JPH11189697A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物

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JPH11189697A
JPH11189697A JP24034698A JP24034698A JPH11189697A JP H11189697 A JPH11189697 A JP H11189697A JP 24034698 A JP24034698 A JP 24034698A JP 24034698 A JP24034698 A JP 24034698A JP H11189697 A JPH11189697 A JP H11189697A
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weight
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aromatic vinyl
vinyl monomer
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JP24034698A
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English (en)
Inventor
Kazunori Maruyama
和則 丸山
Ryuichi Hasegawa
龍一 長谷川
Yutaka Maeda
裕 前田
Kazumichi Umehara
一路 梅原
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Techno UMG Co Ltd
Original Assignee
Techno Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】(1)難燃性に優れ、(2)燃焼時のドリップ性にお
いてUL94規格V−2に合格し、(3)耐衝撃性にも優
れた難燃性熱可塑性樹脂組成物。 【解決手段】ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル単量
体、共重合性単量体よりなる混合物をグラフトして得ら
れるグラフト共重合体(A)1〜100重量部に、芳香
族ビニル単量体、共重合性単量体との共重合体(B)0
〜99重量部を混合した樹脂混合物100重量部に、特
定の難燃剤(C)1〜35重量部を含み、グラフト共重
合体(A)はゴム質重合体の重量平均粒子径をD、グラ
フト率をg、MEK可溶分の重量平均をMw、MEK可
溶分中の芳香族ビニル単量体の重量分率をxとすると
き、次式、0.26≦g×D×(m×Mw)1/2≦0.
62、[但し、式中、m=(a+b)/{a−(a−
b)×x}であって、aおよびbは、それぞれ芳香族ビ
ニル単量体、共重合性単量体の分子量]の条件を満たす
もの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性熱可塑性樹
脂組成物に関する。さらに詳しくは、燃焼時の耐ドリッ
プ性に優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂、HIPSなどに代表される
ゴム強化スチレン系樹脂は、成形加工性、機械的特性、
優れた外観の成形品が得られるなどのため、従来より幅
広い用途で用いられている。中でも電機製品、OA機
器、事務機器などの用途では、内部部品が発熱して発火
する場合があるなどから、基体樹脂を難燃化が必要な場
合が多く、樹脂に難燃剤としての有機ハロゲン化合物や
有機リン化合物を添加し、難燃化する技術が広く行われ
ている。しかしながら、樹脂にこれらの難燃剤を添加し
た場合、ある程度の難燃性を付与できるものの、燃焼時
に樹脂が溶融して火種が垂れ落ちる、いわゆる「ドリッ
プ」を防止することはできなかった。燃焼時にドリップ
が生じると、火災延焼の原因となり極めて危険である。
【0003】一方、樹脂の難燃性の指標として一般的に
用いられている、米国アンダーライターラボラトリーズ
UL)の難燃性規格(UL94)には、燃焼時の火種の
垂れ落ち(ドリップ)に関する規定があり、上記用途で
通常要求される難燃性レベルであるV−0クラス、5V
クラスでは燃焼時にドリッブしないことが要求されてい
る。しかしながら、燃焼時には相当の高温となり、樹脂
が容易に溶融してしまうので、従来のゴム強化スチレン
系樹脂ではV−0クラス、5Vクラスの要求を満たすこ
とは極めて困難であった。
【0004】上記の問題を解決するために、ゴム強化ス
チレン系樹脂に難燃剤に加え、さらにポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)、シリコン樹脂、熱硬化性樹脂
などのドリップ防止剤を添加する技術が提案されてい
る。例えば、特開昭50−44241号公報、特開昭5
9−98158号公報、特開昭61ー89241号公
報、および、特開昭63−135442号公報などに
は、ドリップ防止剤としてPTFEを添加する技術が提
案されているが、樹脂組成物に十分な耐ドリップ性を発
現させるためには、スチレン系樹脂と相溶しない異種樹
脂を多量に配合する必要があった。
【0005】基体樹脂に、これと相溶しない異種樹脂を
多量に配合すると、得られる組成物の耐衝撃性が低下し
たり、この組成物から得られる成形品の外観が不良にな
ったりするなどの問題があり、樹脂自体の耐ドリップ性
を向上させる技術が希求されていた。樹脂自体の耐ドリ
ップ性を向上させる手段として、マトリックス樹脂の分
子量を大きくして、燃焼温度における粘度を増加させる
という方法もあったが、十分な耐ドリップ性が得られな
いばかりでなく、成形温度における流動性が低下して成
形性が悪化するという欠点があり、実用的ではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、次の通りである。 1.難燃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
と。 2.基体樹脂に燃焼時のドリップ防止剤を添加すること
なしに、燃焼時の耐ドリップ性が大幅に改良されて難燃
性熱可塑性樹脂組成物を提供すること。 3.難燃性に優れているばかりでなく、成形時の流動
性、成形品の表面外観、耐衝撃性などにも優れた難燃性
熱可塑性樹脂組成物を提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、ゴム強化スチレン
系樹脂を構成するグラフト共重合体におけるゴム質重合
体の重量平均粒子径D(μm)、グラフト率g(重量
%)、メチルエチルケトン(以下、単に「MEK」とい
うことがある)可溶分の重量平均分子量Mw、および、
MEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量分率x
が、特定の関係式を満たす場合に、このグラフ卜共重合
体を使用した難燃性熱可塑性樹脂組成物が、成形温度に
おいては優れた流動性を保持し、成形品の表面外観、耐
衝撃性などにも優れる一方で、燃焼温度においては粘度
の増加が起こり、極めて優れた耐ドリップ性を示すこと
を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】上記課題を解決するために、本発明では、
ゴム質重合体5〜70重量部の存在下で、芳香族ビニル
単量体60〜100重量%、および、芳香族ビニル単量
体と共重合可能な単量体0〜40重量%とからなる単量
体混合物30〜95重量部をグラフト共重合させて得ら
れるグラフト共重合体(A)1〜100重量部、ならび
に、芳香族ビニル単量体60〜100重量%と芳香族ビ
ニル単量体と共重合可能な単量体0〜40重量%との
(共)重合体(B)99〜0重量部からなる樹脂混合物
{但し、(A)+(B)=100重量部とする}と、有
機ハロゲン化合物および/または有機リン化合物からな
る難燃剤(C)1〜35重量部とを含んでなる樹脂組成
物であって、かつ、上記グラフト共重合体(A)におけ
るゴム質重合体の重量平均粒子径をD(μm)、グラフ
ト率をg(重量%)、メチルエチルケトン可溶分の重量
平均分子量をMw、および、メチルエチルケトン可溶分
中の芳香族ビニル単量体単位の重量分率をxとすると
き、次式、すなわち、0<g×D×(m×Mw)1/2
0.26、または、0.62<g×D×(m×Mw)
1/2<3、[但し、m=(a×b)/{a−(a−b)
×x}であって、aおよびbは、それぞれ芳香族ビニル
単量芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体の分子量
を示し、共重合可能な単量体が0重量%のときは、m=
aとする。]の条件を充足するものであることを特徴と
する、難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるグラフト共重合体(A)とは、ゴム
質重合体5〜70重量部の存在下で、芳香族ビニル単量
体60〜100重量%、および、芳香族ビニル単量体と
共重合可能な単量体0〜40重量%の混合物をグラフト
共重合させることにより得られる。
【0010】グラフト共重合体(A)製造で用いられる
ゴム質重合体とは、ガラス転移温度が0℃以下、好まし
くは−20℃以下のものである。具体的には、ポリブタ
ジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソプレ
ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレン
−プロピレン−(非共役ジエン)共重合体、イソブチレ
ン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンラジアルテレブロック共重合体、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体、SEBSなどの水素添
加ジエン系(ブロック、ランダム、および、ホモ重合体
などを含む)重合体、ポリアクリル酸ブチルなどのアク
リルゴム、ポリウレタンゴムなどが挙げられる。これら
の中では、ボリブタジエン、ブ夕ジエン−スチレン共重
合体、エチレン−α−オレフィン(非共役ジエン)共重
合体、エチレン−プロピレン−(非共役ジエン)共重合
体、水素添加ジエン系重合体、アクリルゴムなどが好ま
しい。ゴム質重合体は1種のみでも、2種以上の混合物
であってもよい。
【0011】このゴム質重合体の製造法は特に制限され
ず、チーグラー系の触媒を用いて溶液重合法で製造した
ものを乳化剤と水で乳化分散させたもの、乳化重合法で
製造したもの、などであってもよい。ゴム質重合体の分
散粒子径、分子量、ゲル含有率、および、膨潤度などの
制御の容易さの観点から、乳化重合法によって製造した
ものが最適である。
【0012】上記ゴム質重合体の製造に際しては、ま
ず、粒子径の小さなゴム質重合体ラテックスを乳化重合
法によって製造し、次いで、小粒子径ラテックスの粒子
径を肥大化する操作(粒径肥大化)を行い、目的の粒子
径をもったゴム質ラテックスを調製してもよい。この粒
径肥大化技術は従来から提案されており、例えば、(1)
ゴム質重合体ラテックスを凍結させてから解凍する方
法、(2)ゴム質重合体ラテックスに鉱酸、有機酸などを
添加してゴム質重合体ラテックスのpHを一時的に低下
させる方法、(3)ゴム質重合体ラテックスに無機塩を添
加する方法、(4)ゴム質重合体ラテックスに剪断力を加
える方法、などによることができる(例えば、特開昭5
4−133588号公報、特開昭59−202211号
公報などを参照)。中でも、ゴム質重合体ラテックスに
リン酸または無水酢酸を添加する上記(2)の方法が、粒
子径の制御が容易かつ粒子径分布を比較的狭くできるの
で、特に好ましい。
【0013】グラフト共重合体(A)の構成成分である
芳香族ビニル単量体の具体例としては、スチレン、α−
メチルスチレンなどのα−アルキルスチレン、p−メチ
ルスチレンなどの核置換アルキルスチレン、ブロモスチ
レンおよびクロロスチレンなどのハロゲン化スチレン、
ビニルナフタレンなどが挙げられる。これらの中では、
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンが
好ましい。芳香族ビニル単量体は、1種のみでも、2種
以上の混合物でもよい。
【0014】芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体
(以下、単に「共重合性単量体」ということがある)の
具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ルなどのシアン化ビニル系単量体、アクリル酸、メタク
リル酸およびそれらのアルキルエステルなどのアクリル
系単量体、無水マレイン酸、およびそのイミド化物など
の不飽和無水酸誘導体系の単量体が挙げられる。中で
も、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル単量体が、得られる樹脂組成物の耐衝撃性、
表面光沢、耐薬品性などが向上するので好ましい。共重
合性単量体は、これら例示した中の1種でも、2種以上
の混合物でもよい。
【0015】グラフト共重合体(A)中のゴム質重合体
成分は、5〜70重量部の範囲で選ぶものとする。ゴム
質重合体成分が5重量部に満たないと、得られる樹脂組
成物の耐衝撃性が不十分となり、耐ドリッブ性も低下す
る。ゴム質重合体成分が70重量部を超えると、ゴム質
重合体へのグラフト反応が不十分となり、グラフト率が
低下して得られる樹脂組成物の耐衝撃性、成形品の表面
外観などが不良となる。グラフト共重合体(A)のゴム
含有量が40〜70重量%である場合には、得られる樹
脂組成物の耐ドリップ性が向上するので、特に好まし
い。
【0016】グラフト共重合体(A)に使用する単量体
混合物に含まれる芳香族ビニル単量体成分の比率は、6
0〜100重量%の範囲とする。芳香族ビニル単量体成
分が60重量%に満たないと、得られる樹脂組成物の耐
熱性、耐衝撃性、色調などが悪化する。上記範囲では、
65〜95重量%が特に好ましい。
【0017】本発明におけるグラフト共重合体(A)
は、ゴム質重合体の重量平均粒子径をD(μm)、グラ
フト率をg(重量%)、MEK可溶分の重量平均分子量
をMw、および、MEK可溶分中の芳香族ビニル単量体
単位の重量分率をxとするとき、次式、すなわち、0<
g×D×(m×Mw)1/2<0.26、または、0.6
2<g×D×(m×Mw)1/2<3、[但し、m=(a
×b)/{a−(a−b)×x}であって、aおよびb
は、それぞれ芳香族ビニル単量芳香族ビニル単量体と共
重合可能な単量体の分子量を示し、共重合可能な単量体
が0重量%のときは、m=aとする。]の条件を充足す
るものでなければならない。グラフト共重合体(A)に
おけるg×D×(m/Mw)1/2の値が0.26以上で
0.62以下の範囲内にある場合、および3以上の場合
には、燃焼温度でのゴム質重合体粒子の凝集力が低下す
るため、得られる樹脂組成物の燃焼温度における粘度が
大幅に低下し、耐ドリッブ性が悪化する。
【0018】本発明においてゴム質重合体の重量平均粒
子径Dとは、ゴム質重合体ラテックス溶液を、ノニオン
系界面活性剤水溶液{ポリオキシエチレン(10)オクチル
フェニルエーテル0.1%水溶液}で希釈し、光散乱型
粒子径測定機(コールター社製、サブミクロン粒子アナ
ライザ−N4S)によって測定した値をいう。なお、ゴ
ム質重合体の粒子径分布は、単一の山を持ついわゆるユ
ニモーダルである必要はなく、複数の山、例えば、2つ
の山を持つバイモーダルであってもよい。粒子径分布が
複数の山を持つ場合には、各成分の重量平均粒子径を重
量平均した値を以て重量平均粒子径Dと見なす。
【0019】グラフト共重合体(A)の構成成分である
ゴム質重合体の重量平均粒子径D(μm)は、0.1〜
5μmの範囲で選ぶことができる。ゴム質重合体の重量
平均粒子径Dが0.1μmに満たないと、得られる樹脂
組成物の流動性、耐衝撃性が低下し、5μmを超える
と、得られる樹脂組成物から得られる成形品の表面外観
(光沢)、剛性などが低下する傾向があるので、いずれ
も好ましくない。ゴム質重合体の重量平均粒子径Dは、
上記範囲では0.1〜3μmが好ましく、中でも0.2
〜2μmが特に好ましい。
【0020】ゴム質重合体の重量平均粒子径Dは、ゴム
質重合体を乳化重合法で製造する場合には、その重合条
件、例えば、乳化剤の種類、量、開始剤の種類、量、反
応温度、反応時間などを適宜変更することによって、容
易に調節することができる。ゴム質重合体の乳化重合法
で製造する場合には、後記するグラフト共重合体の乳化
重合法に準じて行えばよい。また、0.1μm未満の比
較的小粒子径のゴム質重合体から、上記の粒径肥大化
(操作)によって調製する場合には、添加する凝集剤
(酸、塩など)の種類、量などによって、ゴム質重合体
の粒子径を適宜調節することができる。
【0021】本発明においてグラフト率g(重量%)と
は、グラフト共重合体(A)中のゴム質重合体にグラフ
トしている高分子鎖の重量とゴム質重合体の重量の比で
あって、グラフト共重合体(A)1g中のMEK不溶分
量をy(g)、グラフト共重合体(A)1g中のゴム質
重合体量をz(g)とした時に、次式、すなわち、グラ
フト率g(%)={(y−z)/z}×100、によっ
て算出される値をいう。
【0022】グラフト共重合体(A)中のMEK不溶分
および可溶分は、以下の操作により分離することができ
る。すなわち、乾燥させたグラフト共重合体(A)1g
にMEK30mLを加え、室温で終夜撹拌した後、遠心
分離機によって、上澄みと沈殿物を分離する。さらに、
沈殿物を再度MEK30mLに分散させ、遠心分離機に
よって、上澄みと沈殿物を分離する操作を2回繰り返
す。得られた沈殿物および上澄み溶液から溶媒を除去す
ることによって、それぞれMEK不溶分および可溶分を
得る。この操作によって得られたMEK不溶分を秤量し
て、上記グラフト共重合体(A)1g中のMEK不溶分
量y(g)とする。
【0023】グラフト共重合体(A)1g中のゴム質重
合体量z(g)は、グラフト共重合体(A)製造時のゴ
ム質重合体の仕込量から計算することができる。但し、
ゴム質重合体として共役ジエン系(共)重合体を用いた
場合には、上記の操作で得られたグラフト共重合体
(A)中のMEK不溶分のオゾン分解を行い、ゴム質重
合体中の二重結合を全て切断することによって得られ
る、ゴム質重合体にグラフトした共重合体の量から見積
もることもできる。ゴム質重合体にグラフトした共重合
体の重量をw(g)とすると、z(g)=y−wであ
る。
【0024】以下に、オゾン分解操作の具体例を示す。
上記の操作により得られたグラフト共重合体(A)中の
MEK不溶分y(g)を容量250mLの洗浄瓶に入
れ、撹拌しながら酢酸エチル20mLとメタノール20
mLを加える。洗浄瓶をドライアイス/エタノール中に
浸漬して冷却し、液中にオゾンを通気してゴム質重合体
中のブタジエンの分解反応を行なわせる。このオゾン分
解反応は、2時間継続する。分解反応の終了は、液中の
過剰のオゾンによる青色の呈色により判断することがで
きる。分解反応終了後、室温で洗浄瓶中の青色が消失す
るまで窒素を通じる。洗浄瓶を氷水中に浸漬させ、水素
化ホウ素ナトリウム0.5gを加えて1時間撹拌し、酢
酸を滴下する。酢酸滴下により気泡が発生するので、気
泡発生が終了するまで酢酸を添加する(約2mL)。メ
タノール20mLを加えて1時間撹拌した後、減圧下5
mLまで濃縮する。得られた濃縮液を、MEKl00m
Lに溶解させ、細孔径1μmのテフロン製ろ紙(東洋ろ
紙社製)を用いて沈殿を吸引ろ取する。得られた沈殿を
乾燥させ、秤量してゴム質重合体にグラフトしている共
重合体の重量w(g)を求め、グラフト共重合体(A)
中のゴム質重合体量z(g)を計算する。このようにし
て求めたゴム質重合体量z(g)は、グラフト共重合体
(A)製造時のゴム質重合体仕込量から求めたゴム質重
合体量z(g)と、よく一致する。
【0025】本発明におけるグラフト共重合体(A)の
グラフト率g(重量%)は、10〜150重量%の範囲
で選ばれる。ゴム質重合体のグラフト率が10重量%に
満たないと、得られる樹脂組成物の衝撃強度、剛性、成
型品の表面外観(光沢)などが低下し、150重量%を
超えると、得られる樹脂組成物の流動性、衝撃強度など
が低下する傾向があるため好ましくない。グラフト率
は、上記範囲の中では30〜120重量%が好適であ
る。
【0026】本発明でいうMEK可溶分の重量平均分子
量Mwとは、上記の操作によって得られたグラフト共重
合体(A)中のMEK可溶分を試料とし、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(昭和電工社製)を用い
て、標準ポリスチレン換算法によって算出した重量平均
分子量である。本発明におけるグラフト共重合体(A)
のMEK可溶分の重量平均分子量Mwは、1万〜20万
の範囲のものがよい。Mwが1万に満たないと、得られ
る樹脂組成物の耐衝撃性が低下し、20万を超えると、
流動性が低下する傾向があるので好ましくない。重量平
均分子量Mwは上記範囲の中では、3万〜15万のもの
が好適である。
【0027】本発明でいうMEK可溶分中の芳香族ビニ
ル単量体単位の重量分率x(重量%)とは、上記の操作
によって得られたグラフト共重合体(A)中のMEK可
溶分を試料として、元素分折機(ヤナコ社製、CHNコ
ーダー)を用いて測定した元素分析値{炭素、水素、窒
素の含有率(重量%)}から、計算により算出された芳
香族ビニル単量体単位の重量分率xをいう。
【0028】本発明におけるグラフト共重合体(A)の
MEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量分率x
は、60〜100重量%の範囲のものがよい。この値が
60重量%に満たないと、得られる樹脂組成物の耐熱性
や耐衝撃性が悪化する傾向があるため好ましくない。中
でも好ましいのは、65〜95重量%の範囲である。
【0029】本発明において、グラフト共重合体(A)
が満たすべき用件である上記式中に含まれるパラメータ
mは、グラフト共重合体(A)のMEK可溶分を構成す
る共重合体(芳香族ビニル単量体単位と共重合性単量体
単位とからなる)における、1単量体単位あたりのモル
平均分子量を表し、次式、すなわち、m=(a×b)/
{a−(a−b)×x}、(但し、aおよびbは,それ
ぞれ芳香族ビニル単量体、共重合性単量体の分子量を示
す)、によって計算することができる。芳香族ビニル単
量体、共重合性単量体として、複数の単量体の混合物を
用いた場合には、その混合比率に基づき各々の単量体混
合物のモル平均分子量を計算し、その値をaおよびbと
みなせばよい。
【0030】グラフト共重合体(A)の製造法は特に限
定されない。上記の単量体またはこれら混合物から、公
知の方法、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合
法、塊状重合法などの方法によって、回分方式または連
続方式で製造することができる。グラフト共重合体
(A)は、グラフト率、分子量、およびゲル含有率など
の制御の難易度の観点から、乳化重合法または懸濁重合
法によって製造するのが好ましい。
【0031】グラフト共重合体(A)の製造において、
グラフト共重合反応は、重合開始剤(または触媒)の存
在下に行う。使用しうる重合開始剤としては、過硫酸、
過酢酸、過フタル酸などの過酸触媒、過硫酸カリウム、
過硫酸ナトリウムなどの過酸塩触媒、過酸化水素、過酸
化べンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ナフチ
ル、過酸化アセチレン、過酸化べンゾイルアセチル、過
酸化ラウリルなどの過酸化物触媒、ヒドロ過酸化t−ブ
チル、ヒドロ過酸化クメンなどのヒドロ過酸化アルキ
ル、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物が挙
げられる。これらの重合開始剤は1種のみでも、2種以
上の混合物であってもよい。また、還元剤と併用してレ
ドックス触媒として使用することもできる。
【0032】グラフト共重合反応は、連鎖移動剤の存在
下で行うことができる。本発明で用いられる連鎖移動剤
には特に制限はなく、例えば、n−オクチルメルカプタ
ン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプ
タン、テルピノレン、α−メチルスチレンリニアダイマ
ーなど、従来から知られている化合物が挙げられる。連
鎖移勤剤の添加方法は、単量体混合物に均一に混合して
連続的に添加してもよく、濃度を変化させて間歇的に添
加してもよい。
【0033】グラフト共重合反応を行う際の温度条件
は、単量体の種類、組み合わせ、重合開始剤の種類、
量、連鎖移動剤の種類、量、乳化剤または懸濁剤の種
類、量などにより異なるが、通常50〜85℃の範囲で
選ばれる。温度が50℃より低い場合は、重合反応速度
が小さくて実用的ではなく、85℃度より高い場合は、
凝固物または付着物の発生量が多くなり、重合率の低下
および最終製品の品質低下をきたすので好ましくない。
上記温度範囲で特に好ましいのは、55〜75℃の範囲
である。温度条件は、経時的に変化させることもでき
る。
【0034】グラフト共重合反応を行う際のその他の条
件は、通常のABS樹脂の製造の際に慣用されている条
件に準じて決めることができる。単量体混合物は、重合
系にその全量を一挙に添加しても、段階的に添加しても
よい。グラフト共重合反応を乳化重合法によって行う際
には、必要な乳化剤がゴム質重合体ラテックスに由来す
るもので不十分であれば、それと同種のものまたは同効
物を追加添加すればよい。使用される乳化剤の具体例と
しては、ステアリン酸、オレイン酸、半硬化牛脂肪酸、
不均化ロジン酸などの高級脂肪酸のアルカリ金属塩、ラ
ウリル硫酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルス
ルホコハク酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸などのアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、β−ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩
などのアニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0035】本発明におけるグラフト共重合体(A)の
グラフト率g、MEK可溶分の重量平均分子量Mw、お
よびMEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量分
率xは、上記した単量体の種類、組み合わせ、重合開始
剤の種類、量、連鎖移動剤の種類、量、乳化剤または懸
濁剤の種類、量、反応温度、反応時間などを適宜変更す
ることによって調節される。これら反応条件変更の影響
は複雑に相関しており、一概に言うことは難しいが、例
えば、開始剤量を増やす、反応温度を上げる、連鎖移動
剤を減らす、重合時間を長くすることなどによって、グ
ラフト率gを高めることができ、一方開始剤量を減ら
す、反応温度を下げる、連鎖移動剤を増やす、重合時間
を長くすることなどによって、MEK可溶分の重量平均
分子量Mwを上げることができる。また、MEK可溶分
中の芳香族ビニル単量体単位の重量分率xは、グラフ卜
共重合反応に用いる芳香族ビニル単量体と共重合性単量
体の仕込み比率で調節することができる。
【0036】グラフト共重合体(A)の具体例として
は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
(ABS樹脂)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS樹
脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重
合体(AAS樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、メチルメタクリ
レート−アクリロニトリル−ブタジエン−ステレン共重
合体(MABS樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプ
ロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)、ア
クリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重台
体(ACS樹脂)などの樹脂、およびこれらの混合物が
挙げられる。
【0037】本発明に用いられる(共)重合体(B)と
は、芳香族ビニル単量体60〜100重量%と、芳香族
ビニル単量体と共重合可能な単量体(以下「共重合性単
量体」と呼ぶことがある)0〜40重量%とを共重合さ
せて得られる共重合体をいう。(共)重合体(B)の構
成成分である芳香族ビニル単量体、および、共重合性単
量体の具体例としては、各々グラフト共重合体(A)に
おけると同種の単量体を挙げることができる。
【0038】(共)重合体(B)に使用する芳香族ビニ
ル単量体成分の比率は、60〜100重量%の範囲とす
る。60重量%に満たないと、得られる樹脂組成物の耐
熱性や耐衝撃性、色調などが低下する。(共)重合体
(B)の製造に用いられる芳香族ビニル単量体および共
重合性単量体の種類および組成は、グラフト共重合体
(A)の製造に用いられる芳香族ビニル単量体、共重合
性単量体の種類および組成と同一または類似である方
が、得られる樹脂組成物の耐衝撃性、表面外観、剛性な
どが向上するので、好ましい。
【0039】(共)重合体(B)は、上述の単量体また
はこれらの混合物から、公知の方法、例えば、乳化重合
法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などによっ
て、回分方式または連続方式で製造することができる。
また(共)重合体(B)は、グラフト共重合体(A)の
重合操作において、同時に同一の重合系内で製造しても
よいし、別の重合方法および重合条件を設定して製造し
てもよい。(共)重合体(B)の具体例としては、アク
リロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、メタク
リル酸メチル−スチレン共重合体、スチレン−マレイミ
ド共重合体(SMA樹脂)、ポリスチレンなどが挙げら
れる。
【0040】本発明に係る樹脂組成物においては、グラ
フト共重合体(A)と(共)重合体(B)の混合物中に
占めるゴム質重合体の比率は、1〜70重量%の範囲で
選ぶのが好ましい。1重量%未満では得られる樹脂組成
物の耐衝撃性、耐ドリップ性が低下し、70量部を越え
ると剛性、流動性、難燃性が低下するので好ましくな
い。上記範囲で好ましいのは、1〜40重量%であり、
中でも5〜35重量%が好適である。
【0041】本発明に係る樹脂組成物には、必要に応じ
て、更に任意の他の樹脂を添加することができる。添加
することできる他樹脂の例としては、ポリカーボネート
樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
【0042】本発明で使用される難燃剤(C)は、有機
ハロゲン化合物、および/または、有機リン化合物であ
り、樹脂に添加した際に十分な難燃性を付与することが
できる化合物を使用することができる。有機ハロゲン化
合物としては、臭素および/または塩素を含有する化合
物が、また、有機リン化合物としてはホスフエート化合
物および/またはホスファゼン化合物が、樹脂に添加し
た際の難燃化能を高くできるので好ましい。
【0043】難燃剤(C)として有機ハロゲン化合物を
用いる場合には、ハロゲン化ビスフェノ一ル化合物、ハ
ロゲン化エポキシ化合物、およびハロゲン化トリアジン
化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
を用いた場合が、難燃剤(C)の難燃化能が高く、本発
明の効果が最大限に発揮されるため最も好ましい。
【0044】本発明で用いられるハロゲン化ビスフェノ
ール化合物とは、ビスフェノールのハロゲン化物であっ
て、例えば、テトラブロモビスフェノールA、ジブロモ
ビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、ジ
クロロビスフェノールA、テトラブロモビスフェノール
F、ジブロモビスフェノールF、テトラクロロビスフェ
ノールF、ジクロロビスフェノールF、デトラブロモビ
スフェノールS、ジブロモビスフエノールS、テトラク
ロロビスフェノールS、ジクロロビスフェノールSなど
が挙げられる。これらは1種でも、2種以上の混合物で
あってもよい。
【0045】本発明で用いられるハロゲン化エポキシ化
合物とは、ハロゲン化ビスフェノール化合物と、エピハ
ロヒドリンまたはハロゲン化ビスフェノールジグリシジ
ルエーテルとの反応生成物であり、下記一般式で表され
る。
【0046】
【化1】
【0047】{式中、nは0以上の整数を、xは臭素ま
たは塩素を、a、b、c、dは1〜4の整数を、R1
イソプロピリデン基、メチレン基またはスルホン基を、
2、R3はそれぞれ2、3−エポキシプロピル基または
−CH2CH(OH)CH2OR4基(R4は、臭素または
塩素で置換されていてもよいアルキル基またはアリル
基)を示す。}
【0048】ハロゲン化エポキシ化合物の原料として用
いられるハロゲン化ビスフェノ一ル化合物の具体例とし
ては、上に例示したものが同様に挙げられる。ハロゲン
化エポキシ化合物の重合度nは、0以上の整数、より好
ましくは0〜15の整数であり、重合度nの異なるもの
2種類以上を併用することもできる。
【0049】ハロゲン化エポキシ化合物の末端は、エポ
キシ基であっても、アリル基やアルキル基などでエポキ
シ基が封止されていてもよい。末端を封止するアリル基
やアルキル基は、必要に応じて、塩素、臭素などのハロ
ゲン元素で修飾されていてもよい。末端封止基の具体例
としては、フェニル基、ナフチル基などの無置換アリル
基、トリブロモフェニル基、ぺンタプロモフェニル基、
トリクロロフェニル基、ぺンタクロロフェニル基などの
ハロゲン化アリル基、ステアリル基などのアルキル基が
挙げられる。本発明で用いられるハロゲン化エポキシ化
合物の末端は、上記の範囲内であれば制限はなく、一方
の末端と他方の末端の構造は同一でも異なっていてもよ
い。
【0050】本発明で用いられるハロゲン化トリアジン
化合物とは、トリアジン骨格を有する有機ハロゲン化合
物であつて、下記一般式で表される。
【0051】
【化2】
【0052】(式中、Yは−O−基または−NH−基、
4はそれぞれ臭素化または塩素化されたアリル基およ
び/またはアルキル基、もしくは水素原子を示す。)
【0053】このような化合物は、一般に、シアヌル酸
やメラミンなどのトリアジン骨格含有化合物に、臭素化
または塩素化されたフェノ一ル類、アルコール類などの
水酸基含有化合物や、アミン化合物を反応させることに
より得られる。
【0054】難燃剤(C)として有機リン化合物を用い
る場合には、ホスフェート化合物を用いた場合が難燃剤
(C)の難燃化能が高く、本発明の効果が最大限に発揮
されるので最も好ましい。本発明で用いられるホスフェ
ート化合物とは、リン酸とフェノ一ル類とのエステルで
あって下記一般式で表される。
【0055】
【化3】
【0056】(式中、n=0〜10、R5はアルキル基
および/またはハロゲン元素で修飾されていてもよいア
リル基および/またはアルキル基を示す。)
【0057】難燃剤(C)は1種のみではなく、2種以
上の異なった化合物を併用してもよく、有機ハロゲン化
合物と有機リン化合物を併用することもできる。難燃剤
(C)の配合量は、グラフト共重合体(A)と共重合体
(B)の混合物100重量部に対して、1〜35重量部
の範囲で選ぶものとする。配合量が1重量部に満たない
と、得られる樹脂成形品に十分な難燃性を付与すること
ができず、35重量部を越えると、得られる樹脂成形品
の物性、耐光性が低下し、いずれも好ましくない。難燃
剤(C)の特に好ましい配合量は、5〜30重量部であ
る。
【0058】本発明に係る樹脂組成物は、グラフト共重
合体(A)、共重合体(B)、難燃剤(C)を上記の範
囲で秤量し、公知の方法で混合、混練することにより得
られる。例えば、粉末、ビーズ、フレークまたはペレッ
ト状の各構成物の混合物を、単軸押出機、二軸押出機な
どの押出機、または、バンバリーミキサー、加圧ニーダ
ー、二本ロールなどの混練機を用いて溶融混練すること
により製造することができる。液体を配合する場合に
は、公知の液体注入装置を用いて注入し、上記の方法で
混練すればよい。また、その際必要に応じて、得られる
樹脂組成物の性質を阻害しない種類および量の潤滑剤、
離型剤、着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、他の難燃
剤、三酸化アンチモンなどの難燃助剤、ドリップ防止
剤、紫外線吸収剤、耐熱性安定剤などの各種樹脂添加剤
や、タルクなどの充墳材、ガラス繊維、炭素繊維、ウィ
スカーなどの補強材を、適宜組合せて添加することがで
きる。
【0059】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下の記
載例に限定されるものではない。以下の例で「部」とあ
るのは、「重量部」を意味する。
【0060】以下の実施例、比較例に記載の例におい
て、(a)ゴム質重量体の平均粒子径D(μm)の測定、
(b)グラフト共重合体1gあたりのMEK不溶分y
(g)、(c)グラフト共重合体1gあたりのゴム質重量
体重量z(g)、(d)グラフト率g(重量%)、(e)ME
K可溶分の重量平均分子量Mw(×103)、などは前
記部分に詳細に記載した方法によって測定したものであ
る。
【0061】なお、上記以外の特性の測定は、次の通り
とした。 (f)MEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量分
率x 前記部分に記載の方法によってMEK可溶分の元素分析
(炭素、水素、窒素の含有率)を行ない、MEK可溶分
がスチレン単位とアクリロニトリル単位のみから成るも
のとして計算した。 (g)MEK可溶分を構成する単量体の1単量体あたりの
モル平均分子量m 前記部分に記載の方法によって、芳香族ビニル単量体の
分子量a(スチレンモノマーの分子量=104.2)、
共重合性単量体の分子量b(アクリロニトリルの分子
量)、およびMEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位
の重量分率xから計算した。
【0062】[実施例1〜実施例3、および比較例1〜
比較例3] (1)ゴム質重合体の製造 容量が5LのSUS製オートクレーブに、脱イオン水1
50部、高級脂肪酸石鹸(半硬化牛脂肪酸ナトリウム)
4.0部、水酸化ナトリウム0.075部を仕込み、窒
素置換後内温を68℃に昇温した。さらに、1,3−ブ
夕ジエン(BD)90部、スチレン10部と,t−ドデ
シルメルカプタン0.3部よりなる単量体混合物のうち
20重量%を仕込んだ後、過硫酸カリウム0.15部を
添加した。約数分で発熱が起こり、重合の開始が確認さ
れた。過硫酸カリウムを添加後、1時間経過した時点か
ら単量体混合物の80重量%の連続添加を開始し、6時
間かけて連続添加を終了した。単量体混合物の連続添加
終了後、内温を80℃まで昇温し、この温度でさらに1
時間重合を継続し、乳白色のゴム質重合体ラテックスを
得た。得られたゴム質重合体ラテックスは、固形分濃度
39.5%、平均粒子径0.08μm、グラフト共重合
体(A)における場合と同様の方法で測定したゴム質重
合体1g当たりのMEK不溶分は0.95gであった。
【0063】(2)グラフト共重合体(A)の製造 (2−1)グラフト共重合体(A1)の製造 撹拌装置、加熱冷却装置、および、各原料・助剤仕込み
装置を備えた容量5Lの反応器に、上記(1)に記載の
方法で得たゴム質重合体ラテックスを、リン酸を用いて
0.25μmに粒径肥大化したもの100部(固形分と
して)、および、脱イオン水300部(ラテックス中の
水分を含む)を仕込み、80℃に昇温した。昇温の途中
内温が76℃に達した時点で、過硫酸カリウム0.34
部を脱イオン水10部に溶解した水溶液を添加した。内
温が80℃に達した時点で、スチレン109.5部とア
クリロニトリル46.9部の混合物、ならびに、過硫酸
カリウム0.94部、半硬化牛脂肪酸ナトリウム2.7
8部を、脱イオン水55部に均一溶解した混合物水溶液
を、各々2時間30分かけて連続添加した。
【0064】さらに、上記2種の混合物の連続添加を開
始してから30分経過後に、テレピン油1.88部、お
よび、水酸化カリウム0.6部を脱イオン水12部に溶
解した水溶液を一括添加した。上記2種の混合物の連続
添加終了後、さらに30分間重合反応を続け、冷却して
反応を終了した。このグラフト共重合体ラテックスに、
老化防止剤5部を添加した後、95℃に加熱した硫酸マ
グネシウム水溶液中に撹拌しながら加えて凝固させ、得
られた凝固物を水洗乾燥して白色粉末状のグラフト共重
合体(A1)を得た。分析値を表−1に示す。
【0065】(2−2)グラフト共重合体(A2)の製
造 撹拌装置、加熱冷却装置、および、各原料・助剤仕込み
装置を備えた容量5Lの反応器に、上記(1)に記載の
方法で得たゴム質重合体ラテックスを、無水酢酸を用い
て0.25μmに粒径肥大化したもの100部(固形分
として)、および、脱イオン水230部(ラテックス中
の水分を含む)を仕込み、70℃に昇温した。昇温の途
中内温が60℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム
0.67部、デキストロース1.33部、および、硫酸
第一鉄0.0067部を脱イオン水15部に溶解した水
溶液を添加した。内温が70℃に達した時点で、スチレ
ン46.7部とアクリロニトリル20.0部、t−ドデ
シルメルカプタン0.27部の混合物、ならびに、クメ
ンハイドロパーオキサイド0.47部、不均化ロジン酸
カリウム石鹸1.20部、水酸化カリウム0.35部を
脱イオン水39部に均一溶解させた混合物水溶液を、3
時間30分かけて連続添加した。
【0066】さらに、上記2種の混合物の連続添加を開
始してから30分経過後に、テレピン油0.78部を一
括添加した。上記2種の混合物の連続添加終了後、さら
に30分間重合反応を続け、冷却して反応を終了した。
このグラフト共重合体ラテックスに、老化防止剤5部を
添加した後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液
中に撹拌しながら加えて凝固させ、得られた凝固物を水
洗乾燥して白色粉末状のグラフト共重合体(A2)を得
た。分析値を表−1に示す。
【0067】(2−3)グラフト共重合体(A3)の製
造 撹拌装置、加熱冷却装置、および、各原料・助剤仕込み
装置を備えた容量5Lの反応器に、上記(1)に記載の
方法で得たゴム質重合体ラテックスを、無水酢酸を用い
て0.25μmに粒径肥大化したもの80部(固形分と
して)、同様にして0.6μmに粒径肥大化したもの2
0部(固形分として)、および、脱イオン水300部
(ラテックス中の水分を含む)を仕込み、内温を70℃
に昇温した。昇温の途中内温が60℃に達した時点で、
ピロリン酸ナトリウム1.22部、デキストロース0.
73部、および、硫酸第一鉄0.012部を、脱イオン
水23部に溶解させた水溶液を添加した。内温が70℃
に達した時点で、スチレン85.6部とアクリロニトリ
ル36.7部、t−ドデシルメルカプタン0.98部の
混合物、ならびに、クメンハイドロパーオキサイド0.
61部、不均化ロジン酸カリウム石鹸2.2部、水酸化
カリウム0.4部を、脱イオン水43部に均一溶解させ
た混合物水溶液を、各々3時間30分かけて連続添加し
た。
【0068】さらに、上記2種の混合物の連続添加を開
始してから30分経過後に、テレピン油0.78部を一
括添加した。上記2種の混合物の添加終了後、さらに3
0分間反応を続け、冷却して反応を終了した。このグラ
フト共重合体ラテックスに、老化防止剤5部を添加した
後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液中に撹拌
しながら加えて凝固させ、得られた凝固物を水洗乾燥し
て白色粉末状のダラフト共重合体(A3)を得た。分析
値を表−1に示す。
【0069】(2−4)グラフト共重合体(A4)の製
造 撹拌装置、加熱冷却装置、および、各原料・助剤仕込み
装置を備えた容量5Lの反応器に、上記(1)に記載の
方法で得たゴム質重合体ラテックスを、無水酢酸を用い
て0.25μmに粒径肥大化したもの100部(固形分
として)、および、脱イオン水300部(ラテックス中
の水分を含む)を仕込み、内温を70℃に昇温した。昇
温の途中内温が60℃に達した時点で、ピロリン酸ナト
リウム1.56部、デキストロース1.41部、およ
び、硫酸第一鉄0.016部を脱イオン水30部に溶解
した水溶液を添加した。内温が70℃に達した時点で、
スチレン109.5部とアクリロニトリル46.9部、
t−ドデシルメルカブタン0.94部の混合物、ならび
に、クメンハイドロパーオキサイド0.94部、不均化
ロジン酸カリウム石鹸2.8部、水酸化カリウムO.4
部を、脱イオン水55部に均一溶解した混合物水溶液
を、各々3時間30分かけて連続添加した。
【0070】さらに、上記2種の混合物の連続添加を開
始してから30分経過後に、テレピン油0.78部を一
括添加した。上記2種の混合物の連続添加終了後、さら
に30分間重合反応を続け、冷却して反応を終了した。
このグラフト共重合体ラテックスに、老化防止剤5部を
添加した後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液
中に撹拌しながら加えて凝固させ、得られた凝固物を水
洗乾燥して白色粉末状のグラフト共重合体(A4)を得
た。分析値を表−1に示す。
【0071】(2−5)グラフト共重合体(A5)の製
造 上記(2−4)に記載の例において、各原料の添加量
を、デキストロース1部、t−ドデシルメルカプタン
0.78部、クメンハイドロパーオキサイト0.78
部、テレピン油0.94部と変更した他は、(2−4)
と同様の手順でグラフト共重合体(A5)を製造した。
分析値を表−1に示す。
【0072】(2−6)グラフト共重合体(A6)の製
造 上記(2−4)に記載の例において、各原料の添加量
を、デキストロース1部、t−ドデシルメルカプタン
1.56部、クメンハイドロパーオキサイド0.78部
とし、テレピン油を添加しなかった他は、(2−4)と
同様の手順でグラフト共重合体(A6)を製造した。分
析値を表−1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】(3)共重合体(B) 塊状重合法によってり、アクリロニトリル含量が26重
量%、重量平均分子量16万のアクリロニトリル−スチ
レン共重合体を製造した。
【0075】(4)難燃剤(C) 下記の構造式で表され、n=0、1の混合物である、末
端封止型テトラブロモビスフェノ一ルA型エポキシオリ
ゴマー(東都化成社製、商品名:エポトートTB62)
を使用した。
【0076】
【化4】
【0077】(6)三酸化アンチモン(D) 難燃助剤として、市販の三酸化アンチモン(ローレルイ
ンダストリー社製、商品名:ファイアシールドH)を使
用した。
【0078】<樹脂組成物の調製と評価>上記のグラフ
ト共重合体(A){(A1)〜(A6)}、共重合体
(B)、難燃剤(C)、および、三酸化アンチモン
(D)を、表−2に記載した配合割合{グラフト共重合
体(A)と共重合体(B)の混合物中に含まれるゴム質
重合体成分の比率を21.5重量%で統一した}で秤
量、タンブラーで混合し、得られた混合物をスクリュー
フィーダー付二軸押出機で混練して、樹脂組成物のペレ
ットを製造した。この樹脂組成物のペレットにつきメル
トフローレートを測定し、さらに、ペレットから射出成
形法により試験片を作成した。各々の試験片について、
以下に示す方法でアイゾット衝撃強度を測定し、UL燃
焼試験を実施した。これらの測定結果を表−2に示す。
【0079】(h)メルトフローレー卜(単位:g/10
分) JIS−K7210に準拠した方法で、220℃の温度
で10kgの荷重を負荷して測定した。 (i)アイゾッド衝撃強度(単位:kg-cm/cm) 厚さ1/8インチのVノッチ入り試験片につき、JIS
−K7110に準拠した方法で測定した。 (j)UL燃焼試験 米国アンダーライターラボラトリーズ発行のUL94に
準拠した方法で、V−0試験および5V試験を行い、耐
ドリップ性の指標とした。V−0試験の試験片の厚さは
1/12インチ、5V試験の試験片厚みは1/10イン
チである。
【0080】
【表2】
【0081】表1および表2より、次のことがわかる。 (1)本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物において、
ゴム質重合体の重量平均粒子径D(μm)、グラフト率
g(重量%)、MEK可溶分の重量平均分子量Mw、お
よび、MEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量
分率xが請求項1の条件を満たすグラフト共重合体(A
1)〜(A3)を用いた場合には、このグラフト共重合
体を含む難燃性熱可塑性樹脂組成物は、優れた流動性、
優れた耐衝撃性を示し、かつ、燃焼時における耐ドリッ
プ性が著しく向上したために、ドリップ防止剤を添加し
ていないにも拘らずV−0規格、5V規格に合格したこ
とがわかる(実施例1〜実施例3)。 (2)これに対して、請求項1の条件を満たさないグラフ
ト共重合体(A4)〜(A6)を用いた場合には、得ら
れる難燃性熱可塑性樹脂組成物は非常にドリッブしやす
く、5V規格に不合格となることがわかる(比較例1〜
比較例3)。
【0082】
【発明の効果】本発明は、以上詳細に説明した通りであ
り、次の様な特別に有利な効果を奏し、その産業上の利
用価値は極めて大である。 1.本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物は、ゴム質
重合体の重量平均粒子径D(μm)、グラフト率g(重
量%)、MEK可溶分の重量平均分子量Mw、および、
MEK可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量分率x
が特定の条件式を満たすグラフト共重合体(A)を用い
ているので、ドリップ防止剤の添加しなくしても、UL
94規定のV−0規格および5V規格に合格する程度の
極めて優れた燃焼時の耐ドリップ性を発揮する。この耐
ドリップ性は、従来のゴム強化スチレン系樹脂では到底
達成できなかったものである。 2.本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物は、燃焼時
の耐ドリップ性が優れているばかりでなく、流動性およ
び耐衝撃性にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅原 一路 三重県四日市市川尻町100番地 テクノポ リマー株式会社四日市事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム質重合体5〜70重量部の存在下
    で、芳香族ビニル単量体60〜100重量%、および、
    芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体0〜40重量
    %とからなる単量体混合物30〜95重量部をグラフト
    共重合させて得られるグラフト共重合体(A)1〜10
    0重量部、ならびに、芳香族ビニル単量体60〜100
    重量%と芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体0〜
    40重量%との(共)重合体(B)99〜0重量部から
    なる樹脂混合物{但し、(A)+(B)=100重量部
    とする}と、有機ハロゲン化合物および/または有機リ
    ン化合物からなる難燃剤(C)1〜35重量部とを含ん
    でなる樹脂組成物であって、かつ、上記グラフト共重合
    体(A)におけるゴム質重合体の重量平均粒子径をD
    (μm)、グラフト率をg(重量%)、メチルエチルケ
    トン可溶分の重量平均分子量をMw、および、メチルエ
    チルケトン可溶分中の芳香族ビニル単量体単位の重量分
    率をxとするとき、次式、すなわち、0<g×D×(m
    ×Mw)1/2<0.26、または、0.62<g×D×
    (m×Mw)1/2<3、[但し、m=(a×b)/{a
    −(a−b)×x}であって、aおよびbは、それぞれ
    芳香族ビニル単量芳香族ビニル単量体と共重合可能な単
    量体の分子量を示し、共重合可能な単量体が0重量%の
    ときは、m=aとする。]の条件を充足するものである
    ことを特徴とする、難燃性熱可塑性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001234012A (ja) * 2000-02-25 2001-08-28 Denki Kagaku Kogyo Kk 難燃性樹脂組成物
JP2004250524A (ja) * 2003-02-19 2004-09-09 Denki Kagaku Kogyo Kk ゴム変性スチレン系樹脂組成物

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