JPH11160205A - 車両状態量推定装置 - Google Patents

車両状態量推定装置

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JPH11160205A
JPH11160205A JP9323343A JP32334397A JPH11160205A JP H11160205 A JPH11160205 A JP H11160205A JP 9323343 A JP9323343 A JP 9323343A JP 32334397 A JP32334397 A JP 32334397A JP H11160205 A JPH11160205 A JP H11160205A
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JP
Japan
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vehicle
error
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vehicle state
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JP9323343A
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English (en)
Inventor
Masasugi Kaminaga
眞杉 神永
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両モデルに含まれる状況に応じて変動するモ
デルパラメータを、オブザーバにおける推定精度に悪影
響を与えずに補正したい。 【解決手段】運転者2によって操作されて車両状態量が
適宜変化する車両1に、それら車両状態量のうち測定可
能な車両状態量に基づいて、測定が不可能な車両状態量
等を推定する車両状態量推定装置3を付加する。そし
て、その車両状態量推定装置3内には、推定を行うオブ
ザーバ4と、オブザーバ4内のモデルパラメータを適応
則に従って補正するパラメータ補正部5と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両状態量を推
定する車両状態量推定装置に関し、特に、モデルパラメ
ータと車両状態量とを用いて数学的に構成された車両モ
デルを利用して、測定が困難な車両状態量を推定するよ
うになっている装置において、車両モデルに含まれるモ
デルパラメータのうち、状況に応じて変化してしまうコ
ーナリングパワー等のモデルパラメータを適宜補正する
ことにより、高精度の推定が行えるようにしたものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の技術としては、例えば特
開平8−268306号公報に開示されたもの(第1従
来例)が知られている。かかる公報に開示された従来の
方法にあっては、オブザーバの状態方程式に基づいて計
算した推定横滑り角及び推定ヨーレートと検出前後速度
とにより推定横滑り角を計算する一方で、検出横加速度
と前記計算した推定横加速度との比を補正係数として計
算し、その補正係数をオブザーバの状態方程式における
コーナリングパワーに関する因子に乗算するようになっ
ていて、これにより、オブザーバの状態方程式に基づい
て横滑り角を推定すると、コーナリングパワーが的確に
補正されているので、横滑り角の推定精度が良好にな
る、というものであった。
【0003】また、オブザーバに適応アルゴリズムを適
用したものとして、例えば、「Rajamani,Hedrick " Ada
ptive observers for active Automotive suspensions
; theory and experiment " IEEE transactions on Co
ntrol system technology vol.3,no.1 」に開示された
もの(第2従来例)が知られている。その他、適応アル
ゴリズムに従ったものにおいて出力信号の符号を使用す
るものとし、例えば、「Tom Connolly " Longitudinal
Transition Maneuvers in an Automated HighwaySystem
" 1996 ASME,ICE 」や「Chia-shang Liu and Huei Pen
g " Road Friction coefficent estimation for vehicl
e Path prediction " 14th IAUSD Synposium on Dynami
cs of Vehicles on roads and tracks pp.100-102」に
開示されたもの(第3従来例)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、一般的にタイ
ヤの横力やコーナリングフォースは、タイヤスリップ角
が大きな領域では非線形な特性を有するため、タイヤモ
デルに基づいた推定式を用いて車両の車体横滑り角を推
定する場合に、タイヤ特性(タイヤ横滑り角とコーナリ
ングフォースとの関係)が非線形な領域では車体横滑り
角の推定精度が低下することが判っている。
【0005】そのため、例えば上記第1従来例のよう
に、検出横加速度と推定横加速度との比に応じた補正係
数を用いる等して推定式に含まれるコーナリングパワー
を補正することにより、車体横滑り角の推定精度が低下
しないようにすることが考えられる。
【0006】しかし、上記第1従来例にあっては、タイ
ヤのコーナリングパワーを、横加速度の検出値と推定値
との比に応じて単純に補正するだけであるから、かかる
補正演算と、オブザーバによる車両状態量の推定演算と
が、同時に相互に補正を行う構造になってしまい、いず
れかの誤差が他方の誤差に対して影響を与える構造とな
っている。このため、数学的には極めて不安定であり、
従ってオブザーバにおいて高い推定精度が得られること
は保証できないのである。
【0007】本発明は、このような従来の技術が有する
未解決の課題に着目してなされたものであって、車両モ
デルが状況に応じて変動するモデルパラメータを含んで
いても、そのモデルパラメータを、オブザーバにおける
推定精度に悪影響を与えずに適宜補正することにより、
安定した車両状態量の推定が行える車両状態量推定装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明である車両状態量推定装置は、
複数の車両状態量を用いて数学的に構成された車両モデ
ルに含まれる前記複数の車両状態量のうち、測定可能な
車両状態量を検出する車両状態量検出手段と、前記車両
モデルに基づいた推定式と前記車両状態量検出手段が検
出した前記車両状態量とを用いて、前記複数の車両状態
量のうちの所望の車両状態量の推定値を求めるオブザー
バと、前記車両状態量の検出値と推定値との誤差に基づ
き、その誤差が0になるように、適応則に従って前記車
両モデルに含まれるモデルパラメータを補正するパラメ
ータ補正手段と、を備えた。
【0009】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1に係る発明である車両状態量推定装置において、前記
パラメータ補正手段を、前記適応則に従った演算式に前
記誤差を入力して得られた値を積分して、前記モデルパ
ラメータの補正値を求めるようにした。
【0010】これに対し、請求項3に係る発明は、上記
請求項1に係る発明である車両状態量推定装置におい
て、前記パラメータ補正手段を、前記適応則に従った演
算式に前記誤差を入力して得られた値を所定の漸化式に
入力して、前記モデルパラメータの補正値を求めるよう
にした。
【0011】そして、請求項4に係る発明は、上記請求
項1〜3に係る発明である車両状態量推定装置におい
て、前記パラメータ補正手段を、前記誤差に代えて若し
くは前記誤差と共に、前記車両状態量を代用する代用状
態量の検出値と推定値との誤差に基づいて前記モデルパ
ラメータを補正するようにした。
【0012】また、請求項5に係る発明は、上記請求項
4に係る発明である車両状態量推定装置において、前記
オブザーバは、前記代用状態量を使用しないようにし
た。そして、請求項6に係る発明は、上記請求項4又は
5に係る発明である車両状態量推定装置において、前記
代用状態量を、前記車両状態量の微分値とした。
【0013】さらに、請求項7に係る発明は、上記請求
項4〜6に係る発明である車両状態量推定装置におい
て、前記パラメータ補正手段を、前記車両状態量又は前
記代用状態量の前記誤差の符号に基づいて前記モデルパ
ラメータを補正するようにしたものである。
【0014】また、請求項8に係る発明は、上記請求項
4〜7に係る発明である車両状態量推定装置において、
前記パラメータ補正手段を、前記車両状態量又は前記代
用状態量の前記誤差を入力とした関数の出力を用いて前
記モデルパラメータを補正するようにし、その関数の出
力を、前記入力としての前記誤差の絶対値が所定のしき
い値を越えると飽和するようにした。
【0015】そして、請求項9に係る発明は、上記請求
項1〜8に係る発明である車両状態量推定装置におい
て、前記複数の車両状態量は、ヨーレート,車体横滑り
角,車速,横加速度及び操舵角を含んでおり、前記車両
状態量検出手段は、少なくともヨーレート,車速,横加
速度及び操舵角を検出するようになっており、前記オブ
ザーバは、ヨーレートと、車体横滑り角及び車体横速度
のうちの少なくとも一方と、を推定するようにした。
【0016】一方、請求項10に係る発明は、上記請求
項1〜3に係る発明である車両状態量推定装置におい
て、前記複数の車両状態量は、ヨーレート,車体横滑り
角,車速,横加速度及び操舵角を含んでおり、前記車両
状態量検出手段は、少なくともヨーレート,車速,横加
速度及び操舵角を検出するようになっており、前記オブ
ザーバは、ヨーレートと、車体横滑り角及び車体横速度
のうちの少なくとも一方と、を推定するようになってお
り、前記パラメータ補正手段は、前記ヨーレートの検出
値と推定値との誤差と、前記車体横滑り角及び車体横速
度のうちの少なくとも一方を代用する代用状態量の検出
値と推定値との誤差と、に基づいて前記モデルパラメー
タを補正するようにした。
【0017】請求項11に係る発明は、上記請求項10
に係る発明である車両状態量推定装置において、前記オ
ブザーバは、前記代用状態量を使用しないようにした。
また、請求項12に係る発明は、上記請求項10又は1
1に係る発明である車両状態量推定装置において、前記
代用状態量は、車体横滑り角及び車体横速度のうちの少
なくとも一方の微分値であり、前記パラメータ補正手段
は、ヨーレートの検出値と推定値との誤差、及び、前記
代用状態量の検出値と推定値との誤差に基づいて前記モ
デルパラメータを補正するようにした。
【0018】そして、請求項13に係る発明は、上記請
求項10又は11に係る発明である車両状態量推定装置
において、前記代用状態量は、車体横滑り角及び車体横
速度のうちの少なくとも一方の微分値であり、前記パラ
メータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定値との誤
差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤差の符号
と、に基づいて前記モデルパラメータを補正するように
した。
【0019】さらに、請求項14に係る発明は、上記請
求項10又は11に係る発明である車両状態量推定装置
において、前記代用状態量は、車体横滑り角及び車体横
速度うちの少なくとも一方の微分値であり、前記パラメ
ータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定値との誤差
と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤差を入力と
した関数の出力と、に基づいて前記モデルパラメータを
補正するようになっており、前記関数の出力は、前記入
力の絶対値が所定のしきい値を越えると飽和するように
した。
【0020】一方、請求項15に係る発明は、上記請求
項10又は11に係る発明である車両状態量推定装置に
おいて、前記代用状態量は、横加速度であり、前記パラ
メータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定値との誤
差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤差と、に
基づいて前記モデルパラメータを補正するようにした。
【0021】そして、請求項16に係る発明は、上記請
求項10又は11に係る発明である車両状態量推定装置
において、前記代用状態量は、横加速度であり、前記パ
ラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定値との
誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤差の符
号と、に基づいて前記モデルパラメータを補正するよう
にしたものである。
【0022】さらに、請求項17に係る発明は、上記請
求項10又は11に係る発明である車両状態量推定装置
において、前記代用状態量は、横加速度であり、前記パ
ラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定値との
誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤差を入
力とした関数の出力と、に基づいて前記モデルパラメー
タを補正するようになっており、前記関数の出力は、前
記入力の絶対値が所定のしきい値を越えると飽和するよ
うにした。
【0023】ここで、図1に示すようなシステムを考え
る。即ち、図1に示すシステムは、運転者2によって操
作されて車両状態量δf ,δr ,r,V,αlat ,…が
適宜変化する車両1に、それら車両状態量のうち測定可
能な車両状態量に基づいて、測定が不可能な車両状態量
等を推定する車両状態量推定装置3を付加したものであ
る。また、車両状態量としては、ここでは運転者2の操
作によって車両1に直接生じる前輪舵角δf ,後輪舵角
δr や、そのような操作が車両1に及ぼされる結果とし
て生じるヨーレートr,車速V,横加速度αlat 等を想
定している。
【0024】そして、車両1が、下記の(1),(2)
式のような数学的なモデルで表せるものとする。
【0025】
【数1】
【0026】……(1) y=Cx+Du ……(2) ここで、xは実際の車両状態量を示し、、yはこの車両
状態量推定装置3の出力を示す。
【0027】また、A,B,C,Dは、それぞれm×
m,m×n,l×m,l×nの行列であって、mは上記
ヨーレートr等のように運転者2の操作が車両1に及ぼ
された結果として生じる車両状態量のうち車両モデルに
用いられているものの個数、nは上記前輪舵角δf のよ
うに運転者2の操作によって車両1に直接生じる車両状
態量のうち車両モデルに用いられているものの個数、l
は車両状態量推定装置3内のオブザーバ4によって推定
される車両状態量の個数である。
【0028】そして、上記(1),(2)式で表される
車両モデルに対し、オブザーバ4は、以下のように設計
される。なお、以下の説明において、右肩に“^”が付
されている記号は、それがモデルパラメータの場合には
車両状態量推定装置3内のパラメータ補正部5の適応演
算によって求められていることを、それが車両状態量で
あればオブザーバ4の推定演算によって求められている
ことを表している。同様に、右肩に“〜”が付されてい
る記号は、オブザーバ4によって求められた推定値と、
実際に検出された検出値との誤差であること、或いは、
パラメータ補正部5によって求められた補正値と、真の
値との誤差であることを表している。また、Lは推定さ
れた車両状態量の補正量を決定するためのゲインであ
る。
【0029】
【数2】
【0030】……(3)
【0031】
【外1】
【0032】
【数3】
【0033】……(4) そして、オブザーバ4で使用されるモデルパラメータ
と、実際の車両モデルとの間には誤差があり、それらは
下記の(5),(6)式のように表される。
【0034】
【数4】
【0035】……(5)
【0036】
【数5】
【0037】……(6) また、車両状態量xの誤差eは、下記の(7)式で表さ
れ、その誤差eの微分値は下記の(8)式で表される。
【0038】 e=x−x^ ……(7)
【0039】
【数6】
【0040】……(8) そして、この(8)式は下記の(9)式のように変形が
可能である。
【0041】
【数7】
【0042】……(9) この(9)式の右辺第2項は、車両モデルにおいて変動
すると考えられる適応パラメータθと、その適応パラメ
ータθ以外の車両状態量等のパラメータによって構成さ
れる既知量Wとを用いると、下記の(10)式のように書
き換えることができる。
【0043】
【数8】
【0044】……(10) 適応パラメータθの誤差信号は、下記の(11)式のよう
に表される。
【0045】
【数9】
【0046】……(11) そして、下記の(12)式は、P,Qが正定の重み付けの
行列である場合、リヤプノフ関数として知られている式
である。さらに、下記の(12)式の一次導関数である下
記の(13)式が負定であれば、リヤプノフ関数Vlyap
0に収束することが、リヤプノフの法則により知られて
いる。
【0047】
【外2】
【0048】
【数10】
【0049】……(12)
【0050】
【数11】
【0051】……(13) ここで、上記(13)式は、上記(10)式を用いると下記
の(14)式のように書き換えることが可能である。
【0052】
【数12】
【0053】……(14) なお、この(14)式の第2項は、ゲインLを適宜選定す
ることで負定の関数となり、上記(12)式は0に収束す
る。そこで、下記の(15)式を満足するようにモデルパ
ラメータを選択すればよいことになる。
【0054】
【数13】
【0055】……(15) さらに、上記(11)式を微分することによって得られる
下記の(16)式の関数を使用することで、下記の(17)
式で表される適応則が得られる。
【0056】
【数14】
【0057】……(16)
【0058】
【数15】
【0059】……(17) この(17)式に、下記の(18)式を満足するP,C,M
が存在するような出力信号yを使用すれば、最終的な適
応則である(19)式が定まる。
【0060】
【数16】
【0061】……(18)
【0062】
【数17】
【0063】……(19)
【0064】
【外3】
【0065】
【数18】
【0066】……(20)
【0067】
【外4】
【0068】また、上記(20)式は数学的には正しい
が、コンピュータ等の離散値のモデルを扱う装置には不
適当である。そこで、離散値系のシステムにあっては、
請求項3に係る発明のように、下記の(21)式に示すよ
うな漸化式で適応パラメータθを求めることになる。な
お、Δtは、離散値系におけるサンプリングタイムであ
る。
【0069】 θ^(k) =θ^(k-1) +ΔtQ-1T M(y(k-1) −Cx^(k-1) −Du(k-1) ) ……(21)
【0070】
【外5】
【0071】即ち、下記の(22)式のような車両状態量
を有するシステムにおいて、その車両状態量のうちの一
の車両状態量x1 が測定不能であり、他の車両状態量x
2 が測定可能であるものとし、さらに、車両状態量x1
の微分値は測定可能であるシステムを考える。
【0072】
【数19】
【0073】……(22) かかるシステムは、下記の(23)式のように表される。
【0074】
【数20】
【0075】……(23) また、このような車両状態量xにおいて、その車両状態
量xの誤差eは、下記の(24)式のように表される。
【0076】
【数21】
【0077】……(24)
【0078】
【外6】
【0079】
【数22】
【0080】……(25) そこで、このような場合には、測定が不能な車両状態量
1 ではなく、請求項4に係る発明のように、それを代
用する代用状態量を考える。
【0081】
【外7】
【0082】
【数23】
【0083】……(26) 微分値(dx1 ^/dt)は、下記の(27)式により求
められる。
【0084】
【数24】
【0085】……(27) これにより、本来の出力信号yから適応則を求めること
が不可能な場合であっても、実質的に有効な適応則を得
ることができ、車両モデルのモデルパラメータが変動し
た場合であってもそれを補正して高精度な推定が行える
のである。
【0086】かかる場合の具体例としては、オブザーバ
が測定する車両状態量であって、測定が不可能な車両状
態量として車体横滑り角βが、その微分値として車体横
滑り角速度(dβ/dt)が考えられる。
【0087】次に、上記(22)〜(24)式で表されるシ
ステムを想定するとともに、下記の(28)式のようなリ
ヤプノフ関数Vlyapは上述の第3従来例にも示されるも
のであり、その一次導関数は下記の(29)式で与えら
れ、さらに下記の(30)式を用いると下記の(31)式の
ように書き換えることができる。
【0088】
【数25】
【0089】……(28)
【0090】
【数26】
【0091】……(29)
【0092】
【数27】
【0093】……(30)
【0094】
【数28】
【0095】……(31) さらに、上記(9)式並びに下記の(33)式を用いる
と、下記の(34)式が得られる。
【0096】
【数29】
【0097】……(32)
【0098】
【数30】
【0099】……(33) これにより、適応則としては下記の(34)式が得られ、
請求項7に係る発明のように、誤差eの符号e* を使用
することで、適応パラメータθの補正が可能であること
が判る。
【0100】
【数31】
【0101】……(34) さらに、上記(30)式の代わりに、請求項8に係る発明
のように、図2に示すような飽和関数を用いることもで
きる。この場合の誤差e* は、下記の(35)式のように
なる。
【0102】
【数32】
【0103】……(35) かかる飽和関数は、図2に示すように、誤差e1 ,e2
を入力とした関数であって、入力としての誤差e1 ,e
2 の絶対値が所定のしきい値Φ未満であれば出力は0〜
1の間でリニアに変化し、入力としての誤差e1 ,e2
の絶対値がしきい値Φを越えると例えば1又は−1に飽
和するような関数である。
【0104】このような構成であっても、請求項1に係
る発明と同様の作用が得られる。さらに、上記(25)〜
(27)式に示したような状態推定方法にあっては、基本
的には図3に示すような信号の流れで車両状態量の推定
を行っている。そして、ここでは代用状態量を使用し
て、車両状態量の推定と、適応パラメータθとの推定を
行っている。
【0105】しかし、代用状態量は、本来の信号そのも
のではないため、その本来の信号に対して誤差を含んで
いる場合が多い。しかも、車両状態量の推定は、モデル
パラメータの適応に比べて誤差に対し敏感である。そこ
で、請求項5に係る発明に従って、図4に示すように、
代用状態量の使用を、モデルパラメータの適応のみに限
定することが望ましいのである。かかる目的は、例え
ば、上記(27)式に代えて下記の(37)式を用いること
により達成される。
【0106】
【数33】
【0107】……(37)
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、車両状態量の検出値と
推定値との誤差に基づき、その誤差が0になるように、
適応則に従って車両モデルに含まれるモデルパラメータ
を補正するパラメータ補正手段を設けたため、モデルパ
ラメータが状況に応じて変動したとしても、それを良好
に補正してオブザーバにおける推定精度を向上でき、高
精度に車両状態量を推定することでき、しかも適応則に
従って補正しているからシステムの安定性も確保できる
という効果がある。
【0109】特に、請求項4〜8に係る発明にあって
は、モデルパラメータを補正する適応則に本来必要な車
両状態量の測定が不能であったとしても、モデルパラメ
ータを適宜補正することができるという効果がある。
【0110】さらに、請求項7に係る発明のように誤差
の符号に基づいてモデルパラメータを補正する、或い
は、請求項8に係る発明のように誤差を所定の関数に入
力した場合の出力に基づいてモデルパラメータを補正す
るようにすれば、車両状態量検出手段の検出精度がそれ
ほど高くない場合でも、補正したモデルパラメータの安
定性が確保されるという効果がある。
【0111】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図5は本発明の一実施の形態の全
体構成を示すブロック図であり、本実施の形態における
車両は、車体横滑り角推定装置10と、目標制動力設定
装置20と、制動力制御装置30と、を備えて構成され
ている。なお、目標制動力設定装置20は、車体横滑り
角推定装置10から供給される各値(ヨーレートr,目
標ヨーレートrd ,車速V及び車体横滑り角β^)に基
づいて適切な制動力を設定するための装置であって、そ
の具体的構成は、実行される制御(例えば、VDC,A
BS,TCS等のように車両に適用可能な制御)に応じ
て適宜決定されるものであるが、その内容は本発明の本
質ではないため、その具体的な説明は省略する。また、
制動力制御装置30も、実行される制御に応じて適宜公
知の構成が採用可能であるから、その具体的な説明も省
略する。
【0112】そして、車体横滑り角推定装置10は、実
際にはマイクロコンピュータや必要なインタフェース回
路等によって構成され、車両に発生しているヨーレート
を検出するヨーレートセンサ11から供給されるヨーレ
ートrと、車両に発生している横加速度を検出する横加
速度センサ13から供給される横加速度αlat と、車速
を検出する車速センサ14から供給される車速Vと、前
輪及び後輪のそれぞれの操舵角を検出する操舵角センサ
15から供給される前輪舵角δf ,δr とに基づいて、
所定の演算処理を実行して、車体横滑り角β^を求める
ようになっている。
【0113】ここで、車体横滑り角推定装置10は、図
6に示すような車両モデルに基づいた後述する推定式
と、各センサから供給される各検出信号とに基づいて、
車体横滑り角β^を推定するオブザーバ機能と、このオ
ブザーバ機能の基礎となっている車両モデルのモデルパ
ラメータのうち、状況に応じて変化するモデルパラメー
タであるコーナリングパワーCPf ,CPr を補正する
パラメータ補正機能と、を実現するように構成されてい
る。
【0114】そして、図6に示す車両モデルは、数学的
には下記の(38)〜(46)式のように表すことができ
る。但し、各式中、Mは車両の質量、Iはヨー慣性、β
は車体の横滑り角、rはヨーレート、αは横加速度、a
は車両重心から前輪側車軸までの水平距離、bは車両重
心から後輪側車軸までの水平距離、Vは車速、δf は前
輪舵角、δr は後輪舵角、Yf は前輪のタイヤ横力、Y
r は後輪のタイヤ横力、CPf は前輪のコーナリングパ
ワー、CPr は後輪のコーナリングパワーであって、図
6中、WF は前輪、WR は後輪である。また、前輪舵角
δf は、運転者によるステアリングホイールの操舵角
と、前輪操舵系のステアリングギア比とから求めること
もできる。
【0115】
【数34】
【0116】……(38)
【0117】
【数35】
【0118】……(39)
【0119】
【数36】
【0120】……(40)
【0121】
【数37】
【0122】……(41)
【0123】
【数38】
【0124】……(42)
【0125】
【数39】
【0126】……(43)
【0127】
【数40】
【0128】……(44)
【0129】
【数41】
【0130】……(45)
【0131】
【数42】
【0132】……(46) そして、このような車両モデルにおいて、各車両状態量
のうち状況に応じて変動するために補正が必要な適応パ
ラメータθと、それ以外の既知量Wとは、上記(9),
(10)式から、下記のように求められる。
【0133】
【数43】
【0134】……(47)
【0135】
【数44】
【0136】……(48)
【0137】
【数45】
【0138】……(49)
【0139】
【数46】
【0140】……(50)
【0141】
【数47】
【0142】……(51)
【0143】
【数48】
【0144】……(52) また、ここで車体横滑り角β及びその推定値β^の一次
導関数を、下記のように定義する。
【0145】
【数49】
【0146】そして、誤差信号を、車両状態量としての
ヨーレートrと、車両状態量としての車体横滑り角βの
代用状態量であるその一次導関数βdot と、から生成す
ることとし、さらにそれら誤差を入力とした図2に示し
たような飽和する関数を用いれば、本実施の形態におけ
る適応則は、下記の(53) 式のようになる。ここで、p
1 ,p2 ,q1 及びq2 は重み付けを行う正の定数であ
り、これら定数を含む行列は正定の行列となる。
【0147】
【数50】
【0148】……(53) ここで、代用状態量βdot 及びその推定値β^dot
は、下記の(54),(55)式によって求めることができ
る。
【0149】
【数51】
【0150】……(54)
【0151】
【数52】
【0152】……(55) そして、上記(53) ,(55)式は、車体横滑り角推定装
置10内のマイクロコンピュータにおける演算処理に用
いるために、下記の(56) ,(57) 式のような漸化式と
することができる。
【0153】
【数53】
【0154】……(56)
【0155】
【数54】
【0156】……(57) 図7は、車体横滑り角推定装置10内における処理の概
要を示すフローチャートであって、以下図7に従って本
実施の形態の動作を説明する。
【0157】先ず、そのステップ101において、予め
記憶してあるモデルパラメータ,各センサからの入力
値,前回の処理で推定した車体横滑り角β^,ヨーレー
トr^等を用いて、上記(39)〜(46),(49)〜(5
2) 式に従って各パラメータA11〜A22,B11〜B22
11〜W22を演算する。
【0158】次いで、ステップ102に移行し、横加速
度αlat ,車速V及びヨーレートrの各検出値に基づ
き、上記(54)式に従って、代用状態量としての微分値
βdotを演算する。
【0159】次いで、ステップ103に移行し、前回の
処理で推定した車体横滑り角β^,ヨーレートr^等を
用いて、上記(55)式に従って、代用状態量としての微
分値β^dot を演算する。
【0160】そして、ステップ104に移行し、上記
(56) 式の適応則に従って、コーナリングパワーC
f ,CPr の補正値CPf ^,CPr ^を演算し、こ
の演算された補正値CPr ^,CPr ^を今後のモデル
パラメータとして用いる。
【0161】次いで、ステップ105に移行し、上記
(57) 式に従って、車体横滑り角β及びヨーレートrの
各推定値β^,r^を演算する。推定値β^,r^は、
ステップ106において、目標ヨーレートrd や車速V
等とともに目標制動力設定装置20に出力される。な
お、目標ヨーレートrd は、例えば前輪舵角δf 及び車
速Vに基づいて所望の車両ステア特性を実現するように
設定されるようになっている。
【0162】そして、ステップ107に移行し、今回の
処理で求めた各推定値等をメモリに保存し、これで今回
の図7の処理を終了し、次の割り込みタイミングなった
ら上記ステップ101に戻って上述の処理を繰り返し実
行する。
【0163】このように、本実施の形態にあっては、上
記(56) 式に示した適応則に従ってコーナリングパワー
CPf ,CPr を適宜補正するようにしているから、シ
ステムの安定性を損なうことなくモデルパラメータを真
の値に近づけることができ、もって車体横滑り角β^等
の推定精度を向上することができる。
【0164】しかも、上記(56) 式に用いる誤差信号と
して、誤差そのものではなく、図2に示すような関数に
誤差を入力した場合の出力を用いているため、所謂スラ
イディングモード制御を実行したことと等価である。こ
のため、ヨーレートセンサ11等の検出精度がそれほど
高くない場合であっても、安定性の高い適応演算が行え
る。
【0165】さらに、車体横滑り角βに代えて微分値β
dot を代用状態量として適用しているから、車体横滑り
角βの実測が不可能であるにも関わらず、適応則を用い
てコーナリングパワーCPf ,CPr の補正が行えると
いう利点もある。
【0166】ここで、本実施の形態にあっては、ヨーレ
ートセンサ11,横加速度センサ13,車速センサ14
及び操舵角センサ15によって車両状態量検出手段が構
成され、車体横滑り角推定装置10内におけるステップ
105の処理がオブザーバに対応し、車体横滑り角推定
装置10内におけるステップ104の処理がパラメータ
補正手段に対応する。
【0167】なお、上記実施の形態では、図2に示すよ
うな飽和する関数を用いて適応則に用いる最終的な誤差
信号を得るようにしているが、これに限定されるもので
はなく、例えば、元の誤差の符号(正負)を用いるよう
にしてもよく、そのような構成とした場合でも、上記実
施の形態と同様に車体横滑り角β等の推定精度を向上す
ることができる。しかも、符号に基づく適応であれば、
上記関数を用いた場合と同様に、安定性の高い適応演算
が行える。
【0168】また、ヨーレートセンサ11等の検出精度
が十分に高い場合には、誤差そのものを適用則に用いる
ようにしても構わない。さらに、上記実施の形態では、
車体横滑り角βの代用状態量として、その微分値βdot
を用いているが、車体横滑り角βの代用状態量はこれに
限定されるものではない。例えば、代用状態量として横
加速度αlat を用いることができる。この場合、横加速
度αlat の推定値αlat ^は、上記(54)式から、下記
の(58)式により求めることができる。
【0169】 αlat ^=V(β^dot +r) ……(58) そして、かかる場合の適応則は、誤差信号として本来の
誤差を図2に示したような関数の出力を用いるのであれ
ば、下記の(59) 式のようになる。なお、かかる関数の
出力に代えて、本来の誤差の符号を用いてもよいし、或
いは、誤差そのものを用いてもよい。
【0170】
【数55】
【0171】……(59) 即ち、車体横滑り角βの代用状態量としては、上述のよ
うにその微分値βdotが好適であるし、また、その微分
値βdot に対して、他の推定対象であるヨーレートrを
含んだ線型の関係式でもって関係が表現される例えば横
加速度αlat のようなものでもよく、要は、車体横滑り
角βに近似した挙動を示す微分値βdotのような車両状
態量や、車体横滑り角β若しくはそれに近似した挙動を
示す他の車両状態量、若しくは車体横滑り角βとヨーレ
ートrから線形結合等の演算を用いて得られる車両状態
量に近似した車両状態量であれば、代用状態量として十
分に適用可能である。
【0172】また、上記実施の形態では、車体横滑り角
βを推定するようにしているが、これに限定されるもの
ではなく、例えば車体横速度を推定する装置であっても
本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に適用し得る関数の一例を示す図であ
る。
【図3】基本的な信号の流れを示すブロック図である。
【図4】代用状態量の使用をパラメータ補正に限定した
場合の信号の流れを示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図
である。
【図6】車両モデルを示す図である。
【図7】処理の概要を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両 2 運転者 3 車両状態量推定装置 10 車体横滑り角推定装置 11 ヨーレートセンサ 13 横加速度センサ 14 車速センサ 15 操舵角センサ 20 目標制動力設定装置 30 制動力制御装置

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の車両状態量を用いて数学的に構成
    された車両モデルに含まれる前記複数の車両状態量のう
    ち、測定可能な車両状態量を検出する車両状態量検出手
    段と、 前記車両モデルに基づいた推定式と前記車両状態量検出
    手段が検出した前記車両状態量とを用いて、前記複数の
    車両状態量のうちの所望の車両状態量の推定値を求める
    オブザーバと、 前記車両状態量の検出値と推定値との誤差に基づき、そ
    の誤差が0になるように、適応則に従って前記車両モデ
    ルに含まれるモデルパラメータを補正するパラメータ補
    正手段と、を備えたことを特徴とする車両状態量推定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータ補正手段は、前記適応則
    に従った演算式に前記誤差を入力して得られた値を積分
    して、前記モデルパラメータの補正値を求めるようにな
    っている請求項1記載の車両状態量推定装置。
  3. 【請求項3】 前記パラメータ補正手段は、前記適応則
    に従った演算式に前記誤差を入力して得られた値を所定
    の漸化式に入力して、前記モデルパラメータの補正値を
    求めるようになっている請求項1記載の車両状態量推定
    装置。
  4. 【請求項4】 前記パラメータ補正手段は、前記誤差に
    代えて若しくは前記誤差と共に、前記車両状態量を代用
    する代用状態量の検出値と推定値との誤差に基づいて前
    記モデルパラメータを補正するようになっている請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の車両状態量推定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記オブザーバは、前記代用状態量を使
    用しないようになっている請求項4記載の車両状態量推
    定装置。
  6. 【請求項6】 前記代用状態量は、前記車両状態量の微
    分値である請求項4又は請求項5記載の車両状態量推定
    装置。
  7. 【請求項7】 前記パラメータ補正手段は、前記車両状
    態量又は前記代用状態量の前記誤差の符号に基づいて前
    記モデルパラメータを補正するようになっている請求項
    4乃至請求項6のいずれかに記載の車両状態量推定装
    置。
  8. 【請求項8】 前記パラメータ補正手段は、前記車両状
    態量又は前記代用状態量の前記誤差を入力とした関数の
    出力を用いて前記モデルパラメータを補正するようにな
    っており、その関数の出力は、前記入力としての前記誤
    差の絶対値が所定のしきい値を越えると飽和するように
    なっている請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の車
    両状態量推定装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の車両状態量は、ヨーレート,
    車体横滑り角,車速,横加速度及び操舵角を含んでお
    り、前記車両状態量検出手段は、少なくともヨーレー
    ト,車速,横加速度及び操舵角を検出するようになって
    おり、前記オブザーバは、ヨーレートと、車体横滑り角
    及び車体横速度のうちの少なくとも一方と、を推定する
    ようになっている請求項1乃至請求項8のいずれかに記
    載の記載の車両状態量推定装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の車両状態量は、ヨーレー
    ト,車体横滑り角,車速,横加速度及び操舵角を含んで
    おり、前記車両状態量検出手段は、少なくともヨーレー
    ト,車速,横加速度及び操舵角を検出するようになって
    おり、前記オブザーバは、ヨーレートと、車体横滑り角
    及び車体横速度のうちの少なくとも一方と、を推定する
    ようになっており、前記パラメータ補正手段は、前記ヨ
    ーレートの検出値と推定値との誤差と、前記車体横滑り
    角及び車体横速度のうちの少なくとも一方を代用する代
    用状態量の検出値と推定値との誤差と、に基づいて前記
    モデルパラメータを補正するようになっている請求項1
    乃至請求項3のいずれかに記載の車両状態量推定装置。
  11. 【請求項11】 前記オブザーバは、前記代用状態量を
    使用しないようになっている請求項10記載の車両状態
    量推定装置。
  12. 【請求項12】 前記代用状態量は、車体横滑り角及び
    車体横速度のうちの少なくとも一方の微分値であり、 前記パラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定
    値との誤差、及び、前記代用状態量の検出値と推定値と
    の誤差に基づいて前記モデルパラメータを補正するよう
    になっている請求項10又は11記載の車両状態量推定
    装置。
  13. 【請求項13】 前記代用状態量は、車体横滑り角及び
    車体横速度のうちの少なくとも一方の微分値であり、 前記パラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定
    値との誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤
    差の符号と、に基づいて前記モデルパラメータを補正す
    るようになっている請求項10又は11記載の車両状態
    量推定装置。
  14. 【請求項14】 前記代用状態量は、車体横滑り角及び
    車体横速度うちの少なくとも一方の微分値であり、 前記パラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定
    値との誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤
    差を入力とした関数の出力と、に基づいて前記モデルパ
    ラメータを補正するようになっており、 前記関数の出力は、前記入力の絶対値が所定のしきい値
    を越えると飽和するようになっている請求項10又は1
    1記載の車両状態量推定装置。
  15. 【請求項15】 前記代用状態量は、横加速度であり、 前記パラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定
    値との誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤
    差と、に基づいて前記モデルパラメータを補正するよう
    になっている請求項10又は11記載の車両状態量推定
    装置。
  16. 【請求項16】 前記代用状態量は、横加速度であり、 前記パラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定
    値との誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤
    差の符号と、に基づいて前記モデルパラメータを補正す
    るようになっている請求項10又は11記載の車両状態
    量推定装置。
  17. 【請求項17】 前記代用状態量は、横加速度であり、 前記パラメータ補正手段は、ヨーレートの検出値と推定
    値との誤差と、前記代用状態量の検出値と推定値との誤
    差を入力とした関数の出力と、に基づいて前記モデルパ
    ラメータを補正するようになっており、 前記関数の出力は、前記入力の絶対値が所定のしきい値
    を越えると飽和するようになっている請求項10又は1
    1記載の車両状態量推定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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