JPH11167662A - 現金手払い方法および自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の中から現金を抜き取ったときに装置内
部の金額データと上位装置の金額データをその場で更新
できるようにする。 【解決手段】 装置の中から現金を抜き取ったときに手
払いユーティリティを起動し（Ｓ４１）、抜き取った金
額を入力し（Ｓ４２）、入力された金額に基いて装置内
部の金額データ（Ｓ４３）とホストコンピュータの金額
データを更新し（Ｓ４４）、入力された金額を印字した
レシートを発行し（Ｓ４５）、入力された金額をジャー
ナルに印字する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、現金手払い方法お
よび自動取引装置に関し、さらに詳しくは、装置の中か
ら現金を抜き取ったときに装置内部の金額データと上位
装置の金額データをその場で更新できる現金手払い方法
および自動取引装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動取引装置では、顧客固有のデータ
（例えば口座番号，暗証番号，支払い額など）を読み取
った後に紙幣ジャムなどの障害が発生した場合は、正常
な方法で支払いができなくなるので、係員が装置の中に
収納されている現金を抜き取って顧客に手払いすること
がある。

【０００３】従来、装置の中から現金を抜き取った場合
は、係員が、営業店の窓口端末（例えばＦＢまたはＧＰ
Ｔ）を操作して顧客固有データと抜き取った金額を上位
装置に通知する。すると、上位装置は、その顧客固有デ
ータと抜き取った金額に基いてその顧客に対する金額デ
ータを更新する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
装置の中から現金を抜き取った場合は、係員が、営業店
の窓口端末から顧客固有データと抜き取った金額を上位
装置に送信し、上位装置が保有している金額データを更
新するようになっている。しかしながら、上位装置が保
有している金額データを更新するが、自動取引装置自身
が保有しているデータは更新されないため、精査のとき
に装置の中から抜き取った金額分の不足金が生じてしま
う。なお、不足金が生じると、精査不一致の原因究明に
無だな時間と手間がかかってしまう。

【０００５】また、上位装置にデータを送信するために
窓口端末を用いなければならないので、その操作を行っ
ているときに窓口端末で他の取り引きができなくなる問
題がある。また、窓口端末で別の取り引きが行われてい
るために、上位装置へのデータの送信を後回しにする
と、データの送信を忘れてしまう問題がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明は、顧客固有のデータを読み取った後に障害
が発生した場合、係員が装置の中に収納されている現金
を抜き取って顧客に手払いする現金手払い方法におい
て、装置の中から抜き取った金額を入力されたときに、
前記金額に基いて自動取引装置自身の金額データを更新
すると共に、上位装置と交信して前記金額に基いて上位
装置の金額データを更新することを特徴とする現金手払
い方法を提供する。

【０００７】上記現金手払い方法では、装置の中から抜
き取った金額を入力するとその金額に基いて上位装置の
金額データが更新されると同時に自動取引装置自身の金
額データも更新されるため、精査のときに不足金が生じ
なくなる。上位装置にデータを送信するときに自動取引
装置自身からデータを送信するから、窓口端末を用いる
必要がなくなり、窓口端末を他の取り引きに利用でき
る。また、上位装置へのデータの送信を後回しする必要
がなくなるから、データの送信を忘れてしまうことを防
止でき、信頼性が向上する。

【０００８】また、上記問題を解決するため、本発明
は、顧客固有のデータを読み取った後障害が発生したと
きに、係員が装置の中に収納されている現金を抜き取っ
て顧客に手払いできることが可能な自動取引装置におい
て、装置の中から抜き取った金額を入力するための入力
手段と、前記金額に基いて自動取引装置自身の金額デー
タを更新する装置内データ更新手段と、上位装置と交信
して前記金額に基いて上位装置の金額データを更新する
上位装置データ更新手段とを具備することを特徴とする
自動取引装置を提供する。

【０００９】上記自動取引装置では、上記現金手払い方
法を効率よく実行できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図に示す実施の形態により
本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発
明が限定されるものではない。図１は、本発明の一実施
の形態の自動取引装置のブロック図である。この自動取
引装置１００は、顧客に対して操作の案内をしたり，顧
客からの指示や入力を受け取るための顧客操作部５と、
係員（行員）に対して操作の案内をしたり，係員からの
指示や入力を受け取るための係員操作部１０と、キャッ
シュカードや振込カードの磁気ストライプの読み取り／
書き込みを行うためのカード処理部２０と、紙幣の入出
金および計数を行うと共にそれらの紙幣を収納する紙幣
処理部３０と、硬貨の入出金および計数を行うと共にそ
れらの硬貨を収納する硬貨処理部４０と、ジャーナルを
記録するジャーナル処理部５０と、通帳の記帳を行うた
めの通帳処理部６０と、取引の内容を印字したレシート
を発行するレシート処理部７０と、装置の中から現金が
抜き取られたときに手払い処理を行う手払い処理部７５
と、上位装置であるホストコンピュータ１１０と接続部
９５により接続される中央処理部８０と、データを記憶
する記憶部９０とを具備して構成される。

【００１１】図２は、上記自動取引装置１００の外見斜
視図である。１は筐体、２は取引業務表示、３はカード
挿入排出口、４はレシート排出口、５は通帳挿入排出
口、６は硬貨入出金口、７は紙幣入出金口、８は表示・
タッチパネルである。前記カード挿入排出口３は、前記
カード処理部２０と連結されている。前記レシート排出
口４は、前記レシート処理部７０と連結されている。前
記通帳挿入排出口５は、前記通帳処理部６０と連結され
ている。前記硬貨入出金口６は、前記硬貨処理部４０と
連結されている。前記紙幣入出金口７は、前記紙幣処理
部３０と連結されている。

【００１２】上記記憶部９０は、紙幣処理部３０および
硬貨処理部４０に収納されている金額データや、通帳ま
たはキャッシュカードまたは振込カードの磁気ストライ
プから読み取った顧客口座番号や、上記表示・タッチパ
ネル８から入力された金額などのデータを記憶する。な
お、取り引きが行われたときに、取り引きが終了すると
前記金額データが更新される。

【００１３】自動取引装置１００では、顧客固有のデー
タを読み取った後に紙幣ジャムなどの障害が発生した場
合は、正常な方法で支払いができなくなるので、係員が
装置の中に収納されている現金を抜き取って顧客に手払
いする。図３は、自動取引装置１００における手払い処
理のフローチャートである。ステップＳ１では、係員
が、障害が発生し正常な方法で支払いができなくなった
かを判断する。正常な方法で支払いができなくなったな
らステップＳ２に進む。正常な方法で支払いができるな
ら操作を終了する。

【００１４】ステップＳ２では、自動取引装置１００の
裏側に設けられている扉を開ける。なお、この扉を開け
ると紙幣処理部３０に収納されている紙幣または硬貨処
理部４０に収納されている硬貨にアクセスすることがで
きるようになっている。ステップＳ３では、係員が、顧
客に手払いする分の現金を前記紙幣処理部３０または前
記硬貨処理部４０から抜き取る。

【００１５】ステップＳ４では、手払い処理部７５は、
手払いユーティリティ（図５参照）を実行する。なお、
係員操作部１０には、例えば「手払いユーティリティ」
スイッチが設けられており、このスイッチを押下するこ
とにより手払いユーティリティを実行できるようになっ
ている。また、手払いユーティリティを実行すると、係
員操作部１０には、図４に示すように、手払いユーティ
リティ起動画面が表示される。

【００１６】ステップＳ５では、自動取引装置１００の
裏側の扉を閉じる。ステップＳ６では、抜き取った前記
現金を顧客に返却する。図５は、上記手払いユーティリ
ティで行う動作のフローチャートである。ステップＳ４
１では、手払いユーティリティを起動する。なお、手払
いユーティリティを起動するときは、図４の手払いユー
ティリティ起動画面上で「起動」を選択する。この画面
上で「終了」を選択すると、手払いユーティリティが終
了する。

【００１７】ステップＳ４２では、係員が、抜き取った
前記現金の金額を入力する。なお、図４の手払いユーテ
ィリティ起動画面上で「起動」を選択すると、係員操作
部１０には、図６に示すように、金額入力画面が表示さ
れる。係員が、この画面上のボタンを操作して金額を入
力する。ステップＳ４３では、入力された金額に基い
て、自動取引装置１００の記憶部９０に記憶している前
記金額データを更新する。これにより、精査のときに、
紙幣処理部３０および硬貨処理部４０に収納されている
現金と記憶部９０の金額データが一致するようになる。

【００１８】ステップＳ４４では、入力された金額に基
いて、ホストコンピュータ１１０と交信し、ホストコン
ピュータ１１０の金額データを更新する。これにより、
顧客の口座から入力された金額が引き落とされたことと
なる。ステップＳ４５では、前記レシート処理部７０
は、入力された金額を印字したレシートをレシート排出
口４から顧客に対して発行する。

【００１９】ステップＳ４６では、前記ジャーナル処理
部５０は、入力された金額をジャーナルに印字する。上
記自動取引装置１００では、装置の中から抜き取った金
額を入力するとその金額に基いて上位装置の金額データ
を更新すると同時に自動取引装置自身の金額データも更
新する。このため、精査のときに不足金が生じなくなる
から現金不足の原因究明が不要となる。また、上位装置
にデータを送信するときに自動取引装置自身からデータ
を送信するので、窓口端末を用いる必要がなくなり、窓
口端末を他の取り引きに利用できる。また、上位装置へ
のデータの送信を後回しする必要がなくなるから、デー
タの送信を忘れてしまうことを防止でき、信頼性が向上
する。また、装置の内部から抜き取った金額をレシート
やジャーナルに印字するからその金額を抜き取ったこと
の記録を残すことが可能となる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明では、装置
の中から抜き取った金額を入力するとその金額に基いて
上位装置の金額データを更新すると同時に自動取引装置
自身の金額データも更新する。このため、精査のときに
不足金が生じなくなるから現金不足の原因究明が不要と
なると共に信頼性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態の自動取引装置のブロッ
ク図である。

【図２】図１の自動取引装置の外見斜視図である。

【図３】本発明の自動取引装置における手払い処理のフ
ローチャートである。

【図４】手払いユーティリティ起動画面の例示図であ
る。

【図５】手払いユーティリティで行う動作のフローチャ
ートである。

【図６】金額入力画面の例示図である。

【符号の説明】

１００ 自動取引装置 １１０ ホストコンピュータ ５ 顧客操作部 １０ 係員操作部 ２０ カード処理部 ３０ 紙幣処理部 ４０ 硬貨処理部 ５０ ジャーナル処理部 ６０ 通帳処理部 ７０ レシート処理部 ７５ 手払い処理部 ８０ 中央処理部 ９０ 記憶部 ９５ 接続部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客固有のデータを読み取った後に障害
   が発生した場合、係員が装置の中に収納されている現金
   を抜き取って顧客に手払いする現金手払い方法におい
   て、 装置の中から抜き取った金額が入力されたときに、前記
   金額に基いて自動取引装置自身の金額データを更新する
   と共に、上位装置と交信して前記金額に基いて上位装置
   の金額データを更新することを特徴とする現金手払い方
   法。
2. 【請求項２】 顧客固有のデータを読み取った後に障害
   が発生したときに、係員が装置の中に収納されている現
   金を抜き取って顧客に手払いできることが可能な自動取
   引装置において、 装置の中から抜き取った金額を入力するための入力手段
   と、前記金額に基いて自動取引装置自身の金額データを
   更新する装置内データ更新手段と、上位装置と交信して
   前記金額に基いて上位装置の金額データを更新する上位
   装置データ更新手段とを具備することを特徴とする自動
   取引装置。
3. 【請求項３】 請求項２において、さらに、前記金額と
   その金額が抜き取られたことを印字したレシートを発行
   するレシート処理手段と、前記金額とその金額が抜き取
   られたことをジャーナルに印字するジャーナル処理手段
   とを具備することを特徴とする自動取引装置。