JPH11158359A - 抗菌性ポリエステルエラストマー組成物 - Google Patents

抗菌性ポリエステルエラストマー組成物

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JPH11158359A
JPH11158359A JP9342211A JP34221197A JPH11158359A JP H11158359 A JPH11158359 A JP H11158359A JP 9342211 A JP9342211 A JP 9342211A JP 34221197 A JP34221197 A JP 34221197A JP H11158359 A JPH11158359 A JP H11158359A
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polyester
weight
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polymer segment
units
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JP9342211A
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Yasushi Kubo
安志 久保
Takeshi Miyake
剛 三宅
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Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温・紫外線照射雰囲気下で抗菌機能が長時間
持続し、柔軟性、反発性、弾性回復性等のゴム的性質、
屈曲疲労性、潤滑性、導電性などに優れた成形品を形成
し得る抗菌性ポリエステルエラストマー組成物を製造す
る。 【解決手段】ポリエステルエラストマーにアミノ酸金属
化合物を無機物の粒子表面にコーティングした抗菌剤、
さらにシリコーンおよび/または導電材を配合すること
を特徴とする抗菌性ポリエステルエラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温・紫外線照射
雰囲気下で抗菌機能が長時間持続し、柔軟性、反発性、
弾性回復性等のゴム的性質、屈曲疲労性、潤滑性、導電
性などに優れた抗菌性ポリエステルエラストマー組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルエラストマーは、機械的性
質、成形加工性、耐熱性、柔軟性、屈曲疲労性などが優
れることから、自動車部品および電気・電子部品、繊
維、フィルムをはじめ、1般消費材にまで至る幅広い用
途に使用されている。
【0003】最近、清潔志向や衛生的環境の要望が社会
的に高まっていることから、上記の用途のうち、とくに
ヘアブラシ、ドライヤーブラシ、料理用ヘラ、電話機の
キーパッドなどの製品において抗菌性を有するニーズが
急速に広がりつつある。従来から、樹脂製品に抗菌性を
付与する手段としては、抗菌剤を塗布する方法や、抗菌
剤として、ゼオライト、アパタイト、リン酸ジルコニウ
ム塩化合物等に銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンを担持
させたもの、あるいは、銀イオン含有水溶解性ガラスな
どを配合する方法が知られている。
【0004】上記のような方法は、特開昭62−241
939号公報、特開平1−24860号公報に開示され
ており、これらは、ゼオライトに金属イオンおよび/ま
たはアンモニア、アミンを担持させた抗菌剤やその組成
物である。また、特開平6−212019号公報には、
リン酸ジルコニウム塩化合物に銀イオンおよび水素イオ
ンを担持させた抗菌剤やその組成物が開示されている。
一方、特開平2−9852号公報には、紫外線に対して
安定で、かつ長期にわたり高い抗菌機能を有する金属の
N−アシルアミノ酸塩からなる抗菌剤やその組成物が開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、抗菌剤
を塗布する方法は、一担抗菌剤を有機溶剤や水等に溶解
したのち、塗布、吹き付け等により処理/乾燥する工程
が必要であり、環境面、経済面で問題があり、かつ抗菌
効果の持続性が乏しい。ゼオライトに金属イオンを担持
した抗菌剤を配合した樹脂組成物(特開昭62−241
939号公報、特開平1−24860号公報)およびリ
ン酸ジルコニウム塩化合物に銀イオンおよび水素イオン
を担持した抗菌剤を配合した組成物(特開平6−212
019号公報)では、抗菌・殺菌作用があるものの、紫
外線により、酸化・変色し、また金属がイオン化しやす
いため、光に曝されたり、液体に接触したりしたとき、
抗菌効果が小さくなる問題点があった。一方、特開平2
−9852号公報に開示された組成物は、オレフィン樹
脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂
などに配合した場合、常温の光に対して安定で、かつ長
期間にわたり抗菌機能を維持しているが、高温・紫外線
照射雰囲気下で処理した場合には、抗菌効果が徐々に小
さくなる問題点がある。さらに、これらの樹脂組成物で
は柔軟性、反発性、弾性回復性等のゴム的性質、屈曲疲
労性、潤滑性、および導電性などを実現できない。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、高
温・紫外線照射雰囲気下で抗菌機能が長時間持続し、柔
軟性、反発性、弾性回復性等のゴム的性質、屈曲疲労
性、潤滑性、導電性などに優れた樹脂組成物について鋭
意検討した結果、ポリエステルブロック共重合体にアミ
ノ酸金属化合物を無機物の粒子表面にコーティングした
抗菌剤を配合した樹脂組成物、さらにシリコーンおよび
/または導電材を配合した樹脂組成物を見出し本発明に
到達した。
【0007】すなわち本発明は、主として結晶性芳香族
ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメン
ト(a)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/
または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セ
グメント(b)とを主たる構成成分とするポリエステル
ブロック共重合体(A)100重量部と、アミノ酸金属
化合物を無機物の粒子表面にコーティングした抗菌剤
(B)0.1〜20重量部、さらに必要に応じてシリコ
ーン(C)0.1〜10重量部と、および/または導電
材(D)1〜30重量部を配合してなるポリエステルエ
ラストマー組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0009】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント(a)
は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであ
り、好ましくはテレフタル酸およびまたはジメチルテレ
フタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポ
リブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソフ
タル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−
4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれらのエス
テル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量3
00以下のジオール、例えば、エチレングリコール、ト
リメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デ
カメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチ
ロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、
ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェニル、
4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニルなど
の芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あ
るいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を
2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。
また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキ
シ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以
下の範囲で共重合することも可能である。
【0010】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
ある。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、
ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの
なかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特
性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。
また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量
としては共重合された状態において300〜6000程
度であることが好ましい。
【0011】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは15〜75重量%である。
【0012】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過
剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメ
ント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得ら
れる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン
酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント
成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反
応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ高融点結
晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント
成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せし
める方法。高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグ
メントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ(ε−カプ
ロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合
は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノ
マを付加反応させるなど、いずれの方法をとってもよ
い。
【0013】本発明のポリエステルエラストマ組成物に
用いられる成分の一つである抗菌剤(B)とは、抗菌作
用を有する金属とN−長鎖アシルアミノ酸との反応によ
って形成される塩を微粒子状の無機物にコーティングし
たものである。
【0014】本発明に使用される抗菌剤中のN−長鎖ア
シルアミノ酸金属塩の具体例としては、N−ステアロイ
ルグルタミン酸銀、N−ステアロイルグルタミン酸銅、
N−ラウロイルグルタミン酸銀、N−ラウロイルグルタ
ミン酸銅、N−ミリストイルグルタミン酸銀、N−ミリ
ストイルグルタミン酸銅、N−ステアロイルアスパラギ
ン酸銀、N−ステアロイルアスパラギン酸銅、N−ラウ
ロイルアスパラギン酸銀、N−ラウロイルアスパラギン
酸銅、N−ミリストイルアスパラギン酸銀、N−ミリス
トイルアスパラギン酸銅、N−ステアロイルバリン銀、
N−ステアロイルバリン銀、N−ステアロイルバリン
銅、N−ラウロイルバリン銀 、N−ラウロイルバリン
銅、N−ラウロイルバリン銀、N−ステアロイルフェニ
ルアラニン銀、N−ステアロイルフェニルアラニン銅、
N−ステアロイルアルギニン銀、N−ステアロイルアル
ギニン銅、N−ラウロイルアルギニン銀、N−ラウロイ
ルアルギニン銅などである。
【0015】本発明に使用される抗菌剤中の微粒子状無
機物としては、セラミックス、炭酸カルシウム、酸化チ
タン、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ゼオライトなど
が挙げられる。そして、微粒子の粒径は、限定するもの
でないが、樹脂の特性を維持するために、0.01〜1
μmのものが好ましい。本発明のポリエステルブロック
共重合体(A)と抗菌剤(B)の配合割合は(A)成分
100重量部に対して(B)成分0.1〜20重量部、
好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.
3〜5重量部である。抗菌剤(B)の配合量が0.1重
量部未満では抗菌効果が劣り、20重量部を越えるとポ
リエステルエラストマの柔軟性、反発性、弾性回復性等
のゴム的性質が損なわれるため好ましくない。
【0016】本発明のポリエステルエラストマー組成物
に用いられる成分の一つであるシリコーン(C)とは、
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、トリフロロプロピルメチルポリシロキサンなどであ
って、アミノ基、ビニル基、アルキルアリル基で変性し
たものも使用できる。重合度や架橋度に応じてオイル
状、ゴム状、ゲル状、樹脂状となるが、これらの中でも
ジメチルポリシロキサンが好ましく、特に分子量が30
000以上のジメチルポリシロキサンが好ましい。
(A)と(B)の成分にシリコーン(C)を配合するこ
とによって、抗菌性を維持しつつ潤滑性を付与すること
ができる。また、抗菌性もさらに向上する。
【0017】本発明のポリエステルブロック共重合体
(A)と抗菌剤(B)からなる成分に併用するシリコー
ン(C)の配合割合は(A)成分100重量部と(B)
成分0.1〜20重量部に対して(C)成分0.1〜1
0重量部、好ましくは0.2〜5重量部である。シリコ
ーン(C)の配合量が0.1重量部未満では潤滑性の改
善効果が小さく、10重量部以上を越えると表面が剥離
した外観不良を起こすとともにポリエステルエラストマ
ーの特性を損なうため好ましくない。
【0018】本発明のポリエステルエラストマ組成物に
用いられる成分の一つである導電材(D)とは、カーボ
ンブラック、黒鉛、カーボンファィバー、金属粉末、金
属ウィスカー、導電性を有する金属化合物の粉末および
ウィスカーなどである。(A)、(B)および(C)の
成分に対して、導電材(D)を配合することによって、
抗菌性、潤滑性を維持しつつ導電性を付与できる。
【0019】本発明のポリエステルブロック共重合体
(A)、抗菌剤(B)およびシリコーン(C)からなる
成分に併用する導電材(D)の配合割合は、(A)成分
100重量部、(B)成分0.1〜20重量部および
(C)成分0.1〜10重量部に対して(D)成分1〜
30重量部、好ましくは3〜25重量部である。導電材
(D)の配合量が1重量部未満では導電性の改善効果が
小さく、30重量部を越えると成形時の流動性が悪化す
るため好ましくない。
【0020】また本発明のポリエステルエラストマ組成
物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知のヒン
ダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル
系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系などの
耐光剤、ガラス繊維などの補強剤、シリカ、クレー、硫
酸カルシウム、ガラスビーズなどの充填剤、タルクなど
の核剤、難燃剤などを任意に含有せしめることができ
る。
【0021】本発明の抗菌性ポリエステルエラストマー
組成物の製造方法は特に限定されるものではないが、原
料をミキサー、ブレンダー等の混合機によりドライブレ
ンドし、押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロー
ル機に供給し溶融混練する方法で得られる。
【0022】また、溶融混練する際、各原料を一括溶融
混練してもよく、多段添加方式で溶融混練してもよい。
このようにして得られる抗菌性ポリエステルエラストマ
組成物は射出成形、ブロー成形、真空成形、カレンダー
加工、押出成形、圧縮成形、発泡成形などにより各種成
形品とされる。これらの成形品はその優れた特徴を生か
して、自動車部品、電気・電子部品、繊維、フィルム、
一般消費材等の幅広い用途、とくにヘアブラシ、ドライ
ヤーブラシ、料理用ヘラ、電話機のキーパッドなどの製
品に使用することが出来る。
【0023】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部は、ことわりのない場
合すべて重量基準である。また、参考例および実施例中
に示される物性は次のように測定した。
【0024】・融点:差動走査熱量計(Du Pont社製DSC
-910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の
昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定し
た。
【0025】・溶融粘度指数(MFR値):ASTM
D−1238に従って、温度240℃、
荷重2160gで測定した。
【0026】・硬度(ショアDスケ−ル):JIS K
−7215に従って測定した。
【0027】・抗菌性試験(フイルム密着法):下記手
順で測定した。
【0028】(1)37±1℃で16〜20時間前培養した菌
体を1/500普通ブイヨンに分散させる(生菌数:
2.0×105 〜1.0×106 /ml)。
【0029】(2)抗菌加工品・無加工試験品(25c
2)を99.5%エタノール含有脱脂綿等で処理す
る。
【0030】(3)培養した菌体を0.5ml/25cm2
割合で試験体(抗菌加工品、無加工品 、フ゜ラスチックシ
ャーレ)に接種する。
【0031】(4)被覆フイルムをかぶせて、35±1
℃、相対湿度90%以上で24時間保存する。次に液体
培地(SCDLP)10mlで洗い出し、その液を寒天
平 板培養法(35℃、48時間)により生菌数
を測定する。
【0032】参考例 ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造 テレフタル酸362部、1,4−ブタンジオール392
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール134部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で2時間30分重合を行わせた。得られたポリマを水
中にストランド状で吐出し、カッティングを行なってペ
レットとした。
【0033】ポリエステルブロック共重合体(A−2)
の製造 テレフタル酸302部、1,4−ブタンジオール327
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール216部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で2時間45分重合を行わせた。得られたポリマを水
中にストランド状で吐出し、カッティングを行なってペ
レットとした。
【0034】ポリエステルブロック共重合体(A−3)
の製造 ジメチルテレフタレ−ト162部、1,4−ブタンジオ
ール113部、エチレンオキサイドで末端をキャッピン
グしたポリ(プロピレンオキシド)グリコ−ル(数平均
分子量約2200,EO含量26.8%)332部を、
チタンテトラブトキシド0.15部およびトリメリット
酸無水物3部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた反
応容器に仕込み、210℃で2時間30分加熱して、理
論メタノ−ル量の95%のメタノ−ルを系外に留出させ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010 0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で1時間50分重合を行わせた。得られたポリマを水
中にストランド状で吐出し、カッティングを行なってペ
レットとした。
【0035】表1にA−1、A−2、A−3の組成と物
性を示す。
【0036】
【表1】 実施例1〜4 ポリエステルブロック共重合体(A−1、A−2、A−
3)100重量部に、抗菌剤(株式会社日鉱製“ホロン
キラー”ビーズセラ37−135)(B−1)を表2に
示す割合でV−ブレンダーで混合し、45mmφのスクリ
ューを有する二軸押出機を用いて200〜250℃で溶
融混練しペレット化した。このペレットを100℃で5
時間熱風乾燥後、200〜250℃の成形温度、60℃
の金型温度で、抗菌試験用の縦30mm、横30mm、厚さ
2mmの角板試験片と、引張試験片、さらにアイゾット衝
撃試験片を射出成形した。角板試験片を使用して、温度
83℃に設定したサンシャインウェザメーター中で20
0時間の紫外線照射処理したのち、抗菌試験をおこなっ
た。さらに引張試験片とアイゾット衝撃試験片を使用し
て、JIS K7113に準じて引張特性とASTM
D256に準じてアイゾット衝撃強度を測定した。結果
を表2に示す。
【0037】比較例1〜3 実施例1と同様にポリエステルブロック共重合体(A−
1、A−2、A−3)に、抗菌剤(B−1)を表2に示
す割合でV−ブレンダーで混合し、45mmφのスクリュ
ーを有する二軸押出機を用いて200〜250℃で溶融
混練しペレット化した。このペレットを100℃で5時
間熱風乾燥後、200〜250℃の成形温度、60℃の
金型温度で、抗菌試験用の縦30mm、横30mm、厚さ3
mmの角板試験片と、引張試験片、さらにアイゾット衝撃
試験片を射出成形した。これらの射出成形品を使用し
て、実施例1と同様に試験を行い、結果を表2に示す。
【0038】
【表2】 実施例 5 〜7 実施例1で使用したポリエステルブロック共重合体(A
−1、A−2、A−3)と抗菌剤(B−1)とシリコー
ン(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製高分
子量シリコ−ンポリマのコンセレートBY27−01
0)(C−1)を表3に示す割合でV−ブレンダーで混
合し、45mmφのスクリューを有する二軸押出機を用い
て200〜250℃で溶融混練しペレット化した。射出
成形品の作成および各種試験を実施例1と同様に行い、
その結果を表3に示す。表3の結果から判るように、本
実施例組成物は、抗菌機能の持続性、柔軟性、潤滑性に
優れていた。
【0039】
【表3】 実施例8 〜10 実施例1および で使用したポリエステルブロック共重
合体(A−1、A−2、A−3)、抗菌剤(B−1)、
シリコーン(C−1)に導電材(キャボットコーポレー
ション製“バルカン”XC72)(D−1)を表4に示
す割合でV−ブレンダーで混合し、45mmφのスクリュ
ーを有する二軸押出機を用いて200〜250℃で溶融
混練しペレット化した。射出成形品の作成および各種試
験を実施例1と同様に行い、その結果を表4に示す。表
4の結果から判るように、本実施例組成物は、抗菌機能
の持続性、柔軟性、潤滑性、導電性に優れていた。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】高温・紫外線照射雰囲気下で抗菌機能が
長時間持続し、柔軟性、反発性、弾性回復性等のゴム的
性質、屈曲疲労性、潤滑性、導電性などに優れ、広範囲
の用途、例えばヘアブラシ、ドライヤーブラシ、料理用
ヘラ、電話機のキーパッド製品などに有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部と、アミノ酸金属化合物を無機物の
    粒子表面にコーティングした抗菌剤(B)0.1〜20
    重量部を配合してなるポリエステルエラストマー組成
    物。
  2. 【請求項2】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部と、アミノ酸金属化合物を無機物の
    粒子表面にコーティングした抗菌剤(B)0.1〜20
    重量部と、シリコーン(C)0.1〜10重量部を配合
    してなるポリエステルエラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部と、アミノ酸金属化合物を無機物の
    粒子表面にコーティングした抗菌剤(B)0.1〜20
    重量部とシリコーン(C)0.1〜10重量部および/
    または導電材(D)1〜30重量部を配合してなるポリ
    エステルエラストマー組成物。
  4. 【請求項4】 高融点結晶性重合体セグメント(a)が
    ポリブチレンテレフタレート単位で構成される請求項1
    記載のポリエステルエラストマー組成物。
  5. 【請求項5】 低融点重合体セグメント(b)がポリ
    (テトラメチレンオキシド)グリコール単位および/ま
    たはポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレン
    オキシド付加物単位で構成される請求項1記載のポリエ
    ステルエラストマー組成物。
  6. 【請求項6】 ポリエステルブロック共重合体(A)に
    おける低融点重合体セグメント(b)の共重合量が10
    〜80重量%である請求項1記載のポリエステルエラス
    トマー組成物。
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