JPH11148136A - 構築用基礎における耐力向上構造 - Google Patents

構築用基礎における耐力向上構造

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JPH11148136A
JPH11148136A JP9350113A JP35011397A JPH11148136A JP H11148136 A JPH11148136 A JP H11148136A JP 9350113 A JP9350113 A JP 9350113A JP 35011397 A JP35011397 A JP 35011397A JP H11148136 A JPH11148136 A JP H11148136A
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underground
construction
strength
underground beam
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JP9350113A
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Toshio Masuda
俊夫 増田
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SAN BASE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基礎の強度メンバーとして形鋼を用いた構築
用基礎に更に改良を加え、耐力向上を図り、部材及び工
数の削減をすることができ、更に強度計算を容易にする
ことのできる、新規な構築用基礎における耐力向上構造
の開発を技術課題としたものである。 【解決手段】 柱梁接続部には二方向または三方向から
の地中梁11が接続され、この柱梁接続部に対し、その
平面形状は前記地中梁11とともに十文字状となるよう
にブラケット梁31を設けたので、特に正加力時の有効
曲げ長さを短くすることができ、地中梁11の長さを短
くしても強度を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として鉄骨構造住
宅等の建造物の基礎に関するものであり、特に柱梁接続
部において、この柱梁接続部に対し、ブラケット梁を設
けることで、このブラケット梁により、上棟における梁
や、柱梁接続部に設けられるガセットプレート及びリブ
または地中梁にかかる応力を軽減することができる、構
築用基礎における耐力向上構造に係るものである。
【0002】
【発明の背景】鉄骨コンクリート連続基礎の柱梁接続部
において、柱に曲げモーメント(応力F)が加わった際
の地中梁の歪みの生ずる範囲(有効曲げ長さ)は、図1
1(a)に示すように正加力時では柱の径Dの6倍程度
の地点にまで及び、一方、図11(b)に示すように負
加力時では柱の径Dの3倍程度の地点にまで及ぶ。この
ため構造物の強度を維持するためには地中梁11′を根
代内全域にわたって設ける連続基礎型式とすることが望
ましく、このための部材及び工数を必須としていた。
【0003】ところで本出願人は、基礎の強度メンバー
として形鋼を用い、施工効率が良く、アンカーボルトの
正確な設定が行え、且つ基礎高さを低く抑えることがで
き、更に根切り寸法が浅くて済み、狭範囲の掘削で施工
を行うことのできる構築用基礎及びこの関連部材の案出
に至り、数件の特許出願、実用新案登録出願に及んでい
る(特開平8−41897号、特開平8−209712
号、特開平8−209927号、特開平8−20983
7号、実用新案登録第3024518号、特開平9−1
51463号、特願平8−103452号等)。
【0004】
【開発を試みた技術課題】本発明者は前記基礎の強度メ
ンバーとして形鋼を用いた構築用基礎に更に改良を加
え、耐力向上を図り、部材及び工数の削減をすることが
でき、更に強度計算を容易にすることのできる、新規な
構築用基礎における耐力向上構造の開発を技術課題とし
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
構築用基礎における耐力向上構造は、地中梁を適宜の平
面枠状に組み合わせて、あるいはこのものに柱を組み合
わせて基礎構造を構成し、更にこの基礎構造を一定範囲
コンクリートで囲繞した構築用基礎に適用する柱梁接続
部の接合構造において、前記柱梁接続部には二方向また
は三方向からの地中梁が接続され、この柱梁接続部に対
し、その平面形状は前記地中梁とともに十文字状となる
ようにブラケット梁を設けたことを特徴として成る。こ
の発明によれば、特に正加力時の有効曲げ長さを短くす
ることができ、地中梁の長さを短くしても強度を維持す
ることができる。
【0006】また請求項2記載の構築用基礎における耐
力向上構造は、前記要件に加え、前記基礎構造は独立基
礎型式であることを特徴として成る。この発明によれ
ば、部材及び工数の削減ができ、コストダウンが図られ
る。
【0007】また請求項3記載の構築用基礎における耐
力向上構造は、前記要件に加え、前記ブラケット梁同士
またはブラケット梁と、地中梁とは、火打プレートによ
って互いに接合されることを特徴として成る。この発明
によれば、個々のブラケット梁にかかる応力を分散する
ことができる。
【0008】また請求項4記載の構築用基礎における耐
力向上構造は、前記請求項3記載の要件に加え、前記火
打プレートには、コンクリート流下用の孔を穿設したこ
とを特徴とする。この発明によれば、火打プレートによ
るコンクリート流下の阻害を防ぎ、根代内にまんべんな
くコンクリートを打設することができる。
【0009】また請求項5記載の構築用基礎における耐
力向上構造は、前記要件に加え、前記柱梁接続部は柱ユ
ニット下端部であり、この柱ユニットの下端に設けられ
るベースプレートは、柱に接続される地中梁の幅寸法よ
り外側の部分に、耳出し部を設けたことを特徴として成
る。この発明によれば、柱への地中梁またはブラケット
梁の連結を、これら部材の形状を複雑化することなく行
えるため、加工のために要していた工数の削減を図るこ
とができるとともに、強度計算を容易に行うことができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づいて具体的に説明する。図1は構築用基礎1及び基
礎構造1A並びにこれらに関連する建造物2等を含めた
全体形状を示すものであって、構築用基礎1は建造物2
における柱ユニット3等を適宜の個所で支持して基礎構
造1Aを構成する。そしてこのものは図2、3に示すよ
うに施工現場における基準地盤面GLを掘削した根代5
内に潜るように形成されるものであり、この根代5の底
部は割栗石6を適宜ランマー等によって押圧し、更にそ
の上に捨てコンクリート7等を打設して成る。
【0011】柱ユニット3の構成としては、一例として
角鋼管を適用した柱3cの端部に対して、鋼板を適宜加
工したベースプレート3aを溶接して成る。このベース
プレート3aと、後述するアンカーボルトプレート20
との双方には、相対位置を同一としてそれぞれボルト孔
3b、ボルト孔20aを穿設する。
【0012】次に前記根代5に設けられる構築用基礎1
の強度メンバーについて更に詳細に述べる。まず符号1
Aは構築用基礎1の主たる強度メンバーである基礎構造
であって、このものは、鋼製の地中梁11を適宜の平面
枠状に組み合わされて、あるいはこのものに更に柱3c
を組み合わせて成る。この地中梁11の基本構成は一例
としてH形鋼、I形鋼等を適用したものであって、上フ
ランジ11a、下フランジ11b、更にその両者の間に
直交するように設けられるウェブ11cとから成る。
【0013】そして地中梁11における上フランジ11
a及び下フランジ11bの適宜の個所には、ボルト孔1
1dが穿設される。また地中梁11は一例として下鉄筋
12をあらかじめ溶着した状態で工場生産されるもので
あって、下鉄筋12は例えば12mm程度の鉄筋を適宜
のピッチで井桁状に組み合わせて構成したものである。
更に上フランジ11aには上鉄筋13を設けるものであ
り、このものはあらかじめ井桁状に組み合わされた鉄筋
を、地中梁11を根代5内に設置した状態でその上方に
置き、適宜の個所で地中梁11の上フランジ11aに対
して溶接する。この上鉄筋13及び前記下鉄筋12は、
地中梁11に溶接されて一体化するのであり、従来工法
(RC工法等)で用いられていたスターラップと比べ、
強度向上に著しく寄与することになる。また、上鉄筋1
3及び下鉄筋12を別途鉄筋等により連結するようにし
てもよく、この場合更なる強度向上を図ることができ
る。
【0014】地中梁11は下フランジ11bの下面にス
ペーサ14を設けるものであって、例えばスペーサ14
は図3に示すように角管状の部材を溶接した固定スペー
サ14aとボルトナットを適用した可調スペーサ14b
とする。もちろんすべてを可調スペーサ14bによって
構成してもよいし、固定スペーサ14aのみとしてもよ
い。また固定スぺーサ14aはあくまで仮寸法を得るも
のとし、正確な設定のために固定スペーサ14aごとに
隣接して可調スペーサ14bを設けてもよい。
【0015】また地中梁11同士が直交状態に突き合わ
されて接続される部分には、図4(a)に示すようにそ
の先端にガセットプレート15を設ける。このガセット
プレート15は上フランジ11aと下フランジ11bと
の間において、ウェブ11cに対して直交するように張
り出して設けたものであって、これに対応して他の接続
される地中梁11の先端側のウェブ11cにはガセット
プレート15と重なり合う部分にボルト孔15aを穿設
する。
【0016】そしてこれら両者はボルトナット17によ
って固着されるのである。もちろんガセットプレート1
5がフランジ端面までしか形成されていないときには図
4(b)に示すように別途スプライス16を介在させて
固定するようにしてももとより差し支えない。また長手
方向に接続させるにあたっては、図4(c)に示すよう
にウェブ11cにボルト孔15aを形成し、ここにスプ
ライス16をあてがって連続するように固定する。
【0017】このようにして地中梁11を組み合わせる
ことで、あるいはこのものに柱3cを組み合わせること
で基礎構造1Aを構成するのであるが、この組み合わせ
にあたってはボルトナット17の数を増やすこと等によ
り剛接合状態にすることが好ましい。また前記スプライ
ス16は、長さ方向の寸法を大きくとるとともに、ボル
ト孔15aの数及びボルトナット17の数を増やすこと
で、より強固な剛接続状態を得ることができる。
【0018】そして前記柱ユニット3を固定するにあた
っては、鋼板を矩形状に加工したアンカーボルトプレー
ト20を用いる。このアンカーボルトプレート20には
ボルト孔20aが穿設され、ここにアンカーボルト21
等が取り付けられる。
【0019】更に前記柱ユニット3を支持する部材とし
てレベル調節体22を用いる。このものは本出眼人によ
る特開平8−209712号「レベル調節体」において
開示したものであり、図3に示すように円筒状の固定カ
ップ23の内側に、入れ子状に可動カップ24をねじ込
むようにしたものであり、このねじ込み加減によって可
動カップ24を調節自在としたものである。
【0020】本発明の「構築用基礎における耐力向上構
造」の適用対象である基礎構造1Aを構成する諸部材は
上述した通りであって、以下これら諸部材の組み合わせ
を異ならせて構成した基礎構造1Aについて、それぞれ
耐力向上構造30を適用した態様を説明する。この説明
に先立って耐力向上構造30について説明しておく。耐
力向上構造30は、前記基礎構造1Aに対してブラケッ
ト梁31を組み合わせることで構成される。このブラケ
ット梁31は、図5〜7に示すように前記地中梁11と
同様に、一例としてH形鋼、I形鋼等を適用したもので
あって、上フランジ31a、下フランジ31b、更にそ
の両者の間に直交するように設けられるウェブ31cと
から成る。そして図6及び図7に示すタイプでは、ブラ
ケット梁31におけるウェブ31cの適宜の個所、具体
的には基礎構造1Aに対して接続される個所には、ボル
ト孔31dが穿設される。そしてこのブラケット梁31
を、適宜前記ガセットプレート15、スプライス16及
びボルトナット17を用いて基礎構造1Aに対して固定
し、溶接するのである。
【0021】
【実施の形態】(1)捨てコンクリート上に立てた柱に
対して地中梁を連結して構成した基礎構造 まず捨てコンクリート7上に立てた柱ユニット3に対し
て地中梁11を連結して構成した基礎構造1Aについて
説明する。この構成は、本出願人による特開平9−15
1463号「柱一体型柱脚固定基礎構造並びにその施工
方法」において開示したものである。具体的には図2、
3 、5 に示すように根代5内に打設した捨てコンクリー
ト7表面に突出した状態でアンカーボルト21及びレベ
ル調節体22を設け、柱ユニット3をレベル調節体22
に載置して固定し、柱3cの側面に対して地中梁11及
びブラケット梁31を連結し、溶接等により固定する。
【0022】もちろん柱ユニット3、地中梁11、ブラ
ケット梁31、下鉄筋12及び上鉄筋13のいずれか複
数またはすべてをあらかじめ工場で一体化し、現場に搬
入するようにしてもよい。従って図1に示すような二方
向から接続される地中梁11が平面角状となる部分にお
いては、図5に示すように柱3cの直交する二面に対し
て溶接された地中梁11と、残りの二面(建造物2の外
周側)に溶接されたブラケット梁31とにより、請求項
1で定義したように平面形状を十文字状とし、耐力向上
構造30を構成する。その後前記根代5内にコンクリー
ト8を打設して、構築用基礎1を構成するのである。
【0023】(2)地中梁を連結して構成した基礎構造 次に地中梁11を連結して基礎構造1Aを構成する場合
について説明する。この構成は、本出願人による特開平
8−41897号「構築用基礎並びにその施工方法」に
おいて開示したものであり、図6に示すように地中梁1
1を根代5に沿って連結して基礎構造1Aを構成する。
【0024】そして図1に示すように一例として三方向
から接続される地中梁11が平面T字状となる部分にお
いては、地中梁11のウェブ11cまたは上フランジ1
1aと下フランジ11bとの間に設けられたガセットプ
レート15(図4(b)参照)に対して、ブラケット梁
31のウェブ31cを突き合わせ、スプライス16をあ
てがうとともに、ボルトナット17により固定する。従
って図6に示すように直交状態に組み合わされる三基の
地中梁11と、この内の一の地中梁11の延長上に組み
合わされるブラケット梁31とにより、請求項1で定義
したように平面形状を十文字状として耐力向上構造30
を構成する。因みに後述する独立基礎型式とする場合に
は、直角方向の地中梁11の寸法は柱3cの径Dの3倍
以上、好ましくは6倍以上の長さとする。
【0025】そして、基礎構造1A上面における柱3c
を設置する個所にはアンカーボルトプレート20を溶接
等によって固着し、ここに一体的に取り付けられるアン
カーボルト21を上方に突出した状態とする。更に前記
アンカーボルトプレート20には、レベル調節体22を
設ける。その後基礎構造1Aを囲繞するようにコンクリ
ート8を打設して前記アンカーボルト21及びレベル調
節体22をコンクリート8の表面から突出した状態とし
て構築用基礎1を構成し、前記柱ユニット3をレベル調
節体22に載置した後、固定するのである。
【0026】(3)柱の設置個所に支持函体及び耐力板
を設け、この支持函体に地中梁を連結して構成した基礎
構造 次に柱3cの設置個所に支持函体29及び耐力板28を
設け、この支持函体29に地中梁11を連結して構成し
た基礎構造1Aについて説明する。この構成は、本出願
人による特願平8−103452号「構築用基礎及びこ
れを用いた基礎構造並びにこれらの施工方法」において
開示したものであり、図7に示すように根代5内におけ
る柱3cの設置個所に支持函体29を設ける。
【0027】そして一例として二方向から接続される地
中梁11が平面直線状となる部分においては、前記支持
函体29の対向する二面に対して地中梁11のウェブ1
1c、上フランジ11a及び下フランジ11bを溶接す
る等して固定する。更に支持函体29の他の二面には、
ブラケット梁31のウェブ31c、上フランジ31a及
び下フランジ31bを溶接する等して固定する。従って
建造物2の直線部においては、図7に示すように支持函
体29の二面に対して溶接された地中梁11と、残りの
二面に溶接されたブラケット梁31とにより、請求項1
で定義したように平面形状を十文字状として耐力向上構
造30を構成する。
【0028】そして連結ボルト29aにより上下の耐力
板28を連結するとともに、連結ボルト29aを上方に
突出した状態とする。更に前記上部の耐力板28には、
レベル調節体22を設ける。その後基礎構造1Aを囲繞
するようにコンクリート8を打設して、前記連結ボルト
29a及びレベル調節体22をコンクリート8の表面か
ら突出した状態とし、柱ユニット3をレベル調節体22
に載置して固定するのである。
【0029】上述したように、図1に示す様な建造物2
における柱3cと地中梁11との接合部(柱梁接合部)
のすべて(地中梁11の態様によりT字部、角部及び直
線部と分類した)に耐力向上構造30を構成する。
【0030】また耐力向上構造30を構成する地中梁3
1は、請求項2で定義し図1に示すように、基礎構造1
Aが独立基礎型式となるように構成する。つまり基礎構
造1Aの外周部の柱梁接続部において、隣接する柱ユニ
ット3に接続される地中梁11を一方向だけ連続させる
のであって、この他の地中梁11については隣接する他
の地中梁11から独立した状態とするのである。
【0031】次に請求項3及び請求項4で定義した、火
打プレート32を用いた実施の形態について説明する。
図8(a)(b)に示すように、建造物2における地中
梁11のT字部及び直線部においては、ブラケット梁3
1に対して左右に位置する地中梁11から、それぞれ適
宜鋼板を適用した火打プレート32を溶接またはボルト
締めする等して固定する。また図8(c)に示す建造物
2における地中梁11の角部においては、直交の位置関
係にある二本のブラケット梁31間に火打プレート32
を固定するとともに、それぞれのブラケット梁31に隣
接する地中梁11から、火打プレート32を固定する。
このようにブラケット梁31同士またはブラケット梁3
1と、地中梁11とを、火打プレート32によって互い
に接合するのである。
【0032】また、火打プレート32には、請求項3で
定義し図8(d)に示すように孔32aを適宜全体の強
度低下を招かない程度に穿設するものとする。この孔3
2aを設けることで、火打プレート32がコンクリート
8流下の障害とならず、構築用基礎1を密に形成するこ
とができる。
【0033】次に請求項4で定義した、地中梁11の接
続部を柱ユニット3下端部とした場合の構成について説
明する。まずこのような柱ユニット3と地中梁11との
従来の接続態様を説明する。図9(a)に示すように地
中梁11′の上フランジ11a′及びウェブ11c′の
端面を柱ユニット3′の下端部の側面に当接させる。こ
のとき下フランジ11b′は、一部を切り欠くように加
工しておくのであり、切り欠いた部分の下フランジ11
b′の端面がベースプレート3a′の端面に当接し、前
記切り欠きによって露出したウェブ11c′の下面がベ
ースプレート3a′の上面に当接する。そしてこの状態
で前記当接部分を溶接しているのである。上述した手法
によると、地中梁11と柱ユニット3との溶接部分の形
状が複雑になるため、強度計算が複雑化していた。
【0034】一方、請求項4で定義した地中梁11の接
続部を柱ユニット3下端部とした場合の構成は、図9
(b)に示すようにベースプレート3aは、柱3cに接
続される地中梁11の幅寸法より外側の部分に、耳出し
部3dを設けた。つまりベースプレート3aの四辺を柱
3cの外周よりも若干長めのほぼ同寸法とし、このベー
スプレート3aの四隅に耳出し部3dが設けられるので
ある。因みに耳出し部3dは、ベースプレート3aに対
して後付け加工するのではなく、一枚板を切断加工して
形成するのが、耐久性を考慮した場合に好ましい。
【0035】負荷増大に対する対応(図10参照) 以上述べたブラケット梁31は、当然設計段階において
与条件としての負荷に応じた寸法設定を行うが、本発明
にあっては負荷増大に対してはあらかじめ規格化されて
構成されたブラケット梁31を並列的に配置することが
好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上述べたような構成を有する
ものであり、耐力向上を図り、部材及び工数の削減をす
ることができ、更に強度計算を容易にすることができる
構築用基礎における耐力向上構造を提供することが可能
になる。また図11(c)(d)に示すように、正加力
時、負加力時ともに有効曲げ長を短くすることができ、
独立基礎型式を強度低下することなく実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構築用基礎における耐力向上構造を適
用した建造物全体の強度メンバーを一部拡大して示す平
面図である。
【図2】同上耐力向上構造付近を拡大して示す縦断側面
図である。
【図3】同上耐力向上構造を拡大して示す縦断側面図で
ある。
【図4】諸部材を用いた地中梁同士の接合の態様を示す
側面図である。
【図5】本発明の構築用基礎における耐力向上構造を、
角部における捨てコンクリート上に立てた柱に対して地
中梁を連結して構成した基礎構造に対して適用した態様
を示す斜視図である。
【図6】同上T字部における地中梁を連結して構成した
基礎構造に対して適用した態様を示す斜視図である。
【図7】同上直線部における柱の設置個所に支持函体及
び耐力板を設け、この支持函体に地中梁を連結して構成
した基礎構造に対して適用した態様を示す斜視図であ
る。
【図8】火打プレートの設置の様子を示す骨格的平面図
である。
【図9】柱ユニットに対してブラケット梁を設ける際の
接続の態様を示す斜視図である。
【図10】負荷増大に対応するブラケット梁の設置態様
を示す骨格的平面図である。
【図11】建造物に係る応力と、この応力の分散の様子
を示す骨格的側面図である。
【符号の説明】
1 構築用基礎 1A 基礎構造 2 建造物 3 柱ユニット 3a ベースプレート 3b ボルト孔 3c 柱 3d 耳出し部 5 根代 6 割栗石 7 捨てコンクリート 8 コンクリート 11 地中梁 11a 上フランジ 11b 下フランジ 11c ウェブ 11d ボルト孔 12 下鉄筋 13 上鉄筋 14 スペーサ 14a 固定スペーサ 14b 可調スペーサ 15 ガセットプレート 15a ボルト孔 16 スプライス 17 ボルトナット 20 アンカーボルトプレート 20a ボルト孔 21 アンカーボルト 22 レベル調節体 23 固定カップ 24 可動カップ 28 耐力板 29 支持函体 29a 連結ボルト 30 耐力向上構造 31 ブラケット梁 31a 上フランジ 31b 下フランジ 31c ウェブ 31d ボルト孔 32 火打プレート 32a 孔 F 応力 GL 基準地盤面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中梁を適宜の平面枠状に組み合わせ
    て、あるいはこのものに柱を組み合わせて基礎構造を構
    成し、更にこの基礎構造を一定範囲コンクリートで囲繞
    した構築用基礎に適用する柱梁接続部の接合構造におい
    て、前記柱梁接続部には二方向または三方向からの地中
    梁が接続され、この柱梁接続部に対し、その平面形状は
    前記地中梁とともに十文字状となるようにブラケット梁
    を設けたことを特徴とする構築用基礎における耐力向上
    構造。
  2. 【請求項2】 前記基礎構造は独立基礎型式であること
    を特徴とする請求項1記載の構築用基礎における耐力向
    上構造。
  3. 【請求項3】 前記ブラケット梁同士またはブラケット
    梁と、地中梁とは、火打プレートによって互いに接合さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載の構築用基
    礎における耐力向上構造。
  4. 【請求項4】 前記火打プレートには、コンクリート流
    下用の孔を穿設したことを特徴とする請求項3記載の構
    築用基礎における耐力向上構造。
  5. 【請求項5】 前記柱梁接続部は柱ユニット下端部であ
    り、この柱ユニットの下端に設けられるベースプレート
    は、柱に接続される地中梁の幅寸法より外側の部分に、
    耳出し部を設けたことを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4記載の構築用基礎における耐力向上構造。
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