JPH11189519A - エチケット消臭剤および体臭の消臭方法 - Google Patents

エチケット消臭剤および体臭の消臭方法

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JPH11189519A
JPH11189519A JP9366162A JP36616297A JPH11189519A JP H11189519 A JPH11189519 A JP H11189519A JP 9366162 A JP9366162 A JP 9366162A JP 36616297 A JP36616297 A JP 36616297A JP H11189519 A JPH11189519 A JP H11189519A
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odor
deodorant
extract
sugar cane
sugar
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Application number
JP9366162A
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English (en)
Inventor
Toshikazu Kawai
俊和 河合
Atsushi Kashimura
淳 樫村
Yukie Nagai
幸枝 永井
Kenji Furuya
健二 古家
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Mitsui DM Sugar Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Sugar Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動物の体臭の不快臭を消臭もしくは低減する
ための消臭剤および消臭方法を提供する。 【解決手段】 動物の体臭の不快臭を消臭もしくは低減
するためのエチケット消臭剤および消臭方法。消臭剤
は、甘蔗由来の抽出物を含むことを特徴とし、不快臭源
に施与する。消臭方法は、甘蔗由来の抽出物を、動物か
ら発生される不快臭成分と接触させることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動物の口臭、汗
臭、脂肪臭、生理臭などに代表される体臭を消臭もしく
は低減するための消臭剤および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】日本人は清潔好きな民族といわれている
が、生活が豊かになり、住宅環境や社会環境が変化する
に連れ、さらにその度合いは年々高まっているかに見ら
れる。また、近年の都市化による環境の気密化や、社会
環境の変化に伴って、人と人のコミュニケーションも頻
繁になり、コミュニケーションを阻害しないためにも、
相手が嫌う体臭の不快臭、例えば口臭、汗臭、脂肪臭、
生理臭などに代表される体臭の消臭は不可欠である。ま
た、愛玩動物においては、飼い主の家族と同様の扱いを
受けるようになっていることから、愛玩動物自身を清潔
にしているケースがほとんどである。さらには、特に
馬、豚、牛および鶏に代表される家畜を飼育する畜産業
において、それらの発生する体臭は、悪臭に対する環境
衛生の問題の点からも極めて重要な問題となっている。
その結果として、各種の消臭剤または脱臭剤が、エチケ
ット商品として開発されている。
【0003】従来、動物の体臭の不快臭である、口臭、
汗臭、脂肪臭、生理臭等を対象とした消臭剤としては、
対象とする臭気が感知できないように、シナモン、ジャ
スミン等芳香性物質により不快臭をマスキングする方法
(感覚的消臭)、また不快臭の原因物質を、中和、酸化
分解、その他の化学反応により無臭化する方法(化学的
消臭)、または口臭の一因となる口腔内常在細菌の活動
を抑制することを目的に殺菌性薬物を用い、腐敗を防止
し、不快臭の発生を防止する方法(生物的方法)、もし
くは活性炭、サイクロデキストリン等の吸着剤に吸着さ
せて固定し消臭する方法(物理的消臭)等が知られてい
る。
【0004】例えば口臭を対象とする消臭剤は、飲食し
ても体内で安全であることが必要である。そのため、植
物抽出液が注目され、これまで食用されてきた植物を中
心に、消臭物質が研究されてきた。例えば、緑茶エキス
(特開昭60-185558 号公報)、レッドビート、カカオ、
コーヒー、パセリのエキス(特開昭60-207664 号公
報)、シソエキス(特開昭60-214726 号公報)、柿エキ
ス(特開昭61-87562号公報)、フキエキス(特開昭61-2
06448 号公報)、マンネンタケの細砕物(特開昭62-181
048 号公報)、トウキ抽出液(特開平5-317397号公
報)、茶葉タンニン画分(特開平2-284997号公報)、セ
リ科植物抽出液(特開平6-190027号公報)、ヨモギエキ
ス(特開平7-33636 号公報)、マッシュルーム抽出液
(特開平2-277456号公報、特開平5-38358 号公報)、タ
マリンドハスク(特開平7-255824号公報)などが、消臭
に有効であるとされている。
【0005】しかしながら、一般的に不快臭のマスキン
グを基本とする消臭剤の場合は、マスキング用の芳香性
物質として、通例香気の強いものを採択する傾向が高
く、香気はヒトによっては嗜好性が高いために、その香
気を感じるヒトによっては芳香と見なしても、第三者は
不快に感じる場合が多いこと、さらに芳香性物質の香気
をマスキングされるべき臭気に混ぜた場合に、一時的に
せよ極めて不快な異臭を呈する場合が往々にしてあるこ
と等に問題があった。また、従来の消臭剤の中で、分解
を基本とするものは施与時に分解に伴う異臭を発生する
場合がある点、および効果に持続性がない点に問題があ
り、また物理的吸着を基本とするものは即効性を有さ
ず、かつ消臭能力が低い点に問題がある。
【0006】さらには、植物抽出物系の消臭剤には、苦
味、渋味などの味を有していたり、強い臭いがあった
り、または特有の色を呈するなどという問題がある。そ
こで、このような物質を消臭物質として有効量使用する
と、適用した食品、口腔用剤の味質、風味、色などに影
響を及ぼす可能性があるため、食品、口腔用剤への適用
範囲が限定される。また、各悪臭物質に対する消臭効果
の選択性が大きい、消臭効果が弱いといった問題がある
ものもある。あるいは、天然物由来の消臭物質は、その
原料自体が高価であったり、また抽出のコストがかかる
ために、一般に価格が高く、これらを適用した食品、医
薬品などでは価格が上昇してしまうという問題もある。
さらに、食用に供する場合の安全性、保存性など品質的
に問題のあるものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、動物の体臭
の不快臭を消臭もしくは低減するための優れた効果を有
し、安価で、かつ安全性にも問題のない消臭剤および消
臭方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、動物の体
臭の不快臭を消臭または低減する消臭剤および方法に関
して鋭意検討を重ねた結果、甘蔗由来の抽出物が前記不
快臭の消臭または低減に効果があることを見いだし、本
発明を完成するに至った。
【0009】本発明は第1に、動物の体臭の不快臭を消
臭もしくは低減するために不快臭源に施与するエチケッ
ト消臭剤であって、甘蔗由来の抽出物を含有することを
特徴とするエチケット消臭剤を提供するものである。
【0010】本発明は第2に、動物の体臭の不快臭を消
臭もしくは低減するための方法であって、甘蔗由来の抽
出物を、動物から発生される不快臭成分と接触させるこ
とを特徴とする方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、動物の体臭の不
快臭とは、口臭(例えば胃腸由来の臭い、口腔内の微生
物由来の腐敗臭、または飲食物、タバコ、アルコール等
に起因する臭い等)または汗臭(足臭、腋臭等を含
む)、さらには体表から発生する脂肪臭(垢などの皮膚
脱落物、分泌物等の臭い、それらが微生物等により分解
された臭いを含む)、性差、年齢差による生理臭などで
ある。本発明は特に、口臭、汗臭、脂肪臭および生理臭
から選ばれる臭いに対して有効である。
【0012】本発明において、動物とは、人間、家畜お
よび野生の鳥獣を包含する。
【0013】本発明において、家畜とは、人間に飼育さ
れている動物一般を意味する。農家や一般家庭で飼育さ
れている動物の他に、研究に使用される実験動物なども
含まれる。例えば犬、猫、馬、豚、牛、猿、モルモッ
ト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、リス、鶏、
あひる、七面鳥、ジュウシマツ、インコ、文鳥、オウ
ム、九官鳥などが挙げられる。
【0014】本発明において「甘蔗由来の抽出物」と
は、甘蔗汁、および甘蔗由来の製糖蜜、から選ばれた原
料をカラムクロマトグラフィーで処理して得られるもの
を意味する。
【0015】本発明において「甘蔗汁」という語は、甘
蔗(さとうきび)を圧搾して得られる圧搾汁または、甘
蔗を浸出して得られる浸出汁、または原糖製造工場の工
程における石灰処理した清浄汁、濃縮汁、ドレイン水、
精製糖製造工場の工程における樹脂塔再生液、ドレイン
水、あるいは、植物由来の成分抽出法において汎用の溶
媒で抽出された抽出液を濃縮、乾固後、水に再溶解した
抽出液を意味する。そのような抽出溶媒としては、例え
ばメタノール、エタノール等のアルコール類;アセトン
等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エステ
ル類が挙げられ、これらを単独でも組合せて使用しても
よい。さらに、アルコール類、ケトン類の場合には、水
との組合せで使用してもよい。
【0016】また、「甘蔗由来の製糖蜜」とは、甘蔗汁
から遠心分離によって糖を除去して残った糖蜜部分を意
味し、例えば原糖製造工場における一番白下、二番白
下、製糖廃蜜、および精製糖製造工場における洗糖蜜、
ブラウンリカー、精糖廃蜜などが挙げられる。特に製糖
廃蜜および精糖廃蜜とは甘蔗汁から糖の大部分を除去し
て残った糖蜜部分を意味し、製糖工場で最終的に得られ
る、もはや経済的に糖を回収しえない部分である。
【0017】本発明において、甘蔗由来の抽出物は、甘
蔗汁、および甘蔗由来の製糖蜜、から選ばれた原料をカ
ラムクロマトグラフィーで処理して得られる消臭物質で
あって、前記原料を、固定担体として合成吸着剤を充填
されたカラムに通液し、該合成吸着剤に吸着された成分
を、水、メタノール、エタノールおよびこれらの混合物
から選ばれる溶媒で溶出することによって得られる画分
であるところの消臭物質であるのが好ましい。
【0018】前記消臭物質は、上記甘蔗汁および/また
は製糖蜜を、固定担体を用いたカラムクロマトグラフィ
ーで処理する。上記甘蔗汁または製糖蜜をそのまま、ま
たは水で任意の濃度に調整して、固定担体を充填したカ
ラムで処理する。なお異物除去のために、カラムで処理
する前に、甘蔗汁および/または製糖蜜を濾過すること
が好ましい。濾過の手法は特に限定されず、食品工業で
広く使用されているスクリーン濾過、ケイソウ土濾過、
精密濾過、限外濾過等の手段を好ましく使用できる。
【0019】固定担体としては、合成吸着剤を用いる。
合成吸着剤としては、好ましくは有機系樹脂を用いるこ
とができ、例えば、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタク
リル樹脂、アクリロニトリル脂肪族系樹脂等が使用でき
る。さらに好ましくは芳香族系樹脂であり、特に無置換
基型の芳香族系樹脂が使用できる。合成吸着剤として、
例えばスチレン‐ジビニルベンゼン系樹脂の芳香族系樹
脂等が使用でき、芳香族系樹脂としては、例えば疎水性
置換基を有する芳香族系樹脂、無置換基型の芳香族系樹
脂、無置換基型に特殊処理を施した芳香族系樹脂等の多
孔性樹脂が使用できる。より好ましくは無置換基型に特
殊処理を施した芳香族系樹脂が使用できる。そのような
合成吸着剤は市販されており、例えばダイアイオン(商
標)系としてHP−10、HP−20、HP−21、H
P−30、HP−40、HP−50 (以上、無置換基
型の芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社
製);SP−825、SP−800、SP−850、S
P−875(以上、無置換基型に特殊処理を施した芳香
族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);S
P−900(芳香族系樹脂、商品名、三菱化学株式会社
製);アンバーライト (商標)系として、XAD−
2、XAD−4、XAD−16、XAD−2000(以
上、芳香族系樹脂、いずれも商品名、株式会社オルガノ
製);ダイアイオン(商標)系として、SP−205、
SP−206、SP−207(以上、疎水性置換基を有
する芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社
製);HP−2MG、EX−0021(以上、疎水性置
換基を有する芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学
株式会社製);アンバーライト(商標)系として、XA
D−7、XAD−8(以上、アクリル酸系エステル樹
脂、いずれも商品名、株式会社オルガノ製);ダイアイ
オン(商標)系として、HP1MG、HP2MG(以
上、アクリル酸系メタクリル樹脂、いずれも商品名、三
菱化学株式会社製);セファデックス(商標)系として
LH20、LH60(以上、架橋デキストランの誘導
体、いずれも商品名、ファルマシア バイオテク株式会
社製)等が挙げられる。なかでも、SP−850が特に
好ましい。
【0020】固定担体の量は、カラムの大きさ、溶媒の
種類、固定担体の種類等によって変化する。原料(甘蔗
汁および製糖蜜から選ばれる)の固形分に対して、0.
01〜5倍湿潤体積量が好ましい。
【0021】原料(甘蔗汁および製糖蜜から選ばれる)
を上記カラムに通すことにより、原料中の消臭効果を有
する成分は固定担体に吸着され、糖類の大部分がそのま
ま流出して除去される。
【0022】固定担体に吸着された成分は、溶媒により
溶出する。ここで、消臭活性を有する成分を効率よく溶
出するには、その前に残留する糖類や塩類などを水洗に
より十分に洗い流すことが好ましい。これにより、吸着
されている目的とする消臭物質をより効率よく回収する
ことができる。溶出溶媒は、水、メタノール、エタノー
ルおよびこれらの混合物から選ばれる。溶出溶媒は水と
アルコールとの混合溶媒、特にエタノール−水混合溶媒
が好ましく、更に、室温において効率よく目的とする消
臭物質を溶出できるので50/50 〜60/40 (体積/体積)
エタノール‐水混合溶媒が好ましい。さらに、カラム温
度を上げることにより、エタノール‐水混合溶媒のエタ
ノール混合比を減らすことができ、カラム温度が50〜
120℃である場合には、水のみでも効率よく目的とす
る消臭物質を溶出することができる。この場合、カラム
内は常圧もしくは加圧された状態である。このように、
消臭活性を有する成分は、前記溶媒で溶出される画分に
存在するが、カラムに残留する糖がまず溶出(もしくは
流出)するので、好ましくは糖類(特にスクロース、グ
ルコースおよびフルクトース)がほとんど溶出し終わっ
た画分以降の溶出画分を回収する。溶出速度はカラムの
大きさ、溶媒の種類、固定担体の種類等によって変化す
るので特に限定されないが、SV=0.1〜10(時間
-1)が好ましい。なお、SV(Space Velocity の略)
は、空間速度のことで、1時間当たりの樹脂容積の何倍
量を通液するかという単位である。
【0023】前記消臭物質は特に、次のようにして得る
ことができる。すなわち、原料の固形分に対して0.0
1〜5倍湿潤体積量の無置換基型の芳香族系樹脂を充填
したカラムに、カラム温度60〜97℃にて原料を通液
した後、カラムに吸着された成分を、カラム温度20〜
40℃にて50/50 〜 60/40(体積/体積)エタノール‐
水混合溶媒で溶出させ、エタノール‐水混合溶媒での溶
出開始時点から集めた溶出液の量が前記樹脂の4倍湿潤
体積量以内に溶出する画分を回収する。
【0024】かくして回収された画分(消臭活性を有す
る)を集め、慣用の手段(減圧下での溶媒留去、凍結乾
燥など)により濃縮して、消臭物質を得ることができ
る。このようにして得られた消臭物質は、固形分60%
以上に濃縮した液状または粉末状で保存することができ
る。保存は、特に液状の場合、冷蔵保存が好ましい。
【0025】消臭物質においては、糖類の含有量は、固
形分量に対して好ましくは50重量%以下、より好ましく
は20重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
ここで、糖類とは、スクロース、グルコースおよびフル
クトースをいい、糖類の含有量とは、これらの合計の含
有量を意味する。糖類の含有量が多すぎると、糖類に起
因する甘味により用途が限定されてしまう。さらに、消
臭物質中の消臭有効成分の割合が少なくなるために固形
分量に対する消臭効果が低下してしまう。糖類は通常0.
1 重量%以上含まれる。固定担体で処理した消臭物質に
おける糖類の含有量は、高速液体クロマトグラフィーで
検出することができるが、薄層クロマトグラフィーで
は、その糖類の濃度によっては、検出できない場合があ
る。
【0026】前記消臭物質は、さらに精製することがで
きる。精製は、例えば固定担体を用いたクロマトグラフ
ィーによる精製法および/または液液分配法を使用する
ことができる。固定担体を用いたクロマトグラフィーに
よる精製法としては、例えば合成吸着剤またはイオン交
換樹脂を用いた吸着型、分配型、分子ふるい等のクロマ
ト型のクロマトグラフィーが挙げられる。また液液分配
法としては、例えば分液ロートを用いる方法、向流分配
または液滴向流クロマトグラフィーによる方法が挙げら
れる。種々の精製法を任意の順序で、組合せて使用でき
る。それぞれの精製法を複数回繰り返し行ってもよい。
好ましくは、固定担体を用いたクロマトグラフィーと液
液分配法とを組合せて行う。また、イオン交換樹脂を用
いた分配型のクロマトグラフィーにより精製する方法が
好ましい。
【0027】本発明のエチケット消臭剤は、消臭効果を
発揮する成分として、上記した甘蔗由来の抽出物、好ま
しくは上記した消臭物質を含むことを特徴とする。
【0028】本発明のエチケット消臭剤には、甘蔗由来
の抽出物の他に、さらに動物の健康に対して影響のない
添加剤、分散剤、賦形剤等の任意の成分を含むことがで
きる。添加剤、分散剤、賦形剤としては、例えば砂糖、
乳糖、トレハロースなどの各種糖類、パラチニット、ラ
クチトールなどの各種糖アルコール、アスパルテーム、
ステビアなどの各種高甘味度甘味料、デキストリン、プ
ルランなどの各種多糖類、コーンスターチ、バレイショ
デンプンなどの各種デンプン類、カルボキシメチルセル
ロース、メチルセルロースなどの各種セルロース誘導
体、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステルな
どの各種乳化剤、ビタミンCなどの各種ビタミン類、硬
化油脂などの油脂類、紅花色素などの各種天然または合
成色素、その他調味料、ミネラル類、栄養素、さらには
アルキルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ジエタノ
ールアミドなどの医薬部外品に慣用的に用いられる基剤
などが挙げられる。
【0029】本発明のエチケット消臭剤は、甘蔗由来の
抽出物だけ、あるいはこれと上記の添加剤、分散剤、賦
形剤等の任意成分とを含むものであってもよいが、さら
に造粒、打錠などすることにより、適当な形状に加工し
たり、水、アルコール、プロピレングリコールなどの、
食したり、皮膚につけたりする上で問題とならない溶解
剤を用いて溶液状に加工して用いることができる。この
ようにして、前記甘蔗由来の抽出物を加工することによ
って本発明の消臭剤を得ることもできる。
【0030】本発明のエチケット消臭剤の形状は特に限
定されず、固体状または液体状、あるいは両者の混在し
た状態などの任意の形態をとることができる。
【0031】本発明のエチケット消臭剤は、動物の体臭
の不快臭を消臭もしくは低減するために不快臭源に施与
することにより使用する。不快臭源は、動物の体の部分
であることもあり、あるいは動物から離れている場合、
例えば***または発生された不快臭成分でもあり得る。
施与の手段は、直接的施与、例えば不快臭源に存在する
不快臭成分(汗、歯垢、各種分泌物(***物、血液等を
含む)、皮膚脱落物(垢、ふけ等を含む)など)に対す
る直接塗布、噴霧、散布等が挙げられる。または間接的
施与、例えば練り歯磨き、液状歯磨き、口腔用軟膏、洗
口液、うがい用錠剤などのデンタルケア製品;ガムやキ
ャンディ等の口中清涼剤;スプレータイプの制汗防臭
剤、足臭防臭剤などの腋臭防止剤;スプレータイプの靴
用消臭剤;石鹸やシャンプーなどの洗浄剤等として、あ
るいはこれらへ添加する消臭剤としての使用が挙げられ
る。あるいは、間接的施与の別の方法として、動物の不
快臭発生箇所と接する物品、例えば衣類、帽子、靴、靴
下、生理用品、おむつ、包帯、ガーゼ、絆創膏などに、
消臭成分を付与する(例えば塗布、噴霧、散布、浸漬等
によって)ための消臭剤として使用することが挙げられ
る。
【0032】本発明は第2に、動物の体臭の不快臭を消
臭もしくは低減するための方法を提供する。この消臭方
法は、前記した甘蔗由来の抽出物、好ましくは前記した
消臭物質を、動物の体から発生される不快臭成分と接触
させることを特徴とする。動物の体から発生される不快
臭成分とは、動物の不快臭の発生源になり得る成分をい
い、例えば汗、歯垢、各種分泌物(***物、血液等を含
む)、皮膚脱落物(垢、ふけ等を含む)などが挙げられ
る。接触の手段は、例えば塗布する、噴霧する、散布す
るなどの手段が挙げられる。あるいは、練り歯磨き、液
状歯磨き、口腔用軟膏、洗口液、うがい用錠剤などのデ
ンタルケア製品に入れて使用する;スプレータイプの制
汗防臭剤、足臭防臭剤などの腋臭防止剤に使用する;ス
プレータイプの靴用消臭剤に使用する;石鹸やシャンプ
ーなどに含ませて洗浄の際に使用する等の方法によっ
て、甘蔗由来の抽出物を不快臭成分と接触させることが
できる。また、口中であれば、ガムを噛む、キャンディ
をなめるといった動作の際に、甘蔗由来の抽出物を不快
臭成分と接触させることができる。その他の方法とし
て、動物から発生される不快臭成分と接する物品、例え
ば衣類、帽子、靴、靴下、生理用品、おむつ、包帯、ガ
ーゼ、絆創膏などに、甘蔗由来の抽出物を含有させる、
塗布する、噴霧する、散布するなどの手段を使用するこ
ともできる。このような使用法の実施には、例えば衣類
や靴下などの布地に、甘蔗由来の抽出物を染み込ませる
(例えば甘蔗由来の抽出物を溶かした水溶液に布地を浸
す)、布地の繊維に甘蔗由来の抽出物を練り込むなどの
手段を用いることもできる。
【0033】本発明のエチケット消臭剤および消臭方法
において、消臭成分である甘蔗由来の抽出物の使用量
は、甘蔗由来の抽出物の精製度、あるいは対象となる動
物の体臭の発生する箇所、または種類の差、体重差、個
体差等の要因に依存するので、一概には決められない。
よって、動物の体臭の不快臭を十分効果的にまた経済的
に消臭(または低減)できる量を添加することが好まし
い。
【0034】本発明のエチケット消臭剤および消臭方法
は、ヒトに適用することができる。
【0035】本発明を、以下の実施例においてさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0036】
【実施例】なお、以下では、特に記載しない限り%は、
重量%である。
【0037】製造例1 原糖製造工場の製糖工程にて得られた、甘蔗汁を石灰処
理した清浄汁(宮古島産、固形分12.1%)2000
リットルを、ジュースヒーターで80℃に加温し、カー
トリッジフィルター(アドバンテック(株)製、コット
ンワインドカートリッジフィルター、TCW−100−
CSD型)3本で濾過処理した。合成吸着剤(セパビー
ズSP−850;商品名、三菱化学(株)製)45リッ
トルを、ウォータージャケット付きのカラム(カラムサ
イズ:内径26.0cm、高さ120cm)に充填し、これ
に前記の清浄汁濾過処理物を、流速90リットル/時間
(SV=2.0)の速度で通液した。なお清浄汁通過中
はウォータージャケットには、65℃の水を常に循環さ
せた。次に135リットルのイオン交換水を、流速90
リットル/時間(SV=2.0)でカラムに通液して洗
浄した。
【0038】イオン交換水で洗浄後カラムから溶出した
画分について糖の検出をおこなったところ、ハンドレフ
ブリックス(Bx)計(アタゴ(株)製、N−1E
型)において、Bxが約0になっているのを確認した。
その後、溶出溶媒として55%エタノール水溶液(エタ
ノール/水=55/45(体積/体積))を、流速90
リットル/時間(SV=2.0)にてカラムに通液し
て、合成吸着剤に吸着した成分を溶出させた。なお溶出
溶媒通過中はウォータージャケットには、25℃の水を
常に循環させた。エタノール水溶液にて溶出させた画分
を、濃縮機にて減圧濃縮した後、一晩凍結乾燥して、茶
褐色の粉末(I)490gを得た。
【0039】粉末(I)の糖類を定量したところ、0.
9%であった。
【0040】糖類の定量は、スクロース、グルコースお
よびフルクトースの合計の定量をおこない、高速液体ク
ロマトグラフィーによる内部標準法により標準物質(ス
クロース、グルコースおよびフルクトース)と比較し
た。なお、高速液体クロマトグラフィーの条件は、カラ
ムERC−NH−1171(エルマ(株)製)、流速
1.0ml/分、温度20℃、溶媒 アセトニトリル:
水=80:20(体積比)、検出器RI−8010(東
ソー(株)製)、内部標準物質 グリセリン(和光純薬
(株))、クロマトレコーダー SC−8020(東ソ
ー(株))であった。
【0041】実施例1(焼き肉を食した後の口臭‐ガ
ム) 製造例1で得られた粉末(I)を使用して、表1に示す
配合でチューイングガムを作り、焼き肉を食べたあと
の、口臭除去試験をおこなった。試験品は、粉糖、粉末
グルコース、水飴および粉末(I)をガムベースによく
練り込み、均一の厚さになるようにロールで圧延後、1
×6cmの大きさ(約2g)に切り製造した。対照品に
は、上記粉末(I)の代わりに同量の粉糖を使用した。
【0042】
【表1】 表1 試験品 対照品 粉糖 (g) 59.0 60.0 ガムベース (g) 20.0 20.0 粉末グルコース (g) 10.0 10.0 水飴 (g) 10.0 10.0 粉末(I) (g) 1.0 − 焼き肉を食した後の口臭除去試験は次のようにして調べ
た。まず、被験者18名を、2つのグループ、(a〜
i)、(j〜r)にわけ、同一の焼き肉定食を食べさ
せた。食後1時間に、各被験者の呼気を臭気測定用袋
(商品名 フレックサンプラー(商標)臭袋、近江オド
エアーサービス(株)製)に採取し、これを初期の臭い
とした。
【0043】グループには、最初に対照品のチューイ
ングガムを与え、3分間噛んだ後、その呼気を臭気測定
用袋に採取した。引き続き、試験品のチューイングガム
を与え、3分間噛んだ後、その呼気を臭気測定用袋に採
取した。また、グループには、最初に試験品のチュー
イングガムを与え、3分間噛んだ後、その呼気を臭気測
定用袋に採取した。引き続き、対照品のチューイングガ
ムを与え、3分間噛んだ後、その呼気を臭気測定用袋に
採取した。なお、被験者には、対照品、試験品の区別に
ついては明らかにしなかった。
【0044】このようにして採取した臭いについて、鼻
の利く3人のパネラー(A〜C)により、表2に示す5
段階の評価基準にしたがって官能検査を行った。その結
果を表3および表4に示す。
【0045】
【表2】 表2評価段階 評価基準 0 初期の臭いと比較して、嫌な臭いをほとんど感知できないほどの臭い 1 初期の臭いと比較して、嫌な臭いを少し感知できるほどの臭い 2 初期の臭いと比較して、嫌な臭いをやっと感知できるほどの臭い 3 初期の臭いと比較して、嫌な臭いをすぐに感知できるほどの臭い 4 初期の臭いと比較して、同等の嫌な臭い
【0046】
【表3】
【0047】グループでは、先に対照品、次に試験品
のチューイングガムを噛んだそれぞれの呼気について官
能検査をおこなっている。表3から、初めに対照品のチ
ューイングガムを噛んだだけでは、あまり口臭が除去さ
れていないが、次に試験品のチューイングガムを噛む
と、焼き肉を食した後の口臭が消臭されたことが明らか
である。
【0048】
【表4】
【0049】グループでは、先に試験品、次に対照品
のチューイングガムを噛んだそれぞれの呼気について官
能検査をおこなっている。表4から、最初に試験品のチ
ューイングガムを噛むことによって、焼き肉を食した後
の口臭が消臭されたことがわかる。しかし、その後、対
照品のチューイングガムを噛んでも、数値に変化がみら
れず、ほとんど口臭が改善されていないことがわかる。
【0050】実施例2(喫煙後の口臭‐キャンディ) 製造例1で得られた粉末(I)を使用して、表5に示す
配合でキャンディを作り、たばこを吸った後の、口臭除
去試験をおこなった。試験品は、還元パラチノース(商
品名:パラチニット、三井製糖(株))を蒸留水に溶解
し、温度180℃まで加熱して濃縮した後(残留水分量
約1%)、120℃まで冷却し、酸味料(クエン酸、扶
桑化学工業(株)製)、着色料(イエローカラー TH
−S(ベニバナ色素)、長谷川香料(株)製)および粉
末(I)を加え、よく練り合わせた。これをキャンディ
1個当たり3gになるように型にはめて成形し製造し
た。対照品には、上記粉末(I)の代わりに同量の還元
パラチノースを使用した。
【0051】
【表5】 表5 試験品 対照品 還元パラチノース (g) 98.3 98.4 酸味料 (g) 0.5 0.5 着色料 (g) 0.1 0.1 粉末(I) (g) 0.1 − 蒸留水 (g) 25.0 25.0 喫煙後による口臭除去試験は次のようにして行った。被
験者(a〜m;健康な男性、喫煙者)は、まずタバコ
(セブンスター)1本をフィルター根元2cmまで喫煙
した。次いで、被験者(a〜h)は上記の試験品のキャ
ンディを、また被験者(i〜m)は上記の対照品のキャ
ンディを、各人2個ずつ5分間なめ、次の1分間で噛み
砕いて飲み込んだ後、その呼気を臭気測定用袋(商品名
フレックサンプラー(商標)臭袋、近江オドエアーサ
ービス)に入れ、官能検査した。官能検査は、4名のパ
ネラーにより、表6に示す5段階の評価基準にしたがっ
ておこなった。結果を表7に示す。
【0052】
【表6】 表6 評価段階 評価基準 0 ほとんど感知できないほどの臭い 1 やっと感知できるほどの臭い 2 すぐ感知できるほどの臭い 3 強く嫌な臭い 4 強烈な嫌な臭い
【0053】
【表7】 表7 評 価 被 験 者 (試験品をなめた) (対照品をなめた) a b c d e f g h i j k l m パネラーA 1 2 1 1 2 1 1 2 3 4 3 3 3 パネラーB 2 1 1 1 2 2 1 1 4 4 4 4 4 パネラーC 1 1 1 1 1 1 1 2 4 4 3 3 4 パネラーD 2 2 2 1 2 1 2 1 3 3 3 4 4 平 均 1.5 1.5 1.5 1.0 1.8 1.3 1.3 1.5 3.5 3.8 3.3 3.5 3.8 表7から、甘蔗由来の抽出物を添加したキャンディをな
めると、喫煙後の口臭が取り除かれることがわかった。実施例3 (ギョウザを食べた後の口臭‐マウスウォッシ
ュ) 製造例1で得られた粉末(I)を使用して、マウスウォ
ッシュを作り、ギョウザを食べた後の口臭の除去試験を
おこなった。試験品は、粉末(I)0.2gを蒸留水1
00mlに溶かし、マウスウォッシュを製造した。対照
品には、上記粉末(I)の代わりに同量の蒸留水を使用
した。
【0054】ギョウザを食べた後の、口臭の除去試験は
次のようにして行った。被験者(a〜m)は、まず市販
のニンニク入りギョウザ5個を食した。次いで、被験者
(a〜h)は上記の試験品のマウスウォッシュ60ml
で、被験者(i〜m)は上記の対照品のマウスウォッシ
ュ60mlで、5回(60ml×5)うがいをし、その
後の呼気を臭気測定用袋(商品名 フレックサンプラー
(商標)臭袋、近江オドエアーサービス)に入れ、官能
検査した。官能検査は、4名のパネラーによって、表8
に示す5段階の評価基準にしたがって行った。結果を表
9に示す。
【0055】
【表8】表8評価段階 評価基準 0 ほとんど感知できないほどの臭い 1 やっと感知できるほどの臭い 2 すぐ感知できるほどの臭い 3 強く嫌な臭い4 強烈な嫌な臭い
【0056】
【表9】 表9 評 価 被 験 者 (試験品でうがい) (対照品でうがい) a b c d e f g h i j k l m パネラーA 1 1 2 2 2 2 2 1 4 3 4 4 3 パネラーB 1 2 1 2 1 2 1 2 4 3 4 4 3 パネラーC 2 2 2 1 2 1 1 2 4 4 3 4 4 パネラーD 1 1 2 1 2 1 1 1 3 3 4 4 4 平 均 1.3 1.5 1.8 1.5 1.8 1.5 1.3 1.5 3.8 3.3 3.8 4.0 3.5 表9から、甘蔗由来の抽出物を添加したマウスウォッシ
ュで口内を洗浄すると、口臭が取り除かれることがわか
った。
【0057】実施例4(汗臭−エアゾール) 製造例1で得られた粉末(I)を使用して、表10に示
す配合にて各成分を混合し、エアゾールを作り、多汗性
異臭症(腋臭)の臭い除去試験をおこなった。対照品に
は、上記粉末(I)の代わりに同量の蒸留水を使用し
た。
【0058】
【表10】 表10 試験品 対照品 エタノール (g) 65.0 65.0 粉末(I) (g) 1.0 − 蒸留水 (g) 34.0 35.0 多汗性異臭症(腋臭)の臭い除去試験は次のようにして
行った。多汗性異臭症(腋臭)を有する男性の被験者6
名(A〜F)に、まず、最初に何もしないまま自分自身
の最初の腋臭をかいでもらった。次に、対照品のエアゾ
ールを、噴霧器を使って脇の下に1ml噴霧し、その噴
霧後の腋臭について最初の腋臭と比較して判定をしても
らった。引き続いて、試験品のエアゾールを、噴霧器を
使って脇の下に1ml噴霧し、その腋臭について同様に
判定をしてもらった。評価は、表11に示す5段階の評
価基準にしたがって行った。結果を表12に示す。
【0059】
【表11】表11評価段階 評価基準 0 ほとんど感知できないほどの臭い 1 やっと感知できるほどの臭い 2 すぐ感知できるほどの臭い 3 強く嫌な臭い4 強烈な嫌な臭い
【0060】
【表12】 表12 評 価 最初の臭い 対照品噴霧後 試験品噴霧後 被験者A 4 3 1 被験者B 4 4 2 被験者C 4 4 2 被験者D 4 3 1 被験者E 4 4 2 被験者F 4 3 1 表12から、甘蔗由来の抽出物を含むエアゾールを噴霧
することにより、多汗性異臭症(腋臭)の臭いが抑えら
れることがわかった。
【0061】実施例5(足臭−足臭防止用靴下) 製造例1で得られた粉末(I)を使用して、足臭の除去
試験をおこなった。まず、粉末(I)の0.05%溶液
に、紳士用靴下を1時間浸積し乾燥させ、足臭防止用靴
下を製造した。対照品は、同様に紳士用靴下を粉末
(I)の代わりに水に1時間浸積し乾燥させた。
【0062】多汗性異臭症(足臭)の臭い除去試験は次
のようにして行った。多汗性異臭症(足臭)を有する男
性の被験者6名(A〜F)に、朝、上記試験品の靴下を
右足に、対照品の靴下を左足にはいてもらい、仕事が終
わった後、自分自身の右および左の足臭をかいで判定を
してもらった。評価は、表13に示す5段階の評価基準
にしたがって行った。結果を表14に示す。
【0063】
【表13】 表13 評価段階 評価基準 0 ほとんど感知できないほどの臭い 1 やっと感知できるほどの臭い 2 すぐ感知できるほどの臭い 3 強く嫌な臭い 4 強烈な嫌な臭い
【0064】
【表14】 表14 評 価 右足(試験品の靴下) 左足(対照品の靴下) 被験者A 2 4 被験者B 1 3 被験者C 2 4 被験者D 1 4 被験者E 1 4 被験者F 2 4 表14から、甘蔗由来の抽出物をしみこませた靴下をは
くことにより、多汗性異臭症(足臭)の臭いが抑えられ
ることがわかった。
【0065】実施例6(体臭−シャンプー) 製造例1で得られた粉末(I)を使用して、表15に示
す配合にて各成分を混合し、シャンプーを作り、体臭除
去試験をおこなった。対照品には、上記粉末(I)の代
わりに同量の蒸留水を使用した。
【0066】
【表15】 表15 試験品 対照品 蒸留水 (g) 78.5 79.5 アルキルエーテル硫酸ナトリウム (g) 15.0 15.0 ラウリン酸ジエタノールアミド (g) 4.0 4.0 プロピレングリコール (g) 1.5 1.5粉末(I) (g) 1.0 − 体臭の除去試験は次のようにして行った。2匹の同種、
同年齢の子犬AおよびB(メス)について、Aについて
は試験品のシャンプーを用いて、同じくBについては対
照品のシャンプーを用いて、1週間続けて1日1回、同
様の方法で体を洗い、その体臭を直接飼い主に嗅いでも
らい比較した。
【0067】その結果、試験品のシャンプーを用いて体
を洗った子犬Aは、対照品のシャンプーを用いて体を洗
った子犬Bに比べ、その体臭が抑えられているという飼
い主の報告があった。以上の結果より、本発明によるシ
ャンプーを使用することにより、体臭が抑えられること
がわかった。
【0068】
【発明の効果】本発明の消臭剤または消臭方法を使用す
ることにより、動物の口臭、汗臭、脂肪臭、生理臭など
に代表される体臭を、簡単な方法でかつ効果的に、低減
もしくは消臭することができる。しかも、消臭成分であ
る甘蔗由来の抽出物は、植物由来でしかも古来から人間
が黒糖などの含蜜糖として食してきたものであるため、
動物の健康を害することなく安全で、しかも低コストで
ある。したがって、本発明の消臭剤および消臭方法は、
産業上非常に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 7/075 A61K 7/075

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物の体臭の不快臭を消臭もしくは低減
    するために不快臭源に施与するエチケット消臭剤であっ
    て、甘蔗由来の抽出物を含有することを特徴とするエチ
    ケット消臭剤。
  2. 【請求項2】 甘蔗由来の抽出物が、甘蔗汁、および甘
    蔗由来の製糖蜜、から選ばれた原料をカラムクロマトグ
    ラフィーで処理して得られる消臭物質であって、前記原
    料を、固定担体として合成吸着剤を充填されたカラムに
    通液し、該合成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノ
    ール、エタノールおよびこれらの混合物から選ばれる溶
    媒で溶出することによって得られる画分であるところの
    消臭物質である請求項1記載のエチケット消臭剤。
  3. 【請求項3】 不快臭が、口臭、汗臭、脂肪臭および生
    理臭から選ばれる臭いである請求項1または2記載のエ
    チケット消臭剤。
  4. 【請求項4】 動物の体臭の不快臭を消臭もしくは低減
    するための方法であって、甘蔗由来の抽出物を、動物か
    ら発生される不快臭成分と接触させることを特徴とする
    方法。
  5. 【請求項5】 甘蔗由来の抽出物が、甘蔗汁、および甘
    蔗由来の製糖蜜、から選ばれた原料をカラムクロマトグ
    ラフィーで処理して得られる消臭物質であって、前記原
    料を、固定担体として合成吸着剤を充填されたカラムに
    通液し、該合成吸着剤に吸着された成分を、水、メタノ
    ール、エタノールおよびこれらの混合物から選ばれる溶
    媒で溶出することによって得られる画分であるところの
    消臭物質である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 不快臭が、口臭、汗臭、脂肪臭および生
    理臭から選ばれる臭いである請求項4または5記載の方
    法。
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