JPH11190149A - 免震複合建物 - Google Patents

免震複合建物

Info

Publication number
JPH11190149A
JPH11190149A JP9361483A JP36148397A JPH11190149A JP H11190149 A JPH11190149 A JP H11190149A JP 9361483 A JP9361483 A JP 9361483A JP 36148397 A JP36148397 A JP 36148397A JP H11190149 A JPH11190149 A JP H11190149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seismic isolation
building
disaster
base
base isolation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9361483A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Machii
章 町井
Yuichiro Ogawa
雄一郎 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP9361483A priority Critical patent/JPH11190149A/ja
Publication of JPH11190149A publication Critical patent/JPH11190149A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 災害に対する対策が十分に考慮されて避難や
救援の拠点となり得る大規模な免震複合建物を提供す
る。 【解決手段】 大規模な敷地に対しそのほぼ全域にわた
る広さを有する単層ないし低層の基盤建物1を免震装置
2により支持して設け、該基盤建物を免震人工地盤とし
てその上部に低層ないし中高層の上部建物5,6を構築
し、その周囲に緑地7や空地8を確保する。基盤建物の
平常時の用途を物流センターおよび倉庫とし、それを災
害発生時には避難、救援の拠点として有効に機能させ
る。免震装置の設置スペースとしての免震ピット内を災
害時の避難所として使用可能としておき、その免震ピッ
ト内にエネルギー関連設備を災害時においても機能維持
可能に設けておく。免震装置としては高減衰積層ゴム支
承によるものや弾性すべり支承によるもの、もしくはそ
れらの組合わせによるものが好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、災害に対する安全
性に優れかつ災害時には避難や救援の拠点として機能し
得るような大規模な免震複合建物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来までの都市計画は、日常的な機能や
経済効率の向上を主たる軸としてきており、それが大地
震等の災害に対して無防備ともいえる過密都市を生み出
してきたといえる。先の大震災を契機としてそのような
反省が高まり、災害時における安全性を十分に考慮した
都市整備、ひいては都市の在り方そのものについての検
討が真剣になされるようになってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】都市の防災、特に大震
災に対する対策を考える上では都市計画も含めて幅の広
い総合的な検討が必要であり、単に個々の建物の耐震性
を向上させることに留まることなく、災害時におけるラ
イフライン、交通網、通信網の機能確保、避難施設の確
保、救援物資の備蓄や配送手段の確保等、検討すべき課
題は多い。
【0004】本発明は、防災都市を実現する上での機軸
となり得るような建物、特に災害に対する対策が十分に
考慮されて避難や救援の拠点となり得る大規模な免震複
合建物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の免震複合建物
は、大規模な敷地に対しそのほぼ全域にわたる広さを有
する単層ないし低層の基盤建物を免震装置により支持し
て設け、該基盤建物を免震人工地盤としてその上部に低
層ないし中高層の上部建物を構築するとともにその周囲
に空地や緑地を確保するものである。
【0006】本発明の免震複合建物における基盤建物の
用途としては、各種物資を集積しかつ配送の拠点として
機能する物流センターおよび倉庫が好適であり、それを
災害発生時には避難、救援の拠点として有効に機能させ
る。
【0007】また、基盤建物の下方には免震装置の設置
スペースとして免震ピットを設けることになるので、そ
の免震ピット内を災害時の避難所として使用可能として
おくとともに、その免震ピット内に当該免震複合建物全
体に供する電力、水、熱源等のエネルギー関連設備を災
害時においても機能維持可能に設ける。
【0008】さらに、前記免震装置としては、高減衰積
層ゴム支承によるもの、あるいは弾性すべり支承による
もの、もしくはそれらの組合わせによるものが好適に採
用可能であり、免震装置にオイルダンパーを組合わせて
用いることも好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を参照して本発
明の免震複合建物の一実施形態を説明する。図1は本実
施形態の建物の全体概略立面図、図2はその全体斜視図
である。図中符号1は、たとえば200m×150m=
30,000m2程度の大規模な敷地に対して、そのほ
ぼ全域にわたる広さを有するものとして設けられた単層
ないし低層の基盤建物である。この基盤建物1は、敷地
全体が掘り下げられて設けられた免震ピット2内におい
て柱3およびその上部に設置された免震装置4により支
持されて設けられている。この基盤建物1の屋上は平坦
とされており、これを免震人工地盤としてそこに低層な
いし中高層の上部建物5,6が複数構築されているとと
もに、その周囲には十分な緑地7や空地8が確保されて
いる。
【0010】基盤建物1の用途としては、平常時におい
ては各種物資が集積されかつ配送の拠点として機能する
物流センターおよび倉庫が好適であり、かつ災害時にも
その機能を生かして避難、救援の拠点として機能させる
ことができるものとしておく。また、基盤建物1上に設
けられる上部建物5,6の用途としては店舗等の商業施
設、役所や病院等の公共施設、低層住宅、中高層のオフ
ィスや集合住宅等、適宜である。
【0011】免震ピット2内には上記の免震装置4が設
けられる他、平常時においてはその大半が駐車場として
使用されるが、ここを災害時には避難所として使用可能
としておく。そのためには免震装置4に耐火被覆を施し
ておくと良い。また免震ピット2の一部には、この免震
複合建物全体に電力、水、熱源等のエネルギーを供する
ための諸施設、具体的には受変電設備、自家用発電設
備、地域冷暖房施設、上水や中水、雨水の貯水槽、中水
処理設備、浄化槽、汚水槽等が設けられ、また電話やネ
ットワークおよび放送等の通信関係の中枢設備も設けら
れており、それら諸施設は災害時においても機能維持可
能なものとして計画されている。
【0012】上記の免震装置4の形式は特に限定されな
いが、図3(a)に示すような中小地震時におけるエネ
ルギー吸収効率に優れる高減衰積層ゴム支承形式の積層
ゴム14や、(b)に示すように通常の積層ゴム15と
建物との間にすべり板16,17を介在させることで大
地震時における長周期化を実現し得る弾性すべり支承形
式のものが好適に採用可能であり、またそれら(a)、
(b)のものを組合わせて用いることも好適である。特
に、高減衰積層ゴム支承と弾性すべり支承を組合わせる
ことにより、低層および中高層建物で構成された複合建
物の免震が可能となり、そのようにすることが最も好ま
しい。なお、免震装置4にオイルダンパーを組合わせて
用いればより減衰効果が得られ、建物全体に捩れが生じ
ることが予想される場合等に好適である。
【0013】上記免震複合建物は、大規模な敷地全体に
わたって設けられることから、それ自体が一つの街区、
あるいはより大規模とすればそれ自体が小都市として機
能し得るものである。そして、その全体が免震装置4に
より免震支持されているので、大地震時においても全体
の安全性が確保されて大きな被害を免れることができ
る。特に上部建物5,6は免震人工地盤となっている基
盤建物1上に構築されるので、それら上部建物5,6を
自然地盤に対して直接的に構築する場合に比べてその耐
震性を確保するに必要な構造を軽減することができる。
【0014】そして、人工地盤を兼ねる基盤建物1は、
その平常時の用途が、各種の物資が集積されかつ配送の
拠点となる物流センターおよび倉庫であるので、災害時
にはこの物流センターを救援物資の集積、配送の拠点と
してそのまま有効に活用することができるし、災害時に
必要な各種物資を平常時から大量に備蓄しておくために
も好適である。
【0015】また、平常時は駐車場として使用している
免震ピット2内は災害時には直ちに多数の被災者を収容
し得る避難所として使用できるし、そこでの避難生活に
はエネルギー関連諸設備により得られる電力や水を使用
し得る。勿論、人工地盤上の緑地7や空地8も避難所と
して使用可能である。
【0016】なお、災害時においてこの建物に対する陸
路からのアクセスが断たれた場合にも、人工地盤に確保
した空地8をヘリポートとして利用して空路からのアク
セスが可能である。さらにこの建物が臨海地域に設けら
れる場合には船舶バース20を設けておくことで海路に
よるアクセスも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、大規模
な建物の全体が免震装置により免震支持されて設けられ
るので、大地震時においても全体の安全性が確保されて
大きな被害を免れることができるし、免震人工地盤とし
ての基盤建物上に設けられる上部建物の耐震性能を軽減
することができる。
【0018】そして、免震人工地盤を兼ねる基盤建物の
平常の用途を物流センターおよび倉庫とすれば、これを
災害時における救援物資の集積、配送の拠点としてその
まま有効に活用することができ、かつ災害時に必要な各
種物資を平常時から大量に備蓄しておくことも可能であ
る。
【0019】また、免震装置の設置スペースとしての免
震ピットは避難所として使用できるし、当該免震複合建
物全体に供する電力、水、熱源等のエネルギー関連設備
を災害時においても機能維持可能に設けておけばそれを
避難生活においてもそのまま使用し得る。
【0020】さらに、免震装置として高減衰積層ゴム支
承によるものや弾性すべり支承によるもの、もしくはそ
れらの組合わせによるものを採用すれば、本発明のよう
な大規模かつ複合用途の建物の全体を十分に長周期化で
きるとともに優れたエネルギー吸収効果が得られ、オイ
ルダンパーを併用すればより優れた減衰効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である免震複合建物の全
体概略立面図である。
【図2】 同建物の全体斜視図である。
【図3】 同建物に備えられる免震装置の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 基盤建物 2 免震ピット 4 免震装置 5,6 上部建物 7 緑地 8 空地

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大規模な敷地に対しそのほぼ全域にわた
    る広さを有する単層ないし低層の基盤建物を免震装置に
    より支持して設け、該基盤建物を免震人工地盤としてそ
    の上部に低層ないし中高層の上部建物を構築するととも
    にその周囲に空地や緑地を確保してなることを特徴とす
    る免震複合建物。
  2. 【請求項2】 前記基盤建物の用途が各種物資を集積し
    かつ配送の拠点として機能する物流センターおよび倉庫
    であり、かつ災害発生時には避難、救援の拠点として機
    能し得るものであることを特徴とする請求項1記載の免
    震複合建物。
  3. 【請求項3】 前記基盤建物の下方に前記免震装置の設
    置スペースとして免震ピットを設け、該免震ピット内を
    災害時の避難所として使用可能とし、かつ、該免震ピッ
    ト内に、当該免震複合建物全体に供する電力、水、熱源
    等のエネルギー関連設備を災害時においても機能維持可
    能に設けてなることを特徴とする請求項1または2記載
    の免震複合建物。
  4. 【請求項4】 前記免震装置は、高減衰積層ゴム支承に
    よるもの、あるいは弾性すべり支承によるもの、もしく
    はそれらの組合わせによるものであることを特徴とする
    請求項1,2または3記載の免震複合建物。
  5. 【請求項5】 前記免震装置にオイルダンパーを組合わ
    せて用いることを特徴とする請求項1,2,3または4
    記載の免震複合建物。
JP9361483A 1997-12-26 1997-12-26 免震複合建物 Pending JPH11190149A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9361483A JPH11190149A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 免震複合建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9361483A JPH11190149A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 免震複合建物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11190149A true JPH11190149A (ja) 1999-07-13

Family

ID=18473770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9361483A Pending JPH11190149A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 免震複合建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11190149A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266517A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Takenaka Komuten Co Ltd 連結制震装置を利用した免震構造
JP2010190409A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Tokyo Institute Of Technology 免震装置及び建築物
JP4871418B1 (ja) * 2011-06-01 2012-02-08 黒沢建設株式会社 防災機能を有するpc人工地盤と集落としての自治機能とを備えた集合住宅街区システム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02232426A (ja) * 1988-11-19 1990-09-14 Oiles Ind Co Ltd 一般住宅の免震支持方法
JPH09170241A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Kajima Corp 防災都市

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02232426A (ja) * 1988-11-19 1990-09-14 Oiles Ind Co Ltd 一般住宅の免震支持方法
JPH09170241A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Kajima Corp 防災都市

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266517A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Takenaka Komuten Co Ltd 連結制震装置を利用した免震構造
JP2010190409A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Tokyo Institute Of Technology 免震装置及び建築物
JP4871418B1 (ja) * 2011-06-01 2012-02-08 黒沢建設株式会社 防災機能を有するpc人工地盤と集落としての自治機能とを備えた集合住宅街区システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004157788A (ja) 建物性能総合評価システム及びその方法
Aleksić et al. Housing and climate change-related disasters: a study on architectural typology and practice
JPH11190149A (ja) 免震複合建物
JPH09170241A (ja) 防災都市
JP2001241202A (ja) 地域共生プラント
RU2418931C2 (ru) Техногенноустойчивое биосферное многофункциональное здание
Eshghi et al. Performance of essential buildings in the 2003 Bam, Iran, earthquake
DE202009014484U1 (de) Schutz- und Notraum für den Einsatz in Krisen- und Katastrophengebieten
JP5974138B1 (ja) 建物
WO2023027171A1 (ja) 耐水害浮上式の総合防災節水建築構造物
Nall et al. Building resilience for the MEP engineer
Fithian et al. Investing in Sustainable Buildings to Enhance Community Resilience
Masuda et al. Construction Technology Used for New Annex of Tatebayashi System Center
Van Dessel Tomorrow’s Hurricane Resilient Hub: Designing Modular Shipping Containers in the Mountainous Region of Puerto Rico
Qingkang Planning for human settlements in disaster‐prone areas: The Chinese experience
Kim et al. Capacity of the temples and shrines for using as evacuation places and shelters on the tsunami hazard: the case study for the coastal area of Muroto, Kochi Prefecture in Japan
Darama et al. Seismic isolation of Taipei performing art center
JP2000291287A (ja) 免震構造物で包み込んだ耐震建築構造物
Shiina et al. Study of a simulation to solve difficulties of commuters stranded in underground spaces in Umeda and the surrounding areas at the time of a disaster
de Moraes Tourism geographies, connectivity and community resilience to disasters
Shahkar et al. Overview of Post-Earthquake Housing Alternatives for Enhanced Architectural and Structural Performances
Kizilova Instant shelter: Contemporary architectural solutions for disaster management
Frechette et al. Mechanical and electrical systems for the tallest building/man-made structure in the world: A Burj Dubai case study
CN115522790A (zh) 一种兼地下民宿功能的装配式人防工程
KANG et al. A STUDY ON THE DESIGN OF TURNING POINT IN MEMORY

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050531