JPH11187617A - 同心二軸同時回転装置 - Google Patents
同心二軸同時回転装置Info
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- JPH11187617A JPH11187617A JP36502597A JP36502597A JPH11187617A JP H11187617 A JPH11187617 A JP H11187617A JP 36502597 A JP36502597 A JP 36502597A JP 36502597 A JP36502597 A JP 36502597A JP H11187617 A JPH11187617 A JP H11187617A
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- inner shaft
- casing
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- bearings
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Abstract
(57)【要約】
【課題】同心二軸同時回転装置において、インナー軸の
オーバーハング部の重量を軽減して、高速回転時におい
ても安定した回転が得られるようにすることである。 【解決手段】同心二軸同時回転装置において、アウター
軸１とインナー軸２とを、それぞれ個別にケーシング４
に対して支持させることにより、インナー軸２における
軸受端からアウター軸１の側に突出したオーバーハング
部Ｈの重量を軽減させる。
オーバーハング部の重量を軽減して、高速回転時におい
ても安定した回転が得られるようにすることである。 【解決手段】同心二軸同時回転装置において、アウター
軸１とインナー軸２とを、それぞれ個別にケーシング４
に対して支持させることにより、インナー軸２における
軸受端からアウター軸１の側に突出したオーバーハング
部Ｈの重量を軽減させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、アウター軸の中空
部にインナー軸が挿入支持されて、インナー軸を駆動す
る回転数制御モータにより両軸の回転数差を設定回転数
に制御する構成の紡績機などに使用される同心二軸同時
回転装置に関するものであり、更に詳しくは、インナー
軸を含んだ回転部が共振減衰用の弾性リング体を介して
ケーシングに弾性支持された構成の同心二軸同時回転装
置に関するものである。
部にインナー軸が挿入支持されて、インナー軸を駆動す
る回転数制御モータにより両軸の回転数差を設定回転数
に制御する構成の紡績機などに使用される同心二軸同時
回転装置に関するものであり、更に詳しくは、インナー
軸を含んだ回転部が共振減衰用の弾性リング体を介して
ケーシングに弾性支持された構成の同心二軸同時回転装
置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】最初に、インナー軸及びアウター軸を含
むロータユニットが共振減衰用の弾性リング体を介して
ケーシングに支持された構成の従来の同心二軸同時回転
装置について説明する。図４において、円筒状のアウタ
ー軸１の中空部には、インナー軸２が挿通され、該アウ
ター軸１は、インナー軸２における軸受端から該アウタ
ー軸１の側に突出したオーバーハング部（図４で
「Ｈ’」で示される部分）に一対の軸受３を介して支持
されている。ケーシング４の軸方向のほぼ中央部には、
環状支持部５が内方に突出して設けられ、ケーシング４
の内周面における前記環状支持部５の側方には、予圧ス
リーブ６が嵌装され、該予圧スリーブ６と環状支持部５
との間には、圧縮バネ７が弾装されて、該予圧スリーブ
６は、前記圧縮バネ７の復元力により環状支持部５から
離れる方向に付勢されている。環状支持部５と予圧スリ
ーブ６の内径は同一であって、これらの内周面に設けら
れたリング溝には、弾性材から成る弾性リング体（Ｏリ
ングで代表される）８に嵌装され、当該各弾性リング体
８の部分に別の一対の軸受９が嵌装されている。即ち、
一対の軸受９は、その外輪の部分が弾性リング体８によ
り弾性支持されている。そして、前記インナー軸２は、
その中央部から他端に寄った部分において前記一対の軸
受９により支持されている。
むロータユニットが共振減衰用の弾性リング体を介して
ケーシングに支持された構成の従来の同心二軸同時回転
装置について説明する。図４において、円筒状のアウタ
ー軸１の中空部には、インナー軸２が挿通され、該アウ
ター軸１は、インナー軸２における軸受端から該アウタ
ー軸１の側に突出したオーバーハング部（図４で
「Ｈ’」で示される部分）に一対の軸受３を介して支持
されている。ケーシング４の軸方向のほぼ中央部には、
環状支持部５が内方に突出して設けられ、ケーシング４
の内周面における前記環状支持部５の側方には、予圧ス
リーブ６が嵌装され、該予圧スリーブ６と環状支持部５
との間には、圧縮バネ７が弾装されて、該予圧スリーブ
６は、前記圧縮バネ７の復元力により環状支持部５から
離れる方向に付勢されている。環状支持部５と予圧スリ
ーブ６の内径は同一であって、これらの内周面に設けら
れたリング溝には、弾性材から成る弾性リング体（Ｏリ
ングで代表される）８に嵌装され、当該各弾性リング体
８の部分に別の一対の軸受９が嵌装されている。即ち、
一対の軸受９は、その外輪の部分が弾性リング体８によ
り弾性支持されている。そして、前記インナー軸２は、
その中央部から他端に寄った部分において前記一対の軸
受９により支持されている。
【０００３】このため、インナー軸２は、一対の軸受９
と複数の弾性リング体８を介してケーシング４に対して
片持ち状となって弾性支持されて、その片持ち状となっ
た部分の外側に前記アウター軸１が一対の軸受３を介し
て支持された構造となる。また、アウター軸１の一端部
には、紡糸用の口金１１が一体に設けられており、イン
ナー軸２の片持ち側の端部には、前記口金１１の内側に
配置されて、別の口金１２が焼嵌めにより嵌着されてい
る。アウターモータＭ1 は、アウター軸１を駆動回転さ
せるもので、該アウター軸１の外周部に取付けられた永
久磁石１３から成る回転子と、該回転子の外側に配置さ
れて、ケーシング４の内周面に固定された固定子１４と
から成る。一方、インナーモータＭ2 は、インナー軸２
を駆動回転するもので、インナー軸２における反片持ち
側の端部の外周に取付けられた永久磁石１５から成る回
転子と、該回転子の外側に配置されて、ケーシング４の
内周面に固定された固定子１６とから成る。
と複数の弾性リング体８を介してケーシング４に対して
片持ち状となって弾性支持されて、その片持ち状となっ
た部分の外側に前記アウター軸１が一対の軸受３を介し
て支持された構造となる。また、アウター軸１の一端部
には、紡糸用の口金１１が一体に設けられており、イン
ナー軸２の片持ち側の端部には、前記口金１１の内側に
配置されて、別の口金１２が焼嵌めにより嵌着されてい
る。アウターモータＭ1 は、アウター軸１を駆動回転さ
せるもので、該アウター軸１の外周部に取付けられた永
久磁石１３から成る回転子と、該回転子の外側に配置さ
れて、ケーシング４の内周面に固定された固定子１４と
から成る。一方、インナーモータＭ2 は、インナー軸２
を駆動回転するもので、インナー軸２における反片持ち
側の端部の外周に取付けられた永久磁石１５から成る回
転子と、該回転子の外側に配置されて、ケーシング４の
内周面に固定された固定子１６とから成る。
【０００４】また、アウター及びインナーの各モータＭ
1,Ｍ2 の回転子を構成する各永久磁石１３，１５の外側
には、それぞれ磁石保護リング１７，１８が嵌め込まれ
ている。また、インナー軸２に対してアウター軸１を支
持している一対の前記軸受３及びケーシング４に対して
インナー軸２を支持している一対の前記軸受９の各内輪
と、これらの外側に配置されている前記口金１２及び永
久磁石１５との間には、それぞれスペーサ１９が介装さ
れて、インナー軸２の軸方向に沿った配置位置が定めら
れていると共に、インナー軸２におけるインナーモータ
Ｍ2 の側の端部には、エンドキャップ２１が嵌装固定さ
れている。なお、図４において、２６，２７は、ケーシ
ング４の両端部開口を閉塞している外蓋を示す。
1,Ｍ2 の回転子を構成する各永久磁石１３，１５の外側
には、それぞれ磁石保護リング１７，１８が嵌め込まれ
ている。また、インナー軸２に対してアウター軸１を支
持している一対の前記軸受３及びケーシング４に対して
インナー軸２を支持している一対の前記軸受９の各内輪
と、これらの外側に配置されている前記口金１２及び永
久磁石１５との間には、それぞれスペーサ１９が介装さ
れて、インナー軸２の軸方向に沿った配置位置が定めら
れていると共に、インナー軸２におけるインナーモータ
Ｍ2 の側の端部には、エンドキャップ２１が嵌装固定さ
れている。なお、図４において、２６，２７は、ケーシ
ング４の両端部開口を閉塞している外蓋を示す。
【０００５】そして、アウター及びインナーの各モータ
Ｍ1,Ｍ2 によって、アウター軸１及びインナー軸２は、
それぞれ個別に駆動回転される。その際、負荷変動など
により、アウター軸１の回転数が変化した場合には、両
軸１，２の回転数差が設定回転数となるように、インナ
ーモータＭ2 によりインナー軸２の回転数が制御されて
いる。アウター軸１は、定常時において、数万ｒｐｍの
高速で回転し、インナー軸２は、これより数千ｒｐｍだ
け高い高速で回転する。このようにして、両軸１，２の
回転数が零から開始して、上記高速回転数に至る間にお
いては、特定の回転数（回転速度）に達すると、両軸
１，２が共振する「危険速度」に達する。第１次危険速
度は、軸の構造によって変わるが、例えば８千ｒｐｍ前
後であり、第２次危険速度は、３万ｒｐｍ前後である。
この共振現象が生じた場合でも、各軸１，２は、弾性材
から成る複数の弾性リング体８を介してケーシング４に
支持されていて、該弾性リング体８が振動の一部を吸収
するために、共振時における振動が減衰される構造にな
っている。
Ｍ1,Ｍ2 によって、アウター軸１及びインナー軸２は、
それぞれ個別に駆動回転される。その際、負荷変動など
により、アウター軸１の回転数が変化した場合には、両
軸１，２の回転数差が設定回転数となるように、インナ
ーモータＭ2 によりインナー軸２の回転数が制御されて
いる。アウター軸１は、定常時において、数万ｒｐｍの
高速で回転し、インナー軸２は、これより数千ｒｐｍだ
け高い高速で回転する。このようにして、両軸１，２の
回転数が零から開始して、上記高速回転数に至る間にお
いては、特定の回転数（回転速度）に達すると、両軸
１，２が共振する「危険速度」に達する。第１次危険速
度は、軸の構造によって変わるが、例えば８千ｒｐｍ前
後であり、第２次危険速度は、３万ｒｐｍ前後である。
この共振現象が生じた場合でも、各軸１，２は、弾性材
から成る複数の弾性リング体８を介してケーシング４に
支持されていて、該弾性リング体８が振動の一部を吸収
するために、共振時における振動が減衰される構造にな
っている。
【０００６】上記したように、従来の同心二軸同時回転
装置においては、アウター軸１は、インナー軸２のオー
バーハング部Ｈ’に一対の軸受３を介して支持された構
成であるので、インナー軸２におけるオーバーハング部
Ｈ’の重量は、当該部分の自身の重量のみならず、当該
オーバーハング部Ｈ’に支持されているアウター軸１及
びその軸受３の重量が付加される構造となる。このよう
なアウター軸１の支持構造では、インナー軸２のオーバ
ーハング部Ｈ’の重量が大き過ぎて、アウター軸１とイ
ンナー軸２との共振時における振幅が大きくなって、回
転のアンバランスが生じる。このため、アウター軸１及
びインナー軸２の各回転が安定しなくなって、一定の限
度までしか高速回転させられないという欠点があった。
装置においては、アウター軸１は、インナー軸２のオー
バーハング部Ｈ’に一対の軸受３を介して支持された構
成であるので、インナー軸２におけるオーバーハング部
Ｈ’の重量は、当該部分の自身の重量のみならず、当該
オーバーハング部Ｈ’に支持されているアウター軸１及
びその軸受３の重量が付加される構造となる。このよう
なアウター軸１の支持構造では、インナー軸２のオーバ
ーハング部Ｈ’の重量が大き過ぎて、アウター軸１とイ
ンナー軸２との共振時における振幅が大きくなって、回
転のアンバランスが生じる。このため、アウター軸１及
びインナー軸２の各回転が安定しなくなって、一定の限
度までしか高速回転させられないという欠点があった。
【０００７】また、インナーモータＭ2 は、インナー軸
２の端部に配設されて、ケーシング４に対してインナー
軸２を支持している一対の軸受９の外側に配置されてい
る。この構造であると、ケーシング４に対するインナー
軸２を支持している一対の軸受９のスパンＳ’が短くな
って、比較的低い速度において前記「危険速度」に達し
てしまう。換言すれば、共振周波数が比較的低いことに
なって、高速回転を達成しにくい構造となる。
２の端部に配設されて、ケーシング４に対してインナー
軸２を支持している一対の軸受９の外側に配置されてい
る。この構造であると、ケーシング４に対するインナー
軸２を支持している一対の軸受９のスパンＳ’が短くな
って、比較的低い速度において前記「危険速度」に達し
てしまう。換言すれば、共振周波数が比較的低いことに
なって、高速回転を達成しにくい構造となる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第１の課題
は、上記構成の同心二軸同時回転装置において、インナ
ー軸のオーバーハング部の重量を軽減して、高速回転時
においても安定した回転が得られるようにすることであ
り、その第２の課題は、構成部材の配置の工夫によっ
て、インナー軸とアウター軸の双方を安定状態で弾性支
持することにより、その共振周波数を高くして、より高
速回転させられるようにすることである。
は、上記構成の同心二軸同時回転装置において、インナ
ー軸のオーバーハング部の重量を軽減して、高速回転時
においても安定した回転が得られるようにすることであ
り、その第２の課題は、構成部材の配置の工夫によっ
て、インナー軸とアウター軸の双方を安定状態で弾性支
持することにより、その共振周波数を高くして、より高
速回転させられるようにすることである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】第１の課題を解決するた
めに本発明の採用した第１の手段は、同心二軸同時回転
装置において、アウター軸とインナー軸とを、それぞれ
個別にケーシングに対して支持させることにより、イン
ナー軸における軸受端からアウター軸の側に突出したオ
ーバーハング部の重量を軽減させることである。また、
第２の課題を解決するために本発明の採用した第２の手
段は、アウター及びインナーの各モータを、いずれもア
ウター軸及びインナー軸を支持する一対の軸受の間に配
設したことである。
めに本発明の採用した第１の手段は、同心二軸同時回転
装置において、アウター軸とインナー軸とを、それぞれ
個別にケーシングに対して支持させることにより、イン
ナー軸における軸受端からアウター軸の側に突出したオ
ーバーハング部の重量を軽減させることである。また、
第２の課題を解決するために本発明の採用した第２の手
段は、アウター及びインナーの各モータを、いずれもア
ウター軸及びインナー軸を支持する一対の軸受の間に配
設したことである。
【００１０】第１の手段の採用により、インナー軸のオ
ーバーハング部の重量は、当該部分のインナー軸の重量
のみとなって、従来装置に比較して、アウター軸及びそ
の軸受の各重量分だけ軽減されたことになる。よって、
装置回転時における回転アンバランスが少なくなって、
アウター軸及びインナー軸の双方が安定して回転するた
め、従来装置を凌ぐ高速回転が可能となる。
ーバーハング部の重量は、当該部分のインナー軸の重量
のみとなって、従来装置に比較して、アウター軸及びそ
の軸受の各重量分だけ軽減されたことになる。よって、
装置回転時における回転アンバランスが少なくなって、
アウター軸及びインナー軸の双方が安定して回転するた
め、従来装置を凌ぐ高速回転が可能となる。
【００１１】また、第２の手段の採用により、アウター
及びインナーの各モータは、いずれもアウター軸及びイ
ンナー軸を支持する一対の軸受の間に配設されるため、
従来装置に比較して、ケーシングに対するアウター軸及
びインナー軸の支持スパン（各軸を支持している軸受の
スパン）が長くなる。よって、ケーシングに対するイン
ナー軸の支持安定性が高まって、インナー軸とアウター
軸とが最初に共振する「第１次危険速度」が高くなっ
て、その後に到来する第２次及び第３次の各危険速度も
高くなる結果、全体として共振周波数が高くなって、従
来装置を凌ぐ高速回転が可能となる。
及びインナーの各モータは、いずれもアウター軸及びイ
ンナー軸を支持する一対の軸受の間に配設されるため、
従来装置に比較して、ケーシングに対するアウター軸及
びインナー軸の支持スパン（各軸を支持している軸受の
スパン）が長くなる。よって、ケーシングに対するイン
ナー軸の支持安定性が高まって、インナー軸とアウター
軸とが最初に共振する「第１次危険速度」が高くなっ
て、その後に到来する第２次及び第３次の各危険速度も
高くなる結果、全体として共振周波数が高くなって、従
来装置を凌ぐ高速回転が可能となる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。なお、上記した従来装置の同一部分
には同一符号を付し、重複説明を避けて、本発明の特有
部分についてのみ説明する。図１は、本発明に係る同心
二軸同時回転装置の縦断面図であり、図２は、図１のＸ
−Ｘ線断面図であり、図３は、図１のＹ−Ｙ線断面図で
ある。ケーシング４は、全長に亘って一体となった外ケ
ーシング部４ａと、この外ケーシング部４ａの内側に嵌
め込まれる２種類の内ケーシング部４ｂ，４ｃとに分離
されている。そして、本装置の基本構成は、内ケーシン
グ部４ｃに一対の軸受９を介してインナー軸２が支持さ
れていて、この一対の軸受９の間にインナーモータＭ2
が配設されており、インナー軸２のオーバーハング部Ｈ
の外側に嵌め込まれた形となって配置されたアウター軸
１は、その外周側において一対の軸受３を介して内ケー
シング部４ｂに支持されて、この一対の軸受３の間にア
ウターモータＭ1 が配設されたものである。
に詳細に説明する。なお、上記した従来装置の同一部分
には同一符号を付し、重複説明を避けて、本発明の特有
部分についてのみ説明する。図１は、本発明に係る同心
二軸同時回転装置の縦断面図であり、図２は、図１のＸ
−Ｘ線断面図であり、図３は、図１のＹ−Ｙ線断面図で
ある。ケーシング４は、全長に亘って一体となった外ケ
ーシング部４ａと、この外ケーシング部４ａの内側に嵌
め込まれる２種類の内ケーシング部４ｂ，４ｃとに分離
されている。そして、本装置の基本構成は、内ケーシン
グ部４ｃに一対の軸受９を介してインナー軸２が支持さ
れていて、この一対の軸受９の間にインナーモータＭ2
が配設されており、インナー軸２のオーバーハング部Ｈ
の外側に嵌め込まれた形となって配置されたアウター軸
１は、その外周側において一対の軸受３を介して内ケー
シング部４ｂに支持されて、この一対の軸受３の間にア
ウターモータＭ1 が配設されたものである。
【００１３】更に、具体的には、内ケーシング部４ｂの
両端部に一対の軸受３がそれぞれ配設されて、内側の軸
受３の外輪は、予圧スリーブ２２に支持されていて、定
圧予圧構造になっている。即ち、予圧スリーブ２２の外
端の鍔部と、内ケーシング部４ｂの内端部の段差部との
間に圧縮バネ２３が弾装され、該圧縮バネ２３の復元力
によって、軸受３の内外輪におけるアウター軸１の軸方
向に沿った僅少の隙間が解消されている。内ケーシング
部４ｂの内周面における前記一対の軸受３の間には、ア
ウターモータＭ1 の固定子１４が固定されており、アウ
ター軸１における該固定子１４に対応する部分には、永
久磁石１３が嵌め込まれて、その外側は、磁石保護リン
グ１７で保護されている。一対の軸受３の各内輪と、前
記永久磁石１３との間には、それぞれスペーサ２４が介
装され、アウター軸１の内端部には、エンドキャップ２
５が取付けられて、内側の軸受３の内輪の移動が規制さ
れていると共に、内ケーシング部４ｂの外端面には、外
蓋２６が取付けられて、該外蓋２６によって、外側の軸
受３の外輪の移動が規制されている。この外蓋２６は、
外ケーシング部４ａに対して固定されることにより、外
ケーシング部４ａに対して内ケーシング部４ｂを一体化
させている。上記構成によって、インナー軸２のオーバ
ーハング部Ｈの外側に嵌め込まれたアウター軸１は、そ
の外周面に嵌め込まれた一対の軸受３を介して内ケーシ
ング部４ｂに支持されて、インナー軸２に支持されない
構造が実現され、一対の軸受３の間に配設されたアウタ
ーモータＭ1 によって、インナー軸２とは、独立して駆
動回転される。
両端部に一対の軸受３がそれぞれ配設されて、内側の軸
受３の外輪は、予圧スリーブ２２に支持されていて、定
圧予圧構造になっている。即ち、予圧スリーブ２２の外
端の鍔部と、内ケーシング部４ｂの内端部の段差部との
間に圧縮バネ２３が弾装され、該圧縮バネ２３の復元力
によって、軸受３の内外輪におけるアウター軸１の軸方
向に沿った僅少の隙間が解消されている。内ケーシング
部４ｂの内周面における前記一対の軸受３の間には、ア
ウターモータＭ1 の固定子１４が固定されており、アウ
ター軸１における該固定子１４に対応する部分には、永
久磁石１３が嵌め込まれて、その外側は、磁石保護リン
グ１７で保護されている。一対の軸受３の各内輪と、前
記永久磁石１３との間には、それぞれスペーサ２４が介
装され、アウター軸１の内端部には、エンドキャップ２
５が取付けられて、内側の軸受３の内輪の移動が規制さ
れていると共に、内ケーシング部４ｂの外端面には、外
蓋２６が取付けられて、該外蓋２６によって、外側の軸
受３の外輪の移動が規制されている。この外蓋２６は、
外ケーシング部４ａに対して固定されることにより、外
ケーシング部４ａに対して内ケーシング部４ｂを一体化
させている。上記構成によって、インナー軸２のオーバ
ーハング部Ｈの外側に嵌め込まれたアウター軸１は、そ
の外周面に嵌め込まれた一対の軸受３を介して内ケーシ
ング部４ｂに支持されて、インナー軸２に支持されない
構造が実現され、一対の軸受３の間に配設されたアウタ
ーモータＭ1 によって、インナー軸２とは、独立して駆
動回転される。
【００１４】一方、インナー軸２は、一対の軸受９を介
して内ケーシング部４ｃに支持されているが、この一対
の軸受９の間にインナーモータＭ2 が配設されて、イン
ナー軸２を支持している一対の軸受９のスパンＳが長く
なっている構成が従来装置と異なり、各軸受９の外輪
は、一対の弾性リング体８を介して内ケーシング部４ｃ
に弾性支持されている構成は、従来装置と同一である。
このインナー軸２を支持している一対の軸受９のうち、
外側の軸受９の部分は、アウター軸１を支持している内
側の軸受３とほぼ同様にして、内ケーシング部４ｃの段
差部に予圧スリーブ６と圧縮バネ７とによって定圧予圧
構造になっている。前記アウターモータＭ1 とほぼ同様
にして、内ケーシング部４ｂの内周面における一対の軸
受９の間には、インナーモータＭ2 の固定子１６が固定
されていると共に、インナー軸２における該固定子１６
と対応する部分には、インナーモータＭ2 の永久磁石１
５が嵌め込まれて、その外側は、磁石保護リング１８に
より保護されている。上記構造によって、インナー軸２
を支持している一対の軸受９のスパンＳは、従来装置に
比較して長くなっているので、インナー軸２の支持安定
性が高まる。なお、図１において、２８，２９は、いず
れもケーシング４内に設けられた仕切板を示す。
して内ケーシング部４ｃに支持されているが、この一対
の軸受９の間にインナーモータＭ2 が配設されて、イン
ナー軸２を支持している一対の軸受９のスパンＳが長く
なっている構成が従来装置と異なり、各軸受９の外輪
は、一対の弾性リング体８を介して内ケーシング部４ｃ
に弾性支持されている構成は、従来装置と同一である。
このインナー軸２を支持している一対の軸受９のうち、
外側の軸受９の部分は、アウター軸１を支持している内
側の軸受３とほぼ同様にして、内ケーシング部４ｃの段
差部に予圧スリーブ６と圧縮バネ７とによって定圧予圧
構造になっている。前記アウターモータＭ1 とほぼ同様
にして、内ケーシング部４ｂの内周面における一対の軸
受９の間には、インナーモータＭ2 の固定子１６が固定
されていると共に、インナー軸２における該固定子１６
と対応する部分には、インナーモータＭ2 の永久磁石１
５が嵌め込まれて、その外側は、磁石保護リング１８に
より保護されている。上記構造によって、インナー軸２
を支持している一対の軸受９のスパンＳは、従来装置に
比較して長くなっているので、インナー軸２の支持安定
性が高まる。なお、図１において、２８，２９は、いず
れもケーシング４内に設けられた仕切板を示す。
【００１５】そして、アウター及びインナーの各モータ
Ｍ1,Ｍ2 によって、アウター軸１及びインナー軸２は、
両軸１，２の回転数差が設定数となるように、個別に駆
動回転される構成は、従来装置と同様であるが、本発明
においては、インナー軸２のオーバーハング部Ｈには、
アウター軸１が支持されていないために、インナー軸２
のオーバーハング部Ｈの重量は、従来装置に比較して、
アウター軸１及びその軸受３の重量分だけ軽くなって、
インナー軸２のオーバーハング部Ｈの重量が大幅に軽減
される。これにより、各軸１，２の回転時、特に共振時
における回転アンバランスが緩和されて、従来装置を凌
ぐ高速で回転させることが可能となる。
Ｍ1,Ｍ2 によって、アウター軸１及びインナー軸２は、
両軸１，２の回転数差が設定数となるように、個別に駆
動回転される構成は、従来装置と同様であるが、本発明
においては、インナー軸２のオーバーハング部Ｈには、
アウター軸１が支持されていないために、インナー軸２
のオーバーハング部Ｈの重量は、従来装置に比較して、
アウター軸１及びその軸受３の重量分だけ軽くなって、
インナー軸２のオーバーハング部Ｈの重量が大幅に軽減
される。これにより、各軸１，２の回転時、特に共振時
における回転アンバランスが緩和されて、従来装置を凌
ぐ高速で回転させることが可能となる。
【００１６】しかも、インナー軸２を支持している一つ
の軸受９のスパンＳが長くなっているので、このこと
と、上記したインナー軸２のオーバーハング部Ｈの重量
の軽減とが相乗することにより、ケーシング４に対する
インナー軸２の支持安定性が一層高まる結果、装置の安
定した高速回転が可能となる。
の軸受９のスパンＳが長くなっているので、このこと
と、上記したインナー軸２のオーバーハング部Ｈの重量
の軽減とが相乗することにより、ケーシング４に対する
インナー軸２の支持安定性が一層高まる結果、装置の安
定した高速回転が可能となる。
【００１７】
【発明の効果】本発明は、同心二軸同時回転装置におい
て、アウター軸とインナー軸とを、それぞれ個別にケー
シングに対して支持させてあるので、インナー軸のオー
バーハング部の重量は、当該部分のインナー軸の重量の
みとなって、従来装置に比較して、アウター軸及びその
軸受の各重量分だけ軽減されたことになる。よって、装
置回転時における回転アンバランスが緩和されて、アウ
ター軸及びインナー軸の双方が安定して回転するため、
従来装置を凌ぐ高速回転が可能となる。また、インナー
軸を支持する一対の軸受の間にインナーモータを配設し
て、一対の軸受のスパンを長くすると、上記したインナ
ー軸のオーバーハング部の重量が軽減されることと相俟
って、装置の高速回転化が一層容易に実現される。
て、アウター軸とインナー軸とを、それぞれ個別にケー
シングに対して支持させてあるので、インナー軸のオー
バーハング部の重量は、当該部分のインナー軸の重量の
みとなって、従来装置に比較して、アウター軸及びその
軸受の各重量分だけ軽減されたことになる。よって、装
置回転時における回転アンバランスが緩和されて、アウ
ター軸及びインナー軸の双方が安定して回転するため、
従来装置を凌ぐ高速回転が可能となる。また、インナー
軸を支持する一対の軸受の間にインナーモータを配設し
て、一対の軸受のスパンを長くすると、上記したインナ
ー軸のオーバーハング部の重量が軽減されることと相俟
って、装置の高速回転化が一層容易に実現される。
【図１】本発明に係る同心二軸同時回転装置の縦断面図
である。
である。
【図２】図１のＸ−Ｘ線拡大断面図である。
【図３】図１のＹ−Ｙ線拡大断面図である。
【図４】従来の同心二軸同時回転装置の縦断面図であ
る。
る。
Ｈ：インナー軸のオーバーハング部 Ｍ1 ：アウターモータ Ｍ2 ：インナーモータ Ｓ：インナー軸を支持する一対の軸受のスパン １：アウター軸 ２：インナー軸 ３：アウター軸の軸受 ４：ケーシング ７：圧縮バネ ８：弾性リング体 ９：インナー軸の軸受
Claims (2)
- 【請求項１】 アウターモータにより駆動回転されて、
回転数が制御されるアウター軸と、回転数が制御される
インナーモータの回転子に同軸となって取付けられて、
前記アウター軸の中空部に同心となって挿入支持される
インナー軸とを備え、前記インナー軸を含んだ回転部
は、共振減衰用の弾性リング体を介してケーシングに弾
性支持され、前記インナーモータによりインナー軸の回
転数を変更させて、両軸の回転数差を設定回転数に制御
する構成の同心二軸同時回転装置において、 前記アウター軸と前記インナー軸とを、それぞれ個別に
前記ケーシングに対して支持させることにより、インナ
ー軸における軸受端からアウター軸の側に突出したオー
バーハング部の重量を軽減させたことを特徴とする同心
二軸同時回転装置。 - 【請求項２】 アウター及びインナーの各モータは、い
ずれもアウター軸及びインナー軸を支持する一対の軸受
の間に配設されていることを特徴とする請求項１に記載
の同心二軸同時回転装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36502597A JPH11187617A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 同心二軸同時回転装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36502597A JPH11187617A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 同心二軸同時回転装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11187617A true JPH11187617A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18483251
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP36502597A Pending JPH11187617A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 同心二軸同時回転装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11187617A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006064372A (ja) * | 2005-11-14 | 2006-03-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
| JP2006064374A (ja) * | 2005-11-14 | 2006-03-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
| WO2016194594A1 (ja) * | 2015-06-01 | 2016-12-08 | Ntn株式会社 | スピンドル |
-
1997
- 1997-12-19 JP JP36502597A patent/JPH11187617A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006064372A (ja) * | 2005-11-14 | 2006-03-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
| JP2006064374A (ja) * | 2005-11-14 | 2006-03-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
| WO2016194594A1 (ja) * | 2015-06-01 | 2016-12-08 | Ntn株式会社 | スピンドル |
| JP2016223553A (ja) * | 2015-06-01 | 2016-12-28 | Ntn株式会社 | スピンドル |
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