JPH11163459A - 半導体レーザ装置 - Google Patents
半導体レーザ装置Info
- Publication number
- JPH11163459A JPH11163459A JP32476997A JP32476997A JPH11163459A JP H11163459 A JPH11163459 A JP H11163459A JP 32476997 A JP32476997 A JP 32476997A JP 32476997 A JP32476997 A JP 32476997A JP H11163459 A JPH11163459 A JP H11163459A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- optical waveguide
- type
- active layer
- waveguide layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フリーキャリア吸収を低減して内部損失を低
く抑えることによって、高効率な半導体レーザ装置を提
供する。 【解決手段】 活性層6の両面側に、活性層6の禁制帯
幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型の光導波層
4、8がそれぞれ設けられ、活性層6および光導波層
4、8を挟むように、光導波層4、8の禁制帯幅以上の
禁制帯幅を有するn型およびp型のクラッド層3、9が
それぞれ設けられ、活性層6と光導波層4、8との間
に、活性層6および光導波層4、8の各禁制帯幅以上の
禁制帯を有するキャリアブロック層5、7が設けられ、
n型光導波層4の屈折率がp型光導波層8の屈折率より
大きく形成される。
く抑えることによって、高効率な半導体レーザ装置を提
供する。 【解決手段】 活性層6の両面側に、活性層6の禁制帯
幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型の光導波層
4、8がそれぞれ設けられ、活性層6および光導波層
4、8を挟むように、光導波層4、8の禁制帯幅以上の
禁制帯幅を有するn型およびp型のクラッド層3、9が
それぞれ設けられ、活性層6と光導波層4、8との間
に、活性層6および光導波層4、8の各禁制帯幅以上の
禁制帯を有するキャリアブロック層5、7が設けられ、
n型光導波層4の屈折率がp型光導波層8の屈折率より
大きく形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信、印刷、レー
ザ医療、レーザ加工などで好適に用いられ、高効率で高
出力の動作が可能な半導体レーザ装置に関する。
ザ医療、レーザ加工などで好適に用いられ、高効率で高
出力の動作が可能な半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザの高出力化を目的として、
活性層の両側に禁制帯幅が大きく厚みの薄いキャリアブ
ロック層を設けることによって、キャリアブロック層の
外側に形成されるクラッド層の禁制帯幅の設計自由度を
大きくした半導体レーザを本出願人は提案している(国
際公開WO93/16513)。
活性層の両側に禁制帯幅が大きく厚みの薄いキャリアブ
ロック層を設けることによって、キャリアブロック層の
外側に形成されるクラッド層の禁制帯幅の設計自由度を
大きくした半導体レーザを本出願人は提案している(国
際公開WO93/16513)。
【0003】このような構造において、キャリアブロッ
ク層は注入キャリアを活性層内へ効率的に閉じ込める機
能を有するとともに、キャリアブロック層が薄く形成さ
れているため、活性層で発生した光がキャリアブロック
層を通過して外側の光導波層へ容易に漏れ出すことがで
きる。そのため半導体レーザの出射端面においてレーザ
光の局所集中によって起こる瞬時光学損傷を防止し、端
面破壊レベルを高くすることが可能になり、高出力動作
を実現できる。
ク層は注入キャリアを活性層内へ効率的に閉じ込める機
能を有するとともに、キャリアブロック層が薄く形成さ
れているため、活性層で発生した光がキャリアブロック
層を通過して外側の光導波層へ容易に漏れ出すことがで
きる。そのため半導体レーザの出射端面においてレーザ
光の局所集中によって起こる瞬時光学損傷を防止し、端
面破壊レベルを高くすることが可能になり、高出力動作
を実現できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】より高効率な半導体レ
ーザを実現するためには、損失を下げることが重要であ
り、そのうち内部損失はフリーキャリア吸収に大きく依
存する。このフリーキャリア吸収はn型層に比べて、p
型層の関与が大きい。例えばGaAsの場合、フリーキ
ャリア吸収係数αfc[cm-1]は式(1)のように表さ
れる(半導体レーザ[基礎と応用]、伊藤良一・中村道
治共編、p.85) αfc = 3×10-18・n + 7×10-18・p …(1) ここでnはn型キャリア濃度であり、pはp型キャリア
濃度である。式(1)からフリーキャリア吸収係数αfc
はキャリア濃度に比例するとともに、p型層が関与する
割合はn型層の2倍以上であることが判る。
ーザを実現するためには、損失を下げることが重要であ
り、そのうち内部損失はフリーキャリア吸収に大きく依
存する。このフリーキャリア吸収はn型層に比べて、p
型層の関与が大きい。例えばGaAsの場合、フリーキ
ャリア吸収係数αfc[cm-1]は式(1)のように表さ
れる(半導体レーザ[基礎と応用]、伊藤良一・中村道
治共編、p.85) αfc = 3×10-18・n + 7×10-18・p …(1) ここでnはn型キャリア濃度であり、pはp型キャリア
濃度である。式(1)からフリーキャリア吸収係数αfc
はキャリア濃度に比例するとともに、p型層が関与する
割合はn型層の2倍以上であることが判る。
【0005】本発明の目的は、フリーキャリア吸収を低
減して内部損失を低く抑えることによって、高効率な半
導体レーザ装置を提供することである。
減して内部損失を低く抑えることによって、高効率な半
導体レーザ装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、活性層の両面
側に、該活性層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型
およびp型の光導波層がそれぞれ設けられ、活性層およ
び光導波層を挟むように、該光導波層の禁制帯幅以上の
禁制帯幅を有するn型およびp型のクラッド層がそれぞ
れ設けられ、活性層と光導波層との間に、該活性層およ
び該光導波層の各禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するキャ
リアブロック層が設けられた半導体レーザ装置におい
て、n型光導波層の屈折率がp型光導波層の屈折率より
大きいことを特徴とする半導体レーザ装置である。
側に、該活性層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型
およびp型の光導波層がそれぞれ設けられ、活性層およ
び光導波層を挟むように、該光導波層の禁制帯幅以上の
禁制帯幅を有するn型およびp型のクラッド層がそれぞ
れ設けられ、活性層と光導波層との間に、該活性層およ
び該光導波層の各禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するキャ
リアブロック層が設けられた半導体レーザ装置におい
て、n型光導波層の屈折率がp型光導波層の屈折率より
大きいことを特徴とする半導体レーザ装置である。
【0007】本発明に従えば、n型光導波層の屈折率を
p型光導波層の屈折率より大きく形成することによっ
て、導波モードが高屈折率のn型光導波層側に押し出さ
れようになる。そのため、n型層に比べてフリーキャリ
ア吸収への関与が大きいp型層での光の分布量を低減で
き、その結果、素子の内部損失が減少し、高効率化が可
能となる。
p型光導波層の屈折率より大きく形成することによっ
て、導波モードが高屈折率のn型光導波層側に押し出さ
れようになる。そのため、n型層に比べてフリーキャリ
ア吸収への関与が大きいp型層での光の分布量を低減で
き、その結果、素子の内部損失が減少し、高効率化が可
能となる。
【0008】また本発明は、活性層の両面側に、該活性
層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型の
光導波層がそれぞれ設けられ、活性層および光導波層を
挟むように、該光導波層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有
するn型およびp型のクラッド層がそれぞれ設けられ、
活性層と光導波層との間に、該活性層および該光導波層
の各禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するキャリアブロック
層が設けられた半導体レーザ装置において、n型光導波
層の厚みがp型光導波層の厚みより大きいことを特徴と
する半導体レーザ装置である。
層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型の
光導波層がそれぞれ設けられ、活性層および光導波層を
挟むように、該光導波層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有
するn型およびp型のクラッド層がそれぞれ設けられ、
活性層と光導波層との間に、該活性層および該光導波層
の各禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するキャリアブロック
層が設けられた半導体レーザ装置において、n型光導波
層の厚みがp型光導波層の厚みより大きいことを特徴と
する半導体レーザ装置である。
【0009】本発明に従えば、n型光導波層の厚みをp
型光導波層の厚みより大きく形成することによって、導
波モードが厚みのあるn型光導波層側に押し出されよう
になる。そのため、n型層に比べてフリーキャリア吸収
への関与が大きいp型層での光の分布量を低減でき、そ
の結果、素子の内部損失が減少し、高効率化が可能とな
る。
型光導波層の厚みより大きく形成することによって、導
波モードが厚みのあるn型光導波層側に押し出されよう
になる。そのため、n型層に比べてフリーキャリア吸収
への関与が大きいp型層での光の分布量を低減でき、そ
の結果、素子の内部損失が減少し、高効率化が可能とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は、本発明
の第1実施形態を示す構成図である。この半導体レーザ
装置は、n−GaAsから成る基板1の上に順次、n−
GaAs(厚さt=0.5μm)から成るバッファ層
2、n−AlGaAs(Al組成比x=0.38、t=
1.1μm)から成るn型クラッド層3、n−AlGa
As(x=0.18、屈折率Nn=3.489、t=
0.5μm)から成るn型光導波層4、n−AlGaA
s(x=0.5、t=0.02μm)から成るキャリア
ブロック層5、ノンドープInGaAs井戸層(In組
成比y=0.2、t=0.008μm)/ノンドープA
lGaAsバリア層(Al組成比x=0.2、t=0.
006μm)から成る二重量子井戸活性層6、p−Al
GaAs(x=0.5、t=0.02μm)から成るキ
ャリアブロック層7、p−AlGaAs(x=0.2、
屈折率Np=3.475、t=0.5μm)から成るp
型光導波層8、p−AlGaAs(x=0.38、t=
1.1μm)から成るp型クラッド層9、ストライプ状
の窓を有するn−GaAs(t=0.3μm)から成る
電流ブロック層10、p−GaAsから成るコンタクト
層(t=1μm)11がMOCVD(有機金属化学気相
成長法)などを用いて形成されている。基板1の下面お
よびコンタクト層11の上面には、電極13、12がそ
れぞれ形成されている。
の第1実施形態を示す構成図である。この半導体レーザ
装置は、n−GaAsから成る基板1の上に順次、n−
GaAs(厚さt=0.5μm)から成るバッファ層
2、n−AlGaAs(Al組成比x=0.38、t=
1.1μm)から成るn型クラッド層3、n−AlGa
As(x=0.18、屈折率Nn=3.489、t=
0.5μm)から成るn型光導波層4、n−AlGaA
s(x=0.5、t=0.02μm)から成るキャリア
ブロック層5、ノンドープInGaAs井戸層(In組
成比y=0.2、t=0.008μm)/ノンドープA
lGaAsバリア層(Al組成比x=0.2、t=0.
006μm)から成る二重量子井戸活性層6、p−Al
GaAs(x=0.5、t=0.02μm)から成るキ
ャリアブロック層7、p−AlGaAs(x=0.2、
屈折率Np=3.475、t=0.5μm)から成るp
型光導波層8、p−AlGaAs(x=0.38、t=
1.1μm)から成るp型クラッド層9、ストライプ状
の窓を有するn−GaAs(t=0.3μm)から成る
電流ブロック層10、p−GaAsから成るコンタクト
層(t=1μm)11がMOCVD(有機金属化学気相
成長法)などを用いて形成されている。基板1の下面お
よびコンタクト層11の上面には、電極13、12がそ
れぞれ形成されている。
【0011】AlGaAs系材料はAl組成が増加する
につれて、禁制帯幅は増加し、屈折率は減少する傾向が
ある。本実施形態では、活性層6の禁制帯幅よりも光導
波層4、8の禁制帯幅の方が大きく、さらに光導波層
4、8よりもクラッド層3、9の各禁制帯幅の方が大き
く、また光導波層4、8よりもキャリアブロック層5、
7の各禁制帯幅の方が大きくなる。
につれて、禁制帯幅は増加し、屈折率は減少する傾向が
ある。本実施形態では、活性層6の禁制帯幅よりも光導
波層4、8の禁制帯幅の方が大きく、さらに光導波層
4、8よりもクラッド層3、9の各禁制帯幅の方が大き
く、また光導波層4、8よりもキャリアブロック層5、
7の各禁制帯幅の方が大きくなる。
【0012】次に動作を説明する。コンタクト層11の
電極12に正、基板1の電極13に負のバイアス電圧を
印加すると、コンタクト層11から基板1に向かって電
流が流れ、電流ブロック層10が存在しないストライプ
状の窓部のみを通過することによって、電流密度が増加
する。
電極12に正、基板1の電極13に負のバイアス電圧を
印加すると、コンタクト層11から基板1に向かって電
流が流れ、電流ブロック層10が存在しないストライプ
状の窓部のみを通過することによって、電流密度が増加
する。
【0013】電流はキャリアとして活性層6に注入さ
れ、キャリア再結合によって光を輻射する。さらに、注
入電流量を増加させていくと誘導放射が始まり、やがて
光共振器を構成する端面間で図1の紙面垂直方向にレー
ザ発振が始まる。レーザ光は、活性層6の両側にある光
導波層4、8やクラッド層3、9に浸み出して導波され
る。一方、活性層6内のキャリアは、キャリアブロック
層5、7の存在によって活性層内に閉じ込められるた
め、再結合効率が向上する。
れ、キャリア再結合によって光を輻射する。さらに、注
入電流量を増加させていくと誘導放射が始まり、やがて
光共振器を構成する端面間で図1の紙面垂直方向にレー
ザ発振が始まる。レーザ光は、活性層6の両側にある光
導波層4、8やクラッド層3、9に浸み出して導波され
る。一方、活性層6内のキャリアは、キャリアブロック
層5、7の存在によって活性層内に閉じ込められるた
め、再結合効率が向上する。
【0014】(参考例)次に比較対象である参考例につ
いて説明する。参考例の半導体レーザ装置は、図1の第
1実施形態において、n型光導波層4およびp型光導波
層8のAl組成比xを一致させることにより屈折率を一
致させたものである(Al組成比x=0.2、屈折率=
3.475)。
いて説明する。参考例の半導体レーザ装置は、図1の第
1実施形態において、n型光導波層4およびp型光導波
層8のAl組成比xを一致させることにより屈折率を一
致させたものである(Al組成比x=0.2、屈折率=
3.475)。
【0015】図2は、第1実施形態と参考例の導波モー
ドを示すグラフである。横軸は活性層6を基準とした層
厚方向の位置(単位μm)であり、縦軸は光強度(任意
単位、リニア)である。このグラフを見ると、第1実施
形態(実線)ではn型光導波層4の屈折率をp型光導波
層8の屈折率より大きく形成することによって、参考例
(点線)と比較して導波モードが全体にn型層側(負
側)に押し出されていることが判る。特に導波モードの
面積比に注目すると、参考例ではn型層:p型層=1:
1であるが、第1実施形態(実線)ではn型層:p型層
=1:0.84となる。
ドを示すグラフである。横軸は活性層6を基準とした層
厚方向の位置(単位μm)であり、縦軸は光強度(任意
単位、リニア)である。このグラフを見ると、第1実施
形態(実線)ではn型光導波層4の屈折率をp型光導波
層8の屈折率より大きく形成することによって、参考例
(点線)と比較して導波モードが全体にn型層側(負
側)に押し出されていることが判る。特に導波モードの
面積比に注目すると、参考例ではn型層:p型層=1:
1であるが、第1実施形態(実線)ではn型層:p型層
=1:0.84となる。
【0016】こうした構成によって、導波モードがn型
層に偏って分布し、p型層での分布量が減少するため、
参考例と比べてフリーキャリア吸収による内部損失をよ
り低減でき、その結果、レーザ発振の高効率化、大出力
化が図られる。
層に偏って分布し、p型層での分布量が減少するため、
参考例と比べてフリーキャリア吸収による内部損失をよ
り低減でき、その結果、レーザ発振の高効率化、大出力
化が図られる。
【0017】(第2実施形態)図3は、本発明の第2実
施形態を示す構成図である。この半導体レーザ装置は、
n−GaAsから成る基板21の上に順次、n−GaA
s(厚さt=0.5μm)から成るバッファ層22、n
−AlGaAs(Al組成比x=0.38、t=1.1
μm)から成るn型クラッド層23、n−AlGaAs
(x=0.2、t=0.7μm)から成るn型光導波層
24、n−AlGaAs(x=0.5、t=0.02μ
m)から成るキャリアブロック層25、ノンドープIn
GaAs井戸層(In組成比y=0.2、t=0.00
8μm)/ノンドープAlGaAsバリア層(Al組成
比x=0.2、t=0.006μm)から成る二重量子
井戸活性層26、p−AlGaAs(x=0.5、t=
0.02μm)から成るキャリアブロック層27、p−
AlGaAs(x=0.2、t=0.5μm)から成る
p型光導波層28、p−AlGaAs(x=0.38、
t=1.1μm)から成るp型クラッド層29、ストラ
イプ状の窓を有するn−GaAs(t=0.3μm)か
ら成る電流ブロック層30、p−GaAsから成るコン
タクト層(t=1μm)31がMOCVD(有機金属化
学気相成長法)などを用いて形成されている。基板21
の下面およびコンタクト層31の上面には、電極33、
32がそれぞれ形成されている。
施形態を示す構成図である。この半導体レーザ装置は、
n−GaAsから成る基板21の上に順次、n−GaA
s(厚さt=0.5μm)から成るバッファ層22、n
−AlGaAs(Al組成比x=0.38、t=1.1
μm)から成るn型クラッド層23、n−AlGaAs
(x=0.2、t=0.7μm)から成るn型光導波層
24、n−AlGaAs(x=0.5、t=0.02μ
m)から成るキャリアブロック層25、ノンドープIn
GaAs井戸層(In組成比y=0.2、t=0.00
8μm)/ノンドープAlGaAsバリア層(Al組成
比x=0.2、t=0.006μm)から成る二重量子
井戸活性層26、p−AlGaAs(x=0.5、t=
0.02μm)から成るキャリアブロック層27、p−
AlGaAs(x=0.2、t=0.5μm)から成る
p型光導波層28、p−AlGaAs(x=0.38、
t=1.1μm)から成るp型クラッド層29、ストラ
イプ状の窓を有するn−GaAs(t=0.3μm)か
ら成る電流ブロック層30、p−GaAsから成るコン
タクト層(t=1μm)31がMOCVD(有機金属化
学気相成長法)などを用いて形成されている。基板21
の下面およびコンタクト層31の上面には、電極33、
32がそれぞれ形成されている。
【0018】AlGaAs系材料はAl組成が増加する
につれて、禁制帯幅は増加し、屈折率は減少する傾向が
ある。本実施形態では、活性層26の禁制帯幅よりも光
導波層24、28の禁制帯幅の方が大きく、さらに光導
波層24、28よりもクラッド層23、29の各禁制帯
幅の方が大きく、また光導波層24、28よりもキャリ
アブロック層25、27の各禁制帯幅の方が大きくな
る。
につれて、禁制帯幅は増加し、屈折率は減少する傾向が
ある。本実施形態では、活性層26の禁制帯幅よりも光
導波層24、28の禁制帯幅の方が大きく、さらに光導
波層24、28よりもクラッド層23、29の各禁制帯
幅の方が大きく、また光導波層24、28よりもキャリ
アブロック層25、27の各禁制帯幅の方が大きくな
る。
【0019】レーザ発振の基本動作は図1のものと同様
であり、重複説明を省く。また、第2実施形態において
n型光導波層24およびp型光導波層28の厚みをt=
0.5μmに一致させたものは上記参考例と同じ構成と
なる。
であり、重複説明を省く。また、第2実施形態において
n型光導波層24およびp型光導波層28の厚みをt=
0.5μmに一致させたものは上記参考例と同じ構成と
なる。
【0020】図4は、第2実施形態と参考例の導波モー
ドを示すグラフである。横軸は活性層26を基準とした
層厚方向の位置(単位μm)であり、縦軸は光強度(任
意単位、リニア)である。このグラフを見ると、第2実
施形態(実線)ではn型光導波層24の厚みをp型光導
波層28の厚みより大きく形成することによって、参考
例(点線)と比較して導波モードが全体にn型層側(負
側)に押し出されていることが判る。特に導波モードの
面積比に注目すると、参考例ではn型層:p型層=1:
1であるが、第2実施形態(実線)ではn型層:p型層
=1:0.86となる。
ドを示すグラフである。横軸は活性層26を基準とした
層厚方向の位置(単位μm)であり、縦軸は光強度(任
意単位、リニア)である。このグラフを見ると、第2実
施形態(実線)ではn型光導波層24の厚みをp型光導
波層28の厚みより大きく形成することによって、参考
例(点線)と比較して導波モードが全体にn型層側(負
側)に押し出されていることが判る。特に導波モードの
面積比に注目すると、参考例ではn型層:p型層=1:
1であるが、第2実施形態(実線)ではn型層:p型層
=1:0.86となる。
【0021】こうした構成によって、導波モードがn型
層に偏って分布し、p型層での分布量が減少するため、
参考例と比べてフリーキャリア吸収による内部損失をよ
り低減でき、その結果、レーザ発振の高効率化、大出力
化が図られる。
層に偏って分布し、p型層での分布量が減少するため、
参考例と比べてフリーキャリア吸収による内部損失をよ
り低減でき、その結果、レーザ発振の高効率化、大出力
化が図られる。
【0022】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、n
型光導波層の屈折率をp型光導波層の屈折率より大きく
形成することによって、導波モードが高屈折率のn型光
導波層側に押し出されようになる。そのため、フリーキ
ャリア吸収への関与が大きいp型層での光の分布量を低
減でき、その結果、素子の内部損失が減少し、レーザ発
振の高効率化が可能となる。
型光導波層の屈折率をp型光導波層の屈折率より大きく
形成することによって、導波モードが高屈折率のn型光
導波層側に押し出されようになる。そのため、フリーキ
ャリア吸収への関与が大きいp型層での光の分布量を低
減でき、その結果、素子の内部損失が減少し、レーザ発
振の高効率化が可能となる。
【0023】また、n型光導波層の厚みをp型光導波層
の厚みより大きく形成することによって、導波モードが
厚みのあるn型光導波層側に押し出されようになる。そ
のため、フリーキャリア吸収への関与が大きいp型層で
の光の分布量を低減でき、その結果、素子の内部損失が
減少し、レーザ発振の高効率化が可能となる。
の厚みより大きく形成することによって、導波モードが
厚みのあるn型光導波層側に押し出されようになる。そ
のため、フリーキャリア吸収への関与が大きいp型層で
の光の分布量を低減でき、その結果、素子の内部損失が
減少し、レーザ発振の高効率化が可能となる。
【図1】本発明の第1実施形態を示す構成図である。
【図2】第1実施形態と参考例の導波モードを示すグラ
フである。
フである。
【図3】本発明の第2実施形態を示す構成図である。
【図4】第2実施形態と参考例の導波モードを示すグラ
フである。
フである。
1、21 基板 2、22 バッファ層 3、23 n型クラッド層 4、24 n型光導波層 5、25 キャリアブロック層 6、26 活性層 7、27 キャリアブロック層 8、28 p型光導波層 9、29 p型クラッド層 10、30 電流ブロック層 11、31 コンタクト層
Claims (2)
- 【請求項1】 活性層の両面側に、該活性層の禁制帯幅
以上の禁制帯幅を有するn型およびp型の光導波層がそ
れぞれ設けられ、 活性層および光導波層を挟むように、該光導波層の禁制
帯幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型のクラッド
層がそれぞれ設けられ、 活性層と光導波層との間に、該活性層および該光導波層
の各禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するキャリアブロック
層が設けられた半導体レーザ装置において、 n型光導波層の屈折率がp型光導波層の屈折率より大き
いことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 活性層の両面側に、該活性層の禁制帯幅
以上の禁制帯幅を有するn型およびp型の光導波層がそ
れぞれ設けられ、 活性層および光導波層を挟むように、該光導波層の禁制
帯幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型のクラッド
層がそれぞれ設けられ、 活性層と光導波層との間に、該活性層および該光導波層
の各禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するキャリアブロック
層が設けられた半導体レーザ装置において、 n型光導波層の厚みがp型光導波層の厚みより大きいこ
とを特徴とする半導体レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32476997A JPH11163459A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 半導体レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32476997A JPH11163459A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 半導体レーザ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11163459A true JPH11163459A (ja) | 1999-06-18 |
Family
ID=18169478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32476997A Pending JPH11163459A (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 半導体レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11163459A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005074081A1 (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Nec Corporation | 半導体レーザ |
JP2007066957A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Victor Co Of Japan Ltd | 半導体レーザ素子 |
WO2018003551A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-04 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール及び溶接用レーザ光源システム |
WO2018168430A1 (ja) * | 2017-03-16 | 2018-09-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール及び溶接用レーザ光源システム |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32476997A patent/JPH11163459A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005074081A1 (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Nec Corporation | 半導体レーザ |
JP2007066957A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Victor Co Of Japan Ltd | 半導体レーザ素子 |
WO2018003551A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-04 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール及び溶接用レーザ光源システム |
JPWO2018003551A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2019-04-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール及び溶接用レーザ光源システム |
WO2018168430A1 (ja) * | 2017-03-16 | 2018-09-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール及び溶接用レーザ光源システム |
JPWO2018168430A1 (ja) * | 2017-03-16 | 2020-01-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体レーザ装置、半導体レーザモジュール及び溶接用レーザ光源システム |
US11437780B2 (en) | 2017-03-16 | 2022-09-06 | Nuvoton Technology Corporation Japan | Semiconductor laser device, semiconductor laser module, and welding laser light source system |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH11163458A (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP3052552B2 (ja) | 面発光型半導体レーザ | |
US6487225B2 (en) | Surface-emitting laser device | |
JPH04305992A (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JPH11163459A (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP3658048B2 (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JPH07245447A (ja) | 半導体レーザ | |
JP2702871B2 (ja) | 半導体レーザおよびその製造方法 | |
JP3645320B2 (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JP2748838B2 (ja) | 量子井戸半導体レーザ装置 | |
JP3006797B2 (ja) | 半導体レーザ | |
JP3223969B2 (ja) | 半導体レーザ | |
JP2004095822A (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JP3761130B2 (ja) | 面発光レーザ装置 | |
JPH0728093B2 (ja) | 半導体レ−ザ素子 | |
JPH05136528A (ja) | 半導体レーザ素子及びその駆動方法 | |
JPH08130342A (ja) | 半導体レーザ | |
JPH07170017A (ja) | 半導体レーザー | |
JP2000261098A (ja) | 自励発振型半導体レーザ | |
JPH07321395A (ja) | 自励発振型半導体レーザ素子 | |
JPS6251282A (ja) | 半導体レ−ザ− | |
JPH02229487A (ja) | 多重量子井戸型半導体発光素子 | |
JP3189900B2 (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JPH0728094B2 (ja) | 半導体レ−ザ素子 | |
JP2855887B2 (ja) | 半導体レーザ及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050325 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050329 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050527 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050809 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |