JPH11182907A - 換気装置 - Google Patents

換気装置

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JPH11182907A
JPH11182907A JP35188097A JP35188097A JPH11182907A JP H11182907 A JPH11182907 A JP H11182907A JP 35188097 A JP35188097 A JP 35188097A JP 35188097 A JP35188097 A JP 35188097A JP H11182907 A JPH11182907 A JP H11182907A
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JP
Japan
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air
intake passage
passage
heat
exhaust passage
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Application number
JP35188097A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Yoda
浩好 余田
Keiichi Yamazaki
圭一 山崎
Noboru Hashimoto
登 橋本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換の効率を向上することのできる換気装
置を提供する。 【解決手段】 空気を排出する排気通路8bと、空気を
導入する吸気通路8aと、排気通路8b内の空気と吸気
通路8a内の空気の間で熱交換させる複数個のペルチェ
モジュール2とを具備する。各ペルチェモジュール2を
それぞれ独立して制御するための制御部10を各ペルチ
ェモジュール2に接続する。排気通路8bを通過する屋
内の空気と吸気通路8aを通過する屋外の空気の間で熱
交換して、屋外の空気を屋内に導入することができ、そ
の際独立した制御部10により、複数個のペルチェモジ
ュール2に異なる動作をさせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内の汚れた空気
を排出すると共に屋外の新鮮な空気を導入して換気を行
う換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷暖房中の屋内を長時間閉め切った状態
にしておくと、屋内の空気が徐々に汚染され、非健康的
な環境になる。このために屋内と屋外の間に吸排気口を
設け、ファンで屋内の汚れた空気を排出すると共に屋外
の新鮮な空気を屋内に導入する換気を行なって、屋内の
空気の汚染を防ぐようにしている。しかし単に、屋内の
空気を排出し、屋外の空気を導入するだけでは、例えば
夏場の冷房中においては、屋内の冷たい空気が排出され
ると同時に屋外の熱い空気が導入され、屋内の冷房の効
率が低下し、また冬場の暖房中においては、屋内の暖か
い空気が排出されると同時に屋外の冷たい空気が導入さ
れ、屋内の暖房の効率が低下する。
【0003】そこで、屋内の空気を排出する排気通路
と、屋外の空気を導入する吸気通路をそれぞれ設けると
共に、排気通路と吸気通路の間に熱交換器を設けて換気
装置を形成し、この換気装置を屋内と屋外の間に取り付
け、熱交換器によって排気通路を通過する空気と吸気通
路を通過する空気の間で熱交換させるようにすること
が、特開昭61−195286号公報等で提供されてい
る。
【0004】このように熱交換器によって排気通路を通
過する空気と吸気通路を通過する空気の間で熱交換させ
ることによって、例えば夏場の冷房中のように、排出さ
れる屋内の空気が冷たく、導入される屋外の空気が熱い
場合には、排出される冷たい空気と温度交換されて冷や
された状態で屋外の空気が屋内に導入され、屋内の冷房
の効率が低下することを防ぐことができるものであり、
また冬場の暖房中のように、排出される屋内の空気が暖
かく、導入される屋外の空気が冷たい場合には、排出さ
れる暖かい空気と温度交換されて温められた状態で屋外
の空気が屋内に導入され、屋内の暖房の効率が低下する
ことを防ぐことができるのである。
【0005】そして特開平2−219936号公報には
ペルチェモジュールからなる熱交換器を用いるようにし
た換気装置が提供されている。ペルチェモジュール2は
図2(a)、図2(b)に示すように、n型半導体のペ
ルチェ素子3aとp型半導体のペルチェ素子3bを、電
極4で交互に接続して配列し、各電極4の表面間に渡し
てセラミックス等の電気絶縁体で作製される基板5を取
り付けることによって、形成するものである。
【0006】このペルチェモジュール2にあって、通電
の向きに応じて、一方の電極4と基板5が吸熱部となる
ときには、他方の電極4と基板5が発熱部となり、一方
の電極4と基板5が発熱部となるときには、他方の電極
4と基板5が吸熱部となるものである。そしてこのペル
チェモジュール2を図3のように両側端が開口した熱交
換フィン6を両面の基板5にそれぞれ接続して熱交換器
1を形成することができるものであり、ペルチェモジュ
ール2の吸熱部と発熱部のいずれか一方が面する熱交換
フィン6の排気通路8bと、吸熱部と発熱部のいずれか
他方が面する熱交換フィン6の吸気通路8aがそれぞれ
形成されるようにしてある。
【0007】このペルチェモジュール2を用いた熱交換
器1は、図18に示すように、外壁14を貫通して設置
し、ファン17により、屋外13の空気が吸気通路8a
を通過して屋内12に導入されると共に、屋内12の空
気が排気通路8bを通過して屋外13に排気されるもの
であり、排気通路8bと吸気通路8aを空気が通過する
際に、ペルチェモジュール2の吸熱部に排気通路8bと
吸気通路8aのいずれか一方を通過する空気から熱が奪
われると共にこの熱が発熱部から排気通路8bと吸気通
路8aのいずれか他方を通過する空気に放熱されて加熱
され、排気通路8bと吸気通路8aの空気の間で熱交換
が行なわれるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来のペルチェモジュールを用いた換気装置では、熱交
換器1中のペルチェモジュール2は全領域においてペル
チェモジュール2に接続される1つの制御部10にて一
律の動作をしていたため、例えば梅雨時期に、除湿され
た吸気空気を屋内12に取り入れようとする場合は、排
気通路8b及び吸気通路8a内の空気の温度分布は図1
9に示すもののようになり、吸気通路8a側の吸熱部を
露点温度以下まで冷却して吸気通路8bを通過する空気
中の湿気を結露させて除去し、その後、この除湿された
空気を屋内12に取り入れるものであるが、吸気空気は
除湿の際の冷却により、屋内12を適温に保つために必
要とされる以上に冷たい風になって取り入れられてしま
っていた。ここで図19の横軸は、吸気通路8a内及び
排気通路8b内での位置を示し、左側が屋外13側、右
側が屋内12側を示す。
【0009】また、このような換気装置では、冬場、梅
雨時期、夏場等における異なる動作において、ペルチェ
モジュール2の発熱部と吸熱部の、排気通路8b及び吸
気通路8aの屋内12側から屋外13側に亘るそれぞれ
の部位でのペルチェ素子に流す最適電流値があるにもか
かわらず、全て同一電流で動作してしまっていたため、
効率低下を招いていた。
【0010】また上記のようにペルチェモジュール2と
熱交換フィン6はセラミックスの基板5等の電気絶縁性
材料を介して接続されていたために、ペルチェモジュー
ル2と熱交換フィン6間の熱抵抗が大きくなり、熱交換
動作を高効率に行なうことが困難であった。本発明は上
記の点に鑑みてなされたものであり、熱交換の効率を向
上することのできる換気装置を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の換気装置は、空気を排出する排気通路8bと、空気を
導入する吸気通路8aと、排気通路8b内の空気と吸気
通路8a内の空気の間で熱交換させる複数個のペルチェ
モジュール2とを具備し、各ペルチェモジュール2をそ
れぞれ独立して制御するための制御部10を各ペルチェ
モジュール2に接続して成ることを特徴とするものであ
る。
【0012】また本発明の請求項2に記載の換気装置
は、請求項1の構成に加えて、吸気通路8a内の空気を
露点以下に降温させるように上記の複数個のペルチェモ
ジュール2のうちの少なくとも一個を制御する制御部1
0と、吸気通路8a内の露点温度以下の空気を調温する
ように上記の複数個のペルチェモジュール2のうちの少
なくとも一個を制御する制御部10とを具備して成るこ
とを特徴とするものである。
【0013】また本発明の請求項3に記載の換気装置
は、請求項1又は2の構成に加えて、吸気通路8aを傾
斜させて形成して成ることを特徴とするものである。ま
た本発明の請求項4に記載の換気装置は、請求項1乃至
3のいずれかの構成に加えて、排気通路8bと吸気通路
8aの間で水分を移動させる水分移動手段19を具備し
て成ることを特徴とするものである。
【0014】また本発明の請求項5に記載の換気装置
は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、排気通
路8b又は吸気通路8aが形成された熱交換フィン6を
ペルチェモジュール2に設け、隣合う熱交換フィン6の
間に断熱部22を設けて成ることを特徴とするものであ
る。また本発明の請求項6に記載の換気装置は、請求項
1乃至5のいずれかの構成に加えて、排気通路8b又は
吸気通路8aが形成された熱交換フィン6に電極4を埋
設し、この電極4にペルチェ素子3を配列してそれぞれ
のペルチェ素子3を電気的に直列に接続してペルチェモ
ジュール2を形成して成ることを特徴とするものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図2はペルチェモジュール2の一例を示すもので
あり、まずペルチェ素子3を電極4にて直列に接続す
る。ここでペルチェ素子3としてはn型半導体のペルチ
ェ素子3aとp型半導体のペルチェ素子3bを用い、n
型半導体のペルチェ素子3aとp型半導体のペルチェ素
子3bの上面及び下面を電極4で交互に接続して配列
し、セラミックス等の電気絶縁体で作製される基板5を
図2(a)に示すように上面の各電極4の表面間に渡し
て取り付けると共に、図2(b)に示すように下面の各
電極4の表面間に渡して取り付けることによって、ペル
チェモジュール2が形成してある。このペルチェモジュ
ール2にあって、電極4への通電の向きによって、一方
の電極4と基板5が吸熱部となるときは、他方の電極4
と基板5が発熱部となり、一方の電極4と基板5が発熱
部となるときは、他方の電極4と基板5が吸熱部となる
ものである。
【0016】また熱交換フィン6は両端が開口する箱状
に形成され、その内部は熱交換フィン6の一端から他端
に渡るフィン部7を複数設けることにより仕切られ、一
端の開口から他端の開口に連通する複数の空気通路8が
隣合うフィン部7の間に形成されたものを用いることが
できる。そしてペルチェモジュール2のそれぞれの基板
5に熱交換フィン6を接続することにより、ペルチェモ
ジュール2の上下両側に並列な空気通路8が形成され
て、図3に示すような熱交換器1が形成される。
【0017】また図4、図5に示すように、電気絶縁体
で作製される基板5を用いずに、ペルチェ素子3a、3
bに接続された電極4を熱交換フィン6に直接接続して
熱交換器1を形成することもできる。このときは、熱交
換フィン6の材質として例えばアルミニウムを用いるこ
とができ、その表面にはアルマイト絶縁処理を施してア
ルマイトの絶縁層9を形成して絶縁性を確保するもので
ある。ここで絶縁層9は充分な絶縁性を確保することが
できるように、5μm〜60μmの厚みに形成すること
が好ましい。絶縁層9の厚みが5μm未満であると部分
的に電流の導通が生じる恐れがあり、かつ絶縁層9の形
成が困難である等取扱が非常に難しくなるものであり、
また60μmを超えると絶縁層9とアルミニウム相との
熱膨張率の差によるひび割れを生じたり、絶縁層9の熱
抵抗が大きくなって熱交換性が悪くなる恐れがある。ま
た電極4を熱交換フィン6に直接接続する際には、図5
(a)、5(b)に示すように熱交換フィン6に凹部2
0を形成し、この凹部20に電極4を埋設することが好
ましい。凹部20に電極4を埋設する際には、凹部20
内にシリコン樹脂を塗布した後凹部20内に電極4を挿
入して、図5(b)に示すように凹部20の内面と電極
表面の間にシリコン樹脂層21を形成することによって
行うことができる。このようにすることで、熱交換フィ
ン6と電極4の間にセラミックス等の電気絶縁体で作製
される基板5を設けて絶縁する必要がなく、電極4と熱
交換フィン6との間の熱抵抗を低下させることができる
と共に、熱交換フィン6の表面に電極4を設けるよりも
電極4と熱交換フィン6との接触面積が大きくなって電
極4と熱交換フィン6との間の熱伝導効率が向上するも
のである。
【0018】図1は本発明の実施の形態の一例を示すも
のである。家屋11の外壁14を屋内12から屋外13
に貫通するようにして複数個(図1中では3個)の熱交
換器1が配置してある。ここで各熱交換器1は、外壁1
4に厚み方向に直列に並んで配置され、熱交換フィン6
の空気通路8を互いに連通させると共に、熱交換フィン
6の空気通路8を家屋11の屋内12側及び屋外13側
に連通させるものである。ここで複数個のペルチェモジ
ュール2の下側に配置されている熱交換フィン6の空気
通路8を吸気通路8a、上側に配置されている熱交換フ
ィン6の空気通路8を排気通路8bとして形成してあ
り、吸気通路8a及び排気通路8bを通じて吸入排気さ
れる空気の流れ方向に沿って、ペルチェモジュール2が
並べられている。この空気通路8内には屋外13側に臨
ませて、それぞれモーターによって回転駆動するファン
17が設けてある。また各熱交換器1のペルチェモジュ
ール2には、ペルチェモジュール2に流す電流の方向及
び通電量を制御する独立した制御部10がそれぞれ電気
的に接続してある。この制御部10には電源と制御回路
が設けてあり、各ペルチェモジュール2に互いに独立し
た動作をさせることができるようになっている。
【0019】このような換気装置を作動させる際は、排
気通路8bのファン17を、排気通路8bを通じて屋内
12の空気を屋外13に排出するように稼働させると共
に、吸気通路8aのファン17を、吸気通路8aを通じ
て屋外13の空気を屋内12に導入するように稼働さ
せ、また各熱交換器1のペルチェモジュール2には、制
御部10から電流を供給し、各熱交換フィン6の空気路
を通過する空気を加熱し、あるいは冷却するものであ
る。以下にこの換気装置の動作を説明する。
【0020】図6は、図1に示す換気装置の冬場の動作
を示すものである。このときは、複数個(図1及び図6
では3個)の熱交換器1のうちの全てのペルチェモジュ
ール2の排気通路8bに面する側が吸熱部となり、ペル
チェモジュール2の吸気通路8aに面する側が発熱部と
なるように、各制御部10にてペルチェモジュール2へ
の通電の方向を設定してある。そして暖房された屋内1
2の暖かい空気が熱交換器1の排気通路8bを通過する
際に、この空気の熱はペルチェモジュール2の吸熱部で
吸熱されると同時に、吸熱された熱はペルチェモジュー
ル2の発熱部から放熱され、屋外13の冷たい空気が吸
気通路8aを通過する際に、この空気は発熱部で加熱さ
れる。このときの排気通路8b内及び吸気通路8a内の
空気の温度は、図15に示すようになり、排気通路8b
内を通る空気は、屋内12側から屋外13側に行くに従
って連続的に冷却され、吸気通路8a内を通る空気は屋
外13側から屋内12側に行くに従って連続的に加熱さ
れる。ここで図15の横軸は排気通路8b及び吸気通路
8a内の位置を示し、左側が屋外13側、右側が屋内1
2側となっている。またa、b、cで示された領域は、
屋外13側から屋内12側に配置された3個の各熱交換
器1a、1b、1cそれぞれの排気通路8b内及び吸気
通路8a内であることを示す。
【0021】このように熱交換器1によって、排気通路
8bを通る屋内12の暖かい空気と吸気通路8aを通る
屋外13の冷たい空気の間で熱交換され、屋外13の空
気は温められて屋内12に導入され、屋外13の新鮮な
空気で屋内12の換気を行なうにあたって、屋内12の
暖房の効率が低下することを防ぐことができるものであ
る。
【0022】図7は、図1に示す換気装置の梅雨時期の
使用の様態を示すものである。このときは、屋外13側
に取り付けてある熱交換器1(図7では屋外13側の2
個の熱交換器1a、1b)のペルチェモジュール2の排
気通路8bに面する側が発熱部となり、ペルチェモジュ
ール2の吸気通路8aに面する側が吸熱部となると共
に、少なくとも1個の熱交換器1(図7では熱交換器1
b)の吸気通路8aを形成する熱交換フィン6の温度が
屋外13の空気の露点以下に設定されるように、このペ
ルチェモジュール2に接続された各制御部10にてペル
チェモジュール2への通電の方向及び通電量を設定して
あり、また屋内12側に取り付けてある熱交換器1(図
7では屋内13側の熱交換器1c)のペルチェモジュー
ル2の排気通路8bに面する側が吸熱部となり、ペルチ
ェモジュール2の吸気通路8aに面する側が発熱部とな
ると共に、この屋内12側に取り付けてある熱交換器1
の吸気通路8bを通過した屋外13の空気が屋内12の
温度付近まで加熱されるように、このペルチェモジュー
ル2に接続された制御部10にてペルチェモジュール2
への通電の方向及び通電量を設定してある。そして屋外
13の空気が吸気通路8aから屋外13側の熱交換器1
a、1bの吸気通路8aを通過する際に、この空気の熱
はペルチェモジュール2の吸熱部で吸熱されると同時
に、吸熱された熱はペルチェモジュール2の発熱部から
放熱され、屋内12の空気が熱交換器1cの排気通路8
bから屋外13側の熱交換器1a、1bの排気通路8b
を通過する際に、この空気は発熱部で加熱され、屋外1
3の空気中の水分(湿気)は屋外13側の熱交換器1
a、1bの吸気通路8a内で結露して水滴18が生じ
る。また屋内12の空気が熱交換器1a、1bの排気通
路8bから屋内12側の熱交換器1cの排気通路8bを
通過する際に、この空気の熱はペルチェモジュール2の
吸熱部で吸熱されると同時に、吸熱された熱はペルチェ
モジュール2の発熱部から放熱され、屋外13の空気が
熱交換器1a、1bの吸気通路8aから屋内12側の熱
交換器1cの吸気通路8aを通過する際に、この空気は
発熱部で加熱される。このときの排気通路8b及び吸気
通路8a内の空気の温度は、図16に示すようになり、
吸気通路8a内を通る空気は、屋外13側から熱交換器
1bを通過するまで連続的に露点以下まで冷却され、熱
交換器1cを通過する際に連続的にほぼ室温まで加熱さ
れる。また排気通路8b内を通る空気は、屋内12側か
ら熱交換器1cを通過するまで連続的に冷却され、熱交
換器1b、1aを通過する際は連続的に加熱される。
【0023】梅雨時期は、屋外13の空気中には多量の
水分(湿気)が含まれており、そのまま屋内12に導入
されると屋内12の湿度が高くなり、快適性が損なわれ
るが、このように屋外13の空気を導入する際、複数個
のペルチェモジュール2のうちの少なくとも一個を吸気
通路8a内の空気を露点以下に降温させるように制御部
10にて制御することにより、空気中の水分(湿気)を
屋外13側の熱交換器1a、1bの吸気通路8a内で結
露させることにより除湿することができるものであり、
また露点以下に冷却された屋外13の空気をそのまま屋
内12に導入すると屋内12に冷気が導入されることに
なるが、吸気通路8a内の露点温度以下の空気を加熱し
て屋内13温度付近に調温するように複数個のペルチェ
モジュール2のうちの少なくと一個を制御部10にて制
御することにより、屋外13の空気を吸気通路8aを通
過させて快適な温度に制御した後屋内12に導入するこ
とができる。
【0024】図8は、図1に示す換気装置の夏場の動作
を示すものである。このときは、複数個(図1及び図8
では3個)の熱交換器1の全てのペルチェモジュール2
の排気通路8bに面する側が発熱部となり、ペルチェモ
ジュール2の吸気通路8aに面する側が吸熱部となるよ
うに、ペルチェモジュール2に接続された各制御部10
にてペルチェモジュール2への通電の方向及び通電量を
設定してある。ここでこの図8に示す実施例では、屋外
13側の熱交換器1(図8では熱交換器1a、1b)の
うちの少なくとも一つの熱交換器1の吸気通路8aを形
成する熱交換フィン6が屋外13の空気の露点以下とな
るようにペルチェモジュール2の電極4に各制御部10
にてペルチェモジュール2への通電量を設定すると共
に、屋内12側の熱交換器1cの吸気通路8aを形成す
る熱交換フィン6の温度を、露点まで達した屋外13の
空気を、冷房されている屋内の温度近くまで更に冷却す
るように制御部10にてペルチェモジュール2への通電
の通電量を設定するようにして、屋外13側の熱交換器
1a、1bのペルチェモジュール2と屋内12側の熱交
換器1cペルチェモジュール2が異なる動作をするよう
にしてある。そして屋外13の熱い空気が吸気通路8a
から屋外13側の熱交換器1a、1bの吸気通路8aを
通過する際に、この空気の熱はペルチェモジュール2の
吸熱部で吸熱され、吸気通路8aの空気は冷却されると
共に、吸気通路8aの空気の水分(湿気)が吸気通路8
a内で結露して水滴18が生じる。そして屋外13の空
気は屋外13側の熱交換器1a、1bの吸気通路8aを
通過した後、屋内12側の熱交換器1cの吸気通路8a
において、冷房されている屋内12の温度付近まで更に
冷却される。また吸熱部から吸熱された熱はペルチェモ
ジュール2の発熱部から排気通路8b内に放熱され、屋
内12の冷たい空気が排気通路8bを通過する際にこの
熱を受け取って、屋外13に排出される。このときの排
気通路8b及び吸気通路8a内の空気の温度は、図17
に示すようになり、吸気通路8a内を通る空気は、屋外
13側の2個の熱交換器1a、1bを通過するまで連続
的に露点以下まで冷却され、熱交換器1cを通る際に連
続的にほぼ冷房された屋内12温度まで冷却される。ま
た排気通路8bを通る空気は、屋内12側の熱交換器1
cを通る際に連続的に加熱され、屋外13側の熱交換器
1b、1aを通過する際にさらに加熱される。
【0025】このように熱交換器1によって、排気通路
8bを通る屋内12の冷たい空気と吸気通路8aを通る
屋外13の熱い空気との間で熱交換され、屋外13の空
気は冷却されて吸気通路16aから屋内12に導入さ
れ、屋外13の新鮮な空気で屋内12の換気を行なうに
あたって、屋内12の冷房の効率が低下することを防ぐ
ことができるものである。また夏場の屋外13の空気中
には大量の水分(湿気)が含まれており、そのまま屋内
12に導入されると屋内12の湿度が高くなり、快適性
が損なわれるが、このように屋外13の空気を導入する
際、空気中の水分(湿気)を熱交換器1の吸気通路8a
内で結露させることにより除湿することができるもので
ある。
【0026】このように本発明の換気装置では、排気通
路8bを通過する屋内12の空気と吸気通路8aを通過
する屋外13の空気の間で熱交換して、屋外13の空気
を屋内12に導入することができるものであって、冬場
には屋外13の空気を温めて屋内12に導入し、夏場に
は屋外13の空気を冷やすと共に除湿して屋内12に導
入することができ、屋内12の暖房や冷房の効率が低下
することなく換気を行なうことできるものであり、また
ペルチェモジュール2を用いた熱交換器1では、ペルチ
ェモジュール2への通電量を調整することによって熱交
換量を調整することができ、屋内12に導入される空気
の温度を調整して屋内12の温度を調整することも可能
になるものであり、また排気通路8bまたは吸気通路8
aを形成する熱交換フィン6の温度を露点以下に制御し
て、排気通路8bまたは吸気通路8aを通過する空気中
の水分を結露させて除湿することができるものであり、
また独立した制御部10により、複数個のペルチェモジ
ュール2に異なる動作をさせることにより、吸気通路8
a及び排気通路8b内での発熱量及び吸熱量の分布を変
化させて、吸気通路8a及び排気通路8b内の空気の温
度分布を、冬場、梅雨時期、夏場等の異なる時期におい
て、換気の際に屋内12に導入される空気の温度及び湿
度を効率よく制御するために最適な温度分布となるよう
に制御することができるものである。
【0027】またペルチェモジュール2を用いた独立し
た熱交換器1は、隣合う熱交換フィン6の間に隙間を設
けて断熱部22を形成して配置されるものであり、その
ため複数個のペルチェモジュール2にそれぞれ異なる動
作をさせる際に、異なる動作をするペルチェモジュール
2及び熱交換フィン6が隣接する部分で発熱、吸熱の干
渉が生じることを抑制することができ、排気通路8b及
び吸気通路8aの内部の空気の温度分布を容易に制御す
ることができるものである。
【0028】また図9乃至11に示す換気装置は、熱交
換器1の一方の空気通路8を他方の空気通路8の上方に
配置すると共に、屋外13側の熱交換器1(図9乃至1
1では熱交換器1a、1b)を屋外13側から屋内12
側に向けて下方に傾斜させて設け、屋内12側の熱交換
器1(図9乃至図11では熱交換器1c)を屋外13側
から屋内12側に向けて上方に傾斜させて設けたもので
あり、それに伴って屋外13側の空気通路8は屋外13
側から屋内12側に向けて下方に傾斜させて配置され、
屋内12側の空気通路8は屋外13側から屋内12側に
向けて上方に傾斜させて配置されている。また異なる傾
斜で配置された熱交換器1同士の間(図9乃至11では
熱交換器1bと熱交換器1cの間)には、上方の空気通
路8の下部から下方の空気通路8の上部に渡って、不織
布、吸湿紙、スポンジ等の、毛管現象等で水分の移動が
可能な材料にて形成した水分移動手段19が設けてあ
る。またファン17の回転方向を制御することにより、
上方の空気通路8を排気通路8b、下方の空気通路8を
吸気通路8aとし、あるいは下方の空気通路8を排気通
路8b、上方の空気通路8を吸気通路8aとすることが
できるようにしてある。その他の構成は図1に示す換気
装置と同様である。
【0029】図9は、上記の換気装置の冬場における動
作を示すものである。このときは、上方の空気通路8を
排気通路8bとすると共に下方の空気通路8を吸気通路
8aとするようにファン17の回転を制御し、各熱交換
器1のペルチェモジュール2を、図1に示す換気装置
の、図6に示す冬場における動作と同様に制御し、排気
通路8b及び吸気通路8a内の空気の温度は、図1に示
す換気装置の冬場における使用の様態と同様に図15に
示すようになる。この場合、排気通路8bを形成する熱
交換フィン6の温度は露点以下まで冷却されて、排気通
路8b内の空気中の水分が結露を起こして水滴18が生
じるが、排気通路8bは上記のように傾斜しているの
で、この水滴18は、排気通路8bの傾斜に沿って異な
る傾斜を有する排気通路8b同士が交わる部分まで容易
に達し、この異なる傾斜を有する排気通路8b同士が交
わる部分に配置されている水分移動手段19を介して吸
気通路8aに移動して吸気通路8a内で蒸発し、屋外1
3から吸気された空気が吸湿してその湿度が高められ
る。冬場の暖房中には屋内12の空気は加湿して湿度が
高められており、また屋外13の空気は乾燥しており、
屋外13の空気の湿度は低いが、このように湿度を高め
た状態で屋外13の新鮮な空気を屋内12に導入するこ
とにより、屋内12の湿度に大きな変化を生じさせるこ
となく換気を行なうことができるものである。
【0030】図10は、上記の換気装置の梅雨時期にお
ける動作を示すものである。このときは、上方の空気通
路8を吸気通路8aとすると共に下方の空気通路8を排
気通路8bとするようにファン17の回転を制御し、各
熱交換器1のペルチェモジュール2を、図1に示す換気
装置の、図7に示す梅雨時期における動作と同様に制御
し、排気通路8b及び吸気通路8a内の空気の温度は、
図1に示す換気装置の、図7に示す梅雨時期における動
作と同様に図16に示すようになる。この場合、図1に
示す換気装置の場合と同様に、熱交換フィン6の吸気通
路8a内の空気中の水分が結露を起こして水滴18が生
じるが、吸気通路8aは上記のように傾斜しているの
で、この水滴18は、吸気通路8aの傾斜に沿って異な
る傾斜を有する吸気通路8a同士が交わる部分まで容易
に達し、この異なる傾斜を有する吸気通路8a同士が交
わる部分に配置されている水分移動手段19を介して排
気通路8bに移動して排気通路8b内で蒸発し、屋内1
2から排気された空気が吸湿してその湿度が高められ
る。このため屋外13の空気を除湿した後屋内12に導
入する際に熱交換フィン6の吸気通路8aに生じた水滴
18を、容易に屋外13に除去することができるもので
ある。
【0031】図11は、上記の換気装置の夏場における
動作を示すものである。このときは、梅雨時期と同様に
上方の空気通路8を吸気通路8aとすると共に下方の空
気通路8を排気通路8bとするようにファン17の回転
を制御し、各熱交換器1のペルチェモジュール2を、図
1に示す換気装置の、図8に示す夏場における動作と同
様に制御し、排気通路8b及び吸気通路8a内の空気の
温度は、図1に示す換気装置の、図8に示す夏場におけ
る動作と同様に図17に示すようになる。この場合、図
4に示す換気装置の場合と同様に、熱交換フィン6の吸
気通路8aが結露を起こして水滴18が生じるが、吸気
通路8aは上記のように傾斜しているので、上記の図1
0に示す場合と同様にこの水滴18は、吸気通路8aの
傾斜に沿って異なる傾斜を有する吸気通路8a同士が交
わる部分まで容易に達し、この異なる傾斜を有する吸気
通路8a同士が交わる部分に配置されている水分移動手
段19を介して排気通路8bに移動して排気通路8b内
で蒸発し、屋内12から排気された空気が吸湿してその
湿度が高められる。このため屋外13の空気を除湿した
後屋内12に導入する際に熱交換フィン6の吸気路8a
に生じた水滴を、容易に屋外13に除去することができ
るものである。
【0032】このように図9乃至図11に示すような換
気装置では、排気通路8b内の空気と吸気通路8a内の
空気の間で水分を移動させる水分移動手段を具備するた
め、排気通路8bを通過する屋内12の空気と吸気通路
8aを通過する屋外13に空気との間で水分を湿度の高
い方から低い方へ移動させて、屋外13の空気を屋内1
2に移動させることができるものであって、冬場には屋
外13の空気の湿度を高めて屋内12に導入し、屋内1
2の空気の湿度が大きく変動することなく換気を行なう
ことができるものであり、また梅雨時期や夏場には吸気
通路8a内に結露した水分を排気通路8b内に移動して
屋外13に排気される空気の湿度を高めて排気すること
ができ、吸気通路8a内の結露した水滴18を屋外13
に排出することができるものである。
【0033】また排気通路8bと吸気通路8aとが傾斜
を有する構造であるため、排気通路8bまたは吸気通路
8aで結露した水滴を傾斜に沿って移動させて一か所に
集めることができるものであり、この水分を水分移動手
段19に集めるようにすることにより、吸気通路8aと
排気通路8bの間の水分の移動を効率良く行なうことが
できるものである。
【0034】図12乃至14に示す換気装置は、複数個
(図12乃至14では3個)の熱交換器1を外壁14内
に垂直方向に直列に配置したものであり、このうち最も
下方に配置した熱交換器1aの各空気通路8は、屋外1
3に開口する通気通路15に接続されている。また最も
上方に配置した熱交換器1cの各空気通路8は、屋内1
2に開口する通気通路16に接続されている。すなわち
複数個の熱交換器1は、ペルチェモジュールが垂直方向
に直列に配置されていると共に、各空気通路8は互いに
垂直方向に連通し、屋外13及び屋内12に連通してい
る。また水分移動手段19は、最も屋外13側の開口側
に取り付けられた熱交換器1aの下方に、一方の空気通
路8の側部から他方の空気通路8の側部に渡って、設け
てある。またその他の構成は図1に示す換気装置と同様
である。
【0035】図12は冬場の動作を示すものである。こ
のときは、各熱交換器1のぺルチェモジュール2を、図
1に示す換気装置の、図6に示す使用の動作と同様に制
御し、排気通路8b及び吸気通路8a内の空気の温度
は、図1に示す換気装置の、図8に示す冬場における使
用の様態と同様に図15に示すようになる。この場合、
図1に示す換気装置の場合と同様に、熱交換フィン6の
排気通路8b内の空気中の水分が結露して水滴18が生
じるが、この結露した水滴18は、垂直な排気通路8b
内を下方に移動して水分移動手段19まで容易に達し、
水分移動手段19を介して吸気通路8aに移動して、屋
外13から吸気された空気が吸湿してその湿度が高めら
れる。冬場の暖房中には屋内12の空気は加湿して湿度
が高められており、また屋外13の空気は乾燥してお
り、屋外13の空気の湿度は低いが、このように湿度を
高めた状態で屋外13の新鮮な空気を屋内12に導入す
ることにより、屋内12の湿度に大きな変化を生じさせ
ることなく換気を行なうことができるものである。
【0036】図13は、上記の換気装置の梅雨時期にお
ける動作を示すものである。このときは、各熱交換器1
のペルチェモジュール2を、図1に示す換気装置の、図
7に示す梅雨時期における動作と同様に制御し、排気通
路8b及び吸気通路8a内の空気の温度は、図1に示す
換気装置の梅雨時期における動作と同様に図16に示す
ようになる。この場合、図1に示す換気装置の場合と同
様に、熱交換フィン6の吸気通路8a内の空気中の水分
が結露を起こして水滴18を生じるものであるが、この
結露した水滴18は、垂直な吸気通路8a内を下方に移
動して水分移動手段19まで容易に達し、水分移動手段
19を介して排気通路8bに移動して、屋内12から排
気された空気が吸湿してその湿度が高められる。このた
め屋外13の空気を除湿した後屋内12に導入する際に
熱交換フィン6の吸気路8aに結露18した水分を、容
易に除去することができるものである。
【0037】図14は、上記の換気装置の夏場における
動作を示すものである。このときは、各熱交換器1のペ
ルチェモジュール2を、図1に示す換気装置の、図8に
示す夏場における動作と同様に制御し、排気通路8b及
び吸気通路8a内の空気の温度は、図1に示す換気装置
の夏場における動作と同様に図17に示すようになる。
この場合、図1に示す換気装置の場合と同様に、熱交換
フィン6の吸気通路8a内の空気中の水分が結露を起こ
して水滴18を生じるものであるが、この結露した水滴
18は、垂直な吸気通路8a内を下方に移動して水分移
動手段19まで容易に達し、水分移動手段19を介して
排気通路8bに移動して、屋内12から排気された空気
が吸湿してその湿度が高められる。このため屋外13の
空気を除湿した後屋内12に導入する際に熱交換フィン
6の吸気通路8aに結露18した水分を、容易に除去す
ることができるものである。
【0038】このように図12乃至14に示す換気装置
では、排気通路8bと吸気通路8aとが垂直に配置され
ているため、排気通路8bまたは吸気通路8aで結露し
た水滴18を傾斜に沿って移動させて一か所に集めるこ
とができるものであり、この水分を水分移動手段19に
集めるようにすることにより、吸気通路8aと排気通路
8bの間の水分の移動を更に効率良く行なうことができ
るものである。
【0039】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
換気装置は、空気を排出する排気通路と、空気を導入す
る吸気通路と、排気通路内の空気と吸気通路内の空気の
間で熱交換させる複数個のペルチェモジュールとを具備
し、各ペルチェモジュールをそれぞれ独立して制御する
ための制御部を各ペルチェモジュールに接続しているた
め、排気通路を通過する屋内の空気と吸気通路を通過す
る屋外の空気の間で熱交換して、屋外の空気を屋内に導
入することができるものであって、冬場には屋外の空気
を温めて屋内に導入し、夏場には屋外の空気を冷やして
屋内に導入することができ、屋内の暖房や冷房の効率が
低下することなく換気を行なうことできるものであり、
またペルチェモジュールへの通電量を調整することによ
って熱交換量を調整することができ、屋内に導入される
空気の温度を調整して屋内温度を調整することも可能に
なるものであり、また排気通路または吸気通路内の温度
を露点以下に制御して、排気通路または吸気通路を通過
する空気中の水分を結露させて除湿することができるも
のであり、また独立した制御部により、複数個のペルチ
ェモジュールに異なる動作をさせることにより、吸気通
路及び排気通路内での発熱量及び吸熱量の分布を変化さ
せて、吸気通路及び排気通路内の空気の温度分布を、冬
場、梅雨時期、夏場等の異なる時期において、換気の際
に屋内に導入される空気の温度及び湿度を効率よく制御
するために最適な温度分布となるように制御することが
できるものである。
【0040】また本発明の請求項2に記載の換気装置
は、吸気通路内の空気を露点以下に降温させるように上
記の複数個のペルチェモジュールのうちの少なくとも一
個を制御する制御部と、吸気通路内の露点温度以下の空
気を調温するように上記の複数個のペルチェモジュール
のうちの少なくとも一個を制御する制御部とを具備する
ため、夏場や梅雨時期には、吸気通路内に導入された湿
度の高い空気が露点以下に降温させることにより、空気
中の水分が結露して除湿され、その後適温に調温された
後屋内に導入することができ、特に梅雨時期に、吸気通
路内にて空気中の水分を結露して除湿した際に冷却され
た空気をそのまま屋内に導入して屋内が必要以上に冷却
されることを防ぐことができるものである。
【0041】また本発明の請求項3に記載の換気装置
は、吸気通路を傾斜させて形成したため、吸気通路内の
空気中の水分が結露して生じた水滴を傾斜に沿って移動
させて一か所に集めることができるものである。また本
発明の請求項4に記載の換気装置は、排気通路と吸気通
路の間で水分を移動させる水分移動手段を具備するた
め、排気通路を通過する屋内の空気と吸気通路を通過す
る屋外の空気との間で水分を湿度の高い方から低い方へ
移動させて、屋外の空気を屋内に移動させることができ
るものであって、冬場には屋外の空気の湿度を高めて屋
内に導入し、屋内の空気の湿度が大きく変動することな
く換気を行なうことができるものであり、また梅雨時期
や夏場には吸気通路内の空気中の水分が結露して生じた
水滴を排気通路内に移動して屋外に排気される空気の湿
度を高めて排気することができ、吸気通路内で結露して
生じた水滴を屋外に排出することができるものである。
【0042】また本発明の請求項5に記載の換気装置
は、排気通路又は吸気通路が形成された熱交換フィンを
ペルチェモジュールに設け、隣合う熱交換フィンの間に
断熱部を設けため、複数個のペルチェモジュールにそれ
ぞれ異なる動作をさせる際に、異なる動作をするペルチ
ェモジュールが隣接する部分で発熱、吸熱の干渉が生じ
ることを抑制することができ、排気通路及び吸気通路の
内部の空気の温度分布を容易に制御することができるも
のである。また本発明の請求項6に記載の換気装置は、
排気通路又は吸気通路が形成された熱交換フィンに電極
を埋設し、この電極にペルチェ素子を配列してそれぞれ
のペルチェ素子を電気的に直列に接続してペルチェモジ
ュールを形成したため、熱交換フィンと電極の間にセラ
ミックス等の電気絶縁体で作製される基板を設けて絶縁
する必要がなく、電極と熱交換フィンとの間の熱抵抗を
低下させることができると共に、電極と熱交換フィンと
の接触面積が大きくなって電極と熱交換フィンとの間の
熱伝導効率が向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【図2】(a)は上面の基板を取り付けていない完成前
のペルチェモジュールの一例を示す斜視図、(b)は上
面の基板を取り付けた完成後のペルチェモジュールを示
す斜視図である。
【図3】熱交換器の一例を示す斜視図である。
【図4】熱交換器の他の例を示す斜視図である。
【図5】(a)は同上の断面図、(b)は(a)の一部
の拡大図である。
【図6】図1に示す本発明の実施の形態の一例の動作を
示す断面図である。
【図7】同上の他の動作を示す断面図である。
【図8】同上の更に他の動作を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の他の例の動作を示す断面
図である。
【図10】同上の他の動作を示す断面図である。
【図11】同上の更に他の動作を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態の更に他の例の動作を示
す断面図である。
【図13】同上の他の動作を示す断面図である。
【図14】同上の更に他の動作を示す断面図である。
【図15】本発明の換気装置の冬場での動作における、
排気通路内及び吸気通路内の空気の温度分布の一例を示
すグラフである。
【図16】本発明の換気装置の梅雨時期での動作におけ
る、排気通路内及び吸気通路内の空気の温度分布の一例
を示すグラフである。
【図17】本発明の換気装置の夏場での動作における、
排気通路内及び吸気通路内の空気の温度分布の一例を示
すグラフである。
【図18】従来の換気装置の一例を示す断面図である。
【図19】同上の換気装置の梅雨時期での動作におけ
る、排気通路内及び吸気通路内の空気の温度分布の一例
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 熱交換器 2 ペルチェモジュール 3 ペルチェ素子 8a 吸気通路 8b 排気通路 10 制御部 19 水分移動手段 22 断熱部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を排出する排気通路と、空気を導入
    する吸気通路と、排気通路内の空気と吸気通路内の空気
    の間で熱交換させる複数個のペルチェモジュールとを具
    備し、各ペルチェモジュールをそれぞれ独立して制御す
    るための制御部を各ペルチェモジュールに接続して成る
    ことを特徴とする換気装置。
  2. 【請求項2】 吸気通路内の空気を露点以下に降温させ
    るように上記の複数個のペルチェモジュールのうちの少
    なくとも一個を制御する制御部と、吸気通路内の露点温
    度以下の空気を調温するように上記の複数個のペルチェ
    モジュールのうちの少なくとも一個を制御する制御部と
    を具備して成ることを特徴とする請求項1に記載の換気
    装置。
  3. 【請求項3】 吸気通路を傾斜させて形成して成ること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の換気装置。
  4. 【請求項4】 排気通路と吸気通路の間で水分を移動さ
    せる水分移動手段を具備して成ることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の換気装置。
  5. 【請求項5】 排気通路又は吸気通路が形成された熱交
    換フィンをペルチェモジュールに設け、隣合う熱交換フ
    ィンの間に断熱部を設けて成ることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の換気装置。
  6. 【請求項6】 排気通路又は吸気通路が形成された熱交
    換フィンに電極を埋設し、この電極にペルチェ素子を配
    列してそれぞれのペルチェ素子を電気的に直列に接続し
    てペルチェモジュールを形成して成ることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれかに記載の換気装置。
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