3aには、サーボ制御部32の速度ループ制御部32b
からのサーボモータ34へのトルク指令と、パルスエン
コーダ36からのサーボモータ34の回転速度の検出信
号とが送られる。ところで、送り軸を駆動するサーボモ
ータ34のトルクには、加減速時のトルクと、送り軸の
自重落下を防止するための重力軸保持トルクと、外乱負
荷トルクとがある。送り軸実負荷算出部33aは、この
外乱負荷トルクを、送り軸に作用する負荷として、サー
ボモータ34へのトルク指令値とサーボモータの回転速
度とから推定して算出する。この算出方法に関しては特
開平6−289917号公報に詳細に開示しているので
説明を省略する。
【0017】このように算出した推定値、すなわち検出
した送り軸に作用する負荷の値を衝突検出部33bへ送
る。衝突検出部33bは、送り軸実負荷算出部33aに
より算出された負荷の値が異常負荷レベル設定部33c
に予め設定した値を超えたとき衝突が生じたと判断して
サーボ制御部32の位置ループ制御部32aへ速度ゼロ
停止指令を送る。この速度ゼロ停止指令が出された、す
なわち衝突検出がされたとき、サーボ制御部32は例え
ばサーボモータ34を最大トルクで制動し送り軸の流れ
量が最小となるように送り軸を停止する。
【0018】次に、シール部材10を固定する第1剪断
ボルト8、第2剪断ボルト9について以下に説明する。
本発明の剪断ボルトは、上記衝突時に衝撃に対するダン
パ効果を有し、下記の構成要件を有する。 1.第1剪断ボルト8は、ワーク12との接触から衝突
検出までワーク12からの荷重に耐え得る、換言すれば
送り軸の異常負荷を検出できる強度を有し、この強度以
下では破断しないよう選択されること。 2.第1剪断ボルト8は、テーパ部2の変形や主軸回転
部6の曲がりを生じる強度より低い力で破断するよう選
択されること。 3.第2剪断ボルト9は、ベアリング3の許容荷重より
低い剪断力で剪断変形するよう選択されること。
【0019】次に、ワーク12が工具7に衝突したと
き、シール部材10をベアリング押え14に締結する第
1、第2剪断ボルト8、9が破断していく過程について
以下に説明する。先ず、工具7とワーク12との相対移
動によりワーク12が図1のY軸方向へ移動し工具7に
衝突したとき、工具7や主軸6はY軸方向の力を受けて
変形し、主軸6とシール部材10との間の微小な間隙が
なくなり、主軸6は衝突検出の遅れの間に変形しシール
部材10に接触する。接触後この衝突を検出して送り軸
(図示せず)は制動され停止されるが、機械の慣性力を
受けた主軸6は、シール部材10との接触部で変位が抑
制されるためシール部材10を支点とした力を受ける。
ところが、主軸6とベアリング3が本来もっている剛性
と、剪断ボルト8、9の応力によるダンパ効果、すなわ
ち衝突エネルギを消散または緩和させる構造とにより衝
突エネルギは吸収され、送り軸の流れ量を小さくする。
【0020】次いで、第1剪断ボルト8が破断するが、
その前に送り軸停止制御手段は送り軸の異常負荷を検出
し、送り軸を制動する。第1剪断ボルト8の破断と同時
に衝突時の衝撃を減衰させ、送り軸の流れ量は、主軸6
とシール部材10との間隙と第2剪断ボルト9の間隙9
aとにより吸収される。衝撃が小さいときはこの段階で
送り軸は停止する。
【0021】さらに、衝突時の衝撃が大きいときは第2
剪断ボルトの間隙9aだけシール部材10がベアリング
押え14に対してずれ、そのときの摩擦減衰作用で衝突
エネルギは吸収され、そして第2剪断ボルト9がベアリ
ング3の許容荷重より低い剪断力で剪断変形することで
第2剪断ボルト9のダンパ効果、すなわち衝突エネルギ
を消散または緩和させる構造により衝突エネルギを吸収
して送り軸は停止する。このように、第1、第2剪断ボ
ルトにより衝突時のエネルギは2段階で吸収される。
【0022】以上説明したように、衝撃力を減衰させな
がら、送り軸を停止させるので主軸6の外周やベアリン
グ3が損傷を受けることはない。また主軸6とベアリン
グ押え14との間隙は十分広くとられているので、主軸
6またはベアリング押え14が損傷を受けることもな
い。以上説明した第1実施形態においては、剪断ボルト
を第1と第2の2種類としたが、主軸6からシール部材
10に加えられる負荷に応じて段階的に破断する複数種
類の剪断ボルトを設けてもよい。上記複数種類の剪断ボ
ルトにより衝突の衝撃を段階的に減衰させて流れ量を吸
収することで、急激な衝撃による主軸6やベアリング3
の損傷が保護される。
【0023】図4は本発明の第2実施形態の主軸部を示
す図である。図4に示す第2実施形態の主軸部は、図1
に示す第1実施形態の主軸部における締結手段としての
第1剪断ボルト8をシェアピン48に置き換えたもので
ある。シェアピン48はラジアル方向に対して前述した
第1剪断ボルト8と同等の機能を有するように設けられ
る。
【0024】図5は本発明の第3実施形態の主軸部を示
す図である。図5に示す第3実施形態の主軸部は、図1
に示す第1実施形態の主軸部における締結手段としての
第1剪断ボルト8を削除するとともにシール部材10を
ベアリング押え14との間で嵌め合い構造をもたせた可
動部材50に置き換えたものである。可動部材50の嵌
め合い構造、すなわちインロウ部51は、薄肉部52を
有して破断しやすい構造にしてある。この構造により、
ラジアル方向に対して第1実施形態の第1剪断ボルト8
と同等の機能が発揮される。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主軸にラジアル方向の衝突力が作用し主軸と可動部材と
が接触した場合、締結手段により可動部材を主軸ハウジ
ングに固定することで送り軸停止制御手段を動作させて
急停止させるとともに衝撃力を吸収し、可動部材をスラ
イドさせることで更に流れ量を吸収し主軸やベアリング
等の主軸支持部を損傷から保護することができる。
【0026】また、本発明によれば、衝突したときは、
破損した着脱可能な可動部材および締結手段を交換する
だけで修理でき、その交換は容易にできるので修理時間
が短縮される。また、本発明によれば、衝突時に主軸や
ベアリングの損傷を、可動部材、締結手段をなす剪断ボ
ルト、シェアピン、可動部材におけるインロウ部の破損
により保護するので、高価な主軸やベアリングを交換す
る代わりに安価な可動部材、剪断ボルト、シェアピンの
交換で修理ができ、修理費が節約できる。
【0027】また、本発明によれば、締結手段としての
第1、第2の2種類の剪断ボルトを設けたことにより、
すなわち可動部材を主軸ハウジングに、第1の剪断ボル
トは間隙なく固定し、第2剪断ボルトは間隙をもって固
定することで、衝突したときは、最初に第1剪断ボルト
を破断させ、第1の剪断ボルトの破断により送り軸停止
制御手段を作動させるとともに衝突時の衝撃を吸収し、
第1剪断ボルトが破断した後は、第2剪断ボルトを破断
または変形させ第2剪断ボルトの間隙だけ可動部材を移
動させることで衝突の衝撃を摩擦減衰させて流れ量を吸
収し、主軸やベアリング等の主軸支持部を損傷から保護
することができる。
【0028】また、本発明によれば、複数種類の剪断ボ
ルトにより衝突の衝撃を段階的に減衰させて流れ量を吸
収するので、急激な衝撃による主軸やベアリング等の主
軸支持部を損傷から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る主軸装置の構成図
である。
【図2】図1に示すシール部材のA−A断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る送り軸の制御を示すブ
ロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態の主軸部を示す図であ
る。
【図5】本発明の第3実施形態の主軸部を示す図であ
る。
【図6】従来技術の主軸部の概略構成図である。
【符号の説明】
1…主軸装置 2…テーパ部 3…ベアリング 4…ベアリング押え 5…主軸ハウジング 6…主軸 7…工具 8…第1剪断ボルト 9…第2剪断ボルト 10…シール部材 12…ワーク 14…ベアリング押え 48…シェアピン 50…可動部材 51…インロウ部 52…薄肉部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り軸により工具とワークとを相対移動
    させて前記ワークを加工する工作機械において、 前記工具またはワークを装着する主軸まわりに微小間隙
    を有して挿嵌され、前記主軸を軸支する主軸ハウジング
    の前部に着脱可能に固定された可動部材と、 前記可動部材を前記主軸ハウジングに固定するととも
    に、前記主軸にラジアル方向の衝突力が作用し前記主軸
    と前記可動部材とが接触した場合、所定の抗力を発して
    変形または剪断する締結手段と、 前記送り軸に作用する負荷を検出し、検出した負荷が前
    記所定の抗力以上になったことを検出したとき前記送り
    軸を停止させる送り軸停止制御手段と、 を具備することを特徴とした工作機械の主軸保護装置。
  2. 【請求項2】 前記締結手段は、剪断ボルトでなり、前
    記剪断ボルトは、 前記可動部材に穿設されたボルト外径とほぼ等しい内径
    を有するボルト孔に挿通されて前記可動部材を前記主軸
    ハウジングに固定し、前記主軸やベアリング部に損傷を
    与えない大きさの剪断力で破断し、かつ前記所定の抗力
    を越えるまでは破断しない第1剪断ボルトと、 前記可動部材に穿設されたボルト外径より所定量大きな
    内径を有するボルト孔に挿通されて前記可動部材を前記
    主軸ハウジングに固定し、前記ベアリングの許容荷重よ
    り低い剪断力で破断または変形するよう選択された第2
    剪断ボルトと、からなる請求項1に記載の工作機械の主
    軸保護装置。
  3. 【請求項3】 前記剪断ボルトは、 前記主軸から前記可動部材に加えられる負荷の大きさに
    応じて段階的に破断する複数種類の剪断ボルトからなる
    請求項2に記載の工作機械の主軸保護装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014136835A1 (ja) * 2013-03-07 2014-09-12 三菱重工業株式会社 工作機械の異常診断装置及び異常診断方法
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