JPH11196579A - 半導体電力変換装置用制御装置 - Google Patents

半導体電力変換装置用制御装置

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JPH11196579A
JPH11196579A JP9359626A JP35962697A JPH11196579A JP H11196579 A JPH11196579 A JP H11196579A JP 9359626 A JP9359626 A JP 9359626A JP 35962697 A JP35962697 A JP 35962697A JP H11196579 A JPH11196579 A JP H11196579A
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amplitude
signal wave
wave
carrier
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JP9359626A
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Makoto Matsukawa
誠 松川
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Japan Atomic Energy Agency
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Japan Atomic Energy Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低出力(又は高出力)の運転時における最小
パルス幅(パルス間オフ幅)制限の発生を可能な限り少
なくして、良好な制御特性を実現する。 【解決手段】 絶対値回路10とローパスフィルタ12
により信号波の振幅を算出する。関数発生器14は、算
出された振幅が小振幅(又は大振幅)時には振幅の低減
(又は増大)と共に搬送波の周波数が最低周波数に向か
って低減し、中間域では最大周波数で一定となるよう電
圧制御発振器16を発振させるための入力制御電圧を発
生する。関数発生器は、搬送波の周波数が信号波の振幅
と周波数に応じて変化するような関数を発生しても良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送波と信号波と
を用いるパルス幅変調(PWM)を行い交流電力から直
流電力に又は直流電力から交流電力に変換する半導体電
力変換装置用制御装置に関し、特に低出力あるいは高出
力の運転時に良好な変換を行う半導体電力変換装置用制
御装置に関する。
【0002】本発明は、PWM変調した半導体電力変換
装置を適用するすべての電力応用分野、例えば、電気抵
抗がゼロの超伝導コイルの電流を駆動する電源装置など
において利用可能である。
【0003】
【従来の技術】従来より広く用いられているPWM(Pu
lse Width Modulation(パルス幅変調))コンバータお
よびPWMインバータは、大きく電圧型か電流型かによ
って、図6のように分けられる。図6にはコンバータの
場合について示され、図6の(a)には典型的な電圧型
コンバータの構成例が、(b)には典型的な電流型コン
バータの構成例が示されている。ここでは簡単のため単
相で表してあるが、3相でも動作原理は同様である。図
6において、S1からS4はスイッチング素子で、ここ
ではトランジスタの記号で表してある。図6の(a)の
電圧型コンバータでは、ダイオードD1が還流モード形
成のため並列に挿入される場合が多い。また、図6の
(b)の電流型コンバータでは、自己消去素子の逆方向
耐圧が低いのでダイオードD1を挿入する場合が多い。
なお、インバータとは、電力の流れが直流側から交流電
源になる場合の動作、即ち直流電力を交流電力に変換す
る場合の動作を指しているが、コンバータと回路構成上
全く同一なので、説明を略す。更に、図6に示される他
の構成要素及びその作用も当業者には周知のものである
ので説明を略す。
【0004】PWM制御とは、図6に示されるこれらの
スイッチング素子S1からS4に対して、オン・オフの
指令を与えることである。そして、PWM変調とは、制
御信号と搬送波との比較によりスイッチング素子のオン
・オフパターンを決めるやり方で、その方式には多くの
方法がある。使用する搬送波だけに限っても、鋸歯状
波、三角波、正弦波などがあり、各々に特色がある。最
も簡単な例を、単相PWMインバータ回路によるPWM
変調方式の説明図である図7を使って説明する。図7の
(a)は、電源として直流電圧源Eをもち、パルス幅変
調(PWM)を行う単相の電圧型インバータ回路の構成
例で、図6の(a)のコンデンサCを直流電圧源Eに置
き換えた場合に相当する。従って、スイッチング素子S
1からS4までのオン・オフに応じて、負荷L、Rに
は、+E、0、−Eの3通りの電圧が印加し得る。図7
の(b)は、パルス幅変調(PWM)の原理を説明する
図であり、この例では搬送波に三角波を用いている。こ
のとき、負荷電圧に対する指令値(以下信号波と呼ぶ)
が、図7の(b)で示される波形(実質的には正弦波の
形状)とする。つまり、PWMとは、図7の(b)に示
すように、信号波と搬送波の大小を比較することによっ
て、各スイッチング素子のオン・オフパターンを決める
方法であり、出力の平均が信号波に類似な波形となるよ
うにし、そして+E、0、−Eの3通りの電圧から、そ
のオン・オフする時間に比率を制御することにより、+
Eと−Eの間の出力を時間平均として連続的に得るよう
な変調方式を指している。
【0005】しかしながら、従来のPWM制御では、搬
送波の周波数は外部から一定のものとして与えられる
か、もしくは電源電圧に同期させるための周波数逓倍回
路の出力を用いていた。いずれにしても搬送波の周波数
を信号波の関数として大幅に変化させることは想定して
いなかった。つまり、従来のPWM制御は、搬送波の周
波数や位相に関しては、原則として一定であることを条
件に設計されている。このため運転状態によっては、一
定の周波数および位相の連続的変化を仮定した場合に、
結果として好ましくない制御状態に陥ることがある。次
にこの点について説明する。
【0006】例えば、図8の(a)に示すように、超伝
導コイルの電流を駆動する電流型コンバータの例を想定
する。なお、ここでは交流側に高調波除去のためACフ
ィルタが挿入されている。超伝導コイルにある一定の電
流を流すには通常の制御によりスイッチング素子S1〜
S4を適切にオン・オフすることによりなされる。超伝
導コイルに一定電流が流れるようになった後は、超伝導
コイルではコイル電流を維持するのに原理的には電力を
必要としない。つまり、スイッチング素子や回路の抵抗
を無視すると、図8の(b)に示すように超伝導コイル
の電流がスイッチング素子S4及びS2を通って流れ続
ける循環(又は還流)電流モードにすれば十分であり、
オン・オフを繰り返すことなくコイル電流を一定に保つ
ことが出来る。しかしながら、実際の超伝導コイルの運
転ではこのような循環電流モードにせずに、図8の
(a)においてスイッチング素子S1〜S4をオン・オ
フ制御した状態にしておくことが多い。すなわち、スイ
ッチング・パターンはどうであれ、電源と負荷とがある
期間接続されるが、電流型コンバータは低出力運転状態
となる。
【0007】搬送波と信号波の比較回路を用いたPWM
制御回路では、搬送波の1波内で必ず交点があることを
前提にシステムが設計されている。このため、電流型コ
ンバータの低出力運転状態において、超伝導コイルを一
定電流制御しようとすれば、図9に示されるように、パ
ルス幅が非常に短いパターン(インパルス列状のパター
ン)が発生する結果になる。
【0008】スイッチング素子として用いられる半導体
電力変換素子は、電力用トランジスタ、サイリスタ、ゲ
ートターンオフサイリスタGTO、絶縁ゲート型バイポ
ーラトランジスタIGBTなどである。従って、オン・
オフ状態の切り替えには、素子によって決まるある特定
の時間が必要である。しかるに前述のようにパルス幅が
短いパターンが与えられた場合には、例えば電力用トラ
ンジスタでは、能動領域で動作させる結果となって電力
損失を増大させ、最悪の場合素子の破壊に至らしめる。
またサイリスタでは、素子をオフさせるに必要な逆圧印
加時間、すなわちターンオフタイムを保証することがで
きないために、場合によっては転流失敗させる可能性も
ある。そこで、これまでは、運転上(電力変換の観点か
ら)無意味な程に短いオン・オフ動作を避けるために、
図10に示されるように、信号波に対して、必ず搬送波
1波内で交差するように、変調信号入力(信号波)に対
して最大・最小のリミターを設け、これにより、パルス
幅の最小及び最大のオン・オフ期間を保証していた。
【0009】このように搬送波1波内で必ずオン・オフ
を発生させるようにした場合、素子のスイッチング回数
はまさに搬送波の周波数に等しくなり、その結果スイッ
チング損失を正確に評価できるという利点もある。しか
し、先の超伝導コイルの電流を駆動する場合で考えれ
ば、直流出力平均電圧ゼロのPWMパターンを発生させ
ることになり、交流側には無効電流のみを流すことにな
る。しかも、搬送波1波当たりのパルス幅がリミターに
より等しく制限されている場合、PWM制御の利点はも
はや失われている。つまり、直流出力電流の大きさに等
しいインパルス状の電流が交流側に流れる結果となっ
て、交流側の電流波形に大きな波形ひずみを生じさせる
結果となる。このことは、直流出力電流の脈動の原因と
もなり、フィードバック制御の応答の結果、交流電流波
形の歪みを助長する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記困難を克服し、半導体電力変換装置に低出力あるいは
高出力の運転時において良好な変換を行わせるための制
御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、搬送波と信号波とを用いるパルス幅変調(PWM)
を行い交流電力から直流電力に又は直流電力から交流電
力に変換する本発明の半導体電力変換装置用制御装置
は、前記搬送波の周波数が前記信号波の振幅又は周波数
あるいはこれら双方の関数として決定されることを特徴
とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は上記困難を克服するため
になされたものであり、スイッチング周波数すなわち搬
送波の周波数を原則としてスイッチング素子の平均パル
ス幅、すなわち信号波の振幅に応じて適当に変化させて
やれば克服でき、これが本発明の要点である。以下図1
を参照して本発明の基本的原理を説明する。図1は、搬
送波の周波数の変化させた場合のPWMパターンを説明
するための図であり、(a)は搬送波の周波数が一定の
場合を、(b)は搬送波の周波数を低下させた場合をそ
れぞれ模式的に示す。図1の(a)に示すように信号波
の振幅が小さくなるとパルス幅が短くなり、許容可能な
最小パルス幅以下のものが出てくる。そこで図1の
(b)に示すように、振幅が等しく周波数のみを適当に
下げた搬送波に切り替える。当然周波数に比例してパル
ス数は低下するが、1パルス当たりの時間は延長され
る。その結果、パルス幅が許容値以下のパルスは減少
し、高調波成分は増加するものの、基本波成分は信号波
により近くなる。
【0013】以上のことから、信号波の振幅を関数にし
て、搬送波の周波数を自動的に決定すれば良い。その
際、最大周波数と最低周波数を設定することは従来通り
必要である。また、コンバータとしての使用を前提にす
るなら、搬送波の周波数は電源周波数の整数倍に設定し
ても良い。ただし、不安定な動作を避けるためには後で
述べるようにヒステリシス特性をもたせる必要がある。
以下、本発明による好適な半導体電力変換装置用制御装
置の構成例について述べる。
【0014】図2は、本発明を単相インバータ用制御装
置に適用した場合における搬送波の周波数を信号波の関
数、具体的にはその振幅の関数として作成する制御装置
の回路構成の例を示している。図2において、絶対値回
路10は信号波を例えばピーク検波し、ローパスフィル
タ12は検波された波形を平滑化して信号波の振幅を算
出して、信号波の振幅を表す出力を出す。なお、3相イ
ンバータの場合もしくはコンバータの場合、信号波の振
幅はベクトル的に算出してもよい。電圧制御発振器16
は、周知のように、入力制御電圧の大きさに応じて発振
周波数が変化する発振器である。図3は、本発明の好適
一実施形態による信号波の振幅に対する搬送波の周波数
の変化の一例を示している。電圧制御発振器16の発振
周波数は入力制御電圧に応じて変化するので、図3の縦
軸は入力制御電圧の大きさを示していると読める。つま
り、関数発生器14は、ローパスフィルタ12から算出
された信号波の振幅に応じて図3に示される形状の電圧
を発生する。スイッチング素子を確実にオン又はオフで
きるパルス幅で半導体電力変換装置を運転している場合
は、図3の信号波の振幅が中間の大きさを有する範囲に
対応し、関数発生器14は一定の最大電圧を発生し、そ
れに伴い電圧制御発振器16は基準(最高)の周波数で
発振する。一方、半導体電力変換装置の運転が出力を下
げゼロに近付く場合には、スイッチング素子をオンさせ
るパルスの幅が細くなり過ぎないように、電圧制御発振
器16の搬送波の周波数を信号波の振幅の低減と共に下
げ、出力ゼロのとき最低の周波数になるようにする。従
って、このような信号波の小振幅時には、関数発生器1
4の出力電圧は信号波の振幅の低減と共に最大電圧から
最低電圧へ低減する。また、反対に、半導体電力変換装
置の運転が出力を上げ最高出力に近付く場合にも、スイ
ッチング素子をオフさせるパルスの幅が細くなり過ぎな
いように、電圧制御発振器16の搬送波の周波数を信号
波の振幅の増大と共に下げ、出力最高のとき最低の周波
数になるようにする。従って、このような信号波の大振
幅時には、関数発生器14の出力電圧は信号波の振幅の
増大と共に最大電圧から最低電圧へ低減する。図3にお
いては、信号波の振幅の変化に対して搬送波の周波数が
変わる領域での周波数の変化の仕方は直線的であるが、
本発明はそれに限定されず、信号波の振幅の小さい側で
は信号波の振幅の低減に応じて、大きい側では信号波の
振幅の増大に応じて搬送波の周波数が低減すればよい。
【0015】図3に示されるように信号波の振幅に応じ
て変化する周波数を有する電圧制御発振器16の搬送波
と信号波とに基づいて周知の比較回路及びパルス発生回
路(図示せず)によりスイッチング素子に印加されるパ
ルスが生成される。信号波の小振幅時においては振幅の
低減と共に、また大振幅時においては振幅の増大と共
に、搬送波の周波数が低減するので、スイッチング素子
に印加されるオン・パルス幅(小振幅時)またパルス間
のオフ幅(大振幅時)は図1の(b)に示されるように
その幅は許容値以上に保たれる。その結果、スイッチン
グ素子は安定に動作するので、半導体電力変換装置は低
出力あるいは高出力の運転においても、安定に電力変換
を行うことができる。なお、図2及び図3に示す実施形
態はコンバータに適用した場合についてであるが、イン
バータに対しても上記実施形態は同様に適用できること
は明らかである。
【0016】当業者には既知のように、PWM半導体電
力変換装置が安定に動作するためには信号波の周波数と
搬送波の周波数との比率関係がある範囲内にあることが
必要である。従って、信号波の周波数が変化する場合に
は、搬送波の周波数は信号波の振幅ばかりでなくその周
波数にも応じて変えることが望ましい。このような場合
について以下に説明する。図4は、本発明の好適一実施
形態による信号波の振幅と周波数の2変数の関数として
搬送波の周波数を決定するPWMコンバータ用制御装置
の回路構成の例を示す。図4において、図2と同一の参
照番号により示される構成要素は図2のものと同一の構
成要素を示し、説明を繰り返さない。図4において、零
点検出及びカウンタ20は、信号波の振幅のゼロの点を
検出し信号波の周期当たりのゼロ点の数をカウントし、
信号波の周波数を表す出力を発生する。2変数関数発生
器22は、絶対値回路10からの信号波の振幅を表す出
力と、零点検出及びカウンタ20からの信号波の周波数
を表す出力とに基づいて、所望の周波数の搬送波を周波
数電圧制御発振器16が発生するための電圧制御発振器
16への入力制御電圧を発生する。
【0017】図5は2変数関数発生器22の特性例を示
し、(a)は信号波の周波数に対する電圧制御発振器1
6への入力制御電圧の変化を搬送波の周波数の変化とし
て示し、(b)は信号波の振幅の大きさに対する(a)
に示される関数の選択を示す。この例では、図5の
(a)に示すように、信号波の周波数に対して矩形波的
に搬送波の周波数を制御させ、また(b)に示すように
振幅に対してはステップ的に変化させている。図5の
(a)において、信号波の振幅が小振幅時及び大振幅時
以外の標準的な大きさの場合(図5の(b)において信
号波の振幅の大きさの中間域で関数Aを選択する場合に
相当)の信号波の周波数に対する2変数関数発生器22
の周波数の変化を実線で示す。搬送波の周波数は最高周
波数と最低周波数の範囲内に存在する必要があるため、
搬送波の周波数は信号波の周波数の増大につれて、最低
周波数から最高周波数に向かい、信号波の周波数のある
点で最高周波数から最低周波数にシフトし、それを繰り
返すよう変化する。なお、そのシフトに信号波の周波数
の増加方向と減少方向でヒステリシスを持たせているの
はその近傍での動作の安定化のためである。信号波の振
幅が小振幅時及び大振幅時の場合(図5の(b)におい
て信号波の振幅の大きさの小振幅及び大振幅の範囲で関
数Bを選択する場合に相当)の信号波の周波数に対する
2変数関数発生器22の周波数の変化を一点鎖線で示
す。なお、一点鎖線で示された範囲以外では信号波の周
波数は、上記標準的な大きさの場合と同じで信号波の周
波数に対して搬送波の周波数は実線に沿って変化する。
【0018】信号波の振幅の大きさが標準的な場合に
は、2変数関数発生器22は、図5の(b)に示される
よう関数Aを選択し、信号波の周波数の変化に対応して
搬送波の周波数が図5の(a)の実線で示されるように
変化するように入力制御電圧を発生する。この場合は、
前述のように信号波の周波数と搬送波の周波数との比率
関係がある範囲内にあるようにすれば良いので、搬送波
の周波数の遷移の変化は大きく、搬送波の周波数が最高
周波数であるときの信号波の周波数の範囲は広い。一
方、信号波の振幅が小振幅時あるいは大振幅時の場合に
は、2変数関数発生器22は、図5の(b)に示される
よう関数Bを選択し、信号波の周波数の変化に対応して
搬送波の周波数が図5の(a)の一点鎖線で示されるよ
うに変化するように入力制御電圧を発生する。この場合
には、信号波の周波数と搬送波の周波数との比率関係が
ある範囲内にあるようにすることに加えて、低出力ある
いは高出力運転時の細すぎるパルス幅あるいはパルス間
の細すぎるオフ幅の発生を回避するため、搬送波の周波
数の遷移の変化は緩い。また、信号波の周波数が変化し
ている間に信号波の振幅の大きさも変化して関数Aと関
数Bとの間で選択の変更がある場合には、図5の(a)
の実線と一点鎖線との間をその選択の変更に応じてシフ
トするよう搬送波の周波数は変化する。なお、図5の
(b)に示されるように信号波の振幅の大きさの変化に
対して関数の選択にヒステリシスを持たせるのはその選
択の変更の近傍で搬送波の周波数が図5の(a)におけ
る実線と一点鎖線間でばたつくのを回避するためであ
る。
【0019】図5においては、信号波の周波数の変化に
対して搬送波の周波数が変わる領域での周波数の変化の
仕方は直線的であるが、本発明はそれに限定されず、信
号波の周波数の低減に応じて搬送波の周波数が低減すれ
ばよい。
【0020】図5に示されるように信号波の振幅と周波
数とに応じて変化する周波数を有する電圧制御発振器1
6の搬送波と信号波とに基づいて周知の比較回路及びパ
ルス発生回路(図示せず)によりスイッチング素子に印
加されるパルスが生成される。この場合、信号波の周波
数の低減と共に、搬送波の周波数が低減するので、スイ
ッチング素子に印加されるオン・パルス幅(小振幅時)
またパルス間のオフ幅(大振幅時)は図1の(b)に示
されるようにその幅は許容値以上に保たれる。しかも、
信号波の周波数と搬送波の周波数との比率関係がある範
囲内に保たれる。その結果、スイッチング素子は安定に
動作するので、半導体電力変換装置は低出力及び高出力
の運転においても、安定に電力変換を行うことができ
る。従って、このように、PWMコンバータの入出力に
関するすべての情報を考慮して、最適の搬送波周波数を
決定することができる。なお、図4及び図5に示す実施
形態はコンバータに適用した場合についてであるが、イ
ンバータに対しても上記実施形態は同様に適用できるこ
とは明らかである。
【0021】なお、本発明においては、指令値である信
号波の生成は、信号波発生回路によっても良いが、半導
体電力変換装置の入力側あるいは出力側の電圧あるいは
電流を用いることも可能であり、本発明における信号波
は、それらを含むものである。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上の説明したように構成され
ており、搬送波の周波数が信号波の振幅又は周波数ある
いはこれら双方の関数として決定されるので、原理的に
パルス幅がゼロもしくは無限大となるような運転状態に
おいても、半導体電力変換装置の定格に見合った最適の
搬送波周波数の選択が可能となり、最適制御による安定
化が実現できる。つまり、低出力あるいは高出力の運転
時における最小パルス幅制限あるいはパルス間の最小オ
フ幅制限の発生を可能な限り少なくして、良好な制御特
性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】搬送波の周波数を変化させた場合のPWMパタ
ーンを説明するための図であり、(a)は搬送波の周波
数が一定の場合を、(b)は搬送波の周波数を低下させ
た場合をそれぞれ模式的に示す。
【図2】本発明を単相インバータ用制御装置に適用した
場合における搬送波の周波数の振幅の関数として作成す
る回路構成の例を示す。
【図3】本発明の好適一実施形態による信号波の振幅に
対する搬送波の周波数の変化の一例を示す。
【図4】本発明の好適一実施形態による信号波の振幅と
周波数の2変数の関数として搬送波の周波数を決定する
PWMコンバータの制御装置用の回路構成の例を示す。
【図5】図4に示す2変数関数発生器22の特性例を示
し、(a)は信号波の周波数に対する電圧制御発振器1
6への入力制御電圧の変化を搬送波の周波数の変化とし
て示し、(b)は信号波の振幅の大きさに対する(a)
に示される関数選択を示す。
【図6】(a)は典型的な電圧型コンバータの構成例
を、(b)は典型的な電流型コンバータの構成例を示
す。
【図7】(a)は電源として直流電圧源Eをもち、パル
ス幅変調(PWM)を行う単相の電圧型インバータ回路
の構成例を示し、(b)は信号波と搬送波の大小の比較
により、各スイッチング素子のオン・オフパターンを決
める要領を説明するための図である。
【図8】(a)は超伝導コイルの電流を駆動する電流型
コンバータの例を示し、(b)は循環電流モードの場合
にオン・オフを繰り返すことなくコイル電流を一定に保
つことが出来ることを示す図である。
【図9】電流型コンバータの低出力運転状態において、
超伝導コイルを一定電流制御しようとした場合、パルス
幅の非常に短いパターン(インパルス列状のパターン)
が発生することを説明するための図である。
【図10】信号波に対して、必ず搬送波1波内で交差す
るように、変調信号入力(信号波)に対して最大・最小
のリミターを設け、これによりパルス幅の最小及び最大
のオン・オフ期間を保証していることを示す図である。
【符号の説明】
10 絶対値回路 12 ローパスフィルタ 14 関数発生器 16 電圧制御発振器 20 零点検出及びカウンタ 22 2変数関数発生器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送波と信号波とを用いるパルス幅変調
    (PWM)を行い交流電力から直流電力に又は直流電力
    から交流電力に変換する半導体電力変換装置用制御装置
    において、 前記搬送波の周波数が前記信号波の振幅又は周波数ある
    いはこれら双方の関数として決定されることを特徴とす
    る半導体電力変換装置用制御装置。
JP9359626A 1997-12-26 1997-12-26 半導体電力変換装置用制御装置 Pending JPH11196579A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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