JPH11173774A - プレート形ヒートパイプ及びこれを用いた温度制御装置 - Google Patents

プレート形ヒートパイプ及びこれを用いた温度制御装置

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JPH11173774A
JPH11173774A JP35225197A JP35225197A JPH11173774A JP H11173774 A JPH11173774 A JP H11173774A JP 35225197 A JP35225197 A JP 35225197A JP 35225197 A JP35225197 A JP 35225197A JP H11173774 A JPH11173774 A JP H11173774A
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heat pipe
plate
fluid
flow path
temperature control
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JP35225197A
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Kanichi Kadotani
▲かん▼一 門谷
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い均熱性と高効率の加熱及び冷却を実現す
る。 【解決手段】 上面に半導体ウェハ1が載置される円形
のプレート形ヒートパイプ2の下面2Aに、円形の流路
81が結合されている。プレート形ヒートパイプ2の下
面2Aは円形流路81の天井を構成し、その全面には無
数のピン形フィン95が立設されている。円形流路81
の周縁部に複数の流体流入口87があり、中心部に1個
の流体排出口93がある。加熱流体と冷却流体が選択的
に流体流入口87から円形流路81内に供給される。円
形流路81内では、フィン95流体とプレート形ヒート
パイプ2とがフィン95を通じて効果的に熱交換を行な
う。また、フィン95によって流体の流れが乱流とな
り、熱交換効率が高くなると共に、温度むらが減って均
熱性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、半導体ウェハのような平
板状の物体又は壁面のような平面の温度をヒートパイプ
を利用して制御するための温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として特開平7−226371
号に開示された基板冷却装置がある。この装置は、半導
体ウェアやガラス基板や光磁気ディスク基板などを所定
温度に冷却するためのものである。この装置は、処理基
板が載置される基板載置プレートと、この基板載置プレ
ートの下面に接して配置された、屈曲した冷却配管とを
備える。基板載置プレート内には、同プレートをそれぞ
れ上下に貫通した、互いに独立した多数本のヒートパイ
プが、同プレートの全域にわたって敷き詰められてい
る。基板載置プレート上に熱い処理基板が載せられる
と、処理基板の熱が基板載置プレート内の多数本のヒー
トパイプによって、基板載置プレート下面へ伝えられ、
冷却配管に吸収される。処理基板の温度が高い箇所ほ
ど、その箇所に当たるヒートパイプ内の作動液が活発に
蒸発して潜熱を奪うから、処理基板全体が均一温度に冷
却される。
【0003】別の従来技術として特開平5−21308
に開示されたウェハ支持装置がある。この装置では、ウ
ェハを吸着する平板状の吸着ブロックの背面に、ヒート
パイプとペルチェ素子と冷却ブロックとが順に積層され
ている。非常に高い熱伝導率をもつヒートパイプの作用
により、ヒートパイプの表面に熱を速やかに拡散させて
効率良く冷却が行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術はいず
れも、ヒートパイプのもつ非常に高い熱伝導性を利用し
て、半導体ウェハなどの基板を均一温度に冷却しようと
するものである。ところで、一般に、基板の加熱時及び
冷却時に要求される温度の均一度(以下、均熱性とい
う)は極めて高い。例えば半導体ウェハの場合、目標温
度から摂氏±0.1度以下の温度範囲内にウェハ全体の
温度を均一化しなければ、製品としての信頼性を失う。
しかしながら、従来技術のように単にヒートパイプの高
い熱伝導性を利用するだけでは、上記の様な高い均熱性
を実現することは難しい。
【0005】また、ウェハの加熱及び冷却の双方を効率
良く高速に行えることが望まれる。しかし、上記従来技
術は冷却を目的としたものであり、加熱及び冷却の双方
を効率良く行うことは困難である。
【0006】従って、本発明の目的は、高い均熱性が実
現できるプレート形ヒートパイプを利用した温度制御装
置を提供することにある。
【0007】本発明の別の目的は、加熱と冷却とが高速
に行えるプレート形ヒートパイプを利用した温度制御装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、プレート形ヒ
ートパイプの背面又は側面に熱流体の乱流を当てるよう
にしたものである。乱流効果によって熱流体とプレート
形ヒートパイプとの間の熱交換が効率的に行われて高速
な加熱又は冷却が行える。また、層流を用いる場合に比
較して、乱流を用いた方が温度むらが小さくなり、より
高い均熱性が実現できる。均熱性の観点から、熱流体の
乱流はプレート形ヒートパイプの背面又は側面のほぼ全
面に亘って当てることが望ましい。
【0009】熱流体の乱流をプレート形ヒートパイプに
当てための一つの方法は、ノズルのような流体噴射機構
から熱流体(又は熱流体と気体との混合体)をプレート
形ヒートパイプに噴射する方法である。
【0010】別の方法は、プレート形ヒートパイプの背
面又は側面側に熱流体を流すための流路を形成し、この
流路内を熱流体が乱流となって流れるようにする方法で
ある。流路内を乱流とする方法としては、流路を蛇行状
や渦巻き状などに折り曲げる方法もあるが、それとは別
の効果的な方法は、流路内に多数の熱交換フィン(例え
ばピン形タイプ又は針形タイプなど)を配置することで
ある。多数のフィンが流体の流れを掻き乱して乱流を形
成すると共に、流体と効率的に熱交換を行う。熱交換効
率を高める上で、プレート形ヒートパイプの背面又は側
面が流路の壁の一部を構成していて、そこに熱交換フィ
ンが接合されていることが望ましい。更に、フィンの配
置や形状などを適切に選択すると、流路内での熱流体の
温度分布や流速分布に起因する熱交換効率の不均一を補
償して、さらに高い均熱性の実現可能性も期待できる。
【0011】好適な一実施形態では、流路は、プレート
形ヒートパイプの背面のほぼ全域を覆うようにして広が
った円形状のものであり、その円形状の流路の周縁部に
熱流体の流入口(又は排出口)を有し、流路の中央部に
熱流体の排出口(又は流入口)を有している。熱流体、
すなわち加熱流体又は冷却流体は、その円形の流路内を
周縁部から中心部へ向かうように(又逆方向に)流れ
る。このような流体の流し方は、広い流路内を均一温度
にするのに好適な一つの流し方であるが、他の流し方、
例えば、広い流路内に随所に多数の流入口と多数の排出
口を設けて流すような方法も効果的と考えられる。この
広い流路の一側の壁はプレート形ヒートパイプの背面
(又は側面)あって、そこに多数の熱交換フィン(例え
ばピン形タイプ又は針形タイプ)が全域に亘って立設さ
れている。このフィンの作用で高い均熱性と高い熱交換
効率とが得られる。また、流路の高さが、中心部付近で
は周縁部付近より大きくなっていて、これにより周縁部
付近と中心部付近との流速の違いを小さくして均熱性を
高めている。或いは、流体流入口からの流入した流体の
流れをプレート形ヒートパイプの面にほぼ平行になるよ
うに制御する機構が設けられていて、これにより流体流
入口付近での局所的な温度むらを抑えて均熱性を高めて
いる。流路には、加熱用の熱流体と冷却用の熱流体とが
選択的に供給される。この熱流体を供給する機構は、熱
流体を送るポンプと、熱流体をそれぞれ加熱及び冷却す
る加熱装置及び冷却装置とを有する。そして、加熱装置
及び冷却装置の各々について、流路に熱流体を供給しな
いときに、流路をバイパスしてポンプと加熱装置及び冷
却装置の各々とを通して熱流体を循環させるためのバイ
パス路が設けられている。このバイパス路の存在によ
り、流路に熱流体を供給しないときでも、ポンプは常に
一定の回転数で運転でき、熱流体は常に目標温度に制御
されているので、流路に熱流体の供給を開始したとき、
直ちに目標温度の熱流体を適正な流速で供給でき、よっ
て温度制御性が良好である。
【0012】加熱と冷却のうち、その双方を熱流体で行
ってもよいし、その一方だけ、特に冷却だけを熱流体で
行い、加熱は電熱線ヒータや赤外線ランプなどで行って
もよい。パネル形ヒートパイプにノズル等から熱流体を
噴射するものでは、赤外線ランプと組み合わせて、赤外
線ランプからの光をパネル形ヒートパイプに照射するよ
うに構成することが比較的に容易である。パネル形ヒー
トパイプに流路によって熱流体を当てるものでは、電熱
線ヒータをパネル形ヒートパイプ前面や背面、或いは流
路の表面や内部や隙間などに配置する構成が比較的に容
易である。
【0013】本発明におけるその他の様々な改良及びそ
の目的は、以下の説明で明らかにする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、半導体製造工程での半導体
ウェハの温度制御に本発明を適用した実施形態を説明す
る。
【0015】半導体製造工程において、例えばレジスト
膜は、通常次のようなプロセスを経てウェハ表面に形成
される。
【0016】(1)ウェハ洗浄 (2)レジストコーティング (3)プリベーク+クーリング (4)露光 (5)現像 (6)リンス (7)ポストベーク+クーリング (8)エッチング ここで、プリベークでは、べ一キング温度は摂氏90〜
200度に設定され(プロセスによって異なる)、この
プリベークに後続するクーリングではその目標温度は摂
氏20度程度の室温に設定される。また、ポストベーク
では、ベーキング温度は摂氏100〜250度に設定さ
れ(プロセスによって異なる)、このホストベークに後
続するクーリングではその目標温度は摂氏20度程度の
室温に設定される。プリベーク+クーリング工程の次工
程は露光であり、またポストベーク+クーリング工程の
次工程はエッチングである。これら次工程にすぐに移行
できるよう、ウァハの温度分布にかなり厳しい条件が要
求される。
【0017】以下に示す実施形態は、プリベーク+クー
リング工程またはポストベーク+クーリング工程に用い
られるもので、最初にウエハを高温に加熱し(ベ一キン
グ)、その後このウエハを室温程度まで冷却する(クー
リング)というサイクルをウェハ単位に数10秒間隔で繰
り返す。従って、加熱の目標温度と冷却の目標という2
つの目標温度をもって、加熱と冷却を交互に繰り返す。
【0018】図1にこの実施形態の全体構成を示す。
【0019】図1に示すように、ウエハ1がプレート形
のヒートパイプ(以下、ヒートパネルという)2の上面
に載置される。ヒートパネル2の複数箇所には、複数本
の上下動可能な細いピン3が、ヒートパネル2を下面か
ら上面へ貫通して設けられている(その駆動機構は図示
省略)。実際にはウエハ1はそれらピン3の先端の上に
載置される。ベ一キングやクーリングの時には、それら
ピン3は先端がヒートパネル2の上面から僅かに突出し
た位置まで降りているので、ウエハ1はヒートパネル2
の上面上に微小なエアギャップを介して置かれている。
【0020】ヒートパネル2の基本構造は、周知の通
り、所定の作動液を封じ込めた多数の連通した空間を内
部に有したプレートであり、極めて高い熱伝導性と小さ
い熱容量をもつ。ヒートパネル2の役目は、ウェハ1と
ヒートパネル2下面に当てられる後述の熱媒体(流体や
光)との間の熱交換を、ウェハ1全面に亘って均一に且
つ高速に行うことである。この役目を効果的に果たせる
よう、本実施形態のヒートパネル2は後述する特別の構
造をもつ。
【0021】ヒートパネル2の下方には温度制御室4が
設けられており、ヒートパネル2はこの温度制御室4の
天井壁を構成している。温度制御室4のヒートパネル2
以外の壁5は、熱伝導性の悪い材料で作られている。温
度制御室4内には、多数の流体噴出ノズル6が立設され
ている。これら流体噴出ノズル6は、図2の平面図に示
すように、ヒートパネル2の下面をカバーする2次元領
域の全体に亘ってほぼ均一な密度で縦横に配列されてい
る。これらの流体噴出ノズル6には、流体貯留管7を通
じて低温(つまり、ウェハ冷却用)の液体8が供給され
る。流体噴出ノズル6は、その先端部には1個乃至多数
個の小さい噴出孔を有しており、その噴出孔から矢印で
示すような液体8の高速シャワーを天井のヒートパネル
2へ吹きつけることができる。液体シャワーは乱流であ
るため効果的にヒートパネル2と熱交換することができ
る。液体シャワーをヒートパネル2の下面全体に出来る
だけ均一な密度で当てられるよう、流体噴出ノズル6の
配列のピッチ、噴出孔の個数や形状、噴出孔からヒート
パネル2下面までの距離などが最適に設計されている。
【0022】流体貯留管7には液体供給路10の先端が
接続され、液体供給路10の基端は温度制御室4底壁の
液体排出口14に接続され、液体供給路10の途中には
バルブ9、ポンプ11及びチラー12が設けられてい
る。温度制御室4の底に落ちた液体8はチラー12に送
られ、ここで所定の低温度に調整された後、ポンプ11
の圧力で流体噴出ノズル6へ供給され、高速シャワーと
なってヒートパネル2の下面へ吹きつけられ、再び温度
制御室4の底へ落ちて同様に循環される。
【0023】液体8としては、光透過性および絶縁性を
有する液体、例えばフロリナートやガルデン(共に登録
商標)を用いることができる。また、取扱の容易な水や
エチレングリコールなども、要求される温度条件を満た
せば用いることができる。
【0024】温度制御室4は、密閉タイプとすること
も、外気への開孔13を有した開放タイプとすることも
できる。密閉タイプの温度制御室4では、液体が充満し
た室内で噴出ノズル6から液体ジェット流を噴出するこ
とによって、室内に流体噴出ノズル6→天井のヒートパ
ネル2→排出口14と経由する強制対流を発生させ、こ
の強制対流によってヒートパネル2を冷却することがで
きる。この強制対流は乱流であるため効果的にヒートパ
ネル2と熱交換をすることができる。また、閉放タイプ
の温度制御室4では、液体シャワーが空間を通って天井
のヒートパネル2に衝突するので、ヒートパネル2には
常に新しい液体のみが衝突して熱交換を速やかに行うこ
とができる。
【0025】温度制御室4には更に、加熱用の複数個の
長筒形の赤外線ランプ23が噴出ノズル6の各アレイ1
5間に並べられている(図2参照)。ランプ23は例え
ばハロゲンランプであり多くの近赤外光を放射する。各
ハロゲンランプ23は、上部に開口をもつ反射ミラー2
0内に納められており、反射ミラー20の上部開口は光
透過性材料のカバー25で塞がれている。更に、各ハロ
ゲンランプ23の下方には、ランプ23や反射ミラー2
0を冷却するための水冷管24も配設されているが、水
冷管24に代えて、液体貯留管7をランプ23や反射ミ
ラー20の冷却手段として流用してもよい。また、条件
によってはランプ23や反射ミラー20の冷却手段は無
くてもよい。
【0026】各ハロゲンランプ23からの放射光は、反
射ミラー20の作用で扇形状に広がりながら天井のヒー
トパネル2の下面に照射されて、放射熱をヒートパネル
2に与える。ヒートパネル2下面の全体にできるだけ均
一な強度で光が照射されるよう、ハロゲンランプ23の
サイズ、ハロゲンランプ23の配列ピッチ、反射ミラー
20の形状、ハロゲンランプ23からヒートパネル2ま
での距離などが最適に設計されている。
【0027】尚、加熱手段として、ハロゲンランプ23
に代えて、又はハロゲンランプ23と併用して、高温の
液体を噴射する多数の流体噴射ノズルを、冷却用の流体
噴射ノズル6と同様な態様で設けてもよい。ハロゲンラ
ンプと23と加熱用流体噴射ノズルとを併用した場合に
は、より大きい加熱能力が得られる。
【0028】ヒートパネル2には、種々の構成のものが
採用し得る。以下に、その好適な構成例を幾つか紹介す
る。
【0029】図3は第1の構成例にかかるヒートパネル
2の下面側から視た平面図、図4は図3のA−A線での
同ヒートパネル2の断面図である。
【0030】ヒートパネル2の外殻体は、概略的に、例
えば、熱伝導性の高いアルミニウムや銅などの材料の2
枚の薄板31、32を重ね合せ、両板間の所定の領域に
作動液の封入される空間(つまり、パイプ)33を形成
し、そのパイプ33以外の領域にて両板31、32を接
合したものである。図3では、ハッチングを付した領域
が接合された部分であり、ハッチングを付してない領域
がパイプ33の部分である。また、パイプ33は図4A
に示すようにヒートパネルの片面側へ、又は図4Bに示
すように両面側へ膨出しているが、その膨出したパイプ
33の尾根を図3では一点鎖線で示している。パイプ3
3内には、所定の作動液が適当量だけ封入され、パイプ
の内壁には作動液を毛細管現象を利用して運ぶウィック
36が設けられている。
【0031】図3に示すように、ヒートパネル2の平面
視外形状は半導体ウェハのそれに合せて円形であるが、
必ずしも円形である必要はなく、後述する他の構成例が
そうであるように、例えば正方形でもよい。要するに、
ヒートパネル2の平面外形は設計・製造に都合が良く、
かつウェハ全体を均熱化するのに適したものであればよ
い。
【0032】ヒートパネル2のパイプ33は、一点鎖線
で示した尾根の形状から分る通り、ハニカム断面のよう
に小さい多数の正六角形パイプを繋いだ形のパイプ網3
5を構成しており、ヒートパネル2のほぼ全面に亘り一
定の密度で配置されている。尚、パイプ網35の目(正
六角形の接合部分)34は図3では一部しか図示してな
いが、実際には尾根に囲まれた全ての正六角形領域の中
心位置に存在する。目34はヒートパネル2の機械的強
度を高めるので、必要な機械的強度を維持しつつ板3
1、32を薄くしてヒートパネル2の熱容量を小さく
し、もって伝熱速度や均熱効果を高めるのに貢献する。
【0033】図4Aに示すようにパイプ33が片面のみ
に膨出しているタイプのヒートパネルも、同図Bに示す
ように両面に膨出しているタイプのヒートパネルも採用
できるが、望ましいのは図4Aに示す片面膨出タイプで
ある。片面膨出タイプの方が機械的強度に優れると共
に、次の理由から均熱度も優れるからである。すなわ
ち、本実施形態では、片面膨出タイプのヒートパネル2
を、その平坦面を上面(ウェハ1が載置される面)、パ
イプ膨出面を下面(液体シャワーや放射光が当たる面)
にして使用する。すると、ヒートパネル2の上面とウェ
ハ1との距離が一定であり、且つ、ヒートパネル2の上
面に沿った熱拡散性も方向や場所に左右されずに均一で
あるから、ヒートパネル2のとウェハ1間の熱交換が均
一になり易い。また、ヒートパネル2の高い強度も、ヒ
ートパネル2の熱変形を抑制してウェハ1との距離を一
定に保つのに貢献する。一方、ヒートパネル2の下面は
パイプ33が膨出しているため、平坦面に比較して、液
体や光との接触面積が大きく、液体シャワーが当たった
とき同じ液体が接触している時間を短くして熱境界層の
生成を抑制する効果や乱流を促進する効果も期待でき、
また、光が当たったとき乱反射を繰り返すことによるホ
ール効果も期待できるため、熱交換効率が良い。結果と
して、高い均熱効果が得られる。
【0034】ところで、ヒートパネル2のパイプ網35
の目34の形状は必ずしも図示のように正六角形である
必要はなく、正方形や正三角形や円形などでもよい。但
し、高い均熱効果を得るには、パイプ33及び目34の
密度が方向や場所に左右されずにパイプ網35の全域に
亘って一定であることが望ましい。また、特開平7−2
26371号のような個々のヒートパイプが独立してい
るのではなく、パイプ網35内で個々の場所のパイプ3
3は周囲の場所のパイプに連通していることが望まし
い。
【0035】図5は第2の構成例にかかるヒートパネル
2の平面視断面図、図6A、Bはそれぞれ図5のA−A
線、B−B線での同ヒートパネル2の断面図である。
【0036】このヒートパネル2は、アルミニウム製や
銅製の2枚の板41、42を重ね合わせて接合したもの
である。ヒートパネル2の上面を構成する上板41は下
板42より厚く、そしてその下面側には、その周縁部を
除いて、広面積の凹部44が形成されている。この凹部
44内には、多数本の細い柱43が立設されている。図
5では一部の柱43しか図示してないが、実際は柱43
は凹部44の全域に亘って一定ピッチで配置されてい
る。この上板41に対しその凹部44を覆うように下板
42が重ね合わされ、図5でハッチングを付した周縁部
と、柱43の先端部とで両板41、42が接合されてい
る。その結果、柱43を目とする均一密度の木目細かい
パイプ45の網が凹部44内に形成される。柱43はヒ
ートパネル2の機械的強度を高めるのに貢献する。パイ
プ45内にはウィック46が設けられ、作動液が封入さ
れている。
【0037】この構造では、図3、4に示した構造に比
較して、パイプ網の網目である柱43の断面積を非常に
小さく設計することができるので、パイプ網の全体領域
に占めるパイプ45の面積の比率を大きくすることがで
きる。よって、熱の拡散速度が速く優れた均熱効果を発
揮できるヒートパネルが実現できる。尚、柱43の断面
形状は図5では長方形であるが、円形などの他の形状で
あってもよい。
【0038】図7は第3の構成例にかかるヒートパネル
2の下面側から視た平面図、図8は図7のA−A線での
断面図である。
【0039】このヒートパネル2は、アルミニウム製や
銅製の2枚の板51、52を重ね合わせ、板51、52
の周縁部を封止部材53で封止し、全面に亘って一定ピ
ッチで配列した多数の小さい点(スポット)54にて両
板51、52を接合したものである。上板51は下板5
1より厚い平板であり、下板52は図8に示すようにス
ポット54の箇所だけ突出した形状に予め成形されてい
る。従って、両板51、52を接合すると、そのほぼ全
面に亘って、小さいスポット54を目とした均一密度の
木目細かいパイプ56の網が形成される。パイプ56内
にはウィック57が設けられ、作動液が封入されてい
る。スポット54はヒートパネル2の機械的強度を高め
る役割を持つ。パイプ網の網目であるスポット54の面
積が小さいので、パイプ56の面積比が大きく、よって
熱拡散が速く優れた均熱効果が発揮できる。
【0040】図9は第4の構成例にかかるヒートパネル
2の平面図、図10は図9のA−A線での断面図であ
る。
【0041】このヒートパネル2は、ループ形蛇行細管
ヒートパイプ(LCHP)と呼ばれるタイプの応用であ
り、ウィックは不要である。図示のように、アルミニウ
ム製や銅製の2枚の板61、62が間に薄い隔壁板63
を挟んで接合されている。2枚の板61、62の各々の
接合面には、同面のほぼ全面に亘って一定の小さいピッ
チで互いに平行に走る多数本の極めて細い溝64、65
が削り込まれている。板61の多数本の溝64は、隣接
するもの同士が順次に異なる側の端部で連結されて、全
体として一本の蛇行した溝68を形成している。板62
の多数本の溝65も、同様に連結されて全体として一本
の蛇行溝69を形成している。2枚の板61と62は、
蛇行溝68と69が直交する方向で接合されている。蛇
行溝68と69は隔壁板63によってその開口が覆われ
るので、それぞれ極細の蛇行パイプを形成する。この2
本の蛇行パイプ68、69はその両端部66、67にお
いて隔壁板63を貫通して互いに連結され、全体として
閉ループ状の蛇行パイプを構成している。この直交し且
つ連通した蛇行パイプ68、69も、一種のパイプ網と
いうことができ、図9から分るように、パネル面全体に
亘って均一な密度でパイプが配置されている。
【0042】蛇行パイプ68、69内には作動液が封入
されている。蛇行パイプ68、69(溝64、65)の
内径は、作動液がその表面張力でその液層と蒸気泡とが
プラグのように蛇行パイプ68、69を塞ぐことができ
る程度の細さ(0.1mm〜数mm程度)である。
【0043】LCHPタイプのヒートパネル2は、図3
〜図8に示したタイプのヒートパネルとは異なる原理、
つまり、作動液とその蒸気泡の蛇行パイプ内での循環も
しくは軸方向振動によって熱を高速に輸送する。
【0044】図9、10に示したヒートパネルでは、配
列ピッチの小さい2つの蛇行パイプ68、69が互いに
直交するように重ね合わされて、パイプがパネル面全体
に亘って均一密度で木目細かく配置されたパイプ網を形
成しており、しかも、熱輸送を直交する両方向で行える
ので、優れた均熱効果が発揮できる。
【0045】尚、上述した種々のヒートパネル2におい
て、その下面での熱交換率を高めるために、その下面に
凹凸等を設ける、突起を設ける、ピンを立てる、削って
表面を荒らす、光吸収材をコーティングするなどの加工
を加えてもよい。
【0046】以上の構成の下での本実施形態の動作を以
下に説明する。
【0047】ウエハ1の温度を例えば摂氏150度にし
て行うベーキングと、ウエハ1の温度を例えば摂氏20
度まで冷却するクーリングとが交互に実行される。ま
ず、レジストが塗布されたウエハ1がピン3上にヒート
パネル2上面から微小ギャップを介して載置され、ハロ
ゲンランプ23が点灯されてベーキングが開始される。
各ランプ23からの放射熱はヒートパネル2の下面に吸
収され、ヒートパネル2のパイプ33内を下面から上面
へ高速に運ばれ、ヒートパネル2の上面からウェハ1に
伝達される。図示しない温度センサによってヒートパネ
ル2の温度が検出されており、その検出温度に基づいて
ランプ23の光量が調節されてウェハ1の温度が目標温
度の摂氏150度に制御される。
【0048】べ一キングが終了すると、ランプ23を消
灯し、続いてクーリングに入る。まず、バルブ9を開
き、ポンプ11を始動して、チラー12から摂氏20度
近傍の温度の液体8を液体貯留管7に供給する。貯留管
7に供給された液体8はノズル6から高速シャワーとな
って噴出し、ヒートパネル2の下面に衝突してヒートパ
ネル2下面の熱を奪う。ヒートパネル2のパイプ33で
は上面から下面へ高速に熱が伝達され、ウエハ1の熱が
ヒートパネル2に奪われる。前述した温度センサの検出
温度に基づいて液体8の噴出量が調整されて、ウェハ1
の温度が目標温度の摂氏20度に制御される。
【0049】クーリングが終了したウエハ1はヒートパ
ネル2上から取り去られ、次のレジストが塗布されたウ
エハ1が同様にヒートパネル2上に置かれて、ベーキン
グとクーリングの処理を受ける。
【0050】本実施形態では、ウェハ1の加熱及び冷却
の双方を高い均熱度をもって高速に行い得る。その理由
は次の通りである。
【0051】(1) 加熱及び冷却の熱源装置はランプ2
3と液体噴射ノズル6であり、いずれもヒートパネル2
の下面に対し、そこから離れた場所から赤外光や低温液
体のような熱媒体のシャワーを当てる非接触タイプの熱
源である。そのため、特開平7−226371号の冷却
配管や特開5−21308のペルチェ素子のような接触
タイプの熱源に比較して、熱媒体をヒートパイプの下面
全体に均一な密度で当てて均一な加熱及び冷却を行うこ
とが容易である。
【0052】(2) 加熱用熱源と冷却用熱源とが共に非
接触タイプであるため、一方が他方の邪魔になることが
ない。例えば、特開平7−226371号の冷却配管の
ような接触タイプの冷却用熱源を用いると、加熱では冷
却配管も含めて加熱する必要が生じ、熱容量が大きくな
るので加熱速度が低下する。本実施例では、このような
問題が無いため、加熱も冷却も高速に行える。
【0053】(3) ヒートパネル2では、作動液を封入
したパイプがパネルのほぼ全面に亘って実質的に均一な
密度で且つ木目細かく配置されており、しかも互いに連
結してパイプ網を形成している。従って、面方向の熱拡
散性が良好であり、良好な均熱効果を発揮できる。
【0054】(4) (1)で述べた熱源の良好な均熱性と、
(3)で述べたヒートパネル2自体の良好な均熱性とがあ
いまって、全体として優れた均熱効果が得られる。
【0055】(5) (1)で述べた熱源の良好な均熱性と、
(3)で述べたヒートパネル2自体の良好な均熱性とは、
ヒートパネル2の熱変形を減らす効果も奏する。ヒート
パネル2の熱変形が減れば、ウェーハ1とヒートパネル
2との間のギャップの不均一が減るので、このことも均
熱効果の向上に寄与する。
【0056】(6) ヒートパネル2のパイプ網の目が細
かく一定密度で分布していることも、ヒートパネル2の
熱変形を減らして均熱効果を高めるのに寄与する。
【0057】(7) ヒートパネル2の上面が平坦面であ
ることも、ウェーハ1とヒートパネル2との間のギャッ
プを一定にし、且つ、上面での熱拡散を良好にして均熱
効果を高めるのに寄与する。
【0058】(8) 流体が乱流となってヒートパネル2
の下面に当たるため、高い熱交換率と高い均熱性とが得
られる。
【0059】(9) ヒートパネル2の下面を凹凸形状に
する、突起を設ける、ピンを立てる、削って表面を荒ら
す、光吸収材をコーティングするなどの加工を加えた場
合、流体シャワーの乱流効果を促進し、また光のホール
効果が得られて下面での熱交換率が高まり、加熱・冷却
の速度を高める効果が得られる。
【0060】(10) ヒートパネルに熱媒体を直接当てる
ことも、加熱・冷却の速度を高めるのに寄与する。
【0061】(11) ヒートパネル2上に微小はエアギャ
ップのみを介してウェハを載置することも、加熱・冷却
の速度を高めるのに寄与する。
【0062】図11は、本発明の別の実施形態を示す。
尚、上述の実施形態と同様の機能をもつ構成要素には同
一の参照番号を付して重複した説明を省略する。
【0063】この実施形態は、気体が混合された液体を
ミスト状にしてヒートパネル2の下面に吹きつけるする
ようにしている。高温液体は高温液体供給路70を介し
て多数の加熱用ミストノズル71に供給される。N2あ
るいはHeなどの高温ガスが高温気体供給源72から供
給され、ポンプ73によって高温液体供給路70の途中
で高温液体に混合される。また、低温液体が低温液体供
給路74を介して多数の冷却用ミストノズル75に供給
される。空気あるいはN2などの低温ガスが低温気体供
給源76から供給され、ポンプ77によって低温液体供
給路74の途中で低温液体に混合される。
【0064】温度制御室4のミストノズル71、75の
上方には、多孔板79が設けられ乱流効果を向上させる
ようにしている。ミストノズル71、75から噴射され
たミスト状流体は乱流効果を得て伝熱能力を高めるとと
もに、ヒートパネル2の下面に均一に当たることにな
る。また、ヒートパネル2の下面から流下する流体がノ
ズル71、75の熱を奪わないよう、ノズル71、79
の噴出孔を除いた領域にプロテクタをかぶせるようにし
てもよい。
【0065】図12は、本発明の第3の実施形態を上側
から視た部分断面斜視図、図13は、同実施形態を下側
から視た部分断面斜視図である。尚、上述の実施形態と
同様の機能をもつ構成要素には同一の参照番号を付して
重複した説明を省略する。
【0066】この実施形態では、円板状のヒートパネル
2の下方に、円形の温度制御室81が設けられており、
ヒートパネル2は温度制御室81の天井壁を構成してい
る。温度制御室81の周壁83と底壁85は、ヒートパ
ネル2と同じ材料(典型的にはアルミニウム)であって
もよいし、ヒートパネル2よりも熱伝導性の悪い材料
(例えば、ステンレススチールやセラミックスなど)で
あってもよい。温度制御室81は密閉タイプであって、
その内部に高温の加熱流体又は低温の冷却流体が満たさ
れて流れる流路として機能する。
【0067】温度制御室81の底壁85にはその周縁に
沿って一定間隔で複数個の流体流入口87が開いてお
り、それらに外部からの複数本の流体供給管89がそれ
ぞれ接続されている。底壁85の中心部には1つの流体
排出口91が開いており、そこに外部からの1本の流体
排出管93が接続されている。複数個の流体流入口87
に対し流体排出口91は1個であるため、流体排出口9
1の径は各流体流入口87の径よりも大きい。
【0068】ヒートパネル2の下面2Aにはその全面に
亘り随所に多数の熱交換フィン95が立設されていて、
それら熱交換フィン95は温度制御室81内の流路のほ
ぼ全域に亘って分布している。フィン95は熱伝導の良
好な材料(アルミニウムや銅)で作られている。これら
フィン95は、ヒートパネル2の下面2Aにろう付けな
どの方法で接合されているが、底壁85には接触してい
る必要はなく底壁85から微小距離だけ離れていてもよ
い。
【0069】ところで、本実施形態ではフィン95はピ
ン形タイプであるが、必ずしもそうである必要はなく、
その他の様々なタイプのフィンが使用できる。図14は
その代表的な例を示したもので、同図(A)〜(F)に
示すような薄板を折り曲げたタイプのフィンや、(G)
のようなピン形フィンや、(H)のような剣山又はブラ
シのごとくにびっしり植えられた針状フィンなども使用
できる。或は、実開平1−5015号の第6図、第7
図、第9図、第11図に示された吸放湿部材で用いられ
ているようなアルミ多孔材、アルミ発泡材、金属繊維及
び金属メンブレンといった素材も、本発明におけるフィ
ンとして用いることができる。また、1つのタイプのフ
ィンだけでなく、複数タイプのフィンを組合せて用いる
こともできる。
【0070】図15は、温度制御室81に流体を流すた
めの配管構造を示している。
【0071】複数の流体供給管89は、電磁弁101と
ポンプ103を介して流体加熱装置105の流体出口に
接続され、且つ、電磁弁109とポンプ111を介して
流体冷却装置113の流体出口に接続されている。ま
た、流体排出管93は、電磁弁119を介して流体加熱
装置105の流体入口に接続され、且つ、電磁弁117
を介して流体冷却装置113の流体入口に接続されてい
る。流体加熱装置105の流体出口と流体入口とはバイ
パス電磁弁107を介して接続されており、同様に、流
体冷却装置113の流体出口と流体入口とはバイパス電
磁弁115を介して接続されている。
【0072】ポンプ103、111は常に一定速度で流
体を送っており、流体を温度制御室81に流していない
ときは、バイパス電磁弁107、115が開いていて、
ここを通して流体を循環させている。この状態から電磁
弁101、119が開かれ、バイパス電磁弁107が閉
じられると、流体加熱装置105からの加熱流体が温度
制御室81へ供給され、加熱が開始される。加熱から冷
却に切り替えるときは、電磁弁101が閉じられバイパ
ス電磁弁107が開かれ、同時に、電磁弁が109が開
かれバイパス電磁弁115が閉じられる。これにより、
温度制御室81への加熱流体の供給は止り、代って流体
冷却装置113からの冷却流体の供給が開始され、冷却
が開始される。冷却開始直後、温度制御室81内に残っ
ていた加熱流体が流体排出管93から出てくる若干の時
間の間は、流体排出管93側では電磁弁119が開き電
磁弁117が閉じている加熱時と同じ状態が維持され、
その時間が過ぎた時点で、電磁弁119が閉じられ電磁
弁117を開かれて、本格的に冷却が開始される。冷却
から加熱へ切り替えるときは、上記と反対の弁開閉操作
を行う。このようにして、加熱流体と冷却流体とは選択
的に温度制御室81へ供給される。
【0073】温度制御室81内では、周縁部の流体流入
口87から流入した流体は中心部の流体排出口91へ向
かって流れるが、その過程に多数のフィン95と接触し
て効果的に熱交換を行う。また、流体の流れは随所で多
数のフィン95によって掻き乱されて乱流となるため、
流体が単純な層流として流れる場合に比較して、より高
効率で熱交換ができるとともに、場所による温度むらも
減ってヒートパネル2の温度がより均一になる。このよ
うに、フィン95は、熱交換効率を高めて高速な加熱・
冷却を実現する目的と、温度分布のむらを減らして均一
な加熱・冷却を実現する目的との双方に貢献する。
【0074】更に、フィン95の配置や形状などを適切
に選択することにより、ヒートパネル2の温度を更に均
一化することもできる。すなわち、フィン95がない状
態においては、流体流入口87附近と流体排出口91附
近とでは、流体の温度や流速が異なるために、必然的に
熱交換効率に差が出てしまう。そこで、この差を補償す
るようにフィン95の配置位置、密度、形状などを場所
によって違えることにより、全ての場所でより均等に熱
交換が行われるようにすることができる。このように、
高い均熱性を実現する上で、フィン95は重要な役割を
果たす。
【0075】ところで、本実施形態では温度制御室81
内に周縁部から流体を供給して中心部へ向かって流して
いるが、その逆に中心部から流体を供給して周縁部へと
流すようにすることも可能である。しかし、良好な均熱
性の観点からは、本実施形態のように周縁部から中心部
へと流す方が好ましいと考えられる。周縁部より中心部
の方が流速が速いのでその分だけ熱交換効率が高いが、
周縁部から中心部へと流体を流せば、流体の温度による
熱交換効率は周縁部の方が高くなるので、温度の違いよ
る熱交換効率の分布と流速の違いによる熱交換効率の分
布とが互いに軽減し合って均一化するからである。
【0076】図16及び図17は、均熱性を高めるため
の温度制御室81の構造に関する2つの変形例を示す。
【0077】図16のものでは、温度制御室81の高さ
81Hが中心部に近づくほど大きくなるように、底壁8
5に傾斜が付いている。図17のものでは、中心部にあ
る程度近い場所で底壁85が段状に下がっていて、やは
り、温度制御室81の高さ81Hが中心部にて周縁部よ
り大きくなっている。この2つの変形例では、温度制御
室81の高さ81Hが中心部附近で大きくなっている分
だけ、中心部附近での流体流路の断面積が拡がるので、
中心部での流速の増加が抑えられ、結果として、均熱性
が高まる。
【0078】図18は、均熱性を高めるための温度制御
室81の構造に関する第3の変形例を示し、図19は図
18のA−A線での断面図(つまり、温度制御室81の
底壁85の平面図)である。なお、図18、図19で
は、温度制御室81内のフィン95は図示を省略してあ
る。
【0079】この変形例では、温度制御室81の径はヒ
ートパネル2の径よりも大きく、温度制御室81は、そ
のヒートパネル2より外周側へはみ出した部分におい
て、その内側の上下の仕切板123、125によって温
度制御室81のより内方の領域から区別されたリング状
の小部屋121を有している。このリング状小部屋12
1の底壁に流体流入口87が形成されており、また、こ
のリング状小部屋121の内側の上下の仕切板123、
125の間には、流体がこの小部屋121から温度制御
室81の内方の領域へ流入するためスリットが空いてい
る。
【0080】流体流入口87から小部屋121に流入し
た流体は、小部屋121の天井に当たって流れ方向を転
換され、ヒートパネル2の下面2Aとほぼ平行な流れと
なって、仕切板123、125間のスリットを通って温
度制御室81の内方の領域へ流入する。流体流入口87
から流入した流体がヒートパネル2の下面2Aに直角に
直接当たると、この流体流入口87に対応したヒートパ
ネル2の部分だけが局部的に熱交換効率が高くなって温
度むらが生じるおそれがあるが、この変形例ではそのよ
うな問題が解消される。
【0081】図20は、図18及び図19に示した変形
例の更なる変形例を示す。図20でも、温度制御室81
内のフィン95は図示省略してある。
【0082】リング状の小部屋121の内側には、天井
から底まで繋がった1枚の仕切板があるが、この仕切板
127には随所に多数の穴129が空いていて、これら
の穴129を通じて小部屋121内の流体がシャワー流
となって温度制御室81の内方領域へ噴出する。
【0083】図21及び図22は、均熱性を高めるため
の温度制御室81の流体流入口87に関する更に別の2
つの変形例を示す。
【0084】図21のものでは、流体流入口87が温度
制御室81の側壁83に直角な向きで形成されていて、
流体はヒートパネル2の下面2Aに平行に温度制御室8
1内に流入する。図22のものでは、流体流入口87が
温度制御室81の底壁85に斜めの向きで形成されてい
て、流体はヒートパネル2の下面2Aに平行に近い向き
で温度制御室81内に流入する。いずれの変形例におい
ても、流体流入口87から流入した流体がヒートパネル
2の下面2Aに直角に直接当たることによる局所的な温
度むらの問題が軽減される。
【0085】図23は、均熱性を高めるための温度制御
室81の流体流入口87に関する更に別の変形例を示す
底壁の平面図である。
【0086】流体流入口87は、細長いスリットであっ
て、底壁85の周縁部に一周に亘って形成されている。
そのため、底壁85の周縁部に一周に亘り一様に流体を
流入させることができ、周方向での場所による温度むら
が解消される。
【0087】図24は、上述の実施形態とは異なる方法
で製造したヒートパネル2と温度制御室81の構造例を
示す。
【0088】図12〜図23で説明した構造は、一般
に、前もって製造されたヒートパネル2の下面2Aに、
温度制御室81の側壁83及び底壁85を接合すること
により製造される。これに対し、図24に示した構造
は、次の方法で製造されたものである。まず、ヒートパ
ネル2の底板となるべき板材131を用意し、その上面
には例えば図5に示したヒートパネル2の柱43を多数
立設し、下面には例えばピン形又は針形のフィン95を
多数立設する。次に、この板材131の上側に、ヒート
パネル2の天井壁及び側壁となる板材133を接合し、
また、下面に、温度制御室81の天井壁及び側壁となる
板材135を接合する。この製造方法は、図12〜図2
3で説明した構造の製造方法より、場合によっては容易
である。
【0089】図25は、第3の実施形態の更に別の変形
例を下側から視た部分断面斜視図である。
【0090】この変形例では、温度制御室81の底壁8
5の下面に、その下面全域に迷路のように巡らされた電
熱線ヒータ141が接合されている。加熱は専ら電熱線
ヒータ141で行なうか又は電熱線ヒータ141と加熱
流体とで行い、冷却は専ら冷却流体で行う。
【0091】図26、図27及び図28は、電熱線ヒー
タを用いた別の2つの変形例を示す。
【0092】図26では、ヒートパネル2の上面2Bに
電熱線ヒータ143が接合されている。電熱線ヒータ1
43は図示しないウェハに最も近接することになるの
で、加熱の効率が大変良い。図27では、ヒートパネル
2の下面2Aに、防滴性の電熱線ヒータ145が接合さ
れている。電熱線ヒータ145はヒートパネル2に直接
接触しているので、図25のものより加熱の効率がかな
り良い。図28では、ヒートパネル2の周縁部151が
他の部分より厚く形成されていて、この厚い周縁部15
1の幅広の外周面2Cに一周に亘って、電熱線ヒータ1
47が接合されている。
【0093】図29及び図30は更に別の2つの変形例
を示す。
【0094】図29では、ヒートパネルの底壁153内
にその全面に亘って、電熱線ヒータ155が埋め込まれ
ている。図30では、温度制御室81内にその全域に亘
って、コイル状の電熱線ヒータ157が詰込まれてい
る。このコイル状電熱線ヒータ157は、熱交換フィン
としても機能する。更に別の変形例として、図示してな
いが、温度制御室81内に設けたフィン(図14に例示
したような各種のタイプであり得る)に電熱線ヒータの
機能を持たせてもよい。図25〜図30に示した複数タ
イプの電熱線ヒータを組合せることも可能である。例え
ば、図25に示したように温度制御室81の底面に電熱
線ヒータ141を設けると共に、図26に示したように
ヒートパネル2の上面2Bにも電熱線ヒータ143を設
ける、というようにである。
【0095】図31は更にまた別の変形例を示す。図3
2は図31のA−A線での断面図である。
【0096】この変形例では、温度制御室81内に加熱
流体用の流路161と冷却流体用の流路163とが互い
に独立して形成されている。ヒートパネル2の底面2A
は、加熱流体流路161と冷却流体流路163の天井面
を構成している。この2つの流路161、163は、例
えば図32に示すように渦巻き状にヒートパネル2の全
面に亘って配設されている。そして、それら渦巻き状の
流路161、163の例えば外周側の口169、171
からそれぞれの流体が供給され、中心側の口165、1
67からそれぞれの流体が排出される。流路161、1
63は渦巻き状に曲っているため、その中を流れる流体
は流路161、163の外周面に衝突して乱流となり、
熱交換効率が良い。温度制御室81の材料は熱伝導性の
高い材料が好ましい。流路161、163は渦巻き状以
外の形状、例えば蛇行状であってもよい。
【0097】図33は更にまた別の変形例を示し、図3
4は図33のA−A線での断面図である。
【0098】この変形例では、図31に示した加熱流体
流路161に代えて、電熱線ヒータ173が温度制御室
81内に埋め込まれ又は挿入されている。図34に示す
ように、温度制御室81内に冷却流体流路163が蛇行
状に配設され、その間隙に棒状の電熱線ヒータ173が
挿入されている。流路163が蛇行状に曲がりくねって
いるため、中を流れる流体はある程度乱流となる。な
お、流路163を図32に示したような渦巻き状にし
て、その間隙に渦巻き状の電熱線ヒータ173を挿入し
てもよい。
【0099】図35は更に別の変形例を示す。
【0100】ヒートパネル2は図28のものと同様にそ
の周縁部151が他の部分より厚く形成されていて、こ
の厚い周縁部151の幅広の外周面2Cに一周に亘っ
て、リング状の温度制御室81が形成されている。ヒー
トパネル2の外周面2Cは温度制御室81の内周面を構
成しており、そこには多数の熱交換フィン95が外側へ
向かって立設されている。温度制御室81には1つの流
体流入口87と1つの流体排出口91とが、ヒートパネ
ル2の中心軸について対称の位置に形成されている。
【0101】以上、本発明の幾つかの好適な実施形態及
びその変形例を説明したが、本発明は上述の形態のみに
限らず、他の種々の形態でも実施することができるもの
である。例えば、冷却は実施形態と同様にヒートパイプ
下面から行うが、加熱はウェハの上方に配置した赤外線
ランプを用いてヒートパイプを介さずに行うというよう
に、ヒートパイプを利用する場面を加熱か冷却の一方の
みとすこともできる。さらに、上述の実施形態のような
半導体ウェハの処理装置だけでなく、その他各種の基板
の処理装置や、壁面やテーブル面の温度制御装置にも本
発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】流体噴射ノズルとハロゲンランプの平面配置を
示す平面図。
【図3】第1の構成例にかかるヒートパネル2の下面側
から視た平面図。
【図4】図3のA−A線での同ヒートパネル2の断面
図。
【図5】第2の構成例にかかるヒートパネル2の平面視
断面図。
【図6】図5のA−A線、B−B線でのヒートパネル2
の断面図。
【図7】第3の構成例にかかるヒートパネル2の下面側
から視た平面図。
【図8】図7のA−A線での断面図。
【図9】第4の構成例にかかるヒートパネル2の平面
図。
【図10】図9のA−A線での断面図。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す構成図。
【図12】本発明の第3の実施形態を上側から視た部分
断面斜視図。同実施形態を下側から視た部分断面斜視図
である。本発明の第3の実施形態を示す部分断面斜視
図。
【図13】同実施形態を下側から視た部分断面斜視図。
【図14】フィンの代表的な例を示した斜視図。
【図15】温度制御室81に流体を流すための配管構造
を示す流体回路図。
【図16】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第1の変形例を示す断面図。
【図17】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第2の変形例を示す断面図。
【図18】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第3の変形例を示す断面図。
【図19】図18のA−A線での断面図(温度制御室8
1の底壁85の平面図)。
【図20】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第4の変形例を示す断面図。
【図21】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第5の変形例を示す断面図。
【図22】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第6の変形例を示す断面図。
【図23】均熱性を高めるための温度制御室81の構造
に関する第7の変形例を示す底壁85の平面図。
【図24】別の方法で製造された第8の変形例を示す断
面図。
【図25】電熱線ヒータを用いた第9の変形例を示す部
分断面斜視図。
【図26】電熱線ヒータを用いた第10の変形例を示す
部分断面斜視図。
【図27】電熱線ヒータを用いた第11の変形例を示す
部分断面斜視図。
【図28】電熱線ヒータを用いた第12の変形例を示す
部分断面斜視図。
【図29】電熱線ヒータを用いた第13の変形例を示す
部分断面斜視図。
【図30】電熱線ヒータを用いた第14の変形例を示す
部分断面斜視図。
【図31】加熱と冷却の流路を別にした第15の変形例
を示す断面図。
【図32】図31のA−A線での断面図。
【図33】第16の変形例を示す断面図。
【図34】図33のA−A線での断面図。
【図35】温度制御室81をヒートパネル2の側面に設
けた第16の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
1 半導体ウェハ 2 プレート形ヒートパイプ(ヒートパネル) 4、81 温度制御室 6 流体噴射ノズル 23 ハロゲンランプ 33、45、56、68、69 パイプ 71 加熱用ミストノズル 75 冷却用ミストノズル 87 流体流入口 91 流体排出口 95 熱交換フィン 141 電熱線ヒータ 161 加熱流体流路 163 冷却流体流路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図16】
【図11】
【図12】
【図15】
【図17】
【図18】
【図32】
【図13】
【図14】
【図19】
【図20】
【図34】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図33】
【図35】

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面と背面と側面とをもったプレート形
    ヒートパイプであって、前記背面又は側面に熱流体が当
    たったときこの熱流体を乱流とするための乱流機構を有
    したプレート形ヒートパイプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、 前記乱流機構が、前記熱流体の乱流を前記プレート形ヒ
    ートパイプの背面又は側面のほぼ全面に亘って形成する
    ように構成されているプレート形ヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のものにおいて、 前記乱流機構が、前記熱流体又は前記熱流体と気体との
    混合体を前記プレート形ヒートパイプの背面に噴射する
    流体噴射機構を含んでいるプレート形ヒートパイプ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のものにおいて、 前記乱流機構が、前記プレート形ヒートパイプの凹凸形
    状に形成された背面又は側面を含んでいるプレート形ヒ
    ートパイプ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のものにおいて、 前記乱流機構が、前記プレート形ヒートパイプの背面又
    は側面に設けられた多数の熱交換フィンを含んでいるプ
    レート形ヒートパイプ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のものにおいて、 前記熱交換フィンがピン形タイプ又は針形タイプである
    プレート形ヒートパイプ。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載のものにおいて、 前記熱交換フィンが前記プレート形ヒートパイプの背面
    又は側面のほぼ全面に亘って配置されているプレート形
    ヒートパイプ。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のものにおいて、 前記乱流機構が、前記プレート形ヒートパイプの背面又
    は側面に設けられた、前記熱流体を流すための流路を含
    んでいるプレート形ヒートパイプ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のものにおいて、 前記流路内に多数の熱交換フィンが配置されているプレ
    ート形ヒートパイプ。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のものにおいて、 前記プレート形ヒートパイプの背面又は側面が前記流路
    の壁の一部を構成しており、前記熱交換フィンが前記壁
    の一部としての前記プレート形ヒートパイプの背面又は
    側面に接合されているプレート形ヒートパイプ。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のものにおいて、 前記流路が、前記プレート形ヒートパイプの背面のほぼ
    全域を覆うようにして前記背面のほぼ全域に亘って広が
    っており、 前記広がった流路の周縁部に前記熱流体の流入口又は排
    出口を有し、前記流路の中央部に前記熱流体の排出口又
    は流入口を有するプレート形ヒートパイプ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のものにおいて、 前記流路が、前記プレート形ヒートパイプの背面に接し
    て形成された円形状のものであり、 前記円形状の流路の周縁部に前記熱流体の流入口又は排
    出口を有し、前記流路の中央部に前記熱流体の排出口又
    は流入口を有するプレート形ヒートパイプ。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載のものにおい
    て、 前記流路内に多数の熱交換フィンが配置されているプレ
    ート形ヒートパイプ。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のものにおいて、 前記プレート形ヒートパイプの背面が前記流路の一側の
    壁を構成しており、 前記熱交換フィンが前記一側の壁としての前記プレート
    形ヒートパイプの背面に接合されているプレート形ヒー
    トパイプ。
  15. 【請求項15】 請求項11又は12記載のものにおい
    て、 前記流路の周縁部付近の高さより前記流路の中心部付近
    の高さの方が大きいプレート形ヒートパイプ。
  16. 【請求項16】 請求項11又は12記載のものにおい
    て、 前記プレート形ヒートパイプの背面が前記流路の一側の
    壁を構成しており、 前記流入口から流入する前記熱流体の流れを前記プレー
    ト形ヒートパイプの背面に対しほぼ平行な方向に制御す
    る流れ制御機構を有するプレート形ヒートパイプ。
  17. 【請求項17】 前面と背面と側面とをもち、前記前面
    側で対象物を加熱又は冷却するプレート形ヒートパイプ
    と、 前記プレート形ヒートパイプの背面又は側面側に設けら
    れた、前記背面又は側面に熱流体の乱流を当てるための
    温度制御室とを備えた温度制御装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載のものにおいて、 前記温度制御室が、前記熱流体の乱流を前記プレート形
    ヒートパイプの背面又は側面のほぼ全面に亘って当てる
    ように構成されている温度制御装置。
  19. 【請求項19】 請求項17記載のものにおいて、 前記温度制御室の内部に、前記熱流体又は前記熱流体と
    気体との混合体を前記プレート形ヒートパイプの背面に
    噴射する流体噴射機構を備えている温度制御装置。
  20. 【請求項20】 請求項17記載のものにおいて、 前記温度制御室内に、前記熱流体を流すための流路を備
    えている温度制御装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載のものにおいて、 前記流路内に多数の熱交換フィンが配置されている温度
    制御装置。
  22. 【請求項22】 請求項21記載のものにおいて、 前記プレート形ヒートパイプの背面又は側面が前記流路
    の壁の一部を構成しており、前記熱交換フィンが前記壁
    の一部としての前記プレート形ヒートパイプの背面又は
    側面に接合されている温度制御装置。
  23. 【請求項23】 請求項20記載のものにおいて、 前記流路が、前記プレート形ヒートパイプの背面のほぼ
    全域を覆うようにして前記背面のほぼ全域に亘って広が
    っており、 前記広がった流路の周縁部に前記熱流体の流入口又は排
    出口を有し、前記流路の中央部に前記熱流体の排出口又
    は流入口を有する温度制御装置。
  24. 【請求項24】 請求項20記載のものにおいて、 前記流路が、前記プレート形ヒートパイプの背面に接し
    て形成された円形状のものであり、 前記円形状の流路の周縁部に前記熱流体の流入口又は排
    出口を有し、前記流路の中央部に前記熱流体の排出口又
    は流入口を有する温度制御装置。
  25. 【請求項25】 請求項23又は24記載のものにおい
    て、 前記流路内に多数の熱交換フィンが配置されている温度
    制御装置。
  26. 【請求項26】 請求項25記載のものにおいて、 前記プレート形ヒートパイプの背面が前記流路の一側の
    壁を構成しており、 前記熱交換フィンが前記一側の壁としての前記プレート
    形ヒートパイプの背面に接合されている温度制御装置。
  27. 【請求項27】 請求項25又は26記載のものにおい
    て、 前記流路の周縁部付近の高さより前記流路の中心部付近
    の高さの方が大きい温度制御装置。
  28. 【請求項28】 請求項23又は24記載のものにおい
    て、 前記プレート形ヒートパイプの背面が前記流路の一側の
    壁を構成しており、 前記流入口から流入する前記熱流体の流れを前記プレー
    ト形ヒートパイプの背面に対しほぼ平行な方向に制御す
    る流れ制御機構を有する温度制御装置。
  29. 【請求項29】 請求項17記載のものにおいて、 前記温度制御室に、加熱用の熱流体と冷却用の熱流体と
    を選択的に供給する流体供給機構をさらに備えた温度制
    御装置。
  30. 【請求項30】 請求項17記載のものにおいて、 前記温度制御室に前記熱流体を供給する流体供給機構を
    さらに備え、 前記熱流体供給機構は、前記熱流体を送るポンプと、前
    記熱流体を加熱又は冷却する流体温度制御装置と、前記
    温度制御室に前記熱流体を供給しないときに、前記温度
    制御室をバイパスして前記ポンプと流体温度制御装置と
    を通して前記熱流体を循環させるためのバイパス路とを
    有する温度制御装置。
  31. 【請求項31】 請求項17に記載のものにおいて、 前記プレート形ヒートパイプの前面、背面、側面及び壁
    内、並びに前記温度制御室の内部、底面、側面及び壁内
    のうちの少なくとも一つに電熱線ヒータが設けられてい
    る温度制御装置。
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