JPH11191922A - ディジタル形地絡距離継電装置 - Google Patents
ディジタル形地絡距離継電装置Info
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- JPH11191922A JPH11191922A JP9367028A JP36702897A JPH11191922A JP H11191922 A JPH11191922 A JP H11191922A JP 9367028 A JP9367028 A JP 9367028A JP 36702897 A JP36702897 A JP 36702897A JP H11191922 A JPH11191922 A JP H11191922A
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Abstract
不要な動作をするのを防止するディジタル形地絡距離継
電装置を提供する。 【解決手段】 対象となる送電線1に設けられた変流器
2の電流出力と電圧変成器3の電圧出力とを用いて所定
の周期で演算処理を実行してディジタル形地絡距離継電
装置の動作判定及び遮断器引き外し指令を出力するため
の判定を行う演算回路7(CPU)を有する。抵抗分、
リアクタンス分各々の零相電流補償係数Kr、Kxを設
定し、各々を零相電流に乗じて、相電流に加算して零相
補償相電流を得る。算出された抵抗分、リアクタンス分
が所定の領域内の値か否かを判定し領域内に入ってれば
動作と判定する。但し、この判定結果と2相以上の地絡
事故か否かを判定して2相以上の地絡事故の時は、遮断
器を引き外すのを阻止するように作用する。
Description
点迄のインピーダンスを計測する地絡距離リレーの応動
を制御するディジタル形距離継電装置に関する。
ピーダンスを計測して、所定の地絡事故点迄のインピー
ダンスに入ってるか否かで動作判定する方式が採用され
てる。この時、2線地絡事故で事故点に電圧が残った場
合、進み相 (ab相事故の場合a相)側の計測インピー
ダンスのリアクタンス値が実際の事故点迄のリアクタン
スより小さく(以降オーバリーチと呼称)、事故点を短
く見る傾向が強い。
出する地絡第1段が次区間の事故を短く見て、自区間事
故であると判断して当該送電線の電力を遮断する遮断器
へ誤トリップ指令を出す可能性がある。その対策とし
て、遅れ相の地絡第1段リレーより大きな領域の事故を
検出する地絡第3段リレーが動作したら進み相の地絡第
1段リレーのトリップ指令を阻止する対策を実施してい
る。
電流の傾向は図2に示すとおりである。ここに、b、c
相の相電流から零相電流を除いた電流Ib12,Ic1
2と零相電流I0の位相差は略90度近くある。この両
電流の大きさは、送電線の背後インピーダンスの大きさ
に依存し、正相背後インピーダンスが極端に大きい端子
(いわゆる弱電源端子)があるとその端子から流れ込む
正逆相事故電流は小さくなる。
端子から流れ込む正逆相電流は大きくなり、正相電源の
大きさで正逆相電流と零相電流の大きさの相対比が変わ
り、事故点抵抗による事故点の残り電圧との位相関係が
b、c相で変化する。b,c相線間の事故点抵抗Raと
対地間の抵抗Rgとしたときのb,c相対地事故点残り
電圧VbF,VcFは次式となる。
場合、図2(b)はIb12、Ic12<I0の場合を
示す。更に、事故点抵抗は線間のRaより、対地間抵抗
Rgが一般的に大きいので、共に実抵抗とすれば、b,
c相の事故点残り電圧は零相電流位相に近くなり、b,
c相の零相補償後のb,c相電流Ib,Icは次式で与
えられので、b相の電流に対してb相の残り電圧は遅
れ、c相の電流に対してc相の残り電圧は進みの傾向を
示す。
電流の分流比)
置点Aから事故点Fまでの線路降下インピーダンスZI
ineはb,c相が共に正確に測定できるが、(1)式
の事故点残り電圧の影響が残り、前述の傾向を呈するこ
とになる。そのため、進み相a相の見るインピーダンス
のリアクタンス成分は実際の事故点迄の線路インピーダ
ンスより小さく即ち距離を近く見るオーバリーチ傾向と
なり、b相はその逆にアンダリーチ傾向となる。
く設定されている第1段領域より広く、次区間領域の事
故点までのインピーダンスを見るように設定されている
第3段領域のリレー要素が動作したら、進み相の第1段
領域を保護するリレー要素の遮断器引き外し指令を阻止
する方式が採用されている。
ら直接、線路の正相及び零相の抵抗R1ine12、R
1ine0、インダクタンス値L1ine12、L1i
ne0を算出するアルゴリズム(以降RL算出形と呼
称)を採用した保護リレーの零相補償方法は次式のとお
りである。以下、b相のリレーで説明する。
事故点残り電圧で実際には不知で保護リレーにはVb
(t)しか入ってこないので、次式のアンダーライン部
で示すように事故点残り電圧が誤差となる。
ると(11)式となる。
ine12、L1ine12を算出すると、
(9)、(10)式の下線部に相当する。ここに一般的
に2つのベクトルA、Bの間で、数学的に
ルAの進み位相)が成立する。
(13)式で示される事故点電圧VbFと電流Ib12
r、Ib12xのベクトル関係を示すと図4の関係にな
る。同図の(RF、ω・LF)は事故点で見る同上リレ
ーの至近点インピーダンスである。
で適用されてる(以降基本波演算形と呼称)零相電流補
償は、リアクタンス成分のみを考慮し、次式に示す方法
を採用している。
(13)式と同様にベクトル図で示すと図5のようにな
る。同図で基準となる電流はIb12zである。事故点
残り電圧WFの電流Ib12zとその90度進み位相成
分への投影分が各々
地絡時の事故点残り電圧が図6(a)の関係になった
時、b相の見るインピーダンスのリアクタンス成分jω
LFは正、c相の見るインピーダンスのリアクタンス成
分jωLFは負となる状態を示している。それに反し
て、図6(b)は基本波演算形リレーのb相の見るリア
クタンスは負、c相のリアクタンスは正である。従っ
て、b、c相2線地絡時にRL算出形リレーのR、L成
分の零相電流補償係数がKr>Kxの時には、b相の補
償電流Ib12rはIb12xより遅れ位相傾向にな
る。逆にKr<Kxの場合は進み位相となる。
傾向が殆どであることから、従来の基本波演算形リレー
でb相がオーバリーチ傾向であっても、RL算出形リレ
ーではアンダリーチ傾向になる場合も生じうる。従って
進み相オーバリーチ対策を実施している従来の対策をR
L算出形リレーにも適用することは出来ない。又事故点
の残り電圧の傾向でも様相が変わりうるので、何らかの
2線地絡事故でのオーバリーチ対策は必要となる。
あり、送電線路の線路方程式から抵抗R,リアクタンス
jωLを直接算出する地絡距離リレーで、零相電流補償
の抵抗分補償係数Krとリアクタンス補償係数Kxの比
を所定値以上に設定して、2線地絡が生じてもオーバリ
ーチが発生して不要な動作をする可能性を防止するディ
ジタル形地絡距離継電装置を提供することを目的として
いる。
ディジタル形地絡距離継電装置は、送電線の線路インピ
ーダンスの抵抗分の零相電流補償係数とリアクタンス分
の零相電流補償係数を各々個別に設定する第1の手段
と、該第1の手段で設定された抵抗分の零相電流補償係
数を零相電流に乗じて相電流と加算した抵抗分補償相電
流とリアクタンス分の零相電流補償係数を零相電流に乗
じて相電流と加算したリアクタンス補償相電流及び当該
相電圧とから抵抗分、リアクタンス分を算出して、当該
送電線の所定領域内で生じた地絡事故点が生じたか否か
を判定する第2の手段と、該送電線に2相以上の地絡事
故が発生したことを検出する第3の手段と、該第3の手
段で2相以上の地絡事故と判定されたら該第2の手段の
検出出力を阻止する第4の手段からなる構成とした。
距離継電装置は、送電線の線路インピーダンスの抵抗分
の零相電流補償係数とリアクタンス分の零相電流補償係
数を各々個別に設定する第1の手段と、該第1の手段で
設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じ
て相電流と加算した抵抗分補償相電流とリアクタンス分
の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算し
たリアクタンス補償相電流及び当該相電圧とから抵抗
分、リアクタンス分を算出して、当該送電線の所定領域
内で生じた地絡事故点が生じたか否かを判定する第2の
手段と、該送電線に2相以上の地絡事故が発生したこと
を該第2の手段より広い領域をインピーダンス計測によ
り検出する第3の手段と、該第3の手段で2相以上の地
絡事故と判定されたら該第2の手段の検出出力を阻止す
る第4の手段からなる構成とした。
距離継電装置は、送電線の線路インピーダンスの抵抗分
の零相電流補償係数とリアクタンス分の零相電流補償係
数を各々個別に設定する第1の手段と、該第1の手段で
設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じ
て相電流と加算した抵抗分補償相電流とリアクタンス分
の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算し
たリアクタンス補償相電流及び当該相電圧とから抵抗
分、リアクタンス分を算出して、当該送電線の所定領域
内で生じた地絡事故点が生じたか否かを判定する第2の
手段と、該送電線に2相以上の地絡事故が発生したこと
を各相の相電圧の大きさが所定値以下になったことで検
出する第3の手段と、該第3の手段で2相以上の地絡事
故と判定されたら該第2の手段の検出出力を阻止する第
4の手段からなる構成とした。
距離継電装置は、送電線の線路インピーダンスの抵抗分
の零相電流補償係数とリアクタンス分の零相電流補償係
数を各々個別に設定する第1の手段と、該第1の手段で
設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じ
て相電流と加算した抵抗分補償相電流とリアクタンス分
の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算し
たリアクタンス補償相電流及び当該相電圧とから抵抗
分、リアクタンス分を算出して、当該送電線の所定領域
内で生じた地絡事故点が生じたか否かを判定する第2の
手段と、該送電線に2相以上の地絡事故が発生したこと
を各相の相電流の大きさが所定値以上になったことで検
出する第3の手段と、該第3の手段で2相以上の地絡事
故と判定されたら該第2の手段の検出出力を阻止する第
4の手段からなる構成とした。
絡距離継電装置は、送電線の抵抗分零相補償係数(=零
相インピーダンスの抵抗分と正相インピーダンスの抵抗
分の比)とリアクタンス補償係数(=零相インピーダン
スのリアクタンス分と正相インピーダンスのリアクタン
ス分の比)を個別に設定して、リレー設置点から地絡事
故点迄の送電線のインピーダンスを抵抗、リアクタンス
個別に算出する演算方式を適用したリレーにおいて、2
相以上の地絡事故が生じたら、送電線の所定領域迄の事
故を検出する第1段リレー要素の遮断器引き外し指令を
阻止しようとするものである。
距離継電装置は、送電線の線路インピーダンスの抵抗分
の零相電流補償係数とリアクタンス分の零相電流補償係
数を各々個別に設定する第1の手段と、該第1の手段で
設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じ
て相電流と加算した抵抗分補償相電流とリアクタンス分
の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算し
たリアクタンス補償相電流及び当該相電圧とから抵抗
分、リアクタンス分を算出して、当該送電線の所定領域
内で生じた地絡事故点が生じたか否かを判定する第2の
手段と、該送電線に2相以上の地絡事故が発生したこと
を検出する第3の手段と、該第3の手段で2相以上の地
絡事故と判定されたら該第2の手段の検出出力を阻止す
る第4の手段と、遅れ相の地絡事故を検出する第5の手
段と、前記第1の手段で設定された抵抗分の零相電流補
償係数とリアクタンス分の零相電流補償係数の比が所定
値以上になったら、前記第3の手段の機能を活かし、未
満となったら前記第3の手段の出力を阻止して、前記第
5の手段で前記第2の手段の検出出力を阻止する第6の
手段とからなる構成とした。
絡距離継電装置は、抵抗分の零相電流補償係数とリアク
タンス分の零相電流補償係数の比が所定の値より大きい
場合には、2相以上の地絡事故を検出したら、前記第2
の手段の出力が遮断器引き外し指令を出すのを阻止し、
小さい場合には、遅れ相の地絡事故の検出出力で前記第
2の手段の出力を阻止しようとするものである。
距離継電装置は、送電線の線路インピーダンスの抵抗分
の零相電流補償係数とリアクタンス分の零相電流補償係
数を各々個別に設定する第1の手段と、該第1の手段で
設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じ
て相電流と加算した抵抗分補償相電流とリアクタンス分
の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算し
たリアクタンス補償相電流及び当該相電圧とから抵抗
分、リアクタンス分を算出して、当該送電線の所定領域
内で生じた地絡事故点が生じたか否かを判定する第2の
手段と、該送電線に2相以上の地絡事故が発生したこと
を検出する第3の手段と、該第3の手段で2相以上の地
絡事故と判定されたら該第2の手段の検出出力を阻止す
る第4の手段と、遅れ相の地絡事故を検出する第5の手
段と、前記第1の手段で設定された抵抗分の零相電流補
償係数とリアクタンス分の零相電流補償係数の比が所定
値以上になったら、抵抗分の零相電流補償係数をリアク
タンス分の零相電流補償係数と同一値とし、前記第5の
手段の出力で前記第2の手段の検出出力を阻止する第7
の手段とからなる構成とした。
絡距離継電装置は、抵抗分の零相電流補償係数とリアク
タンス分の零相電流補償係数の比が所定値より大きけれ
ば、両者をリアクタンス分の零相電流補償係数に合わせ
て、従来のアナログ形の基本波演算形リレーと同じ補償
にし、且つ遅れ相の地絡事故検出で前記第2の手段の出
力を阻止しようとするものである。
距離継電装置は、電力系統の送電線の電圧、電流を所定
の周期でサンプリングして取り込んで、抵抗、インダク
タンスからなる送電線の線路方程式から抵抗分、インダ
クタンス分を直接算出して地絡事故点を検出するディジ
タル形地絡距離継電装置において、抵抗分の零相電流補
償係数とリアクタンス分の零相電流補償係数を各々個別
に設定する第1の手段と、該第1の手段で設定された抵
抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加
算した抵抗分補償相電流とリアクタンス分の零相電流補
償係数を零相電流に乗じて相電流と加算したリアクタン
ス補償相電流及び当該相電圧とから抵抗分、リアクタン
ス分を算出して、当該送電線の所定領域内で地絡事故点
が生じたか否かを判定する第2の手段と、該第1の手段
で設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗
じて相電流と加算した抵抗分補償相電流と、前記第1の
手段で設定されたリアクタンス分の零相電流補償係数を
零相電流に乗じて相電流と加算したリアクタンス補償相
電流の位相差を算出して所定値以上になったら、該第2
の手段の検出出力を阻止し、未満となったら遅れ相の地
絡を検出する第5の手段の出力で前記第2の手段の検出
出力を阻止する第8の手段とからなる構成とした。
絡距離継電装置は、抵抗分の零相電流補償係数を零相電
流に乗じて相電流と加算した抵抗分補償相電流と、リア
クタンス分の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電
流と加算したリアクタンス補償相電流の位相差を算出し
て、位相差が所定値以上ならば2線地絡と判断し、前記
第2の手段の遮断器引き外し指令を阻止しようとするも
のである。
ジタル形地絡距離継電装置を説明する実施の形態のハー
ドウエアを示す構成図である。図において、1は対象と
なる送電線、2は変流器、3は変成器、4は変流器2の
電流出力と電圧変成器3の電圧出力とを入力して各々適
当なレベルに変換する入力変換器、5は入力変換器の電
流・電圧出力をサンプリングするサンプリング保持回
路、6はサンプリング保持回路5の電流・電圧出力をア
ナログ・ディジタル変換する回路、7は事故前後のデー
タを記憶する回路、8は前記電流・電圧データを用いて
所定の周期で演算処理を実行してディジタル形地絡距離
継電装置の動作判定及び遮断器引き外し指令を出力する
ための判定を行う演算回路(CPU)、9は地絡距離リ
レーの動作判定結果を出力するI/Oインターフェース
回路である。
8(図7の演算回路8に相当)で行うディジタル形距離
継電装置の動作判定の内容を示す図である。抵抗分、リ
アクタンス分各々の零相電流補償係数Kr、Kxを設定
し、各々を零相電流に乗じて、相電流に加算して零相補
償相電流を得る。b相の例で示したのが(6)式であ
る。
のデータを適用して、次式に基づいて抵抗、リアクタン
スを算出する。
が所定の領域内の値か否かを判定し領域内に入ってれば
動作と判定する。但し、この判定結果と2相以上の地絡
事故か否かを判定して2相以上の地絡事故の時は、遮断
器を引き外すのを阻止するように作用する。
の事故を検出する手段として、当該所定領域内にあるこ
とを検出する第2の手段の責務より広い領域を検出する
第3の手段を説明する図である。図9に第2の手段の検
出特性X1と本実施形態の第3の手段に適用する検出特
性例X3を示す。同図で示すように第3の手段の検出領
域の方が広く、且つ2回線送電線において、両回線にま
たがる各々の回線の1線地絡事故の場合も、各回線毎に
確実に当該相の事故を検出することができ、第3の手段
で2相以上の地絡事故と判定されたら第2の手段の検出
出力を阻止する第4の手段の動作により不要に2相動作
を検出することはない。
上の事故を検出する手段として、回線毎に電圧が所定値
以下になったことで事故と検出する第3の手段を説明す
る図である。この方式では回線間に跨がる各々の回線の
異名相1線地絡事故の場合、回線毎に第3の手段の検出
要素を持たせても、2相事故と見てしまう可能性があ
り、第2の手段の検出出力を阻止する可能性が生じる。
従って、本実施形態では、送電線に2相以上の地絡事故
が発生したことを各相の相電圧の大きさが所定値以下に
なったことで検出する第3の手段を設け、この第3の手
段で2相以上の地絡事故と判定されたら第2の手段の検
出出力を阻止する第4の手段からなるものであり、1回
線送電線にのみ有効な実施形態である。
上の事故を検出する手段として、回線毎に相電流の大き
さが所定値以上になったことで事故を検出する第3の手
段を説明する図である。送電線に2相以上の地絡事故が
発生したことを各相の相電流の大きさが所定値以上にな
ったことで検出する第3の手段と、該第3の手段で2相
以上の地絡事故と判定されたら第2の手段の検出出力を
阻止する第4の手段から構成する。この方式では回線単
位で相電流の大きさを検出するので、2回線に跨って異
なる相で1線地絡が生じても2相以上の地絡事故と見て
しまうことはない。また、この実施形態では相電流の大
きさとあるが、当然相電流の変化分の大きさを見る構成
にしても実現できることは言うまでもない。
手段と第6の手段の関係を説明する図である。第5の手
段は本発明の着目する相の地絡事故に対して、遅れ相の
地絡事故を検出する第2の手段で検出する領域より広い
領域を、RL算出形の地絡距離リレーで検出するように
構成したものである。更に、第6の手段は抵抗分の零相
電流補償係数Krとリアクタンス分の零相電流補償係数
Kxの大きさの比の大きさが所定値以上か、未満かで前
記した第5の手段と、送電線の2相以上の地絡事故を検
出する第3の手段の何れかを選択して、前記第2の手段
の検出出力を阻止するようにしている。即ち、下記のよ
うに処理するようにしている。
検出がされたら阻止 Kr/Kx<Kの場合:遅れ相の地絡事故検出がされた
ら阻止 このようにして、この実施形態のディジタル形地絡距離
継電装置は、抵抗分の零相電流補償係数とリアクタンス
分の零相電流補償係数の比が所定の値より大きい場合に
は、2相以上の地絡事故を検出したら、前記第2の手段
の出力が遮断器引き外し指令を出すのを阻止し、小さい
場合には、遅れ相の地絡事故の検出出力で前記第2の手
段の出力を阻止しようとするものである。
手段と第6手段の関係を説明する図である。第5の手段
は、本実施形態の着目する相の地絡事故に対して、送電
線の所定領域内で地絡事故点が生じたか否かを判定する
第2の手段で検出する領域より広い領域を、RL算出形
の地絡距離リレーで検出するように構成したものであ
る。
係数Krとリアクタンス分の零相電流補償係数Kxの大
きさの比の大きさが所定値以上になったらKrをKxに
等しくするようにして、前記した第5の手段で前記第2
の手段の検出出力を阻止するようにしている。即ち、下
記のように処理するようにしている。
して使用 Kr/Kx<Kの場合:Kr、Kxをそのまま使用 前記第2の手段のRL算出を行い、前記した第5の手段
でこの第2の手段の検出出力を阻止するようにしてる。
ル形地絡距離継電装置は、抵抗分の零相電流補償係数と
リアクタンス分の零相電流補償係数の比が所定値より大
きければ、両者をリアクタンス分の零相電流補償係数に
合わせて、従来のアナログ形の基本波演算形リレーと同
じ補償にし、且つ遅れ相の地絡事故検出で前記第2の手
段の出力を阻止しようとするものである。
手段と、抵抗分の零相電流補償係数とリアクタンス分の
零相電流補償係数を各々個別に設定する第1の手段、送
電線の所定領域内で地絡事故点が生じたか否かを判定す
る第2の手段の関係を説明している。ここに(6)式で
示す、抵抗分零相補償相電流Ib12rとリアクタンス
分零相補償相電流Ib12xの位相差θを算出手法は種
々ある。例えば下式でも実現できる。
相以上の地絡事故が発生したものとして、前記第2の手
段の検出出力を阻止するようにし、前記位相差が所定値
以下であれば、遅れ相の地絡事故を検出する第5の手段
の出力で前記第2の手段の検出出力を阻止するようにし
ている。
ル形地絡距離継電装置は、抵抗分の零相電流補償係数を
零相電流に乗じて相電流と加算した抵抗分補償相電流
と、リアクタンス分の零相電流補償係数を零相電流に乗
じて相電流と加算したリアクタンス補償相電流の位相差
を算出して、位相差が所定値以上ならば2線地絡と判断
し、前記第2の手段の遮断器引き外し指令を阻止しよう
とするものである。
抵抗分、リアクタンス分各々の零相電流補償した相電流
と相電圧から、事故点迄の抵抗、リアクタンスを直接算
出するRL算出形を基準にした地絡距離リレーにおい
て、2線地絡時に生じるオーバリーチによる不要な動作
を容易に阻止できるディジタル形地絡距離継電装置を実
現することができる。
の実施形態図。
距離リレーの示す性能を説明する図。
ドウエアを示す構成図。
の実施形態図。
検出特性例X3の特性図。
3の実施形態図。
4の実施形態図。
5の実施形態図。
6の実施形態図。
7の実施形態図。
Claims (7)
- 【請求項1】 電力系統の送電線の電圧、電流を所定の
周期でサンプリングして取り込み、抵抗、インダクタン
スからなる送電線の線路方程式から抵抗分、インダクタ
ンス分を直接算出して地絡事故点を検出するディジタル
形地絡距離リレーにおいて、抵抗分の零相電流補償係数
とリアクタンス分の零相電流補償係数を各々個別に設定
する第1の手段と、該第1の手段で設定された抵抗分の
零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算した
抵抗分補償相電流とリアクタンス分の零相電流補償係数
を零相電流に乗じて相電流と加算したリアクタンス補償
相電流及び当該相電圧とから抵抗分、リアクタンス分を
算出して、当該送電線の所定領域内で地絡事故点が生じ
たか否かを判定する第2の手段と、該送電線の2相以上
の地絡事故を検出する第3の手段と、該第3の手段で2
相以上の地絡事故と判定されたら該第2の手段の検出出
力を阻止する第4の手段からなることを特徴とするディ
ジタル形地絡距離継電装置。 - 【請求項2】 該送電線の2相以上の地絡事故を、抵抗
分、リアクタンス分を算出して、前記第2の手段よりも
広い領域を検出するように構成した第3の手段からなる
ことを特徴とする請求項1記載のディジタル形地絡距離
継電装置。 - 【請求項3】 該送電線の2相以上の地絡事故を各相の
相電圧の大きさが所定値以下になったことで検出するよ
うに構成した第3の手段からなることを特徴とする請求
項1記載のディジタル形地絡距離継電装置。 - 【請求項4】 該送電線の2相以上の地絡事故を各相の
相電流の大きさが所定値以上になったことで検出するよ
うに構成した第3の手段からなることを特徴とする請求
項1記載のディジタル形地絡距離継電装置。 - 【請求項5】 遅れ相の地絡事故を検出する第5の手段
と、前記第1の手段で設定された抵抗分の零相電流補償
係数とリアクタンス分の零相電流補償係数の比が所定値
以上になったら、前記第3の手段の機能を活かし、未満
となったら前記第3の手段の検出出力を阻止して、前記
第5の手段で前記第2の手段の検出出力を阻止する第6
の手段とからなることを特徴とする請求項1記載のディ
ジタル形地絡距離継電装置。 - 【請求項6】 遅れ相の地絡事故を検出する第5の手段
と、前記第1の手段で設定された抵抗分の零相電流補償
係数とリアクタンス分の零相電流補償係数の比が所定値
以上になったら、抵抗分の零相電流補償係数をリアクタ
ンス分の零相電流補償係数と同一値とし、前記第5の手
段の出力で前記第2の手段の検出出力を阻止する第7の
手段とからなることを特徴とする請求項1記載のディジ
タル形地絡距離継電装置。 - 【請求項7】 電力系統の送電線の電圧、電流を所定の
周期でサンプリングして取り込んで、抵抗、インダクタ
ンスからなる送電線の線路方程式から抵抗分、インダク
タンス分を直接算出して地絡事故点を検出するディジタ
ル形地絡距離継電装置において、抵抗分の零相電流補償
係数とリアクタンス分の零相電流補償係数を各々個別に
設定する第1の手段と、該第1の手段で設定された抵抗
分の零相電流補償係数を零相電流に乗じて相電流と加算
した抵抗分補償相電流とリアクタンス分の零相電流補償
係数を零相電流に乗じて相電流と加算したリアクタンス
補償相電流及び当該相電圧とから抵抗分、リアクタンス
分を算出して、当該送電線の所定領域内で地絡事故点が
生じたか否かを判定する第2の手段と、該第1の手段で
設定された抵抗分の零相電流補償係数を零相電流に乗じ
て相電流と加算した抵抗分補償相電流と、前記第1の手
段で設定されたリアクタンス分の零相電流補償係数を零
相電流に乗じて相電流と加算したリアクタンス補償相電
流の位相差を算出して所定値以上になったら、該第2の
手段の検出出力を阻止し、未満となったら遅れ相の地絡
事故を検出する第5の手段の出力で前記第2の手段の検
出出力を阻止する第8の手段とからなることを特徴とす
るディジタル形地絡距離継電装置。
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---|---|---|---|
JP36702897A JP3630272B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | ディジタル形地絡距離継電装置 |
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JP3630272B2 JP3630272B2 (ja) | 2005-03-16 |
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JP36702897A Expired - Fee Related JP3630272B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | ディジタル形地絡距離継電装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100393909B1 (ko) * | 2001-03-29 | 2003-08-06 | 유호전기공업주식회사 | 리액턴스 효과를 제거하는 송전선로 보호용 거리계전기법 |
JP2017005868A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | 三菱電機株式会社 | 距離継電装置および送電線保護方法 |
CN109782117A (zh) * | 2019-03-29 | 2019-05-21 | 云南电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种基于可控电压源幅值调整的接地故障消失判别方法 |
CN110470950A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-19 | 深圳供电局有限公司 | 输电线路故障测距方法 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP36702897A patent/JP3630272B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN110470950A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-19 | 深圳供电局有限公司 | 输电线路故障测距方法 |
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