JPH11182869A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

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JPH11182869A
JPH11182869A JP35306897A JP35306897A JPH11182869A JP H11182869 A JPH11182869 A JP H11182869A JP 35306897 A JP35306897 A JP 35306897A JP 35306897 A JP35306897 A JP 35306897A JP H11182869 A JPH11182869 A JP H11182869A
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JP
Japan
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catalyst body
catalyst
heat
fins
catalytic combustion
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Withdrawn
Application number
JP35306897A
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English (en)
Inventor
Akira Maenishi
晃 前西
Takeshi Tomizawa
猛 富澤
Tatsuo Fujita
龍夫 藤田
Kunihiro Ukai
邦弘 鵜飼
Jiro Suzuki
次郎 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒燃焼装置において、メタンや難燃性物質
を主成分とした燃料を用いた場合安定した燃焼状態が確
保し難い。 【解決手段】 燃料ガスと空気との混合気が供給される
燃焼室11内に、熱媒体である水を流す熱媒体流路15
を結合したフィン14と、そのフィン14の近傍に隙間
を隔てて実質上平行に板状の触媒体16とが設置され、
その触媒体16の上流部はフィン14上流端よりも上流
側に突出し、その突出部の触媒体部分は格子形状をなし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料と空気を混合
した混合気を触媒燃焼させ、その燃焼熱を熱媒体と熱交
換させて、給湯や暖房、加熱や乾燥などを行う触媒燃焼
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼で生じた燃焼熱を熱媒体で熱交換さ
せ、熱媒体を用いて給湯や暖房などを行う触媒燃焼装置
として従来知られていたものは、例えば図11に示す構
成であった。燃焼室1内に触媒体2と、その近傍に熱媒
体流路3と結合したフィン4が実質上並行に設置され、
それらの下流側には補助触媒体6が設置されている。燃
焼室1の上流側には、燃料ガスと空気との混合気を供給
し、また、火炎を形成して触媒体2を予熱して触媒燃焼
を開始させる予熱バーナ5が設置されている。燃焼室1
の下流には排気口7が設けられている。触媒体2上で生
じた燃焼熱は、フィン4に輻射や対流で伝熱し、熱媒体
流路3内の熱媒体を加熱する。その熱媒体を利用するこ
とで、給湯や暖房などを行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、触媒燃焼で
安定した燃焼状態を実現するためには、触媒体の上流面
近傍全体の温度状態を、触媒体が充分な活性を示し始め
る温度と触媒体の耐熱限界温度との間の燃焼可能な温度
帯とすることである。触媒体上流面近傍の一部でもその
温度帯を上回れば、触媒体が高温状態にさらされて局所
的に触媒活性を失い、不均一で不安定な燃焼状態とな
る。これに対して燃焼可能な温度帯を下回れば、充分な
発熱量が得られずに放熱量が発熱量を上回り、触媒体温
度が低下していく。特にメタンや難燃性物質では触媒体
が充分な活性を示し始める温度が高いため、これらを主
成分とする燃料を用いる場合には、燃焼可能な温度帯が
非常に狭くなる。例えば、都市ガス(13A)燃料で7
00℃〜900℃となる。
【0004】ここで、上記従来の触媒燃焼装置では、触
媒体2上で生じた燃焼熱は触媒体2に対向して設置され
ているフィン4へ、触媒体2全体より輻射と対流により
盛んに伝熱される。特に、最も温度が高くなる触媒体2
上流部からはフィン4への伝熱だけでなく、触媒体2下
流方向への触媒体2内の熱伝導でも伝熱される。従っ
て、触媒体2全体で発熱と放熱をバランスさせ、触媒体
2上流部の温度状態を燃焼可能な狭い温度帯の温度とし
て燃焼を安定化させることは難しいという課題があっ
た。
【0005】また、燃焼量を増加させたり、空気過剰率
を大きくさせたりすると、混合気の流速が速くなり、触
媒体2からの未燃焼成分の排出量が増加する。よって、
補助触媒体6には未燃焼成分を含んだ高温の燃焼ガスが
供給されることになる。補助触媒体6上流部は高温の燃
焼ガスで加熱され高温化しているため触媒活性を有して
おり、そこに未燃焼成分が供給されるので、燃焼反応が
起こりさらに高温化する。よって、補助触媒体6上流部
が耐熱限界温度を超えて触媒活性が低下する可能性があ
るという課題があった。
【0006】本発明は、従来の触媒燃焼装置のこれらの
課題を考慮し、触媒体上流部で充分な発熱量を得て、熱
交換部に隣接している触媒体から熱交換部に多量に熱を
奪われても、触媒体上流部の温度を低下させずに安定し
た燃焼を実現する触媒燃焼装置を得ることを目的とした
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記1つめの課題を解決
するため、本発明は、燃料と空気の混合気が流入する燃
焼室と、前記燃焼室内に設置した触媒体と、前記触媒体
に隣接した熱交換部とを設け、混合気流れ方向の前記触
媒体の上流部を前記熱交換部の上流端より突出させ、か
つ、前記突出した触媒体部分の面積密度(突出した触媒
体部分の幾何学的表面積をその突出した触媒体部分が存
在する空間の体積で徐した値)を突出していない触媒体
部分の面積密度より大きくしたことを手段としている。
【0008】この構成により、燃焼状態に大きく影響を
与える触媒体上流部の面積密度を、熱交換部に隣接して
いる部分よりも大きくすることで、触媒体の上流部で充
分に燃焼反応させて発熱量を得て、また、熱交換部を隣
接させないことで放熱量を抑えることができ、発熱量と
放熱量をバランスさせることが容易になる。したがっ
て、触媒体上流部の温度を燃焼可能な温度帯に安定化さ
せ、安定した燃焼状態を実現することができる。
【0009】また、上記1つめの課題を解決するための
もう一つの発明は、燃料と空気の混合気が流入する燃焼
室と、前記燃焼室内に設置した触媒体と、前記触媒体に
隣接した熱交換部とを設け、前記熱交換部は実質上平行
に多数設置したフィンと前記フィンと結合した熱媒体流
路により構成され、前記触媒体は前記フィン間に板状の
ものを実質上平行に設け、かつ、混合気流れ方向の前記
熱交換部の下流端より下流側に突出する形状とし、前記
燃焼室内の前記触媒体と前記熱交換部の下流側に多数の
連通孔を有する補助触媒体を設けたことを手段としてい
る。
【0010】この構成により、触媒体からの未燃焼成分
を含んだ燃焼ガスにより、補助触媒体は高温化する。こ
の高温化した補助触媒体上流部からは輻射伝熱が生じて
おり、熱交換部下流端から突出した触媒体下流部は補助
触媒体からの輻射により加熱される。従って、触媒体か
ら熱交換部への多量の輻射伝熱により触媒体上流部温度
が燃焼可能な温度帯を下回って触媒体温度が低下する場
合でも、触媒体下流部の加熱により触媒体上流部の温度
を上昇させ、燃焼可能な温度帯の温度とすることができ
る。ここで、触媒体温度が低温化する場合は触媒体から
排出される未燃焼成分が増加するため、補助触媒体での
燃焼量が増えて補助触媒体上流部の温度は上昇し、触媒
体への輻射伝熱量が増える。逆に、触媒体の温度が高く
なった場合には触媒体から排出される未燃焼成分量は少
なくなるため、補助触媒体上流部の温度も低く、触媒体
下流部の加熱量も少なくなる。このように、本構成を用
いれば、触媒体の温度に応じて補助触媒体からの輻射伝
熱量が変化し、触媒体をある一定の温度状態に安定化さ
せる作用が生じる。従って、安定した燃焼状態を容易に
実現することができる。
【0011】上記2つめの課題を解決するため、本発明
は、混合気流れ方向のフィンの上流端より突出した触媒
体部分の面積密度を突出していない触媒体部分の面積密
度より大きくした触媒体構成において、触媒体より下流
側の燃焼室内に、多数の連通孔を有する補助触媒体を設
置し、フィンが触媒体の下流端より前記補助触媒体に向
かって突出していることを手段としている。
【0012】この構成により、燃焼量を増加させたり、
空気過剰率を大きくした時に、高温化しやすい補助触媒
体上流部からの輻射を、触媒体下流端から補助触媒体に
向けて突出させたフィンにより受熱することで、補助触
媒体上流部からの輻射による触媒体下流部や燃焼室壁な
どの温度上昇を抑え、また、突出させたフィンにより触
媒体から排出される燃焼ガス中の保有熱を対流伝熱によ
り熱交換することで、補助触媒体に供給する燃焼ガス温
度を下げ、補助触媒体上流部の異常な高温化を避けるこ
とができる。
【0013】さらに、触媒体の混合気流れ方向の下流端
より補助触媒体に向かって突出したフィンの面積密度
を、前記触媒体間のフィンの面積密度よりも大きい構成
とすれば、補助触媒体からの輻射を、触媒体から補助触
媒体に向けて突出したフィンにより確実に捉え、同時
に、触媒体から排出される燃焼ガス中の保有熱もより多
く熱交換することができる。よって、補助触媒体に供給
する燃焼ガス温度をより下げることができ、補助触媒体
上流部の高温化をさらに抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0015】図1は、第1の実施の形態である触媒燃焼
装置の構成断面図である。図1において、燃料供給部8
から供給された都市ガスと、空気供給部9から供給され
た空気とを混合する混合部10の下流には予熱バーナ1
2が、さらに下流には燃焼室11があり、排気筒19へ
と繋がっている。予熱バーナ12近傍には、点火用の電
気ヒータ13を設けている。燃焼室11内には、平板の
ステンレス製のフィン14を略平行に設け、そのフィン
14を貫き、熱媒体である水を流す熱媒体流路15をフ
ィン14とろう付けにより結合させて設置している。フ
ィン14の近傍には、触媒体16をフィン14と空間を
設けて略平行に設置している。混合気流れ方向長さ35
mmある触媒体16の上流部は、フィン14上流端より
も5mm上流側に突出させ、その突出部分を、図2のよ
うに、板状の触媒体を組み合わせることで、格子形状と
している。触媒体16は、高温耐熱性のステンレス薄板
の表面にアルミナ層を形成し、白金族系金属を主体とし
た金属を担持したものを用いている。触媒体16の上流
側で触媒体16上流部の向かい側には、大きな空間を形
成するように、水を流す熱媒体流路17と結合した輻射
受熱部18が存在している。なお、触媒体16の上流部
は、板状触媒体の端面に切れ筋を入れ、板状触媒体をお
互いに切れ筋部で直交状態で咬み合わせることで格子形
状を構成している。
【0016】上記実施の形態の動作を説明する。
【0017】混合部10から供給された混合気は、電気
ヒータ13により点火され、予熱バーナ12上に火炎を
形成する。火炎により触媒体16は加熱され昇温する。
触媒体16が燃料ガスである都市ガスに対して充分な活
性を有する700℃まで昇温すると、一旦都市ガスの供
給を停止し消炎させ、その後直ちに都市ガスを再度供給
することで触媒燃焼させる。触媒燃焼により生じた熱
は、触媒体16表面からの輻射伝熱と、高温化した触媒
体16により加熱された燃焼ガスを介しての対流伝熱に
より、触媒体16近傍に設けられたフィン14に伝熱さ
れる。フィン14は熱媒体流路15と結合しているた
め、触媒燃焼で生じた燃焼熱は熱媒体流路15内を流れ
る水を加熱する。また、触媒体16上流部からの、触媒
体16上流側への輻射は、輻射受熱部18に伝わり、熱
媒体流路17内の水を加熱する。これらの加熱された水
を用いることで、給湯や床暖房などを行うことができ
る。
【0018】ここで、混合気流れ方向の触媒体温度の分
布(流れ方向触媒体長さ:35mm)は、図3のように
上流部近傍が最も高く、下流方向に向けて温度が下がっ
ていく傾向となっている。図3の温度勾配と、触媒体1
6が熱伝導性の良い金属板上に触媒体を担持しているこ
とより、フィン14の上流端より突出した部分の触媒体
16(触媒***置0〜5mm)で生じた燃焼熱は、熱交
換が積極的に行われ盛んに放熱している、フィン14に
対向した位置の触媒体16(触媒***置5〜35mm)
に盛んに伝導伝熱されている。しかし、触媒体16の上
流部(触媒***置0〜5mm)は、図2のように触媒体
の面積密度を他の部分より大きくした格子形状としてい
るため、下流方向に熱伝導で熱が奪われてもなお触媒体
温度を維持できるだけの充分な発熱量が得られる。ま
た、格子形状により混合気流れに垂直な方向に温度勾配
が存在すると熱伝導により温度を均一化する働きが生
じ、触媒体16上流面がほぼ均一な温度状態となる。そ
のため、触媒体16上流面全体を燃焼可能な温度帯とす
ることが容易にでき、安定した燃焼状態を実現すること
ができる。
【0019】なお、点火用の電気ヒータ13は電圧をか
けて混合気中にスパークを飛ばす方式を用いてもよい。
【0020】図4は第2の実施の形態である触媒燃焼装
置の触媒体の構成図である。図4のように、触媒体のフ
ィン14より混合気流れ方向上流側に突出する部分は、
フィン14間に設けられた大きな板状の触媒体16aの
上流端の間に、小さな波板状の触媒体16bを挟み込む
構成としている。このような構成によっても図2の格子
形状と同様の作用効果を得ることができると同時に、格
子形状よりは製作性が向上される。つまり、格子形状を
構成する場合には、上記のように切れ筋を付けた平板の
触媒体を咬み合わせるように組み合わせた後、ろう付け
などで固定しなければならないが、本構成では、平板の
触媒体16aの間に波板状のもの16bを挟み込んでろ
う付けなどで固定したり、固定枠で外周部から押さえつ
けて固定したりすればよく、製作性が向上される。
【0021】図5は第3の実施の形態である触媒燃焼装
置の触媒体の構成図である。図5のように、触媒体のフ
ィン14より混合気流れ方向上流側に突出する部分は、
触媒体21と触媒体22の板状の触媒体を略平行に設置
した構成とし、固定棒20などを用いて固定している。
なお、本構成では触媒体同士が結合しておらず、混合気
流れの直角方向に熱が伝導し難くなっている。そのた
め、第2の実施の形態や第3の実施の形態の触媒体構成
に比べると、触媒体上流面で若干温度分布がつきやすい
構成となっている。しかし、触媒体21は熱交換部であ
るフィン14に対向して隣接しているため熱交換に大い
に関与するが、触媒体22はフィン14の混合気流れ方
向の上流側に位置し熱交換にあまり関与せず、触媒体2
1より高温で燃焼することになる。つまり、熱交換によ
り触媒体21の上流部温度が750〜800℃であって
も、触媒体22は850〜900℃となっており、そこ
からの輻射が存在するため、触媒体21上流部での発熱
量と触媒体22からの輻射伝熱量の合計が、触媒体21
上流部からの放熱量とバランスし、安定した燃焼を維持
することができる。従って、図5のような構成により、
安定した燃焼状態を実現する製作性の良い触媒体を得る
ことができる。
【0022】なお、触媒体の固定方法は固定棒20に限
らず、触媒体21とそのとなりの触媒体22を一体化す
るように一部分で連結させた構成としても良い。
【0023】また、実施の形態1から3で示した以外に
も、熱交換部の上流端より突出した触媒体の面積密度
が、フィン間に設けられた触媒体の面積密度より大きけ
れば、格子形状や波板形状、平板形状などにとどまら
ず、様々な形状のものを組み合わせて構成しても良い。
【0024】図6は、第4の実施の形態である触媒燃焼
装置の構成断面図である。図6において、第1の実施の
形態の燃焼室11内の混合気流れ方向下流部に多数の連
通孔を有する板状のセラミックハニカムを担体として白
金族系の金属を担持した補助触媒体23を設置してい
る。また、熱交換を行うフィン24が触媒体16の流れ
方向の下流端面より補助触媒体23に向かって突出した
構造である。
【0025】上記構成において、触媒体16から排出さ
れる未燃焼成分を含んだ燃焼ガスは補助触媒体23で反
応し、補助触媒体23上流部は高温化して上流方向に輻
射伝熱する。この輻射は触媒体16の下流端より補助触
媒体23方向に突出しているフィン24で捉えられる。
そのため、補助触媒体23からの輻射による燃焼室11
の壁や触媒体16下流部の温度上昇や、それに伴う補助
触媒体22へ供給される燃焼ガスの温度上昇を抑えるこ
とができる。また、触媒体16の下流端より突出してい
るフィン24では、触媒体16から排出される高温の燃
焼ガス中の熱を対流伝熱により受熱するため、燃焼ガス
温度をさらに下げ、補助触媒体23の異常な高温化を防
ぎ、安定した燃焼状態を実現することができる。
【0026】図7は、第5の実施の形態である触媒燃焼
装置の構成断面図である。図7のように、触媒体16の
流れ方向下流端より補助触媒体23方向に突出したフィ
ン24の間にさらにフィン25を設け、そこに、水を流
す熱媒体流路26を結合させる構成としている。すなわ
ち、面積密度を増加させている。それによって、補助触
媒体23から流れ方向上流側への輻射をより多くフィン
24,25で捉え、さらに触媒体16から排出される燃
焼ガス中の熱を広い伝熱面積のフィン24、25で対流
伝熱で捉えて燃焼ガス温度を下げ、補助触媒体23に供
給することができる。従って、補助触媒体23の高温化
をさらに抑えることができる。
【0027】図8は、第6の実施の形態である触媒燃焼
装置の構成断面図である。燃焼室11内には、略平行に
多数設置したフィン14と、フィン14と結合した熱媒
体流路15を設置し、触媒体27はフィン14間に板状
のものを略平行に設け、かつ、混合気流れ方向のフィン
14の下流端より下流側に突出する形状をなしている。
さらに、燃焼室11内の触媒体27の下流側にはセラミ
ックハニカムに白金族系の貴金属を担持した補助触媒体
23を設置している。
【0028】上記構成において、触媒体27からの未燃
焼成分を含んだ燃焼ガスにより、補助触媒体23は高温
化する。この高温化した補助触媒体23上流部からは上
流側に輻射伝熱が生じており、フィン14から下流側に
突出した触媒体27の下流部は、この輻射により加熱さ
れる。従って、触媒体27上の燃焼熱がフィン14へ多
量に輻射伝熱しても、触媒体27上流部温度は低下する
ことなく燃焼可能な温度帯の温度を維持し、安定した燃
焼を実現する。仮に、触媒体27の温度が下がったとし
ても、触媒体27から排出される未燃焼成分が増加する
ため、補助触媒体23での燃焼量が増え、補助触媒体2
3上流部の温度が上昇して、触媒体27への輻射伝熱量
が増加する。逆に、触媒体27の温度が高くなった場合
には、触媒体27から排出される未燃焼成分量が少なく
なるため補助触媒体23上流部の温度も低く、触媒体2
7の加熱量も少なくなる。
【0029】このように、本構成を用いれば、触媒体2
7の温度に応じて補助触媒体23からの輻射伝熱量が変
化し、触媒体27をある一定の温度状態に安定化させる
作用が生じる。従って、安定した燃焼状態を容易に得る
ことができる。
【0030】図9は、第7の実施の形態である触媒燃焼
装置の断面構成図である。図9において、触媒体28は
フィン14の流れ方向の下流端より下流方向へ突出する
部分の面積密度を、フィン14に隣接する部分の面積密
度より大きくしている。
【0031】上記構成において、フィン14に隣接して
いる触媒体部分より排出される未燃焼成分を含んだ燃焼
ガスは、触媒体28の面積密度の大きい最下流部で燃焼
し、高温化する。従って、触媒体28のフィン14に隣
接した部分よりフィン14に多量に輻射伝熱しても、触
媒体28の最下流部からの伝導伝熱と輻射伝熱が存在す
るため触媒体28全体の温度の低下を防止する。よっ
て、触媒体28の上流部の温度も燃焼可能な温度帯の温
度とする事ができ、安定した燃焼を実現することができ
る。この実施の形態では、触媒体28は、図8の実施の
形態の触媒体27と補助触媒体23を一体化したものと
見ることもできる(クレーム10対応)。
【0032】なお、触媒体28は、高温耐熱性のステン
レス薄板を基材として構成したものでも、ステンレス薄
板基材とセラミックハニカムの基材を一体化させた構成
のものでもよい。
【0033】図10は、第8の実施の形態である触媒燃
焼装置の構成断面図である。上記第1から第7の実施の
形態における燃焼室11から排出される燃焼ガスの温度
は600℃から700℃となっている。また各触媒体の
上流部の温度は800℃〜900℃となっている。ここ
で、図10のように燃焼室11の混合気流れ方向下流側
に水を流す流路を備えたフィンチューブ熱交換器29を
設置すれば、燃焼ガス中の顕熱をフィンチューブ熱交換
器29で水と熱交換することができ、より有効に燃焼熱
を利用することができる。
【0034】また、各触媒体の流れ方向の上流面に対向
する位置に、水を流す熱媒体流路17を結合した輻射受
熱部18を設ける構成とすれば、触媒体上流部から上流
側への輻射を輻射受熱部18で受熱して熱媒体流路17
内の水を加熱することができ、燃焼熱を有効に利用する
ことができる。さらに、上記フィンチューブ熱交換器2
9と組み合わせれば熱交換効率の高い触媒燃焼装置を実
現することができる。
【0035】なお、熱交換器は上記フィンチューブ熱交
換器に限らず、熱媒体を流す流路を有し、燃焼ガスと熱
交換ができる構成であればどのようなものでもよい。
【0036】また、輻射受熱部18の触媒体16に向か
う面を高耐熱性の黒色塗料や、輻射受熱部自体をサンド
ブラストや表面処理などで高輻射係数を有する構成とす
れば、熱交換効率をより高くすることができる。
【0037】さらに、上記実施の形態では熱媒体として
水を用いて説明しているが、オイルや冷媒、空気など、
用途に応じて熱媒体を使い分けてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、混合気流れ方向の熱交換部の上流端より上流側
に触媒体を突出させ、その面積密度を突出していない部
分の面積密度よりも大きくすることで、触媒体上流部で
充分な発熱量を得て、熱交換部に隣接している触媒体か
ら熱交換部に多量に熱を奪われても、触媒体上流部の温
度を低下させずに安定した燃焼を実現する触媒燃焼装置
を得ることができる。
【0039】また、触媒体を、触媒体に隣接したフィン
の混合気流れ方向下流端より下流側に突出させ、触媒体
の下流側に補助触媒体を設置することで、補助触媒体上
流部からの輻射伝熱により触媒体下流部を加熱し、触媒
体からフィンへ多量に伝熱しても触媒体の温度を低下さ
せることなく、安定した燃焼状態を実現する触媒燃焼装
置を得ることができる。
【0040】さらに、混合気流れ方向の触媒体の下流側
に補助触媒体を設置し、触媒体に隣接したフィンを触媒
体の下流端より補助触媒体に向けて突出させることで、
補助触媒体からの輻射による燃焼室壁や触媒体下流部の
温度上昇を抑え、また、燃焼ガス中の熱を突出したフィ
ンに伝熱させて、補助触媒体に供給する燃焼ガス温度を
低下させ、補助触媒体の異常な高温化を抑えて、安定し
た燃焼状態を実現する触媒燃焼装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である触媒燃焼装置
の構成断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である触媒燃焼装置
の触媒体の構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態である触媒燃焼装置
における混合気流れ方向の触媒体の温度分布である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である触媒燃焼装置
の触媒体の構成図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態である触媒燃焼装置
の触媒体の構成図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態である触媒燃焼装置
の構成断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態である触媒燃焼装置
の構成断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態である触媒燃焼装置
の構成断面図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態である触媒燃焼装置
の構成断面図である。
【図10】本発明の第8の実施の形態である触媒燃焼装
置の構成断面図である。
【図11】従来の触媒燃焼装置の構成断面図である。
【符号の説明】
11 燃焼室 14 フィン 15 熱媒体流路 16 触媒体 17 熱媒体流路 18 輻射受熱部 20 固定棒 21 触媒体 22 触媒体 23 補助触媒体 24 フィン 25 フィン 26 熱媒体流路 27 触媒体 28 触媒体 29 フィンチューブ熱交換器
フロントページの続き (72)発明者 鵜飼 邦弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料と空気の混合気が流入する燃焼室と、
    前記燃焼室内に設置した触媒体と、前記触媒体に隣接し
    た熱交換部とを備え、混合気流れ方向の前記触媒体の上
    流部が前記熱交換部の上流端より突出しており、前記触
    媒体の突出した部分の面積密度が突出していない触媒体
    部分の面積密度より大きいことを特徴とする触媒燃焼装
    置。
  2. 【請求項2】前記熱交換部は、実質上平行に多数設置し
    たフィンと、前記フィンと結合した、熱媒体を流す熱媒
    体流路を有することを特徴する請求項1記載の触媒燃焼
    装置。
  3. 【請求項3】前記触媒体の前記突出していない部分は実
    質上平行な板状の触媒体部であり、前記突出する部分
    は、格子形状であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の触媒燃焼装置。
  4. 【請求項4】前記格子形状の触媒体部は、前記フィン間
    から延出した板状の触媒体間に、波板形状の触媒体が挟
    み込まれた構成であることを特徴とする請求項3記載の
    触媒燃焼装置。
  5. 【請求項5】前記触媒体の前記突出する部分は、前記フ
    ィン間から延出した板の触媒体間に、板形状の触媒体を
    実質上平行に設置した構成であることを特徴とする請求
    項2記載の触媒燃焼装置。
  6. 【請求項6】前記燃焼室内の混合気流れ方向の、触媒体
    より下流側に、多数の連通孔を有する補助触媒体が設置
    され、前記フィンが前記触媒体の下流端より前記補助触
    媒体に向かって突出していることを特徴とする請求項2
    〜5のいずれかに記載の触媒燃焼装置。
  7. 【請求項7】混合気流れ方向の、前記触媒体の下流端か
    ら前記補助触媒体に向かって突出した前記フィンの面積
    密度が、前記触媒体間にあるフィンの面積密度よりも大
    きいことを特徴とする請求項6記載の触媒燃焼装置。
  8. 【請求項8】混合気流れ方向の、前記触媒体の下流端か
    ら前記補助触媒体に向かって突出したフィンの間に、熱
    媒体を流す熱媒体流路と結合したフィンが実質上平行に
    設置されていることを特徴とする請求項7記載の触媒燃
    焼装置。
  9. 【請求項9】燃料と空気の混合気が流入する燃焼室と、
    前記燃焼室内に設置された触媒体と、前記触媒体に隣接
    配置された熱交換部とを備え、前記熱交換部は、」実質
    上平行に多数設置したフィンと、前記フィンと結合した
    熱媒体流路を有し、前記触媒体は、前記フィン間に実質
    上平行に配置された板状のものであり、その板状の触媒
    体は、混合気流れ方向の前記熱交換部の下流端より下流
    側に突出しており、さらに、前記燃焼室内の前記触媒体
    の下流側に多数の連通孔を有する補助触媒体が配置され
    ていることを特徴とする触媒燃焼装置。
  10. 【請求項10】前記補助触媒体と触媒体とは一体化され
    ていることを特徴とする請求項9記載の触媒燃焼装置。
  11. 【請求項11】前記触媒体の混合気流れ方向の上流面に
    対向する位置に熱媒体を流す熱媒体流路を結合した輻射
    受熱部が設けられていることを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれかに記載の触媒燃焼装置。
  12. 【請求項12】混合気流れ方向の燃焼室の下流側に熱媒
    体を流す熱交換器が設置されていることを特徴とする請
    求項1〜11のいずれかに記載の触媒燃焼装置。
JP35306897A 1997-12-22 1997-12-22 触媒燃焼装置 Withdrawn JPH11182869A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6669469B2 (en) 2001-02-21 2003-12-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Catalyst combustion device and method of producing frame body portion thereof

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