JPH11156625A - スローアウェイチップおよび該スローアウェイチップを装着したスローアウェイ式ボールエンドミル - Google Patents

スローアウェイチップおよび該スローアウェイチップを装着したスローアウェイ式ボールエンドミル

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JPH11156625A
JPH11156625A JP32180097A JP32180097A JPH11156625A JP H11156625 A JPH11156625 A JP H11156625A JP 32180097 A JP32180097 A JP 32180097A JP 32180097 A JP32180097 A JP 32180097A JP H11156625 A JPH11156625 A JP H11156625A
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JP
Japan
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tip
cutting edge
tool
rear end
arc
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Application number
JP32180097A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Arai
辰夫 新井
Takanobu Saitou
貴宣 斉藤
Junichi Saito
淳一 斉藤
Yasuzo Funaki
保三 船木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Priority to JP32180097A priority Critical patent/JPH11156625A/ja
Publication of JPH11156625A publication Critical patent/JPH11156625A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • B23C5/1027Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts
    • B23C5/1045Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts having a cutting insert, the cutting edge of which subtends substantially 90 degrees

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き上げ加工時の切削負荷によるスローアウ
ェイチップの損傷を防止するとともに、良好な切れ味を
確保する。 【解決手段】 工具本体11の先端部に装着される一対
のスローアウェイチップ16,16を、同形同大の略平
板状として、すくい面とされる上面21aと逃げ面とさ
れる側面21cとの交差稜線部に、上面21aに対向す
る方向から見て略1/4円弧状をなすとともに側面21
cに対向する方向から見て凸曲線状をなす円弧状切刃部
15aを備えた切刃15を形成し、この切刃15と着座
面とされる下面21bとの間のチップ厚を、円弧状切刃
部15a上の所定の位置Pにおいて最大のチップ厚EP
となるとともに、切刃15の先端位置Qのチップ厚EQ
よりも切刃15の後端位置Rのチップ厚ERの方が小さ
くなるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具本体の先端部
に1/4円弧状切刃部を有する切刃が形成されたスロー
アウェイチップ(以下、チップと称する。)および該チ
ップが装着されたスローアウェイ式ボールエンドミル
(以下、ボールエンドミルと称する。)に係わり、特に
この工具本体をその回転軸線回りに回転しつつ該軸線に
斜交する方向に引き上げて切削を行う、いわゆる引き上
げ加工に用いて好適なチップおよびボールエンドミルに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のボールエンドミルとしては、例
えば図15に示すようなものが提案されている。この図
15に示すボールエンドミルは、実開平5−63722
号公報に記載されたものであって、軸線O回りに回転さ
れる工具本体1の先端部に形成された一対のチップ取付
座2,2に、略1/4円弧状切刃部3aと直線状切刃部
3bとを備えた切刃3を有する同形同大の平板状のチッ
プ4,4が、上記円弧状切刃部3aを工具先端の回転中
心側から後端外周側に位置させるとともに、直線状切刃
部3bをこの円弧状切刃部3aの後端から工具後端側に
延びるように位置させ、それぞれの切刃3,3の軸線O
回りの回転軌跡が互いに一致するようにして、クランプ
ネジ5により着脱自在に装着された構成となっている。
ここで、両チップ4,4の切刃3,3の先端、すなわち
上記円弧状切刃部3a,3aの内周端は、工具先端の回
転中心近傍において切削速度が小さくなるのに伴い切削
負荷が増大することによってチップ4,4に偏摩耗が生
じたりするのを防ぐため、軸線Oから僅かに離れた位置
に配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ボールエンドミルでは、その工具本体1を軸線O回りに
回転させつつ該軸線Oに交差する方向に送り出して、上
記切刃3,3により被削材に断面半円形の底部を有する
溝を形成して行くのであるが、この際、工具本体1を軸
線Oに直交する方向に真っ直ぐに送り出して切削を行う
一般的な切削加工の他に、例えば金型等の加工におい
て、工具本体1をその後端側に軸線Oに斜交する方向に
引き上げながら切削を行い、被削材に底部が傾斜した溝
等を形成する、いわゆる引き上げ加工を行う場合があ
る。しかるに、このような引き上げ加工の場合には、上
記円弧状切刃部3aのうち工具本体1の先端の回転中心
近傍の部分は切削には供されず、これよりも外周側の部
分と後端側切刃部3bとによって専ら切削が行われるこ
ととなる。
【0004】従って、このような引き上げ加工を行う場
合において、チップ4の切刃3のうちで最も大きな切削
負荷を受けるのは、上記回転中心近傍ではなく、上記円
弧状切刃部3aの切削に供される部分のうちで工具内周
側に位置する部分となる。このため、上記従来のチップ
4および該チップ4を装着した上記従来のボールエンド
ミルのように、このチップ4が平板状であって、すなわ
ちチップ4の切刃3と下面との間のチップ厚が、切刃3
の全周に亙って略均一とされていると、上記引き上げ加
工の際に切刃3に大きな切削負荷が作用する部位におい
てチップ4の強度が不足し、切刃3に欠損等が生じるな
どしてチップ4が損傷してしまうおそれがあった。
【0005】また、このような引き上げ加工の場合に
は、工具本体1が後端側に向けてその軸線Oに斜行する
方向に引き上げられながら切削が行われることにより、
上記切刃3の軸方向すくい角は、一般的な軸線Oに直交
する方向に工具本体1を送り出す場合よりも、実質的に
は負角側に大きくなってしまう。このため、上記ボール
エンドミルでは、特にこの引き上げ加工の際に切削に供
される上記円弧状切刃部3aの外周側の部分と後端側切
刃部3bとで、切刃3の切れ味が損なわれてしまい、切
削抵抗の増大を招いたり、切屑排出性が損なわれたりす
るという問題もあった。
【0006】本発明は、このような背景の下になされた
もので、特に上述したような引き上げ加工においても切
削負荷によるチップの損傷を防止することができるとと
もに、良好な切れ味を確保することが可能なチップおよ
びボールエンドミルを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明のチップは、略
平板状であってすくい面とされる上面と逃げ面とされる
側面と着座面とされる下面とを備え、上記上面と側面と
の交差稜線部に、この上面に対向する方向から見て略1
/4円弧状をなすとともに上記側面に対向する方向から
見て凸曲線状をなす円弧状切刃部を備えた切刃を形成
し、この切刃と上記下面との間のチップ厚を、上記円弧
状切刃部上の所定の位置において最大となるとともに、
上記切刃の先端位置よりも該切刃の後端位置の方が小さ
くなるように設定したことを特徴とする。また、本発明
のボールエンドミルは、このように構成されたチップを
装着したボールエンドミルであって、軸線回りに回転さ
れる工具本体の先端部に形成されたチップ取付座に、同
形同大の一対の上記チップを、上記上面を工具回転方向
に向けるとともに上記下面を上記チップ取付座に着座さ
せ、かつ、上記切刃の先端位置を工具先端の回転中心に
位置させるとともに、上記円弧状切刃部をこの回転中心
から工具後端外周側に延びるように位置させ、上記軸線
回りの上記切刃の回転軌跡を互いに一致させて、上記軸
線を挟んで互いに反対側に着脱自在に装着したことを特
徴とする。
【0008】しかるに、このように構成されたチップで
は、チップの切刃と下面との間のチップ厚が円弧状切刃
部上において最大となるように設定されているので、該
チップを装着したボールエンドミルによって引き上げ加
工を行った場合に、切刃に最も大きな切削負荷が作用す
る部位におけるチップ強度を確保して、切刃に欠損等が
生じるのを防止することができる。また、その一方で、
上記構成のチップでは、このチップ厚が、工具先端の回
転中心に配置される切刃の先端位置よりも、工具後端外
周側に配置される切刃の後端位置の方が小さくなるよう
に設定されているので、該チップを装着することによ
り、上記ボールエンドミルでは、チップ厚が最大となる
位置から切刃の後端位置に向かう部分の切刃の軸方向す
くい角をより小さくすることができ、このため上記引き
上げ加工の際に切刃の切れ味が損なわれるのを抑えるこ
とが可能となる。
【0009】ここで、上記チップの切刃と下面との間の
チップ厚が最大となる位置は、チップの上記上面に対向
する方向から見て、この位置と上記円弧状切刃部がなす
円弧の中心とを結ぶ直線と、この円弧の中心と上記切刃
の先端位置とを結ぶ直線との挟角が35°〜55°の範
囲に位置するように設定されるのが望ましい。これは、
この挟角が35°を下回ったり、55°を上回ったりす
るような位置においてチップの厚さが最大となると、該
チップを用いて引き上げ加工を行った際に、工具本体の
軸線に対する送り方向の傾斜角によっては、切刃に最も
大きな切削負荷が作用する部位と、上記チップ厚が最大
となる位置とが大きくずれてしまい、切刃の欠損等が確
実に防止できなくなるおそれが生じるからである。
【0010】また、上記チップにおいては、上記切刃の
上記円弧状切刃部よりも後端側に、上記上面に対向する
方向から見て、後端側に向かうに従い、上記円弧状切刃
部の後端における接線に対して漸次後退するように延び
る後端側切刃部を形成することにより、例えばこの後端
側切刃部を上記接線に平行に形成した場合などに比べ、
この接線方向の切刃長が同じならば、実際の切刃長を長
くすることができる。従って、逆に単位長さ当たりの切
刃に作用する切削負荷は低減されるので、特に上記引き
上げ加工の際などにおいて、この後端側切刃部を切削に
使用する場合でもチップの損傷を防止することができ
る。
【0011】一方、かかるチップを装着した上記ボール
エンドミルにおいては、少なくとも一方の上記チップ取
付座の工具後端側に、このチップ取付座よりも工具回転
方向側に一段突出した位置に補助チップ取付座を形成
し、この補助チップ取付座に、上記軸線回りの回転軌跡
において上記チップの切刃の後端側に連続する切刃を有
する補助チップを取り付けることにより、上記チップに
干渉させることなく補助チップを取り付けて、回転軌跡
におけるボールエンドミルの軸線方向の切刃長を延長さ
せることができる。また、上記チップを、上記上下面に
開口するように貫設された取付穴に挿通されるクランプ
ネジを上記チップ取付座の底面に形成されたネジ穴にね
じ込むことにより該チップ取付座に装着する場合には、
このチップの下面に、一端が上記取付穴の開口部に連通
するとともに他端が該チップの工具内周側を向く側面に
開口する凹溝部を形成する一方、上記チップ取付座の底
面には、この凹溝部に係合する突条部を形成することに
より、これら凹溝部と突条部との係合によってチップが
チップ取付座に正確に位置決めできるとともに、特に引
き上げ加工の際にチップに工具先端側に向けて作用する
負荷に対しても、チップを強固に保持して着座安定性を
確保することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図7は、本発明のボー
ルエンドミルの一実施形態を示すものであり、図8ない
し図9は、このボールエンドミルに装着される本発明の
チップの一実施形態を示すものである。本実施形態のボ
ールエンドミルにおいて工具本体11は略円柱状をな
し、その先端部は略半球状に形成されるとともに、この
先端部には工具本体11の回転軸線Oを挟んで互いに反
対側に一対のチップポケット12,12が形成されてい
て、これらのチップポケット12,12の工具回転方向
T側を向く壁面には、それぞれ工具先端側に一対のチッ
プ取付座13,13が、またこれらよりも工具後端側に
は補助チップ取付座14A,14Bが形成されており、
このうち工具先端側のチップ取付座13,13には、円
弧状切刃部15aを備えた切刃15を有する互いに同形
同大の略平板状の実施形態のチップ16,16が、また
後端側の補助チップ取付座14A,14Bには、やはり
同形同大の略正三角形平板状の補助チップ17,17
が、それぞれクランプネジ18によって着脱自在に装着
されている。
【0013】ここで、上記工具先端側のチップ取付座1
3,13は、軸線Oに関して互いに対称となるように形
成されていて、図7に示すように上記チップポケット1
2から工具回転方向Tの後方側に凹んで工具回転方向T
側を向く底面13aと、この底面13aから屹立して工
具外周側を向く壁面13bおよび工具先端側を向く壁面
13cとから構成されている。また、上記底面13aに
は、上記クランプネジ18がねじ込まれる取付ネジ穴1
9が形成されるとともに、この取付ネジ穴19の開口部
の周りから上記壁面13bにかけては断面方形をなす突
条部20が形成されている。なお、この壁面13bは、
工具後端側に向かうに従い工具外周側に向かうように傾
斜して形成されている一方、上記壁面13cは、軸線O
方向後端側に向かうに従い工具内周側に向かうように傾
斜しており、上記底面13aに対向する方向から見て上
記突条部20および壁面13cは壁面13bに直交する
方向に形成されている。さらに、図7において符号13
dで示すのは、壁面13bおよび突条部20を成形する
際の工具の干渉を避けるための逃げ穴である。
【0014】一方、上記補助チップ取付座14A,14
Bは、上記チップポケット12から工具回転方向Tの後
方側に凹んで工具回転方向T側を向く略正三角形状の底
面14aと、この底面14aがなす上記正三角形の2辺
から屹立して工具後端外周側を向く壁面14bおよび工
具先端外周側を向く壁面14cとから構成されており、
これら壁面14b,14cは上記底面14aに対向する
方向から見てその挟角が60°となるように形成されて
いる。さらに、これらの補助チップ取付座14A,14
Bのうち、一方の補助チップ取付座14Aは、先端側の
チップ取付座13の直ぐ後方に隣接して形成されて、上
記壁面14bが短くされている一方、他方の補助チップ
取付座14Bは、先端側のチップ取付座13との間に間
隔をおいて形成され、かつ図5に示すように軸線O回り
の回転軌跡において、その壁面14bが上記一方の補助
チップ取付座14Aの壁面14cと交差するように配置
されている。そして、上記補助チップ取付座14Aの底
面14aは、図6に示すようにその先端側の上記チップ
取付座13よりも工具回転方向T側に一段突出した位置
に形成されており、しかも工具後端側に向かうに従い工
具回転方向T側に向かうように僅かに傾斜させられてい
る。
【0015】このように形成されたチップ取付座13,
13,14A,14Bのうち、工具先端側のチップ取付
座13,13に取り付けられる本実施形態のチップ16
は、そのチップ本体21が超硬合金等の硬質材料から形
成されて図8および図9に示すように概略扇形平板状を
なし、すくい面とされる上面21aと、チップ取付座1
3の底面13aへの着座面とされる下面21bと、これ
ら上下面21a,21bの周りに配置される略円錐面状
の側面21cおよび平坦な側面21d〜21fとを備え
ていて、これらの側面21c〜21fは、下面21b側
に向かうに従いチップ本体21の内側に傾斜するように
形成されている。そして、上記切刃15は上記上面21
aと略円錐面状の側面21cとの交差稜線部に形成され
ており、従ってこの側面21cは上記切刃15の逃げ面
とされるとともに、当該チップ16はこの逃げ面に逃げ
角が付されたポジティブチップとされている。
【0016】さらに、この切刃15は、上記上面21a
に対向する方向から見て、略1/4円弧状をなす先端側
の上記円弧状切刃部15aと、この円弧状切刃部15a
の後端Mに連なり、さらに切刃15の後端側に向けて該
円弧状切刃部15aと等しい曲率半径の円弧状に延びた
後、この円弧の接線方向に直線状に延びる後端側切刃部
15bとから構成されている。従って、上記後端側切刃
部15bは、上面21aに対向する方向から見て図9に
示すように、後端側に向かうに従い、上記円弧状切刃部
15aの後端Mにおける上記円弧の接線Nに対して漸次
後退するように形成されることとなる。また、上記側面
21cは、厳密には上記円弧状切刃部15aに連なる円
錐状面の後端側に短い平面が接した面とされている。さ
らに、本実施形態ではこの切刃15は、上記側面21c
に対向する方向から見た場合には、図10に示すように
上記円弧状切刃部15aが上面21a側に膨らむ凸曲線
状に形成されるとともに、上記後端側切刃部15bは、
この凸曲線の円弧状切刃部15aの後端における接線方
向に延びて、該円弧状切刃部15aの後端から離間する
に従い下面21b側に向かう直線状に形成されている。
【0017】そして、さらに本実施形態のチップ16で
は、図9に示すように上記上面21aに対向する方向か
ら見て、該円弧状切刃部15aがなす円弧の中心Cを通
り、かつこの中心Cと切刃15の先端位置Qとを結ぶ直
線Sに対する挟角αが45°となる直線Lを想定した場
合、この直線L方向からチップ16の側面21aを見た
ときに、上記円弧状切刃部15aは、上記上面21aに
対向する方向から見た場合の該円弧状切刃15aと上記
直線Lの交点Pの位置が、下面21bに対して最も突出
した凸円弧状をなすように形成されており、従って、当
該チップ16の下面21bに垂直な方向における切刃1
5と下面21bとの間の幅、すなわち切刃15と下面2
1bとの間のチップ厚は、図10に示すように上記交点
Pの位置において最大のチップ厚EPとなるように設定
されている。さらに、上述のように側面21cに対向す
る方向から見て切刃15の上記後端側切刃部15bが下
面21b側に向けて形成されるのに伴い、上記チップ厚
は、切刃15の先端位置Qにおけるチップ厚EQより
も、切刃15の後端位置Rにおけるチップ厚ERの方が
小さくなるように設定されることとなり、すなわちこの
後端位置Rにおいて最小のチップ厚ERとなる。
【0018】なお、本実施形態のチップ16のチップ本
体21においては、すくい面とされる上記上面21a
に、切刃15に沿って凹溝状のチップブレーカ部22が
形成されており、これにより上記円弧状切刃部15aお
よび後端側切刃部15bには切刃15に対して正のすく
い角が与えられている。また、上記上面21aのチップ
ブレーカ部22よりも内側の部分は、上面21aに対向
する方向から見て切刃15がなす円弧の径方向内周側に
向けて、上方に***した後に下面21bに平行な平坦面
をなすように形成されており、この平坦面から下面21
bにかけては、上記クランプネジ18が挿通される取付
穴23がチップ本体21を貫通するように形成されてい
る。さらに、図13および図14に示すようにチップ本
体21の下面21bには、この取付穴23の開口部の周
縁に一端を有するとともに他端が上記側面21dに開口
する断面方形の凹溝部24が、下面21bに対向する方
向から見て該側面21dに垂直となるように形成されて
いる。
【0019】また、上記切刃15の先端位置Q側におい
ては、上記チップ本体21の上面21aと側面21dと
の交差稜線部に面取りが施されており、この面取りと上
記側面21cとの交差稜線部に、上記円弧状切刃部15
aに鈍角に交差する小切刃15cが形成されている。従
って、切刃15の上記先端位置Qは、この小切刃15c
の先端の位置とされる。さらに、チップ本体21の上記
側面21dと側面21fとは、上面21aに対向する方
向から見て互いに直交する方向に形成され、これらの側
面21d,21fの間に配置される側面21eは、両側
面21d,21fに鈍角に交差するように形成されてい
る。さらにまた、これらの側面21d〜21fと下面2
1bとの交差稜線部には面取りが施されている。
【0020】このように構成されたチップ16は、その
チップ本体21の下面21bをチップ取付座13の底面
13aに密着させるとともに側面21d,21fを壁面
13b,13cに当接させ、また下面21bに形成され
た凹溝部24を上記底面13aの突条部20に係合させ
てチップ取付座13に着座され、さらに上記取付穴23
に挿通されたクランプネジ18を上記底面13aの取付
ネジ穴19にねじ込むことにより、工具本体11に取り
付けられて固定される。そして、この取付状態において
チップ16,16は、図3に示すように互いの切刃1
5,15の上記先端位置Qが工具先端の上記軸線O上、
すなわち工具先端の回転中心に一致し、かつ、図2に示
すように上面21aに対向する方向から見て、円弧状切
刃部15aの上記中心Cが軸線O上に位置して、上記直
線Sと軸線Oとが一致するように配置され、さらに両切
刃15,15の軸線O回りの回転軌跡が互いに一致し、
しかも上記円弧状切刃部15a,15aの軸線O回りの
回転軌跡は半球状をなすように配設されている。
【0021】一方、上記補助チップ取付座14A,14
Bに装着される補助チップ17,17は、いずれも超硬
合金等の硬質材料から上述のように略正三角形平板状に
形成されたポジティブチップであって、そのすくい面と
なる正三角形状の上面の3つの辺稜部にはそれぞれ切刃
25…が形成されている。そして、これらの補助チップ
17,17は、図2に示すようにチップ16の上面21
aに対向する方向から見て、それぞれ一の上記切刃25
を軸線Oに平行とし、かつ軸線Oから互いに等しい距離
で工具外周側に突出させ、その正三角形状の下面を上記
底面14aに密着させるとともに、上記一の切刃25に
連なる側面以外の2つの側面を上記壁面14b,14c
に当接させて着座させられ、上記クランプネジ18によ
って工具本体11に取り付けられて固定される。なお、
これらの補助チップ17,17の工具外周側に突出する
切刃25,25の軸線Oからの距離は、工具先端側に装
着された上記チップ16の切刃15の軸線Oからの最外
径と略等しく設定されている。
【0022】さらに、これらの補助チップ17,17の
うち上記一方の補助チップ取付座14Aに装着された補
助チップ17は、この一方の補助チップ取付座14Aが
その先端側のチップ取付座13の直ぐ後方に隣接して工
具回転方向T側に一段突出するように形成され、しかも
その底面14aが工具後端側に向けて工具回転方向T側
に傾斜しているとともに当該補助チップ17がポジティ
ブチップであることから、図5および図6に示すよう
に、その切刃25の先端25aが、上記先端側のチップ
取付座13に装着されたチップ16の切刃15の後端位
置Rよりも工具先端側に配置されている。また、上記他
方の補助チップ取付座14Bに装着された補助チップ1
7は、図5に示すようにその切刃25の先端25aが、
上記一方の補助チップ取付座14Aに装着された補助チ
ップ17の切刃25の後端25bよりも工具先端側に配
置され、従ってこれらの補助チップ17,17の切刃2
5,25は、上記軸線O回りの回転軌跡において工具先
端側のチップ16,16の切刃15から工具後端側に向
けて連続することとなる。
【0023】しかるに、上記構成のチップ16を備えた
このようなボールエンドミルにより、その工具本体11
を軸線Oに斜行する方向に工具後端側に引き上げつつ切
削を行った場合、すなわち引き上げ加工を行った場合に
は、チップ16の切刃15において最も大きな切削負荷
が作用するのは、上述のように工具先端の回転中心に位
置する先端位置Qではなく、これよりも外周側の上記交
点Pの周辺となる。しかして、上記チップ16およびボ
ールエンドミルによれば、チップ16,16の切刃15
と下面21bとの間の上記チップ厚が、切刃15の円弧
状切刃部15a上の上記交点Pの位置において最大のチ
ップ厚EPとなるように設定されているので、上述のよ
うな大きな切削負荷に対しても十分なチップ強度を確保
することができ、従って引き上げ加工の際に切刃15に
欠損が生じたりしてチップ16が損傷するような事態を
防止することができる。
【0024】また、上記構成のチップ16では、切刃1
5の上記先端位置Qにおけるチップ厚EQよりも後端位
置Rにおけるチップ厚ERの方が小さく設定されてお
り、従って該チップ16を備えたボールエンドミルによ
れば、上記最大のチップ厚EPとなる交点Pの位置から
切刃15の後端位置Rまでの部分、すなわち上記引き上
げ加工において切削に供される部分の切刃15の軸方向
すくい角を、より正角側に大きく設定することが可能と
なる。このため、かかる引き上げ加工において上述のよ
うに実質的な軸方向すくい角が負角側に大きくなって
も、当該切刃15による切れ味が損なわれて切削抵抗が
増加したりするのを抑えることができ、また切刃15に
よって生成される切屑を、速やかにチップポケット12
の工具後端側に押し出して確実な切屑排出を図ることが
可能となる。
【0025】一方、上記ボールエンドミルでは、上記一
対のチップ16,16が、互いの切刃15,15の先端
位置Qを工具先端の回転中心に一致させ、かつ互いの円
弧状切刃部15a,15a同士の軸線O回りの回転軌跡
も一致させて取り付けられており、しかもこの先端位置
Qにおけるチップ厚EQは、後端位置Rにおけるチップ
厚ERよりも大きく、ある程度のチップ厚が確保されて
いるので、通常の工具本体11をその軸線Oに直交する
方向に送り出して切削を行う場合であっても、上記回転
中心の近傍において作用する大きな切削負荷を、これら
一対のチップ16,16の切刃15,15に分散させる
とともに、先端位置Qにおけるチップ強度も維持して、
チップ16,16に損傷が生じるような事態を防止する
ことが可能となる。また、特に本実施形態のチップ16
では、上記切刃15の先端に、円弧状切刃部15aに鈍
角に交差する小切刃15cが形成されているので、この
切刃15の先端部における強度をさらに向上させること
ができ、チップ16,16の損傷をより確実に防止する
ことができる。
【0026】ところで、本実施形態のチップ16では、
上記チップ厚が最大のチップ厚EPとなる位置が、チッ
プ16の上面21aに対向する方向から見て、切刃15
の上記円弧状切刃部15aがなす円弧の中心Cを通り、
この中心Cと切刃15の先端位置Qとを結ぶ直線Sに対
する挟角αが45°となる直線Lと該切刃15との交点
Pの位置とされているが、この交点Pの位置を決定する
上記直線Lの直線Sに対する挟角αが小さすぎると、交
点Pの位置が切刃15の先端位置Q側に偏りすぎてしま
う。しかるに、このように最大のチップ厚EPとなる上
記交点Pの位置が切刃15の先端位置Q側に偏ると、該
チップ16を装着したボールエンドミルによって引き上
げ加工を行う場合に、特にこの引き上げ加工の傾斜角が
大きく設定されていると、上記チップ厚EPよりチップ
厚が小さい部分の切刃15に最も大きな切削負荷が作用
することとなり、切刃15の欠損等が十分に防止できな
くなるおそれがある。一方、上記挟角αが大きすぎる
と、逆に最大チップ厚EPとなる交点Pの位置が切刃1
5の後端位置R側に偏り、引き上げ加工の傾斜角が小さ
い場合に切刃15の欠損等を防止できなくなるおそれが
生じる。このため、上記挟角αは、45°±10°程
度、すなわち35°〜55°の範囲に設定されるのが望
ましい。
【0027】また、本実施形態のチップ16では、すく
い面となるチップ本体21の上面21aに対向する方向
から見て、その切刃15の上記後端側切刃部15bが、
略1/4円弧状をなす上記円弧状切刃部15aの後端M
から、該円弧状切刃部15aに連なる円弧を描いた後、
この円弧に接する接線方向に延びるように形成されてお
り、すなわち、上述したように上記後端Mにおける接線
Nに対して後端側に向かうに従い漸次後退するように形
成されている。従って、このようなチップ16,16
を、上述したように上記直線Sが軸線Oと一致するよう
に工具本体11に装着した場合、上記接線Nは上面21
aに対向する方向から見て図2に示すように軸線Oに平
行となるため、上記後端側切刃部15bは工具後端側に
向かうに従い工具内周側に向かうように配置されること
となる。このため、本実施形態によれば、例えばこの後
端側切刃部15bを接線Nに沿って形成した場合、すな
わち工具本体11に取り付けた状態で上記補助チップ1
7の切刃25と同じように軸線Oに平行に延びるように
形成した場合に比べ、軸線O方向の長さが同じならば本
実施形態では該後端側切刃部15bの実際の長さは長く
することができ、逆にこの後端側切刃部15bの単位長
さ当たりに作用する切削負荷は低減されるので、チップ
16A,16Bの損傷をさらに確実に防止することが可
能となる。
【0028】なお、後端側切刃部15bがこのように形
成されるのに伴い、該後端側切刃部15bにより形成さ
れる被削材の溝等の壁面は、溝底部から離間するに従い
幅狭となるようにオーバーハング状に削り残されること
となるが、特に上記引き上げ加工の場合においては、そ
の引き上げの傾斜角に応じて、この削り残された部分を
円弧状切刃部15a後端側の最外径部分により削り落と
すことができるので、加工面精度が損なわれるのを防ぐ
ことができる。また、本実施形態ではこの後端側切刃部
15bは、チップ本体21の側面21cに対向する方向
から見た場合には、後端位置R側に向かうに従い下面2
1b側に向かって傾斜する直線状に形成されているの
で、当該後端側切刃部15bの円弧状の部分の実際の形
状は、厳密な円弧よりは楕円の長軸方向に延びる弧の部
分に近くなり、これによっても上記オーバーハング状の
削り残し部分が大きくなるのを防ぐことが可能となる。
【0029】一方、本実施形態のボールエンドミルで
は、上記チップ取付座13,13の工具後端側にそれぞ
れ補助チップ取付座14A,14Bが形成されており、
このうち一方の補助チップ取付座14Aは、その先端側
のチップ取付座13よりも工具回転方向T側に一段突出
した位置に形成されている。そして、この一方の補助チ
ップ取付座14Aには、上記軸線O回りの回転軌跡にお
いて上記チップ13の切刃15の後端に連続する切刃2
5を有する補助チップ17が取り付けられ、さらに他方
の補助チップ取付座14Bには、一方の補助チップ取付
座14Aの補助チップ17の切刃25の後端25bに連
続する切刃25を有する補助チップ17が取り付けられ
ているので、先端側の上記チップ16にこれら補助チッ
プ17,17を干渉させることなく、回転軌跡における
ボールエンドミルの軸線O方向の切刃長を延長させるこ
とができる。
【0030】しかるに、特に上述した引き上げ加工にお
いては、工具本体11が工具後端側に引き上げられるの
に伴い切り込み深さが変化するため、切刃長の短いボー
ルエンドミルでは、その切刃長に応じた切り込み深さで
複数回に分けて切削を行わなければならなくなるが、本
実施形態によれば、上述のように補助チップ17,17
を設けることによって切刃長を延長することができるの
で、一度の加工で被削材に傾斜した溝を形成することが
可能となり、加工効率の向上を図ることができる。しか
も、本実施形態では、上記一方の補助チップ取付座14
Aの底面14aが工具後端側に向かうに従い工具回転方
向T側に傾斜しているとともに、補助チップ17がポジ
ティブチップであるので、先端側のチップ取付座13に
対するこの補助チップ取付座14Aの工具回転方向T側
への突出量をさほど大きくしなくても、確実に両チップ
16,17を近接させて切刃15,25を軸線O方向に
連続させることができ、先端側のチップ16の切刃15
によって生成された切屑の排出が、この補助チップ取付
座14Aや補助チップ17によって著しく阻害されるよ
うな事態も防止することができる。
【0031】なお、本実施形態では、上述のように補助
チップ17を略正三角形平板状に形成して、その切刃2
5が、チップ16の上記上面21aに対向する方向から
見て工具本体11の軸線Oに平行となるように配置して
いるが、例えば正方形平板状等の他の形状のチップを補
助チップとして用いることも可能ではある。しかしなが
ら、本実施形態のように、工具先端側に取り付けられる
チップ16が略扇形平板状であって、チップ取付座13
の工具先端側を向く壁面13cが軸線O方向後端側に向
かうに従い工具内周側に向かうように傾斜している場合
には、このような正方形平板状のチップを補助チップと
して取り付けようとすると、上記一方の補助チップ取付
座をその先端側のチップ取付座13に対して大きく工具
回転方向T側に突出させなければ、これらのチップ取付
座に取り付けられるチップ16と補助チップとが干渉し
てしまうおそれが生じる。従って、そのような場合に
は、本実施形態のような正三角形平板状のチップや、あ
るいは菱形平板状のチップなど、工具外周側に突出する
切刃を軸線Oと平行とした場合に、チップの工具先端側
を向く側面が後端側に向かうに従い内周側に傾斜するよ
うに配置される形状のチップを、上記補助チップとして
用いるのが望ましい。
【0032】さらにまた、本実施形態のボールエンドミ
ルでは、上記チップ16のチップ本体21の下面21b
に、クランプネジ18の取付穴23から側面21dに延
びる凹溝部24が形成される一方、チップ取付座13の
底面13aには、取付ネジ穴19から壁面13bに延び
る突条部20が形成されており、チップ16は、その凹
溝部24を突条部20に係合させてチップ取付座13に
装着されている。従って、これら突条部20と凹溝部2
4との係合により、本実施形態ではチップ16を正確に
位置決めして工具本体11に取り付けることが可能とな
るとともに、特に上記引き上げ加工の際には、この係合
によってチップ16が工具先端側に向けても強固に保持
されることになるので、かかる引き上げ加工においても
チップ16にがたつきなどが生じることはなく、より高
精度の加工を促すことが可能となる。これは、本実施形
態のようにチップ16の後端側切刃部15bが後端側に
向かうに従い工具内周側に向かうように配置されて、こ
れにより引き上げ加工の際にチップ16により大きな工
具先端側への負荷が生じやすい場合において、特に効果
的である。
【0033】しかも、このチップ16の凹溝部24は、
チップ本体21の下面21bの上記取付穴23の開口部
から側面21dまでの間に形成されていて、反対側の側
面21cには達してはおらず、このため、この側面21
c側の上記下面21bと切刃15との間に、上述のよう
な十分な最大チップ厚EPを確実に確保することができ
るとともに、凹溝部24からチップ本体21が破損する
ような事態を未然に防いで、チップ16に損傷が生じる
のをさらに確実に防止することができる。また、本実施
形態では、工具先端側に形成されるチップ取付座13の
工具外周側を向く壁面13bが、軸線O方向後端側に向
かうに従い工具外周側に向かうように形成されているの
で、上述のようにチップ16の切刃15の先端位置Qを
工具先端の回転中心に一致させるように配置した場合で
も、これよりも工具後端側ではこの壁面13bとその工
具回転方向T後方側に位置するチップポケット12との
間に工具本体11の肉厚を確保することができるので、
工具本体11の先端部における剛性やチップ16の取付
剛性をも十分に確保して、より安定した切削を行うこと
ができるという利点も得られる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチップお
よび該チップを装着したボールエンドミルによれば、特
に引き上げ加工の際に切刃に大きな切削負荷が作用する
部位においてチップ厚を十分に確保することができ、こ
れにより、切刃の欠損等のチップの損傷を防いで安定し
た加工を図ることが可能となる。また、切刃の先端位置
におけるチップ厚よりも後端位置におけるチップ厚の方
が小さく設定されているので、引き上げ加工の際に、切
削に供される部分の切刃の軸方向すくい角を正角側に大
きくすることができ、切刃の切れ味を確保して切削抵抗
の増大を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスローアウェイ式ボールエンドミル
の一実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の先端部の拡大平面図で
ある。
【図3】 図1に示す実施形態の先端部の軸線O方向先
端側からの拡大正面図である。
【図4】 図2においてスローアウェイチップ16の側
面21cを直線L方向視に対向して見た図である。
【図5】 図1に示す実施形態の先端部を、軸線Oに垂
直であって一方の補助チップ17に対向する方向から見
た平面図である。
【図6】 図1に示す実施形態の先端部を、軸線Oに直
交し、かつ一方の補助チップ17の切刃25の先端25
aを通る直線方向から見た側面図である。
【図7】 図1に示す実施形態のチップ取付座13の平
面図である。
【図8】 図1に示す実施形態のスローアウェイ式ボー
ルエンドミルに装着される本発明の一実施形態のスロー
アウェイチップ16の斜視図である。
【図9】 図8に示すスローアウェイチップ16の平面
図である。
【図10】 図8に示すスローアウェイチップ16を側
面21fに平行な方向から見た側面図である。
【図11】 図8に示すスローアウェイチップ16を側
面21dに平行な方向から見た側面図である。
【図12】 図8に示すスローアウェイチップ16の側
面21cを図9における直線L方向から対向して見た側
面図である。
【図13】 図8に示すスローアウェイチップ16の底
面図である。
【図14】 図9におけるZZ断面図である。
【図15】 従来のボールエンドミルを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
11 工具本体 13 チップ取付座 14A,14B 補助チップ取付座 15 切刃 15a 円弧状切刃部 15b 後端側切刃部 16 スローアウェイチップ 17 補助チップ 20 突条部 21 チップ本体 21a スローアウェイチップ16のすくい面とされる
上面 21b スローアウェイチップ16の着座面とされる下
面 21c スローアウェイチップ16の逃げ面とされる側
面 24 凹溝部 25 補助チップ17の切刃 O 工具本体11の軸線 T 工具回転方向 M 円弧状切刃部15aの後端 P スローアウェイチップ16の切刃15と下面21b
との間のチップ厚が最大となる位置(直線Lと切刃15
との交点) Q 切刃15の先端位置 R 切刃15の後端位置 EP 交点Pにおけるチップ厚 EQ 先端位置Qにおけるチップ厚 ER 後端位置Rにおけるチップ厚 C スローアウェイチップ16の上面21aに対向する
方向から見た円弧状切刃部15aがなす円弧の中心 N スローアウェイチップ16の上面21aに対向する
方向から見た円弧状切刃部15aの後端Mにおける接線 S スローアウェイチップ16の上面21aに対向する
方向から見て中心Cと切刃15の先端位置Qとを結ぶ直
線 L スローアウェイチップ16の上面21aに対向する
方向から見て中心Cと交点Pとを結ぶ直線 α スローアウェイチップ16の上面21aに対向する
方向から見て直線Sと直線Lとがなす挟角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船木 保三 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略平板状であってすくい面とされる上面
    と逃げ面とされる側面と着座面とされる下面とを備え、
    上記上面と側面との交差稜線部に、この上面に対向する
    方向から見て略1/4円弧状をなすとともに上記側面に
    対向する方向から見て凸曲線状をなす円弧状切刃部を備
    えた切刃が形成されており、この切刃と上記下面との間
    のチップ厚が、上記円弧状切刃部上の所定の位置におい
    て最大となるとともに、上記切刃の先端位置よりも該切
    刃の後端位置の方が小さくなるように設定されているこ
    とを特徴とするスローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 上記切刃と上記下面との間のチップ厚が
    最大となる位置は、上記上面に対向する方向から見て、
    この位置と上記円弧状切刃部がなす円弧の中心とを結ぶ
    直線と、この円弧の中心と上記切刃の先端位置とを結ぶ
    直線との挟角が35°〜55°の範囲に位置するように
    設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスロ
    ーアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 上記切刃の上記円弧状切刃部よりも後端
    側には、上記上面に対向する方向から見て、後端側に向
    かうに従い、上記円弧状切刃部の後端における接線に対
    して漸次後退するように延びる後端側切刃部が形成され
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のスローアウェイチップ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のスローアウェイチップを装着したスローアウェイ式
    ボールエンドミルであって、軸線回りに回転される工具
    本体の先端部に形成されたチップ取付座に、同形同大の
    一対の上記スローアウェイチップが、上記上面を工具回
    転方向に向けるとともに上記下面を上記チップ取付座に
    着座させ、かつ、上記切刃の先端位置を工具先端の回転
    中心に位置させるとともに、上記円弧状切刃部をこの回
    転中心から工具後端外周側に延びるように位置させ、上
    記軸線回りの上記切刃の回転軌跡を互いに一致させて、
    上記軸線を挟んで互いに反対側に着脱自在に装着されて
    いることを特徴とするスローアウェイ式ボールエンドミ
    ル。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の上記チップ取付座の工
    具本体後端側には、このチップ取付座よりも工具回転方
    向側に一段突出した位置に補助チップ取付座が形成され
    ており、この補助チップ取付座に、上記軸線回りの回転
    軌跡において上記スローアウェイチップの切刃の後端側
    に連続する切刃を有する補助チップが取り付けられてい
    ることを特徴とする請求項4に記載のスローアウェイ式
    ボールエンドミル。
  6. 【請求項6】 上記スローアウェイチップは、上記上下
    面に開口するように貫設された取付穴に挿通されるクラ
    ンプネジを上記チップ取付座の底面に形成されたネジ穴
    にねじ込むことにより該チップ取付座に装着されてお
    り、上記スローアウェイチップの下面には、一端が上記
    取付穴の開口部に連通するとともに他端が該スローアウ
    ェイチップの工具内周側を向く側面に開口する凹溝部が
    形成される一方、上記チップ取付座の底面には、この凹
    溝部に係合する突条部が形成されていることを特徴とす
    る請求項4または請求項5に記載のスローアウェイ式ボ
    ールエンドミル。
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