JPH1115545A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH1115545A
JPH1115545A JP17060297A JP17060297A JPH1115545A JP H1115545 A JPH1115545 A JP H1115545A JP 17060297 A JP17060297 A JP 17060297A JP 17060297 A JP17060297 A JP 17060297A JP H1115545 A JPH1115545 A JP H1115545A
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JP
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potential
reference voltage
effect transistor
voltage
channel field
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JP17060297A
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English (en)
Inventor
Kazuki Tsujimura
和樹 辻村
Junji Nakatsuka
淳二 中塚
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧の電圧変動に対する基準電圧の変動
の小さい低消費電力かつ低電圧型の半導体装置を提供す
る。 【解決手段】 基準電圧生成回路において、インバータ
接続されたpチャネル電界効果トランジスタ6とnチャ
ネル電界効果トランジスタ7とのゲート同士を接続し、
かつゲート−ドレイン間を短絡しておく。さらに、電源
電圧VDDを受ける高電位部4と接地部5との間に、イン
バータと定電流回路8とを直列に介設する。nチャネル
電界効果トランジスタ7のソースの電圧を内部回路の低
電位側基準電圧として出力端子3から出力する。内部回
路の高電位側基準電圧となる電源電圧VDDと低電位側基
準電圧Vout との間の電位差が両トランジスタ6,7双
方のしきい値を加えた値以上に確保され、内部回路内の
pチャネル及びnチャネル電界効果トランジスタの動作
に必要な電位差が常に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部回路内のトラ
ンジスタを作動させるための高電位側基準電圧あるいは
低電位側基準電圧を生成する基準電圧生成回路を備えた
半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体装置の内部回路に配設
されるトランジスタを駆動させるための低電位側基準電
圧を供給する基準電圧供給回路の一例として、nチャネ
ル電界効果トランジスタを用いたバイアス回路が知られ
ている。以下、従来の半導体装置に配設される基準電圧
生成回路の例について説明する。
【0003】図8は、従来の半導体装置の基準電圧生成
回路として使用されるnチャネル電界効果トランジスタ
を用いたバイアス回路の構成を示す電気回路図である。
同図において、1はpチャネル電界効果トランジスタ、
2はnチャネル電界効果トランジスタ、3は基準電圧出
力端子、4は電源電圧VDDを供給するための高電位部、
5は接地電位VSSを供給するための接地部である。pチ
ャネル電界効果トランジスタ1のゲートは接地部5に、
ソースは高電位部4に、ドレインはnチャネル電界効果
トランジスタ2のドレインにそれぞれ接続されている。
また、nチャネル電界効果トランジスタ2のゲートはノ
ードN0 においてドレインに短絡されており、ソースは
接地部5に接続されている。さらに、pチャネル及びn
チャネル電界効果トランジスタ1,2のドレインは、ノ
ードN0 を介して基準電圧出力端子3に接続されてい
る。以上のように構成された半導体装置について、以
下、その動作を説明する。
【0004】図8において、pチャネル電界効果トラン
ジスタ1は、そのゲートに接地部5から接地電位VSS
与えられることによって定電流回路として動作する。n
チャネル電界効果トランジスタ2は、そのゲートとドレ
インが短絡されているため抵抗体として機能する。すな
わち、pチャネル電界効果トランジスタ1から基準電流
が流れると、ノードN0 と接地部5との間に一定電圧が
発生し、基準電圧出力端子3から基準電圧Vout が出力
される。
【0005】そして、図8に示すバイアス回路から出力
される基準電圧Vout を内部回路のトランジスタを駆動
させるための低電圧側基準電圧とし、外部電源VDDを内
部回路の高電位側基準電圧とするように構成されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、携帯
を目的とした各種電気機器の小型化・電池化に伴い、携
帯用の各種電気機器に搭載される半導体装置は低消費電
力化・低電圧化が求められている。このような低電圧で
作動するトランジスタを配置した内部回路については、
誤動作を避けるために要求される動作用電圧の幅が極め
て狭いので、基準電圧として非常に高精度の電圧が必要
となる。
【0007】しかるに、上記従来のバイアス回路で構成
される基準電圧生成回路を低電圧作動型半導体装置に設
けた場合、以下のような問題があった。一般に、高電位
部4の電圧VDDが変動しても出力される基準電圧Vout
がなるべく変動しないように、pチャネル電界効果トラ
ンジスタ1は飽和領域で使用するように構成されている
が、電界効果トランジスタのチャネル長が短くなると、
電圧−電流特性において飽和領域で水平方向に対する特
性線の傾きが大きくなってくる。また、半導体装置の低
電圧化に伴い電圧VDDが低くなると非飽和領域に近づき
あるいは非飽和領域の一部を含むこともあり得る。その
結果、基準電圧高電位部4から供給される電源電圧VDD
に伴い電流iが変動すると、出力される基準電圧Vout
が変動してしまい、デジタル内部回路のトランジスタの
動作に必要な基準電圧を安定に供給することができなく
なる。
【0008】本発明は、上記点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、半導体装置の内部回路に基準電圧を
供給するための基準電圧生成回路において、広範囲に変
動する電源電圧に対して内部回路内のトランジスタの円
滑な動作に必要な高電位側基準電圧−低電位側基準電圧
間の電位差を確保できる基準電圧を安定して生成する手
段を講ずることにより、低消費電力かつ低電圧型の半導
体装置の提供を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が講じた手段は、基準電圧を生成するための
インバータを利用して、pチャネル電界効果トランジス
タとnチャネル電界効果トランジスタの双方のしきい値
をプラスしただけの電位差を、内部回路の高電位側基準
電圧と低電位側基準電圧との間に確保する構成とするこ
とにある。
【0010】具体的には、請求項1〜10に記載されて
いる基準電圧生成回路を備えた半導体装置に関する手段
を講じている。
【0011】本発明の第1の半導体装置は、請求項1に
記載されているように、電源電圧を受ける高電位部と、
接地に接続される接地部と、上記高電位部−接地部間に
介設され複数のトランジスタを配設してなる内部回路
と、該内部回路の低電位側基準電圧を生成する基準電圧
生成回路とを備えた半導体装置であって、上記基準電圧
生成回路は、インバータを構成するように接続され、互
いのゲート同士が接続され、かつゲート−ドレイン間が
短絡されてなるpチャネル電界効果トランジスタ及びn
チャネル電界効果トランジスタと、上記nチャネル電界
効果トランジスタのソースと上記接地部との間に介設さ
れ上記pチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル
電界効果トランジスタに定電流を流すための定電流回路
とを備えている。そして、上記nチャネル電界効果トラ
ンジスタのソースからの出力電圧を上記内部回路の低電
位側基準電圧に用いる一方、上記高電位部の電圧を上記
内部回路の高電位側基準電圧に用いるように構成されて
いる。
【0012】これにより、高電位部から供給される電源
電圧が変動しても、内部回路の高電位側基準電圧となる
高電位部の電圧と、低電位側基準電圧であるpチャネル
電界効果トランジスタの電圧との間の電位差は、pチャ
ネル及びnチャネル電界効果トランジスタの双方のしき
い値電圧を加えた値以上に常に確保される。したがっ
て、高電位部の電圧を高電位側基準電圧として動作する
内部回路のpチャネル及びnチャネル電界効果トランジ
スタを動作させるのに最低限必要な低電位側基準電圧を
安定して得ることができる。
【0013】本発明の第2の半導体装置は、請求項2に
記載されているように、電源電圧を受ける高電位部と、
接地に接続される接地部と、上記高電位部−接地部間に
介設され複数のトランジスタを配設してなる内部回路
と、該内部回路の高電位側基準電圧を生成するための基
準電圧生成回路とを備えた半導体装置であって、上記基
準電圧生成回路は、インバータを構成するように接続さ
れ、互いのゲート同士が接続され、かつゲート−ドレイ
ン間が短絡されてなるpチャネル電界効果トランジスタ
及びnチャネル電界効果トランジスタと、上記pチャネ
ル電界効果トランジスタのソースと上記高電位部との間
に介設され上記pチャネル電界効果トランジスタ及びn
チャネル電界効果トランジスタに定電流を流すための定
電流回路とを備えている。そして、上記pチャネル電界
効果トランジスタのソースからの出力電圧を上記内部回
路の高電位側基準電圧に用いる一方、上記接地部の電圧
を上記内部回路の低電位側基準電圧に用いるように構成
されている。
【0014】これにより、高電位部から供給される電源
電圧が変動しても、内部回路の高電位側基準電圧となる
pチャネル電界効果トランジスタの電圧と低電位側基準
電圧である接地部の電圧との間の電位差は、pチャネル
及びnチャネル電界効果トランジスタの双方のしきい値
電圧を加えた値以上に確保される。したがって、接地部
の電圧を低電位側基準電圧として動作する内部回路のp
チャネル及びnチャネル電界効果トランジスタを動作さ
せるのに最低限必要な高電位側基準電圧を安定して得る
ことができる。
【0015】請求項3に記載されているように、請求項
1又は2において、上記定電流回路を、カレントミラー
回路と、上記カレントミラー回路に基準電流を与えるた
めの電界効果トランジスタとにより構成することができ
る。
【0016】請求項4に記載されているように、請求項
3において、上記定電流回路に、上記電界効果トランジ
スタのゲート電圧を制御するためのバンドギャップ回路
をさらに設けることが好ましい。
【0017】これにより、定電流回路において、バンド
ギャップ回路の出力電圧を電源電圧の変動によらず一定
電圧とすることが可能であるので、電界効果トランジス
タで形成される基準電流も一定となり、定電流回路の電
流がより安定して一定となる。したがって、基準電圧生
成回路で生成される内部回路の高電位側基準電圧又は低
電位側基準電圧を広範囲な電源電圧に対してより確実に
安定化させることができる。
【0018】請求項5に記載されているように、請求項
1において、上記nチャネル電界効果トランジスタのソ
ースと上記内部回路との間に介設され、上記nチャネル
電界効果トランジスタのソースからの出力電圧を低イン
ピーダンスに変換するための電圧フォロワ回路をさらに
備えることが好ましい。
【0019】これにより、請求項1の作用に加え、内部
回路の多くのトランジスタの動作に必要な電流供給能力
を基準電圧発生回路にもたせることができる。
【0020】請求項6に記載されているように、請求項
1において、上記nチャネル電界効果トランジスタのソ
ースと上記内部回路との間に介設され、上記nチャネル
電界効果トランジスタのソースからの出力電圧を分圧す
るための非反転増幅器をさらに備えることができる。
【0021】これにより、基準電圧生成回路に多数のト
ランジスタを駆動させるのに必要な電流供給能力を持た
せるとともに、分圧比の調整によって電源電圧の変動に
対する内部回路の高電位側基準電圧−低電位側基準電圧
間の電位差の変動幅を所望の値に設定しておくことが可
能になる。たとえば、分圧比を適宜設定することで、高
電位部の電源電圧の変動に対して、内部回路の高電位側
基準電圧である電源電圧と低電位側基準電圧である非反
転増幅器の出力電圧との間の電位差の変動幅を抑制する
ことが可能になる。また、分圧比の設定によっては、電
源電圧が高電位側に変動したときには上記電位差が小さ
くなって消費電流量が少なくなり、電源電圧が低電位側
に変動したときには上記電位差が大きくなって内部回路
のトランジスタの動作速度の低下が抑制されるように制
御することも可能になる。
【0022】本発明の第3の半導体装置は、請求項7に
記載されているように、電源電圧を受ける高電位部と、
接地に接続される接地部と、上記高電位部−接地部間に
介設され複数のトランジスタを配設してなる内部回路
と、該内部回路の高電位側基準電圧を生成するための基
準電圧生成回路とを備えた半導体装置であって、上記基
準電圧生成回路は、インバータを構成するように接続さ
れ、互いのゲート同士が接続され、かつゲート−ドレイ
ン間が短絡されてなるpチャネル電界効果トランジスタ
及びnチャネル電界効果トランジスタと、上記nチャネ
ル電界効果トランジスタのソースと上記接地部との間に
介設され上記pチャネル電界効果トランジスタ及びnチ
ャネル電界効果トランジスタに定電流を流すための定電
流回路と、上記nチャネル電界効果トランジスタのソー
スと上記内部回路との間に介設され、上記nチャネル電
界効果トランジスタのソースからの出力電圧を分圧する
ための反転増幅器とを備えている。そして、上記反転増
幅器の出力電圧を上記内部回路の高電位側基準電圧に用
いる一方、上記接地部の電圧を上記内部回路の低電位側
基準電圧に用いるように構成されている。
【0023】これにより、非反転増幅器の出力電圧を内
部回路の高電位側基準電圧として用いるものについて、
請求項7と同じ作用が得られる。
【0024】請求項8に記載されているように、請求項
2において、上記pチャネル電界効果トランジスタのソ
ースと上記内部回路との間に介設され、上記pチャネル
電界効果トランジスタのソースからの出力電圧を低イン
ピーダンスに変換するための電圧フォロワ回路をさらに
備えることができる。
【0025】これにより、請求項2の作用に加え、内部
回路のトランジスタの動作に必要な電流供給能力を基準
電圧発生回路にもたせることができる。
【0026】請求項9に記載されているように、請求項
2において、上記pチャネル電界効果トランジスタのソ
ースと上記内部回路との間に介設され、上記pチャネル
電界効果トランジスタのソースからの出力電圧を分圧す
るための非反転増幅器をさらに備えることができる。
【0027】これにより、基準電圧生成回路に多数のト
ランジスタを駆動させるのに必要な電流供給能力を持た
せるとともに、分圧比の調整によって電源電圧の変動に
対する内部回路の高電位側基準電圧−低電位側基準電圧
間の電位差の変動幅を所望の値に設定しておくことが可
能になる。たとえば、分圧比を適宜設定することで、高
電位部の電源電圧の変動に対して、内部回路の高電位側
基準電圧である非反転増幅器の出力電圧と低電位側基準
電圧である接地部の電圧との間の電位差の変動幅を抑制
することが可能になる。また、分圧比の設定によって
は、電源電圧が高電位側に変動したときには上記電位差
が小さくなって消費電流量が少なくなり、電源電圧が低
電位側に変動したときには上記電位差が大きくなって内
部回路のトランジスタの動作速度の低下が抑制されるよ
うに制御することも可能になる。
【0028】本発明の第4の半導体装置は、請求項10
に記載されているように、電源電圧を受ける高電位部
と、接地に接続される接地部と、上記高電位部−接地部
間に介設され複数のトランジスタを配設してなる内部回
路と、該内部回路の低電位側基準電圧を生成するための
基準電圧生成回路とを備えた半導体装置であって、上記
基準電圧生成回路は、インバータを構成するように接続
され、互いのゲート同士が接続され、かつゲート−ドレ
イン間が短絡されてなるpチャネル電界効果トランジス
タ及びnチャネル電界効果トランジスタと、上記pチャ
ネル電界効果トランジスタのソースと上記接地部との間
に介設され上記pチャネル電界効果トランジスタ及びn
チャネル電界効果トランジスタに定電流を流すための定
電流回路と、上記pチャネル電界効果トランジスタのソ
ースと上記内部回路との間に介設され、上記pチャネル
電界効果トランジスタのソースからの出力電圧を分圧す
るための反転増幅器とを備えている。そして、上記反転
増幅器の出力電圧を上記内部回路の低電位側基準電圧に
用いる一方、上記高電位部の電圧を上記内部回路の高電
位側基準電圧に用いるように構成されている。
【0029】これにより、反転増幅器の出力電圧を内部
回路の低電位側基準電圧として用いるものにおいて、上
記請求項9と同じ作用が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0031】(第1の実施形態)まず、第1の実施形態
について説明する。
【0032】図1は、本発明の第1の実施形態における
半導体装置に配設される基準電圧生成回路の構成を示す
電気回路図である。同図において、6は第1のpチャネ
ル電界効果トランジスタ、7は第1のnチャネル電界効
果トランジスタ、8は定電流回路、9は電源リップル等
を除去する等のためのコンデンサをそれぞれ示す。な
お、3は基準電圧出力端子、4は高電位部、5は接地部
を示しこれらの部材は上述の従来例に係る基準電圧供給
回路の構成と同様である。第1のpチャネル電界効果ト
ランジスタ6と第1のnチャネル電界効果トランジスタ
7はインバータ接続され、かつ互いのドレイン同士とゲ
ート同士がそれぞれノードN1 及びN2 において接続さ
れ、さらに各ノードN1 −N2 間が短絡されている。つ
まり、インバータの入力と出力が短絡された形になって
おり、さらに定電流回路8によって一定電流しか流れな
いような構成となっている。
【0033】以上のように構成された本実施形態の半導
体装置について、以下その動作を説明する。
【0034】インバータを構成するように接続されかつ
両者のゲート−ドレイン間が短絡された第1のpチャネ
ル電界効果トランジスタ6と第1のnチャネル電界効果
トランジスタ7とには、定電流回路8によって一定電流
iが流されると、下記式(1)で表されるゲート−ソー
ス間電圧VGSGS=√{IDS・(2/β)・(L/W)}+Vth (1) が発生する。ただし、Vthはしきい値電圧、IDSはドレ
イン−ソース間電流(=i)、β/2は電流移動度、L
はチャネル長、Wはチャネル幅をそれぞれ示す。また、
上記式(1)は、ドレイン−ソース間の飽和電流ID
算出するための下記式(2) ID =(β/2)・(W/L)・(VGS−Vth2 (2) をゲート−ソース間電圧VGSについて変形した式であ
る。ただし、上記各式において、ゲート絶縁膜容量Cox
は一定として無視している。
【0035】すなわち、定電流回路8に一定電流iが流
れると、インバータのゲート−ソース間電圧VGSとし
て、トランジスタサイズに応じ、しきい値電圧Vthに一
定電圧α(αは上記式(1)の右辺の第1項の成分)を
プラスした電圧が発生する。従って、高電位部4と第1
のnチャネル電界効果トランジスタ7のソース側のノー
ドN3 との間には、第1のpチャネル及びnチャネル電
界効果トランジスタ6,7両方の(しきい値電圧Vth
α)を加算した電位差が発生する。したがって、ノード
N3 にノードN4 を介して接続される基準電圧出力端子
3からは、高電位部4の電位に対して各トランジスタ
6,7両方の(しきい値電圧Vth+α)を加算した値だ
け低い一定の電圧Vout が出力される。そして、この出
力電圧Voutを内部回路の低電位側基準電圧として用
い、高電位部4の電圧VDDを内部回路の高電位側基準電
位として用いるように構成されている。
【0036】以上のように、本実施形態によれば、イン
バータを構成するように接続されかつゲートとドレイン
を短絡された第1のpチャネル及びnチャネル電界効果
トランジスタ6,7に基準電流iを流し、第1のpチャ
ネル電界効果トランジスタ6のソースを高電位部4に接
続し、第1のpチャネル及びnチャネル電界効果トラン
ジスタ6,7のゲート−ソース間電圧VGSを加算した電
圧Vout を出力し、この出力電圧Vout を内部回路の低
電位側基準電圧として用い、高電位部4の電圧VDDを高
電位側基準電圧として用いる場合、高電位部4から供給
される電源電圧VDDが変動しても、電源電圧VDDと低電
位側基準電圧となる出力電圧Vout との電位差は、各ト
ランジスタ6,7の(しきい値電圧+α)分だけ常に確
保される。このようにpチャネル電界効果トランジスタ
6及びnチャネル電界効果トランジスタ7両方のしきい
値電圧が考慮されているので、内部回路の高電位側基準
電圧と低電位側基準電圧との電位差が内部回路内のpチ
ャネル及びnチャネル電界効果トランジスタを動作させ
るのに必要な電圧が常に確保される。したがって、高電
位部4の電源電圧VDDを高電位側基準電圧として動作す
るCMOS構成のデジタル内部回路のpチャネル及びn
チャネル電界効果トランジスタを動作させるのに最低限
必要な低電位側基準電圧を安定に得ることができる。
【0037】また、内部回路の動作電圧を高電位部4の
電源電圧より低くすることが可能なため消費電流も低減
することができる。
【0038】さらに、定電流回路8を半導体装置の内部
に備えることにより、内部回路を動作させるための基準
電圧を外部から供給する必要がなく、電源電圧VDDが上
記式(1)に示す第1のpチャネル及びnチャネル電界
効果トランジスタ6,7のゲート−ソース間電圧VGS
加算した電圧になるまでの広範囲な電源電圧に対して安
定した基準電圧を得ることができる。
【0039】なお、式(1)に示すように、トランジス
タサイズの設定の仕方によって、ゲートソース間電圧を
ほぼしきい値と同等まで設定することが可能である。
【0040】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について、図2を参照しながら説明する。
【0041】図2は、第2の実施形態における半導体装
置に備えられる基準電圧生成回路の構成を示す電気回路
図である。同図に示すように、本実施形態における基本
的な回路要素は図1に示す第1の実施形態における基準
電圧生成回路の構成要素と同様である。ただし、本実施
形態では、第1のnチャネル電界効果トランジスタ7の
ソースを接地部5に接続し、第1のpチャネル電界効果
トランジスタ6のソースと高電位部4の間に定電流回路
8を介設し、第1のpチャネル電界効果トランジスタ6
のソースにつながるノードN3 をノードN4 を介して基
準電圧出力端子3に接続している点が、上記第1の実施
形態の構成と異なっている。
【0042】以上のように構成された本実施形態の基準
電圧生成回路の動作について、以下に説明する。
【0043】本実施形態におけるインバータの基本的な
動作は上記第1の実施形態と同様であるが、本実施形態
では、インバータによって確保される電位差の基準点は
高電位部4ではなく接地部5である。したがって、ノー
ドN3 に接続される基準電圧出力端子3からは、接地電
位VSSに第1のpチャネル及びnチャネル電界効果トラ
ンジスタ6,7両方の(しきい値電圧+α)を加算した
電圧Vout が出力される。そして、この出力電圧Vout
を内部回路の高電位側基準電圧として用い、接地部5の
接地電位VSSを内部回路の低電位側基準電圧として用い
るように構成されている。
【0044】以上のように、本実施形態によれば、内部
回路において、接地電位VSSを低電位側基準電圧として
用い、基準電圧生成回路からの出力電圧Vout を高電位
側基準電圧として用いるものにおいて、第1の実施形態
と同様の効果を得ることができ、電源電圧の変動に対し
て、CMOS構成のデジタル内部回路のpチャネル及び
nチャネル電界効果トランジスタを動作させるのに最低
限必要な高電位側基準電圧を安定に得ることができる。
【0045】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について、図3を参照しながら説明する。
【0046】図3は、第3の実施形態における半導体装
置に配設される基準電圧生成回路の構成を示す電気回路
図である。本実施形態における基準電圧生成回路は、上
記第1の実施形態における定電流回路8の構成の例を具
体的に示すものである。同図において、10,11はカ
レントミラー構成された第2,第3のnチャネル電界効
果トランジスタ、12は基準電流iを形成するための第
2のpチャネル電界効果トランジスタをそれぞれ示す。
上記第2,第3のnチャネル電界効果トランジスタ1
0,11及び第2のpチャネル電界効果トランジスタ1
2により、定電流回路8が構成されている。その他の回
路要素は図1に示す第1の実施形態における基準電圧生
成回路の要素と同様である。
【0047】以上のように構成された本実施形態の基準
電圧生成回路の動作について、以下に説明する。
【0048】第2のpチャネル電界効果トランジスタ1
2のゲートは接地部5に接続されて接地電位VSSとな
り、第2のpチャネル電界効果トランジスタ12に基準
電流iが流れる。また、第3のnチャネル電界効果トラ
ンジスタ11のゲート−ドレイン間が短絡されており、
この第3のnチャネル電界効果トランジスタ11に対し
てカレントミラー構成にされた第2のnチャネル電界効
果トランジスタ10が設けられている。そして、上記基
準電流iは第3のnチャネル電界効果トランジスタ11
に供給され、第1のpチャネル及びnチャネル電界効果
トランジスタ6,7に供給する基準電流iが形成され
る。基準電流iが形成されたあとの動作については、上
記第1の実施形態と同様である。
【0049】以上のように、本実施形態によれば、高電
位部4を基準として第1の実施形態と同様の効果を得る
ことができ、高電位部4を基準として動作するCMOS
構成のデジタル内部回路の動作電源として最低限必要な
基準電圧を安定に得ることがでる。
【0050】また、電源電圧VDDが変動した場合、第2
のpチャネル電界効果トランジスタ12で形成される基
準電流iが変動するが、上述の第1の実施形態の構成を
有するインバータを構成する2つのトランジスタ6,7
のゲート−ソース間電圧を加算した電圧が内部回路の高
電位側基準電圧と低電位側基準電圧の電位差として確保
されているので、CMOS構成のデジタル内部回路のp
チャネル及びnチャネル電界効果トランジスタを正確に
動作させるための基準電圧を安定に得ることができる。
【0051】なお、本実施形態の定電流回路8内に配設
される第2,第3のnチャネル電界効果トランジスタ1
0,11と第2のpチャネル電界効果トランジスタ12
とを、それぞれ逆のpチャネル及びnチャネル電界効果
トランジスタで構成することによって、第2の実施形態
の定電流回路8を具体的に構成した回路とすることがで
きる。その場合、基準電圧生成回路からの出力電圧V
out を内部回路の高電位側基準電圧として用いながら、
本実施形態と同様の効果が得られる。
【0052】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態
について、図4を参照しながら説明する。
【0053】図4は、第4の実施形態における半導体装
置に配設される基準電圧生成回路の構成を示す電気回路
図である。同図において、13は第2のpチャネル電界
効果トランジスタ12のゲートに予め設定された一定電
圧を与えるバンドギャップリファレンス回路であり、そ
の他の回路要素は図3に示す基準電圧生成回路内の回路
要素と同様である。
【0054】以上のように構成された本実施形態の基準
電圧生成回路の動作について、以下に説明する。
【0055】第2のpチャネル電界効果トランジスタ1
2は、そのゲートにバンドギャップリファレンス回路1
3が出力する一定電圧が与えられることによって基準電
流iが形成される。この基準電流iが形成されたあとの
動作については、上記第3の実施形態と同様である。
【0056】以上のように、本実施形態によれば、上記
第1の実施形態と同様の効果に加えて、高電位部4を基
準として第3の実施形態と同様の効果を得ることがで
き、さらにバンドギャップリファレンス回路13の出力
電圧が電源電圧VDDの変動によらず一定電圧となること
により、第2のpチャネル電界効果トランジスタ12で
形成される基準電流iもより安定して一定となり、基準
電圧出力端子3の出力電圧を広範囲な電源電圧に対して
さらに安定させることができる。
【0057】また、あらかじめインバータを構成するよ
うに接続されかつゲートとドレインを短絡された第1の
pチャネル及びnチャネル電界効果トランジスタ6,7
のトランジスタサイズと供給する基準電流iとを、CM
OS構成のデジタル内部回路を動作させるのに最低限必
要な低電位側基準電圧になるように設定しておくこと
で、広範囲な電源電圧VDDに対して消費電流のばらつき
を抑え、安定した回路動作を可能にできる。
【0058】なお、本実施形態の第2,第3のnチャネ
ル電界効果トランジスタ10,11と第2のpチャネル
電界効果トランジスタ12とをそれぞれ逆のpチャネル
及びnチャネル電界効果トランジスタで構成することに
よって、第2の実施形態の定電流回路8を具体的に構成
した回路とすることができる。その場合、出力電圧V
out を内部回路の高電位側基準電圧として用いながら、
本実施形態と同様の効果が得られる。
【0059】(第5の実施形態)次に、第5の実施形態
について、図5を参照しながら説明する。
【0060】図5は、第5の実施形態における半導体装
置に配設される基準電圧生成回路の構成を示す電気回路
図である。同図において、14は上記第1の実施形態の
第1のnチャネル電界効果トランジスタ7のソースと基
準電圧出力端子3との間に接続された電圧フォロワ回路
であり、その他の回路要素は図1に示す第1の実施形態
の基準電圧生成回路の回路要素と同様である。
【0061】以上のように構成された本実施形態の半導
体装置の動作について、以下に説明する。
【0062】本実施形態の基準電圧生成回路の基本的な
動作は上記第1の実施形態における基準電圧生成回路の
動作と同様であるが、上記第1の実施形態の基準電圧発
生回路により生成された出力電圧Vout は、それ自体で
は多くのトランジスタを動作させるための大きな電流を
伴うとは限らない。そこで、本実施形態では、図1に示
す回路の基準電圧出力端子3の前段側に電圧フォロワ回
路14を介設して電流増幅動作を行わせ、低インピーダ
ンスに変換させるように構成されている。そして、電圧
フォロワ回路14の出力を基準電圧出力端子3を介して
内部回路に出力し、この出力電圧Vout を内部回路のト
ランジスタを動作させるための低電位側基準電圧として
使用するように構成されている。
【0063】以上のように、本実施形態によれば、第1
の実施形態と同様の効果を得ることができ、さらに電圧
フォロワ回路14の作用によって電流増幅を行い、低イ
ンピーダンス変換をさせることで、デジタル内部回路の
動作電圧源として十分な電流供給能力を得ることができ
る。
【0064】また、上記第2の実施形態において、基準
電圧出力端子3に電圧フォロワ回路14を接続し、その
出力を基準電圧出力端子3を介して内部回路に出力する
ように構成してもよい。その場合、出力電圧Vout を内
部回路の高電位側基準電圧として用いながら、本実施形
態と同様の効果が得られる。
【0065】(第6の実施形態)次に、第6の実施形態
について、図6(a),(b)を参照しながら説明す
る。
【0066】図6(a)は、第6の実施形態における半
導体装置に配設される基準電圧生成回路の電気回路図で
ある。同図に示すように、本実施形態においては、図1
に示す第1の実施形態における基準電圧生成回路の基準
電圧出力端子3の前段側に演算増幅器15を介設した構
成となっている。そして、演算増幅器15の非反転信号
入力端子は、基準電圧出力端子3に接続され、反転信号
入力端子には、演算増幅器15の出力が抵抗体16を介
して帰還が掛けられ、抵抗体17が演算増幅器15の反
転入力端子と基準点18との間に接続されて非反転増幅
器が構成されており、その非反転増幅器の出力が基準電
圧出力端子3となっている。ただし、基準点18の電位
は、高電位部4の電位VDDと接地部5の電位VSSとの差
の1/2(=VDD/2)となっている。このような電
位を実現するためには、たとえば図6(b)に示すよう
に、高電位部4と接地部5との間に同じ抵抗値を有する
2つの抵抗体19,20を直列に介設し、各抵抗体1
9,20の間の一部位を基準点18とすればよい。
【0067】その他の回路要素は、図1に示す第1の実
施形態における基準電圧生成回路の回路要素と同様であ
る。また、基準点18の電位は、上記図6(b)に示す
ようにVDD/2に設定されている。
【0068】以上のように構成された本実施形態の基準
電圧生成回路の動作について、以下に説明する。
【0069】本実施形態の基準電圧生成回路のノードN
4 の電圧を生成するまでの基本的な動作は上記第1の実
施形態と同様である。しかし、上記第1の実施形態の基
準電圧発生回路からの出力電圧Vout は、それ自体では
十分な電流を伴わない。そこで、本実施形態では、基準
電圧出力端子3の前段側に非反転増幅器が接続されて電
流増幅動作が行われ、低インピーダンスに変換される。
そして、非反転増幅器の出力が基準電圧出力端子3を介
して内部回路に出力されて、内部回路の低電位側基準電
圧として使用される。
【0070】また、抵抗体16,17の抵抗値の設定値
によって、第1のnチャネル電界効果トランジスタ7の
ソースに形成された電圧が基準点18の電位を基準にし
て任意の電圧に増幅される。演算増幅器15と抵抗体1
6,17で構成される非反転増幅器の利得をG1 とする
と、利得G1 は下記式(3) G1 =VOUT1/VIN1 =(R16+R17)/R17 (3) で表される。ただし、VIN1 はノードN4 に形成される
電圧、VOUT1は基準電圧出力端子3の出力電圧、R16
抵抗体16の抵抗値、R17は抵抗体17の抵抗値をそれ
ぞれ示す。したがって、ノードN4 の電位VOUT1と基準
点18の電位VDD/2との差を利得G1 だけ増幅した
電圧Vout が基準電圧出力端子3から出力される。そし
て、この基準電圧出力端子3から出力される電圧を内部
回路の低電位側基準電圧として用いるように構成されて
いる。なお、内部回路の高電位側基準電圧は、高電位部
4の電位VDDである。
【0071】以上のように、本実施形態によれば、第1
の実施形態と同様の効果を得ることができるに加えて、
演算増幅器15と抵抗体16,17で構成される非反転
増幅器の作用により電流増幅と低インピーダンス変換と
を行い、抵抗体16,17の値の設定によって、基準点
18の電位VDD/2との電位差を所定値にすることがで
きる。
【0072】たとえば、高電位部4の電位VDDが5V
で、基準点18の電位がVDD/2で、利得G1 が2で、
ノードN4 の電位が3V(インバータによる電圧降下量
が2V)の場合を想定すると、基準電圧出力端子3の電
位は、下記式 Vout =(3−2.5)×2+2.5=3.5(V) のように計算される。このとき、内部回路の高電位側基
準電圧は5Vで、低電位側基準電圧は3.5Vであるの
で、各基準電圧の電位差は1.5Vである。
【0073】一方、高電位部4の電位VDDが低下して3
Vになったとすると、ノードN4 の電位は1Vになり、
基準点18の電位は1.5Vになり、利得G1 は変わら
ないので、基準電圧出力端子3からの出力電圧V
out は、下記式 Vout =(1−1.5)×2+1.5=0.5(V) のように計算される。このとき、内部回路の高電位側基
準電圧は3Vで、低電位側基準電圧は0.5Vであるの
で、各基準電圧の電位差は2.0Vである。
【0074】すなわち、高電位部4の電位VDDが2V変
動しても、内部回路の高低基準電圧の電位差は0.5V
しか変動しない。このように、本実施形態の演算増幅器
15と抵抗体16,17で構成される非反転増幅器は、
高電位部4の電圧の変動に対して内部回路の高電位側基
準電圧と低電位側基準電圧との電位差の変動を低減する
方向に作用する。
【0075】しかも、高電位部4の電位VDDが高く変化
すると内部回路の高電位側基準電圧と低電位側基準電圧
との電位差が小さくなる(1.5V)ように作用するの
で、内部回路の消費電流が少なくなる。一方、高電位部
4の電位VDDが低く変化すると内部回路の高電位側基準
電圧と低電位側基準電圧との電位差が大きくなる(2.
0V)ように作用するので、内部回路の消費電流が維持
あるいは増大し、その結果、低電圧時における内部回路
内のトランジスタの動作速度の低下が改善される。
【0076】本実施形態の基準電圧出力端子3から出力
される電圧は、デジタル内部回路の動作電圧や他回路の
リファレンス電圧として用いる時に有効である。また、
上記第2の実施形態について基準電圧出力端子3に演算
増幅器15と抵抗体16,17で構成される非反転増幅
器を接続し、その出力を基準電圧出力端子3にした回路
においても、本実施形態と同様の効果が得られることは
いうまでもない。
【0077】(第7の実施形態)次に、第7の実施形態
について、図7を参照しながら説明する。
【0078】図7は、第7の実施形態における半導体装
置に配設される基準電圧生成回路の電気回路図である。
同図に示す基準電圧生成回路の基本的な構成は図6
(a)に示す回路の構成と同様である。ただし、本実施
形態の基準電圧生成回路においては、演算増幅器15の
非反転入力端子が基準点18に接続され、演算増幅器1
5の反転入力端子と第1のnチャネル電界効果トランジ
スタ7のソースとの間に抵抗体17が接続されていて、
演算増幅器15と抵抗体16,17とにより反転増幅器
が構成されている点が、第6の実施形態と異なってい
る。
【0079】以上のように構成された本実施形態の基準
電圧生成回路の動作について、以下に説明する。
【0080】本実施形態に係る基準電圧生成回路のうち
ノードN4 の電圧を生成するまでの基本的な動作は上記
第6の実施形態と同様である。ただし、本実施形態で
は、ノードN4 の電圧が演算増幅器15と抵抗体16,
17で構成される反転増幅器によって、基準点18の電
位を基準として反転増幅される。すなわち、演算増幅器
15と抵抗体16,17とで構成される反転増幅器の利
得をG2 とすると利得G2 は、下記式(4) G2 =VOUT2/VIN2 =−R16/R17 (4) で表される。ただし、VIN2 はノードN4 に形成される
電圧、VOUT2は基準電圧出力端子3の出力電圧、R16
抵抗体16の抵抗値、R17は抵抗体17の抵抗値であ
る。したがって、ノードN4 の電位VOUT2と基準点18
の電位VDD/2との差を利得G2 だけ反転増幅した電
圧が基準電圧出力端子3から出力される。そして、この
基準電圧出力端子3から出力される電圧を内部回路の高
電位側基準電圧として用いるように構成されている。本
来、ノードN4 の電位は、高電位部4の電位VDDを基準
として生成される電圧であるが、出力電圧Vout はノー
ドN4の電圧が基準点18の電位VDD/2を基準として
反転されたものであるので、出力電圧Vout を接地部5
の電位VSSに対する電位差を確保するための基準電圧と
するように置き換えることが可能となるのである。した
がって、内部回路の低電位側基準電圧は接地部5の電位
SSである。
【0081】本実施形態によれば、第2の実施形態と同
様の効果を得ることができるに加えて、さらに演算増幅
器15と抵抗体16,17で構成される反転増幅器の作
用によって、電流増幅と低インピーダンス変換とを行
い、抵抗体16,17の抵抗値の設定値によって、ノー
ドN4 に形成された電圧が基準点18を基準として任意
に反転されてなる出力電圧Vout を得ることができる。
【0082】たとえば、高電位部4の電位VDDが5V
で、基準点18の電位がVDD/2で、利得G2 が−1
で、ノードN4 の電位が3V(インバータによる電圧降
下量が2V)の場合を想定すると、基準電圧出力端子3
の電位は、下記式 Vout =(3−2.5)×(−1)+2.5=2.0(V) のように計算される。このとき、内部回路の高電位側基
準電圧は2.0Vで、低電位側基準電圧は0Vであるの
で、各基準電圧の電位差は2.0Vである。
【0083】一方、高電位部4の電位VDDが低下して3
Vになったとすると、ノードN4 の電位は1Vになり、
基準点18の電位は1.5Vになり、利得G2 は変わら
ないので、基準電圧出力端子3の出力電圧Vout は、下
記式 Vout =(1−1.5)×(−1)+1.5=2.0(V) のように計算される。このとき、内部回路の高電位側基
準電圧は2.0Vで、低電位側基準電圧は0Vであるの
で、各基準電圧の電位差は2.0Vである。
【0084】すなわち、高電位部4の電位VDDが2V変
動しても、内部回路の高低基準電圧の差は変動しない。
このように、本実施形態の演算増幅器15と抵抗体1
6,17で構成される反転増幅器は、高電位部4の電圧
の変動に対して内部回路の高電位側基準電圧と低電位側
基準電圧との電位差の変動を低減する方向に作用する。
【0085】また、反転増幅器の増幅率を適宜設定する
(たとえば−1.5程度)ことによって、高電位部4の
電位VDDが高く変化すると内部回路の高電位側基準電圧
と低電位側基準電圧との電位差が小さくなる(1.5
V)ように変化させて内部回路の消費電流が少なくなる
ように作用させ、高電位部4の電位VDDが低く変化する
と内部回路の高電位側基準電圧と低電位側基準電圧との
電位差が大きくなる(2.0V)ように変化させて内部
回路の消費電流が維持あるいは増大する結果、低電圧時
における内部回路内のトランジスタの動作速度の低下が
改善されるように作用させることも容易にできる。
【0086】本実施形態の基準電圧生成回路の出力電圧
out は、デジタル内部回路の動作電圧や他回路のリフ
ァレンス電圧として用いる時に有効である。
【0087】また、上記第2の実施形態について基準電
圧出力端子3に演算増幅器15と抵抗体16、17で構
成される反転増幅器を接続し、その出力を基準電圧出力
端子3にした回路においても、本実施形態と同様の効果
が得られることはいうまでもない。
【0088】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜2によれば、
半導体装置の内部回路の高電位側又は低電位側基準電圧
を生成するための基準電圧生成回路において、ゲート同
士が接続されかつゲート−ドレイン間が短絡されたpチ
ャネル及びnチャネル電界効果トランジスタでインバー
タを構成し、さらに、インバータと高電位部又は接地部
との間に定電流回路を設けて、インバータ−定電流回路
間の電圧を内部回路の高電位側又は低電位側基準電圧と
して用いるようにしたので、内部回路の高電位側基準電
圧−低電位側基準電圧の電位差が、内部回路内のpチャ
ネル及びnチャネル電界効果トランジスタ双方のしきい
値を加えた値以上に確保されることで、内部回路のpチ
ャネル及びnチャネル電界効果トランジスタを動作させ
るのに最低限必要な高電位側基準電圧を安定して得する
ことができ、よって、低消費電力かつ低電圧型の半導体
装置の提供を図ることができる。
【0089】請求項3〜4によれば、定電流回路をカレ
ントミラー回路を利用して構成したので、電源電圧の変
動に対して安定した電流を得ることができる。
【0090】請求項5又は8によれば、基準電圧生成回
路で生成した基準電圧を内部回路に出力する前に出力を
低インピーダンスに変換する電圧フォロワ回路を設けた
ので、基準電圧生成回路の出力に内部回路のトランジス
タを駆動するための電流供給能力を付与することができ
る。
【0091】請求項6,7,9又は10によれば、基準
電圧生成回路で生成した基準電圧を内部回路の出力する
前に出力を分圧するための非反転増幅器又は反転増幅器
を設けたので、電源電圧の変動に対する内部回路の高電
位側基準電圧−低電位側基準電圧間の電位差を任意に調
整することができ、電流供給能力の付与に加えて、電源
電圧の変動による内部回路のトランジスタの動作の悪化
を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における内部回路に低電位側基
準電圧を供給するための基準電圧生成回路の電気回路図
である。
【図2】第2の実施形態における内部回路に高電位側基
準電圧を供給するための基準電圧生成回路の電気回路図
である。
【図3】第3の実施形態におけるカレントミラー構成の
定電流回路を備え、内部回路に低電位側基準電圧を供給
するための基準電圧生成回路の電気回路図である。
【図4】第4の実施形態におけるカレントミラー構成の
定電流回路にバンドギャップリファレンス回路を付設
し、内部回路に低電位側基準電圧を供給するための基準
電圧生成回路の電気回路図である。
【図5】第5の実施形態における内部回路に低インピー
ダンス変換された低電位側基準電圧を供給するための電
圧フォロワ回路を付設した基準電圧生成回路の電気回路
図である。
【図6】第6の実施形態における内部回路に分圧された
低電位側基準電圧を供給するための非反転増幅器を付設
した基準電圧生成回路の電気回路図である。
【図7】第7の実施形態における内部回路に分圧された
高電位側基準電圧を供給するための反転増幅器を付設し
た基準電圧生成回路の電気回路図である。
【図8】従来の半導体装置に配設される基準電圧生成回
路の電気回路図である。
【符号の説明】
3 基準電圧出力端子 4 高電位部 5 接地部 6 第1のpチャネル電界効果トランジスタ 7 第1のnチャネル電界効果トランジスタ 8 定電流回路 9 コンデンサ 10 第2のnチャネル電界効果トランジスタ 11 第3のnチャネル電界効果トランジスタ 12 第2のpチャネル電界効果トランジスタ 13 バンドギャップリファレンス回路 14 電圧フォロワ回路 15 演算増幅器 16 抵抗体 17 抵抗体 18 基準点 19 抵抗体 20 抵抗体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源電圧を受ける高電位部と、接地に接
    続される接地部と、上記高電位部−接地部間に介設され
    複数のトランジスタを配設してなる内部回路と、該内部
    回路の低電位側基準電圧を生成するための基準電圧生成
    回路とを備えた半導体装置であって、 上記基準電圧生成回路は、 インバータを構成するように接続され、互いのゲート同
    士が接続され、かつゲート−ドレイン間が短絡されてな
    るpチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界
    効果トランジスタと、 上記nチャネル電界効果トランジスタのソースと上記接
    地部との間に介設され上記pチャネル電界効果トランジ
    スタ及びnチャネル電界効果トランジスタに定電流を流
    すための定電流回路とを備え、 上記nチャネル電界効果トランジスタのソースからの出
    力電圧を上記内部回路の低電位側基準電圧に用いる一
    方、上記高電位部の電圧を上記内部回路の高電位側基準
    電圧に用いるように構成されていることを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 電源電圧を受ける高電位部と、接地に接
    続される接地部と、上記高電位部−接地部間に介設され
    複数のトランジスタを配設してなる内部回路と、該内部
    回路の高電位側基準電圧を生成するための基準電圧生成
    回路とを備えた半導体装置であって、 上記基準電圧生成回路は、 インバータを構成するように接続され、互いのゲート同
    士が接続され、かつゲート−ドレイン間が短絡されてな
    るpチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界
    効果トランジスタと、 上記pチャネル電界効果トランジスタのソースと上記高
    電位部との間に介設され上記pチャネル電界効果トラン
    ジスタ及びnチャネル電界効果トランジスタに定電流を
    流すための定電流回路とを備え、 上記pチャネル電界効果トランジスタのソースの電圧を
    上記内部回路の上記高電位側基準電圧に用いる一方、上
    記接地部の電位を上記内部回路の上記低電位側基準電圧
    に用いるように構成されていることを特徴とする半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の半導体装置にお
    いて、 上記定電流回路は、 カレントミラー回路と、 上記カレントミラー回路に基準電流を与えるための電界
    効果トランジスタとを備えていることを特徴とする半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の半導体装置において、 上記定電流回路は、上記電界効果トランジスタのゲート
    電圧を制御するためのバンドギャップ回路をさらに備え
    ていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の半導体装置において、 上記nチャネル電界効果トランジスタのソースと上記内
    部回路との間に介設され、上記nチャネル電界効果トラ
    ンジスタのソースからの出力電圧を低インピーダンスに
    変換するための電圧フォロワ回路をさらに備えているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の半導体装置において、 上記nチャネル電界効果トランジスタのソースと上記内
    部回路との間に介設され、上記nチャネル電界効果トラ
    ンジスタのソースからの出力電圧を分圧するための非反
    転増幅器をさらに備えていることを特徴とする半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 電源電圧を受ける高電位部と、接地に接
    続される接地部と、上記高電位部−接地部間に介設され
    複数のトランジスタを配設してなる内部回路と、該内部
    回路の高電位側基準電圧を生成するための基準電圧生成
    回路とを備えた半導体装置であって、 上記基準電圧生成回路は、 インバータを構成するように接続され、互いのゲート同
    士が接続され、かつゲート−ドレイン間が短絡されてな
    るpチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界
    効果トランジスタと、 上記nチャネル電界効果トランジスタのソースと上記接
    地部との間に介設され上記pチャネル電界効果トランジ
    スタ及びnチャネル電界効果トランジスタに定電流を流
    すための定電流回路と、 上記nチャネル電界効果トランジスタのソースと上記内
    部回路との間に介設され、上記nチャネル電界効果トラ
    ンジスタのソースからの出力電圧を分圧するための反転
    増幅器とを備え、 上記反転増幅器の出力電圧を上記内部回路の高電位側基
    準電圧に用いる一方、上記接地部の電圧を上記内部回路
    の低電位側基準電圧に用いるように構成されていること
    を特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の半導体装置において、 上記pチャネル電界効果トランジスタのソースと上記内
    部回路との間に介設され、上記pチャネル電界効果トラ
    ンジスタのソースからの出力電圧を低インピーダンスに
    変換するための電圧フォロワ回路をさらに備えているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の半導体装置において、 上記pチャネル電界効果トランジスタのソースと上記内
    部回路との間に介設され、上記pチャネル電界効果トラ
    ンジスタのソースからの出力電圧を分圧するための非反
    転増幅器をさらに備えていることを特徴とする半導体装
    置。
  10. 【請求項10】 電源電圧を受ける高電位部と、接地に
    接続される接地部と、上記高電位部−接地部間に介設さ
    れ複数のトランジスタを配設してなる内部回路と、該内
    部回路の低電位側基準電圧を生成するための基準電圧生
    成回路とを備えた半導体装置であって、 上記基準電圧生成回路は、 インバータを構成するように接続され、互いのゲート同
    士が接続され、かつゲート−ドレイン間が短絡されてな
    るpチャネル電界効果トランジスタ及びnチャネル電界
    効果トランジスタと、 上記pチャネル電界効果トランジスタのソースと上記接
    地部との間に介設され上記pチャネル電界効果トランジ
    スタ及びnチャネル電界効果トランジスタに定電流を流
    すための定電流回路と、 上記pチャネル電界効果トランジスタのソースと上記内
    部回路との間に介設され、上記pチャネル電界効果トラ
    ンジスタのソースからの出力電圧を分圧するための反転
    増幅器とを備え、上記反転増幅器の出力電圧を上記内部
    回路の低電位側基準電圧に用いる一方、上記高電位部の
    電圧を上記内部回路の高電位側基準電圧に用いるように
    構成されていることを特徴とする半導体装置。
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CN102207743A (zh) * 2010-03-29 2011-10-05 精工电子有限公司 内部电源电压生成电路

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