JPH11160327A - 分注装置 - Google Patents

分注装置

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JPH11160327A
JPH11160327A JP32557797A JP32557797A JPH11160327A JP H11160327 A JPH11160327 A JP H11160327A JP 32557797 A JP32557797 A JP 32557797A JP 32557797 A JP32557797 A JP 32557797A JP H11160327 A JPH11160327 A JP H11160327A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分注装置において着脱自在に装着されるノズ
ルチップの不良を検出する。 【解決手段】 ノズルチップ12はチップ装着部10に
着脱自在に装着される。分注ポンプ14とチップ装着部
10との間には圧力検出部16が設けられる。チップ1
2を上方から下方へ下降させ、ノズルチップ12の先端
を挿入穴26Aに対向又は挿入する。この際、先端に位
置ずれがあれば、その先端が当接面26Bに対向又は衝
突することになり、その状態をエア吐出又はエア吸引を
利用して検出する。部材26としてはチップラックの上
面板を利用することが可能である。各地点で衝突を検出
することにより補正データを取得することも可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分注装置に関し、特
にディスポーザブルなノズルチップを利用した分注装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】分注装置は、ノズル、ノズル搬送機構及
び分注ポンプなどで構成される。ノズルとしては、ステ
ンレスなどで構成されたもの、あるいは金属製のノズル
基部(チップ・フイッティング)にディスポーザブルな
樹脂製のノズルチップ(以下、チップという)に装着し
たものが使用される。
【0003】高精度なノズルの位置決めが必要な場合、
従来においては、上記のステンレスなどで構成されたデ
ィスポーザブルでないノズルが用いられ、あるいは、良
好な成形が行われたチップが選別されそのチップが用い
られていた。
【0004】チップ成形時に何らかの不具合があると先
端が曲がったチップが製造されたり、あるいはチップ装
着が適正でないとノズル基部の中心軸に対してチップが
傾斜して装着されたりする。いずれの場合もチップの位
置決めを正しく行うことができず、容器の縁にノズル先
端が衝突してジャミングが発生したりする問題が生じ
る。なお、従来の分注装置は、そのようなジャミングを
検出するセンサを有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、分注装置を利用
してDNA試薬などの各種の試薬をマイクロプレートの
各ウエル(小容器)に分注することが行われている。こ
のような用途では、試薬間でのコンタミネーションを防
止するため、各試薬ごとにディスポーザブルなチップを
利用する必要がある。
【0006】この場合に、チップに成形不良があったり
チップ装着時に装着不良があったりすると、チップ先端
の位置決め精度を確保できず、容器へのチップ接触とい
う問題や予想外の場所への吐出による汚染などといった
問題が生じる。
【0007】ちなみに、遺伝子を取り扱う用途では、チ
ップを高い温度下で滅菌処理することも行われる。チッ
プは一般に樹脂形成品であるため高い温度下では曲がり
やすい性質をもつ。特に大量の試薬を扱うチップの全長
は長いため、前述のような滅菌処理での曲がりが顕著に
現れやすい。
【0008】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、チップの曲がりやチップ装着
不良による問題を未然に検出できる分注装置を提供する
ことにある。
【0009】本発明の他の目的は、既存の設備を有効利
用してチップ先端の位置決め精度の向上を図ることにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ノズル基部とそれに対して着脱自在に装
着されるノズルチップとからなるノズルと、前記ノズル
を昇降させるノズル移動機構と、を含む分注装置におい
て、先端対向穴を有しその先端対向穴の周囲が先端対向
面とされた位置ずれ検出用部材と、前記位置ずれ検出用
部材の上方から前記ノズルを下降させ、前記ノズルチッ
プの先端が前記先端対向面のレベルよりも微少距離だけ
高い位置に到達した時点で前記ノズルの下降を停止させ
る制御を行う下降制御手段と、前記ノズルの停止状態で
ノズルからエアを吐出させ又はノズルによってエアを吸
引し、その際のノズル内圧力の変化に基づいて前記ノズ
ルチップの先端が前記先端対向穴及び前記先端対向面の
いずれかに対向しているかを判定する対向先判定手段
と、を含むことを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、チップ不良や装着不良
などによってチップ先端の位置が適正位置からずれてい
ると、位置ずれ検出用部材にチップ先端を近接させてエ
ア吐出又はエア吸入を行った場合に、チップ先端開口が
先端対向面によって非接触で覆われているためにエア吐
出圧力又はエア吸入圧力が上昇するので、それによって
チップ先端位置のずれを判定できる。本発明によれば、
ノズルチップが位置ずれ検出用部材に直接接触しないの
で、チップ先端の汚染を防止できる。対向先判定手段
は、圧力センサ及び判定回路などで構成される。
【0012】また、本発明は、ノズル基部とそれに対し
て着脱自在に装着されるノズルチップとからなるノズル
と、前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、を含む
分注装置において、先端挿入穴を有しその先端挿入穴の
周囲が先端当接面とされた位置ずれ検出用部材と、前記
位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降させ、
前記ノズルチップの先端が前記先端挿入穴に進入可能な
所定高さで前記ノズルの下降を停止させる制御を行う下
降制御手段と、前記ノズルの下降停止時に前記ノズルチ
ップの先端からエアを吐出させ又は先端からエアを吸引
させ、その際の前記ノズル内の圧力に基づいて前記ノズ
ルチップの先端が前記先端当接面に当接したことを検出
する接触検出手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】上記構成によれば、チップ不良や装着不良
などによってチップ先端の位置が適正位置からずれてい
ると、位置ずれ検出用部材の先端挿入穴にチップ先端を
挿入しようとした時にチップ先端が先端当接面に当接・
衝突し、その状態でエア吐出又はエア吸引を行えば圧力
上昇によってその接触状態を検出できる。その結果、チ
ップ先端の位置ずれの有無などを判定できる。本発明に
よれば、チップ先端開口が先端当接面によって直接封止
されるので圧力変化を確実に検出できる。
【0014】なお、上記の位置ずれ検出は、望ましくは
分注前であってチップ装着直後に行うのが望ましい。本
発明によれば既存の圧力センサ及び駆動機構をそのまま
利用して位置ずれの検出を行えるという利点がある。
【0015】本発明の好適な態様では、前記対向先判定
手段が対向先として前記先端対向面を判定した場合に、
あるいは前記接触検出手段が接触を検出した場合に、エ
ラーを判定するエラー判定手段を含む。
【0016】本発明の好適な態様では、前記対向先の判
定又は前記接触の判定を複数の地点で実行することによ
って前記ノズルチップ先端の位置ずれに関する補正デー
タを演算する補正手段を含む。望ましくは、前記補正手
段は、垂直方向としてのZ方向に直交するX方向及びY
方向の両方向について補正データを演算する。
【0017】望ましくは、記位置ずれ検出用部材は、形
状の異なる複数の先端対向穴又は先端挿入穴を有する。
例えば、分注される容器の形状に応じて、先端対向穴又
は先端挿入穴を適宜選択使用してもよい。各先端対向穴
又は先端挿入穴は、分注先の容器の形状に対応して、そ
の容器と同一もしくはやや小さく形成される。
【0018】望ましくは、前記位置ずれ検出用部材の少
なくとも先端当接面はノズルチップよりも柔らかい材料
で形成される。この構成によればノズルチップの破損と
いった問題を解消できる。もちろん、ノズル側に衝突を
吸収するためのバネあるいはゴムなどの弾性手段を設け
てもよい。
【0019】本発明の好適な態様では、前記位置ずれ検
出用部材は、実質的に前記ノズルチップを起立保持した
チップラックの上面板であり、前記先端対向穴又は前記
先端挿入穴は前記ノズルチップを保持する保持穴であ
る。上記構成によれば、チップラックを位置ずれ検出用
の部材として兼用でき、装置コストを低減できかつ制御
を簡略化できる。すなわち、ノズル基部にチップを装着
した後、ノズルを上昇させ、その後ノズルの下降を行わ
せるだけでチップ先端の位置ずれを検出できる。ちなみ
に、位置ずれ検出はチップ装着時ごとに実行され、ある
いは定期的に実行される。本発明に係る分注装置は、液
体の吸引装置及び吐出装置としても利用可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0021】図1には、本発明に係る分注装置の好適な
実施形態が示されており、図1はその要部構成を示す概
念図である。
【0022】例えば金属性のパイプなどで構成されるチ
ップ装着部10には樹脂等で形成されたノズルチップ
(以下、チップという)12が着脱自在に装着される。
このチップ装着部10及びチップ12によってノズルが
構成される。このノズルには分注ポンプ14が接続され
ている。この分注ポンプ14は吸引力や吐出力を発生す
るものである。分注ポンプ14とノズルとの間には圧力
検出部16が設けられている。この圧力検出部16はチ
ップ12内部の圧力を検出するセンサを有する。制御部
20は、分注装置の全体を制御すると共に、特に、チッ
プ12の先端の位置ずれ検出のための制御を行ってい
る。駆動機構22は、分注ポンプ14及びノズルを含む
可動部分の全体を駆動している。それらの可動部分は三
次元的に自在に運動可能である。
【0023】圧力検出部16の出力信号は判定部24に
入力されており、この判定部24によって圧力検出部1
6の出力信号に基づいて、チップ先端の位置ずれが判定
される。本実施形態の装置は、以下に説明するように、
位置ずれ検出モードとして非接触モード及び接触モード
を有する。いずれのモードにおいても、所定の条件下で
チップ先端からのエアを吐出させ又はチップ先端でエア
を吸入し、その際における圧力変化(通常圧力からの変
動)に基づいて位置ずれが判定される。
【0024】本実施形態の分注装置においては、チップ
12の成形不良や装着不良によるチップ12の先端の曲
がりを検出するため、位置ずれ検出用部材26が設けら
れている。この部材26は、上記非接触モード及び接触
モードのいずれにおいても使用可能である。部材26
は、分注装置のいずれかの箇所に固定的に配置されるも
のであり、その上部に先端対向穴(非接触モードの場
合)又は先端挿入穴(接触モードの場合)として機能す
る穴26Aを有する。穴26Aの周囲は、先端対向面
(非接触モードの場合)又は先端当接面(接触モードの
場合)として機能する上面26Bとされている。穴26
Aの深さは例えば5mmであり、その直径は例えば4m
mである。この穴26Aの直径は分注時における位置出
し精度に応じて決められ、例えば位置出し精度として4
mmが必要である場合には、上述したように直径4mm
の穴26Aが使用される。
【0025】上記のチップ12は、例えばポリプロピレ
ン等の形成品であり、3000mlの大量の試薬分注を
行うチップの場合、その長さはおよそ130mmでその
最大外形は11mmである。また先端部の外形は2mm
である。このような大型のノズルチップの場合、熱変形
などに起因して曲がりが発生すると、そのチップの先端
位置における位置ずれは最大で5mm程度となる。本実
施形態の装置は、そのような先端の位置ずれを部材26
及び可動部分の制御によって検出することが可能であ
る。
【0026】図2には、ノズルの具体的な構成が示され
ている。上述したようにチップ装着部10の先端部には
チップ12の基端部が嵌合連結される。チップ装着部1
0の軸30内には通路30Aが形成され、その通路30
Aがチップ12内の空間12Aと連通している。軸30
には分岐路が形成され、その分岐路に上記圧力検出部と
して機能する圧力センサ36が接続されている。圧力セ
ンサ36はノズル内の圧力を監視するセンサである。軸
30には分注ポンプ14が接続されている。分注ポンプ
14はシリンジ33とピストン37で構成される。
【0027】ノズル全体はベース35によって弾性的に
支持されており、具体的にはジャミングバネ38によっ
てベース35に対してノズル全体が下方に付勢されてい
る。バネ38により、ノズル先端が何らかの部材に当接
した場合にその衝突力を吸収できる。ベース35は上述
した図1における駆動機構22によって三次元的に駆動
されるものである。
【0028】本実施形態の装置では、上記圧力センサ3
6を利用して位置ずれ検出を行うことが可能である。す
なわち、図1に示す構成においてチップ装着部10にチ
ップ12を装着させた後、それらのノズル全体を上方か
ら下方に下降させる。この場合、上記の非接触モードで
は、チップ12の先端が穴26Aの上面レベル102よ
りも若干高い下降停止位置100に位置決めされた時点
でノズルの下降が停止される。その停止状態で、分注ポ
ンプ14の作用により、チップ先端からエアが吐出さ
れ、あるいはエアが吸引される。この際、チップ12に
おける先端位置が適正なものであれば、その先端は穴2
6Aの中空部分に対向し、チップ内部のエア圧力は通常
圧力となる。一方、先端位置にずれが生じていると、そ
の先端は上面26Bに対向することになり、エア圧力は
先端開口が覆われているために通常圧力よりも上昇(又
は下降)することになる。従って、圧力値をしきい値と
比較すれば、チップ先端が穴26Aに対向しているか、
又は上面26Bに対向しているか判定することができ
る。すなわち、位置ずれの有無を判定できる。
【0029】接触モードにおいては、上面レベル102
よりも若干下がった下降停止位置104にチップ先端が
位置決めされるように下降制御が行われる。そして、そ
の下降停止位置で上述同様にエア吐出又はエア吸引が行
われる。ここで、位置ずれが生じていなければ、チップ
先端は穴26A内に臨み、ノズル内のエア圧力は通常圧
力となる。一方、位置ずれが生じていれば、下降時にチ
ップ先端が上面26Bに衝突してその衝突力が上記ジャ
ミングバネ38で吸収される。その際、チップ先端は上
面26Bに接触して先端開口がほぼ閉塞されることか
ら、エア吐出(又は吸引)を行わせると、ノズル内のエ
ア圧力は通常よりも上昇(又は下降)することになる。
よって、上記の非接触モードの場合と同様に、圧力値を
しきい値と比較すれば位置ずれの有無を判定できる。図
1に示すL1は例えば1mmであり、L2は1mmであ
る。
【0030】図1に示した判定部24は、圧力センサか
らの信号に基づいて上述のように位置ずれの有無を判定
している。位置ずれが判定された場合、判定部24から
制御部20へ例えばアラーム信号が出力される。制御部
20は後述するように必要に応じてチップ12の交換や
補正データの取得のための制御を実行する。
【0031】上記の接触モードが選択される場合、部材
26は望ましくはチップ12より柔らかい部材として構
成することが望ましい。そのような構成によれば、図2
に示したバネ38の作用によっても吸収できないような
衝突が発生した場合においてもチップ先端を保護するこ
とが可能である。もちろん、チップ12が不良である場
合に、それを交換するというのが前提であれば、必ずし
もそのような柔らかい材料によって部材26を構成する
必要はない。
【0032】図3には、本実施形態の分注装置において
設けられた各種の位置ずれ判定用の穴が例示されてい
る。(A)及び(B)にはそれぞれ円形の穴が示されて
おり、それぞれの直径はD1及びD2である。また
(C)及び(D)にはY方向及びX方向に沿った長細の
穴が例示されている。これらの穴は分注先である容器の
形状に対応したものを用いるのが望ましい。(C)及び
(D)に示す穴は、例えばX方向について後述する補正
データを取得する場合及びY方向について補正データを
取得する場合にそれぞれ利用可能である。
【0033】図4及び図5に示すように、部材26は、
チップラック40の上面板42によって構成することも
可能である。すなわち、チップラック40には複数の保
持穴44が形成され、各保持穴44内には新しいチップ
12が挿入保持されている。そのうちのいずれかのチッ
プ12をチップ装着部10に装着して分注を開始する際
に、それに先立って上方からノズル全体を下降させ、い
ままでチップ12が保持されていた保持穴44を利用し
て先端位置の位置ずれを検出してもよい。保持穴44は
実質的に図1に示した穴26Aとして機能し、上面板4
2は図1に示した上面26Bとして機能する。なお、図
4には上記非接触モードにおける位置ずれ判定の概念が
示され、ここにおいて、位置ずれが生じていないチップ
が符号12Cで示され、位置ずれが生じているチップが
符号12Dで示されている。
【0034】図5には上記接触モードにおける位置ずれ
判定の概念が示され、位置ずれが生じていないチップが
符号12Aで示され、位置ずれが生じているチップが符
号12Bで示されている。
【0035】したがって、図4及び図5に示す構成によ
れば、チップラック40の他に別途部材26を設ける必
要がないので、装置を簡略化でき、またチップ12の装
着後に速やかに位置ずれ検出を行うことができるので分
注動作を迅速化できるという利点がある。
【0036】図6には本実施形態に係る分注装置の動作
がフローチャートとして示されている。
【0037】まず、S101では、チップ装着部10に
対してチップ12が装着される。S102では、図1に
示した部材26上にノズルが位置決めされ、そのノズル
が穴26Aに向けて、上方から下方へ引き下ろされる。
この場合、非接触モードでは図1に示した下降停止位置
100にチップ先端が位置決めされ、接触モードでは図
1に示した下降停止位置104にチップ先端が位置決め
される。
【0038】S103では、エア吐出(又はエア吸引)
が行われ、その際のチップ内の圧力が通常よりも上昇
(又は下降)したか否かに基づいて、位置ずれの有無が
判定される。位置ずれがなければ、S104においてノ
ズルが搬送されて従来同様に液体の分注が実行され、そ
の後S105において使用済みのチップがチップ装着部
10から取り外される。
【0039】一方、S103において位置ずれがあった
と判断された場合、S106では補正データを取得する
か否かが判断される。ユーザーによってそのような補正
データの取得が不要であると設定されている場合、S1
07において不良であるチップが新しいチップに交換さ
れ、上記のS102からの各工程が繰り返し実行され
る。
【0040】一方、S106において補正データの取得
が必要であると設定されている場合、S108では今ま
で位置ずれ検出を行った位置とは別の位置において、上
記同様の制御(下降位置決め、エア吐出又は吸引)が行
われる。S109においては、S103と同様に圧力変
化に基づいて、ノズル先端が穴26Aに対向又は挿入さ
れているか、あるいは、上面26Bに対向又は接触して
いるかが判定される。前者であればS108からの工程
が繰り返し実行され、後者であれば更に別の位置で検出
を行うか否かが判断される。
【0041】例えばX方向及びY方向の両方向について
補正データを取得する場合には、X方向の正方向及び負
方向の両方向について及びY方向の正方向及び負方向の
両方向について、圧力変化の有無が検査される。
【0042】以上のような工程を繰り返すと、結果とし
て、2次元の各アドレスごとに圧力変化の有無が判明す
るので、そのデータを基にしてS111ではX方向及び
Y方向についての先端位置の補正データが演算される。
これは適正な位置からのX方向及びY方向のずれ量を表
すものである。S112では、その補正データが適正な
範囲に入っているか否かが判断され、適正な範囲に入っ
ていればS104以降の各工程が実行される。一方、S
112において補正量が適正範囲を超えるものであると
判断された場合、現在装着されているチップは不良であ
ってそのまま使用できないため、S113において新し
いチップに交換される。
【0043】ちなみに、補正データの演算が行われた場
合、S104における分注処理においては、駆動機構2
2の制御に当たってその補正データが利用される。すな
わちその補正量を加味してノズルの位置決めが行われる
ことになる。
【0044】多数のウエル等が形成されているマイクロ
プレートに分注を行う場合、そのマイクロプレートにお
けるいずれかのウエルを利用して実際の分注前に上述し
た位置ずれ検出を行ってもよい。この場合、当該ウエル
が上述した穴26Aとして機能することになる。
【0045】上記実施形態において、ユーザーにより非
接触モード及び接触モードを選択させるように構成して
もよい。また、位置ずれが判明した場合にチップを交換
するか補正データを取得するかに応じてモードを自動選
択させてもよい。補正データを取得する場合にはチップ
先端の保護及び汚染防止のために非接触モードを選択す
るのが望ましい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チップの曲がりやチップ装着不良による問題を未然に検
出できる。また、既存の設備を有効利用してチップ先端
の位置決め精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る分注装置の要部構成を示す概念
図である。
【図2】 ノズルの具体的な構成例を示す図である。
【図3】 穴の各種形態を示す図である。
【図4】 非接触モードにおけるチップラックを利用し
た位置ずれ検出を示す概念図である。
【図5】 接触モードにおけるチップラックを利用した
位置ずれ検出を示す概念図である。
【図6】 分注装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 チップ装着部、12 ノズルチップ、14 分注
ポンプ、16 圧力検出部、20 制御部、22 駆動
機構、24 判定部、26 位置ずれ検出用部材、26
A 穴(先端対向穴、先端挿入穴)、26B 上面(先
端対向面、先端当接面)、36 圧力センサ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル基部とそれに対して着脱自在に装
    着されるノズルチップとからなるノズルと、 前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、 を含む分注装置において、 先端対向穴を有しその先端対向穴の周囲が先端対向面と
    された位置ずれ検出用部材と、 前記位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降さ
    せ、前記ノズルチップの先端が前記先端対向面のレベル
    よりも微少距離だけ高い位置に到達した時点で前記ノズ
    ルの下降を停止させる制御を行う下降制御手段と、 前記ノズルの停止状態でノズルからエアを吐出させ又は
    ノズルによってエアを吸引し、その際のノズル内圧力の
    変化に基づいて前記ノズルチップの先端が前記先端対向
    穴及び前記先端対向面のいずれに対向しているかを判定
    する対向先判定手段と、 を含むことを特徴とする分注装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記対向先判定手段が対向先として前記先端対向面を判
    定した場合にエラーを判定するエラー判定手段を含むこ
    とを特徴とする分注装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、 前記対向先の判定を複数の地点で実行することによって
    前記ノズルチップ先端の位置ずれに関する補正データを
    演算する補正手段を含むこと特徴とする分注装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 前記位置ずれ検出用部材は、実質的に前記ノズルチップ
    を起立保持したチップラップの上面板であり、 前記先端対向穴は前記ノズルチップを保持する保持穴で
    あることを特徴とする分注装置。
  5. 【請求項5】 ノズル基部とそれに対して着脱自在に装
    着されるノズルチップとからなるノズルと、 前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、 を含む分注装置において、 先端挿入穴を有しその先端挿入穴の周囲が先端当接面と
    された位置ずれ検出用部材と、 前記位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降さ
    せ、前記ノズルチップの先端が前記先端挿入穴に進入可
    能な所定高さで前記ノズルの下降を停止させる制御を行
    う下降制御手段と、 前記ノズルの下降停止時に前記ノズルチップの先端から
    エアを吐出させ又は先端からエアを吸引させ、その際の
    前記ノズル内の圧力に基づいて前記ノズルチップの先端
    が前記先端当接面に当接したことを検出する接触検出手
    段と、 を含むことを特徴とする分注装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 前記接触検出手段からの検出信号が出力された場合にエ
    ラーを判定するエラー判定手段を含むことを特徴とする
    分注装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の装置において、 前記ノズルチップ先端と前記先端当接面との接触を複数
    の地点で検出することによって前記ノズルチップ先端の
    位置ずれに関する補正データを演算する補正手段を含む
    こと特徴とする分注装置。
  8. 【請求項8】 請求項3又は7記載の装置において、 前記補正手段は、垂直方向をZ方向としてそれに直交す
    るX方向及びY方向の両方向について補正データを演算
    することを特徴とする分注装置。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の装置において、 前記位置ずれ検出用部材は、実質的に前記ノズルチップ
    を起立保持したチップラップの上面板であり、 前記先端挿入穴は前記ノズルチップを保持する保持穴で
    あることを特徴とする分注装置。
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