JPH11152954A - 開閉体用ダンパー - Google Patents

開閉体用ダンパー

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JPH11152954A
JPH11152954A JP33649297A JP33649297A JPH11152954A JP H11152954 A JPH11152954 A JP H11152954A JP 33649297 A JP33649297 A JP 33649297A JP 33649297 A JP33649297 A JP 33649297A JP H11152954 A JPH11152954 A JP H11152954A
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closing
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Tatsuya Hayakawa
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Sugatsune Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーバーヘッドドア等各種の開閉体に供し得
るダンパーで、簡易迅速な取着作業により装着可能であ
り、上記開閉体につき、その閉成保持と開成助勢そして
閉成時の制動機能等を兼備させ、安全性の向上をも図
る。 【解決手段】 開口体1aの側板内壁1jに取着ケース
3を取着し、これにアーム軸7aで枢着の回動アーム7
を、開閉体1eに直接または間接に連係して使用する。
開閉体1eの閉成時は圧縮スプリング4により取着ケー
ス3内のスプリング保持走行体5が押動されて、軸ピン
6bで枢着のリンクアーム6を介し、連枢軸ピン6aに
より回動アーム7に矢印R1 の回動力を付勢して閉成状
態を保持できる。開閉体1eを開成して行くと連枢軸ピ
ン6aが、軸心線Lの左側へ移行し、回動アーム7が反
矢印R2 への回動力を圧縮スプリング4により受け、開
扉操作が助勢され、かつ閉成時は制動力が作用して緩徐
な閉成動も保証される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキャビネットなどに
よる開口体に対し、その開口を開閉体によって閉成した
り、当該閉成状態の開口体を開成状態とするために、当
該開口体に取着し、かつ上記の開閉体に連係させること
によって、当該開閉体を円滑に開動させたり、閉動させ
るために用いて好適な開閉体用ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、上記の如く扉などの開閉体に
より、その開口体の開口を開閉するのに供し得るもので
あり、従って、閉成した扉などである開閉体を開成操作
することで、これを開口体の天板上に収置できるように
したオーバーヘッドドアとか、扉の上部を下方へ回動す
ることで開扉する下開きドアとか、扉の自由端側を上方
へ回動することで開扉させる上蓋開きドアとか、垂下状
態にある扉の下位である扉の自由端部を、上方へ回動す
ることで開扉する上開きドアとか、また横開きドアであ
ったり、さらには、引き戸の開閉動や、開閉体が開口体
の開口を閉成している状態から、ヒンジなしで、開口か
ら離間して行くと共に、側方等へ向けて開動して行くよ
うにした特殊な開閉体としての扉に対しても、利用する
ことのできるダンパーに係るものである。
【0003】これまで、上記のような多目的の開閉体用
ダンパーはなく、従って一例を示すとオーバーヘッドド
アにあっても、図6に示す通り開閉体aが開口体bの内
部にあって、その天板cの下位裏側に格納され(実公昭
60−18528号)ており、開閉体aおよび開口体b
に対して、開閉体aを上下方向へ回動操作して開閉する
ための支持杆dや短杆eを枢着したり、スプリングfを
張設するだけでなく、スライドレールgと戸車hとによ
るスライド機構が内付けとなることから、開閉体aの取
付作業および当該取付後における開閉体aの位置調整操
作が行い難かったり、また、開閉体aが開口体bの内部
に格納されることになるため、開口体bの内部における
収納スペースが狭隘となってしまう難点もある。
【0004】さらに、開閉体aの開成状態では、支持杆
dおよびスプリングfが露呈しているため、体裁が悪い
上開閉操作に際して、スプリングfおよび当該スプリン
グfと支持杆dとの間等に誤って指先などを挟んでしま
う危険性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来技術が内包している問題点に鑑み、請求項1にあっ
ては前掲各種の開口体に対し、その開閉体を開閉動させ
ようとするとき、取着ケースを開口体の側板内壁等に取
り付け、アーム軸により回動自在なるよう延出された回
動アームを、直接開閉体に枢着したり、当該回動アーム
に対し、さらに枢支した連枢アームを開閉体に枢着する
とか、同上回動アームを、開閉体に対して係嵌するとい
った適宜な手段により開閉体に連係させるといった簡易
な作業だけで、オーバーヘッドドア、下開きドア、上蓋
開きドア、上開きドア、横開きドア、引き戸、その他特
殊な開閉装置をも構成し得るようにするのが、第1の目
的である。
【0006】さらに、上記枢着ケースには、圧縮スプリ
ングにより往動方向へ付勢されるスプリング保持走行体
と、これに枢着したリンクアームの往動方向側を、アー
ム軸により回動可能な回動アームの回動基部にあって、
連枢軸ピンにより枢着するよう構成することで、回動ア
ームに対して適時、適切な回動力を付与可能として、当
該開閉体の種別に応じて、開閉体を開口体の閉成持に
は、当該閉成状態が自動的に保持されるようにしたり、
開扉操作に際しては、適時圧縮スプリングによる弾力を
利用して、閉成操作等を小さな力で容易に行い得るよう
にすると共に、外部に対して圧縮スプリング等を露呈さ
せないことで、外観上の美観を向上し、開閉成操作に際
して、指先などを挟んでしまうといった危険から解放し
ようとするのが、第2の目的である。
【0007】次に請求項2にあっては、上記請求項1の
構成に加えて、回動アームの回転に際して、制動力を付
与し得るダンパー機構を付設するようにし、これによ
り、開閉体の閉成時における作動が、人手を要すること
なしに緩徐になし得るようにしている。
【0008】さらに、請求項3の場合にあっては、請求
項1の構成に加えて、開閉体を圧縮スプリングの弾力に
よって容易に開成できるようにするだけではなしに、開
閉体の種別によっては、圧縮スプリングの弾力に基づく
開扉作用を停止してしまうことができ、これにより弾力
により拘束されることなしに、手動操作だけで任意なス
ピードで静かに開動したり、これを閉動する際にも、弾
力に抗しない小さな力で閉動することができるように
し、使い勝手をより向上しようとするのが、その目的で
ある。
【0009】そして請求項4では、上記の請求項3に対
して前記と同様にダンパー機構を付加することで、閉扉
時における開閉体の動きを、人手なしに緩徐な動きとな
るようにし、閉成が完了する際、開閉体が強く開口体に
対し衝当するといったことのないようにするのが、その
目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、開閉体により開閉自在な開口体に取着さ
れる取着ケースと、この取着ケースに往復動自在にして
圧縮スプリングにより、往動方向への付勢状態で収納さ
れているスプリング保持走行体と、このスプリング保持
走行体の上記往動方向側に、軸ピンにより回動自在なる
よう一端部が枢着されているリンクアームと、前記の取
着ケースにおける同上往動方向寄りに、アーム軸により
回動自在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、
連枢軸ピンにより上記リンクアームの他端部が枢着され
ている回動基部と、当該回動基部から延出されて直接ま
たは間接に、前記の開閉体に連係される回動アームとか
らなることを特徴とする開閉体用ダンパーを提供しよう
としている。
【0011】次に請求項2にあっては、上記請求項1の
構成に付加して、アーム軸には、取付ケースに設けられ
て、開閉体の閉成方向または開閉成の各方向へ粘性流体
により制動力をもったダンパー機構の回転軸が連結され
ていることを、その内容としている。
【0012】さらに、請求項3では、開閉体により開閉
自在な開口体に取着される取着ケースと、この取着ケー
スに往動限度が規制されて往復動自在であり、圧縮スプ
リングにより往動方向への付勢状態で収納されているス
プリング保持走行体と、このスプリング保持走行体の上
記往動方向側に、軸ピンにより回動自在なるよう一端部
が枢着されているリンクアームと、前記の取着ケースに
おける同上往動方向寄りに、アーム軸により回動自在で
あり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピン
により上記リンクアームの他端部が枢着されている回動
基部と、当該回動基部から延出されて直接または間接
に、前記の開閉体に連係される回動アームとを具備し、
スプリング保持走行体には、開閉体の回動により、前記
圧縮スプリングが取着ケースにより往動限度を規制され
て、開閉体の手動による開動により、前記の軸ピンが、
それまでの復動方向枢着位置から、所要長だけ往動方向
への移動を許容する縦長溝が穿設されていることを特徴
とする開閉体用ダンパーを提供しようとしている。
【0013】そして、請求項4の場合には、請求項1と
請求項2との関係と同じく、請求項3の構成に対し、ア
ーム軸には、取付ケースに設けられて、開閉体の閉成方
向または開閉成の各方向へ粘性流体による制動力をもっ
たダンパー機構の回転軸が連結されている内容が付加さ
れている 。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明につき図1ないし図5によ
って以下説示すると、請求書1と請求項2については、
以下のように構成されているが、当該発明に係る開閉体
用ダンパーにつき、これを理解し易くするため、前掲オ
ーバーヘッドドア1に採択した場合を一実施の態様とし
て説示する。先ず図1に示したオーバーヘッドドア1に
あっては、開口体1aにおける天板1bの前端縁にあっ
て、ヒンジ1dの一端部が取着され、その他端部が、開
閉体1eの裏面に埋設されたスライドレール1fにおけ
るインナーレール1gに固設され、従って開閉体1e
は、ヒンジ1dによって、開口体1aに開閉自在なるよ
う蝶着されている。これにより、開閉体1eの下端部を
手前側へ持ち上げることで、当該開閉体1eはヒンジ1
dの枢支ピン1hを中心に開動させることができ、この
回動操作に引き続いて、押し込みの操作を行うことで、
インナーレール1gに対してアウターレール1iがスラ
イドし、これにより、開閉体1eを、天板1b上に収置
させることができるよう構成されている。
【0015】本発明に係る開閉用ダンパーは、上記の如
きオーバーヘッドドア1などに用いて、開閉体1eの上
記の如き開動と閉動とを円滑に行い得るよう構成されて
おり、図1と図2とによって理解される通り、開口体1
aにあって、その側板内壁1jにおける開口部1kの上
部側に、ビス2などを用いて固定することになる取着ケ
ース3と、この取着ケース3に、図示例では昇降自在、
すなわち往復動自在であり、かつ、所要本数の圧縮スプ
リング4により下方すなわち往動方向へ付勢された状態
で収納されているスプリング保持走行体5とを備えてい
る。
【0016】ここで、上記の取着ケース3として例示の
ものは、図2に明示の通り前説の側板内壁1jに取着さ
れる補強カバープレート3aと、これに内嵌される取着
ケース本体3bとにより構成されており、同上図にあっ
て3cは、前記ビス2のため補強カバープレート3aに
穿設の取着孔、3dは、補強カバープレート3aの天板
部3eに穿設の通孔で、3fは取着ケース本体3bの天
板端部3gに刻設した取着螺孔を示し、補強カバープレ
ート3aに取着ケース本体3bを内嵌した状態にて、図
示しないビスを通孔3cから取着螺孔3fに螺合締着す
ることで、取着ケース3が一体に構成されることにな
る。
【0017】さらに、図2にあって3hは、補強カバー
プレート3aにおける上記した天板部3eの両側端か
ら、取着背板3iに沿って立設された側板部、3jは取
着ケース本体3bの上記した天板端部3gの両側端から
ケース表板3kに沿って立設された内側板部を示し、か
くて取着ケース本体3bには、前記のスプリング保持走
行体5が昇降動すなわち往復動自在なるよう内嵌される
収納空所3mが画成されている。
【0018】また、上記の側板部3hに設けた一対の貫
通孔3nと、内側板部3jに穿設した内側貫通孔3pに
は、一本のスプリング押止杆3qが貫通固定され、これ
に後述する圧縮スプリング4の図示例では上端が押当す
るようになっている。
【0019】次に、前掲スプリング保持走行体5につき
説示すると、図2の実施例では、前壁5a、背壁5b、
そして左右の側壁5cとにより復動方向側である上端開
口の箱状に形成され、一対の上記側壁5cと、これに併
設された区画壁5dによって、スプリング挿通空所5e
が図示例では3箇形成され、これに収納された3本の圧
縮スプリング4は、前記の如くその図にあって上部がス
プリング押止杆3qに当接されると共に、その下部はス
プリング保持走行体5の側壁5cに横向固設した受圧杆
5fを押圧する。従って、このスプリング保持走行体5
は、収納空所3m内にあって、その側壁5cが、取着ケ
ース3の内側板部3jにおける内壁面に対し摺動するこ
とにより、圧縮スプリング4を圧縮することになる上方
すなわち復動方向と、当該圧縮スプリング4が伸長状態
となる下方すなわち往動方向へ往復動自在となってい
る。
【0020】ここで、図2の実施例では請求項3と請求
項4とに関連して、上記内側板部3jの内壁面にあって
往復案内溝条3rが夫々縦設されており、これにスプリ
ング保持走行体5の側壁5cが係装されて昇降動すなわ
ち、往復動するよう形成され、従って、スプリング保持
走行体5が図示例の如く降下した場合、上記の往復案内
溝条3rの下端に形成されたストッパー部3sに突き当
たることで、当該スプリング保持走行体5の往動限度が
規制されることになる。すなわち、このような状態にあ
っては、圧縮スプリング4の復元力が、最早後述する次
段の部材までは伝達されないことになる。
【0021】本発明では、さらに上記スプリング保持体
5に、軸ピン6aによって回動自在なるようリンクアー
ム6の上端部が枢着されており、そして、取着ケース3
の同図にあって下部にはアーム軸7aにより回動自在で
あり、かつ当該アーム軸7aの周辺にあって、連枢軸ピ
ン6bにより、上記リンクアーム6の下端部が回動アー
ム7における回動基部7bに連枢されている。そして、
この回動基部7bから延出された回動アーム7のアーム
部7cは、図示例の場合その先端部が開閉体1eに取着
された座金8と、開閉体1eの開閉用ピン7dにより枢
着されている。
【0022】ここで、上記リンクアーム6を軸ピン6a
によりスプリング保持体5に対し枢着するため、図2の
実施例では当該スプリング保持体5の下端中央部にあっ
て、単なる通孔を穿設するのでなく、請求項3と請求項
4とに関連して縦長溝5gが、前壁5aと後壁5bとに
あって、下端開口の状態で穿設されており、この縦長溝
5gに軸ピン6aが昇降動すなわち、往復動自在となる
よう係嵌されている。また、回動アーム7には厚さ方向
に間隙7eが離間形成され、これにリンクアーム6の下
端部が挿入された状態にて、連枢軸ピン6bにより回動
基部7bに枢着され、アーム部7cと座金8そして開閉
用ピン7dの相対関係も、上記と同じである。
【0023】さらに、前記した回動アーム7とアーム軸
7aとの関係は、回動アーム7の回動がアーム軸7aに
伝達されるように、図示例では、アーム軸7aに形成の
係止突部7fが、回動基部7bにあって穿設した軸孔7
gの係止凹部7hに係嵌するよう構成されており、請求
項2と請求項4との関係において、上記のアーム軸7a
は、取着ケース3の同図にあって下部に設けられている
ダンパー機構9の回動軸9aと同軸に連結されている。
従って、図示例では後に詳記する通り回動アーム7が回
動することにより、ダンパー機構9内の図示されていな
い粘性流体に基づく制動力により、開閉体1eの閉成方
向または開閉成各方向に対する緩衝作用を発揮し得るこ
とになる。
【0024】図2に示されたダンパー機構9自体は、従
来のものと同じであり、同図にあって9bは取着ケース
本体3bの下部に設けられたダンパー軸承部、9cは回
動軸9aに係嵌されて回動自在な可動ディスク、9dは
可動ディスク9cに隣接されて、回動が阻止されている
固定ディスク、9e、9fはOリング、9gはダンパー
機構9の蓋体であって、図示されていない止螺子によ
り、補強カバープレート3aの止孔3tを介して固定さ
れる。
【0025】上記の如き構成にあって、重要なことはリ
ンクアーム6の下端部すなわち、往動方向側を、回動ア
ーム7における回動基部7bにあって、連枢軸ピン6b
により枢着する際、その枢着点Pを、目的に対応して、
どのような位置に選定するかである。そこで、オーバー
ヘッドドアである場合には、先ず図1の如き開閉体1e
の閉成状態にあって、前掲軸ピン6aとアーム軸7aと
を結ぶ軸心線Lに対し、上記の枢着点Pが開閉体1e側
寄りとなるよう選定して連枢するのである。このように
すれば、請求項1の開閉用ダンパーにあっては図1によ
って理解されるように、圧縮スプリング4は圧縮状態と
なっており、これによる復元力によって、リンクアーム
6へは下向きである往動方向への力が作用しているか
ら、枢着点Pを介して回動アーム7の回動基部7bに
は、矢印R1 方向への回動力が作用し、この結果、アー
ム部7cは矢印R2 方向へ回動されることとなり、この
結果開閉体1eは、当該閉成状態が保持され、不本意に
開成されてしまうことがない状態とすることができる。
【0026】次に、図1の閉成状態から、開閉体1eの
下部を持ち、手前側へ引き上げることで開成動させる
と、図3に示す通り枢着点Pは左回動して、遂に上記の
軸心線L上に位置することになり、この開成初期途上に
おける枢着点Pの位置が思案点となる。ここから、さら
に開成させることにより、図4の如き後続開成状態とな
るが、この場合には枢着点Pが前記の軸心線Lよりも開
閉体1eに対して、反開閉体側寄りに回動転移すること
になるから、圧縮スプリング4の復元力は、前記の矢印
1 とは反対の矢印R3 方向へ回動基部7bを回動させ
ることとなり、回動アーム7は矢印R4 の如く、開成方
向への回動を助勢することとなる。圧縮スプリング4の
復元力を利用して、比較的小さな力により、開成操作を
行い、開閉体1eを天板1bの上まで回動収置すること
ができる。
【0027】次に、天板1b上に収置の開閉体1eを閉
成する際には、当該開閉体1eを手前側へ引き下せばよ
く、その後は手動を解除しても開閉体1eは、その重力
によって閉動し、この際次第に圧縮スプリング4を伸長
状態から圧縮して行くことになるため、閉成動は、圧縮
スプリング4の弾力による緩衝作用により緩徐に進行
し、図1の閉成状態に復元して、当該状態が圧縮スプリ
ング4の復元力にて保持されることになる。
【0028】次に、請求項2にあっては、上記請求項1
の構成に加えて、前記のダンパー機構9が付設されてお
り、この際、図示しないワンウエイクラッチなどによ
り、閉成動に際してだけ、ダンパー機構9が制動力を発
揮するようにすれば、閉成状態にあって作用する当該制
動力により、請求項1の場合よりも、さらに緩徐かつ円
滑な閉成を行うことができる。もちろん、ダンパー機構
9の制動力が開成時にも、また閉成時にも発揮されるよ
うにしてもよく、このようにすれば開成時に、これを助
勢する圧縮スプリング4の復元力が、上記の制動力によ
り抑制されることになるが、全体として開成の助勢力が
大となるように調整しておけばよく、もちろん、この場
合には、前記の如きワンウエイクラッチは不要となる。
【0029】さらに、請求項3の場合につき説示する
と、請求項1と同じく図1の閉成状態から図3の思案点
を越えて後続開成初期状態となり、さらに図4に開示の
後続開成後期状態までは、枢着点Pが軸心線Lの反開閉
体1e寄りに転移されて、圧縮スプリング4の復元力が
開成操作を助勢する。しかし、請求項3では前説の如く
当該後続開成後期状態に達すると、圧縮スプリング4に
より図示例では押下されて来たスプリング保持走行体5
が、前記の如く往復案内溝条3rにおけるストッパー部
3sに衝当し、このことにより、圧縮スプリング4の復
元力は、最早回動アーム7に対して作用しない状態とな
る。
【0030】この結果、開閉体1eは完全に自由な状態
となるから、図4の状態より開閉体1eを天板1b側へ
押し込んで行くことができ、この際、請求項3にあって
は前記の如く、スプリング保持走行体5に縦長溝5gが
穿設されていることから、図4の状態では、まだ軸ピン
6aが縦長溝5gの上端縁に位置しているが、その後の
開成手動操作により、当該軸ピン6aは、次第に縦長溝
5g内を降下、すなわち往動方向へ移動し、このため図
5の如く開閉体1eを天板1b上に収置するまで、押し
込んで行くことができる。もちろん、この際の押し込み
は、インナーレール1gに対して、アウターレール1i
がスライドして行くことで許容されることになる。
【0031】次に、請求項4にあっては、上記請求項3
の構成に前記のダンパー機構9を付加するようにしてい
るから、請求項1の構成にダンパー機構9を付加した請
求項2の場合につき前記した同様の付加的作用が発揮さ
れることになる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のようにして構成されるも
のであるから、請求項1によるときは、取着ケースを開
口体に取り付け、回動アームを直接または、これに連結
した連枢アーム等の付加部材を介するとかして、開閉体
と連係させるだけの作業により、オーバーヘッドドアを
円滑に作動させることができ、従って、取付作業が簡易
迅速になし得ると共に、圧縮スプリング等が露呈しない
ので、外観が良好で、しかも使用中に手を挟んでしまう
といった危険がなくなる。
【0033】しかも、本発明では圧縮スプリングの弾力
を、リンク機構を介して回動アームに対する回転力とし
て適切に利用するよう構成してあるから、閉成状態を保
持させたり、開成動操作を助勢することも、そして閉成
動に際しては、これを制動して緩徐な閉成を行わせるこ
ともできる。
【0034】請求項2にあっては、上記請求項1の構成
に、ダンパー機構を適切に付加したので、特に閉成動に
おける制動力が圧縮スプリングの圧縮力に加算され、円
滑にして緩徐な閉成動を保証することが可能となる。
【0035】また、請求項3の場合には、例えばオーバ
ーヘッドドアに使用すると、扉の後続開成後期状態から
天板上への収置状態となるまでの間、圧縮スプリングに
よる弾力の影響から、扉を完全に解放してしまうことも
できるので、開閉体の押し込み程度を加減して天板上に
収置するといったこともでき、また、天板上の開閉体を
小さな力で引き出すことも可能となる。また請求項4で
は、上記請求項3の構成に前掲ダンパー機構を付加した
ものであるから、前記請求項2につき説示したと同様の
付加的な効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開閉体用ダンパーのオーバーヘッ
ドドアへの使用状態にあって、閉成時における要部の正
面略示図である。
【図2】本発明に係る開閉体用ダンパーの一実施態様を
示した分解斜視説明図である。
【図3】図1と同じ使用状態にあって、開閉体の後続開
成初期状態におけるの要部の正面略示図である。
【図4】同上使用状態にあって、開閉体の後続開成後期
状態における要部の正面略示図である。
【図5】同上使用状態にあって、開閉体の天板収置状態
における要部の正面略示図である。
【図6】従来のオーバーヘッドドアの一例を示した縦断
面図である。
【符号の説明】
1a 開口体 1e 開閉体 3 取着ケース 4 圧縮スプリング 5 スプリング保持走行体 5g 縦長溝 6 リンクアーム 6a 軸ピン 6b 連枢軸ピン 7 回動アーム 7a アーム軸 7b 回動基部 9 ダンパー機構 9a 回動軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体により開閉自在な開口体に取着さ
    れる取着ケースと、この取着ケースに往復動自在にして
    圧縮スプリングにより、往動方向への付勢状態で収納さ
    れているスプリング保持走行体と、このスプリング保持
    走行体の上記往動方向側に、軸ピンにより回動自在なる
    よう一端部が枢着されているリンクアームと、前記の取
    着ケースにおける同上往動方向寄りに、アーム軸により
    回動自在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、
    連枢軸ピンにより上記リンクアームの他端部が枢着され
    ている回動基部と、当該回動基部から延出されて直接ま
    たは間接に、前記の開閉体に連係される回動アームとか
    らなることを特徴とする開閉体用ダンパー。
  2. 【請求項2】 開閉体により開閉自在な開口体に取着さ
    れる取着ケースと、この取着ケースに往復動自在にして
    圧縮スプリングにより、往動方向への付勢状態で収納さ
    れているスプリング保持走行体と、このスプリング保持
    走行体の上記往動方向側に、軸ピンにより回動自在なる
    よう一端部が枢着されているリンクアームと、前記の取
    着ケースにおける同上往動方向寄りに、アーム軸により
    回動自在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、
    連枢軸ピンにより上記リンクアームの他端部が枢着され
    ている回動基部と、当該回動基部から延出されて直接ま
    たは間接に、前記の開閉体に連係される回動アームとを
    具備し、前記のアーム軸には、取付ケースに設けられ
    て、開閉体の閉成方向または開閉成の各方向へ粘性流体
    により制動力をもったダンパー機構の回転軸が連結され
    ていることを特徴とする開閉体用ダンパー。
  3. 【請求項3】 開閉体により開閉自在な開口体に取着さ
    れる取着ケースと、この取着ケースに往動限度が規制さ
    れて往復動自在であり、圧縮スプリングにより往動方向
    への付勢状態で収納されているスプリング保持走行体
    と、このスプリング保持走行体の上記往動方向側に、軸
    ピンにより回動自在なるよう一端部が枢着されているリ
    ンクアームと、前記の取着ケースにおける同上往動方向
    寄りに、アーム軸により回動自在であり、かつ、当該ア
    ーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上記リンクア
    ームの他端部が枢着されている回動基部と、当該回動基
    部から延出されて直接または間接に、前記の開閉体に連
    係される回動アームとを具備し、スプリング保持走行体
    には、開閉体の回動により、前記圧縮スプリングが取着
    ケースにより往動限度を規制されて、開閉体の手動によ
    る開動により、前記の軸ピンが、それまでの復動方向枢
    着位置から、所要長だけ往動方向への移動を許容する縦
    長溝が穿設されていることを特徴とする開閉体用ダンパ
    ー。
  4. 【請求項4】 開閉体により開閉自在な開口体に取着さ
    れる取着ケースと、この取着ケースに往動限度が規制さ
    れて往復動自在であり、圧縮スプリングにより往動方向
    への付勢状態で収納されているスプリング保持走行体
    と、このスプリング保持走行体の上記往動方向側に、軸
    ピンにより回動自在なるよう一端部が枢着されているリ
    ンクアームと、前記の取着ケースにおける同上往動方向
    寄りに、アーム軸により回動自在であり、かつ、当該ア
    ーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上記リンクア
    ームの他端部が枢着されている回動基部と、当該回動基
    部から延出されて直接または間接に、前記の開閉体に連
    係される回動アームとを具備し、スプリング保持走行体
    には、開閉体の回動により、前記圧縮スプリングが取着
    ケースにより往動限度を規制されて、開閉体の手動によ
    り、前記の軸ピンが、それまでの復動方向枢着位置か
    ら、所要長だけ往動方向へ移動を許容する縦長溝が穿設
    され、前記のアーム軸には、取付ケースに設けられて、
    開閉体の閉成方向または開閉成の各方向へ粘性流体によ
    る制動力をもったダンパー機構の回転軸が連結されてい
    ることを特徴とする開閉体用ダンパー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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