JPH11166494A - 2気筒回転式圧縮機 - Google Patents

2気筒回転式圧縮機

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Publication number
JPH11166494A
JPH11166494A JP33173397A JP33173397A JPH11166494A JP H11166494 A JPH11166494 A JP H11166494A JP 33173397 A JP33173397 A JP 33173397A JP 33173397 A JP33173397 A JP 33173397A JP H11166494 A JPH11166494 A JP H11166494A
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JP
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vane
cylinders
cylinder
lever
piston
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Application number
JP33173397A
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English (en)
Inventor
Yoshihide Ogawa
喜英 小川
Hiroshi Ogawa
博史 小川
Minoru Ishii
稔 石井
Wataru Izumisawa
渉 泉澤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベーン先端とピストン外周との摺動に起因す
る異常摩耗を抑制可能とし、またシリンダの外周上の凹
部の近傍におけるシリンダと仕切り板とのシール幅を十
分に確保して高圧ガスが圧縮室や吸入室に逆流すること
がないようにした高性能な2気筒回転式圧縮機を得る。 【解決手段】 2つのピストン3、13の間に仕切り板
10を設けた冷媒圧縮機において、ピストン3、13の
外周上にそれぞれベーン4、14の先端が係合する凹部
3a、13aを設け、ベーン4、14の背面をそれぞれ
押圧するレバー15と、レバー15を回転自在に支持す
るレバー支え16がシャフト2の半径方向に並進追随運
動が可能となるように配置すると共に、ベーンのピスト
ンに対する後退量がベーンのピストンに対する挿入深さ
以下となるようにレバー支えの並進後退量を仕切り板に
より規定し、加えて位置決めピン19により仕切り板を
シリンダに対して高精度に位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍空調機器など
に使用される冷媒圧縮機、特に2つのシリンダを備えた
2気筒回転式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、実開昭57−120787号公
報に示された従来の回転式圧縮機の横断面図である。従
来の回転式圧縮機の圧縮機構部は、シリンダ1と、電動
機(図示せず)により回転駆動されるクランクシャフト
2と、このシャフト2のクランク部に対し回転自在に嵌
挿されシャフト2の回転に伴いシリンダ1の内周面に沿
って揺動運動しその外周の1箇所に軸と平行な方向に凹
部3aが設けられたピストン3と、その先端部をピスト
ン3の凹部3aに当接させてシリンダ1に開設された溝
内を半径方向に往復運動しながらシリンダ1内を吸入室
22と圧縮室21とに区画するベーン4と、このベーン
4を背部よりピストン方向へ押圧するベーンスプリング
5とから主として構成されている。また本出願人の先行
の出願に係る特願平9−42177号にて示される回転
式圧縮機においては、図9に示すように、上下2つのシ
リンダ1、11と、電動機(図示されず)により回転駆
動されるクランクシャフト(図示せず)と、このシャフ
トのクランク部に対しそれぞれ回転自在に嵌挿されシャ
フトの回転に伴い各シリンダの内周面に沿って揺動運動
しその外周の1箇所に軸と平行な方向に凹部がそれぞれ
設けられた2つのピストン(図示せず)と、その先端部
を各ピストンの凹部に当接させてシリンダに開設された
溝1b、11b内をそれぞれ半径方向に往復運動しなが
ら各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する2つのベ
ーン4、14と、2つのシリンダ1、11の間に挟まれ
て各シリンダの開口部を閉塞する仕切り板10と、この
仕切り板10の収納空間部10a内に収納されたレバー
支え16により中心部が回転自在に支持され、両端部に
2つのベーン4、14の他端をそれぞれ押圧する2つの
面15c、15dを有するレバー15と、レバー15を
レバー支え16を介してピストン方向に押圧するレバー
スプリング18とから主として構成されている。
【0003】図8に示す回転式圧縮機においては、クラ
ンクシャフト2が回転すると、ピストン3は揺動運動を
行い、ピストン3の揺動運動に従ってベーン4がその先
端部をピストン3の外周上の凹部3aと接触を保ったま
まシリンダ1の溝内を往復運動するので、シリンダ1の
内周とピストン3の外周とベーン4とで形成される密封
された空間の容積が変化する。この密閉空間の容積の変
化により、吸入管6よりシリンダ1内に導かれた冷媒ガ
スを圧縮した後、吐出ポート7より吐出する。また図9
に示す回転式圧縮機においては、ベーン4、14の背面
を押圧するレバー15は、それぞれのベーンの動きに連
動してレバー15の中心穴15aを中心に振り子運動を
し、レバー15を回転自在に支持するレバー支え16
は、クランクシャフトの半径方向にピストンの外周上に
設けた凹部の深さの半分弱だけ並進後退できるよう仕切
り板10により規定されているので、ベーン4、14が
ピストンの凹部から飛び出すことはない。
【0004】図10は、もう1つの従来例として示す、
特開平2−227591公報に示された2気筒回転式圧
縮機の要部の縦断面図、図11は図10のA−A線断面
図である。図10、図11において、クランクシャフト
2は、上軸受8と下軸受9とにより回転自在に支持さ
れ、上シリンダ11、下シリンダ1の2つのシリンダの
間には仕切り板10が挟まれている。仕切り板10には
吸入管側に位置決めピン19aが、反吸入管側に位置決
めピン19bが装着されており、それぞれの位置決めピ
ン19a、19bを上シリンダ11に形成された吸入管
側の位置決め穴20a、反吸入管側の位置決め穴20b
に挿入することにより上シリンダ11に対して仕切り板
10の位置決めがなされる。このとき仕切り板10のク
ランクシャフト嵌入孔10dの中心とクランクシャフト
2の中心とはほぼ一致している。なお、仕切り板10と
下シリンダ1との間にも同様の位置決めが行われてい
る。そして、吸入管6側に形成された位置決め穴20a
の内径は位置決めピン19aの外径とほぼ等しく形成さ
れている。一方、この位置決め穴20aと反対側に形成
された位置決め穴20bの内径は位置決めピン19bの
外径よりも大きく形成されている。これにより吸入管6
側に形成された位置決め穴20aと位置決めピン19a
とのクリアランスの方が、反吸入管側に形成された位置
決め穴20bと位置決めピン19bとのクリアランスよ
り小さく設定されている。したがって、仕切り板10の
移動可能範囲は吐出側より吸入側の方が小さくなるの
で、仕切り板10とピストン13との組立誤差によるシ
ール幅Bの変化は吸入側の方が小さくできる(仕切り板
10とピストン3とのシール幅も同様である)。このた
め圧縮機の性能に大きく影響を及ぼす吸入側のシール幅
Bの変化が小さくなり、高圧ガスの吸入室22への逆流
は組立誤差によらず安定的に防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すような回転
式圧縮機においては、圧力差やベーンスプリング5によ
り通常ベーン4はピストン3の外周上の凹部3aに常に
押圧されており、凹部3aから飛び出ることはないため
ピストン3の自転は確実に拘束される。したがって、ベ
ーン先端とピストン外周との相対摺動速度が非常に大き
くなる現象を回避することができるので、ベーン先端と
ピストン外周の接触摺動箇所での潤滑状態は悪化せず、
著しい摩耗を抑制することが可能である。特に炭化水素
のハロゲン誘導体で分子構造に塩素元素を含まない冷媒
雰囲気中では、塩素化合物の極圧効果が期待できないた
め、ベーン先端とピストン外周の接触摺動箇所における
潤滑状態が悪化する傾向にあるが、そのような状況下に
おいてもピストン3の自転を拘束することによりベーン
先端とピストン外周との相対摺動速度を小さくすること
ができるので著しい摩耗を回避することが可能となる。
【0006】しかしながら、液圧縮運転を余儀なくされ
圧縮室21の圧力が異常に昇圧した場合などには、ベー
ン4をピストン3の凹部3aに対して常に押圧させる所
望の圧力差を得ることができず、ベーン4はピストン3
の凹部3aから離間してしまう、いわゆるベーン飛び現
象が発生する。このような状況下においては、ベーン4
のピストン3に対する後退量が規定されていないので、
ベーン4はベーン4のピストン3に対する挿入深さ以上
に後退し、加えてシャフト2のクランク部とピストン3
の内周面との粘性摩擦によりピストン3は自転してしま
うので、ピストン3の凹部3aのベーン4に対する位相
がずれてしまい、ベーン4はピストン3の凹部3aから
離脱してしまう問題点があった。したがって、前記のよ
うな効果をあらゆる運転条件下で確保することは困難で
あった。また、図9に示すような回転式圧縮機において
は、ベーンがピストンの凹部から離脱しないようにレバ
ー支え16の並進後退量がピストンの凹部深さの半分弱
に規定されているので、ベーンがピストンの凹部から飛
び出ることはないが、そのレバー支え16の並進後退量
を規定する仕切り板10の位置決め手段がないので、組
立誤差により並進後退量はばらついてしまう。このよう
に仕切り板の位置を管理していないために、レバー支え
16の並進後退量がピストンの凹部深さより大きくな
り、ベーンがピストンから離脱してしまうケースがあっ
た。
【0007】また図10に示すような2気筒回転式圧縮
機においては、ベーン先端とピストン外周との相対摺動
速度を小さくし異常摩耗を回避できるようにピストン3
の外周に凹部を設けピストン3の自転を拘束する場合、
仕切り板10のクランクシャフト嵌入孔10dの中心と
クランクシャフト2の中心とが一致するように仕切り板
10をシリンダ11に対して位置決めすると、ピストン
3の凹部近傍での仕切り板10とピストン3とのシール
幅は著しく低下し、圧縮室22や吸入室21への高圧ガ
スの逆流により著しく性能が低下する問題点があった。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ベーン先端とピストン外周との
摺動に起因する異常摩耗を抑制可能な冷媒圧縮機、具体
的にはピストンの外周に凹部を設け、ベーンを前記凹部
に嵌入することによりピストンの自転を拘束し、かつ組
立誤差や運転条件によらずベーンがピストン外周の凹部
から離脱しないようにした2気筒回転式圧縮機を得るこ
とを目的とする。
【0009】また、本発明は、ピストンの外周に凹部を
設けベーンを前記凹部に嵌入することによりピストンの
自転を拘束した圧縮機において、仕切り板とピストンと
のシール幅を十分に確保し、高圧ガスの逆流のない高性
能な2気筒回転式圧縮機を得ることを目的とする。さら
にその圧縮機を、炭化水素のハロゲン誘導体で分子構造
に塩素元素を含まない冷媒を使用した冷凍空調機器に搭
載することで、上記異常摩耗を抑制し、高い信頼性とオ
ゾン層の破壊回避を両立させる冷凍空調機器を得ること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明に係る請求項1記載の2気筒回転式圧
縮機は、2つのシリンダと、各々の前記シリンダの内周
に沿って回転する2つのピストンと、これら2つのピス
トンに一端を接触しながら前記2つのシリンダにそれぞ
れ半径方向に設けられた溝内を往復運動する2つのベー
ンと、前記2つのシリンダの間に設けられ前記シリンダ
の開口部を閉塞する仕切り板と、前記2つのシリンダの
他方の端面開口部を閉塞する2つの軸受を有する冷媒圧
縮機において、前記2つのピストンの外周上の各々1箇
所に設けられ、前記ベーンの一端が係合する凹部と、中
心部が回転自在に支持され、両端部に前記2つのベーン
の他端をそれぞれ押圧する2つの面を有するレバーと、
前記仕切り板に設けられ、前記レバーを回転自在に支持
するレバー支えを収納する空間部と、前記シリンダに対
して前記仕切り板を高精度に位置決めする位置決め手段
とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】第2の発明に係る請求項4記載の2気筒回
転式圧縮機は、2つのシリンダと、各々の前記シリンダ
の内周に沿って回転する2つのピストンと、これら2つ
のピストンに一端を接触しながら前記2つのシリンダに
それぞれ半径方向に設けられた溝内を往復運動する2つ
のベーンと、前記2つのシリンダの間に設けられ前記シ
リンダの開口部を閉塞する仕切り板と、前記2つのシリ
ンダの他方の端面開口部を閉塞する2つの軸受を有する
冷媒圧縮機において、前記2つのピストンの外周上の各
々1箇所に設けられ、前記ベーンの一端が係合する凹部
と、前記仕切り板のクランクシャフト嵌入孔の中心をク
ランクシャフト中心に対して前記ベーンの往復運動方向
に所定量オフセットするように前記シリンダに対して前
記仕切り板を高精度に位置決めする位置決め手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0012】第3の発明に係る請求項5記載の2気筒回
転式圧縮機は、2つのシリンダと、各々の前記シリンダ
の内周に沿って回転する2つのピストンと、これら2つ
のピストンに一端を接触しながら前記2つのシリンダに
それぞれ半径方向に設けられた溝内を往復運動する2つ
のベーンと、前記2つのシリンダの間に設けられ前記シ
リンダの開口部を閉塞する仕切り板と、前記2つのシリ
ンダの他方の端面開口部を閉塞する2つの軸受を有する
冷媒圧縮機において、前記2つのピストンの外周上の各
々1箇所に設けられ、前記ベーンの一端が係合する凹部
と、前記仕切り板のクランクシャフト嵌入孔内壁面に設
けられた凸部と、前記凹部と前記凸部の相対位置を前記
ベーンの往復運動方向に合わせるように前記シリンダに
対して前記仕切り板を高精度に位置決めする位置決め手
段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】第1の発明においては、レバー支えがシャ
フトの半径方向に並進追随運動が可能であり、ベーンの
ピストンに対する後退量がベーンのピストンに対する挿
入深さより小さくなるようにレバー支えの並進後退量を
仕切り板により規定する。また、レバー支えがシャフト
の半径方向にのみ並進追随運動が可能であり、かつその
他の方向への自由度を実質的に拘束したものとする。
【0014】第1の発明は、レバーによって2つのベー
ンの他端(後端)を押圧するようにしたものであり、各
ベーンの一端(先端)はそれぞれ2つのピストンの外周
上に設けられた凹部に係合しており、さらに、位置決め
手段によって仕切り板をシリンダに対し高精度に位置決
めしたものである。このため、ベーンのピストンに対す
る後退量を定める位置を仕切り板の空間部に収納される
レバー支え後退停止位置で規定することができるので、
組立誤差や運転条件によらずレバーがピストン外周上の
凹部から離脱することがなく、ピストンの自転を確実に
拘束することができる。
【0015】第2および第3の発明は、基本的には第1
の発明のように作用するレバーを使用しなくてもよいも
のであり、ピストン外周上の凹部の近傍における仕切り
板とピストンとのシール幅を十分に確保して高圧ガスが
圧縮室や吸入室に逆流することがないようにすることを
目的としている。この目的を達成するために、第2の発
明では、位置決め手段が、仕切り板のクランクシャフト
嵌入孔の中心をクランクシャフト中心に対してベーンの
往復運動方向に所定量オフセットさせるように仕切り板
をシリンダに対してオフセット位置決めするようになっ
ており、第3の発明では、仕切り板の内周上に凸部を設
け、この凸部とピストンの外周上の凹部とをベーンの往
復運動方向に合わせるように仕切り板をシリンダに対し
て位置決めするようになっている。
【0016】また、第2および第3の発明においては、
前記レバーを用いた構成とすることができる。また、以
上の各発明においては、炭化水素のハロゲン誘導体で分
子構造に塩素元素を含まない冷媒を用いた2気筒回転式
圧縮機とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1を示す要部の縦断面図であり、図2は図1の
A−A線断面図、図3は図1における要部の説明用斜視
図である。また、図3では上部のシリンダ、ピストンお
よびベーンの図示を省略している。なお、従来例と共通
の構成要素には同一の符号を付し、その動作の説明は省
略する。下シリンダ1は、その下端面は下軸受9と圧接
しており、その上端面は仕切り板10の下端面と圧接し
ている。また、上シリンダ11は、その上端面は上軸受
8と圧接しており、その下端面は仕切り板10の上端面
と圧接している。また図9の回転式圧縮機と異なり、仕
切り板10は下シリンダ1に対して位置決めピン19を
位置決め穴20に密接に嵌入することにより高精度に位
置決めされている(上シリンダ11に対して同様な手段
により位置決めしてもよい)。加えて、この位置決め手
段を複数設けることにより、下シリンダ1と上シリンダ
11の相対位置についても高精度に規定されている。下
シリンダ1の中心部は円筒状の中空部分1aとなってお
り、その中にはピストン3が格納されている。また、そ
の円筒中空部分1aと連通してベーン溝1bが開設され
ており、その中でベーン4がピストン3の動きに同期し
て往復運動する。さらに、そのベーン溝1bと連通して
レバー空間部1cが設けられており、その中でレバー1
5の下半分が、ベーン4の動きに同期してレバーの中心
穴15aの回りの振り子運動をする。なお、本明細書で
言うところのレバー15の振り子運動とは、中心穴15
aを回転中心とした片振幅が90度以下の回転往復運動
のことである。
【0018】同様に、上シリンダ11の中心部は円筒状
の中空部分11aとなっており、その中にはピストン1
3が格納されている。また、その円筒中空部分11aと
連通してベーン溝11bが開設されており、その中でベ
ーン14がピストン13の動きに同期して往復運動す
る。さらに、そのベーン溝11bと連通してレバー空間
部11cが設けられており、その中でレバー15の上半
分が、ベーン14の動きに同期してレバーの中心穴15
aの回りの振り子運動をする。
【0019】レバー15は、その両端面15bの、中心
穴15aを含む中心部近傍がコ字状の部材からなるレバ
ー支え16の内向面16bに嵌合されており、レバー支
え16に設けられた中心穴16aとレバー15に設けら
れた中心穴15aの両者を貫通する支持ピン17が、レ
バー支え16の中心穴16aに圧入されている。なお、
支持ピン17とレバー15の中心穴15aとは隙間ばめ
であるため、レバー15はレバー支え16に対して回転
自在である。
【0020】レバー支え16は、仕切り板10に設けら
れた凸形状の収納空間部10aに格納されているが、同
時にその背面16cと仕切り板10のスプリング受け面
10bとの間には、レバースプリング18が縮められた
状態で挿入されている。なお、本実施例ではレバースプ
リングとしてコイルバネを使用しているが、弾性体であ
ればこれに依らないことは言うまでもない。レバー15
の上下両端部には、下円筒面15cと上円筒面15dが
設けられており、それぞれベーン4の背面4bとベーン
14の背面14bに当接している。
【0021】通常運転時の2気筒回転式圧縮機は、2つ
のピストン3、13が180度位相がずれて回転し、そ
れに同期して2つのベーン4、14が180度位相がず
れて往復運動する。ピストン3やピストン13の外周上
の凹部3a、13aの形状、およびベーン4やベーン1
4の先端形状にもよるが、概してベーン4とベーン14
とは180度位相がずれた単振動をしており、それゆえ
ベーン4の背面4bとベーン14の背面14bとに、両
端の円筒面15c、15dが当接しているレバー15の
中心は、厳密には微小追随運動をしているもののおおよ
そ静止しているといってもよい。
【0022】図4は、ベーン4やベーン14のピストン
3やピストン13への挿入深さL4とレバー支え16の
最大後退可能量L16との関係を説明する模式図であ
る。なお、ベーン4のピストン3への挿入深さL4やレ
バー支え16の最大後退可能量L16はクランクシャフ
ト2の回転角により変化する。従って一定値ではない。
通常運転時には、ベーン4の先端4aはピストン3の凹
部3aに、ベーン14の先端14aはピストン13の凹
部13aに、それぞれ距離L4だけ、いわば食い込んだ
状態にある。さて次に、液圧縮等で下側のベーン4だけ
がリリーフした時、つまりピストン3の凹部3aからベ
ーン4の先端4aが離間した時を考えてみる。この時、
上半分のベーン14やピストン13の状態や、下半分の
ピストン3の状態は通常運転時と同じであるが、それ以
外の部位の状態が通常運転時とは異なる。すなわち、液
圧縮等でリリーフしたベーン4は、ベーン4の背面4b
およびレバー15の下円筒面15cを介してレバー15
を図で右側に押す、感覚的に言うとレバー15を後退さ
せる。この際、実質的に静止している上円筒面15dが
支点となって、レバー15は図で反時計回りに微小回転
する。この微小回転は、レバー支え16の背面16cが
仕切り板10のストップ面10cに衝突することで完了
する。この時、レバー支え16は距離L16だけ図で右
側に後退し、他方、支点となっているレバー15の上円
筒面15dから約2倍の距離に位置する下円筒面15c
は、レバー支え16の移動量の約2倍、すなわち距離L
16の2倍の距離だけ図で右側に後退可能となる。この
結果、ベーン4も図で右側に距離L16の2倍だけ後退
し、ベーン4の先端4aのピストン3に対する後退量は
2×(L16)となる。
【0023】本実施の形態では、ベーン4の先端4aの
ピストン3に対する後退量2×(L16)の値がベーン
4の先端4aのピストン3に対する実質的な挿入深さL
4より小さくなるようにレバー支え16の後退量L16
が設定されている。加えて仕切り板10がシリンダ1に
対して高精度に位置決めされているため、レバー支え1
6の最大後退可能量を規定する仕切り板10のストップ
面10cの位置が設定値から大きくずれることはなく、
組立誤差などによるレバー支え16の最大後退可能量L
16の変化量は極めて小さくなるので、ベーン4がピス
トン3の凹部3aから飛び出すことのない、すなわち作
動安定性に優れた信頼性の高い圧縮機が実現されてい
る。
【0024】ところで、レバー支え16は、クランクシ
ャフト2の半径方向にのみ並進運動が可能であり、その
他の5自由度方向の運動が拘束されている。すなわちシ
ャフト方向並進運動とシャフト方向回転運動は、シリン
ダ1の上端面とシリンダ11の下端面とで拘束されてお
り、またシャフト接線方向並進運動とシャフト接線方向
回転運動とシャフト接線方向ねじり運動は、仕切り板1
0の収納空間部10aの側面ガイド面10fで拘束され
ている。このため、通常運転時の微小追随運動や液圧縮
リリーフ時のリリーフ動作の際も、前後左右にずれたり
傾いたりしてベーンの背面をしっかりと押せない、真上
から押せないという状況が回避できる。すなわち作動安
定性に優れた信頼性の高い圧縮機が実現されている。
【0025】さらに、本実施の形態では、冷媒として炭
化水素のハロゲン誘導体で分子構造に塩素原子を含まな
いものを用いた(なお、以下の実施の形態でも同様であ
る)。この冷媒は塩化化合物の極圧作用が期待できない
ため、従来はベーン先端とピストン外周との接触摺動箇
所における異常摩耗などが問題となりがちであった。し
かしながら、本実施の形態では既に述べた工夫がなされ
ているため、そのような問題は顕在化しない。このた
め、結果的にオゾン層を破壊せず、それでいて異常摩耗
などが生じない信頼性の高い圧縮機が得られる。
【0026】実施の形態2.図5は、ピストンの外周に
凹部を設け、ベーン先端をその凹部に係合させてピスト
ンの自転を拘束する2気筒回転式圧縮機において、仕切
り板10のクランクシャフト嵌入孔10dの中心O1を
シリンダ1の中心O2に対してベーン4の往復運動方向
に所定量δだけオフセットさせた状態に位置決めした場
合を示す。図6は、本発明の実施の形態とは異なり、仕
切り板10の中心O1をシリンダ1の中心O2に合致さ
せた状態を示す。図5において仕切り板10とピストン
3とのシール幅B1は、 B1=Dp/2−ε−Dm/2−Rp+δ で示される。 ただし、Dp:ピストンの外径 Dm:仕切り板の内径 Rp:凹部の半径 ε:クランク偏心量 δ:オフセット量 一方、図6においては仕切り板10とピストン3とのシ
ール幅B2は、 B2= Dp/2−ε−Dm/2−Rp で示され、両者を比較するとオフセット量δだけB1の
方がB2より広くなる。したがって、不可避的に小さく
なるピストン3の凹部3aの近傍におけるシール幅B1
は仕切り板10の中心O1をシリンダ1の中心O2に対
してベーン4の往復運動方向に所定量δだけオフセット
させることによりシール幅Bを増加させることができ、
加えて仕切り板10が位置決めピン19によりシリンダ
1に対して高精度に位置決めされているので、オフセッ
ト量δすなわちシール幅B1は組立誤差によらず安定的
に確保できる。なお、下シリンダ1と上シリンダ11と
はほぼ同軸で組み立てられるので、仕切り板10は上シ
リンダ11に対して位置決めされてもよい。したがっ
て、高圧空間23の高圧ガスが圧縮室21や吸入室22
に逆流することのない高性能な圧縮機が得られる。な
お、実施の形態2においては、実施の形態1に示される
ようにレバーをベーン背面と当接させる形式でなくと
も、すなわちレバータイプ以外の自由追従形式のベーン
でもよく、高圧ガスが圧縮室22や吸入室21に逆流す
ることのない高性能な圧縮機が得られる。
【0027】実施の形態3.図7は、ピストンの外周に
凹部を設け、ベーン先端をその凹部に係合させてピスト
ンの自転を拘束する2気筒回転式圧縮機において、仕切
り板10のクランクシャフト嵌入孔10dの内壁面にベ
ーン4の往復運動方向に凸部10eを設けた場合の状態
を示す。すなわち、仕切り板10のクランクシャフト嵌
入孔10dの内壁面に凸部10eを設け、この凸部10
eとピストン3の外周上の凹部3aとの相対的位置をベ
ーン4の往復運動方向に合わせるように、位置決めピン
19により仕切り板10をシリンダ1に対して高精度に
位置決めしたものである。
【0028】このように位置決めすることにより、図7
において仕切り板10とピストン3とのシール幅B3
は、 B3= Dp/2−ε−Dm/2−Rp+Rm で示される。 ただし、Dp:ピストンの外径 Dm:仕切り板の内径 Rp:凹部の半径 Rm:凸部の半径 ε:クランク偏心量 これを図6に示す本発明の実施の形態とは異なる圧縮機
における仕切り板10とピストン3とのシール幅B2と
比較すると、凸部10eの半径Rm分だけB3の方がB
2より大きくなる。したがって、不可避的に小さくなる
ピストン3の凹部3a近傍におけるシール幅B3は仕切
り板10のクランクシャフト嵌入孔10dの内壁面にベ
ーン4の往復運動方向に凸部10eを設けたことにより
長さRmだけシール幅を増加させることができ、加えて
仕切り板10が位置決めピン19によりシリンダ1に対
して高精度に位置決めされているので、シール幅B3は
組立誤差によらず安定的に確保できる(なお、下シリン
ダ1と上シリンダ11とはほぼ同軸で組み立てられるの
で、仕切り板10は上シリンダ11に対して位置決めさ
れてもよい)。したがって、高圧ガスが圧縮室21や吸
入室22に逆流することのない高性能な圧縮機が得られ
る。なお、実施の形態3においては、実施の形態1に示
されるようにレバーをベーン背面と当接させる形式でな
くとも、すなわちレバータイプ以外の自由追従形式のベ
ーンでもよく、高圧ガスが圧縮室21や吸入室22に逆
流することのない高性能な圧縮機が得られる。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、2つのシ
リンダと、各々の前記シリンダの内周に沿って回転する
2つのピストンと、これら2つのピストンに一端を接触
しながら前記2つのシリンダにそれぞれ半径方向に設け
られた溝内を往復運動する2つのベーンと、前記2つの
シリンダの間に設けられ前記シリンダの開口部を閉塞す
る仕切り板と、前記2つのシリンダの他方の端面開口部
を閉塞する2つの軸受を有する冷媒圧縮機において、前
記2つのピストンの外周上の各々1箇所に設けられ、前
記ベーンの一端が係合する凹部と、中心部が回転自在に
支持され、両端部に前記2つのベーンの他端をそれぞれ
押圧する2つの面を有するレバーと、前記仕切り板に設
けられ、前記レバーを回転自在に支持するレバー支えを
収納する空間部と、前記シリンダに対して前記仕切り板
を高精度に位置決めする位置決め手段とを備えた2気筒
回転式圧縮機としたので、ベーンの後退量を定める仕切
り板のストップ面が規定位置からずれることはなく、ベ
ーンがピストン外周の凹部から飛び出ることを確実に防
止できる。したがって、ピストンとベーンの摺動は確実
に抑制される状態を常時得ることが可能となり、ベーン
先端とピストン外周部との摺動距離は大幅に小さくな
る。その結果、ベーン先端とピストン外周部との摺動に
起因する異常摩耗などの発生を大幅に抑制することがで
きる。
【0030】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、レバー支えがシャフトの半径方向に
並進追随運動が可能であり、ベーンのピストンに対する
後退量がベーンのピストンに対する挿入深さより小さく
なるように前記レバー支えの並進後退量を設定したの
で、ベーンがピストン外周の凹部から離脱することはな
く、したがって、ピストンとベーンの摺動は確実に抑制
されるので、ベーン先端とピストン外周部との摺動に起
因する異常摩耗などの発生を大幅に抑制することができ
る。加えて、液圧縮時にはベ−ンはピストンの外周凹部
の範囲内でピストンから離間することができるので、異
常昇圧しかけた高圧の冷媒が高圧側空間から低圧側空間
へ開放されるため異常昇圧による軸受負荷の増大などは
回避される。すなわち、搭載される冷凍空調機器の信頼
性を高め、かつ自らも高い信頼性を有する圧縮機が得ら
れる。
【0031】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明において、レバー支えがシャフ
トの半径方向に並進追随運動が可能であり、かつその他
の方向への自由度を実質的に拘束したので、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の効果に加えて、レバーの両端
部のベーン背面との接触箇所がばらつかずに安定する効
果が得られる。このため、レバーの作動安定性に優れた
信頼性の高い2気筒回転式圧縮機が得られる。
【0032】請求項4記載の発明によれば、2つのシリ
ンダと、各々の前記シリンダの内周に沿って回転する2
つのピストンと、これら2つのピストンに一端を接触し
ながら前記2つのシリンダにそれぞれ半径方向に設けら
れた溝内を往復運動する2つのベーンと、前記2つのシ
リンダの間に設けられ前記シリンダの開口部を閉塞する
仕切り板と、前記2つのシリンダの他方の端面開口部を
閉塞する2つの軸受を有する冷媒圧縮機において、前記
2つのピストンの外周上の各々1箇所に設けられ、前記
ベーンの一端が係合する凹部と、前記仕切り板のクラン
クシャフト嵌入孔の中心をクランクシャフト中心に対し
て前記ベーンの往復運動方向に所定量オフセットするよ
うに前記シリンダに対して前記仕切り板を高精度に位置
決めする位置決め手段とを備えた2気筒回転式圧縮機と
したので、組立誤差によらず安定的に仕切り板とピスト
ンとのシール幅を所要量得ることができるので、高圧ガ
スが圧縮室や吸入室へ逆流することのない高性能な2気
筒回転式圧縮機が得られる。
【0033】請求項5記載の発明によれば、2つのシリ
ンダと、各々の前記シリンダの内周に沿って回転する2
つのピストンと、これら2つのピストンに一端を接触し
ながら前記2つのシリンダにそれぞれ半径方向に設けら
れた溝内を往復運動する2つのベーンと、前記2つのシ
リンダの間に設けられ前記シリンダの開口部を閉塞する
仕切り板と、前記2つのシリンダの他方の端面開口部を
閉塞する2つの軸受を有する冷媒圧縮機において、前記
2つのピストンの外周上の各々1箇所に設けられ、前記
ベーンの一端が係合する凹部と、前記仕切り板のクラン
クシャフト嵌入孔内壁面に設けられた凸部と、前記凹部
と前記凸部の相対位置を前記ベーンの往復運動方向に合
わせるように前記シリンダに対して前記仕切り板を高精
度に位置決めする位置決め手段とを備えた2気筒回転式
圧縮機としたので、組立誤差によらず安定的に仕切り板
とピストンとのシール幅を所要量得ることができるの
で、高圧ガスが圧縮室や吸入室へ逆流することのない高
性能な2気筒回転式圧縮機が得られる。
【0034】請求項6〜8記載の発明によれば、請求項
4または5記載の発明を請求項1記載の発明のようにレ
バーを用いる構成としたので、請求項4または5記載の
発明の効果と請求項1〜3記載の発明の効果を併せ持つ
高性能な2気筒回転式圧縮機が得られる。
【0035】請求項9記載の発明によれば、以上の各発
明において、炭化水素のハロゲン誘導体で分子構造に塩
素元素を含まない冷媒を用いたので、以上の各発明の効
果に加えて、オゾン層を破壊せず、それでいて異常摩耗
などが発生しない信頼性の高い2気筒回転式圧縮機が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の2気筒回転式圧縮機
の要部を示す縦断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 実施の形態1の要部の説明用斜視図である。
【図4】 実施の形態1のレバーの後退量設定を説明す
る模式図である。
【図5】 本発明の実施の形態2における仕切り板とピ
ストンとのシール幅を説明する模式図である。
【図6】 実施の形態2とは異なる圧縮機における仕切
り板とピストンのシール幅を説明する模式図である。
【図7】 本発明の実施の形態3における仕切り板とピ
ストンとのシール幅を説明する模式図である。
【図8】 従来の回転式圧縮機の横断面図である。
【図9】 本出願人の先行出願に係る回転式圧縮機の要
部の分解斜視図である。
【図10】 従来の2気筒回転式圧縮機の要部の縦断面
図である。
【図11】 図10のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ、1b ベーン溝、2 クランクシャフ
ト、3 ピストン、3a凹部、4 ベーン、4a ベー
ン先端、4b ベーン背面、8 上軸受、9 下軸受、
10 仕切り板、10a 収納空間部、10c ストッ
プ面、10d クランクシャフト嵌入孔、10e 凸
部、10f 側面ガイド面、11 シリンダ、11b
ベーン溝、13 ピストン、13a 凹部、14 ベー
ン、14aベーン先端、14b ベーン背面、15 レ
バー、15a 中心穴、15c 下円筒面、15d 上
円筒面、16 レバー支え、16a 中心穴、16c
背面、17 支持ピン、18 レバースプリング、19
位置決めピン、20 位置決め穴、21 吸入室、2
2 圧縮室、23 高圧空間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉澤 渉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのシリンダと、各々の前記シリンダ
    の内周に沿って回転する2つのピストンと、これら2つ
    のピストンに一端を接触しながら前記2つのシリンダに
    それぞれ半径方向に設けられた溝内を往復運動する2つ
    のベーンと、前記2つのシリンダの間に設けられ前記シ
    リンダの開口部を閉塞する仕切り板と、前記2つのシリ
    ンダの他方の端面開口部を閉塞する2つの軸受を有する
    冷媒圧縮機において、 前記2つのピストンの外周上の各々1箇所に設けられ、
    前記ベーンの一端が係合する凹部と、 中心部が回転自在に支持され、両端部に前記2つのベー
    ンの他端をそれぞれ押圧する2つの面を有するレバー
    と、 前記仕切り板に設けられ、前記レバーを回転自在に支持
    するレバー支えを収納する空間部と、 前記シリンダに対して前記仕切り板を高精度に位置決め
    する位置決め手段と、を備えたことを特徴とする2気筒
    回転式圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記レバー支えがシャフトの半径方向に
    並進追随運動が可能であり、ベーンのピストンに対する
    後退量がベーンのピストンに対する挿入深さより小さく
    なるように前記レバー支えの並進後退量を前記仕切り板
    により規定したことを特徴とする請求項1記載の2気筒
    回転式圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記レバー支えがシャフトの半径方向に
    並進追随運動が可能であり、かつその他の方向への自由
    度が実質的に拘束されていることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の2気筒回転式圧縮機。
  4. 【請求項4】 2つのシリンダと、各々の前記シリンダ
    の内周に沿って回転する2つのピストンと、これら2つ
    のピストンに一端を接触しながら前記2つのシリンダに
    それぞれ半径方向に設けられた溝内を往復運動する2つ
    のベーンと、前記2つのシリンダの間に設けられ前記シ
    リンダの開口部を閉塞する仕切り板と、前記2つのシリ
    ンダの他方の端面開口部を閉塞する2つの軸受を有する
    冷媒圧縮機において、 前記2つのピストンの外周上の各々1箇所に設けられ、
    前記ベーンの一端が係合する凹部と、 前記仕切り板のクランクシャフト嵌入孔の中心をクラン
    クシャフト中心に対して前記ベーンの往復運動方向に所
    定量オフセットするように前記シリンダに対して前記仕
    切り板を高精度に位置決めする位置決め手段と、を備え
    たことを特徴とする2気筒回転式圧縮機。
  5. 【請求項5】 2つのシリンダと、各々の前記シリンダ
    の内周に沿って回転する2つのピストンと、これら2つ
    のピストンに一端を接触しながら前記2つのシリンダに
    それぞれ半径方向に設けられた溝内を往復運動する2つ
    のベーンと、前記2つのシリンダの間に設けられ前記シ
    リンダの開口部を閉塞する仕切り板と、前記2つのシリ
    ンダの他方の端面開口部を閉塞する2つの軸受を有する
    冷媒圧縮機において、 前記2つのピストンの外周上の各々1箇所に設けられ、
    前記ベーンの一端が係合する凹部と、 前記仕切り板のクランクシャフト嵌入孔内壁面に設けら
    れた凸部と、 前記凹部と前記凸部の相対位置を前記ベーンの往復運動
    方向に合わせるように前記シリンダに対して前記仕切り
    板を高精度に位置決めする位置決め手段と、を備えたこ
    とを特徴とする2気筒回転式圧縮機。
  6. 【請求項6】 中心部が回転自在に支持され、両端部に
    前記2つのベーンの他端をそれぞれ押圧する2つの面を
    有するレバーと、 前記仕切り板に設けられ、前記レバーを回転自在に支持
    するレバー支えを収納する空間部と、をさらに具備する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5記載の2気筒
    回転式圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記レバー支えがシャフトの半径方向に
    並進追随運動が可能であり、ベーンのピストンに対する
    後退量がベーンのピストンに対する挿入深さより小さく
    なるように前記レバー支えの並進後退量を前記仕切り板
    により規定したことを特徴とする請求項6記載の2気筒
    回転式圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記レバー支えがシャフトの半径方向に
    並進追随運動が可能であり、かつその他の方向への自由
    度が実質的に拘束されていることを特徴とする請求項6
    または請求項7記載の2気筒回転式圧縮機。
  9. 【請求項9】 炭化水素のハロゲン誘導体で分子構造に
    塩素元素を含まない冷媒を用いたことを特徴とする請求
    項1から請求項8のいずれか一に記載の2気筒回転式圧
    縮機。
JP33173397A 1997-12-02 1997-12-02 2気筒回転式圧縮機 Pending JPH11166494A (ja)

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