JPH11156601A - ステップ振動切削法および装置 - Google Patents

ステップ振動切削法および装置

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JPH11156601A
JPH11156601A JP22546398A JP22546398A JPH11156601A JP H11156601 A JPH11156601 A JP H11156601A JP 22546398 A JP22546398 A JP 22546398A JP 22546398 A JP22546398 A JP 22546398A JP H11156601 A JPH11156601 A JP H11156601A
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cutting
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vibration
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Masao Murakawa
正夫 村川
Masahiko Jin
雅彦 神
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動切削法に匹敵する加工精度特性を発揮でき
ながら、工具の刃先に対する衝突をなくしてチッピング
を抑制するとともに切削時の不要な刃先のこすれを抑制
して工具寿命を向上させることが可能であり、高硬度材
および難削材などの切削加工に効果的な切削方法と装置
を提供する。 【解決手段】工具またはこれを保持するホルダに対し、
打撃手段ないし加振部を振幅と同等以上のクリアランス
を設けて後方に配し、該打撃手段ないし加振部を振動さ
せることにより工具またはこれを保持するホルダを切削
方向または送り方向で周期的に叩き駆動し、クリアラン
スが喪失した振動前進行程にのみ切削を行い、打撃手段
ないし加振部の振動後退行程では工具刃先を切削点に接
触させたままの状態にして切削を休止し、再び打撃手段
ないし加振部が振動前進行程に転じたときに工具または
これを保持するホルダに再衝突させて切削させることを
繰り返し、ステップ状の刃先軌跡を生成して断続切削す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステップ振動切削法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】精密切削法の一つとして振動切削法(特
公昭36−18897号公報など参照)が知られてい
る。この振動切削法は、図1のように、工具を一定の周
期(例えば正弦波形)で切削方向に規則的に振動させ、
切削速度VwがVw<2πAF(A:振幅、F:周波
数)を満足させた状態で断続的に切削する方法である。
すなわち、図2のように、太線で示した工具前進時にの
み切削を行い、後退時には刃先が工作物の切除点から離
れる機構となることが特徴である。この先行技術によれ
ば、工具や工作物を振動工学的に見かけ上剛性化し弾性
変形を防止する効果が得られ、また、構成刃先の発生や
発熱を低減することができる効果が得られるとされてい
る。この先行技術の具体的実施方法としては低周波振動
域を利用する方法と超音波域の振動を利用する方法があ
り、これらの方法によれば、旋削、平削り、フライス加
工、タップ立て、ブローチ加工など各種加工形態におい
て、精密加工が可能となるとされている。
【0003】しかし、この先行技術は、前進−後退を繰
り返す能動的な刃先が切削方向に振動しながら切削し、
刃先の軌跡が周期Tごとに前進と後退とを繰り返す衝撃
的な断続切削であるため、刃先が工作物に衝突する切削
機構を繰り返すことになる。このため、その衝撃で工具
の切刃にチッピングが発生しやすいという問題が生じ
る。また、図2に細線で示した非切削時に工具刃先が加
工した切削面と擦れるため、刃先摩耗が促進されてしま
うという問題も生じる。こうした原因により、焼入れ鋼
やプレハードン鋼で代表される高硬度材およびSUS系
材料、Ni基合金、チタン系合金などで代表される切削
時の工具の溶着や発熱の激しい難削材の切削時に、工具
寿命が極端に短くなりやすく、非常に切削加工コストが
高くなるとともに、工具交換の手間と時間のロスにより
加工能率が悪くなるという欠点が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解消するために創案されたもので、その第1の
目的は、振動切削法に匹敵する加工精度特性を発揮でき
ながら、工具の刃先に対する衝突をなくしてチッピング
を抑制するとともに切削時の不要な刃先のこすれを抑制
して工具寿命を向上させることができる非転削形式の切
削方法を提供することにある。また本発明の第2の目的
は、前記効果を比較的簡易な構造により達成することが
できる切削装置を提供することにある。本発明の第3の
目的は、振動切削法に匹敵する加工精度特性を発揮でき
ながら、工具の刃先に対する衝突をなくしてチッピング
を抑制して工具寿命を向上させることができる転削式の
切削方法を提供することにある。本発明の第4の目的
は、前記効果を比較的簡易な構造により達成することが
できる切削装置を提供することにある。
【0005】本発明法は、通常の材質の工作物に対する
加工はもとより、高硬度材や難削材の切削加工に極めて
効果的であり、切削速度VwがVw<2πAF(A:振
幅、F:周波数)を満足する条件、あるいは、送り速度
fwがfw<2πAF(A:振幅、F:周波数)を満足
する条件での切削加工、たとえば、平削り、形削りのほ
か、旋削、ドリリング、エンドミル加工、タッピング、
リーマ加工、ブローチ加工などあらゆる切削加工に適用
される。本発明法における利用振動は、振動周波数が1
〜2000Hz、振幅が3mm程度以下の低周波振動域
のほか、振動周波数が10〜500KHz、振幅が50
μm程度以下の超音波域が適用されよう。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
め本発明のステップ振動切削法は、工具またはこれを保
持するホルダに対し打撃手段ないし加振部を両振幅と同
等以上のクリアランスを設けて後方に配し、該打撃手段
ないし加振部を切削方向に振動させつつ切削速度Vwを
Vw<2πAF(A:振幅、F:周波数)とすることで
工具またはこれを保持するホルダを切削方向で周期的に
叩き駆動し、クリアランスが喪失した振動前進行程にの
み切削を行い、打撃手段ないし加振部の振動後退行程で
は工具を切削点に接触させたままの状態にして切削を休
止し、再び打撃手段ないし加振部が振動前進行程に転じ
たときに工具またはこれを保持するホルダに再衝突して
前記切削を行なうステップ状の刃先軌跡を生成して断続
切削することを要旨としている。
【0007】また、第2の目的を達成するため本発明の
ステップ振動切削装置は、切削方向のみに自由に移動可
能に保持された工具またはこれを保持するホルダと、工
具またはこれを保持するホルダに対し切削方向で両振幅
以上のクリアランスを持たせて後方に配した打撃手段な
いし加振部と、該打撃手段ないし加振部に振動を与える
手段とを備えたことを要旨としている。
【0008】本発明はまた、第3の目的を達成するた
め、転削工具による切削を行なうにあたり、転削工具を
保持するホルダ後端部と円周方向振動付与手段間(また
は転削工具のシャンクと円周方向振動が伝達されるホル
ダ間)に両振幅以上のクリアランスを設けてこれを限度
として転削工具の円周方向の回動を許容するようにし、
毎回の振動における円周方向振動付与手段(またはホル
ダ)の正転方向移動時に、前記クリアランスの喪失によ
り転削工具を伴って切削を行い、円周方向振動付与手段
(またはホルダ)の逆転方向移動時に、前記クリアラン
スにより転削工具を切削点においたままとして切削を休
止し、再び円周方向振動付与手段(またはホルダ)が正
転方向の移動に転じたときにホルダ(またはシャンク)
に再衝突して転削工具を伴い切削を行なうステップ状の
工具刃先軌跡を繰返し生成して断続切削することを要旨
としている。
【0009】第4の目的を達成するため、本発明装置
は、円周方向振動主軸に打撃手段を設け、転削工具を保
持するホルダの後部にはタング部を設け、前記打撃手段
にはタング部の外面との間に両振幅以上のクリアランス
を設けた構成としている。
【0010】また、第4の目的を達成するため、本発明
装置は、低周波振動を与える手段に結合された円周方向
振動主軸に、タング部を後方に有する転削工具をホルダ
で保持させ、前記ホルダにはタング部の外面との間に両
振幅以上のクリアランスを有せしめる1対の打撃手段な
いし加振部を設けた構成としている。
【0011】さらに本発明は第3の目的を達成するた
め、転削工具による切削を行なうにあたり、転削工具ま
たはこれを保持するホルダに対し打撃手段ないし加振部
を両振幅と同等以上のクリアランスを設けて後方に配
し、該打撃手段ないし加振部を送り方向に振動させつつ
送り速度fwをfw<2πAF(A:振幅、F:周波
数)とすることで転削工具またはこれを保持するホルダ
を送り方向で周期的に叩き駆動し、クリアランスが喪失
した振動前進行程にのみ切削を行い、打撃手段ないし加
振部の振動後退行程では工具を切削点に接触させたまま
の状態にして切削を休止し、再び打撃手段ないし加振部
が振動前進行程に転じたときに転削工具またはこれを保
持するホルダに再衝突して前記切削を行なうステップ状
の刃先軌跡を生成して断続切削することを特徴としてい
る。
【0012】また、第4の目的を達成するため本発明装
置は、送り方向のみに自由に移動可能に保持された転削
工具またはこれを保持するホルダと、工具またはこれを
保持するホルダに対し両振幅以上のクリアランスを持た
せて送り方向後方に配した打撃手段ないし加振部と、該
打撃手段ないし加振部に振動を与える手段とを備えたこ
とを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の態様】以下本発明の実施態様を添付図面
を参照して説明する。図3(a)(b)(c)(d)(e)は本発明に
よるステップ振動切削法のメカニズムを模式的に示して
いる。図3において、1は工具、2は工具先端に取り付
けた切刃、3は工作物である。前記工具1はホルダ1a
に取り付けられ、該ホルダ1aは、ガイド手段1bを介
して切削方向で両振幅2A以上の距離を自由に移動でき
るようになっている。前記工作物3は、矢印で示すよう
に工具1と切削速度Vwで相対移動されるようになって
おり、切刃2は該工作物3の表面に接することにより切
削し、切り屑ltを排出するようになっている。
【0014】本発明は、図3(a)のように、前記工具
1(この例ではホルダ1a)の後方、特に切削方向で後
方に、振動発生手段5の出力側と連結しあるいは出力の
伝達を受ける打撃手段ないし加振部4(以下の説明では
特に断わりのない場合は打撃手段という)を配してい
る。打撃手段4は工具1のホルダ1aに連結ないし結合
されておらず、初期状態において、打撃手段4の先端4
0は、工具1の被打撃部(この例ではホルダ端面)10
0に対して両振幅2A以上のクリアランスCをもって対
峙するようにする。
【0015】そして、切削加工時に、振動発生手段5を
駆動して打撃手段4を切削方向に振動させ、それにより
各振動の前進行程でホルダ1aを衝撃的に叩いてこれと
一体の工具1を前進させて切刃2によって切削し、各振
動の後退行程では工具1を工作物3に伴わせて移動さ
せ、切削を休止させるものである。このときの切削条件
は、Fを振動数とし、Aを振幅(片振幅)とした場合、
切削速度Vwは2πAF>Vwとすることが必要であ
る。2πAF≦Vwでは本発明の特徴であるパルス状の
波形が創成できなくなるため不可である。振動数は特に
限定はない。対象とする切削加工法の種類や工作物の材
質などによもよるが、一般的には1〜2000Hzの低
周波振動か、または10〜500KHzの超音波振動が
採用される。
【0016】図3(b)は1振動周期における前進行程
(切削過程)を示しており、切刃2が工作物3に接触し
た状態で工具1が後退したときに、振動発生手段5から
の前進出力により前記クリアランスCが喪失するように
打撃手段4が前進してホルダ1aを切削方向に叩くた
め、ホルダ1aはガイド手段1bを介して前進し、この
ホルダ1aと一体の工具1は速度V(=2πAF)で前
進し、切刃2が工作物3を切削し、切り屑ltが生成さ
れる。振動発生手段5は、後述するように機械的なも
の、油圧シリンダで代表される流体圧を利用したものあ
るいはそれらを併用したものなど任意であるが、この例
ではクランクを有する回転ホイールを使用しており、ホ
イールの回転角速度をω(2πF)とすると、工具の速
度VmaxはAω(=2πAF)である。また、切り屑
ltの振動振幅1周期ごとの切削長さは、Vw/Fとな
る。
【0017】ついで、1振動周期における戻り行程では
振動発生手段5の出力が後退方向に変化するため、図3
(c)のように、打撃手段4はホルダ1aから離間し、
前記したクリアランスCをもって被打撃面100と対峙
する。打撃力の付与を受けなくなくなった工具1は、切
刃2が工作物3の切削点30に接触しているため、工具
1とホルダ1aは工作物3とともに速度Vwで後退す
る。この期間は切削が行われない休止期間である。つま
り、本発明においては、切刃2を振動切削法のような能
動切刃ではなく、受動切刃として機能させるのである。
【0018】そして、次の振動周期において、再び振動
発生手段5の出力が前進側に変化して打撃手段4とホル
ダ1aとのクリアランスCが減ずると、図3(d)のよ
うに打撃手段4の先端40がホルダ1aに再度接近−当
接し、これにより切刃2が切削を開始する。そして図3
(e)のように引き続く打撃行程による工具1の前進進
行で切削が行われ、次の切り屑lt2が生成される。以
下、図3(b)ないし(e)の繰返しにより工具1の戻
り行程がないステップ状の切削が行われる。
【0019】図4は本発明による切刃刃先の変位−時間
の関係を示しており、刃先はステップ状の軌跡を描き、
打撃手段による太線で示す工具前進時には、振動切削法
と同様の機構で切除を行ない、打撃手段の後退(戻り)
時には、振動切削のように工具1が後退せず、工具刃先
は切削点に接触したまま休止期間となる。このようなス
テップ切削機構とすることにより、振動切削法と同様な
パルス切削力波形とすることができるため、振動切削法
における見かけ上の剛性化効果や加工精度向上効果がそ
のまま得られる。しかも、切削休止時には刃先と工作物
との相対速度がないため、不要な刃先のこすれが生じな
いとともに、工作物3から工具1への有害な衝撃力が直
接刃先に作用しなくなるため、刃先に対する負荷が軽減
される。したがって、チッピングが生じにくくなり、振
動切削法にくらべて工具寿命を向上させることができ
る。
【0020】図5と図6は、本発明を転削形式の切削加
工に適用した切削方法と装置の第1態様を示している。
この第1態様は、転削工具すなわち、工具円周方向に対
して切削し得る切刃を有している工具に、並進方向振動
でなく円周方向振動を付与してステップ振動切削を行な
うことが特徴である。図5と図6はねじ立てを例にとっ
て示している。該ねじ立ては、多用される加工であり総
形工具のため切削抵抗が大きく、工具切損などのトラブ
ルが発生しやすい加工法である。1は円筒または円柱状
の転削工具(この例ではタップ)であり、切刃2を先端
周面に有し、軸方向にはシャンク1cを有し、この例で
は、シャンク1cの上端域に被打撃部となる幅の縮小し
たタング部10が設けられている。3は工作物であり、
図示しないが回転主軸などに取り付けられ、所定の回転
数Nで回転されるようになっている。
【0021】1aはステップ振動用のホルダであり、振
動発生手段5の出力部としての円周方向振動主軸5’に
連結一体化され、これと一体になって一定周期で円周方
向に振動するようになっている。円周方向振動主軸5’
を含む振動発生手段5は、たとえばNC旋盤を利用して
刃物台に取り付けられ、これにより所定の送りfが与え
られるようになっている。上記振動発生手段5は、この
例ではモータの回転を円周方向振動に変換させる形式の
ものを利用している。すなわち、回転アクチュエータか
らの回転力の伝達を受ける第1軸520の下端に偏心し
た角軸521を設け、この角軸521を、第1軸520
と平行な円周方向振動主軸5’に基端部を固定したレバ
ー522の二又状部523と嵌めあわせることで円周方
向振動を発生するようにしている。
【0022】前記ホルダ1aは端部付近に打撃手段4を
有している。この例では、打撃手段4は、ホルダ1aに
一対の切欠き101,101を設け、それら一対の切欠
き101,101にプレート状部材4a,4aをねじな
どにより対向状に固定することにより構成されており、
プレート状部材4a,4aとタング部10の被打撃部と
なるべき両面100,100間には両振幅2A以上のク
リアランスCを設け、このクリアランスCを限度として
転削工具1が円周方向で自由に移動できるようになって
いる。もとよりプレート状部材とせずにホルダに一体形
成してもよい。
【0023】図7はかかる装置によるステップ振動ねじ
立ての原理を示しており、円周方向振動主軸5’が
(a)の矢印の切削方向に回転するときは、ホルダ1a
を伴って動く。このため、1振動周期における正転方向
の行程では、前記タング部10の両面100,100と
プレート状部材4a,4aとの間のクリアランスCが喪
失し、図7(a)(b)のように、タング部10の両面
100,100はプレート状部材4a,4aとの衝突で
切削方向(正方向)に移動する。このため、タング部1
0につながっている切刃2が切削を行う。なお、工作物
は転削工具と相対回転している。
【0024】次に、振動主軸5’が1振動周期において
逆方向に移動したときは、前記クリアランスCの存在に
より転削工具1を切削点においたままホルダ1aのみが
逆転方向(負方向)に移動し、その間、転削工具1は工
作物3につられて戻される。このため、この間は切刃2
による切削は行われず、休止期間となる。(c)(d)
はこの休止期間の末期を示している。
【0025】その後、次の振動周期が始まって振動主軸
5’が再び切削方向に転じると、タング部10の両面1
00,100とプレート状部材4a,4aは衝突し、そ
こからホルダ1aは転削工具1を伴って切削方向に移動
するため、(e)(f)のように再び切削い、そして、
振動主軸5’が逆方向に回転すると、(g)(h)のよ
うに転削工具1は工作物3ととともに回転し、ホルダ1
aのみが逆転方向に移動して切削を休止する。こうした
動作を繰り返すことにより、円周方向でステップ振動切
削が行われる。この方法による作用は前述した平面切削
の場合と同じである。なお、前記振動発生手段5として
は後述するようにどのようなものでもよい。
【0026】ところで、ドリリングやタッピングにおい
て、ステップフィードを用いた切削法があるが、この方
法は、切り屑排出性向上のため、切りくずの寸断を目的
として送りを間欠的にしたにすぎない。したがって、切
削抵抗は間欠的になるものの、その切削抵抗の最大値は
慣用の切削法と同じになり、パルス切削抵抗とはなら
ず、慣用のパルス切削力を発生させることによる切削性
向上効果が得られない点で決定的に異なっている。すな
わち、本発明法は、工具1を叩くことにより衝撃切削力
(パルス切削力)が加わり、工作物の過渡応答内で切削
が終了してしまうため、切削抵抗の最大値そのものが低
くなり、したがって大きな切削性向上効果が得られるも
のである。
【0027】図8は、本発明を非転削形式の切削加工す
なわち並進方向切削の代表例である平削り加工法と装置
に適用した第1例を示している。ヘッド6に工作物3を
取り付ける一方、ヘッド6に対向するテーブル7上の刃
物台7aにガイド手段1bを設け、該ガイド手段1bに
ホルダ1aに保持された工具1を切削方向にのみ自由に
移動可能に取り付けている。そして、前記刃物台7aの
近傍のテーブル7上には、打撃手段4を備えた振動発生
手段5を据え付けている。この例では、テーブル7に支
台を介して振動テーブル52を取付け、これと同一また
は別の支台には、モータ53とこの回転を往復運動に変
換するクランク機構54を設け、そのクランク機構54
の出力部540を前記振動テーブル52に連結してい
る。
【0028】そして、前記振動テーブル52にホルダ1
aの被打撃部100に対向するブロック状ないしロッド
状の打撃手段4を両振幅2A以上のクリアランスCを持
たせるようにねじ4dで位置調整可能に固定している。
【0029】図9は本発明を平削り加工法と装置に適用
した第2例を示しており、テーブル7に工作物3を取付
けて切削方向に移動させるようにする一方、ヘッド6側
には工具1を取り付けたホルダ1aをガイド手段1bに
より切削方向に両振幅2A以上の距離を自由に移動でき
るように取付けている。この実施例では、打撃手段4を
備えた振動発生手段5として、モータ53とすべり子式
のクランク機構54を用いている。すなわち、先端に加
振部40を有し打撃手段4として機能するクランク54
aをヘッド6に設けた支台に枢支するとともに、モータ
53の回転を直線状往復運動に変換されるすべり子54
bをクランク54aの中間の窓孔内に配しており、前記
加振部40とホルダ1aの側端たる被加振部100間に
両振幅2A以上のクリアランスCを設定して対向させて
いる。
【0030】この装置によれば、切削時には、ホルダ1
aに対してクランク54aの先端である加振部40が衝
突することにより工具刃先はパルス切削力を作用させて
切削し、クランク54aの先端が1振動周期において戻
り方向に移動したときは、工具刃先が工作物3に接触し
た状態で工作物3と共に後退し(非切削時)、再び正方
向に向いたクランク54aの先端と衝突するというサイ
クルを繰り返す。
【0031】図10は、本発明を、非転削形式の切削加
工(並進方向切削)の他の代表例である旋削加工法と装
置に適用した一例を示している。工作物3は主軸に取り
付けられて速度Vwで回転されるようになっており、テ
ーブル側には前記図9の平削り装置と同様の機構を設け
ている。説明の重複を避けるため、同じ部位に同じ符号
を付し、説明は省略する。動作も工作物3が並進移動す
るのでなく回転することを除いて前記平削り装置と同じ
であるから、説明は省略する。
【0032】図11ないし図13は、本発明を転削形式
の加工法と装置に適用し、しかも、ステップ振動を切削
方向(円周方向)に生成させるようにした例を示してい
る。なお、図11は本発明を適用したタッピングの例
を、図12は本発明を適用したドリリングの例を、図1
3は本発明を適用したエンドミルの例をそれぞれ示して
いる。これらへの適用は、工具回転方向に前述したステ
ップ振動を発生させることによって実施可能となる。す
なわち、転削工具またはこれを保持するホルダに対して
回転および回転方向振動を与える主軸類に、特殊なステ
ップ振動切削用機構を設けることによって実現すること
ができる。
【0033】マシニングセンタなどのヘッドに設けられ
る振動発生手段5は任意であるが、好適な例としてはパ
ルスモータ類があげられる。かかるパルスモータ類は、
機械的な振動発生方式に比べて装置がコンパクトになる
利点と、振動数調整の自由度が高くなる利点を持ってい
る。前記振動発生手段5(この例ではパルスモータ)の
主軸ハウジング56にはガイド手段1bが内蔵されてお
り、これを介してステップ振動用のホルダ1aを嵌合さ
せている。一方、主軸ハウジング56には出力部として
の振動・回転主軸5’が伸びている。この振動・回転主
軸5’は、円周方向に振動しながら回転する。前記ホル
ダ1aには、上端部位に前記図6と同じように180度
対称位置に平行面100,100を有するタング部1
0’が設けられており、振動・回転主軸5’には、図6
の場合と同様に、180度対称位置に加振部として働く
平行面を有する打撃手段(打撃部材)4’を嵌着し、こ
の打撃手段4’の平行面と前記タング部10’の平行面
100,100間に両振幅2A以上のクリアランスCを
持たせている。この例では、ホルダ1aと打撃手段4’
間にクリアランスを設けており、この点で図5のように
転削工具1のシャンクと打撃手段を兼ねたホルダ間にク
リアランスを設けるのとは異なっている。転削工具1は
コレットチャックによりホルダ1aに締め付け固定され
ている。
【0034】この場合、振動発生手段5としてのパルス
モータは、コントローラによりたとえば正転:後転が
2:1の割合で振動(回転方向に前進−後退)しながら
回転する指令を与えて作動させるようにする。公知の装
置と同様に、図11と図12では、刃物台の移動により
転削工具1にワークに接近する方向の直線状の送りfを
与えるようになっており、図13ではテーブルがX,
Y,Z方向に動き、それぞれの方向の送りを与えるよう
になっている。工作物3は回転しないように固定されて
いる。これら図11ないし図13によるステップ振動切
削動作は、前述した図7の場合と同様であるから簡単に
説明すると、振動周期において振動・回転主軸5’が切
削方向に移動する行程では、打撃手段4’とタング部1
0’間のクリアランスCが失われて打撃手段4’がタン
グ部10’に衝突するため、振動・回転主軸5’はステ
ップ振動用のホルダ1aを伴って動き、ホルダ1aと一
体の転削工具1により切削が行われる。次に、振動周期
における振動・回転主軸5’が逆方向に移動する行程で
は、クリアランスCの存在により、ステップ振動用のホ
ルダ1aをその位置に置いたまま振動・回転主軸5’と
打撃手段4’のみが逆転する。この間は切削は休止され
る。その後、振動・回転主軸5’は再び切削方向に回転
し、打撃手段4’がステップ振動用のホルダ1aのタン
グ部10’に衝突し、そこからステップ振動用のホルダ
1aを伴って回転し、再び転削工具1により切削を行う
動作を繰り返す。
【0035】図14と図15は、本発明をドリル、エン
ドミル、リーマなどで代表される転削工具による転削加
工に適用し、しかも、ステップ振動を、切削方向でなし
に送り方向に生成させるようにした加工法と装置の例を
示している。図14の形態は、転削工具1が、回転方向
切刃(外周刃)と軸方向切刃(チゼルエッジまたは底
刃)の両方を有しているような場合に好適である。図1
4(a)は転削工具が回転し、工作物が非回転する態様
を示し、同図(b)は転削工具が非回転で工作物が回転
する態様を示している。図14(a)において、工作物
3はテーブル7側に適宜の手段によって固定されてい
る。一方、マシニングセンタやドリリンクマシンなどの
刃物台に設けられる主軸ハウジング56には回転主軸
5’が軸受500によって回転自在に支持されている。
前記回転主軸5’は筒状をなし、筒内の先端領域には、
滑りガイドやボールガイドなどのガイド手段1bが内嵌
されており、これに軸部を有するステップ振動用のホル
ダ1aを相対回転不能かつ送り方向(軸方向)移動自在
に取り付けている。転削工具1はコレットチャックによ
り前記ホルダ1aに締付け固定されている。前記ホルダ
1aの軸方向後方の回転主軸5’には振動発生手段5を
設けている。該振動発生手段5はクランク機構など任意
であるが、この例では油圧シリンダが用いられており、
回転主軸5’の筒部に不動に内嵌されている。打撃手段
4hはこの例ではシリンダピストン(ピストンロッド)
であり、該ピストン4hは前記ガイド手段1b内に伸
び、先端を両振幅2A以上のクリアランスCを持たせて
前記ホルダ1aの後端である被打撃部100に対峙させ
ている。
【0036】図14(b)においては、工作物3はNC
旋盤などの主軸8にチャック等により取り付けられ、所
定の回転数で回転されるようになっている。これに対し
て、NC旋盤などの芯押台やタレット刃物台に固定され
たケーシング5”の先端領域には、滑りガイドやボール
ガイドなどのガイド手段1bが内嵌されており、これに
軸部を有するステップ振動用のホルダ1aを相対回転不
能かつ送り方向(軸方向)移動自在に取り付けている。
転削工具1はコレットチャックにより前記ホルダ1aに
締付け固定されている。また、前記ホルダ1aの軸方向
後方のケーシング5”には振動発生手段5を設けてい
る。該振動発生手段5はクランク機構など任意である
が、この例では油圧シリンダが用いられており、ケーシ
ング5”の筒部に不動に内嵌されている。打撃手段4h
はこの例ではシリンダピストン(ピストンロッド)であ
り、該ピストン4hは前記ガイド手段1b内に伸び、先
端を両振幅2A以上のクリアランスCを持たせて前記ホ
ルダ1aの後端である被打撃部100に対峙させてい
る。
【0037】図14(a)(b)のいずれにおいても、
ホルダ1aはガイド手段1bと相対回転不能であるとと
もに、ガイド手段1bから抜け落ちないように保持され
る。図15(a)(b)と(c)はそのための構造を例
示しており、(a)ではガイド手段1bを打撃手段4h
をガイドする第1部体1b1とホルダ1aの軸部1a’
をガイドする第2部体1b2とに分割してそれらをスペ
ーサリング1b3を介在して直列状に組み込んでいる。
そして、軸部1a’の端部付近には止め輪1cを取り付
け、該止め輪1cを第2部体1b2の端面に当接させる
ことで抜け止めを図るようにしており、また、軸部1
a’の外周には同図(b)のようにスプライン110を
形成し、これを第2部体1b2の内周に形成したスプラ
イン溝111に嵌め合わせることにより回り止めを図っ
ている。図15(c)では、軸部1a’の端部付近に縦
溝112を形成し、第2部体1b2には前記縦溝112
に進入するピン1dを軸線と直角に挿着し、それによっ
てホルダ1aの抜け止めと回転止めを図っている。な
お、縦溝112の長さすなわちピン1dの移動可能なピ
ン中心間距離C1は、前記クリアランスCよりも大きい
ことが必要である。なお、図15はあくまでも例であっ
て、図示する構造に限定されるものではない。
【0038】図14(a)においては、転削加工に当た
って、回転主軸5’をモータ等の別途の動力源と伝動手
段により所要の切削速度Vを得るように回転させ、かつ
振動発生手段5により打撃手段4h(この例ではピスト
ンロッド)を往復動させながら、回転主軸5’を内蔵し
ている主軸ハウジング56を軸方向に移動して、送り速
度fwの送りを得る。この送り速度fwはfw<2πA
F(A:振幅、F:周波数)とする。これにより、転削
工具1を保持するホルダ1aは打撃手段4hによって送
り方向で周期的に叩き駆動され、打撃時のみ切削、非打
撃時休止が繰り返されるステップ振動切削が行われる。
すなわち、1振動周期の打撃手段4hとしてのピストン
の伸長(前進)行程では、クリアランスCが喪失してホ
ルダ後端の被打撃部100が打撃されるため、転削工具
1により切削が行われ、ピストンの後退(戻り)行程で
は、クリアランスCが回復するだけで転削工具1が後退
せず、工具は切削点に接触したままの状態となって切削
が休止される。そして、再び、ピストンの伸長(前進)
行程に転じることによってホルダ後端の被打撃部100
が再打撃されて切削が行われる。fsは振動1回ごとの
送りである。図14(b)においては、主軸8によって
工作物3は回転させられ、この状態で振動発生手段5に
より打撃手段4h(この例ではピストンロッド)を往復
動させてながら、ハウジング5”を軸方向に移動して、
fw<2πAF(A:振幅、F:周波数)の送りを与え
る。これにより、転削工具1を保持するホルダ1aは打
撃手段4hによって送り方向で周期的に叩き駆動され、
前記14(a)と同じメカニズムにより、打撃時のみ切
削、非打撃時休止が繰り返されるステップ振動切削が行
われる。
【0039】図16は本発明を非転削加工の他の例であ
るブローチ加工法と装置に適用した例を示している。こ
の例では工具1としてのブローチの先端部1eを弾性体
1jを有する下部ガイド1fに支持させ、被打撃部10
0を有する後端部1gを切削方向に移動自在にガイド手
段1bに挿入している。この例では振動発生手段5とし
て油圧シリンダが用いられており、工具後端部1gの被
打撃部100に打撃手段としての油圧シリンダピストン
4hを両振幅2A以上のクリアランスCを持たせて対峙
させている。この装置においては、油圧シリンダ5でピ
ストンを往復動させて振動させながら周期的に前進後退
のストロークを与える。こうすれば、1振動周期のピス
トン4hの伸長(前進)行程では工具後端部1gを打撃
して弾性体1jの付勢に抗して下部ガイド1fに押し込
むため工具1により切削が行われるが、クリアランスC
の存在により、ピストン4hの後退(戻り)行程では振
動切削と違って工具1が後退せず、したがって、刃先は
切削点に接触したまま休止期間となる。かかる動作機構
によりステップ振動ブローチ加工が可能になる。
【0040】なお、以上の説明は本発明法および装置の
いくつかの態様を述べたにとどまり、これに限定される
ものではない。 1)打撃はホルダ1aに加える場合だけでなく、工具1
に直接加えられてもよい。2)工具1を切削方向または
送り方向に移動させるガイド手段1bは、ボールタイ
プ、メタルタイプその他のリニアガイドに限定されず、
エアーなどによる静圧ガイド、油圧ガイド、滑り軸受、
板ばねによる弾性支持などの方式であってもよい。 3)振動発生手段5も、モータと偏心円盤−クランク機
構、モータとすべり子−クランク機構、リンク機構など
の機械式に限定されず、油圧シリンダ、パルスモータ、
さらにはピエゾ素子や超音波振動子などの電歪的な手
段、電磁石による駆動など任意である。 4)転削工具による加工の場合、工具1と工作物3との
関係としては、図5のような工具振動−工作物回転の方
式に限らず、図11ないし図13のような工具振動およ
び回転でもよく、さらには工具回転−工作物振動、工作
物回転および振動の方式でも実施可能である。
【0041】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。 〔実施例1〕本発明方法と装置を使用してステップ振動
平削りを実施した。装置としては図8に示すものを使用
し、工作物としては、アルミ材(A2017)、炭素鋼
S45C、Ni基合金(商品名:インコネル718)、
プレハードン鋼(40HRC)、焼入れ鋼SK3(60
HRC)およびβチタン合金を使用した。切削工具の切
刃としては超硬K10を用い、該切削工具をフライステ
ーブル上に設けたリニアガイドに取付け、切削方向にの
み自由に移動できるようにした。切削工具の背後には打
撃手段としてロッド状の打撃工具を振動テーブル上に固
定し、モータの回転をクランク機構により往復運動に変
換することで振動テーブルに振動を発生させ、打撃工具
で切削工具を叩くようにした。打撃工具の先端とホルダ
後端のクリアランスCは0.5mmに設定した。このと
きの振動条件は、振動数50Hz、両振幅0.4mmと
し、切削条件は、切込み0.1mm、切削速度1.2m/mi
nとした。
【0042】比較のため、振動を与えない慣用切削法
と、振動切削法も実施した。振動切削法は振動テーブル
に直接工具を固定することにより実施した。切削条件、
振動条件は上記と同じにした。以上の3種の方法により
切削を行い、切削抵抗を測定した結果を図17に示す。
この結果から明らかなように、本発明のステップ振動切
削法は、慣用切削法に比べ切削抵抗が約1/3〜1/5
に減少しており、振動切削法に比べては若干高い程度で
ある。しかし、高硬度材である焼入れ鋼ではむしろ振動
切削法よりも低くなっていることがわかる。
【0043】また、切削方向の断面曲線を測定した結
果、本発明法による切削面は工具に構成刃先が発生せ
ず、良好な鏡面が得られた。そして振動切削の場合と同
様に振動1サイクル毎LT(=Vw/F)毎の切削痕が
観察された。次に、前記3つの方法でNi基合金を切削
距離830mm乾式で切削し、切刃損傷状態(すくい
面)を調べた。その結果を図18(a)(b)(c)に
示す。(a)は慣用法であり、著しい逃げ面摩耗が生じ
ている。(b)は振動切削法の場合であり、すくい面の
途中から0.7ないし0.8mm幅のチッピングが発生
していた。これに対して(c)の本発明法は全くチッピ
ングと逃げ面摩耗が発生していなかった。なお、30個
の工作物の切削後において、逃げ面摩耗状態を観察した
ところ、振動切削の場合には、逃げ面摩耗が大きくな
り、刃先には微小チッピングが数カ所発生していたのに
対し、ステップ振動切削の場合には逃げ面摩耗チッピン
グが発生しない結果が得られた。
【0044】〔実施例2〕本発明によりタッピング加工
を行なった。装置としては図5のようにNC旋盤の刃物
台にステップ振動駆動装置を取付け、主軸に工作物を取
り付けて回転させ、刃物台に送りを与えてねじ立てする
ものとした。ステップ振動発生装置としては、モータの
回転を振動運動に変換させるようにしたものを用い、円
周方向振動主軸に専用ホルダを取付け、タップのタング
部とホルダのプレート状部材との間に0.6mmのクリ
アランスを設け、そのクリアランスを限度としてタップ
が円周方向に可動できるようにしている。
【0045】ホルダの振動数は50Hz、振幅A:0.
3mm、工具回転数:26rpm、切削方式1ストロー
クねじ切り、切削油JIS W1種水溶性を使用し、タ
ップとしては、管用ストレートタップすなわち、PF1
/4−SKH−ホモ処理を使用した。工作物としては、
SUS304、厚さ20mm、下穴11mmを使用し
た。比較のため、慣用タッピング法と、振動タッピング
法を実施した。振動タッピング法は振動主軸に通常のホ
ルダを介してタップを取付けることによって行なった。
【0046】まず、ねじ立てトルクを測定した結果を図
19に示す。本発明法は振動タッピング法と同程度であ
り、慣用タッピング法の約2/3に減少することがわか
る。次に、表面加工精度について観察したところ、本発
明法は振動タッピング法と同程度の光沢があり、慣用タ
ッピング法に比べて良好な表面となっていた。CCDカ
メラにより観察(倍率5倍)したところ、振動タッピン
グ法によるねじフランク面には、振動1周期毎の切削マ
ークがほぼ計算値のLT(=v/F)=0.2mm毎に観察
された。本発明のステップ振動ねじ立てによる場合も振
動ねじ立てと同様の切削マークが観察されたが、振動ね
じ立てによるものに比べ、薄いものとなっていた。これ
は刃先が切削点から離れないことによるものと考えられ
る。
【0047】形状精度については、加工したねじにねじ
ゲージ(JIS,A級)を螺合させ、ねじゲージとねじ
間のクリアランスを測定する方法で測定した。その結果
は、本発明法は振動タッピング法と同等のクリアランス
80μmであり、慣用タッピング法のクリアランス11
0μmに比べて良好であることがわかった。ねじ深さ2
0mmで10本のタッピングを行なった後のタップ刃先
の摩耗状態を調べた。その結果を図20ないし図22に
模式的に示す。それら図においてそれぞれ(a)は逃げ
面、(b)はすくい面であり、わかりやすくするため、
図23に逃げ面とすくい面の関係を示した。
【0048】逃げ面については、慣用タッピング法(図
20)の場合には、先端にダレが観察され、振動タッピ
ング法(図21)の場合は最も摩耗が激しくなってい
る。それらに対して本発明法(図22)は、摩耗の度合
いが非常に少なく、刃先がシャープな状態に維持されて
いる。また、すくい面については、慣用タッピング法の
場合は被削材の凝着が発生しており、振動タッピング法
の場合には、微小なチッピングが発生している。これに
対して本発明法の場合は、チッピング、凝着とも発生し
ておらず、良好な摩耗防止とチッピング防止効果が得ら
れ、タップ寿命を向上することができることがわかる。
【0049】〔実施例3〕本発明を適用してステップ振
動ドリル加工を行なった。装置としては図14(a)に
示す形式のものを使用した。振動発生手段としては油圧
シリンダを使用し、振動数F:50Hz、振幅A:0.
1mmの軸方向振動を発生させるようにした。工具とし
ては、直径3mm、工具長47mmのJIS標準型のス
トレートドリルを使用し、これをホルダに固定し、ホル
ダの軸方向後端面と油圧シリンダのピストンロッド先端
との間に0.6mmのクリアランスを持たせて配し、こ
のクリアランスを限度としてホルダを送り方向に移動で
きるようにした。工作物は超難削材であるβチタン合金
(Ti−15V−3Cr−3Sn−3Alの溶体化処理
材)を使用した。加工条件は、切削速度V:6.6m/
min、送り速度fw:0.03mm/rev、穴深
さ:15mmとした。切削油は不水溶性切削油を使用し
た。
【0050】かかる条件でのドリル加工のよる穴径精度
を、振動を与えない慣用ドリル加工法と比較して示すと
図24のとおりである。この図24から本発明を適用し
てステップ振動ドリル加工を行なった場合には、穴径拡
大率が少なく、使用ドリル径により近い精度のよい穴加
工ができていることがわかる。次に、前記2種の加工法
により作った穴の出口側のバリ高さを測定した結果を図
25に示す。βチタン合金は穴開け時にバリが非常に発
生しやすいことが特徴であるが、本発明の場合には、著
しく低減することができており、この面でも加工性が良
好であることがわかる。
【0051】〔実施例4〕本発明を適用して傾斜穴ドリ
ル加工を行なった。傾斜穴加工はたとえばインジェクタ
ー部品のパイロット穴などに用いられる直径が1mm以
下程度の小径の斜め穴加工であり、難加工形態のひとつ
である。装置としては図14(a)に示す形式のものを
使用した。振動発生手段としては油圧シリンダを使用
し、振動数F:50Hz、振幅A:0.1mmの軸方向
振動を発生させるようにした。工具としては、直径1m
m、工具長20mmのJIS標準型のストレートドリル
を使用し、これをホルダに固定し、ホルダの軸方向後端
面と油圧シリンダのピストンロッド先端との間に0.6
mmのクリアランスを持たせて配し、このクリアランス
を限度としてホルダが送り方向に移動できるようにし
た。工作物はSCM435を使用した。加工条件は、切
削速度V:7.9m/min、送り速度fw:0.00
86mm/rev、穴深さ:10mm、穴傾斜角0〜2
0°とした。切削油は不水溶性切削油を使用した。
【0052】この条件による加工結果を、振動を与えな
い慣用ドリル加工法および軸方向振動ドリル加工法と比
較して図26に示す。この図26から明らかなように、
穴位置精度は軸方向振動ドリル加工法の場合とほぼ同等
の好結果が得られている。これは斜め穴加工時のドリル
喰い付き性が向上したためである。しかも、ドリル先端
の状態を観察した結果、軸方向振動ドリル加工ではドリ
ルチゼル付近の切刃にチッピングが発生しやすかった
が、本発明のステップ振動加工は刃先チッピングが発生
しないことがわかった。これは軸方向振動ドリル加工で
は喰込みと離脱が繰り返されるのに対し、ステップ振動
加工では喰込みと停止を繰り返し、離脱行程がないため
である。
【0053】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によると
きには、工具またはこれを保持するホルダの後方に打撃
手段を切削方向で振動両振幅以上のクリアランスを持た
せて位置させた状態で振動させながら切削を行ない、各
回の振動で刃先が切削点に接触した状態を保持する(戻
り行程なし振動)切刃軌跡を生成させてステップ状の切
削を行なうため、振動切削法と同じように良好な精密切
削を行なえるうえに、有害な衝撃力が直接刃先に作用し
なくなるため、刃先に対する負荷が軽減され、高硬度材
や難削材に対しての加工において、工具刃先のチッピン
グを防止して高い寿命を確保することが出来るというす
ぐれた効果が得られる。請求項2によれば、請求項1の
効果を簡易な構造で実現することができるというすぐれ
た効果が得られる。
【0054】請求項3によれば、転削工具を用いた回転
型の切削において、振動切削法と同じように良好な精密
切削を行なえるうえに、有害な衝撃力が直接刃先に作用
しなくなるため刃先に対する負荷が軽減され、高硬度や
難削材に対してのねじ立て、ドリリング、エンドミル加
工において工具刃先の摩耗とチッピングを防止して高い
寿命を確保することが出来るというすぐれた効果が得ら
れる。請求項4と5によれば、請求項3の特徴を簡単な
構造で実現することが出来るというすぐれた効果が得ら
れる。
【0055】請求項6と7によれば、転削工具を用いた
回転型の切削において、両振幅以上のクリアランスの存
在のもとで振動発生装置を送り方向に振動させて転削工
具又はこれを保持するホルダを打撃することにより、打
撃時のみ切削し非打撃時は休止を繰り返すステップ振動
切削を行なうので、ドリルやエンドミルなどの回転方向
切刃(外周刃)と軸方向切刃(チゼルエッジまたは底
刃)の両方を有する転削工具を用いた場合に、特に軸方
向切刃に対してバリの減少や形状精度の向上などの良好
な精密切削を実現することができ、しかも、有害な衝撃
力が直接刃先に作用しなくなるため、刃先に対する負荷
が軽減され、高硬度材や難削材に対しての穴開け加工や
穴仕上げ加工、あるいは小径の深穴、斜め穴の加工等の
難加工形態において、刃先の摩耗とチッピングを防止し
て高い工具寿命を確保することができるというすぐれた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動切削法の原理を模式的に示す説明図であ
る。
【図2】振動切削法における切削変位曲線を示す線図で
ある。
【図3】本発明によるステップ振動切削法を並進方向切
削に適用した場合の切削状態を模式的に示す説明図であ
り、(a)は初期状態、(b)は切削行程、(c)は休
止行程、(d)は切削開始行程、(e)は切削行程を示
している。
【図4】本発明によるステップ振動切削法における切刃
変位と時間との関係を示す線図である。
【図5】本発明によるステップ振動切削法を円周方向切
削に適用した場合の装置例を示す断面図である。
【図6】図5のX−X線に沿う断面図である。
【図7】本発明によるステップ振動切削法を周方向切削
に適用した場合の切削メカニズムを模式的に示す説明図
で、(a)は切削行程での図5Y−Y断面を示し、
(b)は同じくそのときの図5X−X断面を示してい
る。(c)は休止行程での図5Y−Y断面を示し、
(d)は同じくそのときの図5X−X断面を示してい
る。(e)は次の振動周期における切削行程での図5Y
−Y断面を示し(f)は同じくそのときの図5X−X断
面を示している。(g)は次の振動周期における休止行
程での図5Y−Y断面を示し(h)は同じくそのときの
図5X−X断面を示している。
【図8】本発明を平削り用ステップ振動切削装置に適用
した一例を示す側面図である。
【図9】本発明を平削り用ステップ振動切削装置に適用
した他例を示す側面図である。
【図10】本発明を旋削用ステップ振動切削装置に適用
した一例を示す側面図である。
【図11】本発明をねじ立て用ステップ振動切削装置に
適用した一例を示す断面図である。
【図12】本発明をドリリング用ステップ振動切削装置
に適用した一例を示す側面図である。
【図13】本発明をエンドミル加工用ステップ振動切削
装置に適用した一例を示す側面図である。
【図14】(a)は本発明を工具回転−工作物非回転の
転削用切削装置に適用した一例を示す断面図、(b)は
同じく工具非回転−工作物回転の転削用切削装置に適用
した一例を示す断面図である。
【図15】(a)は図14の装置におけるホルダの回転
止めおよび抜け止め機構の一例を示す部分的断面図、
(b)は(a)のZ−Z線に沿う断面図、(c)は図1
4の装置におけるホルダの回転止めおよび抜け止め機構
の他の例を示す部分的断面図である。
【図16】本発明をブローチ加工用ステップ振動切削装
置に適用した一例を示す側面図である。
【図17】本発明と慣用切削法および振動切削法を平削
りに適用したときの切削抵抗の測定結果を示す線図であ
る。
【図18】本発明と慣用切削法および振動切削法の工具
すくい面損傷状態を示す拡大断面図であり、(a)は慣
用切削法の場合、(b)は振動切削法の場合、(c)は
本発明法の場合を示している。
【図19】本発明と慣用切削法および振動切削法をタッ
プ立てに適用したときの切削トルクとタップ送り量の関
係を示す線図である。
【図20】(a)は慣用切削法をタップ立てに適用した
ときのタツプ先端刃の逃げ面の状態を示す拡大断面図、
(b)は慣用切削法をタップ立てに適用したときのタツ
プ先端刃のすくい面の状態を示す拡大断面図である。
【図21】(a)は振動切削法をタップ立てに適用した
ときのタツプ先端刃の逃げ面の状態を示す拡大断面図、
(b)は振動切削法をタップ立てに適用したときのタツ
プ先端刃の救い面の状態を示す拡大断面図である。
【図22】(a)は本発明法をタップ立てに適用したと
きのタツプ先端刃の逃げ面の状態を示す拡大断面図、
(b)は本発明法をタップ立てに適用したときのタツプ
先端刃の救い面の状態を示す拡大断面図である。
【図23】実施例における摩耗状態を観察する対象のタ
ップの逃げ面とすくい面を示す説明図である。
【図24】本発明をドリル加工に適用した実施例におけ
る加工穴数と加工穴径の関係を慣用のドリル加工の場合
とで比較して示す線図である。
【図25】本発明をドリル加工に適用した実施例におけ
る加工穴数と出口バリ高さの関係を慣用のドリル加工の
場合とで比較して示す線図である。
【図26】本発明を傾斜穴加工に適用した実施例におけ
る穴傾斜角度と位置精度の関係を慣用法および軸方向振
動法と比較して示す線図である。
【符号の説明】
1 工具 1a ホルダ 2 切刃 3 工作物 4 打撃手段ないし加振部 5 振動発生手段 5’ 回転主軸 5” ケーシング 10 タング部 C クリアランス A 振幅(片振幅) 2A 両振幅

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具またはこれを保持するホルダに対し打
    撃手段ないし加振部を両振幅と同等以上のクリアランス
    を設けて後方に配し、該打撃手段ないし加振部を切削方
    向に振動させつつ切削速度VwをVw<2πAF(A:
    振幅、F:周波数)とすることで工具またはこれを保持
    するホルダを切削方向で周期的に叩き駆動し、クリアラ
    ンスが喪失した振動前進行程にのみ切削を行い、打撃手
    段ないし加振部の振動後退行程では工具刃先を切削点に
    接触させたままの状態にして切削を休止し、再び打撃手
    段ないし加振部が振動前進行程に転じたときに工具また
    はこれを保持するホルダに再衝突して前記切削を行なう
    ステップ状の刃先軌跡を生成して断続切削することを特
    徴とするステップ振動切削法。
  2. 【請求項2】切削方向にのみ自由に移動可能に保持され
    た工具またはこれを保持するホルダと、前記工具または
    これを保持するホルダに対し切削方向で両振幅以上のク
    リアランスを持たせて後方に配した打撃手段ないし加振
    部と、該打撃手段または加振部に振動を与える手段とを
    備えたことを特徴とするステップ振動切削装置。
  3. 【請求項3】転削工具による切削を行なうにあたり、転
    削工具を保持するホルダ後端部と円周方向振動付与手段
    間、もしくは転削工具のシャンクと円周方向振動が伝達
    されるホルダ間に、両振幅以上のクリアランスを設けて
    これを限度として転削工具の円周方向の回動を許容する
    ようにし、毎回の振動における円周方向振動付与手段ま
    たはホルダの正転方向移動時に、前記クリアランスの喪
    失により転削工具を伴って切削を行い、円周方向振動付
    与手段またはホルダの逆転方向移動時に、前記クリアラ
    ンスにより転削工具を切削点においたままとして切削を
    休止し、再び円周方向振動付与手段またはホルダが正転
    方向の移動に転じたときに、ホルダまたはシャンクに再
    衝突して転削工具を伴い切削を行なうステップ状の工具
    刃先軌跡を繰返し生成して断続切削することを特徴とす
    るステップ振動切削方法。
  4. 【請求項4】円周方向振動主軸に打撃手段を設け、転削
    工具を保持するホルダの後部にはタング部を設け、前記
    打撃手段にはタング部の外面との間に円周方向で両振幅
    以上のクリアランスCを設けたことを特徴とするステッ
    プ振動切削装置。
  5. 【請求項5】低周波振動を与える手段に結合された円周
    方向振動主軸にタング部を後方に有する転削工具をホル
    ダで保持させ、前記ホルダにはタング部の外面との間に
    円周方向で両振幅以上のクリアランスを有せしめる1対
    の打撃手段ないし加振部を設けたことを特徴するステッ
    プ振動切削装置。
  6. 【請求項6】転削工具による切削を行なうにあたり、転
    削工具または転削工具を保持するホルダの後方に打撃手
    段ないし加振部を両振幅と同等以上のクリアランスを設
    けて配し、該打撃手段ないし加振部を送り方向に振動さ
    せつつ送り速度fwをfw<2πAF(A:振幅、F:
    周波数)とすることで転削工具またはこれを保持するホ
    ルダを送り方向に周期的に叩き駆動し、クリアランスが
    喪失した振動前進行程にのみ切削を行い、打撃手段ない
    し加振部の振動後退行程では工具を切削点に接触させた
    ままの状態にして切削を休止し、再び打撃手段ないし加
    振部が振動前進行程に転じたときに転削工具またはこれ
    を保持するホルダに再衝突して前記切削を行なうステッ
    プ状の刃先軌跡を生成して断続切削することを特徴とす
    るステップ振動切削法。
  7. 【請求項7】送り方向のみに自由に移動可能に保持され
    た転削工具またはこれを保持するホルダと、転削工具ま
    たはこれを保持するホルダに対し両振幅以上のクリアラ
    ンスを持たせて送り方向後方に配した打撃手段ないし加
    振部と、該打撃手段ないし加振部に振動を与える手段と
    を備えたことを特徴とするステップ振動切削装置。
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